(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-154680(P2020-154680A)
(43)【公開日】2020年9月24日
(54)【発明の名称】オンラインブレスト時の投稿内容に関連する情報提示機能
(51)【国際特許分類】
G06F 16/904 20190101AFI20200828BHJP
G06F 16/90 20190101ALI20200828BHJP
【FI】
G06F16/904
G06F16/90 100
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2019-52268(P2019-52268)
(22)【出願日】2019年3月20日
(71)【出願人】
【識別番号】399127832
【氏名又は名称】株式会社LIFULL
(74)【代理人】
【識別番号】110000958
【氏名又は名称】特許業務法人 インテクト国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100120189
【弁理士】
【氏名又は名称】奥 和幸
(74)【代理人】
【識別番号】100173510
【弁理士】
【氏名又は名称】美川 公司
(72)【発明者】
【氏名】齊藤 裕介
(57)【要約】
【課題】ユーザからの投稿情報を表示する際に、当該投稿情報の内容の理解を促進することが可能な投稿管理装置等を提供する。
【解決手段】ユーザにより入力された投稿情報を取得し、投稿情報が閲覧される際に参考とされるべき参考情報を検索し、参考情報が記載されているウェブページのネットワーク上の所在を示す所在情報を取得し、投稿情報と、所在情報と、参考情報の概要と、を、相互関係が認識可能な表示態様により、当該投稿情報、当該所在情報及び当該概要の表示を制御する投稿管理サーバSVを備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザにより入力された投稿情報の取得と、
前記投稿情報が閲覧される際に参考とされるべき参考情報の検索と、
前記参考情報が記載されているウェブページのネットワーク上の所在を示す所在情報の取得と、
前記投稿情報と、前記所在情報と、前記参考情報の概要と、の相互関係が認識可能な表示態様による、当該投稿情報、当該所在情報及び当該概要の表示制御と、
を行うシステム制御部を備えることを特徴とする投稿管理装置。
【請求項2】
前記表示態様は、前記投稿情報を表示する投稿表示欄と、前記所在情報及び前記概要を表示する参考表示欄とを、相隣接させて表示する表示態様であることを特徴とする請求項1に記載の投稿管理装置。
【請求項3】
前記表示態様は、前記投稿情報を表示する投稿表示欄の中に、前記所在情報及び前記概要を表示する表示態様であることを特徴とする請求項1に記載の投稿管理装置。
【請求項4】
前記システム制御部は、前記投稿情報の中からの、予め設定された閾値以上の数の単語の抽出を更に行い、
前記参考情報の検索の際に前記システム制御部は、各前記単語に関連する前記参考情報を検索することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の投稿管理装置。
【請求項5】
前記参考情報の検索の際に前記システム制御部は、各前記単語に対する関連度に基づいて前記参考情報を検索し、
前記所在情報及び前記概要の表示制御の際に前記システム制御部は、前記関連度が高い順に当該所在情報及び当該概要を表示することを特徴とする請求項4に記載の投稿管理装置。
【請求項6】
ユーザにより入力された投稿情報の取得と、
前記投稿情報が属するカテゴリの指定を、当該投稿情報ごとに受け付けるカテゴリ受付と、
前記ユーザにより入力された投稿情報の、前記カテゴリに属する投稿情報が表示される表示領域への表示制御と、
を行うシステム制御部を備えることを特徴とする投稿管理装置。
【請求項7】
前記カテゴリの指定の受け付けの際に前記システム制御部は、前記ユーザ以外の者による前記カテゴリの指定を受け付けることを特徴とする請求項6に記載の投稿管理装置。
【請求項8】
ユーザにより入力された投稿情報を取得するステップと、
前記投稿情報が閲覧される際に参考とされるべき参考情報を検索するステップと、
前記参考情報が記載されているウェブページのネットワーク上の所在を示す所在情報を取得するステップと、
前記投稿情報と、前記所在情報と、前記参考情報の概要と、を、相互関係が認識可能な表示態様により、当該投稿情報、当該所在情報及び当該概要の表示を制御するステップと、
を含むことを特徴とする投稿管理方法。
【請求項9】
前記表示態様は、前記投稿情報を表示する投稿表示欄と、前記所在情報及び前記概要を表示する参考表示欄とを、相隣接させて表示する表示態様であることを特徴とする請求項8に記載の投稿管理方法。
【請求項10】
前記表示態様は、前記投稿情報を表示する投稿表示欄の中に、前記所在情報及び前記概要を表示する表示態様であることを特徴とする請求項8に記載の投稿管理方法。
【請求項11】
前記投稿情報の中から、予め設定された閾値以上の数の単語を抽出するステップを更に含み、
前記参考情報を検索するステップにおいては、各前記単語に関連する前記参考情報を検索することを特徴とする請求項8から請求項10のいずれか一項に記載の投稿管理方法。
【請求項12】
前記参考情報を検索するステップにおいては、各前記単語に対する関連度に基づいて前記参考情報を検索し、
前記所在情報及び前記概要を表示制御するステップにおいては、前記関連度が高い順に当該所在情報及び当該概要を表示制御することを特徴とする請求項11に記載の投稿管理方法。
【請求項13】
ユーザにより入力された投稿情報を取得するステップと、
前記投稿情報が属するカテゴリの指定を、当該投稿情報ごとに受け付けるステップと、
前記ユーザにより入力された投稿情報の、前記カテゴリに属する投稿情報が表示される表示領域への表示制御を行うステップと、
を含むことを特徴とする投稿管理方法。
【請求項14】
前記カテゴリの指定を受け付けるステップにおいては、前記ユーザ以外の者による前記カテゴリの指定を受け付けることを特徴とする請求項13に記載の投稿管理方法。
【請求項15】
投稿管理装置に含まれるコンピュータに、
ユーザにより入力された投稿情報を取得するステップと、
前記投稿情報が閲覧される際に参考とされるべき参考情報を検索するステップと、
前記参考情報が記載されているウェブページのネットワーク上の所在を示す所在情報を取得するステップと、
前記投稿情報と、前記所在情報と、前記参考情報の概要と、を、相互関係が認識可能な表示態様により表示制御するステップと、
を実行させることを特徴とする投稿管理プログラム。
【請求項16】
投稿管理装置に含まれるコンピュータに、
ユーザにより入力された投稿情報を取得するステップと、
前記投稿情報が属するカテゴリの指定を、当該投稿情報ごとに受け付けるステップと、
前記ユーザにより入力された投稿情報の、前記カテゴリに属する投稿情報が表示される表示領域への表示制御を行うステップと、
を実行させることを特徴とする投稿管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザからの投稿情報を管理する投稿管理装置等の技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
現在、複数の者がオンラインで情報の交換(対話)を行うサービスを提供するシステムには、いわゆるチャットシステムがある。現在使用されているチャットシステムに関する従来の技術を開示している文献として、下記特許文献1が挙げられる。特許文献1に記載されている従来技術では、選択されたチャットルームで投稿された対話内容の少なくとも一部に係る統計情報が、所定時間別に区分/整理して表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018−181337号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示されている従来技術においては、ユーザにより投稿された対話内容を表示する構成とされているが、対話内容に含まれる用語等の意味が他のユーザにとって判らない場合があり、そのため、対話内容の理解を促進することができないという問題点があった。
【0005】
本発明は、ユーザからの投稿情報を表示する際に、当該投稿情報の内容の理解を促進することを課題の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明では、先ず、投稿者端末装置において投稿者により入力された投稿情報が投稿管理サーバにより取得される。次に、投稿管理サーバにより取得された投稿情報が閲覧される際に参考とされるべき参考情報が検索され、その参考情報が記載されているウェブページのURLが取得される。次に、投稿管理サーバによって、投稿情報と、所在情報と、参考情報の概要と、の相互の関係が認識可能な表示態様による表示制御が行われる。これにより、投稿者からの投稿情報を各端末装置において表示する際に、投稿情報を閲覧する他の投稿者又は主催者の理解を助けることが可能となり、それぞれにおける投稿情報の内容の理解を促進することができる。
【0007】
また、本発明において、投稿管理サーバにより、投稿情報を表示する付箋形状の投稿表示欄と、参考情報の概要及び所在情報を表示する付箋形状の参考表示欄とを、相隣接させて各端末装置に表示させるように構成するとよい。これにより、各端末装置において、投稿情報と参考情報の所在情報及び概要との関係を認識し易く表示することができる。
【0008】
また、本発明において、投稿管理サーバにより、各端末装置において、投稿情報を表示する付箋形状の投稿表示欄の中に参考情報の概要及び所在情報を表示させるように構成するとよい。これにより、各端末装置において、投稿情報と参考情報の所在情報及び概要との関係を認識し易く表示することができる。
【0009】
また、本発明において、投稿管理サーバにより、投稿情報の中から予め設定された閾値以上の数の単語を抽出し、各単語に関連する参考情報を検索するように構成するとよい。これにより、各端末装置において、投稿者からの投稿情報の内容に関連した参考情報を表示することができる。
【0010】
また、本発明において、投稿管理サーバにより、投稿者端末装置において投稿者により入力された投稿情報の中から抽出された各単語に対する関連度に基づいて参考情報を検索し、その関連度が高い順に、参考情報の所在情報とその概要を表示するように構成するとよい。これにより、各端末装置において、投稿者からの投稿情報に対する関連度が高い参考情報の所在情報及び概要から閲覧することができる。
【0011】
上記課題を解決するために、本発明では、先ず、投稿者端末装置において投稿者により入力された投稿情報が投稿管理サーバにより取得される。次に、投稿情報が属するカテゴリの指定が、投稿管理サーバにより、投稿情報ごとに受け付けられる。次に、投稿者により入力された投稿情報の、カテゴリに属する投稿情報が表示される表示領域への表示制御が行われる。これにより、投稿者からの投稿情報を各端末装置において表示する際に、当該投稿情報を閲覧する他の投稿者又は主催者の、カテゴリごとの投稿情報の理解を助けることが可能となり、それぞれにおける投稿情報の内容の理解を促進することができる。
【0012】
また、本発明において、投稿管理サーバにより、投稿者以外の主催者又は管理者によるカテゴリの指定が受け付けられるように構成するとよい。これにより、投稿者はカテゴリを気にせず自由に投稿できると共に、投稿を収集するに当たっての主催者又は管理者による秩序だったカテゴリ分けが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】投稿管理データベースに接続された投稿管理サーバと、複数の投稿者端末装置と、主催者端末装置と、管理者端末と、それらを接続するネットワークと、からなる、本実施形態の投稿管理システムの概要構成の一例を示す図である。
【
図2】本実施形態の投稿管理データベースに登録されている情報の一例を示す図である。
【
図3】本実施形態の投稿管理処理を示すフローチャートの一例を示す図である。
【
図4】(a)は、本実施形態の重複投稿編集処理を示すフローチャートの一例を示す図である。(b)は、本実施形態のカテゴライズ処理を示すフローチャートの一例を示す図である。(c)は、本実施形態の参考情報更新処理を示すフローチャートの一例を示す図である。(d)は、本実施形態のいいね!処理を示すフローチャートの一例を示す図である。
【
図5】(a)は、本実施形態の返信処理を示すフローチャートの一例を示す図である。(b)は、本実施形態のランキング処理を示すフローチャートの一例を示す図である。
【
図6】本実施形態の投稿表示画面の一例を示す図である。
【
図7】本実施形態のランキング表示画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、
図1乃至
図7を参照して、本発明の一実施形態について説明する。以下に説明する実施形態は、複数の投稿者からの投稿を管理して表示等する投稿管理システムに対して、本発明を適用した場合の実施形態である。
【0015】
各投稿者端末装置CT1乃至投稿者端末装置CTn(nは自然数)を使用する各投稿者からの本実施形態の投稿を、主催者端末装置OT、各投稿者端末装置CT1乃至投稿者端末装置CTn及び管理者端末装置ATにそれぞれ表示させるため、
図2に例示される投稿管理データベースDBには、投稿を受け付けるために主催者が予め設定した議題(タイトル)、タグ(サブタイトル)及びカテゴリごとに、投稿ID、投稿者ID、投稿時刻、投稿データ、及び一又は複数の参考情報が格納されている。各参考情報は、参考情報同士を識別する参考情報IDに関連付けて格納されている。以下の説明において、投稿者端末装置CT1乃至投稿者端末装置CTnに共通の事項を説明する場合、これらを纏めて「投稿者端末装置CT」と称する。また、各投稿者端末装置CT、主催者端末装置OT及び管理者端末ATを纏めていう場合、単に「主催者端末装置OT等」と称する。そして投稿管理システムSでは、主催者が設定した議題及びより詳細な議題であるタグごとに投稿者からの投稿があると、各投稿が、付箋紙様の形状で、主催者端末装置OT等において閲覧可能に表示される。これにより、オンライン上においていわゆるブレインストーミングを行うことが可能となる。参考情報は、投稿の内容に対応してネットワーク上において自動的に検索された情報であり、原則として、それが対応する投稿と一対一に対応付けられ、主催者端末装置OT等上で表示される。参考情報は、投稿を閲覧する際に参考とされるべき情報であり、少なくとも、その概要と、その参考情報が記載されている例えばウェブページの、ネットワーク上の所在を示すURL(Uniform Resource Locator)を含んでいる。
【0016】
図3のフローチャートを参照して、本発明に係る動作を説明する。投稿管理サーバSVのシステム制御部は、ブレインストーミングを行おうとする主催者の主催者端末装置OTからその議題が設定されたか否かを監視し(ステップS1)、議題が設定されない場合は(ステップS1:NO)後述するステップS20に移行する。ステップS1で議題(又は議題及びタグ)の情報が主催者端末装置OTにおける操作により設定されたら(ステップS1:YES)、システム制御部は、投稿管理データベースDBを構築するための準備を、投稿管理データベースDBを記録する記録装置において行う(ステップS2)。その後、システム制御部は、ステップS1で設定された議題を示す情報を、各投稿者端末装置CTに送信する(ステップS3)。即ちシステム制御部は、議題を示す情報を、ブレインストームを行う旨と共に各投稿者に拡散させる。ステップS3は、投稿管理サーバSV内のブレインストーミング用のURLを、電子メールやSNS等で拡散することにより行われる。
【0017】
ステップS3の拡散後にシステム制御部は、各投稿者端末装置CTのいずれかから投稿があったか否かを、所定時間監視する(ステップS4、ステップS5;NO)。所定時間内に投稿がない場合(ステップS5:YES)、システム制御部は、後述するステップS20に移行する。所定時間内に投稿があった場合(ステップS4:YES)、システム制御部は、その投稿を示す情報を投稿管理データベースDBに登録する(ステップS6)。ステップS6で登録される情報としては、
図2に例示するように、その投稿が関連付けられる議題及びタグごとに、投稿ID、投稿者ID、投稿時刻及び投稿データが登録される。その後、システム制御部は、各投稿を、付箋紙様の形状で、投稿があった順に左上から右下に並ぶように、各投稿者端末装置CT等のディスプレイDに表示させる(ステップS7)。ディスプレイDの右端まで投稿が表示された場合、次の投稿は、一行下の左端から投稿順に表示される。
【0018】
次いで、システム制御部は、一つの投稿の内容に基づき、同一又は類似している内容の過去の投稿を、他の主催者の管理下にある他の投稿管理データベースDB等内において検索し、必要に応じてディスプレイDに表示させる重複投稿編集処理を実行する(ステップS8)。このステップS8については、後ほど
図4(a)を用いて説明する。
【0019】
次いで、システム制御部は、取得された投稿をカテゴライズ(分類する)操作が主催者端末装置OT又は管理者端末装置ATにおいて行われた場合の当該カテゴライズ処理を実行する(ステップS9)。このステップS9については、後ほど
図4(b)を用いて説明する。
【0020】
次いで、システム制御部は、直近に受信した一の投稿に含まれている語句の中から、単語を抽出する(ステップS10)。ステップS10における具体的な抽出手法は、例えば従来と同様の手法が用いられる。より具体的には、当該投稿における意味合いの強い単語(即ち、投稿の内容に対する影響度が大きい単語)から順に、当該影響度を示す情報に関連付けて単語が抽出される。この場合にシステム制御部は、投稿管理サーバSV外のプログラム又はAPI(Application Programming Interface)を用いて単語を抽出してもよい。その後、システム制御部は、ステップS10において予め設定された閾値以上の数の単語が抽出できたか否かを判定する(ステップS11)。この場合の閾値は、例えば管理者端末装置ATにより、管理者の経験上設定された閾値である。ステップS11の判定で閾値以上の数の単語が投稿から抽出されない場合(ステップS11:NO)、システム制御部は、後述するステップS19に移行する。ステップS11の判定で閾値以上の数の単語が抽出された場合(ステップS11:YES)、システム制御部は、抽出された単語を用いて、当該投稿に対して参考となる参考情報を、例えばインターネット等のネットワーク上において検索する(ステップS12)。このときシステム制御部は、影響度を示す情報に基づき、影響度が大きい単語から順に検索語として用いて、参考情報を一又は複数検索する。
【0021】
その後、システム制御部は、参考情報が検索できたか否かを判定し(ステップS13)、検索できなかった場合は(ステップS13:NO)後述するステップS19に移行する。一方、ステップS13の判定において、参考情報が検索できた場合(ステップS13:YES)、システム制御部は、検索できた参考情報を、投稿管理データベースDBに登録する(ステップS14)。ステップS14で登録される情報としては、
図2に例示するように、各参考情報を他の参考情報から識別する参考情報IDに関連付けられて、その参考情報が、ステップS12で検索された数だけ登録される。その後、システム制御部は、対応する投稿の脇に(即ち、対応する投稿に関連付けて)、各投稿と同様の形状で、主催者端末装置ΟT等のディスプレイDに参考情報を表示させる(ステップS15)。このときシステム制御部は、検索できた参考情報のうち、ステップS12の検索において対応する投稿に対する関連度(換言すれば、影響度)が最も高いと判定された一の参考情報を表示させる。またシステム制御部は、参考情報を、それが対応する投稿と識別可能に表示させる。例えばシステム制御部は、参考情報の背景色(例えば青色)を、その参考情報が対応する投稿の背景色(例えば白色)と異ならせて表示させる。なおシステム制御部は、参考情報を、それが対応する投稿の中に含ませて表示させてもよい。
【0022】
以上のステップS15の参考情報の表示によれば、投稿者からの投稿を主催者端末装置OT等において表示する際に、投稿を閲覧する他の投稿者又は主催者等の理解を助けることが可能となり、それぞれにおける投稿の内容の理解を促進することができる。また、主催者端末装置OT等において、投稿と参考情報の内容との関係を認識し易く表示することができる。更に、主催者端末装置OT等において、投稿者からの投稿に対する関連度が高い参考情報の内容から閲覧することができる。更に、ステップS10乃至ステップS12の参考情報の検索によれば、主催者端末装置OT等において、投稿者からの投稿の内容に関連した参考情報を表示することができる。
【0023】
次いで、システム制御部は、表示されている参考情報について、それが対応する投稿の投稿者からの操作に基づいて、表示されている参考情報を更新する処理を実行する(ステップS16)。このステップS16については、後ほど
図4(c)を用いて説明する。
【0024】
一方、ステップS10乃至ステップS16と並行して、システム制御部は、ディスプレイDに表示されている各投稿について、「いいね!処理」を実行する(ステップS17)。このステップS17については、後ほど
図4(d)を用いて説明する。
【0025】
更にシステム制御部は、ステップS10乃至ステップS16と並行して、ディスプレイDに表示されている各投稿につて、「返信処理」を実行する(ステップS18)。このステップS18については、後ほど
図5(a)を用いて説明する。
【0026】
その後、システム制御部は、各投稿及びステップS17のいいね!処理に基づき、投稿数(即ち発言数)と、いいね!操作が行われた数(即ちいいね!数)と、を、主催者及び投稿者ごとにランキングする処理を実行する(ステップS19)。このステップS19については、後ほど
図5(b)を用いて説明する。
【0027】
その後、システム制御部は、例えば主催者により本実施形態のブレインストーミングを終了する(即ち、投稿等の受付を終了する)旨の操作が主催者端末装置OTにおいて実行される等の理由により、本実施形態の投稿管理処理を終了するか否かを判定する(ステップS20)。ステップS20の判定において、本実施形態の投稿管理処理を終了しない場合(ステップS20:NO)、システム制御部は、ステップS4に戻って投稿の受付を継続する。一方、ステップS20の判定において、本実施形態の投稿管理処理を終了する場合(ステップS20:YES)、システム制御部は、投稿等の受け付けを終了する旨を各投稿者端末装置CTに通知した後、当該投稿管理処理を終了する。
【0028】
次に、ステップS8の重複投稿編集処理について、
図4(a)を用いて説明する。この重複投稿編集処理は、一つの投稿の内容に同一又は類似している内容の他の投稿を検索し、その検索結果に応じてディスプレイDに表示させる処理である。ステップS8としてシステム制御部は、先ず、ステップS6で登録されステップS7で表示されている投稿について、その内容と同一又は類似している内容の他の投稿を、他の主催者の管理下にある他の投稿管理データベースDB等内において検索する(ステップS80)。以下の説明において、ステップS6で登録されステップS7で表示されている投稿を、単に「表示投稿」と称する。ステップS80においてシステム制御部は、例えば、その内容として表示投稿に含まれている名詞及び動詞をそれぞれ抽出し、それらを検索条件として、その内容と同一又は類似している内容の他の投稿を検索する。ステップS80においてシステム制御部は、表示投稿から抽出された名詞及び動詞の全てについて、それぞれと同一の名詞及び動詞をその内容として含む他の投稿がある場合、その投稿を、内容が同一である他の投稿として検索する。また、ステップS80においてシステム制御部は、表示投稿から抽出された名詞の例えば80パーセント又は動詞の例えば80パーセントについて、それぞれと同一の名詞及び動詞をその内容として含む他の投稿がある場合、その投稿を、内容が類似している他の投稿として検索する。
【0029】
次いで、システム制御部は、内容が同一である他の投稿が検索されたか否かを判定する(ステップS81)。ステップS81の判定において、内容が同一の他の投稿が検索された場合は(ステップS81:YES)、対応して表示されている表示投稿内のいいね!ボタン(例えばハート型のボタン)の脇に表示される数を「1」だけカウントアップさせる。その後、システム制御部は、いいね!ボタンが操作された表示投稿の投稿元たる投稿者に対して、その投稿者が使用する投稿者端末装置CTを介して、自身が投稿した投稿のいいね!ボタン数がカウントアップされた旨(即ち、当該投稿が好評であった旨)を通知する(ステップS82)。このステップS82により、当該投稿者は、自身の投稿が好評であって旨を認識でき、投稿に対するモチベーションを上げることができる。その後、システム制御部は、ステップS9に移行する。
【0030】
一方、ステップS81の判定において、内容が同一の他の投稿が検索されない場合(ステップS81:NO)、システム制御部は、内容が類似している他の投稿が検索されたか否かを判定する(ステップS83)。ステップS83の判定において、内容が類似する他の投稿が検索された場合(ステップS83:YES)、システム制御部は、表示投稿に対応する位置(例えば表示投稿の脇)に並べて当該他の投稿を付箋紙様の形状で表示させる(ステップS84)。その後、システム制御部は、ステップS9に移行する。
【0031】
次に、ステップS9のカテゴライズ処理について、
図4(b)を用いて説明する。このカテゴライズ処理は、主催者端末装置OT又は管理者端末装置ATにおいて、一つの投稿をカテゴライズ(分類する)操作が行われた場合の処理である。ステップS9としてシステム制御部は、先ず、表示投稿について、それをカテゴライズする操作が主催者端末装置OT又は管理者端末装置MTにおいて行われたか否かを監視している(ステップS90)。このカテゴライズ操作は、主催者端末装置OT又は管理者端末装置MTにおいて実行されるものであり、仮に、投稿者端末装置CTにおいて、その投稿者が自ら投稿した投稿をカテゴライズする操作をしても、その操作は受け付けられない。ステップS90の監視においてカテゴライズする操作が行われない場合(ステップS90:NO)、システム制御部は、ステップS10、ステップS17又はステップS18に移行する。
【0032】
一方、ステップS90の監視において、カテゴライズする操作が実行された場合(ステップS90:YES)、システム制御部は、対象となった投稿を、カテゴライズ操作により示される新たなカテゴリに移動させる(ステップS91)。このステップS91により、それまでディスプレイDに表示されていた当該投稿は、新たなカテゴリに属することで非表示となる場合もある。その後、システム制御部は、ステップS10、ステップS17又はステップS18に移行する。
【0033】
以上のステップS9のカテゴライズ処理によれば、投稿者からの情報を主催者端末装置OT等において表示する際に、これにより、当該投稿を閲覧する他の投稿者又は主催者の、カテゴリごとの投稿の理解を助けることが可能となり、それぞれにおける投稿情報の内容の理解を促進することができる。また、投稿者はカテゴリを気にせず自由に投稿できると共に、投稿を収集するに当たっての主催者又は管理者による秩序だったカテゴリ分けが可能となる。
【0034】
次に、ステップS16の参考情報更新処理について、
図4(c)を用いて説明する。この参考情報更新処理は、参考情報が表示されている投稿の投稿者による操作に基づいて、現在表示されている参考情報を削除又は更新する処理である。ステップS16としてシステム制御部は、先ず、当該投稿者により、自身の投稿に関連付けられている参考情報を削除する操作が行われたか否かを判定する(ステップS160)。この削除操作は、投稿者端末装置CTにおいて、例えば、表示されている参考情報内に表示される「×」ボタンを操作することにより実行される。なお削除操作は、投稿者端末装置CTにおいて投稿者により実行されるものであるが、管理者端末装置ATにおいて管理者により実行されてもよい。ステップS160において削除操作が実行されない場合(ステップS160:NO)、システム制御部は、ステップS19に移行する。
【0035】
一方、ステップS160の判定において、削除操作が実行された場合(ステップS160:YES)、システム制御部は、削除操作の対象となった参考情報をディスプレイDから削除し(ステップS161)、その後、投稿者により、再度の参考情報検索用の追加キーワードが入力されたか否かを判定する(ステップS162)。ステップS162の判定において、追加キーワードが入力されない場合(ステップS162:NO)、システム制御部は、投稿に対する関連度が、ステップS161で削除した参考情報の次に高い参考情報(次点の参考情報)を、付箋紙様の形状でディスプレイDに表示させる(ステップS163)。その後、システム制御部は、ステップS19に移行する。
【0036】
一方、ステップS162の判定において、追加キーワードが入力された場合(ステップS162:YES)、システム制御部は、ステップS162で入力されたキーワードを用いて、対応する投稿に対した他の参考情報を、ステップS12と同様にして改めて検索する(ステップS164)。その後、システム制御部は、他の参考情報が検索できたか否かを判定し(ステップS165)、検索できなかった場合は(ステップS165:NO)ステップS163に移行する。一方、ステップS165の判定において、他の参考情報が検索できた場合(ステップS165:YES)、システム制御部は、検索できた他の参考情報を、ステップS14と同様にして、投稿管理データベースDBに登録する(ステップS166)。その後、システム制御部は、当該他の参考情報を、各投稿と同様の形状で、ステップS15と同様にして各投稿者端末装置CT等のディスプレイDに表示させる(ステップS167)。そしてシステム制御部は、ステップS160に移行する。
【0037】
次に、ステップS17のいいね!処理について、
図4(d)を用いて説明する。このいいね!処理は、投稿者からの投稿の内容を主催者が気に入った場合、その投稿内のいいね!ボタン(ハート型のボタン)を操作することによって実行される処理である。ステップS17としてシステム制御部は、先ず、表示投稿について、その中のいいね!ボタンが操作されたか否かを監視している(ステップS170)。この操作は、原則として主催者端末装置OTにおいて主催者により実行されるものであるが、管理者端末装置ATにおいて管理者により実行されてもよい。ステップS170の監視においていいね!ボタンが操作されない場合(ステップS170:NO)、システム制御部は、ステップS19に移行する。
【0038】
一方、ステップS170の監視において、いいね!ボタンが操作された場合、システム制御部は、操作の対象となった表示投稿におけるいいね!ボタンの脇に表示される数を「1」だけカウントアップさせる(ステップS171)。その後、システム制御部は、いいね!ボタンが操作された表示投稿の投稿元たる投稿者に対して、その投稿者が使用する投稿者端末装置CTを介して、自身が投稿した表示投稿のいいね!ボタンが操作された旨(即ち、当該投稿が好評であった旨)を通知する。これにより、当該投稿者は、自身の投稿が好評であった旨を認識でき、投稿に対するモチベーションを上げることができる。そしてシステム制御部は、ステップS19に移行する。
【0039】
次に、ステップS18の返信処理について、
図5(a)を用いて説明する。この返信処理は、投稿者からの投稿のそれぞれについて、主催者又は管理者が主催者端末装置OT又は管理者端末装置ATを介してコメント等を返信する処理である。ステップS18としてシステム制御部は、先ず、表示投稿について、その中の返信ボタン(後述する
図6において、左向き直角矢印で例示する)が操作されたか否かを監視している(ステップS180)。この返信ボタンの操作は、原則として主催者端末装置OTにおいて実行されるものであるが、管理者端末装置ATにおいて実行されてもよい。ステップS180の監視において返信ボタンが操作されない場合(ステップS180:NO)、システム制御部は、ステップS19に移行する。
【0040】
一方、ステップS180の監視において、返信ボタンが操作された場合、システム制御部は、主催者端末装置OTからのコメント等の返信の入力を受け付け(ステップS181)、その後、当該受け付けたコメント等を、その投稿がされた投稿者端末装置CTに返信する(ステップS182)。その後、システム制御部は、ステップS19に移行する。
【0041】
次に、ステップS19のランキング処理について、
図5(b)を用いて説明する。このランキング処理は、各投稿及びステップS17のいいね!処理に基づき、投稿数(発言数)と、いいね!操作が行われた数(即ちいいね!数)と、を、主催者及び投稿者ごとにランキングする処理である。ランキング処理は、例えば、実施形態の投稿管理処理の実行中における予め設定された計数時間ごと、又は、主催者端末装置OTにおけるランキング操作により実行される。ステップS19としてシステム制御部は、先ず、計数時間の経過又はランキング操作の実行を監視している(ステップS190)。なおランキング操作は、原則として主催者端末装置OTにおいて実行されるものであるが、管理者端末装置ATにおいて実行されてもよい。ステップS190の監視において計数時間が経過しておらず且つランキング操作も実行されなかった場合、即ちランキング処理が実行されるべきでない場合(ステップS190:NO)、システム制御部は、ステップS20に移行する。
【0042】
一方、ステップS190の監視において、ランキング処理が実行されるべき場合(ステップS190:YES)、投稿数及びいいね!数を、主催者及び投稿者ごとに集計してそれぞれのランキングを生成する(ステップS191及びステップS192)。その後、システム制御部は、各投稿者端末装置CT、主催者端末装置OT及び管理者端末装置ATのいずれかにおいて、そのディスプレイ上に各ランキングを投稿者等ごとに表示する(ステップS193)。
【0043】
図6には、ステップS7(
図3参照)における投稿の、主催者端末装置OT等のディスプレイDにおける表示例が示されている。
図6では、「キャンプ」、「お金遊び」等として例示されるように、付箋紙様の形状で、投稿があった順に左上から右下に並ぶように各投稿が表示されている。なお、
図6に例示する各投稿における「こどもが楽しい」は、各投稿が分類されているカテゴリである。また、
図6におけるディスプレイDの表示領域下辺には、各タグのタイトルがそれぞれ表示されている。
【0044】
また、
図6の「参考情報」は、ステップS15(
図3参照)で主催者端末装置ΟT等のディスプレイDに表示される参考情報の表示例である。
図6に例示する場合は、「ファイナンシャルインテリジェンスを高められる、人生(キャッシュフロー)ゲーム」という投稿の中から抽出された「キャッシュフローゲーム」という単語を検索語として検索されたキャッシュフローゲームを説明する情報のURLが、参考情報として表示されている。そしてこの参考情報の背景色は、それが対応する投稿の背景色(白色)と異なる青色とされている。
【0045】
図7には、ステップS19(
図3参照)の結果として表示される投稿数及びいいね!数のランキングが例示されている。
【0046】
なお、以上の実施形態において、
図3乃至
図5にそれぞれ示すフローチャートに相当するプログラムを、光ディスク又はハードディスク等の記録媒体に記録しておき、或いは、インターネット等のネットワークから取得して記録しておき、これらを汎用のマイクロコンピュータで読み出して実行することにより、その処理中にネットワークにアクセスすることなく、当該マイクロコンピュータを本実施形態のシステム制御部を機能させることも可能である。
【符号の説明】
【0047】
S 投稿管理システム
D ディスプレイ
CT1、CT2、CTn 投稿者端末装置
OT 主催者端末装置
AT 管理者端末装置
DB 投稿管理データベース
SV 投稿管理サーバ