(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-163689(P2020-163689A)
(43)【公開日】2020年10月8日
(54)【発明の名称】重量コンクリート硬化体の製造方法
(51)【国際特許分類】
B28C 7/04 20060101AFI20200911BHJP
C04B 14/02 20060101ALI20200911BHJP
C04B 28/02 20060101ALI20200911BHJP
【FI】
B28C7/04
C04B14/02 Z
C04B28/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2019-66086(P2019-66086)
(22)【出願日】2019年3月29日
(71)【出願人】
【識別番号】000000240
【氏名又は名称】太平洋セメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103539
【弁理士】
【氏名又は名称】衡田 直行
(74)【代理人】
【識別番号】100111202
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 周彦
(74)【代理人】
【識別番号】100162145
【弁理士】
【氏名又は名称】村地 俊弥
(72)【発明者】
【氏名】早川 隆之
(72)【発明者】
【氏名】肥後 康秀
【テーマコード(参考)】
4G056
4G112
【Fターム(参考)】
4G056AA06
4G056CB31
4G112PA02
4G112PA14
4G112PE01
(57)【要約】
【課題】未硬化のコンクリートに材料分離が生じることがなく、また、重量コンクリート硬化体の製造の際に、練り混ぜ設備への負荷が小さく、かつ、練り混ぜ設備以外の特殊な設備(例えば、プレパックド方式で用いられる充填装置)が不要であり、さらには、粗骨材が特定の領域に密集し過ぎることがなく、かつ、空隙も生じないので、適切な骨材分布を有し、かつ、高いコンクリート性能(強度、耐久性等)を有する重量コンクリート硬化体を製造することのできる、重量コンクリート硬化体の製造方法を提供する。
【解決手段】セメント、水、及び、必要に応じて用いられる細骨材を混練して、ペーストまたはモルタルを調製する工程と、該ペーストまたはモルタルに重量粗骨材を投入して、コンクリートを調製する工程と、該コンクリートを硬化させて、重量コンクリート硬化体を得る工程、を含む重量コンクリート硬化体の製造方法。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
セメント、及び水を混練して、ペーストを調製する、または、セメント、細骨材、及び水を混練して、モルタルを調製する、ペーストまたはモルタル調製工程と、
上記ペーストまたはモルタルに重量粗骨材を投入して、コンクリートを調製するコンクリート調製工程と、
上記コンクリートを硬化させて、重量コンクリート硬化体を得るコンクリート硬化工程、
を含む重量コンクリート硬化体の製造方法。
【請求項2】
上記コンクリート調製工程において、上記ペーストまたはモルタルへの上記重量粗骨材の投入は、上記ペーストまたはモルタルを振動させずに行われる請求項1に記載の重量コンクリート硬化体の製造方法。
【請求項3】
上記重量粗骨材の表乾密度が、3.0〜8.0g/cm3の範囲内である請求項1又は2に記載の重量コンクリート硬化体の製造方法。
【請求項4】
上記重量コンクリート硬化体が、船舶用のバラスト、または、建設機械用のカウンターウェイトである請求項1〜3のいずれか1項に記載の重量コンクリート硬化体の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、重量コンクリート硬化体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
コンクリート硬化体の製造方法としては、コンクリートを構成する各材料を一括で練り混ぜて、混練物を得た後、この混練物を型枠内または打設現場に投入して硬化させ、コンクリート硬化体を得る方法が、一般的に採用されている。
しかし、この方法以外に、プレパックド方式と称される方法も、知られている。
プレパックド方式は、型枠内または打設現場に、粗骨材を投入した後、モルタル(細骨材を含むもの)を投入して、粗骨材同士の間隙内にモルタルを充填し、このようにして形成されたコンクリート(粗骨材及び細骨材を含むもの)を硬化させて、コンクリート硬化体を得る方法である。
【0003】
プレパックド方式を用いたコンクリート硬化体の製造方法の例として、特許文献1に、粗骨材を予め充填しておき、該粗骨材の隙間にモルタルを注入するカウンターウェイトの製造方法であって、該モルタルに含有される重量細骨材が、主要構成成分としてFeO、Fe
2O
3、金属鉄の少なくともひとつを含む骨材であって、全粒子のうち球状粒子が20%以上であり、呼び寸法0.15mmのふるいを通過する粒子が全粒子のうち質量百分率で10%ないし20%である重量細骨材であることを特徴とするカウンターウェイトの製造方法が記載されている。
【0004】
一方、粗骨材として重量骨材を含むコンクリートが、知られている。
例えば、特許文献2に、セメント、粗骨材、細骨材、減水剤、および水を含む重量コンクリートであって、該粗骨材が、製鋼過程で発生するダストと還元スラグを含む混合物を溶融してなる人工石材である、重量コンクリートが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−184173号公報
【特許文献2】特開2013−173625号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
粗骨材として重量骨材を含む重量コンクリート硬化体を作製するには、重量コンクリートを構成する各材料を一括で練り混ぜて、混練物を得て、この混練物を型枠内または打設現場に投入する方法が用いられている。
しかし、この方法には、以下の問題がある。
第一に、他の材料に比べて比重が大きい重量骨材が含まれているため、混練時にコンクリート中で材料分離が生じ易く、その結果、ミキサ等のコンクリート製造設備への負荷が大きくなり、該設備の老朽化を早めることがある。
第二に、コンクリートに材料分離が生じていると、コンクリートをポンプ圧送する際に、ポンプにおける閉塞等の不具合を生じさせるおそれがある。
第三に、コンクリートに材料分離が生じていると、重量コンクリート硬化体における材料組成の不均一が生じ、設計通りの重量コンクリート硬化体を作製することが難しくなる。その結果、重量コンクリート硬化体の強度や耐久性についての信頼性が低下するおそれがある。
【0007】
一方、上述のプレパックド方式を用いて、重量コンクリート硬化体を作製する場合、以下の問題がある。
第一に、投入された重量粗骨材に対して、ペーストまたはモルタルを上方から投入したときに、重量粗骨材同士の空隙の間の隅々にまでペーストまたはモルタルを行き渡らせることは、困難である。つまり、重量コンクリート硬化体の中に空隙が生じやすいという問題がある。
第二に、重量コンクリート硬化体の中に空隙が生じないように、例えば、充填装置を用いて、型枠の底面の充填用孔を通じて、大きな流動性を有するペーストまたはモルタルを注入する方法を採用した場合、特殊な装置(充填装置)が必要であり、また、上方からペーストまたはモルタルを投入する場合に比べて、ペーストまたはモルタルの注入に、より多くの時間を要し、さらには、投入された重量粗骨材(ある程度の厚さを有する重量粗骨材の集合体)の上端付近において、充填不良を起こし易いという問題がある。
第三に、重量粗骨材を投入したときに、型枠内または打設現場において、その底面付近に、粒度の小さいものが密集し、かつ、底面から上方に離間した領域に、粒度の大きいものが多く集まるため、上記底面に対応する重量コンクリート硬化体の表面に、重量粗骨材(特に、粒度が小さいもの)が密集し過ぎるという問題がある。
【0008】
本発明の目的は、未硬化のコンクリートに材料分離が生じることがなく、また、重量コンクリート硬化体の製造の際に、練り混ぜ設備への負荷が小さく、かつ、練り混ぜ設備以外の特殊な設備(例えば、プレパックド方式で用いられる充填装置)が不要であり、さらには、粗骨材が特定の領域に密集し過ぎることがなく、かつ、空隙も生じないので、適切な骨材分布を有し、かつ、高いコンクリート性能(強度、耐久性等)を有する重量コンクリート硬化体を製造することのできる、重量コンクリート硬化体の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、セメント、水、及び、必要に応じて用いられる細骨材を混練して、ペーストまたはモルタルを調製した後、該ペーストまたはモルタルに重量粗骨材を投入して、コンクリートを調製し、硬化させれば、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成した。
【0010】
本発明は、以下の[1]〜[4]を提供するものである。
[1] セメント、及び水を混練して、ペーストを調製する、または、セメント、細骨材、及び水を混練して、モルタルを調製する、ペーストまたはモルタル調製工程と、上記ペーストまたはモルタルに重量粗骨材を投入して、コンクリートを調製するコンクリート調製工程と、上記コンクリートを硬化させて、重量コンクリート硬化体を得るコンクリート硬化工程、を含む重量コンクリート硬化体の製造方法。
[2] 上記コンクリート調製工程において、上記ペーストまたはモルタルへの上記重量粗骨材の投入は、上記ペーストまたはモルタルを振動させずに行われる、上記[1]に記載の重量コンクリート硬化体の製造方法。
[3] 上記重量粗骨材の表乾密度が、3.0〜8.0g/cm
3の範囲内である、上記[1]又は[2]に記載の重量コンクリート硬化体の製造方法。
[4] 上記重量コンクリート硬化体が、船舶用のバラスト、または、建設機械用のカウンターウェイトである、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の重量コンクリート硬化体の製造方法。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、重量コンクリート硬化体の製造時に、重量粗骨材を含む混練物を用いないので、未硬化のコンクリートに、材料分離が生じることはない。
このため、練り混ぜ設備(ミキサ)等のコンクリート製造設備に大きな負荷を与えて、該設備の老朽化を早めることがない。また、コンクリートをポンプ圧送する際に、ポンプにおける閉塞等の不具合を生じさせることがない。さらには、重量コンクリート硬化体における材料組成の不均一が生じることがなく、設計通りの重量コンクリート硬化体(強度や耐久性についての信頼性が高いもの)を作製することができる。
また、本発明によれば、重量コンクリート硬化体の製造のための特殊な装置(例えば、プレパックド方式で用いられる、先に投入された粗骨材に対するペーストまたはモルタルの充填装置)は、不要である。
【0012】
また、本発明によれば、プレパックド方式では起こることがある、粗骨材(特に、粒度が小さいもの)が特定の領域に密集し過ぎるという問題や、空隙が残るという問題は、生じない。このため、適切な骨材分布を有し、かつ、高いコンクリート性能(強度、耐久性等)を有する重量コンクリート硬化体を製造することができる。
また、本発明によれば、ペーストまたはモルタルに重量粗骨材を投入しているので、重量粗骨材が自重でペーストまたはモルタルの内部に沈み込み、適切な骨材分布の重量コンクリート硬化体を得ることができる。この際、ペーストまたはモルタルに対して外部振動を与える必要がなく、振動装置も不要である。ただし、用途(例えば、建設機械用のカウンターウェイト)によっては、型枠と振動装置を組み合わせて用いてもよい。この場合でも、軽い振動を与えれば、十分である。
さらに、重量骨材の投入場所や投入量を調整することによって、重量コンクリート硬化体の複雑な設計(例えば、特定の領域のみに大きな密度を与えるなど)にも対応することができる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の重量コンクリート硬化体の製造方法は、セメント、水、及び、必要に応じて用いられる細骨材を混練して、ペーストまたはモルタルを調製するペーストまたはモルタル調製工程と、上記ペーストまたはモルタルに重量粗骨材を投入して、コンクリートを調製するコンクリート調製工程と、上記コンクリートを硬化させて、重量コンクリート硬化体を得るコンクリート硬化工程、を含む
本明細書中、重量コンクリートとは、普通骨材(表乾密度:2.5〜2.8g/cm
3)よりも大きな表乾密度を有する骨材(重量骨材)を用いることによって、普通骨材を用いる場合と比べて単位容積質量を増大させてなるコンクリートをいう。
また、本明細書中、「コンクリート」の語は、粗骨材及び細骨材を含むものの他、粗骨材を含み、かつ、細骨材を含まないものを包含する。
以下、各工程毎に詳しく説明する。
【0014】
[ペーストまたはモルタル調製工程]
ペーストまたはモルタル調製工程は、セメント、水、及び、必要に応じて用いられる細骨材を混練して、ペースト(細骨材を含まないもの;「セメントペースト」ともいう。)またはモルタル(細骨材を含むもの)を調製する工程である。
セメントの例としては、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント等の各種ポルトランドセメントや、高炉セメント、フライアッシュセメント等の混合セメントや、エコセメント等が挙げられる。
【0015】
細骨材の例としては、川砂、山砂、陸砂、海砂、砕砂、珪砂、スラグ細骨材等が挙げられる。
細骨材として、重量細骨材(重量コンクリート用細骨材)を用いることもできる。この場合、重量粗骨材の表乾密度は、好ましくは3.0〜8.0g/cm
3、より好ましくは3.3〜7.0g/cm
3、より好ましくは3.5〜6.0g/cm
3、特に好ましくは3.7〜5.0g/cm
3である。該値が3.0g/cm
3以上であると、重量コンクリート硬化体の密度を、より増大させることができる。該値が8.0g/cm
3以下であれば、このような重量細骨材の入手が容易であり、また、モルタルの材料分離が生じ難くなる。
重量細骨材の例としては、重晶石からなる細骨材、鉄鉱石からなる細骨材等が挙げられる。重晶石の表乾密度は、通常、3.5〜4.5g/cm
3である。
細骨材の量は、特に限定されるものではなく、コンクリートにおける一般的な量であればよい。
細骨材を含む場合における細骨材の量は、セメント100質量部に対して、好ましくは500質量部以下、より好ましくは400質量部以下、特に好ましくは300質量部以下である。該配合量が上記範囲内であれば、コンクリートの硬化後の強度が、より向上する。
【0016】
水としては、特に限定されるものではなく、例えば、水道水、スラッジ水等が挙げられる。
水セメント比(水/セメントの質量比)は、特に限定されるものではなく、コンクリートの製造における一般的な水セメント比であればよい。
水セメント比は、好ましくは30〜70%、より好ましくは35〜65%、さらに好ましくは40〜60%、特に好ましくは40〜50%である。該比が30%以上であれば、ペーストまたはモルタルの混練時の作業性が、より向上する。該比が70%以下であれば、重量コンクリート硬化体の強度が、より大きくなる。
【0017】
ペーストまたはモルタル調製工程において、ペーストまたはモルタルの流動性等の向上のために、セメント分散剤を用いてもよい。
セメント分散剤の例としては、減水剤、AE減水剤、高性能減水剤、または高性能AE減水剤が挙げられる。
セメント100質量部に対するセメント分散剤の量は、好ましくは0.05〜2.0質量部、より好ましくは0.1〜1.5質量部、特に好ましくは0.2〜1.0質量部である。
【0018】
[コンクリート調製工程]
コンクリート調製工程は、ペーストまたはモルタル調製工程で得られたペーストまたはモルタルに、重量粗骨材を投入して、コンクリートを調製する工程である。
本発明において、重量粗骨材(重量コンクリート用粗骨材)の表乾密度は、好ましくは3.0〜8.0g/cm
3、より好ましくは3.3〜7.0g/cm
3、より好ましくは3.5〜6.0g/cm
3、特に好ましくは3.7〜5.0g/cm
3である。該値が3.0g/cm
3以上であると、重量粗骨材が自重だけでペーストまたはモルタルの内部に沈み込みやすくなり、適切な骨材分布の重量コンクリート硬化体が得られやすくなる。また、重量コンクリート硬化体の密度を、より増大させることができる。該値が8.0g/cm
3以下であれば、このような重量粗骨材の入手が容易であり、また、重量粗骨材がペーストまたはモルタルの下部に密集するのを避けることができる。
重量粗骨材の例としては、重晶石からなる粗骨材、鉄鉱石からなる粗骨材等が挙げられる。重量粗骨材は、通常、ペーストまたはモルタルの上方の地点からの落下によって、投入される。
重量粗骨材の量は、特に限定されるものではなく、コンクリートにおける一般的な量であればよく、例えば、セメント100質量部当たり、300〜400質量部である。
細骨材率(全骨材量に対する細骨材量の絶対容積比)は、特に限定されないが、通常、0〜60%である。
【0019】
[コンクリート硬化工程]
コンクリート硬化工程は、コンクリート調製工程で得られたコンクリートを硬化させて、重量コンクリート硬化体を得る工程である。
コンクリートの硬化の方法としては、各種の養生によるものが挙げられる。
養生の例としては、気中養生、封緘養生、湿空養生、水中養生、蒸気養生等が挙げられる。
なお、型枠内でコンクリートを硬化させた場合、重量コンクリート硬化体を型枠から脱型した後、さらに養生(例えば、気中養生、湿空養生、水中養生、蒸気養生等)を行ってもよい。
【0020】
[重量コンクリート硬化体の用途]
重量コンクリート硬化体の用途の例としては、船舶用のバラスト、建設機械用のカウンターウェイト等が挙げられる。
船舶用のバラストとは、船舶の船底に配設される重しをいう。バラストは、船舶全体の質量を増大させて、喫水線を上昇させる効果と、船舶の重心を下げて、船舶の安定性を向上させる効果を有する。
本発明において、重量コンクリート硬化体からなる船舶用のバラストの形状及び大きさは、特に限定されることがなく、例えば、1〜20m(長さ)×1〜10m(幅)×0.3〜2m(高さ)の平板状のものとすることができる。
船舶用のバラストは、船舶が小型である場合、船底の全体に亘って配設される1個のものとして作製することができる。
また、船舶用のバラストは、船舶が大型である場合、船底の全体を複数の区画に分割して、これら複数の区画の中の一つまたは二つ以上に適用するための、1個または2個以上のものとして作製することができる。
船舶用のバラストは、通常、ポンプ圧送でモルタルを船底に供給した後、モルタルの上方にて重量粗骨材を落下させ、重量粗骨材を自重でモルタルの内部に沈下させ、その後、養生(例えば、気中養生)することによって、作製される。
【0021】
建設機械用のカウンターウェイトとは、作業時の建設機械の転倒を防止するために、建設機械(特に、作業部分であるバケット等の位置する前側とは反対側である建設機械本体部分の後側)に取り付けられる重しをいう。
建設機械の例としては、油圧ショベル(バックホウ)、クレーン車等が挙げられる。
建設機械用のカウンターウェイトの形状及び大きさは、特に限定されることがなく、例えば、製造時の型枠における寸法として、1〜2m(長さ)×0.1〜0.4m(幅)×1.0〜1.5m(高さ)の平板状のものとすることができる。ここで、幅の寸法(0.1〜0.4m)は、建設機械への取り付け時には、高さの寸法となり、高さの寸法(1.0〜1.5m)は、建設機械への取り付け時には、幅の寸法となる。
【実施例】
【0022】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[使用材料]
(1)セメント:高炉セメントB種(密度:3.0g/cm
3、太平洋セメント社製)
(2)重量粗骨材:重晶石からなる粗骨材(表乾密度:4.2g/cm
3、粒度分布:7〜25mmの範囲内のものを90質量%以上の割合で含むもの、太平洋セメント社製)
(3)セメント分散剤:高性能減水剤
(4)水:水道水
【0023】
[実施例1]
セメント100質量部、水40質量部、及び、セメント分散剤0.4質量部をミキサに一括で投入して混練し、ペーストを得た。
このペーストを、1.5m(長さ)×0.2m(幅)×1.2m(高さ)の立方体状の内部空間を有する、油圧ショベルのカウンターウェイト用の型枠内に投入した。
次いで、型枠内のペーストの上面の上方(約20cm)の地点から、型枠の長さ(1.5m)方向においてほぼ均一な投入量(重量粗骨材の分布)となるように、重量粗骨材343質量部を落下させ、ペーストの内部に、外部振動を与えずに自重で沈下させ、その後、水中養生して、重量コンクリート硬化体を得た。
得られた重量コンクリート硬化体の内部構造を調べたところ、重量粗骨材が、重量コンクリート硬化体の高さ方向(型枠におけるもの;油圧ショベルにカウンターウェイトを取り付けたときの幅方向)の略中央付近を中心(最も分布が多い)として分布していることがわかった。