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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-156848(P2020-156848A)
(43)【公開日】2020年10月1日
(54)【発明の名称】遊技場用管理システム及び携帯端末
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20200904BHJP
【FI】
   A63F7/02 328
   A63F7/02 350Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2019-60628(P2019-60628)
(22)【出願日】2019年3月27日
(71)【出願人】
【識別番号】000108937
【氏名又は名称】ダイコク電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】特許業務法人 サトー国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】龍田 幸拓
(72)【発明者】
【氏名】金井 崇矩
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088CA02
2C088CA28
2C088CA31
(57)【要約】
【課題】従業員が所持する携帯端末において、携帯性だけでなく呼出対応時における操作性の向上も実現することが可能な遊技場用管理システム及び携帯端末を提供する。
【解決手段】遊技場用管理システムでは、特定の遊技機で呼出が発生した際は携帯端末において呼出報知がされ、従業員が対応可能である旨の応答をした場合には、携帯端末が備えるリモコン機能が起動するので、呼出後の作業を迅速に行うことができる。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の遊技機が設置された遊技場における遊技場用管理システムにおいて、
従業員が所持する携帯端末と、
前記遊技機において従業員による所定の対応が必要な呼出原因が発生したことを検知する検知手段と、
前記検知手段による検知結果に応じて、少なくとも前記呼出原因が発生した遊技機の識別情報を含む呼出情報を前記携帯端末へ送信する呼出情報管理手段と、を備え、
前記携帯端末は、
前記呼出情報を受信したときに当該呼出情報に応じた報知動作を実行する報知手段と、
前記報知動作の実行後に、呼出への対応が可能である旨の呼出対応操作を受け付ける呼出対応操作手段と、
前記呼出対応操作を受け付けたときに、前記呼出情報に含まれる識別情報の遊技機に関して所定のリモコン指令情報を送信するためのリモコン操作を実行可能とするリモコン起動手段と、
前記リモコン操作の実行に応じて、前記リモコン指令情報を前記呼出情報管理手段へ送信する指令情報送信手段と、を備えたことを特徴とする遊技場用管理システム。
【請求項2】
従業員が任意の遊技機の識別情報を入力することが可能な識別情報入力手段を備え、
前記リモコン起動手段は、前記呼出情報を受信していない状態において前記識別情報が入力されたときに、前記リモコン操作を実行可能とすることを特徴する請求項1に記載した遊技場用管理システム。
【請求項3】
遊技機と対向する位置に設けられた椅子、又は遊技機と併設された遊技媒体貸出ユニットに当該遊技機の識別情報を記憶したICタグが埋設され、
前記携帯端末は、前記ICタグから識別情報を読み取る読取手段を備え、
前記リモコン起動手段は、前記読取手段が前記識別情報を読み取ったときに前記リモコン操作を実行可能とすることを特徴とする請求項1又は2に記載した遊技場用管理システム。
【請求項4】
複数の遊技機各々に、遊技者による呼出操作に応じて所定の呼出動作を実行する呼出装置が設けられ、
前記検知手段は、前記呼出装置による呼出動作が実行されたときに前記呼出原因が発生したことを検知することを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載した遊技場用管理システム。
【請求項5】
複数の遊技機各々に、遊技者による呼出操作に応じて所定の呼出動作を実行する呼出装置が設けられ、
前記検知手段は、前記呼出装置による呼出動作が実行されたときに前記呼出原因が発生したことを検知するように構成され、
前記携帯端末は、
前記呼出装置による呼出動作が実行されている状態において前記読取手段がICタグから前記識別情報を読み取ったときに、当該呼出動作を停止させるための指令情報を送信することを特徴とする請求項3に記載した遊技場用管理システム。
【請求項6】
前記携帯端末は、タッチパネル式表示手段を備え、
前記報知手段は、前記タッチパネル式表示手段に前記呼出情報を表示させるとともに、
前記呼出対応操作手段は、前記タッチパネル式表示手段により表示された呼出情報の所定位置がタッチされたときに前記呼出対応操作を受け付けるように構成されていることを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載した遊技場用管理システム。
【請求項7】
複数の遊技機が設置された遊技場において従業員が所持する携帯端末であって、
特定の遊技機において従業員の呼出原因が発生したことを示す呼出情報を受信する受信手段と、
前記呼出情報を受信したときに当該呼出情報に応じた報知動作を実行する報知手段と、
前記報知動作の実行後に、呼出への対応が可能である旨の呼出対応操作を受け付ける呼出対応操作手段と、
前記呼出対応操作を受け付けたときに、前記呼出情報に含まれる識別情報の遊技機に関して所定のリモコン指令情報を送信するためのリモコン操作を実行可能とするリモコン起動手段と、を備えたことを特徴とする携帯端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技場用管理システム及び携帯端末に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば特許文献1に記載されているように、遊技場の従業員が腕時計タイプの携帯端末を装着し、その携帯端末において各種の呼出情報を受信して表示するシステムが知られている。このような腕時計タイプの携帯端末を採用することによって携帯が楽になるとともに、情報の確認もし易くなるというメリットがある。ただし、上記携帯端末においては、管理装置からの呼出情報を受信した際に対応の可否を返答することはできるが、呼出後に例えばエラー状態を解除したり、食事休憩の表示設定を行ったりといった作業を行う際には、別途所定の機器を操作する必要があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013−99379号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたもので、その目的は、従業員が所持する携帯端末において、携帯性だけでなく呼出対応時における操作性の向上も実現することが可能な遊技場用管理システム及び携帯端末を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本実施形態の遊技場用管理システム及び携帯端末によれば、特定の遊技機で呼出が発生した際は携帯端末において呼出報知がされ、従業員が対応可能である旨の応答をした場合には、携帯端末が備えるリモコン機能が起動するので、呼出後の作業を迅速に行うことができる。また、呼出と関係無く特定の遊技機に対して作業を行う際には識別情報を入力するか、椅子又は貸出ユニットのICタグから識別情報を読み取ってリモコン機能を起動することができるため、簡単な操作で特定の作業をスムーズに行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】一実施形態における遊技場用管理システムの全体構成図
図2】呼出表示装置の正面図
図3】呼出表示装置を中心に示す機能ブロック図
図4】携帯端末を中心に示す機能ブロック図
図5A】携帯端末情報を説明するための図
図5B】呼出履歴情報を説明するための図
図5C】携帯端末履歴情報を説明するための図
図6】呼出表示装置における呼出中画面を示す図
図7】呼出表示装置における食事中画面を示す図
図8】呼出表示装置における非稼動時間表示画面を示す図
図9】携帯端末における画面遷移を示す図(その1)
図10】携帯端末における画面遷移を示す図(その2)
図11】携帯端末における画面遷移を示す図(その3)
図12】携帯端末における画面遷移を示す図(その4)
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図1は、遊技場用管理システムの全体構成を概略的に示している。遊技場内には、複数の遊技機島(図示略)が設けられており、各遊技機島には、多数の遊技機1や、これに対応する多数の貸出ユニット2及び呼出表示装置3が設置されている。
【0008】
図1に示すように、1台の遊技機1に対して、その右側方に1台の貸出ユニット2が配置され、当該遊技機1の上方に1台の呼出表示装置3が配置されている。これら遊技機1、貸出ユニット2及び呼出表示装置3は、2台ずつ台中継装置4に接続されている。台中継装置4は、遊技機島毎に設けられた島中継装置6と接続されている。各々の島中継装置6は、LAN5を介して集中管理サーバ7に接続されている。
【0009】
集中管理サーバ7は、遊技場内の例えば事務所等に設置されており、モニタ7a、キーボード7b等が接続されている。集中管理サーバ7は、遊技機1、貸出ユニット2、呼出表示装置3等、上記した各種機器から出力される遊技信号を入力することで、各種機器の稼動状況を管理する。
【0010】
図1では図示を省略したが、同図のスロットマシンの他、パチンコ機も含めて例えば数百台の遊技機1が集中管理サーバ7の管理対象となっている。遊技機1がパチンコ機の場合、その遊技価値(遊技媒体)は玉(パチンコ玉)であり、遊技機1がスロットマシンの場合、遊技価値はメダルである。なお、図1における符号「20」は、各遊技機1に対応して設置される椅子20を表している。椅子20は、周知のように夫々遊技機1と対向する位置、つまり各遊技機1の前側(図1の紙面と直交する方向における手前側)に設けられている。
【0011】
本実施形態の遊技場にあっては、従業員が所持する携帯端末10として例えばスマートウォッチが用いられるとともに、呼出管理サーバ8が配置されている。呼出管理サーバ8には、携帯端末10との通信用のAP(Access Point)9が接続されている。これら呼出管理サーバ8、AP9及び携帯端末10に係る構成について、詳しくは後述する。
【0012】
図1に示す遊技機1はスロットマシンであり、表示窓11、スタートレバー12、ストップボタン13、液晶部14、メダル投入口15、BETボタン16などを有する。遊技者は、表示窓11を通じて内部に設けられたリールに描かれた図柄を視認可能となっている。遊技者によってメダル投入口15からメダルを投入、或いは、BETボタン16を操作することで、クレジットメダルが所定枚数ベットされる。その状態でスタートレバー12が操作されると、内部抽選を実行するとともに図柄の変動を開始させ、ストップボタン13を操作することによって所謂引込制御によりリールの変動を停止する。
【0013】
スロットマシンでは、周知のように小役、リプレイ役のほか、ボーナス役(BB役及びRB役)等が設定されている。そして、上記の内部抽選時に、何れかの役に内部当選した状態で遊技者によりストップボタン13が操作されたとき、予め設定されている有効ライン上にその内部当選役に対応する図柄が停止表示されると、入賞が発生する。そして、入賞が発生した場合には、対応する枚数のメダルの払出、或いはボーナス状態(大当り状態)等への移行が行われる。
【0014】
上記した遊技機1側からは、次に示す遊技信号が出力される。
・アウト信号:消費された遊技媒体数を示す信号
・セーフ信号:入賞に伴い付与された遊技媒体数を示す信号
・大当り信号:大当りが発生していることを示す信号
・各種異常信号:扉開放信号、磁石検知信号、振動検知信号、払出不良信号など
こうした遊技状況に関する各種の信号は、台中継装置4、島中継装置6を介して、集中管理サーバ7へ送信される。
【0015】
図1に示す貸出ユニット2(遊技媒体貸出ユニット)は、遊技機1と1対1で対応させて当該遊技機1の右側に併設されている。貸出ユニット2は、紙幣(千円)を投入する投入口21を備えると共に、図示しないCPU、ROM、RAM、I/Oを有する制御部、各種信号を送受信する送受信部等を備える。貸出ユニット2は、紙幣の投入口21への投入に応じて(或いは入金残高の範囲内で)メダルを貸し出す貸出処理を行うと共に、その投入金額(或いは貸し出したメダル数)を示す売上情報を集中管理サーバ7に送信する。
【0016】
呼出表示装置3は、遊技機1と1対1で対応しており、複数の遊技機1各々の上方に設けられた呼出装置である。ここで、図2は呼出表示装置3の正面図であって、各種の遊技情報を表示する基本遊技情報画面を例示している。
【0017】
呼出表示装置3は、液晶表示部31、ランプ部32、呼出ボタン33a、操作ボタン群33、リモコン受光部34、ICリーダ35などを備えている。呼出ボタン33aは、遊技者が遊技場の従業員を呼び出すための操作ボタンである。操作ボタン群33は、所定のメニューをポップアップ表示するためのメニューボタン33b、個人の遊技情報を初期化するためのリセットボタンなどを含む。また、ICリーダ35は、遊技者の携帯端末がタッチされた場合に、当該携帯端末固有の識別情報を近距離通信で読取る。リモコン受光部34は、遊技場の従業員が携帯するリモコン34R(図3にのみ図示)から送信されるリモコン信号を受光する。なお、リモコン34Rは、これを手に持って操作する周知のハンディタイプのもの(ウェアラブルで無いもの)であり、携帯端末10とは区別される。
【0018】
図3は、呼出表示装置3を中心に示す機能ブロック図である。呼出表示装置3の制御部30は、CPU30a、ROM30bやRAM30cといった記憶部30m、I/O30dなどを有するマイクロコンピュータを主体に構成されている。制御部30には、集中管理サーバ7や遊技機1との間で各種信号や各種情報を送受信する送受信部30eの他、上記した液晶表示部31、ランプ部32、呼出ボタン33a、操作ボタン群33、リモコン受光部34、ICリーダ35などが接続されている。
【0019】
呼出表示装置3は、制御部30(以下、適宜「呼出表示装置3」と略す)の表示制御により、液晶表示部31における表示領域を複数の表示領域(例えば図2に示すメイン表示領域40と第1〜第6サブ表示領域41〜46)に区分可能である。呼出表示装置3は、遊技機1からの遊技信号を台中継装置4経由で受信して各種の遊技情報を作成して、各表示領域40〜46に表示したり記憶部30mに記憶したりする。また、呼出表示装置3は、集中管理サーバ7から受信した各種情報を、各表示領域40〜46に表示したり記憶部30mに記憶したりする。
【0020】
図2に示すように、液晶表示部31において、基本遊技情報画面を表示する場合、メイン表示領域40は、大当り数を該当期間単位(営業日の当日、1日前、2日前)で表示する。メイン表示領域40は、当該呼出表示装置3で遊技者による呼出ボタン33aの操作(呼出操作)があった場合、或いは後述する携帯端末10のリモコン操作があった場合、他の情報を表示する表示画面に切替わるようになっている(図6図8の画面参照)。
【0021】
なお、第1サブ表示領域41は、通常状態にて発生した大当りである初当り数(つまり確変状態での大当り数を除いた大当り数)を該当期間単位で表示する。第2サブ表示領域42は、大当り中の出玉が基準値(例えば1000玉)以上である大当りである「超」と、それ未満である「小」の大当り数を表示する。第3サブ表示領域43は、所定の基準時(例えば対応する機種の導入時)からの営業日単位の最高の獲得玉数を表示する。第4サブ表示領域44は、初期化条件の成立(営業開始等の条件の成立)後からのスタート(図柄変動数)を表示する。第5サブ表示領域45は、大当り単位のスタートをグラフ化した所謂スタート履歴グラフを表示する。第6サブ表示領域46は、機種名を表示する。
【0022】
図1に示すように、携帯端末10は、例えば遊技場の従業員が腕に装着するタイプのスマートウォッチである。携帯端末10は、表示部10aを有する本体10b、腕に装着するためのバンド部10c、図示しない押しボタン部などを備える。表示部10aは、その表面にタッチパネル51(タッチセンサ)が重ねて設けられ、タッチパネル51でのタッチ操作により、各種の操作入力が可能なタッチパネル式表示手段とされている。
【0023】
ここで、図4は、携帯端末10の機能ブロック図を示している。携帯端末10の制御部50は、CPU50a、ROM50bやRAM50cといった記憶部50m、I/O50d、RTC(図示しないリアルタイムクロック)、などを有するマイクロコンピュータを主体に構成されている。制御部50には、表示部10a、タッチパネル51、バイブレータ52、スピーカ53、ジャイロセンサ54、NFC通信部55、WiFi通信部56などが接続されている。また、携帯端末10には、電源部57が内蔵されていて、制御部50は、電源部57から電力の供給を受けて動作する。
【0024】
バイブレータ52は、本体10bを振動させるための部材である。例えば呼出管理サーバ8から呼出情報を受信したとき、バイブレータ52は、その振動により、携帯端末10の装着者たる従業員に当該受信を通知(報知)する。スピーカ53によっても、呼出情報の受信など各種情報を報知することができる。こうした、バイブレータ52の振動やスピーカ53の音声による報知、或いは後述する表示部10aの画面による報知は、呼出情報を受信したときに当該呼出情報に応じて実行される報知動作とされている。報知動作を実行するバイブレータ52、スピーカ53、表示部10a及び制御部50は報知手段に相当する。なお、呼出情報は、特定の遊技機1において従業員の呼出原因が発生したことなどを示す情報であるが、詳しくは後述する。
【0025】
ジャイロセンサ54は、本体10bの姿勢(角度)の変化を検知する。携帯端末10を装着した従業員の動きを検知するために、ジャイロセンサ54の他、加速度センサなどを使用してもよい。ジャイロセンサ54によって、特定動作(例えば携帯端末10を装着した腕部分を顔の前に近づける動作など)を検知し、自動で表示部10aの画面を起動したり、一定時間動作が検知されない状態が継続すると、自動で表示部10aの画面をオフし、ログアウトすることができる。
【0026】
そして、NFC通信部55は、NFC(Near field Communication)通信を行う近距離通信部である。携帯端末10は、当該NFC通信機能により、例えば椅子20に埋設されたICタグ20aなどのRFID(Radio Frequency Identification)タグと非接触で情報をやりとりする。即ち、本実施形態では、椅子20の背もたれ部の背面側(通路側)に位置させて、ICタグ20aが貼付されている(図1参照)。ICタグ20aは、背もたれ部から外れないようにカバー部材20b(或いはシール部材20b)で背面側からカバーされることにより、埋設されている。ICタグ20aは、予め遊技機1の識別情報(例えば台番情報たる台番号)を記憶しており、以下では「台番ICタグ20a」と称する(図4参照)。この台番ICタグ20aから台番号を読み取るNFC通信部55及び制御部50は、読取手段に相当する。
【0027】
WiFi通信部56は、その無線LAN機能により外部装置と無線通信を行うための通信部である。WiFi通信部56は、AP9を介して呼出管理サーバ8との間で各種情報の送受信を行う。WiFi通信部56及び制御部50は、呼出情報を呼出管理サーバ8から受信する受信手段として機能し、又、後述するリモコン指令情報を呼出管理サーバ8へ送信する指令情報送信手段として機能する。
【0028】
ここで、図1のAP9は、無線通信を行うための基地局(WiFiアクセスポイント)であって、携帯端末10(WiFi通信部56)との間で各種情報の送受信を行うための機器である。AP9と携帯端末10との間は無線接続であり、AP9は例えば遊技場内の殆どのエリアを通信圏内(接続範囲内)とするように、遊技場内の壁や遊技機島上に複数配置されている。
【0029】
図3に示す集中管理サーバ7の制御部7cは、CPU、ROMやRAMといった記憶部7m、I/O等を有するマイクロコンピュータを主体に構成されている。制御部7cには、上記したモニタ7aやキーボード7b(図1参照)の他、各種信号を送受信する送受信部、プリンタ(何れも図示略)等が接続されている。
【0030】
集中管理サーバ7の制御部7c(以下、適宜「集中管理サーバ7」と略す)は、上記した遊技機1や貸出ユニット2、呼出表示装置3などの各種機器の稼動状況を集中的に管理する。集中管理サーバ7は、自身の記憶部7mに各種の遊技情報を記憶するとともに、携帯端末10のOS(Operating System)に対応するアプリ(アプリケーションソフト)や呼出管理に関する設定情報等を記憶している(図5A図5C参照)。
【0031】
図4に示す呼出管理サーバ8の制御部8cは、CPU、ROMやRAMといった記憶部8m、I/O等を有するマイクロコンピュータを主体に構成されている。呼出管理サーバ8の制御部8c(以下、適宜「呼出管理サーバ8」と略す)は、集中管理サーバ7及び携帯端末10間の通信を中継する。呼出管理サーバ8は、集中管理サーバ7から受信した前記アプリや設定情報を、自身8の記憶部8mに記憶しており、呼出管理サーバ8から携帯端末10へとアプリをダウンロードすることができる。
【0032】
さて、本実施形態の遊技場用管理システムにあっては、従業員が所持する携帯端末10において、前記呼出情報の受信により報知動作を実行した後その従業員の呼出対応操作を受け付けたときに、呼出情報に含まれる識別情報の遊技機に関して所定のリモコン操作を実行可能な構成としている。また、携帯端末10において、NFC通信部55が台番ICタグ20aから台番号を読み取ったとき等に、その台番号の遊技機1に関して所定のリモコン操作を実行可能な構成として、携帯性だけでなく呼出対応時における操作性の向上をも実現している。係る構成について、「1.各管理サーバでの情報管理」、「2.携帯端末の表示部における画面遷移とリモコン操作」の順に説明する。
【0033】
<1.各管理サーバでの情報管理>
遊技場用管理システムを適用するにあたり、遊技場の管理者は、集中管理サーバ7においてキーボード7bなどを用いた手入力により必要な設定を行い、その設定情報を呼出管理サーバ8へ送信する。ここで、図5A図5Cは、設定情報や呼出情報に関して各管理サーバ7,8で管理されるデータであって、モニタ7aへの表示出力やプリンタへの印刷出力が可能なデータを示している。
【0034】
このうち、図5Aは、遊技場用管理システムにおける従業員の携帯端末情報を示している。携帯端末情報は、遊技場で使用される携帯端末10の「携帯ID」「アドレス」「ログインF」「担当者ID」「エリアNo.」の情報を含み、各管理サーバ7,8の記憶部7m,8mに記憶される。「携帯ID」は携帯端末10毎に付与される識別情報、「アドレス」は、携帯端末10にアクセスするためのIPアドレス(電子メールアドレスでもよい)として設定される。
【0035】
「ログインF」は、携帯端末10のログイン画面92(図9参照)からログインしたか否かを示すログインフラグであり、ログインフラグ「1」はログインしていること、ログインフラグ「0」はログインしていないことを示す。「担当者ID」は従業員別に割り当てられたIDであり、「エリアNo.」は遊技機島の数だけ存在するエリアのNo.である。「エリアNo.」は、携帯端末10のエリア選択画面93(図9参照)で、そのエリアを担当する従業員が選択・決定し、当該携帯端末10から呼出管理サーバ8を介して集中管理サーバ7へ送信して、登録することができる。
【0036】
なお、図5Aでの図示は省略するが、複数の携帯端末10において(複数の携帯IDに対して)同一のエリアNo.を設定することも可能である。また、図5Aでは便宜上、図1に例示した携帯端末10の数(3つ)に対応させた携帯ID001〜003の携帯端末情報を示しているが、4つ以上の携帯端末10が用いられる場合には、携帯ID004以降の携帯端末情報も示される(設定される)こととなる。
【0037】
図5Bは、一の営業日における呼出履歴情報の一部を示している。呼出履歴情報は、呼出原因の「発生時刻」「対応時刻」「停止時刻」「エリアNo.」「台番号」「呼出原因」「対応端末」の情報を含み、呼出原因は、予め集中管理サーバ7にて設定される。この「呼出原因」のうち「呼出」は、呼出表示装置3で呼出ボタン33aが押下されたことを表わし、「不正」は、遊技機1における扉の開放、磁石の使用検知、振動検知などを表わす。また、図示は省略するが、「呼出原因」は、遊技機1における玉詰まり異常、信号入力異常、カード発行異常といった遊技機1側における異常状態を表わす「異常」の項目も含む。
【0038】
こうした呼出原因は、遊技機1側から出力される前記各種異常信号などを集中管理サーバ7が入力することで検知される。つまり、集中管理サーバ7は検知手段として、遊技機1側において従業員による所定の対応が必要な呼出原因が発生したことを検知する。そして、集中管理サーバ7(呼出情報管理手段)は、その検知結果に応じて、少なくとも呼出原因が発生した遊技機1の台番号を含む呼出情報を、呼出管理サーバ8(呼出情報管理手段)を介して各携帯端末10へ送信する呼出処理を実行する。
【0039】
これにより、従業員は、呼出情報に応じて携帯端末10において実行される報知動作、つまりバイブレータ52やスピーカ53の作動並びに表示部10の画面104表示(図10参照)に対応して、その画面104をタッチ操作(呼出対応操作)すると、当該端末10から呼出管理サーバ8を介して集中管理サーバ7へ対応信号(対応通知)が送信され、自身(当該端末10の装着者)が対応する意思表示を行うことができる。このように、携帯端末10における、表示部10a、タッチパネル51及び制御部50は、呼出対応操作を受け付ける呼出対応操作手段に相当する。
【0040】
図5Bの「発生時刻」は、上記した呼出原因のうちの何れかが発生した時刻、「対応時刻」は、携帯端末10から対応通知を受信した時刻、「停止時刻」は、呼出原因が解消した時刻を表わす。また、呼出履歴情報は、呼出原因が発生した「エリアNo.」と「台番号」を表わし、「対応端末」は対応通知を送信した携帯端末10を表わす。こうして、集中管理サーバ7は、呼出原因が発生したときに呼出処理を実行するとともに、呼出履歴情報として新規でレコードを作成し、記憶部7mに記憶する。
【0041】
図5Cは、一の携帯端末10についての履歴情報の一部を示している。集中管理サーバ7は、各携帯端末10について使用履歴の「時刻」「種別」「担当者ID」「エリアNo.」「台番号」を、当該営業日の「履歴No.」と対応付けて記憶部7mに記憶する。
【0042】
図5Cの例では、8時47分に担当者ID035の従業員が、携帯ID001の携帯端末10にてログイン操作をし、担当エリアNo.を「01」に設定したこと(図9の画面92,93参照)を把握できる。また、9時19分に同従業員が、5番台の呼出への対応が可能である旨の呼出対応操作を行い(図10の画面104,104´参照)、9時20分に呼出解除(呼出OFF)のリモコン操作を行ってから、扉開放のリモコン操作をしたこと(図11のリモコン画面112参照)を把握できる。
【0043】
<2.携帯端末の表示部における画面遷移とリモコン操作>
図9図12は、一の携帯端末10の表示部10aにおける画面遷移の例を示している。以下では便宜上、制御主体を携帯端末10とし、表示部10aでの画面遷移に沿って処理の流れを説明する。
【0044】
即ち先ず、携帯端末10は、電源ONによるソフトウェア起動時に、呼出管理サーバ8と通信してアプリのバージョンチェックを行い、自己10の記憶部50mに入っているアプリのバージョンが古ければ(呼出管理サーバ8に最新版が存在すれば)、バージョンアップを実行する。この起動において、携帯端末10は、図9に示す起動画面91を所定時間表示し、その後、ログイン画面92に遷移する。
【0045】
携帯端末10は、ログイン画面92において、担当者名つまり当該携帯端末10を腕に装着する従業員本人により名前のスクロール選択がなされ、同画面92の「決定」がタッチ操作されると、エリア選択画面93に遷移する。また、エリア選択画面93において、担当エリアNo.のスクロール選択がなされ(同図ではエリア1(担当エリアNo.01に相当))、同画面93の「決定」がタッチ操作されると、ログインする(図10の待機画面101に遷移する)。これに対し、エリア選択画面93の「戻る」がタッチ操作されると、前のログイン画面92に戻る。
なお、待機画面101に遷移する前に、図9に示すような暗証番号入力画面91´を表示させ、「0123」の如く暗証番号を入力して認証がなされることを条件にログインを行うようにしてもよい。
【0046】
携帯端末10は、図10の待機画面101において、担当者名と担当エリアNo.「1」を表示するとともに、現在の日付と時刻を表示する。また、待機画面101の下側には、一件分の通知履歴の欄を設け、その呼出原因「呼出」と発生時刻「12:33」と台番「1234」とコース「4」とを表示する。
【0047】
携帯端末10は、待機画面101に対して、右方向へのフリック操作(履歴表示操作)がなされると通知履歴画面102に遷移し、左方向へのフリック操作がなされるとメニュー画面100に遷移する。また、通知履歴画面102に対して右方向へのフリック操作がなされると通知中画面104に遷移し、メニュー画面100に対して左方向へのフリック操作がなされると通知中画面104に遷移する。つまり、表示部10aにおけるフリック操作で、図10の各画面100〜104のうち所望の画面を表示させることができる。
【0048】
このうち、通知履歴画面102では、過去の呼出履歴を、最新のものから20件分一覧で表示する。これらの履歴は、これに対応した者が自分であるか自分以外の者であるかを問わず全ての履歴として表示される。また、同画面102に示すように、1画面内の表示件数は2件+1件の半分表示(同画面で半分はみ出した部分は実際には表示されていない)とし、縦スクロール表示により、全20件までの表示を可能としている。
【0049】
携帯端末10は、呼出情報を受信したときに、上記したバイブレータ52やスピーカ53を作動させるとともに、通知中画面104へ遷移し、その画面104で該当する呼出原因を表示させ、当該欄(同画面104で上位の「呼出」の欄)を明暗点滅表示させることにより、報知動作を実行する。
【0050】
具体的には例えば、何れかの遊技機1において、対応する呼出表示装置3の呼出ボタン33aを押下する、遊技者による呼出操作が行われたとする。このとき、呼出表示装置3は、呼出操作に応じて図2の基本遊技情報画面から図6の呼出中画面に遷移して呼出動作を実行する。係る呼出動作においては、呼出表示装置3のランプ部32を点灯させるとともに、メイン表示領域40に「ただいま従業員を呼び出しています。今しばらくお待ち下さい。」とのメッセージと併せて「呼出経過時間」を表示させ、集中管理サーバ7へ呼出信号が送信される。
【0051】
こうして、集中管理サーバ7は、呼出表示装置3からの呼出信号に基づき、当該呼出表示装置3による呼出動作が実行されたときの呼出原因が発生したことを検知すると、その呼出信号が送信されたエリアに対応する従業員全員の携帯端末10に呼出情報が送信される。この場合に呼出情報として送信される通知信号は、呼出原因となる「呼出」と当該「エリアNo.」と「台番号」とを特定可能な情報を含む。
【0052】
このため、携帯端末10の通知中画面104では、呼出情報として「呼出」等の呼出原因と「エリアNo.」と「台番」とを、その通知時刻(≒発生時刻)とともに表示させることができる。また、前記明暗点滅表示中の未対応のイベント(事象)は、優先して画面104上位に表示され、新たな通知信号が受信される都度、その呼出情報が優先して上位に表示される。このとき対応可能な従業員は、通知中画面104において、未対応のイベントにつき同欄(白抜き文字の欄)を所定位置としてタッチ操作したときに当該携帯端末10にて呼出対応操作が受け付けられるとともに、明暗点滅表示が終了して呼出管理サーバ8へ対応信号が送信され、以って、自分が対応する意思表示をすることができる。この場合の対応信号は、「対応が可能である」旨と、当該携帯端末10の「携帯ID」と、該当する「エリアNo.」と、「台番号」とを特定可能な情報を含む。
【0053】
また、呼出表示装置3によるによる呼出動作が実行されている状態において、対応する従業員の携帯端末10(NFC通信部55)が、呼出ボタン33aを操作した遊技者が着座する椅子20の台番ICタグ20aから台番号を読み取ったときに、当該呼出動作を停止させるための呼出解除信号(指令情報)を自動送信する。この場合、携帯端末10は、直ちに報知動作を終了して、通知中画面104から図11のリモコン画面112に遷移する。
【0054】
前記呼出対応操作を受け付けたとき、図10右下の画面104´で示すように、呼出対応操作を行った従業員が、再度画面104´の「呼出」の部分をタッチ操作すると、同画面104´から図11のリモコン画面112に遷移する。
一の従業員が自身の携帯端末10にて呼出対応操作を行うと、他の従業員の携帯端末10における通知中画面104の明暗点滅表示も終了し(報知動作を終了して対応済みの画面104に変わり)、対応する従業員の名前が表示される(同画面104の「○○タロウ」参照)。
【0055】
また、一旦呼出対応操作を行った従業員が対応できなくなった場合には、再度通知中画面104´にて白抜き文字の欄をタッチ操作することで、その携帯端末10から救援信号を送信する。この場合の救援信号は、「救援を要請する」旨と、当該携帯端末10の「携帯ID」と、該当する「エリアNo.」と、「台番号」とを特定可能な情報を含む。これにより、再び他の従業員の携帯端末10で報知動作を実行させ、救援の要請を特定する画面(通知中画面104参照)を表示させて、救援を要請することができる。
【0056】
図11のリモコン台番指定画面111は、図10のメニュー画面100で「リモコン」がタッチ操作されたときに、そのメニュー画面100から遷移する画面111である。
リモコン台番指定画面111では、所定のリモコン指令情報の送信対象とする台番号(同画面の台番号1234)を、2桁ずつスクロール選択で設定し、入力することができる。このように、リモコン台番指定画面111を表すタッチパネル式表示手段は、従業員が任意の遊技機1の台番号を入力することが可能な識別情報入力手段として機能する。
【0057】
このとき、同画面111中の台番号は、所謂「49抜き」つまり予め「4」と「9」とを用いない台番号に対応させた表示(設定)を行うことができるものとする。また、上位2桁は、遊技機島に対応して存在する台番号まで表示されるものとする。この画面111を表示している状態、つまりは呼出情報を受信していない状態において、台番号のスクロール選択がなされ、同画面111の「決定」がタッチ操作されて台番号が入力されたときに、リモコン画面112に遷移する。
【0058】
また、携帯端末10の制御部50はリモコン起動手段として、上記した椅子20の台番ICタグ20aから台番号を読み取ったときに、或いは通知中画面104´の「呼出」の部分をタッチ操作したときにも、リモコン画面112に遷移して、リモコン指令情報を送信するためのリモコン操作を実行可能な状態とする。
【0059】
リモコン画面112の上部には、前の画面111で設定した台番号、台番ICタグ20aから読み取った台番号、或いは呼出情報に含まれていた台番号が表示されるが、その台番号は、左右方向へのフリック操作により、変更可能である。携帯端末10は、リモコン画面112における台番号の下側に、リモコン操作が可能な種類(選択ボタン)として「呼出OFF」「フセイ(不正)解除」「食事開始(・終了)」「非稼動」の各ボタンの他、縦スクロール表示により、他の種類のボタン(「扉開放」ボタンなど)を含む選択ボタン群を表示させ、何れかのボタンのタッチ操作(リモコン操作)がされたときに、リモコン指令情報を呼出管理サーバ8へ送信する。
【0060】
この場合にリモコン指令情報として送信されるリモコン操作信号は、「呼出OFF」などの操作種別と、当該携帯端末10の「携帯ID」と、該当する「エリアNo.」と、「台番号」とを特定可能な情報を含む。また、この場合のリモコン操作信号は、当該携帯端末10から呼出管理サーバ8へ送信された後、島中継装置6、台中継装置4を順に経由して、該当する台番号の呼出表示装置3へ送信される。
【0061】
こうして、「呼出OFF」ボタンでリモコン操作がなされた場合、該当する台番号の呼出表示装置3は、リモコン操作信号に応じてランプ部32を消灯させるとともに、図6の呼出中画面から図2の基本遊技情報画面に復帰して、呼出動作を終了する。
【0062】
「食事開始・終了」ボタンでリモコン操作がなされた場合、該当する台番号の呼出表示装置3は、食事中表示を開始・終了させる。具体的には、呼出表示装置3において図2の基本遊技情報画面が表示されている状態で「食事開始・終了」のリモコン操作信号を受信したとき、図7に示すようにメイン表示領域40に「ただいま食事休憩中です!」とのメッセージと「残り時間」とを表示させる食事中画面に遷移する。これに対し、呼出表示装置3において図7の食事中画面が表示されている状態で「食事開始・終了」のリモコン操作信号を受信したとき、図2の基本遊技情報画面に復帰する(食事中画面の表示を終了する)。
【0063】
「非稼動」ボタンでリモコン操作がなされた場合、該当する台番号の呼出表示装置3は、非稼動時間表示画面を表示させる。具体的には、呼出表示装置3において、対応する遊技機1で最後のアウト信号が出力された時点からの経過時間を読み出して、図8に示すようにメイン表示領域40に当該経過時間を表わす「非稼動」の文字とその「非稼動時間」とを表示させる非稼動時間表示画面に遷移する。
【0064】
また、「非稼動」ボタンでリモコン操作がなされた場合、携帯端末10においては、図11の画面113〜117で示すようにタイマーを作動させることができる。即ち、リモコン画面112で「非稼動」ボタンがタッチ操作されると、非稼動時間確認画面113に遷移する。非稼動時間確認画面113では、リモコン操作を行った台番号とともに、その台番号の非稼動時間を集中管理サーバ7から受信して表示する。そして、その台番号の非稼動状態について「タイマー」のタッチ操作により、タイマー時間を設定するための非稼動確認タイマー選択画面114に遷移する。これに対し、非稼動時間確認画面113の「戻る」がタッチ操作されると、前の画面112に戻る。
【0065】
非稼動確認タイマー選択画面114では、「5分」「10分」「40分」或いは「カスタム」の各タイマー時間のボタンが表示され、所望のタイマー時間を選択することができる。この場合、従業員は、「5分」〜「40分」の何れかのボタンをタッチ操作することによりタイマー時間を作動させる(カウントダウンさせる)非稼動確認タイマーカウント中画面115に遷移させる。或いは「カスタム」ボタンをタッチ操作することによりタイマー入力画面(後述する図12の画面124参照)に遷移させ、タイマー時間を入力する。
【0066】
非稼動確認タイマーカウント中画面115では、前記非稼動状態の台番号とタイマー時間とが表示され、「一時停止」がタッチ操作されると、そのタイマー時間のカウントダウンを一旦停止させる画面116に遷移する。この画面116において、「リセット」がタッチ操作されると選択時の(元の)タイマー時間にリセットし、「再開」がタッチ操作されると、タイマー時間のカウントダウンを再開する画面115に戻る。
【0067】
また、非稼動確認タイマーカウント中画面115において、タッチ操作が行われない場合、一定時間経過後に図12の待機画面125に遷移する。図12の待機画面125は、図10の待機画面101(以下「TOP画面101」と称す)と異なり、通知履歴の欄に代えて「タイマー」の欄が表示される。「タイマー」の欄では、前記非稼動状態の台番号とタイマー時間とが表示されるため、現在の時刻と併せて非稼動時間を把握することができる。
【0068】
そして、図12の待機画面125或いは図11の非稼動確認タイマーカウント中画面115において、前記台番号が非稼動状態のままタイマー時間が0となる時間を迎えると、図11の非稼動確認タイマー終了画面117に遷移する。
【0069】
非稼動確認タイマー終了画面117では、「タイマー終了」のメッセージが表示される。同画面117において、「繰り返し」がタッチ操作されると、元のタイマー時間にリセットして非稼動確認タイマーカウント中画面115に戻る一方、「停止」がタッチ操作されると、図10のTOP画面101に復帰し、タイマーに係る処理を終了する。なお、タイマー終了に際してバイブレータ52やスピーカ53により、報知が可能であることは勿論である。
【0070】
図12のタイマー選択画面121は、図10のメニュー画面100で「タイマー」がタッチ操作されたときに、そのメニュー画面100から遷移する画面121である。従業員は、自身の休憩時間を計ったり、前記非稼動状態の継続時間を計ったりする場合にも、このタイマー機能を使用することができる。
【0071】
即ち、タイマー選択画面121においても、「5分」「10分」「40分」或いは「カスタム」の各タイマー時間のボタンが表示され、所望のタイマー時間を選択することができる。この場合、従業員は、「5分」〜「40分」の何れかのボタンをタッチ操作することによりタイマー時間を作動させるタイマーカウント中画面122に遷移させ、或いは「カスタム」ボタンをタッチ操作することによりタイマー入力画面124に遷移させる。なお、タイマー入力画面124では、タイマー時間をスクロール選択により入力することができ、「開始」がタッチ操作されると、タイマーカウント中画面122に遷移する。
【0072】
タイマーカウント中画面122ではタイマー時間が表示され、「一時停止」のタッチ操作によりタイマー時間のカウントダウンを一旦停止させ、或いは「リセット」のタッチ操作により元のタイマー時間にリセットすることができる。
また、タイマーカウント中画面122において、タッチ操作が行われない場合、一定時間経過後に待機画面125に遷移する。待機画面125は、現在の時刻と併せて「タイマー」の欄が表示される。同「タイマー」の欄の破線で囲った「非稼動」と「台番号」の表示は、非稼動確認タイマーカウント中画面115から遷移したときだけ表示される。
【0073】
待機画面125において、「タイマー」の欄がタッチ操作されると、タイマーカウント中画面122に戻る。そして、待機画面125において、前記台番号が非稼動状態のままタイマー時間が0となる時間を迎えると、タイマー終了画面123に遷移する。
タイマー終了画面123では、「タイマー終了」のメッセージが表示され、バイブレータ52やスピーカ53を用いた報知を行うことができる。タイマー終了画面123において、「繰り返し」がタッチ操作されると、元のタイマー時間にリセットしてタイマーカウント中画面122に戻る一方、「停止」がタッチ操作されると、図10のTOP画面101に復帰し、タイマーに係る処理を終了する。
【0074】
以上の実施形態によれば、次のような効果を奏する。
上記した遊技場用管理システムによれば、特定の遊技機1で呼出が発生した際は携帯端末10において報知動作(呼出報知)がされ、従業員が対応可能である旨の応答をした場合には、携帯端末10が備えるリモコン機能が起動するので、呼出後の作業を迅速に行うことができる。
また、呼出と関係無く特定の遊技機1に対して作業を行う際には、携帯端末10において台番号を入力するか、椅子20の台番ICタグ20aから台番号を読み取ってリモコン機能を起動することができるため、簡単な操作で特定の作業をスムーズに行うことができる。
【0075】
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、次のように変形または拡張したり、各変形例を上記実施形態と組合せたり、各変形例を組合せるようにしてもよい。
携帯端末10がリモコン画面112を表示するときに、対応する呼出情報の内容に応じてリモコン操作の選択ボタンの並びを変更するようにしてもよい。
例えば、呼出情報に含まれる呼出原因が「不正」の場合には「フセイ解除」ボタンを前記選択ボタン群において一番上側に配置したり、呼出原因が「呼出」のときは、「食事開始」ボタンを一番上側に配置したりすることができる。即ち、呼出原因から必要な操作を予測し、その操作の選択ボタンを一番上に表示することによって、より一層スムーズに呼出対応を行うことができる。
集中管理サーバ7と呼出管理サーバ8とを1つのサーバ装置で一体的に構成してもよい。或いは、呼出管理サーバ8にもモニタ7a、キーボード7bを備えて集中管理サーバ7で入力した設定情報を呼出管理サーバ8で入力可能としてもよい。
【0076】
携帯端末10をスマートウォッチタイプとしたが、どのようなタイプの携帯端末を採用してもよい。例えば、スマートフォンやヘッドセットなどのタイプの携帯端末でもよい。
台番ICタグ20aは、貸出ユニット2や呼出表示装置3に設けるようにしてもよい。この場合、台番ICタグ20aは貸出ユニット2等に固定し、又、外れないようにするために、シール部材やカバー部材で埋設されていればよい。台番ICタグ20aは、設置が困難な場合には無くてもよい。
また、上記した各数値は例示であり、どのような数値を採用してもよいことは勿論である。
【符号の説明】
【0077】
図面中、1は遊技機、2は貸出ユニット(遊技媒体貸出ユニット)、3は呼出表示装置(呼出装置)、7は集中管理サーバ(呼出情報管理手段)、7cは制御部(検知手段)、8は呼出管理サーバ(呼出情報管理手段)、10は携帯端末、10a表示部(報知手段、呼出対応操作手段、識別情報入力手段、タッチパネル式表示手段)、20は椅子、20aはICタグ、50は制御部(報知手段、呼出対応操作手段、リモコン起動手段、指令情報送信手、読取手段、受信手段)、51はタッチパネル(呼出対応操作手段、識別情報入力手段、タッチパネル式表示手段)、52はバイブレータ(報知手段)、53はスピーカ(報知手段)、55はNFC通信部55(読取手段)、56はWiFi通信部(指令情報送信手段、受信手段)である。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12