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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-149527(P2020-149527A)
(43)【公開日】2020年9月17日
(54)【発明の名称】運転支援装置
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/16 20060101AFI20200821BHJP
【FI】
   G08G1/16 C
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2019-47988(P2019-47988)
(22)【出願日】2019年3月15日
(11)【特許番号】特許第6721074号(P6721074)
(45)【特許公報発行日】2020年7月8日
(71)【出願人】
【識別番号】000002082
【氏名又は名称】スズキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001520
【氏名又は名称】特許業務法人日誠国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】久保田 整
(72)【発明者】
【氏名】秋田 晃
【テーマコード(参考)】
5H181
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181BB04
5H181CC03
5H181CC04
5H181CC11
5H181CC12
5H181CC14
5H181FF27
5H181FF32
5H181LL01
5H181LL02
5H181LL04
5H181LL07
5H181LL08
5H181LL11
5H181LL14
(57)【要約】
【課題】自車両と他車両とのすれ違いを適切に支援することができる運転支援装置を提供すること。
【解決手段】ECUの支援部は、自車両の他車両側の端部と他車両の自車両側の端部との車両幅方向における距離である幅方向相対量Lに少なくとも基づいて支援実行条件の成立の有無を判断する(ステップS1、S5、S7)。支援実行条件は、自車両のシフトレンジに応じて異なっている(ステップS3、S5、S7)。支援部は、幅方向相対量Lが所定の幅方向相対量閾値Lth未満の場合に支援実行条件を成立させる。シフトレンジが前進レンジのときに用いる幅方向相対量閾値Lthよりも、シフトレンジが後退レンジのときに用いる幅方向相対量閾値Lthが大きく設定されている(ステップS5、S7)。自車両と他車両との距離である車間距離Dが大きいほど幅方向相対量閾値Lthが大きく設定されている。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車両の周辺に位置する他車両を検出する他車両検出部と、
所定の支援実行条件が成立した場合に前記自車両の周辺の状況を報知して前記他車両とのすれ違いを支援する支援部と、を備え、
前記支援部が、
前記自車両の前記他車両側の端部と前記他車両の前記自車両側の端部との車両幅方向における距離である幅方向相対量に少なくとも基づいて前記支援実行条件の成立の有無を判断する運転支援装置であって、
前記支援実行条件は、前記自車両のシフトレンジに応じて異なっていることを特徴とする運転支援装置。
【請求項2】
前記支援部は、前記幅方向相対量が所定の幅方向相対量閾値未満の場合に前記支援実行条件を成立させ、
前記シフトレンジが前進レンジのときに用いる前記幅方向相対量閾値よりも、前記シフトレンジが後退レンジのときに用いる前記幅方向相対量閾値が大きく設定されていることを特徴とする請求項1に記載の運転支援装置。
【請求項3】
前記自車両と前記他車両との距離である車間距離が大きいほど前記幅方向相対量閾値が大きく設定されていることを特徴とする請求項1に記載の運転支援装置。
【請求項4】
前記支援部は、
さらに前記自車両の側端と道路端との間の平行度に基づいて前記支援実行条件の成立の有無を判断し、
前記シフトレンジが後退レンジである場合も、前記支援実行条件の成立の有無を判断し、前記支援実行条件が成立したときは、前記自車両が前記他車両とすれ違い可能であることを報知することを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の運転支援装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運転支援装置に関する。
【背景技術】
【0002】
対向車とのすれ違いを支援する従来の運転支援装置として、特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1に記載のものは、道路幅を含む自車両の周辺状況を取得する周辺状況取得手段と、周辺状況取得手段が取得した自車両の周辺状況に基づいて対向車とのすれ違いが可能か否かを判定するすれ違い可否判定手段と、対向車とのすれ違いが可能な自車両後方の位置をすれ違い可能位置として特定すると共に設定したすれ違い可能位置に自車両を誘導する誘導制御を行なう誘導制御手段と、を備えている。
【0003】
そして、特許文献1に記載のものは、すれ違い可否判定手段により対向車とのすれ違いが不可能であると判定され、且つ所定の開始条件を満たす場合に、誘導制御手段による誘導制御を開始する。
【0004】
特許文献1に記載の技術によれば、自車両をすれ違い可能な位置に誘導するための制御を適切に行なうことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−30541号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の技術にあっては、自車両の後退中に対向車とのすれ違いが可能になった場合であっても、すれ違い可能な位置への誘導が継続されてしまい、前進によるすれ違いのための運転支援を速やかに行うことができないという問題があった。
【0007】
また、特許文献1に記載の技術にあっては、自車両の後退中に対向車とのすれ違いが可能になると前進による運転支援を実施するようにした場合、対向車の移動または自車両の前進により、支援実行条件が成立と非成立とに頻繁に切り替わるハンチングが発生してしまい、運転支援の動作が開始と終了とに頻繁に切り替わり、運転支援を適切に行うことができないという問題があった。
【0008】
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたものであり、自車両と他車両とのすれ違いを適切に支援することができる運転支援装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、自車両の周辺に位置する他車両を検出する他車両検出部と、所定の支援実行条件が成立した場合に前記自車両の周辺の状況を報知して前記他車両とのすれ違いを支援する支援部と、を備え、前記支援部が、前記自車両の前記他車両側の端部と前記他車両の前記自車両側の端部との車両幅方向における距離である幅方向相対量に少なくとも基づいて前記支援実行条件の成立の有無を判断する運転支援装置であって、前記支援実行条件は、前記自車両のシフトレンジに応じて異なっていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
このように上記の本発明によれば、自車両と他車両とのすれ違いを適切に支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本発明の一実施例に係る運転支援装置を備える車両の構成図である。
図2図2は、本発明の一実施例に係る運転支援装置によって算出される幅方向相対量、車間距離を説明する平面図である。
図3図3は、本発明の一実施例に係る運転支援装置において、すれ違い支援の実行条件が維持される場合の自車両と他車両との位置関係を示す平面図である。
図4図4は、本発明の一実施例に係る運転支援装置において、支援実行条件が維持されない場合の自車両と他車両との位置関係を示す平面図である。
図5図5は、本発明の一実施例に係る運転支援装置において、車両後退中にすれ違い支援の実行条件が成立する場合の自車両と他車両との位置関係を示す平面図である。
図6図6は、本発明の一実施例に係る運転支援装置において用いられる、車両前進時の幅方向相対量閾値を説明する図である。
図7図7は、本発明の一実施例に係る運転支援装置において用いられる、車両後退時の幅方向相対量閾値を説明する図である。
図8図8は、本発明の一実施例に係る運転支援装置において実行される運転支援動作を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の一実施の形態に係る運転支援装置は、自車両の周辺に位置する他車両を検出する他車両検出部と、所定の支援実行条件が成立した場合に自車両の周辺の状況を報知して他車両とのすれ違いを支援する支援部と、を備え、支援部が、自車両の他車両側の端部と他車両の自車両側の端部との車両幅方向における距離である幅方向相対量に少なくとも基づいて支援実行条件の成立の有無を判断する運転支援装置であって、支援実行条件は、自車両のシフトレンジに応じて異なっていることを特徴とする。これにより、本発明の一実施の形態に係る運転支援装置は、自車両と他車両とのすれ違いを適切に支援することができる。
【実施例】
【0013】
以下、図面を参照して、本発明の実施例に係る運転支援装置を搭載した車両について説明する。
【0014】
図1に示すように、車両1は、撮像装置2と、報知装置4と、ECU(Electronic Control Unit)5とを含んで構成される運転支援装置を備えている。撮像装置2は、自車両としての車両1以外の他車両を含む車両1の周辺を撮影する前方カメラを含む。
【0015】
本実施例において、前方カメラとしての撮像装置2は、車両1の進行方向を撮影するように設けられている。具体的には、撮像装置2は、車両1の対向車を撮影できるように設けられている。
【0016】
撮像装置2は、対向車両の検出だけでなく、対向車両の車幅、移動方向、速度等の情報を取得することができる。なお、これらの情報を取得するために、撮像装置2として、単眼カメラ、ステレオカメラ、LIDAR(light detection and ranging)、レーダ等の何れかまたは組み合わせを用いてもよい。
【0017】
また、撮像装置2は、運転席から視認させることができない車両1の周辺の画像を撮影する側方カメラを含む。具体的には、側方カメラとしての撮像装置2は、他車両とのすれ違い走行を支援する支援画像を撮影する。
【0018】
側方カメラとしての撮像装置2は、車両1の運転席側と反対側、すなわち、助手席側のドアミラーに少なくともレンズが下前方に露出するように埋め込まれている。この撮像装置2は、車両1の助手席側の側方を一部に含む周辺の路面、例えば、左前輪のフロントフェンダーの付近を撮影する。
【0019】
例えば、幅が狭い道路で車両1が他車両とすれ違い走行を行う場合には、電信柱、電柱、ガードレール、側溝及び縁石などの助手席側の障害物に車両1を当てることなく、他車両を避ける必要がある。撮像装置2は、車両1と助手席側の障害物との位置関係をドライバに視認させる画像を撮影する。
【0020】
本実施例において、報知装置4は、撮像装置2によって撮影された車両1の側方の画像などを表示する表示装置6を含んで構成される。例えば、表示装置6は、設定された目的地までの経路を案内するナビゲーションシステムの表示装置によって構成される。
【0021】
表示装置6は、ナビゲーションシステムの表示装置以外の表示装置によって構成してもよい。すなわち、表示装置6は、運転席に着座しているドライバが視認できるものであればいかなるものでもよく、例えば、運転席とフロントガラスとの間に移動させることができるように設けられた透光性を有する表示パネルや、画像を表示することが可能なフロントミラーやサイドミラーによって構成されてもよい。
【0022】
また、表示装置6は、2次元的に画像を表示したり投影したりするものでなくでも、例えば3Dホログラムのように3次元的に像を再生するものによって構成されてもよい。これらに限らず、報知装置4の報知内容としては、ドライバへの警告・音声メッセージ、カメラ映像、ナビ映像、文字メッセージ等が含まれる。
【0023】
図2は、幅が狭い道路で車両1(自車両)が他車両25(対向車両)とすれ違い走行を行っている状態を示している。この場合、表示装置6には、ECU5の制御により、車両1の助手席側の側方の画像等を含む支援画像が表示される。この支援画像には車両1が接触を避けるべき電柱や側溝が映されている。
【0024】
以下、車両1がすれ違い走行をする際に支援画像の表示等をする運転支援動作をすれ違い支援という。このすれ違い支援は、所定の実行条件が成立している場合に実行される。本実施例では、例えば、車両1の前方の領域Sに他車両25が存在し、自車両に対して他車両25が所定の位置関係にある場合にすれ違い支援の実行条件が成立する。
【0025】
図2において、車両1の前方の領域Sに他車両25が存在し、自車両に対して他車両25が所定の位置関係にあり、すれ違い支援の実行条件が成立している。
【0026】
図3は、幅が狭い道路で車両1が他車両25とすれ違い走行を行っている状態で、すれ違い支援の実行条件が維持される場合を示している。図3において、車両1の前方の領域Sに他車両25が存在し、自車両に対して他車両25が所定の位置関係にあり、すれ違い支援の実行条件が成立している。
【0027】
図4は、幅が狭い道路で車両1が他車両25とすれ違い走行を行っている状態で、すれ違い支援の実行条件が維持されない場合を示している。すれ違い支援の実行条件には、自車両の側端と道路端との間の平行度が所定の範囲内になることが含まれる。
【0028】
平行度とは、自車両の側端のラインと道路端のラインとの間の角度θの小ささをいう。角度θが小さいほど平行度が大きくなる。平行度が所定範囲内であるとは、角度θが所定角度範囲内であることをいう。
【0029】
図5は、幅が狭い道路で車両1が他車両25とすれ違い走行を行っている状態で、車両1の後退中に所定の前進条件が成立している場合を示している。前進条件は、領域Sに対向車が存在せず、かつ、平行度が所定範囲内である場合に成立する。
【0030】
ECU5は、CPU(Central Processing Unit)と、RAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)と、フラッシュメモリと、入力ポートと、出力ポートとを備えたコンピュータユニットによって構成されている。
【0031】
コンピュータユニットのROMには、各種定数や各種マップ等とともに、当該コンピュータユニットをECU5として機能させるためのプログラムが格納されている。すなわち、当該コンピュータユニットにおいて、CPUがROMに格納されたプログラムを実行することにより、当該コンピュータユニットは、本実施例におけるECU5として機能する。
【0032】
ECU5の入力ポートには、撮像装置2に加えて、車速を検出する車速センサ等の車両情報取得装置20が接続されている。ECU5の出力ポートには、報知装置4を含む各種制御対象類が接続されている。車両情報取得装置20は、車速だけでなく、操舵輪舵角、ブレーキスイッチの状態、アクセル開度、シフトポジション、ウインカスイッチの状態、等を取得するようになっていてもよい。
【0033】
ECU5は、各種センサ類から得られる情報に基づいて、各種制御対象類を制御する。例えば、ECU5は、車両1の周辺に位置する他車両25を検出する他車両検出部30としての機能を有する。例えば、ECU5は、撮像装置2によって撮影された周辺画像(領域Sに相当する画像)からエッジ検出及びパターンマッチングなどによって、車両1に最も位置が近い他車両25の画像を検出する。
【0034】
ECU5は、他車両25の情報に基づいて車両1の周辺の状況を乗員に報知して他車両25(図2参照)とのすれ違いを支援する支援部31としての機能を有する。ECU5は、報知装置4を制御することにより、車両1の周辺の状況を乗員に報知する。
【0035】
具体的には、ECU5は、撮像装置2によって撮影された周辺画像から検出した他車両25の画像に基づいて、撮像装置2によって撮影された画像を表示装置6に表示させる。
【0036】
ECU5は、車両1の他車両25側の端部と他車両25の車両1側の端部との車両幅方向における距離である幅方向相対量Lに少なくとも応じて、すれ違い支援の可否を判断し、車両1の周辺の状況を乗員に報知する。
【0037】
ここで、幅方向相対量Lは、車両1と他車両25とが車両幅方向に重なり合う場合には重なり量を表し、車両1と他車両25とが車両幅方向に離れている場合には離隔量を表す。なお、すれ違い支援の可否は道路幅に基づいて判断してもよい。道路幅とは、自車両が通行する際の幅であり、道路の幅員から対向車両の車幅等を減算した残りの幅をいう。
【0038】
車両1の他車両25側の端部とは、車両1のなかで車両幅方向において最も他車両25側に位置する端のことをいう。他車両25の車両1側の端部とは、他車両25のなかで車両幅方向において最も車両1側に位置する端のことをいう。
【0039】
例えば、図2に示すように、車両1と他車両25とが車両幅方向に重なり合う場合には、幅方向相対量Lは、重なり量を表し、本実施例においては、正の値で表す。一方、車両1と他車両25とが車両幅方向に離れている場合には、幅方向相対量Lは、離隔量を表し、本実施例においては、負の値で表す。
【0040】
すなわち、本実施例において、幅方向相対量Lが、正である場合には、車両1と他車両25との車両幅方向の重なり量を表し、負である場合には、その絶対値が車両1と他車両25との車両幅方向の離隔量を表す。
【0041】
ECU5は、車両1と他車両とが車両幅方向に重なり合う場合には重なり量が所定の重なり量上限閾値以下であること、車両1と他車両25とが車両幅方向に離れている場合には離隔量が所定の離隔量閾値以上であることを条件として、車両1の周辺の状況を報知装置4に報知させる態様で、すれ違い支援を実行する。重なり量閾値及び離隔量閾値は、予め実験的に定められた適合値である。
【0042】
ECU5は、撮像装置2によって撮影された周辺画像を取得し、車両1と他車両25とが車両幅方向に重なり合う場合には周辺画像から重なり量と車両1の車幅W(図2参照)との割合を表す重なり率R1を算出し、車両1と他車両25とが車両幅方向に離れている場合には周辺画像から離隔量と車両1の車幅Wとの割合を表す離隔率R2を算出する。
【0043】
前述したように、ECU5は、撮像装置2によって撮影された周辺画像から他車両25の画像を検出する。本実施例において、ECU5は、周辺画像において、他車両25の画像を取り囲む矩形(以下、単に「他車両領域」という)の底辺を軸として、この軸と車両1の通行領域に相当する領域の他車両25画像側との交点を基準点とし、車両1の通行領域に相当する領域側(図中左側)を正の領域、その対称側(図中右側)を負の領域として、重なり率R1及び離隔率R2を算出する。
【0044】
車両1の通行領域とは、周辺画像上の上下方向各位置に車両1が存在する場合に対応する自車両の車幅を示すものであり、周辺画像上で上方になるほど車両1の通行領域は小さくなる。
【0045】
ECU5は、周辺画像において、基準点から他車両25領域の車両1側の辺までのピクセル数を周辺画像における幅方向相対量Lとして算出する。ECU5は、周辺画像において、車両1の通行領域に相当する領域の軸上の幅のピクセル数を周辺画像における車幅Wとする。
【0046】
車幅Wとは、車両1が他車両25と車両前後方向において同じ位置に存在すると仮定する場合に、周辺画像に写る車両1の車幅を表す。ECU5は、重なり率R1をL/Wによって算出する。
【0047】
ECU5は、離隔率R2を重なり率R1と同様に算出する。ただし、周辺画像における幅方向相対量Lは、負になるので、ECU5は、離隔率R2を|L/W|によって算出する。
【0048】
重なり率R1及び離隔率R2は、幅方向相対率Rとして一意に扱うこともでき、幅方向相対率Rは、L/Wによって算出することができる。すなわち、車両1と他車両25とが車両幅方向に重なり合う場合には幅方向相対率Rは、正となり、車両1と他車両25とが車両幅方向に離れている場合には幅方向相対率Rは、負となる。
【0049】
ECU5は、車両1と他車両25とが車両幅方向に重なり合う場合には、重なり率R1が所定の重なり率上限値以下であること、車両1と他車両25とが車両幅方向に離れている場合には、離隔率R2が所定の離隔率上限値以下であることを条件として、車両1の周辺の状況を乗員に報知する。
【0050】
すなわち、ECU5は、幅方向相対率Rが重なり率上限値(以下、上限値ULともいう)以下、かつ、離隔率上限値の反数(以下、下限値DLともいう)以上であることを条件として、車両1の周辺の状況を乗員に報知する。
【0051】
上限値ULは、車両1の前を走行している先行車をすれ違い走行が必要な他車両25として検出しないように考慮された値に設定される。本実施例においては、例えば、重なり量が車両1の車幅Wの半分であること、すなわち上限値ULは50%に設定されている。
【0052】
下限値DLは、他車両25とすれ違い走行をするときの余裕が考慮された値に設定される。本実施例においては、例えば、離隔量が車両1の車幅Wの1/4であること、すなわち下限値DLは−25%に設定されている。
【0053】
ECU5は、車両1の周辺の状況を乗員に報知する報知条件として、幅方向相対率Rが上限値UL以下、かつ、下限値DL以上であることに加えて、車両情報取得装置20によって検出された車速が所定車速Vth以下であること、及び、車両1と他車両25との車間距離Dが所定値Dth以下であることを含む。
【0054】
所定車速Vthは、他車両25とすれ違い走行をするときの一般的な速度の上限として、本実施例においては、5km/hに設定されている。所定値Dthは、他車両25とすれ違い走行を開始するときの一般的な車間距離として、本実施例においては、例えば10mに設定されている。
【0055】
車間距離Dは、撮像装置2をステレオカメラによって構成することで、ECU5が測定できるようにしてもよく、レーザーレーダやミリ波レーダ等の測距センサを車両1に設けることで、ECU5が測定できるようにしてもよい。
【0056】
ECU5は、対向する右折車両及び左折する先行車両をすれ違い走行をする他車両25として検出しないように、また、車両1が右折及び左折する場合に他車両25が検出されることで報知が行われないように、車両1の周辺の状況を乗員に報知する報知条件が成立した状態が所定時間Tth以上継続したことを契機として、車両1の周辺の状況を乗員に報知する。ここで、所定時間Tthは、実験や適合により設定されるものであり、対向する右折車両及び左折する先行車両に対して報知条件が成立する時間より長い時間が設定されればよい。
【0057】
本実施例において、支援部31は、自車両の他車両側の端部と他車両の自車両側の端部との車両幅方向における距離である幅方向相対量Lに少なくとも基づいて支援実行条件の成立の有無を判断する。また、支援実行条件は、自車両のシフトレンジに応じて異なっている。
【0058】
支援部31は、幅方向相対量Lが所定の幅方向相対量閾値Lth未満の場合に支援実行条件を成立させる。また、シフトレンジが前進レンジのときに用いる幅方向相対量閾値Lthよりも、シフトレンジが後退レンジのときに用いる幅方向相対量閾値Lthが大きく設定されている。
【0059】
また、自車両と他車両との距離である車間距離Dが大きいほど幅方向相対量閾値Lthが大きく設定されている。
【0060】
また、支援部31は、さらに自車両の側端1aと道路端15との間の平行度に基づいて支援実行条件の成立の有無を判断する。また、支援部31は、シフトレンジが後退レンジである場合も、支援実行条件の成立の有無を判断し、支援実行条件が成立したときは、自車両が他車両とすれ違い可能であることを報知する。
【0061】
図6は、前進時のすれ違い支援の実行条件のうち、幅方向相対量閾値Lthが車間距離Dに応じた異なる値に設定されていることを示している。また、図7は、後退時のすれ違い支援の実行条件のうち、幅方向相対量閾値Lthが車間距離Dに応じた異なる値に設定されていることを示している。
【0062】
図6において、幅方向相対量閾値Lthは、D>20mのときはLth(A)、20m≧D>10mのときはLth(B)、10m≧DのときはLth(C)にそれぞれ設定されている。また、Lth(A)>Lth(B)>Lth(C)となっている。すなわち、車間距離Dが大きいほど幅方向相対量閾値Lthが大きく設定されている。
【0063】
図7において、幅方向相対量閾値Lthは、D>20mのときはLth(A')、20m≧D>10mのときはLth(B')、10m≧DのときはLth(C')にそれぞれ設定されている。また、Lth(A')>Lth(B')>Lth(C')となっている。すなわち、車間距離Dが大きいほど幅方向相対量閾値Lthが大きく設定されている。
【0064】
このように、車間距離Dに応じて幅方向相対量閾値Lthが異なっているので、車間距離Dが大きく対向車両が回避行動をする可能性が高い場合に前進支援が成立しやすいように幅方向相対量閾値Lthを設定することにより、後退を促す後退支援が成立し難くなるため、頻繁に運転支援のモードが切り替わることを抑制でき、不要な後退を抑制できる。
【0065】
また、A<A'、B<B'、C<C'の関係が成立しており、前進時と後退時とで幅方向相対量閾値Lthが異なっており、前進時の幅方向相対量閾値Lthよりも後退時の幅方向相対量閾値Lthが大きく設定されている。
【0066】
ここで、すれ違い支援の態様には、対向車とのすれ違いに注意を要することを報知すること、車速を落とすようにドライバへ報知すること、道路端15へ自車両を寄せる必要があることを報知すること、自車両が右ハンドルであれば車両1を道路の左端へ寄せるよう報知すること、車両1が後退する必要性があることを報知すること、等を含めてもよい。
【0067】
また、運転支援動作としては、車両1の側方を撮影および表示すること、車両1の側方に配置したソナーセンサを起動して道路端15との距離を報知すること、車両1を道路の端へ寄せる際に障害物との接触を回避するように操舵アシストを行うこと、等を含めてもよい。
【0068】
さらに、車両1の後退時の運転支援の態様には、車両後方の道路幅を認識して後退可能か否かを報知すること、車両1が後退する際のすれ違い可能領域を報知すること、自車両の後方を走行する他車両へハザードランプの点滅等により後退することを報知すること、等を含めてもよい。
【0069】
車両1は図示しない通信装置を備えていてもよい。この通信装置は、ECU5から出力されたすれ違い支援の情報を、対向車両、周囲の車両、道路設備等と通信する。車両1は、自車両の状況を各通信相手に知らせる一方、各通信相手から周囲の情報を受信して自車両におけるすれ違い支援に利用してもよい。
【0070】
次に、すれ違い支援の具体例を説明する。ECU5は、自車両および対向車両が道路端15に寄る操舵操作を必要としない場合、または速度を落とさずに通過できるほど十分な余裕がある場合は、運転支援が必要ないと判断して、報知等の支援動作を実施しない。
【0071】
ECU5は、自車両および対向車両が道路端15に寄る動作をすれば通行が可能となるが道路幅に十分な余裕がない場合は運転支援が必要と判断し、運転支援のための報知動作を実施する。例えば、ECU5は、報知動作として、「注意して通行してください」、「速度を落として左に寄ってください」等の音声案内や、ドライバから死角になる車両左前方の周囲の映像をモニタに表示させる。
【0072】
ECU5は、自車両および対向車が道路端15に寄る動作をしても通行できる道路幅を確保できない場合は、通行不可能と判断し、車両の後退による回避をドライバに勧める音声案内や表示を行う。
【0073】
自車両がすれ違い可能な場所まで後退する際は、ECU5は、自車両の後退中の対向車両の位置、方向を絶えず検出し続ける。ECU5は、通行中の道路の幅(以下、道路幅という)と、自車両の車幅Wと、の比較によりすれ違いの可否を判断する処理を自車両の後退中も継続する。そして、ECU5は、後退の途中ですれ違いが可能な状態になった場合は、前進を促す音声案内等を行う。ECU5は、音声案内だけでなく、リヤガラスに設置した表示装置に、「前進できます」、「すれ違いできます」等の文字メッセージを表示させてもよい。
【0074】
このように、本実施例では、自車両の後退時にすれ違いの可否を判断するようにした。これにより、車両1の後退を中断して前進によるすれ違いを促す態様の支援ができるようになった。
【0075】
ECU5は、道路幅と車幅Wとを比較し、自車両の前進中はすれ違い支援が不要(通常走行が可能)か、すれ違い支援が必要かを判定する。すれ違い支援が必要と判定した場合、ECU5は、さらに回避操作により前進可能かまたは後退が必要かを判定する。このように、自車両が後退中であっても、ECU5は、前方の状況の監視、検出を継続し、前進可能か後退を継続するかを判定する。
【0076】
ECU5は、各種の情報に基づいてすれ違い支援の動作を制御する。ECU5は、すれ違い支援の実行条件(開始条件)が成立していない場合は通常走行を継続し、実行条件が成立している場合はすれ違い支援を開始する。
【0077】
ECU5は、回避操作による前進が可能と判定された場合は、「注意して通行してください」、「速度を落として左に寄ってください」等の音声案内や、ドライバから死角になる車両左前方のボディやタイヤ周囲の映像をモニタに表示する等の態様で、すれ違い支援を実施する。
【0078】
ECU5は、車両1の後退が必要と判断した場合、「前進できません」、「後退してください」等の音声案内または表示により、ドライバに後退による回避を促す。
【0079】
そして、ECU5は、シフトポジションがDレンジやLレンジ等の前進レンジからRレンジ等の後退レンジに切り替わった場合、すれ違い可能な場所までの残り距離またはルートを音声または表示により報知する態様で、ドライバに前進を促す。
【0080】
その後、ECU5は、シフトポジションが後退レンジから前進レンジに切り替わった場合、「注意して通行してください」、「速度を落として左に寄ってください」等の旨を報知する態様で、すれ違い支援を行う。また、ECU5は、ドライバから死角になる車両の左前方のボディやタイヤ周囲の映像をモニタに表示させる態様ですれ違い支援を実施する。
【0081】
ECU5は、自車両または対向車両の前進により、所定のすれ違い支援完了条件が成立した場合、ECU5はすれ違い支援を完了する。
【0082】
ここで、本実施例では、前進によるすれ違いが不可能なため後退が必要であると前進中に判定する道路幅(道路幅A)の条件と、前進によるすれ違いが可能であると後退中に判定する道路幅(道路幅B)の条件を、道路幅A<道路幅Bに設定している。ここで、道路幅Aおよび道路幅Bは、通行中の道路の幅から対向車両の幅等を除いて得た、車両1が通行可能な幅をいう。
【0083】
このようにすることで、前進中に実施される運転支援と後退中に実施される運転支援とが、頻繁に切り替わることを防止できる。
【0084】
また、前進によるすれ違い不可能なため後退が必要であると前進中に判定する道路幅(道路幅A)の条件は、自車両と対向車両との車間距離Dに応じて設定されている。
【0085】
例えば、D>20mのときは道路幅Aが自車両の車幅+0.1mに設定され、20m≧D>10mのときは道路幅Aが自車両の車幅+0.2mに設定され、10m≧Dのときは道路幅Aが自車両の車幅+0.3mに設定されている。
【0086】
このようにすることで、車間距離Dが大きく対向車が回避行動をする可能性が高い状況では、後退を促す支援動作への切替が抑制される。また、車間距離Dが小さく対向車が回避行動をする可能性が低い状況では、後退を促す支援動作への切替がされ易くなる。
【0087】
また、本実施例では、前進によるすれ違いが可能であると後退中に判定する道路幅(道路幅B)の条件は、自車両と対向車両との車間距離Dに応じて設定している。
【0088】
例えば、D>20mのときは道路幅Bが自車両の車幅+0.2mに設定され、20m≧D>10mのときは道路幅Bが自車両の車幅+0.3mに設定され、10m≧Dのときは道路幅Bが自車両の車幅+0.4mに設定されている。
【0089】
このようにすることで、車間距離Dが大きく対向車が回避行動をする可能性が高い状況では、前進によるすれ違い支援への切替がされやすくなる。また、車間距離Dが小さく対向車が回避行動をする可能性が低い状況では、前進によるすれ違い支援への切替が抑制される。
【0090】
ここで、自車両を後退させる場合、ドライバは後方の安全確認のために直接後方を振り返ったり周囲を目視したりするので、前方の状況確認の頻度が低下する。そのため、ドライバは、後退中の対向車両の動きや道路幅などの状況の変化により前進によるすれ違いが可能になったことに気付かずに後退を継続してしまうことがあった。
【0091】
本実施例によれば、ECU5は、自車両の後退中においても、前方の状況の監視を継続し、前進によるすれ違いを支援するか、または後退を経たすれ違いを支援するかを判断するので、前進によるすれ違いが可能になったことを後退中にドライバに報知でき、不要な車両1の後退を防止できる。
【0092】
以上のように構成された本実施例の運転支援装置による運転支援動作について図8を参照して説明する。なお、以下に説明する運転支援動作は、ECU5が作動している間、繰り返し実行される。
【0093】
まず、ステップS1において、ECU5は、すれ違い支援実行条件が成立しているか否かを判断する。この処理において、ECU5は、所定のすれ違い実行条件を満たす場合にすれ違い支援実行条件が成立していると判断する。ステップS1は、すれ違い支援実行条件が成立していると判断されるまで繰り返される。
【0094】
ステップS1ですれ違い支援実行条件が成立していると判断した場合、ECU5は、ステップS2に進んですれ違い支援を実行する。
【0095】
次いで、ステップ3において、ECU5は、車両進行方向が後退方向であるか否かを判断する。ここでは、シフトレンジが後退レンジ(Rレンジ)である場合に車両進行方向が後退方向であると判断する。
【0096】
車両進行方向が後退方向であると判断した場合には、ECU5は、ステップS4の処理を実行する。車両進行方向が後退方向ではないと判断した場合には、ECU5は、ステップS7の処理を実行する。
【0097】
ステップS4において、ECU5は、対向車両をロストしたか否かを判断する。ここで、ロストとは、他車両検出部30が対向車両を検出できなくなることをいう。対向車両をロストしていないと判断した場合、ECU5は、ステップS5の処理を実行する。対向車両をロストしたと判断した場合、ECU5は、ステップS7の処理を実行する。
【0098】
ステップS5において、ECU5は、前進条件が成立しているか否かを判断する。前進条件の成立とは、支援実行条件が成立しており、かつ、自車両と道路端15との平行度条件が成立していることをいう。平行度条件とは、自車両の側端1aと道路端15との間の平行度が所定範囲内であることをいう。すなわち、平行度条件が成立していることは、道路端15に対する自車両の側端1aの角度が十分に小さく、自車両の側端1aが道路端15に対して平行に近い状態であることを意味する。
【0099】
前進条件が成立していると判断した場合は、ECU5は、ステップS6の処理を実行する。前進条件が成立していないと判断した場合は、ECU5は、ステップS4の処理に戻る。
【0100】
ステップS6において、ECU5は、前進切替要求処理を実施する。この処理は、自車両が対向車両とすれ違い可能であることをドライバに報知する動作と、シフトレンジを後進レンジ(Rレンジ)から前進レンジ(Dレンジ等)へ切り替えることをドライバに要求する動作と、からなる。
【0101】
自車両が後退している状態で対向車両が自車両に向かって走行していることによる、すれ違い不可状態の継続を防止できる。
【0102】
自車両と対向車両との距離が拡大し、すれ違い支援条件が不成立となることを防止できる。
【0103】
すれ違い支援の開始条件の成立と終了条件の成立とが頻繁に繰り返されること(いわゆるハンチング)を防止できる。
【0104】
このようにすることにより、車両が後進状態である場合はすれ違い支援を終了しないので、ドライバへのすれ違い支援を継続することができる。
【0105】
ステップS7において、ECU5は、すれ違い支援の実行条件が不成立であるか否かを判断する。すれ違い支援の実行条件が成立している場合は、ECU5は、ステップS3の処理に戻る。すれ違い支援の実行条件が不成立の場合は、ECU5は、今回の運転支援動作(本図のフローチャートの1回の動作)を終了する。
【0106】
以上のように、本実施例に係る運転支援装置は、支援部31が、自車両の他車両側の端部と他車両の自車両側の端部との車両幅方向における距離である幅方向相対量Lに少なくとも基づいて支援実行条件の成立の有無を判断する。また、支援実行条件は、自車両のシフトレンジに応じて異なっている。
【0107】
本実施例によれば、シフトレンジに応じて支援実行条件が異なっているため、自車両または他車両による回避操作により幅方向相対量Lが変化した際に支援実行条件が頻繁に成立と非成立とに切り替わってしまうことを抑制できる。このため、車両1の後退時における運転支援を適切に実施することができる。この結果、自車両と他車両とのすれ違いを適切に支援することができる。
【0108】
また、本実施例に係る運転支援装置は、支援部31は、幅方向相対量Lが所定の幅方向相対量閾値Lth未満の場合に支援実行条件を成立させる。また、シフトレンジが前進レンジのときに用いる幅方向相対量閾値Lthよりも、シフトレンジが後退レンジのときに用いる幅方向相対量閾値Lthが大きく設定されている。
【0109】
本実施例によれば、シフトレンジに応じて幅方向相対量閾値Lthを異ならせているので、対向車とすれ違うために自車両が一時的に後退する際に、車間距離Dの支援実行条件が一時的に非成立となってしまうことを回避できる。すなわち、車両1の後退中に運転支援制御が終了してしまうことを禁止できる。これにより、支援実行条件が頻繁に成立と非成立とに切り替えられてしまうことを抑制でき、車両1の後退時における運転支援を適切に実施することができる。
【0110】
また、本実施例に係る運転支援装置は、自車両と他車両との距離である車間距離Dが大きいほど幅方向相対量閾値Lthが大きく設定されている。
【0111】
本実施例によれば、自車両と対向車両との車間距離Dが大きいほど対向車両が回避行動をする可能性が高いため、このような場合に前進支援が成立しやすい条件を設定することにより、後退支援が成立し難くなるため、頻繁に運転支援のモードが切り替わることを抑制でき、不要な後退を抑制できる。
【0112】
また、本実施例に係る運転支援装置は、支援部31は、さらに自車両の側端1aと道路端15との間の平行度に基づいて支援実行条件の成立の有無を判断する。また、運転支援装置は、シフトレンジが後退レンジである場合も、支援実行条件の成立の有無を判断し、支援実行条件が成立したときは、自車両が他車両とすれ違い可能であることを報知する。
【0113】
本実施例によれば、車両1の後退時は支援実行条件に平行度の条件が追加されるので、対向車とすれ違うためにシフトレンジが後退レンジ(Rレンジ)にされて自車両が後退している途中で、幅方向相対量Lが変化して支援実行条件が頻繁に成立と非成立とに切り替わってしまうことを防止できる。したがって、車両1の後退中も支援実行条件の成立状態が維持され、後退時における運転支援を適切に実施することができる。
【0114】
本発明の実施例を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正及び等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
【符号の説明】
【0115】
1 車両(自車両)
20 車両情報取得装置
25 他車両
30 他車両検出部
31 支援部
D 車間距離
L 幅方向相対量
Lth 幅方向相対量閾値
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2020年3月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車両の周辺に位置する他車両を検出する他車両検出部と、
所定の支援実行条件が成立した場合に前記自車両の周辺の状況を報知して前記他車両とのすれ違いを支援する支援部と、を備え、
前記支援部が、
前記自車両の前記他車両側の端部と前記他車両の前記自車両側の端部との車両幅方向における距離である幅方向相対量に少なくとも基づいて前記支援実行条件の成立の有無を判断する運転支援装置であって、
前記支援部は、前記自車両と前記他車両とが車両幅方向に重なり合う場合は前記幅方向相対量が所定の重なり量上限閾値以下のときに、前記自車両と前記他車両とが車両幅方向に離れている場合は前記幅方向相対量が所定の離隔量閾値以上のときに、前記支援実行条件を成立させ、
前記支援実行条件は、前記自車両のシフトレンジに応じて異なっており、前記シフトレンジが前進レンジのときに用いる前記重なり量上限閾値または前記離隔量閾値よりも、前記シフトレンジが後退レンジのときに用いる前記重なり量上限閾値または前記離隔量閾値が大きく設定されていることを特徴とする運転支援装置。
【請求項2】
前記支援部は、
さらに前記自車両の側端と道路端との間の平行度に基づいて前記支援実行条件の成立の有無を判断し、
前記シフトレンジが後退レンジである場合も、前記支援実行条件の成立の有無を判断し、前記支援実行条件が成立したときは、前記自車両が前記他車両とすれ違い可能であることを報知することを特徴とする請求項1に記載の運転支援装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
本発明は、自車両の周辺に位置する他車両を検出する他車両検出部と、所定の支援実行条件が成立した場合に前記自車両の周辺の状況を報知して前記他車両とのすれ違いを支援する支援部と、を備え、前記支援部が、前記自車両の前記他車両側の端部と前記他車両の前記自車両側の端部との車両幅方向における距離である幅方向相対量に少なくとも基づいて前記支援実行条件の成立の有無を判断する運転支援装置であって、前記支援部は、前記幅方向相対量が所定の重なり量上限閾値以下または所定の離隔量閾値以上の場合に前記支援実行条件を成立させ、前記支援実行条件は、前記自車両のシフトレンジに応じて異なっており、前記シフトレンジが前進レンジのときに用いる前記重なり量上限閾値または前記離隔量閾値よりも、前記シフトレンジが後退レンジのときに用いる前記重なり量上限閾値または前記離隔量閾値が大きく設定されていることを特徴とする。
【手続補正書】
【提出日】2020年4月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車両の周辺に位置する他車両を検出する他車両検出部と、
所定の支援実行条件が成立した場合に前記自車両の周辺の状況を報知して前記他車両とのすれ違いを支援する支援部と、を備え、
前記支援部が、
前記自車両の前記他車両側の端部と前記他車両の前記自車両側の端部との車両幅方向における重なる距離を正の値で示す重なり量と、離れる距離を負の値で示す離隔量と、である幅方向相対量に少なくとも基づいて前記支援実行条件の成立の有無を判断する運転支援装置であって、
前記支援部は、前記自車両と前記他車両とが車両幅方向に重なり合う場合は前記幅方向相対量が正の値である所定の重なり量上限閾値以下のときに、前記自車両と前記他車両とが車両幅方向に離れている場合は前記幅方向相対量が負の値である所定の離隔量閾値以上のときに、前記支援実行条件を成立させ、
前記支援実行条件は、前記自車両のシフトレンジに応じて異なっており、前記シフトレンジが前進レンジのときに用いる前記重なり量上限閾値または前記離隔量閾値よりも、前記シフトレンジが後退レンジのときに用いる前記重なり量上限閾値または前記離隔量閾値が大きく設定されていることを特徴とする運転支援装置。
【請求項2】
前記支援部は、
さらに前記自車両の側端と道路端との間の平行度に基づいて前記支援実行条件の成立の有無を判断し、
前記シフトレンジが後退レンジである場合も、前記支援実行条件の成立の有無を判断し、前記支援実行条件が成立したときは、前記自車両が前記他車両とすれ違い可能であることを報知することを特徴とする請求項1に記載の運転支援装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
本発明は、自車両の周辺に位置する他車両を検出する他車両検出部と、所定の支援実行条件が成立した場合に前記自車両の周辺の状況を報知して前記他車両とのすれ違いを支援する支援部と、を備え、前記支援部が、前記自車両の前記他車両側の端部と前記他車両の前記自車両側の端部との車両幅方向における重なる距離を正の値で示す重なり量と、離れる距離を負の値で示す離隔量と、である幅方向相対量に少なくとも基づいて前記支援実行条件の成立の有無を判断する運転支援装置であって、前記支援部は、前記自車両と前記他車両とが車両幅方向に重なり合う場合は前記幅方向相対量が正の値である所定の重なり量上限閾値以下のときに、前記自車両と前記他車両とが車両幅方向に離れている場合は前記幅方向相対量が負の値である所定の離隔量閾値以上のときに、前記支援実行条件を成立させ、前記支援実行条件は、前記自車両のシフトレンジに応じて異なっており、前記シフトレンジが前進レンジのときに用いる前記重なり量上限閾値または前記離隔量閾値よりも、前記シフトレンジが後退レンジのときに用いる前記重なり量上限閾値または前記離隔量閾値が大きく設定されていることを特徴とする。