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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-150964(P2020-150964A)
(43)【公開日】2020年9月24日
(54)【発明の名称】X線撮影装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 6/00 20060101AFI20200828BHJP
【FI】
   A61B6/00 320Z
   A61B6/00 331E
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2017-140060(P2017-140060)
(22)【出願日】2017年7月19日
(71)【出願人】
【識別番号】000001993
【氏名又は名称】株式会社島津製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100093056
【弁理士】
【氏名又は名称】杉谷 勉
(74)【代理人】
【識別番号】100142930
【弁理士】
【氏名又は名称】戸高 弘幸
(74)【代理人】
【識別番号】100175020
【弁理士】
【氏名又は名称】杉谷 知彦
(74)【代理人】
【識別番号】100180596
【弁理士】
【氏名又は名称】栗原 要
(74)【代理人】
【識別番号】100195349
【弁理士】
【氏名又は名称】青野 信喜
(72)【発明者】
【氏名】北目 拓
【テーマコード(参考)】
4C093
【Fターム(参考)】
4C093AA01
4C093AA24
4C093CA08
4C093CA34
4C093DA02
4C093EA14
4C093EC16
4C093EC32
4C093EC33
4C093ED07
4C093FA18
4C093FA43
4C093FA52
4C093FA59
(57)【要約】
【課題】天板の相対移動速度が速い場合には、ある程度の必要な線量の低下よりも動きぼけの抑制の方を優先して、動きぼけ自体が生じない場合には必要な線量を確保することができるX線撮影装置を提供することを目的とする。
【解決手段】一連の撮影の中で撮影系に対する天板の相対移動速度が速くなるのにしたがってX線曝射のパルス幅tが短くなるように制御することで動きぼけを抑制することができる。また、パルス幅tが短くなってもその分だけ管電流値Iが高くなるように制御し、仮にX線管の定格によって管電流値Iが高くなるように制御することができない場合には、ある程度の必要な線量の低下よりも動きぼけの抑制の方を優先する。逆に、天板の相対移動速度が遅く動きぼけ自体が生じない場合には、X線曝射のパルス幅tが長くなった分、管電流値Iが低くなるように制御することで、必要な線量を確保することができる。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
X線による撮影を行うX線撮影装置であって、
被検体を載置する天板と、
X線を照射するためのX線管およびX線を検出するX線検出器を有し、前記X線管と前記X線検出器とが前記天板を挟んで対向するように配置された撮影系と、
一連の撮影の中に前記天板を被検体の載置面に平行に前記撮影系に対して速度可変に相対移動させる操作手段と、
前記天板を前記撮影系に対して相対的に移動させながらX線を連続的に曝射して前記一連の撮影を行う過程において、前記天板の相対移動速度が速くなるのにしたがってX線曝射のパルス幅が短くなり、かつ管電流値が高くなるように、個々のX線曝射条件を制御する制御手段と
を備える、
X線撮影装置。
【請求項2】
請求項1に記載のX線撮影装置において、
前記天板を前記撮影系に対して相対的に移動させながらX線を連続的に曝射して前記一連の撮影を行う過程において、前記制御手段は、前記天板の相対移動速度が速くなるのにしたがってX線曝射のパルス幅が短くなり、かつ管電圧値が高くなるように、個々のX線曝射条件を制御する、
X線撮影装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のX線撮影装置において、
前記制御手段は、視野サイズが小さくなるのにしたがってX線曝射のパルス幅が短くなり、かつ管電流値が高くなるように制御する、
X線撮影装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれかに記載のX線撮影装置において、
前記制御手段は、拡大率が大きくなるのにしたがってX線曝射のパルス幅が短くなり、かつ管電流値が高くなるように制御する、
X線撮影装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、X線による撮影を行うX線撮影装置に係り、特に、被検体を載置する天板または撮影系を移動させながら撮影を行う技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の装置として、診断または治療中に、患者である被検体を載置した天板またはX線管およびX線検出器を有した撮影系を移動させながらX線をパルス状に曝射してパルス透視やパルス撮影(連続撮影)を行う装置がある。X線撮影装置による撮影の一例として、以下のような手法が挙げられる。
【0003】
なお、本明細書での「撮影」とは、強い線量でX線を照射してX線画像を取得する場合と、それよりも弱い線量でX線を連続的に照射してX線画像を逐次に表示することで動画表示する場合(透視)とを含むことに留意されたい。
【0004】
下肢の血管造影像を得る際に、検出器サイズよりも大きな領域を撮影したいことがある。このとき、造影剤の流れに応じて装置(天板または撮影系)を移動させ撮影する手法がある。この場合には、天板の長手方向に装置(天板または撮影系)を移動させる。この手法を「ボーラスチェイス(Bolus Chase)」という。ボーラスチェイスを行う際、造影剤の流れに応じて天板を手動または電動で動かし関心領域の撮影を行っている。
【0005】
ところで、X線管の管電流や管電圧を調整する技術が本出願人から提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、X線撮影以外の分野においても、例えば核磁気共鳴装置(MRI: Magnetic Resonance Imaging)において天板の移動速度を造影剤の流れに合わせつつフレームレートを変える技術がある(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第5277861号
【特許文献2】特表2006−519677号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、X線曝射中に患者と撮影系(X線管・X線検出器)との相対位置が変化する場合には、その移動速度が速くなると動きぼけが大きくなるという問題がある。
すなわち、従来の装置では、造影剤の移動速度に合わせてX線曝射のパルス幅(曝射時間)や管電流や管電圧などのX線曝射条件を予め適宜に設定している。一連の撮影中で術者はテレビ画面で造影剤の移動速度に合わせて天板または撮影系の移動速度を操作している。被検体中の造影剤の移動速度は必ずしも一定ではなく、部位に応じて変化してゆく。そのため、天板または撮影系の移動速度も造影剤の移動速度に合わせて変化するように操作される。
【0008】
しかし、従来の装置では予め定められたX線曝射条件は一連の撮影中で一定であるので、天板または撮影系の移動速度が速くなった場合にX線曝射のパルス幅が一定のままであると、撮影で得られたX線画像中の動きぼけが大きくなる。その動きぼけを抑制するために、速い移動速度に合わせてX線曝射のパルス幅を短くしたX線曝射条件(例えば管電流値を高く設定したX線曝射条件)に設定しておくと、動きぼけについては抑制することができる。しかし、パルス幅を短くした分、例えば管電流値を高く設定しなければならない、あるいはX線管の定格によって管電流値が高くなるように制御することができない場合には必要な線量を確保することができないという問題が生じる。造影剤の移動速度が速い部位を撮影する場合には動きぼけの抑制を優先するので、ある程度の必要な線量の低下は許容されるが、造影剤の移動速度が比較的に遅い部位については、もともと動きぼけは生じないのであるから、上記の必要な線量の低下を避けたい。
【0009】
なお、上述の相対位置が変化する場合について、一例として、天板や、X線管やX線検出器を搭載したCアームが、手動または電動で移動する場合が挙げられる。
【0010】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、天板の相対移動速度が速い場合には、ある程度の必要な線量の低下よりも動きぼけの抑制の方を優先して、動きぼけ自体が生じない場合には必要な線量を確保することができるX線撮影装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、本発明に係るX線撮影装置は、X線による撮影を行うX線撮影装置であって、被検体を載置する天板と、X線を照射するためのX線管およびX線を検出するX線検出器を有し、前記X線管と前記X線検出器とが前記天板を挟んで対向するように配置された撮影系と、一連の撮影の中に前記天板を被検体の載置面に平行に前記撮影系に対して速度可変に相対移動させる操作手段と、前記天板を前記撮影系に対して相対的に移動させながらX線を連続的に曝射して前記一連の撮影を行う過程において、前記天板の相対移動速度が速くなるのにしたがってX線曝射のパルス幅が短くなり、かつ管電流値が高くなるように、個々のX線曝射条件を制御する制御手段とを備えるものである。
【0012】
[作用・効果]本発明に係るX線撮影装置によれば、一連の撮影の中で天板を被検体の載置面に平行に前記撮影系に対して速度可変に相対移動させる操作手段を備える。天板を撮影系に対して相対的に移動させながらX線を連続的に曝射して一連の撮影を行う過程において、天板の相対移動速度が速くなるのにしたがってX線曝射のパルス幅が短くなり、かつ管電流値が高くなるように、制御手段は個々のX線曝射条件を制御する。
【0013】
このように、一連の撮影の中で天板の相対移動速度が速くなるのにしたがってX線曝射のパルス幅が短くなるように制御することで動きぼけを抑制することができる。また、パルス幅が短くなってもその分だけ管電流値がX線管の定格を満たす範囲まで高くなるように制御することができるので、必要な線量を確保することができる。仮にX線管の定格によって管電流値が高くなるように制御することができない場合には、ある程度の必要な線量の低下よりも動きぼけの抑制の方を優先する。
【0014】
逆に、天板の相対移動速度が遅い場合には、パルス幅を長くしても動きぼけ自体が生じないので、X線曝射のパルス幅が長くなった分、管電流値が低くなるように制御することで、必要な線量を確保することができる。その結果、天板の相対移動速度が速い場合には、ある程度の必要な線量の低下よりも動きぼけの抑制の方を優先して、動きぼけ自体が生じない場合には必要な線量を確保することができる。
【0015】
なお、管電流値[mA]とX線曝射のパルス幅(曝射時間)[s]との積は「mAs値」とも呼ばれ、線量に比例する。しかし、上述したようにX線管の定格によって管電流値が高くなるように制御することができない場合がある。その場合には、天板を撮影系に対して相対的に移動させながらX線を連続的に曝射して一連の撮影を行う過程において、天板の相対移動速度が速くなるのにしたがってX線曝射のパルス幅が短くなり、かつ管電圧値が高くなるように、制御手段は個々のX線曝射条件を制御する。管電圧値が高くなると線質が硬くなって減弱されにくい分、X線画像のコントラストが低下するが、必要な線量を確保することができる。逆に、天板の相対移動速度が遅い場合には、パルス幅を長くしても動きぼけ自体が生じないので、X線曝射のパルス幅が長くなった分、管電圧値が低くなるように制御する。したがって、動きぼけ自体が生じない場合には、管電流値を低くしても必要な線量を確保することができ、かつコントラストが高い画質の良いX線画像を取得することができる。
【0016】
実際には、収集されるX線画像(収集画像)上での動き量が問題となるので、上述した天板の相対移動速度に加えて、視野サイズ(収集されるX線画像のサイズ)や拡大率(SID/ SOD、X線管の焦点とX線検出器との距離(SID: Source Image Distance)、X線管の焦点と被検体との距離(SOD: Source Object Distance))などによってパルス幅を制御することになる。これらの視野サイズや拡大率は、撮影系に対する天板の相対移動速度と相違して、一連の撮影の中で可変でなく、予め固定で設定される。
【0017】
視野サイズが小さくなるとモニタに表示される表示拡大率を大きく設定するので、収集画像上での動き量が大きくなる。表示拡大率は、上述のSID/ SODで表される拡大率と相違することに留意されたい。そこで、視野サイズが小さくなるのにしたがってX線曝射のパルス幅が短くなり、かつ管電流値が高くなるように制御する。このように、視野サイズが小さくなるのにしたがってX線曝射のパルス幅が短くなるように制御することで動きぼけを抑制することができる。また、パルス幅が短くなってもその分だけ管電流値がX線管の定格を満たす範囲まで高くなるように制御することができるので、必要な線量を確保することができる。仮にX線管の定格によって管電流値が高くなるように制御することができない場合には、ある程度の必要な線量の低下よりも動きぼけの抑制の方を優先する。その結果、視野サイズが小さくなる場合には、パルス幅が短くなるように制御することで動きぼけの抑制の方を優先する。
【0018】
また、拡大率が大きくなると収集画像上での動き量が大きくなる。そこで、拡大率が大きくなるのにしたがってX線曝射のパルス幅が短くなり、かつ管電流値が高くなるように制御する。このように、拡大率が大きくなるのにしたがってX線曝射のパルス幅が短くなるように制御することで動きぼけを抑制することができる。また、パルス幅が短くなってもその分だけ管電流値がX線管の定格を満たす範囲まで高くなるように制御することができるので、必要な線量を確保することができる。仮にX線管の定格によって管電流値が高くなるように制御することができない場合には、ある程度の必要な線量の低下よりも動きぼけの抑制の方を優先する。その結果、拡大率が大きくなる場合には、パルス幅が短くなるように制御することで動きぼけの抑制の方を優先する。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係るX線撮影装置によれば、一連の撮影の中で(撮影系に対する)天板の相対移動速度が速くなるのにしたがってX線曝射のパルス幅が短くなるように制御することで動きぼけを抑制することができる。また、パルス幅が短くなってもその分だけ管電流値がX線管の定格を満たす範囲まで高くなるように制御することができるので、必要な線量を確保することができる。仮にX線管の定格によって管電流値が高くなるように制御することができない場合には、ある程度の必要な線量の低下よりも動きぼけの抑制の方を優先する。逆に、天板の相対移動速度が遅い場合には、X線曝射のパルス幅が長くなった分、管電流値が低くなるように制御することで、必要な線量を確保することができる。その結果、天板の相対移動速度が速い場合には、ある程度の必要な線量の低下よりも動きぼけの抑制の方を優先して、動きぼけ自体が生じない場合には必要な線量を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】実施例に係るCアームを備えたX線撮影装置の側面図である。
図2】実施例に係るX線撮影装置のブロック図である。
図3】(a)はX線撮影装置の可動式天板を手動で移動させる場合の操作部の概略図、(b)はX線撮影装置の可動式天板を電動で移動させる場合の操作部のブロック図である。
図4】下肢の血管造影像を得るための一連の撮影の流れを示すフローチャートである。
図5】パルス幅と管電流値との関係を表した模式図である。
図6】パルス幅と管電圧値との関係を表した模式図である。
【実施例】
【0021】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1は、実施例に係るCアームを備えたX線撮影装置の側面図であり、図2は、実施例に係るX線撮影装置のブロック図であり、図3(a)は、X線撮影装置の可動式天板を手動で移動させる場合の操作部の概略図であり、図3(b)は、X線撮影装置の可動式天板を電動で移動させる場合の操作部のブロック図である。
【0022】
本実施例に係るX線撮影装置は、図1に示すように、被検体Mを載置し、長手方向(図中のy軸方向)に移動可能な可動式天板1aを有した検診台1と、基台2とCアーム3と撮影系4とを備えるとともに、図2に示すように、画像処理部51とコントローラ52と入力部53とポテンショメータ54と高電圧発生器55とを備えている。可動式天板1aは、本発明における天板に相当し、撮影系4は、本発明における撮影系に相当する。
【0023】
検診台1は、上述した可動式天板1aの他に、床面(図中のxy平面)に設置された本体1bを備え、可動式天板1aは本体1bに対して可動式天板1aの長手方向に移動可能である。可動式天板1aを手動で移動させてもよい。また、入力部53(例えば操作レバー)で入力設定された移動速度で、コントローラ52を介して天板駆動用のモータ56(図3(b)を参照)を駆動させることにより可動式天板1aを電動で移動させてもよい。また、手動と電動とを両方組み合わせてもよい。
【0024】
基台2は、天井面(図中のxy平面)に設置され、x軸方向に延在したx軸レール21と、x軸レール21に敷設され、y軸方向に延在したy軸レール22と、y軸レール22に敷設され吊り掛け支持された支柱23と、支柱23に支持されたCアーム支持部24とを備えている。Cアーム3は、Cアーム支持部24に支持され、Cアーム3の一端にX線管41を支持するとともに、Cアーム3の他端にフラットパネル型X線検出器(FPD: Flat Panel Detector)42を支持している。X線管41は、本発明におけるX線管に相当し、フラットパネル型X線検出器(FPD)42は、本発明におけるX線検出器に相当する。
【0025】
このようにして、Cアーム3はX線管41およびフラットパネル型X線検出器(FPD)42を互いに対向して支持する。したがって、X線管41とFPD42とが可動式天板1aを挟んで対向するように配置されている。また、上述した撮影系4は、X線管41およびFPD42を有している。
【0026】
また、x軸レール21に対してy軸レール22をx軸方向に移動させるモータ(図示省略)を備えている。このモータが回転駆動することで、y軸レール22がx軸方向に移動する。また、モータによってy軸レール22がx軸方向に移動することで、y軸レール22に吊り掛け支持された支柱23もx軸方向に移動し、支柱23に支持されたCアーム支持部24もx軸方向に移動し、Cアーム支持部24に支持されたCアーム3もx軸方向に移動し、Cアーム3に支持された撮影系4(X線管41およびFPD42)もx軸方向に移動する。以上のように、x軸レール21に対してy軸レール22をx軸方向に移動させるモータは、撮影系4(X線管41およびFPD42)をx軸方向に移動させる。
【0027】
また、y軸レール22に対して支柱23をy軸方向に移動させるモータ(図示省略)を備えている。このモータが回転駆動することで、支柱23がy軸方向に移動する。また、モータによって支柱23がy軸方向に移動することで、支柱23に支持されたCアーム支持部24もy軸方向に移動し、Cアーム支持部24に支持されたCアーム3もy軸方向に移動し、Cアーム3に支持された撮影系4(X線管41およびFPD42)もy軸方向に移動する。以上のように、y軸レール22に対して支柱23をy軸方向に移動させるモータは、撮影系4(X線管41およびFPD42)をy軸方向に移動させる。
【0028】
また、支柱23に対してCアーム支持部24を可動式天板1aの短手方向に平行な軸(図中のx軸)心周りに回転移動させるCアーム支持移動部25を備えている。Cアーム支持移動部25は、モータ25aと、モータ25aの回転を伝達するベルト25bと、ベルト25bに伝達された回転をx軸心周りの回転に変換するギヤボックス25cと、ギヤボックス25cからのx軸心周りの回転を伝達するギヤ25dと、このギヤ25dに噛合されたギヤ25eとを備えている。ギヤ25eは、図示を省略するベアリングが介在された状態で、支柱23に固定されている。モータ25aが回転駆動することで、ベルト25b,ギヤボックス25cおよびギヤ25dを介して、ギヤ25eがx軸心周りに回転して、このギヤ25eの回転によって、支柱23に対してCアーム支持部24がx軸心周りに回転移動する。
【0029】
また、Cアーム支持移動部25によってCアーム支持部24がx軸心周りに回転移動することで、Cアーム支持部24に支持されたCアーム3もx軸心周りに回転移動し、Cアーム3に支持された撮影系4(X線管41およびFPD42)もx軸心周りに回転移動する。以上のように、Cアーム支持移動部25は、撮影系4(X線管41およびFPD42)をx軸心周りに回転移動させる。
【0030】
また、Cアーム3を可動式天板1aの長手方向に平行な軸(図中のy軸)心周りに回転移動させるCアーム移動部31を備えている。Cアーム3はレール形状で形成されており、Cアーム移動部31は、Cアーム3の溝部に嵌合した2つのベアリング31aと、Cアーム3の外周面に沿って付設されたベルト31bと、ベルト31bの一部を巻き取るモータ31cとを備えている。モータ31cが回転駆動することで、ベルト31bが周回し、それに伴ってベアリング31aに対してCアーム3が摺動する。この摺動によりCアーム3が、y軸心周りに回転移動する。また、Cアーム3に支持された撮影系4(X線管41およびFPD42)もy軸心周りに回転移動する。以上のように、Cアーム移動部31は、撮影系4(X線管41およびFPD42)をy軸心周りに回転移動させる。
【0031】
このように、X線管41を支持しFPD42を支持するCアーム3は、Cアーム移動部31によるy軸心周りの回転移動の方向に沿って「C」の字で湾曲されて形成されており、Cアーム3の湾曲方向に沿ってX線管41およびFPD42がy軸心周りに回転移動するとも言える。また、Cアーム支持移動部25は、Cアーム3のy軸心周りの回転移動とは別の方向であるx軸心周りの回転移動の方向にCアーム3を回転移動させることで、X線管41およびFPD42をx軸心周りに回転移動させるとも言える。
【0032】
可動式天板1aや基台2やCアーム3を上述のように移動させて、X線管41から照射されたX線をFPD42が検出して得られたX線検出信号を、画像処理部51(図2を参照)で処理することで被検体MのX線画像を得る。透視を行う場合には、撮影よりも弱い線量のX線をX線管41から照射して複数のX線画像を逐次に得て、各X線画像をモニタ(図示省略)にリアルタイムに表示する。撮影を行う場合には、X線管41からX線を照射して1枚のX線画像をモニタに出力表示またはプリンタ(図示省略)に出力印刷する。
【0033】
コントローラ52(図2を参照)はX線撮影装置の各構成を統括制御する。特に、コントローラ52は、Cアーム支持移動部25,Cアーム移動部31,高電圧発生器55(図2を参照)を制御する。また、可動式天板1aを電動で移動させる場合には、コントローラ52は天板駆動用のモータ56(図3(b)を参照)を制御する。本実施例では、可動式天板1aの移動速度をポテンショメータ54(図2を参照)による可動式天板1aの位置検出によって測定し、可動式天板1aを移動させながらX線を連続的に曝射して一連の撮影を行う過程において、測定された移動速度が速くなるのにしたがってX線曝射のパルス幅が短くなり、かつ管電流値が高くなるように、個々のX線曝射条件をコントローラ52は制御する。本実施例での具体的な制御については後述する。なお、図2では、図示の便宜上、コントローラ52から、コントローラ52が制御する構成を結ぶ結線については、一部を除き図示を省略する。コントローラ52は、本発明における制御手段に相当する。
【0034】
高電圧発生器55(図2を参照)は、X線管41用の高電圧を発生する。X線管41の管電流値や管電圧値の設定は、コントローラ52からの指令に基づいて高電圧発生器55が行う。本実施例では、可動式天板1aの移動速度が速くなるのにしたがってX線曝射のパルス幅が短くなり、かつ管電流値が高くなるように、個々のX線曝射条件を制御する。さらに、X線管41の定格によって管電流値が高くなるように制御することができない場合には、可動式天板1aの移動速度が速くなるのにしたがってX線曝射のパルス幅が短くなり、かつ管電圧値が高くなるように、個々のX線曝射条件を制御する。
【0035】
画像処理部51やコントローラ52は、中央演算処理装置(CPU)などで構成されている。なお、画像処理部51については、GPU(Graphics Processing Unit) などで構成されてもよい。
【0036】
可動式天板1aを手動で移動させる場合には、図3(a)に示すように可動式天板1aの側部に手動操作用のハンドル1cを設けており、ユーザなどの術者が手動操作用のハンドル1cを握って、可動式天板1aをその長手方向(図中のy軸方向)に移動させることができる。また、手動により可動式天板1aを速度可変に移動させることができる。したがって、可動式天板1aを手動で移動させる場合には、手動操作用のハンドル1cが本発明における操作手段に相当する。
【0037】
可動式天板1aを電動で移動させる場合には、図3(b)に示すように天板駆動用のモータ56を設けており、入力部53(図2を参照)で入力設定された可動式天板1aの移動速度で、コントローラ52を介して天板駆動用のモータ56を駆動させることにより、可動式天板1aをその長手方向に移動させることができる。例えば操作レバーで入力部53を構成し、操作レバーの開度にしたがって可動式天板1aの移動速度を設定する。このように、入力部53で入力設定された可動式天板1aの移動速度に応じて可動式天板1aを速度可変に移動させることができる。したがって、可動式天板1aを電動で移動させる場合には、入力部53が本発明における操作手段に相当する。
【0038】
なお、図2ではポテンショメータ54によって可動式天板1aの移動速度を測定して、測定された可動式天板1aの移動速度が速くなるのにしたがってX線曝射のパルス幅が短くなり、かつ管電流値が高くなるように、個々のX線曝射条件を制御したが、可動式天板1aを電動で移動させる場合には必ずしもポテンショメータを備える必要はない。入力部53で入力設定された可動式天板1aの移動速度をコントローラ52に直接的に送り込んで、入力設定された可動式天板1aの移動速度に応じて個々のX線曝射条件を制御してもよい。また、ポテンショメータで測定された可動式天板1aの移動速度を、例えばオペアンプなどの比較器に送り込んで、入力部53で入力設定された可動式天板1aの移動速度に合わせるようにフィードバック制御してもよい。
【0039】
次に、本実施例における個々のX線曝射条件の制御について、図4図6を参照して説明する。図4は、下肢の血管造影像を得るための一連の撮影の流れを示すフローチャートであり、図5は、パルス幅と管電流値との関係を表した模式図であって、図6は、パルス幅と管電圧値との関係を表した模式図である。
【0040】
(ステップS1)造影剤投与
可動式天板1a(図1図3などを参照)に載置された被検体M(図1を参照)の下肢に造影剤を投与する。造影剤の投与後に可動式天板1aをその長手方向に移動させる。
【0041】
(ステップS2)X線曝射条件の制御
可動式天板1aの移動速度に応じてコントローラ52(図2を参照)はX線曝射条件を制御する。特に、X線曝射条件のうち、X線曝射のパルス幅を設定するとともに、管電流値や管電圧値を所定値に設定するように高電圧発生器55(図2を参照)を制御する。可動式天板1aの移動速度に応じて、動きぼけが生じない程度に、かつX線管41(図1および図2を参照)の定格を満たすようにX線曝射のパルス幅を設定して、被検体Mの体厚,設定されたパルス幅およびX線管41の定格に基づいて管電流値や管電圧値を所定値に設定するように、X線曝射条件を制御する。
【0042】
具体的には、例えば特許文献1:特許第5277861号のように、被検体Mの体厚に応じて撮影に必要な線量を設定して、設定された(撮影に必要な)線量に応じて管電圧値を設定するとともに、その体厚・管電圧値の下での線量比(線量からmAs値を除算した比率)を設定する。設定された(撮影に必要な)線量から、設定された線量比を除算することでmAs値を求める。mAs値から、先に設定されたパルス幅(曝射時間)を除算することで管電流値を求める。パルス幅や管電流値や管電圧値の設定方法については特許文献1:特許第5277861号に限定されない。このように設定・制御されたX線曝射条件にしたがって、X線管41からX線を被検体Mに照射しながらFPD42(図1および図2を参照)で検出して撮影を行う。
【0043】
ここで、収集されるX線画像のサイズ、すなわち視野サイズに応じてパルス幅を設定するのが好ましく、特に視野サイズが小さくなるのにしたがってパルス幅が短くなり、かつ管電流値が高くなるように制御するのが好ましい。また、X線管41の焦点とFPD42との距離SID,X線管41の焦点と被検体Mとの距離SODを用いて、SID/ SODで表される拡大率に応じてパルス幅を設定するのが好ましく、特に拡大率が大きくなるのにしたがってパルス幅が短くなり、かつ管電流値が高くなるように制御するのが好ましい。したがって、可動式天板1aの移動速度に応じてパルス幅を設定する場合には、これら視野サイズや拡大率をも考慮して、収集されるX線画像(収集画像)上での動き量を加味してパルス幅を設定して、管電流値や管電圧値を所定値に設定する。
【0044】
(ステップS3)移動速度が変化?
ステップS1での可動式天板1aの移動速度が変化したか否かをポテンショメータ54(図2を参照)によって判断する。移動速度が変化しない場合には次のステップS4に移行する。
【0045】
移動速度が遅くなる場合にはステップS2に戻ってパルス幅を長く設定し直して、mAs値から、長く設定し直したパルス幅を除算することで管電流値を求め直す。特に、上述のステップS2で動きぼけが生じない程度にパルス幅を設定したので、移動速度が速くなる場合には固定のパルス幅では動きぼけが生じる恐れがある。そこで、ステップS2に戻ってパルス幅を短く設定し直して、mAs値から、短く設定し直したパルス幅を除算することで管電流値を求め直す。このようにmAs値が一定の場合には、図5に示すようにパルス幅tと管電流値Iとは反比例の関係にある。
【0046】
ここで、X線管41の定格を管電流値が満たさない場合には、ステップS2に戻ってパルス幅を短く設定し直して、管電流値を固定の状態で、管電圧値を高く設定し直す。図6に示すようにパルス幅tと管電圧値Vとは線形の関係にあって、パルス幅tが短くなると管電圧値Vをリニア(線形)に高く設定する。
【0047】
(ステップS4)撮影終了?
下肢の血管造影像を得るための一連の撮影において、造影剤が足先に到達して一連の撮影を終了するか否かを判断する。一連の撮影が終了していない場合にはステップS3に戻って、可動式天板1aの移動速度が変化したか否かをポテンショメータ54によって判断し、移動速度が変化しない場合にはステップS4に移行し、移動速度が変化した場合にはステップS2に戻ってX線曝射条件を設定し直すように制御する。
【0048】
このようにして、一連の撮影が終了していない場合にはステップS3に戻って、ステップS3→ステップS4、あるいはステップS3→ステップS2→ステップS3→ステップS4を、一連の撮影が終了するまで繰り返し行うことで、可動式天板1aを撮影系4に対して移動させながらX線を連続的に曝射して一連の撮影を行う過程において、個々のX線曝射条件を制御する。
【0049】
本実施例に係るX線撮影装置によれば、一連の撮影の中で天板(本実施例では可動式天板1a)をその長手方向に撮影系4に対して速度可変に相対移動(本実施例ではCアーム3や撮影系4を固定して可動式天板1aのみを移動)させる操作手段(図3(a)では手動操作用のハンドル1c,図3(b)では入力部53)を備えている。天板(可動式天板1a)を撮影系4に対して相対的に移動(Cアーム3や撮影系4を固定して可動式天板1aのみを移動)させながらX線を連続的に曝射して一連の撮影を行う過程において、天板の相対移動速度(可動式天板1aの移動速度)が速くなるのにしたがってX線曝射のパルス幅が短くなり、かつ管電流値が高くなるように、制御手段(本実施例ではコントローラ52)は個々のX線曝射条件を制御する。
【0050】
このように、一連の撮影の中で天板の相対移動速度(可動式天板1aの移動速度)が速くなるのにしたがってX線曝射のパルス幅が短くなるように制御することで動きぼけを抑制することができる。また、パルス幅が短くなってもその分だけ管電流値がX線管41の定格を満たす範囲まで高くなるように制御することができるので、必要な線量を確保することができる。仮にX線管41の定格によって管電流値が高くなるように制御することができない場合には、ある程度の必要な線量の低下よりも動きぼけの抑制の方を優先する。すなわち、造影剤の移動速度が速い部位を撮影する場合には、動きぼけの抑制の方を優先する。
【0051】
逆に、天板の相対移動速度(可動式天板1aの移動速度)が遅い場合には、パルス幅を長くしても動きぼけ自体が生じないので、X線曝射のパルス幅が長くなった分、管電流値が低くなるように制御することで、必要な線量を確保することができる。その結果、天板の相対移動速度(可動式天板1aの移動速度)が速い場合(造影剤の移動速度が速い部位を撮影する場合)には、ある程度の必要な線量の低下よりも動きぼけの抑制の方を優先して、動きぼけ自体が生じない場合(造影剤の移動速度が比較的に遅い部位を撮影する場合)には必要な線量を確保することができる。
【0052】
管電流値[mA]とX線曝射のパルス幅(曝射時間)[s]との積であるmAs値は、「課題を解決するための手段」の欄でも述べたように線量に比例する。しかし、上述したようにX線管41の定格によって管電流値が高くなるように制御することができない場合がある。その場合には、天板を撮影系4に対して相対的に移動(可動式天板1aのみを移動)させながらX線を連続的に曝射して一連の撮影を行う過程において、天板の相対移動速度(可動式天板1aの移動速度)が速くなるのにしたがってX線曝射のパルス幅が短くなり、かつ管電圧値が高くなるように、制御手段(コントローラ52)は個々のX線曝射条件を制御する。管電圧値が高くなると線質が硬くなって減弱されにくい分、X線画像のコントラストが低下するが、必要な線量を確保することができる。逆に、天板の相対移動速度(可動式天板1aの移動速度)が遅い場合には、パルス幅を長くしても動きぼけ自体が生じないので、X線曝射のパルス幅が長くなった分、管電圧値が低くなるように制御する。したがって、動きぼけ自体が生じない場合には、管電流値を低くしても必要な線量を確保することができ、かつコントラストが高い画質の良いX線画像を取得することができる。
【0053】
実際には、収集されるX線画像(収集画像)上での動き量が問題となるので、上述した天板の相対移動速度(可動式天板1aの移動速度)に加えて、視野サイズ(収集されるX線画像のサイズ)や拡大率などによってパルス幅を制御することになる。「課題を解決するための手段」の欄でも述べたように、これらの視野サイズや拡大率は、撮影系4に対する天板の相対移動速度(可動式天板1aの移動速度)と相違して、一連の撮影の中で可変でなく、予め固定で設定される。
【0054】
視野サイズが小さくなるとモニタに表示される表示拡大率を大きく設定するので、収集画像上での動き量が大きくなる。表示拡大率は、「課題を解決するための手段」の欄でも述べたように上述のSID/ SODで表される拡大率と相違することに留意されたい。そこで、視野サイズが小さくなるのにしたがってX線曝射のパルス幅が短くなり、かつ管電流値が高くなるように制御する。このように、視野サイズが小さくなるのにしたがってX線曝射のパルス幅が短くなるように制御することで動きぼけを抑制することができる。また、パルス幅が短くなってもその分だけ管電流値がX線管41の定格を満たす範囲まで高くなるように制御することができるので、必要な線量を確保することができる。仮にX線管41の定格によって管電流値が高くなるように制御することができない場合には、ある程度の必要な線量の低下よりも動きぼけの抑制の方を優先する。その結果、視野サイズが小さくなる場合には、パルス幅が短くなるように制御することで動きぼけの抑制の方を優先する。
【0055】
また、「課題を解決するための手段」の欄でも述べたように、拡大率が大きくなると収集画像上での動き量が大きくなる。そこで、拡大率が大きくなるのにしたがってX線曝射のパルス幅が短くなり、かつ管電流値が高くなるように制御する。このように、拡大率が大きくなるのにしたがってX線曝射のパルス幅が短くなるように制御することで動きぼけを抑制することができる。また、パルス幅が短くなってもその分だけ管電流値がX線管41の定格を満たす範囲まで高くなるように制御することができるので、必要な線量を確保することができる。仮にX線管41の定格によって管電流値が高くなるように制御することができない場合には、ある程度の必要な線量の低下よりも動きぼけの抑制の方を優先する。その結果、拡大率が大きくなる場合には、パルス幅が短くなるように制御することで動きぼけの抑制の方を優先する。
【0056】
本発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
【0057】
(1)上述した実施例では、下肢の血管造影像を得るための撮影に適用したが、天板を被検体の載置面に平行に撮影系に対して速度可変に相対移動させる術式であれば、必ずしも血管造影像を得るための撮影に限定されない。
【0058】
(2)上述した実施例では、天板をその長手方向に撮影系に対して速度可変に相対移動させたが、天板をその短手方向に撮影系に対して速度可変に相対移動させてもよい。つまり、天板を被検体の載置面に平行に撮影系に対して速度可変に相対移動させるのであれば、天板の長手方向・短手方向のいずれでもよい。
【0059】
(3)上述した実施例では、Cアームや撮影系を固定して天板のみを被検体の載置面に平行に速度可変に移動させることで、天板を被検体の載置面に平行に前記撮影系に対して速度可変に相対移動させたが、天板を固定してCアームや撮影系を被検体の載置面に平行に速度可変に移動させてもよい。天板を固定する場合には上述した実施例のような可動式天板1a(図1図3などを参照)に限定されず、検診台の本体に対して固定の天板であってもよい。また、天板とともにCアームや撮影系も被検体の載置面に平行に速度可変に移動させてもよい。
【0060】
(4)上述した実施例では、X線検出器としてフラットパネル型X線検出器(FPD)を例に採って説明したが、イメージインテンシファイア(I.I)のように、通常において用いられるX線検出器であれば特に限定されない。
【0061】
(5)上述した実施例では、X線管およびX線検出器を互いに対向して支持する支持手段として、図1図2に示すCアーム3を例に採って説明したが、Cアーム3に限定されない。例えば、「コ」の字で屈曲されて形成されたアームでもよい。また、天井から吊り下げられた支持手段に限定されず、床面に設置された支持手段であってもよい。また、X線管およびX線検出器を互いに対向して支持する支持手段に限定されず、X線管とX線検出器とが天板を挟んで対向するように配置された構造であれば、X線管・X線検出器が互いに独立して駆動するような構造にも適用することができる。この構造を採用すると、天板を固定して撮影系を被検体の載置面に平行に速度可変に移動させる場合には、X線管・X線検出器の移動が互いに同期するように制御する。
【0062】
(6)上述した実施例では、天板の載置面は水平であって、臥位姿勢で被検体を天板に載置して撮影を行ったが、天板の載置面は垂直であってもよい。この場合には、立位姿勢で被検体を天板に載置して撮影を行う。
【産業上の利用可能性】
【0063】
以上のように、本発明は、例えば血管造影像を得るための撮影のように、天板を被検体の載置面に平行に撮影系に対して速度可変に相対移動させる術式に適している。
【符号の説明】
【0064】
1a … 可動式天板
1c … 手動操作用のハンドル
4 … 撮影系
41 … X線管
42 … フラットパネル型X線検出器(FPD)
52 … コントローラ
53 … 入力部
t … (X線曝射の)パルス幅
I … 管電流値
V … 管電圧値
M … 被検体
図1
図2
図3
図4
図5
図6