【解決手段】台枠11と、台枠11に略直角に結合される前面妻構体12と、を有する鉄道車両において、前面妻構体12は台枠11に対し略直角に配置される隅柱122,貫通路柱123,妻柱124を有し、隅柱122,貫通路柱123,妻柱124は前面妻構体12に対して略直角に突出する突出部122a,123a,124aを有し、隅柱122,貫通路柱123,妻柱124と突出部122a,123a,124aとは、隅柱122,貫通路柱123,妻柱124の、鉄道車両の床面側端部において、曲線で滑らかに接続され、略L字形状を成し、突出部122a,123a,124aは台枠11の鉄道車両の先頭側の端面に突き合わされ、少なくとも台枠11の上面側と下面側との2箇所で台枠11と結合される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来技術には次のような問題があった。
例えば、踏切内で立ち往生した自動車など、軌道上の障害物に鉄道車両が正面から衝突するという事故が発生した場合、自動車が乗用車などの小型車であれば、鉄道車両の台枠の部分が自動車と衝突する。台枠は枕梁や中梁を備えることから強固な剛性を有しており、衝突により鉄道車両先頭部分が車室内にめり込む可能性が低い。そのため、衝突した障害物が車室内へめり込むことによって乗客や乗務員が負傷してしまう可能性が低く、車室内の安全は保たれる。
【0005】
一方で、衝突した自動車が大型トラックなどの大型車である場合、トラックの荷台は、鉄道車両の台枠よりも高い位置に位置していることが多く、
図10に示すように、衝突の衝撃力Fが、台枠11よりも高い位置で前面妻構体12に負荷されることがある。台枠11よりも高い位置で前面妻構体12に衝撃力Fが負荷されると、台枠11と前面妻構体12とがなす略L字形状の角部分が支点となり、前面妻構体12にモーメントが働く。支点となる略L字形状の角部分は、台枠11と前面妻構体12との結合部分であり、台枠11と妻柱127,128は直接結合されておらず、接手板23を介して結合されているため、接手板23に大きい負荷がかかる。接手板23は剛性が低く容易に変形してしまうことや、溶接長も大きく取れないことから、台枠11と前面妻構体12との結合部分が容易に破壊され、前面妻構体12が車室内へ倒れ込むようにしてめり込む。すると、衝突した障害物が車室内へめり込み、乗客や乗務員が負傷する可能性が高い。
【0006】
また、接手板23が容易に変形し、台枠11と前面妻構体12との結合部分が容易に破壊されてしまうため、衝突による衝撃力Fを吸収できず、衝突に起因する乗客や乗務員への衝撃を緩和することができない。そのため、衝撃を受けた乗客や乗務員が、車室内の座席脇の袖仕切りや、握り棒などに打ち付けられて負傷してしまう可能性が高い。
【0007】
本発明は、上記問題点を解決するためのものであり、前面妻構体と台枠との結合部分の強度を向上するとともに、衝突に起因する衝撃力を吸収し、衝撃を緩和することが可能な鉄道車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の鉄道車両は、次のような構成を有している。
(1)台枠と、台枠に対し略直角に配置され、台枠と結合される前面妻構体と、を有する鉄道車両において、前面妻構体は、台枠に対し略直角に配置される妻柱を有すること、妻柱は、前面妻構体に対して略直角に突出して形成された突出部を有し、妻柱と突出部とは、妻柱の、鉄道車両の床面側端部において、曲線で滑らかに接続され、略L字形状を成すこと、突出部は、台枠の鉄道車両の先頭側の端面に突き合わされ、少なくとも台枠の上面側と下面側との2箇所で台枠と結合されること、を特徴とする。
【0009】
(2)(1)に記載の鉄道車両において、突出部は、台枠の、鉄道車両の長手方向に沿って配置される梁の延長線上で、台枠と結合されていること、を特徴とする。
(3)(1)または(2)に記載の鉄道車両において、鉄道車両は、鉄道車両の屋根を形成する屋根構体を有すること、妻柱は、上端部に、突出部と対向するように、第2の突出部を有し、妻柱と第2の突出部とは、妻柱の、鉄道車両の屋根側端部において、曲線で滑らかに接続され、妻柱と、突出部と、第2の突出部とにより略コの字形状を成すこと、第2の突出部は、屋根構体の鉄道車両の先頭側の端面に突き合わされ、屋根構体と結合されること、を特徴とする。
(4)(3)に記載の鉄道車両において、妻柱は、断面積が、妻柱の鉄道車両の高さ方向における中央部から両端部に向かって拡大していくこと、を特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の鉄道車両は、上記構成を有することにより次のような作用・効果を有する。
(1)に記載の鉄道車両によれば、前面妻構体と台枠との結合部分が容易に破壊されなくなり、衝突に起因する衝撃力を吸収し、衝撃を緩和することが可能となる。
【0011】
すなわち、前面妻構体を構成する妻柱は、前面妻構体に対して略直角に形成される突出部を有し、妻柱と突出部とは、妻柱の、鉄道車両の床面側の端部において、曲線(例えば円弧)で滑らかに接続され、略L字形状を成している。そして、突出部が、台枠の鉄道車両の先頭側の端面に突き合わされ、結合されることで、台枠と前面妻構体とが略L字形状をなすこととなる。
鉄道車両が軌道上の障害物と衝突し、台枠よりも高い位置で前面妻構体が衝撃を受けた場合、前面妻構体と台枠とがなす略L字形状の角部分が支点となり、前面妻構体にモーメントが働くが、上述のように妻柱が略L字形状となり、突出部が台枠と結合されているため、前面妻構体と台枠とがなす略L字形状の角部分は、前面妻構体と台枠との結合部分ではない。よって、前面妻構体に働くモーメントの支点部分が破壊され、前面妻構体が車室内へ倒れ込むようにしてめり込むおそれが軽減される。前面妻構体が車室内へ倒れ込むようにしてめり込むおそれが軽減されると、衝突した障害物が車室内へめり込むおそれも軽減され、乗客や乗務員が負傷する可能性が低くなる。
【0012】
また、妻柱と突出部とが円弧で滑らかに接続されているため、前面妻構体と台枠とがなす略L字形状の角部分は、円弧状となっている。円弧状となっていることで、応力が分散されるため、円弧状部分が全体的に広く塑性変形を起こし、衝突による衝撃力を有効に吸収することができる。衝突による衝撃力が吸収されることで、衝突に起因する乗客や乗務員への衝撃を緩和することが可能であり、乗客や乗務員が、車室内において座席脇の袖仕切りや、握り棒などに打ち付けられて負傷してしまう可能性が軽減される。
【0013】
さらにまた、前面妻構体に対して台枠よりも高い位置で衝撃が加わった場合、突出部と台枠との結合部分が支点となり、前面妻構体にモーメントが働き、突出部と台枠との結合部分が破壊されることが懸念されるが、上述のように前面妻構体と台枠とがなす略L字形状の角部分が結合部分でなくなり、妻柱の円弧状の部分の塑性変形が促され、衝撃力を吸収するため、突出部と台枠との結合部分に負荷される応力が緩和される。さらに、突出部は、台枠の鉄道車両先頭側の端面に突き合わされ、少なくとも台枠の上面側と、下面側の2箇所で結合される。突出部と台枠とが結合された結合部分が鉄道車両の上下方向に少なくとも2箇所形成されることとなるため、台枠よりも高い位置で前面妻構体に衝撃が加わった場合、2箇所ある結合部分のうち、台枠の上面側の結合部分が支点となって、前面妻構体にモーメントが働く一方で、台枠の下面側の結合部分が、上面側の結合部分を支点として、前面妻構体に働くモーメントに抗することとなる。よって、突出部と台枠との結合部分が容易に破壊されることがない。
よって、前面妻構体が車室内へ倒れ込むようにしてめり込むおそれが軽減される。前面妻構体が車室内へ倒れ込むようにしてめり込むおそれが軽減されると、衝突した障害物が車室内へめり込むおそれも軽減され、乗客や乗務員が負傷する可能性が低くなる。
なお、妻柱は、曲線で滑らかに接続された突出部を有するため、ステンレスや鋼,アルミ合金などの金属製の棒材やパイプなどを用い、ローラーによる曲げ加工で生産を行うのが望ましい。曲げ加工による生産が容易であるとともに、安価に量産することが可能である。
また、断面が略コの字状であり、ウエブ面が、角に円弧を持つ略L字形状であるブレス部材を2つ組み合わせることでも、略L字形状であり、中空状の妻柱を生産可能である。
【0014】
(2)に記載の鉄道車両によれば、鉄道車両が軌道上の障害物と正面衝突した場合に前面妻構体が受けた衝撃を、台枠の車両長手方向に沿って配置される梁で受けることができ、衝突による台枠の変形を軽減することができる。
すなわち、台枠の鉄道車両の先頭側の端部は、車両幅方向に延在する端梁によって形成されるのが一般的であり、妻柱が有する突出部は、該端梁に結合される。鉄道車両が軌道上の障害物に衝突し、前面妻構体が衝撃を受けたとき、端梁は、突出部が結合されている箇所において局所的に衝撃力が負荷される可能性がある。そして、この局所的に負荷される衝撃力は、端梁の長手方向に対して直角方向から負荷されることとなるため、端梁が容易に変形してしまうおそれがある。
そこで、台枠は、端梁に対して略直角方向、すなわち鉄道車両の長手方向、に沿って配置され結合される側梁等を有するのが一般的であるため、側梁等の延長線上で、端梁と突出部とを結合することで、結合部分において端梁に対して局所的な衝撃力が負荷されても、側梁等が支えとなり、端梁の変形を防止することができ、ひいては台枠の変形を防止することが可能である。
【0015】
(3)に記載の鉄道車両によれば、前面妻構体を構成する妻柱は、突出部が台枠と結合されるのみでなく、第2の突出部が屋根構体と結合されることとなる。よって、前面妻構体は、台枠側と屋根構体側の2か所で支えられることとなり、鉄道車両が軌道上の障害物と衝突し、台枠よりも高い位置で前面妻構体が衝撃を受けた場合、前面妻構体が、車室内へ倒れ込むようにしてめり込むおそれがより軽減される。前面妻構体が車室内へ倒れ込むようにしてめり込むおそれが軽減されると、衝突した障害物が車室内へめり込むおそれも軽減され、乗客や乗務員が負傷する可能性が低くなる。
【0016】
(4)に記載の鉄道車両によれば、妻柱の強度は断面積が最も小さい中央部が最も弱く、両端部に向かうにつれて強度も増大していく。よって、前面妻構体に衝撃が加わった場合、断面積が小さく強度の低い中央部が塑性変形し、より有効に衝撃力を吸収する。衝突による衝撃力が吸収されることで、衝突に起因する乗客や乗務員への衝撃を緩和することが可能であり、乗客や乗務員が、車室内において座席脇の袖仕切りや、握り棒などに打ち付けられて負傷してしまう可能性が軽減される。
なお、上記のように断面積が中央部から両端部に向かって拡大する妻柱を、中空状の部材により形成する場合には、当該中空状の部材を、断面が略コの字状のプレス部材を2つ組み合わせて構成する方法が考えられる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の鉄道車両1の第1の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態に係る鉄道車両1の側面図である。
図1に示されるように、鉄道車両1の車体2は、床面をなす台枠11と、台枠11の車両長手方向の一方の端部に立設されることで車体2の先頭部をなす前面妻構体12と、台枠11の他方の端部に立設されることで車体2の連結部をなす連妻構体15と、台枠11の車両幅方向の両端部に立設されることで車体2の側面をなす側構体13と、前面妻構体12,連妻構体15および側構体13の上端部に配置されることで車体2の屋根をなす屋根構体14とにより構成される。そして、車体2は、枕ばね24を介して車輪17を備えた台車16によって支持されている。側構体13には、運転席に通じる乗務員昇降口19A、客室に通じる乗客乗降口19Bおよび窓19Cが設けられている。
また、台枠11の車両長手方向の端部には、前面妻構体12および連妻構体15よりも車両長手方向の外方向に突出するように連結器18が設けられており、隣接する鉄道車両同士を連結することが可能である。
【0019】
図2は、台枠11と、前面妻構体12との結合状態を示す斜視図である。
図2に示されるように、台枠11は、端梁111と、一対の側梁112と、枕梁113と、一対の中梁114とからなる。端梁111が台枠11の車両長手方向の端部を形成し、端梁111の両端部には、側梁112の端部が、端梁111と側梁112とが直交するように結合されている。対向する一対の側梁112の間には、台車16が取り付けられる枕梁113が車両幅方向に延在し、枕梁113の車両幅方向の両端部は、側梁112に結合されている。枕梁113と端梁111との間には、側梁112と平行に、一対の中梁114が延在し、中梁114の車両長手方向の端部は、それぞれ端梁111と、枕梁113に結合されている。
さらに、台枠11は、側梁112と、中梁114との間に、横補強梁115と、縦補強梁116とを備える。横補強梁115は、一方の端部が側梁112に結合され、もう一方の端部が中梁114に結合されている。また、縦補強梁116は、一方の端部が横補強梁115の長手方向中央部に結合され、もう一方の端部が端梁111に結合されている。
なお、端梁111、側梁112、枕梁113、中梁114、横補強梁115および縦補強梁116はステンレスや鋼,アルミ合金などの金属板により断面略コの字型、または筒状に形成されるのが一般的であり、それぞれの梁同士の結合は溶接により行われる。
【0020】
そして、台枠11の車両長手方向の端部には、前面妻構体12が、台枠11に対して略直角に結合されている。
前面妻構体12は、妻外板121と、妻外板121に溶接により結合された隅柱122,貫通路柱123および妻柱124とからなる。
妻外板121は、中央部に略長方形状の貫通路用開口部121bを有し、貫通路用開口部121bを挟むようにして、運転席の窓を形成する窓開口部121aが2つ設けられている。
また、妻外板121には、妻外板121の鉄道車両1高さ方向の下端部から上端部まで延在する隅柱122と、貫通路柱123が、それぞれ妻外板121の鉄道車両1幅方向の両端部と、貫通路用開口部121bの両側とに配置され、結合されている。
さらに、妻外板121の鉄道車両1高さ方向の下端部から窓開口部121a下端部まで延在する妻柱124が、窓開口部121aを挟む隅柱122と貫通路柱123との間に配置され、結合されている。
【0021】
隅柱122と、貫通路柱123と、妻柱124とは、それぞれ下端部に、突出部122a,123a,124aが、前面妻構体12に対して略直角に突出するように設けられ、略L字形状をなす。そして、隅柱122と突出部122aとが、貫通路柱123と突出部123aとが、妻柱124と突出部124aとが、それぞれ円弧で滑らかに接続されている。
隅柱122と、貫通路柱123と、妻柱124とは、それぞれ曲線で滑らかに接続された突出部122a,123a,124aを有するため、ローラーによる曲げ加工で生産を行うのが望ましい。曲げ加工による生産が容易であるとともに、安価に量産することが可能である。また、安定した曲げ加工を行うことができるよう閉断面を有する部材または中実部材とすることが望ましい。閉断面の部材を用いる場合には、内部にゴムや樹脂などを充填することで、より安定した曲げ加工を行うことが可能である。
また、断面が略コの字状であり、ウエブ面が、角に円弧を持つ略L字形状であるブレス部材を2つ組み合わせることでも、略L字形状であり、中空状の隅柱122,貫通路柱123および妻柱124を生産可能である。
【0022】
突出部122a,123a,124aは、端梁111の車両長手方向外側の端面に突き合わされるようにして、端梁111と結合されている。
妻外板121の鉄道車両1幅方向の両端部に結合されている隅柱122の突出部122aは、側梁112の車両長手方向の延長線上に位置するように結合されており、かつ、妻柱124の突出部124aは、縦補強梁116の車両長手方向の延長線上に位置するように結合されているため、鉄道車両1が軌道上の障害物と正面衝突した場合に前面妻構体12が受けた衝撃を、側梁112または縦補強梁116で受けることができ、衝突による台枠11の変形を軽減することができる。
【0023】
すなわち、鉄道車両1が軌道上の障害物に衝突し、前面妻構体12が衝撃を受けたとき、端梁111は、端梁111の、突出部122a,124aが結合されている箇所において局所的に衝撃力が負荷される可能性がある。そして、この局所的に負荷される衝撃力は、端梁111の長手方向に対して直角方向から負荷されることとなるため、端梁111が容易に変形してしまうおそれがある。
そこで、車両長手方向に沿って配置され、端梁111に結合される側梁112や、縦補強梁116の延長線上で、端梁111と突出部122a,124aとを結合することで、端梁111に対して、突出部122a,124aが結合されている箇所における局所的な衝撃力が負荷されても、側梁112や、縦補強梁116が支えとなり、端梁111の変形を防止することができ、ひいては台枠11の変形を防止することが可能である。
なお、
図2中では、一対の貫通路柱123の配置間隔は、一対の中梁114の配置間隔より広いため、突出部123aは、中梁114の車両長手方向の延長線上に位置するように端梁111と結合されていないが、例えば、中梁114の端梁111側の端部において曲げ加工を行うことで、一対の中梁114同士の距離が端梁111に向かうにつれ拡大するように形成し、中梁114と端梁111との結合部の、車両長手方向の延長線上に突出部123aが位置するようにしても良い。
【0024】
図3を用いて、台枠11と前面妻構体12との結合部分についてより詳しく説明する。
隅柱122,貫通路柱123および妻柱124から、それぞれ突出する突出部122a,123a,124aの端面と、台枠11を構成する端梁111の車両先頭側の端面とを、スペーサ21を介して突き合わせるように配置する。スペーサ21は、公差による寸法のばらつきを吸収するために突出部122a,123a,124aと端梁111との隙間調整の役割を担うとともに、鉄道車両1が軌道上の障害物に衝突し、前面妻構体12に衝撃が加わった場合に、隅柱122,貫通路柱123および妻柱124から台枠11へ、衝撃力を伝達する役割を有する。
【0025】
端梁111と突出部122a,123a,124aとは、端梁111および突出部122a,123a,124aの上端面側と下端面側との2箇所において、溶接され結合されている。
すなわち、突出部122a,123a,124aの端梁111に対向する端面の上端部からは、溶接部122b,123b,124bが車両長手方向に突出しており、溶接部122b,123b,124bが端梁111の上端面に乗せられるようにして接している。そして、溶接部122b,123b,124bと端梁111の上端面とが溶接される。
さらに、突出部122a,123a,124aの下端面と、端梁111の下端面とには、結合板20が接するように配置され、突出部122a,123a,124aの下端面と結合板20とが溶接され、かつ端梁111の下端面と結合板20とが溶接される。
【0026】
次に、
図4を用いて、鉄道車両1が軌道上の障害物に正面衝突し、台枠11よりも高い位置で前面妻構体12に衝撃力Fが加わった場合を説明する。
鉄道車両1が正面衝突した障害物が大型トラックなどの大型車である場合、トラックの荷台は、鉄道車両の台枠11よりも高い位置に位置していることが多く、
図4に示すように、衝突の衝撃力Fが、台枠11よりも高い位置で前面妻構体12に負荷されることがある。台枠11よりも高い位置で前面妻構体12に衝撃力Fが負荷されると、台枠11と前面妻構体12とがなす略L字形状の角部分が支点となり、前面妻構体12にモーメントが働く。
従来技術においては、支点となる略L字形状の角部分は、台枠11と前面妻構体12との結合部分であり、台枠11と妻柱127,128は直接結合されておらず、接手板23を介して結合されているため、接手板23に大きい負荷がかかる。接手板23は剛性が低く容易に変形してしまうことや、溶接長も大きく取れないことから、台枠11と前面妻構体12との結合部分が容易に破壊されてしまう(
図9および
図10参照)。
【0027】
一方で、本願発明において、隅柱122,貫通路柱123および妻柱124には、突出部122a,123a,124aが前面妻構体12に対して略直角に突出して形成されているため、鉄道車両1側面側から見たときに略L字形状となっている。台枠11と前面妻構体12とがなす略L字形状の角部分が、台枠11と前面妻構体12との結合部分ではなく、さらに、隅柱122と突出部122aとが、貫通路柱123と突出部123aとが、妻柱124と突出部124aとが、それぞれ円弧で滑らかに接続されているため、台枠11と前面妻構体12とがなす略L字形状の角部分は、円弧状となっている。
【0028】
鉄道車両1が軌道上の障害物と衝突し、台枠11よりも高い位置で前面妻構体12が衝撃を受けた場合、前面妻構体12と台枠11とがなす略L字形状の角部分が支点となり、前面妻構体12にモーメントが働くが、上述のように、突出部122a,123a,124aが台枠11と結合されているため、前面妻構体12と台枠11とがなす略L字形状の角部分は、前面妻構体12と台枠11との結合部分ではなく、前面妻構体12に働くモーメントの支点部分が破壊され、前面妻構体12が車室内へ倒れ込むようにしてめり込むおそれが軽減される。よって、衝突した障害物が車室内へめり込むおそれも軽減され、乗客や乗務員が負傷する可能性が低くなる。
【0029】
また、隅柱122,貫通路柱123および妻柱124と突出部122a,123a,124aとが円弧で滑らかに接続されているため、前面妻構体12と台枠11とがなす略L字形状の角部分は、円弧状となっている。円弧状となっていることで、応力が分散されるため、円弧状部分が全体的に広く塑性変形を起こし、衝突による衝撃力Fを有効に吸収することができる。衝突による衝撃力Fが吸収されることで、衝突に起因する乗客や乗務員への衝撃を緩和することが可能であり、乗客や乗務員が、車室内において座席脇の袖仕切りや、握り棒などに打ち付けられて負傷してしまう可能性が軽減される。
【0030】
ここで、突出部122a,123a,124aと台枠11との結合部分が支点となり、前面妻構体12にモーメントが働き、突出部122a,123a,124aと台枠11との結合部分が破壊されることが懸念されるが、上述のように前面妻構体と台枠とがなす略L字形状の角部分が結合部分でなくなったことで、前面妻構体の塑性変形が促され、衝撃力Fを吸収するため、突出部122a,123a,124aと台枠11との結合部分に負荷される応力が緩和される。さらに、突出部122a,123a,124aは、台枠11の鉄道車両先頭側の端面に突き合わされ、少なくとも台枠11の上面側と、下面側の2箇所で結合される。突出部122a,123a,124aと台枠11とが結合された結合部分が鉄道車両1の上下方向に少なくとも2箇所形成されることとなるため、台枠11よりも高い位置で前面妻構体12に衝撃が加わった場合、2箇所ある結合部分のうち、台枠11の上面側の結合部分が支点となって、前面妻構体12にモーメントが働く一方で、台枠11の下面側の結合部分が、上面側の結合部分を支点として、前面妻構体12に働くモーメントに抗することとなる。よって、突出部122a,123a,124aと台枠11との結合部分が容易に破壊されることがない。
よって、前面妻構体12が車室内へ倒れ込むようにしてめり込むおそれが軽減されるとともに衝突した障害物が車室内へめり込むおそれも軽減され、乗客や乗務員が負傷する可能性が低くなる。
【0031】
以上説明したように、第1の実施形態の鉄道車両1によれば、
(1)台枠11と、台枠11に対し略直角に配置され、台枠11と結合される前面妻構体12と、を有する鉄道車両1において、前面妻構体12は、台枠11に対し略直角に配置される隅柱122,貫通路柱123および妻柱124を有すること、隅柱122,貫通路柱123および妻柱124は、前面妻構体12に対して略直角に突出して形成された突出部122a,123a,124aを有し、隅柱122,貫通路柱123および妻柱124と突出部122a,123a,124aとは、隅柱122,貫通路柱123および妻柱124の、鉄道車両1の床面側端部において、曲線で滑らかに接続され、略L字形状を成すこと、突出部122a,123a,124aは、台枠11の鉄道車両1の先頭側の端面に突き合わされ、少なくとも台枠11の上面側と下面側との2箇所で台枠11と結合されること、を特徴とするので、前面妻構体12と台枠11との結合部分が容易に破壊されなくなり、衝突に起因する衝撃力Fを吸収し、衝撃を緩和することが可能となる。
【0032】
すなわち、前面妻構体12を構成する隅柱122,貫通路柱123および妻柱124は、前面妻構体12に対して略直角に形成される突出部122a,123a,124aを有し、突出部122a,123a,124aが、台枠11の鉄道車両1の先頭側の端面に突き合わされ、結合されることで、台枠11と前面妻構体12とが略L字形状をなすこととなる。
鉄道車両1が軌道上の障害物と衝突し、台枠11よりも高い位置で前面妻構体12が衝撃を受けた場合、前面妻構体12と台枠11とがなす略L字形状の角部分が支点となり、前面妻構体12にモーメントが働くが、上述のように隅柱122,貫通路柱123および妻柱124が略L字形状となり、前面妻構体12と台枠11とがなす略L字形状の角部分は、前面妻構体12と台枠11との結合部分ではない。よって、前面妻構体12に働くモーメントの支点部分が破壊され、前面妻構体12が車室内へ倒れ込むようにしてめり込むおそれが軽減されるとともに衝突した障害物が車室内へめり込むおそれも軽減され、乗客や乗務員が負傷する可能性が低くなる。
【0033】
また、隅柱122,貫通路柱123および妻柱124と突出部122a,123a,124aとが円弧で滑らかに接続されているため、前面妻構体12と台枠11とがなす略L字形状の角部分は、円弧状となっている。円弧状となっていることで、応力が分散されるため、円弧状部分が全体的に広く塑性変形を起こし、衝突による衝撃力Fを有効に吸収することができる。衝突による衝撃力Fが吸収されることで、衝突に起因する乗客や乗務員への衝撃を緩和することが可能であり、乗客や乗務員が、車室内において座席脇の袖仕切りや、握り棒などに打ち付けられて負傷してしまう可能性が軽減される。
【0034】
さらにまた、前面妻構体12に対して台枠11よりも高い位置で衝撃が加わった場合、突出部122a,123a,124aと台枠11との結合部分が支点となり、前面妻構体12にモーメントが働き、突出部122a,123a,124aと台枠11との結合部分が破壊されることが懸念されるが、上述のように前面妻構体12と台枠11とがなす略L字形状の角部分が結合部分でなくなり、隅柱122,貫通路柱123および妻柱124の円弧状の部分の塑性変形が促され、衝撃力Fを吸収するため、突出部122a,123a,124aと台枠11との結合部分に負荷される応力が緩和される。さらに、突出部122a,123a,124aは、台枠11の鉄道車両1先頭側の端面に突き合わされ、少なくとも台枠11の上面側と、下面側の2箇所で結合される。突出部122a,123a,124aと台枠11とが結合された結合部分が鉄道車両1の上下方向に少なくとも2箇所形成されることとなるため、台枠11よりも高い位置で前面妻構体12に衝撃が加わった場合、2箇所ある結合部分のうち、台枠11の上面側の結合部分が支点となって、前面妻構体12にモーメントが働く一方で、台枠11の下面側の結合部分が、上面側の結合部分を支点として、前面妻構体12に働くモーメントに抗することとなる。よって、突出部122a,123a,124aと台枠11との結合部分が容易に破壊されることがない。
よって、前面妻構体12が車室内へ倒れ込むようにしてめり込むおそれが軽減されるとともに衝突した障害物が車室内へめり込むおそれも軽減され、乗客や乗務員が負傷する可能性が低くなる。
また、断面が略コの字状であり、ウエブ面が、角に円弧を持つ略L字形状であるブレス部材を2つ組み合わせることでも、略L字形状であり、中空状の隅柱122,貫通路柱123および妻柱124を生産可能である。
【0035】
(2)(1)に記載の鉄道車両1において、突出部122a,124aは、台枠11の、鉄道車両の長手方向に沿って配置される側梁112や縦補強梁116の延長線上で、台枠11と結合されていること、を特徴とするので、鉄道車両1が軌道上の障害物と正面衝突した場合に前面妻構体12が受けた衝撃を、台枠11の車両長手方向に沿って配置される側梁112や縦補強梁116で受けることができ、衝突による台枠11の変形を軽減することができる。
すなわち、台枠11の鉄道車両1の先頭側の端部は、車両幅方向に延在する端梁111によって形成されるのが一般的であり、隅柱122および妻柱124が有する突出部122a,124aは、該端梁111に結合される。鉄道車両1が軌道上の障害物に衝突し、前面妻構体12が衝撃を受けたとき、端梁111は、突出部122a,124aが結合されている箇所において局所的に衝撃力が負荷される可能性がある。そして、この局所的に負荷される衝撃力は、端梁111の長手方向に対して直角方向から負荷されることとなるため、端梁111が容易に変形してしまうおそれがある。
そこで、台枠11は、端梁111に対して略直角方向、すなわち鉄道車両1の長手方向、に沿って配置され結合される側梁112や縦補強梁116の延長線上で、端梁111と突出部122a,124aとを結合することで、結合部分において端梁111に対して局所的な衝撃力が負荷されても、側梁112や縦補強梁116が支えとなり、端梁111の変形を防止することができ、ひいては台枠11の変形を防止することが可能である。
【0036】
次に、本発明の鉄道車両1の第2の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
鉄道車両1の形態は、
図1に示される第1の実施形態と同様である。
図5は、台枠11と、前面妻構体12との結合状態を示す斜視図である。
台枠11の構成は、第1の実施形態と同様であり、台枠11の車両長手方向の端部を形成する端梁111には、前面妻構体12が、台枠11に対して略直角に結合されている。
【0037】
前面妻構体12は、妻外板121と、隅柱125,貫通路柱126および妻柱127とからなる。
妻外板121は、上端部に、車両長手方向に突出された屋根部121cを有し、略L字形状をなしている。
【0038】
さらに、妻外板121の車両高さ方向の下端部から窓開口部121a下端部まで延在する妻柱127が、窓開口部121aを挟む隅柱125と貫通路柱126との間に配置され、結合されている。
隅柱125と、貫通路柱126とは、それぞれ下端部に、突出部125a,126aが、前面妻構体12に対して略直角に突出するように設けられ、かつ、それぞれ上端部に、第2の突出部125c,126cが、前面妻構体12に対して略直角に突出するように設けられ、略コの字形状をなす。そして、隅柱125と突出部125aとが、貫通路柱126と突出部126aとが、それぞれ曲線で滑らかに接続され、かつ、隅柱125と第2の突出部125cとが、貫通路柱126と第2の突出部126cとが、それぞれ曲線で滑らかに接続されている。また、隅柱125および貫通路柱126の断面積は、前記妻柱の前記鉄道車両の高さ方向における中央部が最も小さく、中央部から両端部に向かって拡大していく。
【0039】
妻柱127は、下端部に、突出部127aが、前面妻構体12に対して略直角に突出するように設けられ、略L字形状をなす。そして、妻柱127と、突出部127aとが、円弧で滑らかに接続されている。そして、妻柱127の断面積は、上端部が最も小さく、上端部から下端部に向かって拡大していく。
なお、隅柱125,貫通路柱126および妻柱127を、中空状の部材により形成する場合には、当該中空状の部材を、断面略コの字状のプレス部材を2つ組み合わせて構成する方法が考えられる。
【0040】
突出部125a,126a,127aが、端梁111の車両長手方向外側の端面に突き合わされるようにして、端梁111と結合している点は第1の実施形態と同様であり、溶接部125b,126b,127bと、結合板20とにより、端梁111の上面側と下面側の2箇所で溶接により結合されている点も第1の実施形態と同様である(
図3参照)。
また、第2の突出部125c,126cは、屋根構体14の垂木142の車両長手方向外側の端面に突き合わされるようにして、垂木142と結合している。
【0041】
図6を用いて、前面妻構体12と屋根構体14との結合部分についてより詳しく説明する。
第2の突出部125c,126cの端面と、屋根構体14を構成する垂木142の車両先頭側の端面とを、スペーサ21を介して突き合わせるように配置する。スペーサ21は、公差による寸法のばらつきを吸収するために第2の突出部125c,126cと垂木142との隙間調整の役割を担うとともに、鉄道車両1が軌道上の障害物に衝突し、前面妻構体12に衝撃が加わった場合に、隅柱125および貫通路柱126から垂木142へ、衝撃力を伝達する役割を有する。
【0042】
垂木142と第2の突出部125c,126cとは、垂木142および第2の突出部125c,126cの下端面側において、溶接され結合されている。
すなわち、第2の突出部125c,126cの垂木142に対向する端面の下端部からは、溶接部125d,126dが車両長手方向に突出しており、溶接部125d,126dが垂木142の下端面に乗せられるようにして接している。そして、溶接部125d,126dと垂木142の下端面とが溶接される。
さらに、妻外板121の屋根部121cが、屋根外板141の鉄道車両1先頭側端面に突き合わされ、溶接により結合されている。
【0043】
次に、
図7を用いて、鉄道車両1が軌道上の障害物に正面衝突し、台枠11よりも高い位置で前面妻構体12に衝撃力Fが加わった場合を説明する。
鉄道車両1が正面衝突した障害物が大型トラックなどの大型車である場合、トラックの荷台は、鉄道車両1の台枠11よりも高い位置に位置していることが多く、
図7に示すように、衝突の衝撃力Fが、台枠11よりも高い位置で前面妻構体12に負荷されることがある。しかし、前面妻構体12を構成する隅柱125および貫通路柱126は、突出部125a,126aが台枠11と結合されるのみでなく、第2の突出部125c,126cが屋根構体14と結合されているため、前面妻構体12に衝撃力Fが負荷されても、前面妻構体12は、台枠11側と屋根構体14側の2か所で支えられることとなり、前面妻構体12が、車室内へ倒れ込むようにしてめり込むおそれがより軽減されるとともに、衝突した障害物が車室内へめり込むおそれも軽減され、乗客や乗務員が負傷する可能性が低くなる。
【0044】
また、隅柱125および貫通路柱126は、断面積が、隅柱125および貫通路柱126の鉄道車両の高さ方向における中央部から両端部に向かって拡大していくため、隅柱125および貫通路柱126の強度は断面積が最も小さい中央部が最も弱く、両端部に向かうにつれて強度が増大していく。よって、前面妻構体12に衝撃が加わった場合、
図7に示すように、強度の低い中央部が塑性変形する。中央部が塑性変形することで、より有効に衝撃力Fを吸収する。衝突による衝撃力Fが吸収されることで、衝突に起因する乗客や乗務員への衝撃を緩和することが可能であり、乗客や乗務員が、車室内において座席脇の袖仕切りや、握り棒などに打ち付けられて負傷してしまう可能性が軽減される。
【0045】
以上説明したように、第2の実施形態の鉄道車両1によれば、
(3)(1)または(2)に記載の鉄道車両1において、鉄道車両1は、鉄道車両1の屋根を形成する屋根構体14を有すること、隅柱125および貫通路柱126は、上端部に、突出部125a,126aと対向するように、第2の突出部125c,126cを有し、隅柱125および貫通路柱126と第2の突出部125c,126cとは、隅柱125および貫通路柱126の、鉄道車両1の屋根側端部において、曲線で滑らかに接続され、隅柱125および貫通路柱126と、突出部125a,126aと、第2の突出部125c,126cとにより略コの字形状を成すこと、第2の突出部125c,126cは、屋根構体14の鉄道車両1の先頭側の端面に突き合わされ、屋根構体14と結合されること、を特徴とするので、前面妻構体12を構成する隅柱125および貫通路柱126は、突出部125a,126aが台枠11と結合されるのみでなく、第2の突出部125c,126cが屋根構体14と結合されることとなる。よって、前面妻構体12は、台枠11側と屋根構体14側の2か所で支えられることとなり、鉄道車両1が軌道上の障害物と衝突し、台枠11よりも高い位置で前面妻構体12が衝撃を受けた場合、前面妻構体12が、車室内へ倒れ込むようにしてめり込むおそれがより軽減される。前面妻構体12が車室内へ倒れ込むようにしてめり込むおそれが軽減されると、衝突した障害物が車室内へめり込むおそれも軽減され、乗客や乗務員が負傷する可能性が低くなる。
【0046】
(4)(3)に記載の鉄道車両1において、隅柱125および貫通路柱126は、断面積が、隅柱125および貫通路柱126の鉄道車両1の高さ方向における中央部から両端部に向かって拡大していくこと、を特徴とするので、隅柱125および貫通路柱126の強度は断面積が最も小さい中央部が最も弱く、両端部に向かうにつれて強度が増大していく。よって、前面妻構体12に衝撃が加わった場合、断面積が小さく、強度の低い中央部が塑性変形し、より有効に衝撃力Fを吸収する。衝突による衝撃力Fが吸収されることで、衝突に起因する乗客や乗務員への衝撃を緩和することが可能であり、乗客や乗務員が、車室内において座席脇の袖仕切りや、握り棒などに打ち付けられて負傷してしまう可能性が軽減される。
なお、上記のように断面積が中央部から両端部に向かって拡大する隅柱125および貫通路柱126を、中空状の部材により形成する場合には、当該中空状の部材を、断面略コの字状のプレス部材を2つ組み合わせて構成する方法が考えられる。
【0047】
なお、上記実施形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に、その要旨を逸脱しない範囲内で様々な改良、変形が可能である。
例えば、隅柱122,貫通路柱123および妻柱124と、突出部122a,123a,124aとは、それぞれ円弧により滑らかに接続されるものとしているが、曲線であればよく、円弧に限定するものではない。