【解決手段】本情報処理装置は、被保護顧客による金融取引の実行を承認する取引条件を記憶する条件記憶手段と、前記被保護顧客による金融取引の実行に係る安全性を示すスコアを記憶するスコア記憶手段と、実行対象の金融取引が前記取引条件を満たすか否かを判定する第1判定手段と、前記第1判定手段による判定結果が否定判定の場合に、前記実行対象の金融取引の実行可否を前記スコアに基づいて判定する第2判定手段と、前記第1判定手段または前記第2判定手段のいずれか一方の判定結果が肯定判定の場合に、前記実行対象の金融取引を実行させる実行手段と、前記実行対象の金融取引の実行結果に基づいて、前記スコア記憶手段に記憶されるスコアを更新する更新手段と、を備える。
前記更新手段は、前記実行通知の応答として前記保護者による前記被保護顧客の評価結果を受信すると、受信した評価結果に基づいて前記スコア記憶手段に記憶されるスコアを更新する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して、実施形態について説明する。以下に示す実施形態の構成は例示であり、開示の技術は実施形態の構成に限定されない。
【0014】
<実施形態>
図1は、実施形態に係る取引安全システムの一例を示す図である。実施形態に係る取引安全システム500は、Automatic Teller Machine(ATM)1、管理サーバ2および窓口端末3を含む。ATM1、管理サーバ2および窓口端末3は、ネットワーク環境5を介して相互に通信可能に接続される。
【0015】
ATM1は、金融機関が保有する情報処理装置である。ATM1は、顧客の指示に応じて、現金の入出金や資金の送金等の取引を実行する。ATM1は、顧客が入金した現金をATM1が有する格納庫106に格納するとともに、顧客の口座への入金処理を管理サーバ2に依頼する。ATM1は、顧客から現金の出金を要求されると、出金の可否を管理サーバ2に問い合わせる。問い合わせに対する応答として出金可を管理サーバ2から受信すると、ATM1は、格納庫106から指定された金額の現金を出金するとともに、顧客の口座への出金処理を管理サーバ2に依頼する。ATM1は、顧客から送金を指示されると、送金可否を管理サーバ2に問い合わせる。問い合わせの結果として送金可を受信すると、ATM1は、顧客が保有する口座から送金先の口座への送金処理を管理サーバ2に依頼する。ATM1は、「取引装置」の一例である。顧客は、「被保護顧客」の一例である。現金の入出金や資金の送金等の取引は、「金融取引」の一例である。
【0016】
管理サーバ2は、金融機関が保有する情報処理装置である。管理サーバ2は、金融機関のATM1および顧客が保有する口座を管理する。管理サーバ2は、ATM1からの依頼に応じて、入出金処理や送金処理を行う。また、管理サーバ2は、ATM1を用いて取引を行う顧客が実行する取引の実行可否を判定する。管理サーバ2は、「情報処理装置」の一例である。
【0017】
窓口端末3は、金融機関の店舗において、窓口を担当する行員が使用する情報処理装置である。窓口端末3は、顧客からカードや通帳の紛失に伴う再発行の依頼や、暗証番号の誤入力の回数や暗証番号の累積誤回数を消去して通帳やキャッシュカードのロックを解除するロック解除の依頼を受け付ける。窓口端末3は、カードや通帳の紛失に伴う再発行の依頼やロック解除の依頼を受け付けると、管理サーバ2に報告する。
【0018】
図1を参照して、ATM1、管理サーバ2および窓口端末3のハードウェア構成についてさらに説明する。ATM1は、Central Processing Unit(CPU)101、主記憶部102、補助記憶部103、通信部104、入出金口105、格納庫106および接続バスB1を含む。CPU101、主記憶部102、補助記憶部10
3、通信部104、入出金口105および格納庫106は、接続バスB1によって相互に接続される。
【0019】
CPU101は、マイクロプロセッサユニット(MPU)、プロセッサとも呼ばれる。CPU101は、単一のプロセッサに限定される訳ではなく、マルチプロセッサ構成であってもよい。また、単一のソケットで接続される単一のCPU101がマルチコア構成を有していても良い。CPU101が実行する処理のうち少なくとも一部は、CPU101以外のプロセッサ、例えば、Digital Signal Processor(DSP)、Graphics Processing Unit(GPU)、数値演算プロセッサ、ベクトルプロセッサ、画像処理プロセッサ等の専用プロセッサで行われても良い。また、CPU101が実行する処理のうち少なくとも一部は、集積回路(IC)、その他のディジタル回路によって実行されてもよい。また、CPU101の少なくとも一部にアナログ回路が含まれても良い。集積回路は、Large Scale Integrated circuit(LSI)、Application Specific Integrated Circuit(ASIC)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)を含む。PLDは、例えば、Field−Programmable Gate Array(FPGA)を含む。CPU101は、プロセッサと集積回路との組み合わせであっても良い。組み合わせは、例えば、マイクロコントローラユニット(MCU)、System−on−a−chip(SoC)、システムLSI、チップセットなどと呼ばれる。情報処理装置100では、CPU101が補助記憶部103に記憶されたプログラムを主記憶部102の作業領域に展開し、プログラムの実行を通じて周辺装置の制御を行う。これにより、情報処理装置100は、所定の目的に合致した処理を実行することができる。主記憶部102および補助記憶部103は、ATM1が読み取り可能な記録媒体である。
【0020】
主記憶部102は、CPU101から直接アクセスされる記憶部として例示される。主記憶部102は、Random Access Memory(RAM)およびRead
Only Memory(ROM)を含む。
【0021】
補助記憶部103は、各種のプログラムおよび各種のデータを読み書き自在に記録媒体に格納する。補助記憶部103は外部記憶装置とも呼ばれる。補助記憶部103には、オペレーティングシステム(Operating System、OS)、各種プログラム、各種テーブル等が格納される。OSは、通信部104を介して接続される外部装置等とのデータの受け渡しを行う通信インターフェースプログラムを含む。外部装置等には、例えば、コンピュータネットワーク等で接続された、他の情報処理装置および外部記憶装置が含まれる。なお、補助記憶部103は、例えば、ネットワーク上のコンピュータ群であるクラウドシステムの一部であってもよい。
【0022】
補助記憶部103は、例えば、Erasable Programmable ROM(EPROM)、ソリッドステートドライブ(Solid State Drive、SSD)、ハードディスクドライブ(Hard Disk Drive、HDD)等である。また、補助記憶部103は、例えば、Compact Disc(CD)ドライブ装置、Digital Versatile Disc(DVD)ドライブ装置、Blu−ray(登録商標) Disc(BD)ドライブ装置等である。また、補助記憶部103は、Network Attached Storage(NAS)あるいはStorage Area Network(SAN)によって提供されてもよい。
【0023】
通信部104は、例えば、ネットワーク環境5とのインターフェースである。通信部104は、ネットワーク環境5を介して外部の装置と通信を行う。
【0024】
入出金口105は、顧客からの紙幣の入金および出金を受け付ける窓口である。ATM1は、顧客から入金の指示を受けると、入出金口105を開いて紙幣を受け付ける。また、ATM1は、顧客から出勤の指示を受けると、入出金口105を開いてATM1内の紙幣を出金する。
【0025】
格納庫106は、紙幣を格納する格納庫である。格納庫106は、実際には金種別に用意されるが、本明細書では簡単のため、ATM1は格納庫106をひとつ備えるものとする。入出金口105を介して入金された紙幣は格納庫106に格納される。また、ATM1は、顧客から出金を指示されると、指示された額の紙幣を格納庫106から取り出し、入出金口105を介して出金する。
【0026】
ATM1は、例えば、顧客等からの操作指示等を受け付ける入力部をさらに備えてもよい。このような入力部として、キーボード、タッチパネルあるいは音声入力装置といった入力デバイスを例示できる。
【0027】
ATM1は、例えば、CPU101で処理されるデータや主記憶部102に記憶されるデータを出力する出力部を備えるものとしてもよい。このような、出力部として、Cathode Ray Tube(CRT)ディスプレイ、Liquid Crystal Display(LCD)、Plasma Display Panel(PDP)、Electroluminescence(EL)パネル、有機ELパネルあるいはプリンタといった出力デバイスを例示できる。
【0028】
管理サーバ2は、CPU201、主記憶部202、補助記憶部203、通信部204および接続バスB2を含む。CPU201、主記憶部202、補助記憶部203、通信部204および接続バスB2のそれぞれは、ATM1のCPU101、主記憶部102、補助記憶部103、通信部104および接続バスB1のそれぞれと同一の構成であるため、その説明を省略する。
【0029】
窓口端末は、CPU301、主記憶部302、補助記憶部303、通信部304および接続バスB3を含む。CPU301、主記憶部302、補助記憶部303、通信部304および接続バスB3のそれぞれは、ATM1のCPU101、主記憶部102、補助記憶部103、通信部104および接続バスB1のそれぞれと同一の構成であるため、その説明を省略する。
【0030】
<取引安全システム500の処理ブロック>
図2は、実施形態に係る取引安全システムの処理ブロックの一例を示す図である。以下、
図2を参照して、実施形態に係る取引安全システム500の処理ブロックの一例について説明する。
【0031】
(ATM1の処理ブロック)
ATM1は、問い合わせ部11および取引実行部12を備える。ATM1は、主記憶部102に実行可能に展開されたコンピュータプログラムをCPU101が実行することで、上記ATM1の、問い合わせ部11および取引実行部12等の各部としての処理を実行する。
【0032】
問い合わせ部11は、顧客から取引の実行を指示されると、指示された取引の実行可否を問い合わせる判定要求を管理サーバ2に送信する。判定要求は、例えば、取引の実行を指示した顧客の顧客IDおよび指示された取引を示す取引情報を含む。取引情報は、例えば、取引の種別(送金、出金等)や取引の対象となる金額を含む。取引実行部12は、指示された取引が実行可と判定された場合に、取引の実行を行う。取引は、例えば、口座か
らの出金や口座間の送金によって例示できる。
【0033】
(管理サーバ2の処理ブロック)
管理サーバ2は、登録部21、第1判定部22a、第2判定部22b、更新部23、指示部24、顧客管理データベース25、条件データベース26および算出基準データベース27を備える。管理サーバ2は、主記憶部202に実行可能に展開されたコンピュータプログラムをCPU201が実行することで、上記管理サーバ2の、登録部21、判定部22、更新部23、指示部24、顧客管理データベース25、条件データベース26および算出基準データベース27等の各部としての処理を実行する。なお、図中では、データベースはDBと表記される。
【0034】
顧客管理データベース25は、顧客を管理するデータベースである。
図3は、実施形態における顧客管理データベースが有する顧客管理テーブルの一例を示す図である。
図3に例示される顧客管理テーブル251は、「顧客ID」、「年齢」、「承認者連絡先」の各項目を含む。「顧客ID」には、顧客を一意に識別するIDが格納される。「年齢」には、顧客の年齢が格納される。「承認者連絡先」には、顧客の取引について承認を行う承認者の連絡先(メールアドレス、電話番号等)が格納される。承認者は、顧客の血縁者であってもよいし、血縁者以外の第三者であってもよい。また、承認者は、法律の定めによるものに限られず、任意に設定されたものであってもよい。承認者は、「保護者」の一例である。
【0035】
図4は、実施形態における顧客管理データベースが有するスコア管理テーブルの一例を示す図である。
図4に例示されるスコア管理テーブル252は、「顧客ID」、「紛失回数(1か月)」、「紛失回数(3か月)」、「ロック解除(1か月)」、「ロック解除(3か月)」、「乖離率・回数(1か月)」、「乖離率・回数(3か月)」、「乖離率・回数(1か月)」、「乖離率・回数(3か月)」、「乖離率・金額(1か月)」、「乖離率・金額(3か月)」、「スコア」の各項目を含む。
【0036】
「顧客ID」は、顧客管理テーブル251の「顧客ID」と同一であるため、その説明を省略する。「紛失回数(1か月)」には、直近1か月における、キャッシュカードや通帳の紛失回数が格納される。「紛失回数(3か月)」には、直近3か月における、キャッシュカードや通帳の紛失回数が格納される。「ロック解除(1か月)」には、直近1か月における、暗証番号の誤入力の回数や暗証番号の累積誤回数を消去して通帳やキャッシュカードのロックを解除した回数を示す情報が格納される。「ロック解除(3か月)」には、直近3か月における、暗証番号の誤入力の回数や暗証番号の累積誤回数を消去して通帳やキャッシュカードのロックを解除したロック解除の回数を示す情報が格納される。「乖離率・回数(1か月)」には、事前に登録された取引条件において承認された取引回数からの直近1か月における乖離率が格納される。「乖離率・回数(3か月)」には、事前に登録された取引条件において承認された取引回数からの直近3か月における乖離率が格納される。「乖離率・金額(1か月)」には、事前に登録された取引条件において承認された金額からの直近1か月における乖離率が格納される。「乖離率・金額(3か月)」には、事前に登録された取引条件において承認された金額からの直近3か月における乖離率が格納される。「スコア」には、管理サーバ2の更新部23が算出したスコアが格納される。スコア管理テーブル252は、「スコア記憶手段」の一例である。
【0037】
図5は、実施形態における顧客管理データベースが有する取引履歴テーブルの一例を示す図である。
図5に例示される取引履歴テーブル253は、「顧客ID」、「累積金額(1か月)」、「累積金額(3か月)」、「累積回数(1か月)」、「累積金額(3か月)」の各項目を含む。「顧客ID」は、顧客管理テーブル251の「顧客ID」と同一であるため、その説明を省略する。「累積金額(1か月)」には、1か月の間に顧客が出金ま
たは送金した金額の累積額が格納される。「累積金額(3か月)」には、3か月の間に顧客が出金または送金した金額の累積額が格納される。「累積回数(1か月)」には、1か月の間に顧客が出金または送金した累積回数が格納される。「累積回数(3か月)」には、3か月の間に顧客が出金または送金した累積回数が格納される。すなわち、取引履歴テーブル253は、「累積金額(1か月)」、「累積金額(3か月)」、「累積回数(1か月)」、「累積金額(3か月)」の各項目に格納される取引履歴と、「顧客ID」に格納される顧客IDとを対応付けるテーブルである。
【0038】
条件テーブル26は、顧客が実行可能な取引(顧客の取引を承認する承認者が事前に承認した取引)の条件を管理するデータベースである。
図6は、実施形態における条件データベースが有する条件テーブルの一例を示す図である。
図6に例示される条件テーブル261は、「顧客ID」、「上限金額」、「上限回数」の各項目を含む。「顧客ID」は、顧客管理テーブル251の「顧客ID」と同一であるため、その説明を省略する。「上限金額」には、送金や出金の1か月当たりの上限額が格納される。「上限回数」には、送金や出金を実行できる1か月あたりの上限回数が格納される。すなわち、条件テーブル261は、「上限金額」、「上限回数」の各項目に格納される承認条件と、「顧客ID」に格納される顧客IDとを対応付けるテーブルである。条件テーブル261は、「条件記憶手段」の一例である。
【0039】
図7は、実施形態における条件データベースが有する許容範囲管理テーブルの一例を示す図である。
図7に例示される許容範囲管理テーブル262は、「スコア」、「許容範囲」の各項目を含む。「スコア」には、取引を許容する基準となるスコアが格納される。「許容範囲」には、許容される取引金額の変動幅が格納される。すなわち、許容範囲管理テーブル262は、「許容範囲」に格納される許容範囲と、「スコア」に格納されるスコアとを対応付けるテーブルである。
【0040】
算出基準データベース27は、スコア算出の基準を管理するデータベースである。
図8は、実施形態における算出基準データベースが有する属性テーブルの一例を示す図である。
図8に例示される属性テーブル271は、「スコア」、「年齢」の各項目を含む。「スコア」には、顧客の年齢に基づいて加算されるスコアが格納される。「年齢」には、スコアを加算する基準となる年齢が格納される。
【0041】
図9は、実施形態における算出基準データベースが有する判断力スコアテーブルの一例を示す図である。
図9に例示される判断力スコアテーブル272は、「紛失回数(1か月)」、「紛失回数(3か月)」、「スコア」の各項目を含む。「紛失回数(1か月)」には、キャッシュカードや通帳等を1か月以内における紛失する回数の基準が格納される。「紛失回数(3か月)」には、キャッシュカードや通帳等を3か月以内における紛失する回数の基準が格納される。「スコア」には、「紛失回数(1か月)」または「紛失回数(3か月)」に合致する顧客に加算するスコアが格納される。
【0042】
図10は、実施形態における算出基準データベースが有するロック解除スコアテーブルの一例を示す図である。
図10に例示されるロック解除スコアテーブル273は、「スコア」、「ロック解除(1か月)」、「ロック解除(3か月)」の各項目を含む。「ロック解除(1か月)」には、1か月における、暗証番号の誤入力の回数や暗証番号の累積誤回数を消去して通帳やキャッシュカードのロックを解除した回数の基準が格納される。「ロック解除(3か月)」には、3か月における、暗証番号の誤入力の回数や暗証番号の累積誤回数を消去して通帳やキャッシュカードのロックを解除した回数の基準が格納される。「スコア」には、「ロック解除(1か月)」または「ロック解除(3か月)」に合致する顧客に加算するスコアが格納される。
【0043】
図11は、実施形態における算出基準データベースが有する乖離率・回数スコアテーブルの一例を示す図である。
図11に例示される乖離率・回数スコアテーブル274は、「スコア」、「乖離率・回数(1か月)」、「乖離率・回数(3か月)」の各項目を含む。「乖離率・回数(1か月)」には、事前に登録された取引条件において承認された取引回数からの1か月間における乖離率の基準が格納される。「乖離率・回数(3か月)」には、事前に登録された取引条件において承認された取引回数からの3か月間における乖離率の基準が格納される。「スコア」には、「乖離率・回数(1か月)」または「乖離率・回数(3か月)」に合致する顧客に加算するスコアが格納される。
【0044】
図12に例示される乖離率・金額スコアテーブル275は、「スコア」、「乖離率・金額(1か月)」、「乖離率・金額(3か月)」の各項目を含む。「乖離率・金額(1か月)」には、事前に登録された取引条件において承認された取引金額からの1か月間における乖離率の基準が格納される。「乖離率・金額(3か月)」には、事前に登録された取引条件において承認された取引金額からの3か月間における乖離率の基準が格納される。「スコア」には、「乖離率・金額(1か月)」または「乖離率・金額(3か月)」に合致する顧客に加算するスコアが格納される。
【0045】
図2に戻り、登録部21は、顧客管理データベース25のスコア管理テーブル252に顧客の初期スコアを登録する。登録部21は、例えば、新規に口座を開設した顧客についての初期スコアをスコア管理テーブル252に登録する。登録部21は、顧客管理データベース25の顧客管理テーブル251を参照して、新規に登録された顧客の年齢を取得する。登録部21は、算出基準データベース27の属性テーブル271を参照して、顧客の年齢に対応付けられたスコアを取得する。登録部21は、取得したスコアをスコア管理テーブル252の「スコア」に初期スコアとして登録する。例えば、顧客ID:AAAの顧客が新規に登録された場合、登録部21は、顧客管理テーブル251を参照して、顧客ID:AAAの年齢として「31歳」を取得する。登録部21は、属性テーブル271を参照して、31歳に対応するスコアとして「2」を取得する。登録部21は、取得したスコア「2」を初期スコアとして、属性テーブル271を参照して、登録する。
【0046】
第1判定部22aは、判定要求をATM1から受信すると、判定要求に含まれる顧客IDに対応する承認条件が条件データベース26の条件テーブル261に登録されているか否かを判定する。第1判定部22aは、判定要求に含まれる顧客IDに対応する承認条件が条件データベース26の条件テーブル261に登録されていない場合、否定判定を行う。
【0047】
第1判定部22aは、承認条件が登録されている場合、判定要求に含まれる取引情報が示す取引が承認条件を満たすか否かを判定する。第1判定部22aは、判定要求に含まれる顧客IDに対応付けられた取引履歴を顧客管理データベース25の取引履歴テーブル253から取得する。第1判定部22aは、判定要求に含まれる顧客IDに対応付けられた承認条件を条件テーブル261から取得する。第1判定部22aは、取引履歴と承認条件とから、実行可能な取引の回数と金額とを算出する。
【0048】
第1判定部22aは、例えば、承認条件で設定されている「上限金額」から取引情報に含まれる金額を減算し、「上限回数」から「1」を減算することで、実行可能な取引の回数と金額とを算出する。第1判定部22aは、実行可能な取引の回数が1以上であり、かつ、取引条件が示す金額が実行可能な金額以下である場合に、取引情報が示す取引が条件テーブル261に登録された条件を満たすと判定する。また、第1判定部22aは、実行可能な取引の回数が0、または、取引条件が示す金額が実行可能な金額を超えている場合に、取引情報が示す取引が条件テーブル261に登録された条件を満たさないと判定する。第1判定部22aは、「第1判定手段」の一例である。
【0049】
第2判定部22bは、第1判定部22aが否定判定を行った場合に、判定要求に含まれる取引情報が示す取引が、条件データベース26の許容範囲管理テーブル262に格納される許容範囲内であるか否かを判定する。第2判定部22bは、判定要求に含まれる顧客IDに対応付けられたスコアを顧客管理データベース25のスコア管理テーブル252から取得する。第2判定部22bは、取得したスコアに対応付けられた許容範囲を許容範囲管理テーブル262から取得する。第2判定部22bは、第1判定部22aが取得した承認条件に対して、取得した許容範囲を適用することで、スコアに応じた承認条件の調整を行う。第2判定部22bは、取引情報が示す取引が調整後の承認条件を満たすか否かの判定を行う。第2判定部22bは、取引情報が示す取引が調整後の承認条件を満たす場合、肯定判定を行うとともに、顧客管理データベース25の顧客管理テーブル251において当該顧客の顧客IDに対応付けられた連絡先に対し、取引の実行をスコアに基づいて許可した旨の許可通知を送信する。第2判定部22bは、「第2判定手段」の一例である。許可通知は、「実行通知」の一例である。
【0050】
更新部23は、顧客管理データベース25の更新を行う。更新部23は、例えば、ATM1から判定要求を受信すると、判定要求に含まれる取引情報にしたがって、顧客管理データベース25の取引履歴テーブル253を更新する。さらに、更新部23は、顧客管理データベース25のスコア管理テーブル252を更新する。スコア管理テーブル252の更新では、更新部23は、条件データベース26の条件テーブル261と更新した取引履歴テーブル253とを参照して、スコア管理テーブル252の、「乖離率・回数(1か月)」、「乖離率・回数(3か月)」、「乖離率・金額(1か月)」、「乖離率・金額(3か月)」を更新する。
【0051】
更新部23は、窓口端末3から報告を受信すると、受信した報告にしたがって、顧客管理データベース25のスコア管理テーブル252を更新する。スコア管理テーブル252の更新では、更新部23は、報告にしたがって「紛失回数(1か月)」、「紛失回数(3か月)」、「ロック解除(1か月)」、「ロック解除(3か月)」の更新を行う。
【0052】
更新部23は、スコア管理テーブル252の項目「紛失回数(1か月)」、「紛失回数(3か月)」、「ロック解除(1か月)」、「ロック解除(3か月)」、「乖離率・回数(1か月)」、「乖離率・回数(3か月)」、「乖離率・金額(1か月)」、「乖離率・金額(3か月)」のいずれかを更新すると、更新した情報を基に、「スコア」を更新する。「スコア」の更新では、更新部23は、スコア管理テーブル252の「紛失回数(1か月)」、「紛失回数(3か月)」、「ロック解除(1か月)」、「ロック解除(3か月)」、「乖離率・回数(1か月)」、「乖離率・回数(3か月)」、「乖離率・金額(1か月)」、「乖離率・金額(3か月)」と算出基準データベース27に格納された基準とを基に、条件テーブル261の「スコア」を更新する。
【0053】
指示部24は、第1判定部22aまたは第2判定部22bによる判定結果のいずれかが肯定判定の場合に、ATM1に対して取引の実行を指示する。また、指示部24は、第1判定部22aおよび第2判定部22bによる判定結果のいずれもが否定判定の場合に、ATM1に対して取引の中止を指示する。指示部24は、「実行手段」の一例である。
【0054】
(窓口端末3の処理ブロック)
窓口端末3は、受付部31および報告部32を備える。窓口端末3は、主記憶部302に実行可能に展開されたコンピュータプログラムをCPU301が実行することで、上記窓口端末3の、受付部31および報告部32等の各部としての処理を実行する。
【0055】
受付部31は、窓口を訪れた顧客からのカードや通帳の再発行の依頼や、通帳やキャッ
シュカードのロックを解除するロック解除等の依頼を受け付ける。報告部32は、受付部31が受け付けた依頼を管理サーバ2に報告する。
【0056】
図13は、実施形態に係る取引安全システムの処理フローの一例を示す図である。以下、では、
図13を参照して、現金2万円の出金を行う場合を例として説明を行う。また、本処理フロー開始時における、顧客管理テーブル251、スコア管理テーブル252、取引履歴テーブル253、条件テーブル261、許容範囲管理テーブル262は、それぞれ、
図3、
図4、
図5、
図6、
図7に例示する状態であるものとする。以下、
図13を参照して、実施形態に係る取引安全システム500の処理フローの一例について説明する。
【0057】
S1では、ATM1は、キャッシュカードや通帳等を受け付け、受け付けたキャッシュカードや通帳等から、顧客の顧客IDを取得する。S2では、ATM1は、出金する金額として2万円、取引の種別として出金の取引情報を受信する。ATM1の問い合わせ部11は、S1で取得した顧客IDとS2で受け付けた取引情報を含む判定要求を管理サーバ2に送信する。
【0058】
S3では、管理サーバ2は、ATM1から判定要求を受信する。管理サーバ2の第1判定部22aは、判定要求から顧客IDを取得する。第1判定部22aは、取得した顧客IDに対応する承認条件が条件データベース26の条件テーブル261に登録されているか否かを判定する。登録されている場合(S3でYES)、処理はS5に進められる。登録されていない場合(S3でNO)、処理は終了される。
【0059】
S4では、管理サーバ2の第1判定部22aは、S3で取得した顧客IDに対応付けられた承認条件を条件テーブル261から取得し、判定要求に含まれる取引情報が示す取引が承認条件を満たすか否かを判定する。承認条件を満たす場合(S4でYES)、処理はS6に進められる。承認条件を満たさない場合(S4でNO)、処理はS5に進められる。S4の処理は、「第1判定ステップ」の一例である。
【0060】
ここで、顧客ID:AAAの顧客が送金を行う場合を例にとって、第1判定部22aの判定処理について説明する。第1判定部22aは、条件テーブル261を参照して、顧客ID:AAAの上限金額「10万円」、上限回数「10回」を承認条件として取得する。第1判定部22aは、取引履歴テーブル253を参照して、顧客ID:AAAの顧客の累積金額(1か月)「3万円」、累積回数(1か月)「3回」を取得する。既に送金または出金を行った金額「3万円」に今回送金対象となる「2万円」を加算すると「5万円」となる。また、既に送金または出金を行った回数「3回」に今回の取引の回数を加算すると「4回」となる。今回の取引によって、金額および回数のいずれも承認条件を満たすため、第1判定部22aは、この取引について肯定判定を行う。
【0061】
続いて、顧客ID:BBBの顧客が送金を行う場合を例にとって、第1判定部22aの判定処理について説明する。第1判定部22aは、条件テーブル261を参照して、顧客ID:BBBの顧客の上限金額「3万円」、上限回数「1回」を承認条件として取得する。第1判定部22aは、取引履歴テーブル253を参照して、顧客ID:BBBの顧客の累積金額(1か月)「2千円」、累積回数(1か月)「1回」を取得する。既に送金または出金を行った金額「2千円」に今回送金対象となる「2万円」を加算すると「2万2千円」となる。また、既に送金または出金を行った回数「1回」に今回の取引の回数を加算すると「2回」となる。今回の取引によって、金額については承認条件を満たすものの、回数については承認条件を満たさない。そのため、判定部22aは、この取引について否定判定を行う。
【0062】
S5では、管理サーバ2の第2判定部22bは、スコアを基に取引を許容する許容範囲
を決定し、決定した許容範囲内に取引情報が示す取引が含まれるか否かを判定する。第2判定部22bは、S3で取得した顧客IDに対応付けられた許容範囲を条件データベース26の許容範囲管理テーブル262から取得する。第2判定部22bは、取得した許容範囲をS4で取得した承認条件に適用してスコアに応じた承認条件の調整を行う。第2判定部22bは、判定要求に含まれる取引情報が示す取引が調整後の承認条件を満たすか否かを判定する。調整後の承認条件を満たす場合(S5でYES)、顧客管理データベース25の顧客管理テーブル251において当該顧客の顧客IDに対応付けられた連絡先に対し、取引の実行をスコアに基づいて許可した旨の通知を送信して、処理はS6に進められる。調整後の承認条件を満たさない場合(S5でNO)、処理はS7に進められる。S5の処理は、「第2判定ステップ」の一例である。
【0063】
ここで、顧客ID:CCCの顧客が送金を行う場合を例にとって、第2判定部22bの判定処理について説明する。第2判定部22bは、スコア管理テーブル252を参照して、顧客ID:CCCの顧客のスコア「10」を取得する。第2判定部22bは、許容範囲管理テーブル262を参照して、スコア「10」に対応する許容範囲として「+10%」を取得する。第2判定部22bは、取得した許容範囲「+10%」を顧客ID:CCCの上限金額と上限回数とに適用することで、承認条件の調整を行う。調整の結果、承認条件は、上限金額「22万円」、上限回数「6回(小数点以下を四捨五入している)」となる。第2判定部22bは、取引履歴テーブル253を参照して、顧客ID:CCCの顧客の累積金額(1か月)「19万円」、累積回数(1か月)「4回」を取得する。既に送金または出金を行った金額「19万円」に今回送金対象となる「2万円」を加算すると「21万」となる。また、既に送金または出金を行った回数「5回」に今回の取引の回数を加算すると「6回」となる。金額および回数のいずれも、調整前の承認条件を満たさないものの、調整後の承認条件を満たす。そのため、第2判定部22bは、この取引について肯定判定を行う。
【0064】
続いて、顧客ID:BBBの顧客が送金を行う場合を例にとって、第2判定部22bの判定処理について説明する。第2判定部22bは、スコア管理テーブル252を参照して、顧客ID:BBBの顧客のスコア「0」を取得する。第2判定部22bは、許容範囲管理テーブル262を参照して、スコア「0」に対応する許容範囲として「取引禁止」を取得する。「取引禁止」であるため、第2判定部22bは、この取引について否定判定を行う。
【0065】
S6では、指示部24は、ATM1から受信した問い合わせ要求に含まれる取引情報が示す取引の実行をATM1に指示する。指示を受信したATM1は、取引を実行する。S6の処理は、「実行ステップ」の一例である。
【0066】
S7では、管理サーバ2の更新部23は、スコアの更新を行う。更新部23は、顧客管理データベース25の取引履歴テーブル253の「累積金額(1か月)」、「累積金額(3か月)」のそれぞれに対して「2万円」を加算する。また、更新部23は、取引履歴テーブル253の「累積回数(1か月)」、「累積回数(3か月)」のそれぞれに対して「1回」を加算する。なお、顧客管理データベース25のスコア管理テーブル252については、本処理フローの例ではキャッシュカードや通帳の紛失、ロック解除の処理ではなく、取引回数および取引金額の乖離もないため、実施しない。S7の処理は、「更新ステップ」の一例である。
【0067】
<実施形態の作用効果>
実施形態では、あらかじめ登録された取引条件に合致しない場合、それぞれの顧客に対して算出されるスコアに基づいて決定される許容範囲を用いて取引条件の調整を行う。スコアが高い(取引を安全に実行する能力が高い)顧客については許容範囲が広くなるため
、より広い範囲の取引が可能なように取引条件が調整される。そのため、スコアが高い顧客については、取引条件を少々逸脱しても取引の実行が可能になるため、顧客の利便性を高めることができる。一方、スコアが低い(取引を安全に実行する能力が高い)顧客については許容範囲が狭い、または、取引の実行が禁止される。そのため、スコアが低い顧客については、厳しい取引条件が適用され、または、取引の実行自体が禁止されるため、スコアの低い顧客の資産についての安全性を高めることができる。
【0068】
実施形態では、調整した取引条件に基づいて取引を許可した場合、承認者に対して通知を行う。そのため、実施形態によれば、あらかじめ設定した取引条件の範囲外での取引が実行されたことを承認者に認識させることができる。
【0069】
<第1変形例>
第1実施形態では、許容範囲外の取引は実行されない。第1変形例では、許容範囲外の取引であっても、顧客に設定される承認者から当該取引についての承認を得られる場合には取引を実行する構成について説明する。第1実施形態の同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。以下、図面を参照して、第1変形例について説明する。
【0070】
図14は、第1変形例に係る取引安全システムの処理ブロックの一例を示す図である。
図14に例示される取引安全システム500aは、管理サーバ2に代えて管理サーバ2aを備える点で、第1実施形態に係る取引安全システム500とは異なる。
【0071】
管理サーバ2aは、確認部28をさらに備える点で、実施形態の管理サーバ2とは異なる。確認部28は、第2判定部22bが否定判定を行った場合に、当該取引を承認するか否かを承認者に確認する。確認部28は、顧客管理データベース25の顧客管理テーブル251を参照して、顧客IDに対応付けられた承認者の連絡先を取得する。確認部28は、取得した連絡先に対して、当該取引の承認の有無を問い合わせる確認依頼を送信する。確認依頼は、例えば、電子メールで送信される。確認部28は、確認依頼への応答として承認する旨の通知を所定期間内に受信すると、当該取引の承認を得られたものとして肯定判定を行う。確認部28は、所定期間内に承認依頼への応答を受信しない場合や、否認する旨の通知を所定期間内に受信すると、当該取引の承認を得られなかったものとして否定判定を行う。
【0072】
図15は、第1変形例に係る取引安全システムの処理フローの一例を示す図である。
図15に例示される第1変形例に係る取引安全システム500の処理フローでは、S5の処理において否定判定されたのちにT1の処理が追加される点で、実施形態に係る取引安全システム500の処理フローとは異なる。以下、
図15を参照して、第1変形例に係る取引安全システム500の処理フローの一例について説明する。
【0073】
T1では、管理サーバ2aの確認部28は、第2判定部22bが否定判定を行った取引を承認するか否かを承認者に確認する。確認部28は、顧客管理データベース25の顧客管理テーブル251において顧客IDに対応付けられた承認者連絡先を宛先として、取引を承認するか否かを確認する確認依頼を送信する。確認部28が所定期間内に承認する旨の通知を承認者から受信すると(T1でYES)、処理はS6に進められる。確認部28が所定期間内に承認依頼への応答を受信しない場合や、否認する旨の通知を所定期間内に受信した場合(T1でNO)には、処理はS7に進められる。
【0074】
第1変形例では、許容範囲を超える取引であっても、そのことをもって取引が拒絶されず、承認者の承認が得られた場合には取引を実行できる。そのため、顧客の利便性を高めることができる。また、第1変形例において送信される確認依頼は取引が許容範囲内であれば送信されないため、第1変形例によれば、許容範囲外の取引を実行できる場合を用意
することで顧客の利便性を高めつつ、承認者の負担を軽減することができる。
【0075】
<第2変形例>
実施形態および第1変形例に係る取引安全システムは、調整した取引条件に基づいて取引を許可した場合、承認者に対して通知を行う。第2変形例では、通知した承認者からフィードバックを受け、当該フィードバックを顧客のスコアに反映させる構成について説明する。
【0076】
図16は、第2変形例に係る取引安全システムの処理ブロックの一例を示す図である。第2変形例に係る取引安全システム500bは、管理サーバ2に代えて管理サーバ2bを備える点で、実施形態に係る取引安全システム500とは異なる。
【0077】
管理サーバ2bは、算出基準データベース27に代えて算出基準データベース27aを備えるとともに、更新部23に代えて更新部23aを備える点で、実施形態の管理サーバ2とは異なる。算出基準データベース27aは、事後評価テーブルを備える点で、算出基準データベース27と異なる。
図17は、第2変形例における算出基準データベースが有する事後評価テーブルの一例を示す図である。
図17に例示される事後評価テーブル276は、「加算スコア」、「評価」の各項目を含む。「評価」には、承認者による顧客に対する評価が格納される。「加算スコア」には、「評価」に応じて加算されるスコアが格納される。
【0078】
更新部23aは、更新部23の処理に加えて、承認者からのフィードバックに基づいて、顧客管理データベース25に格納されるスコア管理テーブル252の「スコア」を調整する。更新部23は、フィードバックを受信すると、事後評価テーブル276を参照して、受信したフィードバックに対応する「加算スコア」を取得する。更新部23は、取得した「加算スコア」をスコア管理テーブル252の「スコア」に加算する。更新部23は、例えば、承認者から「問題を感じない」とのフィードバックを受けると、事後評価テーブル276において「問題を感じない」との評価に対応する「加算スコア」として「2」を取得し、取得した「2」をスコア管理テーブル252の「スコア」に加算する。また、例えば、更新部23は、承認者から「注意が必要」とのフィードバックを受けると、事後評価テーブル276において「注意が必要」との評価に対応する「加算スコア」として「0」を取得し、取得した「0」をスコア管理テーブルの「スコア」に加算する。フィードバックは、「評価結果」の一例である。
【0079】
図18は、第2変形例に係る取引安全システムのスコア調整処理の処理フローの一例である。
図18に例示される処理フローは、承認者からのフィードバックを受信したときに開始される。以下、
図18を参照して、第2変形例に係る取引安全システム500bにおけるスコア調整処理の処理フローについて説明する。
【0080】
J1では、管理サーバ2の更新部23aは、受信したフィードバックから承認者による評価を取得する。フィードバックは、例えば、
図13のS5で送信した、取引の実行をスコアに基づいて許可した旨の通知に対する応答として、承認者から送信される。
【0081】
J2では、更新部23aは、J1で取得した評価対応する「加算スコア」を算出基準データベース27aの事後評価テーブル276から取得する。J3では、更新部23aは、顧客管理データベース25に格納されるスコア管理テーブル252の「スコア」に対して、J2で取得した「加算スコア」の加算を行う。
【0082】
第2変形例によれば、顧客の「スコア」に対して承認者からのフィードバックを反映させることができるため、「スコア」の信頼性を高めることができる。
【0083】
<その他の変形>
以上説明した実施形態や変形例では、出金および送金を取引の例として説明した。しかしながら、実施形態や変形例における取引が出金や送金に限定されるわけではない。取引は、例えば、株式や投資信託、債券等の売買であってもよい。
【0084】
以上説明した実施形態や変形例では、ATM1によって取引が受け付けられたが、ATM1以外の手段によって取引が受け付けられてもよい。取引を受け付ける手段として、例えば、公共交通機関の切符を販売する券売機、インターネットバンキング、キャッシュレジスター(例えば、店舗において店員が応対しない無人のキャッシュレジスター)等が挙げられる。
【0085】
管理サーバ2の条件テーブル26は、承認者が事前に個別の取引について承認した臨時条件をさらに記憶してもよい。臨時条件は、例えば、取引を許可する取引金額と当該取引を実行する取引予定日とを含む。このような構成を採用する場合、第1判定部22aは、判定要求に含まれる取引情報が示す取引が条件テーブル26に記憶された取引条件を満たさない場合であっても、臨時条件を満たしていれば、肯定判定を行うことができる。また、第1判定部22aが取引条件および臨時条件のいずれも満たさないと判定した場合、第2判定部22bは、取引条件の許容範囲内であるか臨時条件の許容範囲内であれば、肯定判定を行うことができる。このような構成によると、臨時条件についてもスコアに応じた許容範囲が考慮されるため、顧客の利便性を高めるとともに、承認者の負担を軽減することができる。なお、条件テーブル26は、取引条件と臨時条件の少なくとも一方を記憶するものとしてもよい。
【0086】
以上で開示した実施形態や変形例はそれぞれ組み合わせる事ができる。
【0087】
<<コンピュータが読み取り可能な記録媒体>>
コンピュータその他の機械、装置(以下、コンピュータ等)に上記いずれかの機能を実現させる情報処理プログラムをコンピュータ等が読み取り可能な記録媒体に記録することができる。そして、コンピュータ等に、この記録媒体のプログラムを読み込ませて実行させることにより、その機能を提供させることができる。
【0088】
ここで、コンピュータ等が読み取り可能な記録媒体とは、データやプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、または化学的作用によって蓄積し、コンピュータ等から読み取ることができる記録媒体をいう。このような記録媒体のうちコンピュータ等から取り外し可能なものとしては、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、Compact Disc Read Only Memory(CD−ROM)、Compact Disc−Recordable(CD−R)、Compact Disc−ReWriterable(CD−RW)、Digital Versatile Disc(DVD)、ブルーレイディスク(BD)、Digital Audio Tape(DAT)、8mmテープ、フラッシュメモリなどのメモリカード等がある。また、コンピュータ等に固定された記録媒体としてハードディスクやROM等がある。