【解決手段】透光性を有する配管Hを流れる試料を分析する光学分析装置100であって、光源部2と、光源部2の光を検出する光検出部3と、光源部2の光を配管Hを介して光検出部3に検出させるサンプル光路L1を形成するサンプル光学系4と、サンプル光学系4とは別に配置され、光源部2の光を配管Hを介さずに光検出部3に検出させるリファレンス光路L2を形成するリファレンス光学系5と、サンプル光路L1又はリファレンス光路L2の何れか一方を選択的に遮断するシャッタ機構6とを備える。
前記サンプル光路及び前記リファレンス光路の共通の光路上に設けられ、前記光源部からの光を遮断する第2のシャッタ機構をさらに備える、請求項2に記載の光学分析装置。
前記リファレンス光路において、前記第1のNDフィルタ及び前記第2のNDフィルタの間に設けられ、前記第1のNDフィルタを透過した光を集光させる集光レンズをさらに備える、請求項4に記載の光学分析装置。
前記サンプル光路において、前記光源部及び前記配管の間に設けられ、前記光源部の光を前記配管の内部に集光させる集光レンズをさらに備える、請求項1乃至5の何れか一項に記載の光学分析装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明は上記の問題点を解決すべくなされたものであり、光路の切り替えに伴う位置再現性の影響を無くして測定誤差を低減することをその主たる課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち、本発明に係る光学分析装置は、透光性を有する配管を流れる液体試料を分析する光学分析装置であって、光源部と、前記光源部の光を検出する光検出部と、前記光源部の光を前記配管を介して前記光検出部に検出させるサンプル光路を形成するサンプル光学系と、前記サンプル光学系とは別に配置され、前記光源部の光を前記配管を介さずに前記光検出部に検出させるリファレンス光路を形成するリファレンス光学系と、前記サンプル光路又は前記リファレンス光路の何れか一方を選択的に遮断するシャッタ機構とを備えることを特徴とする。
【0008】
この光学分析装置であれば、サンプル光路を形成するサンプル光学系とリファレンス光路を形成するリファレンス光学系とをそれぞれ設けて、シャッタ機構によりそれらの光路を切り替える構成としているので、従来のように光学系を移動させる必要が無い。その結果、光路の切り替えに伴う位置再現性の影響を無くして測定誤差を低減することができる。
【0009】
前記サンプル光学系又は前記リファレンス光学系は、一部の光を反射しつつ一部の光を透過するNDフィルタを有しており、前記NDフィルタにより、前記サンプル光路及び前記リファレンス光路は一部が共通とされていることが望ましい。
サンプル光路及び前記リファレンス光路を一部共通とすることにより、光学系の配置を簡略化することができる。また、波長依存性の少ないNDフィルタを用いているので、サンプル測定及びリファレンス測定の両方において、光検出部に検出される光の波長成分が同じとなる。その結果、測定結果における波長影響を低減することができる。
【0010】
光検出部のゼロ点補正を行うためには、光学分析装置は、前記サンプル光路及び前記リファレンス光路の共通の光路上に設けられ、前記光源部からの光を遮断する第2のシャッタ機構をさらに備えることが望ましい。
【0011】
各光学系の具体的な実施の態様としては、例えば以下が考えられる。
前記サンプル光学系は、前記光源部の光を前記配管に向けて反射する第1のNDフィルタと、前記配管を透過した光を前記光検出部に向けて反射する第2のNDフィルタとを有する。
前記リファレンス光学系は、前記第1のNDフィルタを透過した光をリファレンス空間に向けて反射する第1の反射ミラーと、前記リファレンス空間を透過した光を、前記第2のNDフィルタを介して、前記光検出部に反射する第2の反射ミラーとを有する。
【0012】
サンプル光学系及びリファレンス光学系を上記のように構成するとリファレンス光路がサンプル光路に比べて長くなってしまう。そうすると、リファレンス光路において光の拡散が大きくなってしまい、光検出部に検出される光量が低下する恐れがある。
この問題を好適に解決するためには、光学分析装置は、前記リファレンス光路において、前記第1のNDフィルタ及び前記第2のNDフィルタの間に設けられ、前記第1のNDフィルタを透過した光を集光させる集光レンズをさらに備えることが望ましい。
【0013】
配管内の液体試料に効率良く光を当てるためには、前記サンプル光路において、前記光源部及び前記配管の間に設けられ、前記光源部の光を前記配管の内部に集光させる集光レンズをさらに備えることが望ましい。
【0014】
既設の配管に光学分析装置を外付けして配管を流れる液体試料を分析するためには、光学分析装置は、前記光源部、前記光検出部及び前記各光学系を収容するケーシングを備え、前記ケーシングは、前記配管が着脱可能に配置される配置空間を挟むように設けられた一対の対向壁を有しており、一方の前記対向壁に、前記光源部の光を前記配管に照射するための光導出窓が設けられており、他方の前記対向壁に、前記配管を通過した光を前記光検出部に導くための光導入窓が設けられていることが望ましい。
【0015】
光学分析装置に対する配管の取り付け、取り外しを簡単にするためには、前記配置空間に前記配管を位置決めして固定する固定部をさらに備え、前記固定部は、前記ケーシングに取り付けられた固定部本体と、前記固定部本体に対して移動可能に設けられた可動体とを有することが望ましい。特に、光学分析装置に対して配管の位置決めを簡単にするためには、前記固定部本体は、前記配管の側周面に接触して前記ケーシングに対して前記配管を位置決めするための位置決め面を有しており、前記可動体は、前記配管の側周面に接触して前記配管の側周面を前記位置決め面に押圧する押圧部を有していることが望ましい。
【発明の効果】
【0016】
以上に述べた本発明によれば、光路の切り替えに伴う位置再現性の影響を無くして測定誤差を低減することができる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施形態に係る光学分析装置について、図面を参照しながら説明する。
【0019】
1.装置構成
本実施形態の光学分析装置100は、例えば半導体製造プロセス等に用いられる薬液等の成分濃度を測定するものである。ここで、薬液としては、SC−1(アンモニア過酸化水素水溶液)、SC−2(塩酸過酸化水素水溶液)、SPM(硫酸過酸化水素水溶液)、FPM(フッ酸過酸化水素水溶液)、BHF(バッファードフッ酸溶液)等を挙げることができる。なお、光学分析装置100により得られた濃度を用いて薬液の濃度等が制御される。
【0020】
具体的に光学分析装置100は、透光性を有する配管Hに着脱可能に取り付けられて、当該配管Hを流れる液体試料の成分濃度を分光分析法を用いて測定するものである。なお、配管Hは、耐薬品性に優れたフッ素系樹脂(PFA)から形成されている。
【0021】
そして、光学分析装置100は、
図1〜
図3に示すように、光源部2と、光源部2の光を検出する光検出部3と、光源部2の光を配管Hを介して光検出部3に検出させるサンプル測定時のサンプル光路L1(
図2参照)を形成するサンプル光学系4と、サンプル光学系4とは別に配置され、光源部2の光を配管Hを介さずに光検出部3に検出させるリファレンス測定時のリファレンス光路L2(
図3参照)を形成するリファレンス光学系5と、サンプル光路L1又はリファレンス光路L2の何れか一方を選択的に遮断するシャッタ機構6とを備えている。
【0022】
光源部2は、LED21を用いて構成されている。このLED21としては、例えば近赤外領域の波長の光を発する近赤外LED、又は可視領域の波長の光を発する可視LEDであり、測定対象である液体試料の種類に応じて適宜選択されるものである。なお、LED21を、LEDチップを金属製のパッケージにより封止したキャンタイプ(CANタイプ)のものとした場合、LED21の温度による光量変動を低減する等の信頼性を向上させることができる。
【0023】
光検出部3は、分光器31を用いて構成されている。この分光器31は、入射スリット311から入射した光を分光して、その分光スペクトル(波長毎の光量)を検出するものである。この分光器31により得られた分光スペクトルデータ(光強度信号)は、情報処理装置COMの演算部に出力される。そして、情報処理装置COMの演算部は、分光器31により得られた分光スペクトルから、薬液の吸光度スペクトルを算出し、この吸光度スペクトルを用いて液体試料に含まれる成分の濃度を算出する。
【0024】
そして、サンプル光学系4及びリファレンス光学系5は、サンプル光路L1及びリファレンス光路L2が一部共通となるように以下のように構成されている。
【0025】
サンプル光学系4は、
図1及び
図2に示すように、光源部2の光を配管Hに向けて反射する第1のNDフィルタ41と、配管Hを透過した光を光検出部3に向けて反射する第2のNDフィルタ42とを有している。これらNDフィルタ41、42は、例えば表面反射型のものである。
【0026】
第1のNDフィルタ41は、光源部2の光射出方向(光軸)に対して45度傾斜して固定されており、光源部2の光の一部を直角に曲げて配管Hに照射するものである。
【0027】
第2のNDフィルタ42は、配管Hに対して第1のNDフィルタ41とは反対側に固定されており、配管Hを透過した光の一部を直角に曲げて分光器31の入射スリット311に入射させるものである。
【0028】
リファレンス光学系5は、
図1及び
図3に示すように、サンプル光学系4の第1のNDフィルタ41を透過した光をリファレンス空間RSに向けて反射する第1の反射ミラー51と、リファレンス空間RSを通過した光を、サンプル光学系4の第2のNDフィルタ42を介して、光検出部3に反射する第2の反射ミラー52とを有している。なお、リファレンス空間RSは、単なる空間であってもよいし、光学フィルタ等の光学素子を設けたものであっても良い。
【0029】
第1の反射ミラー51は、光源部2の光射出方向(光軸)に対して45度傾斜して固定されており、第1のNDフィルタ41を透過した光を直角に曲げてリファレンス空間RSに照射するものである。この第1の反射ミラー51は、第1のNDフィルタ41と平行となるように固定されている。
【0030】
また、第2の反射ミラー52は、リファレンス空間RSを挟むように第1の反射ミラー51とは反対側に固定されており、リファレンス空間RSを通過した光を直角に曲げて、サンプル光学系4の第2のNDフィルタ42を介して、光検出部3の入射スリット311に入射させるものである。この第2の反射ミラー52は、第2のNDフィルタ42と平行となるように固定されている。
【0031】
これらの光学配置により、光源部2と第1のNDフィルタ41との間、及び、第2のNDフィルタ42と光検出部3との間において、サンプル光路L1及びリファレンス光路L2の光路が共通とされている。
【0032】
本実施形態では、サンプル光路L1において、光源部2及び配管Hの間には、光源部2の光を配管Hの内部に集光させる1又は複数の第1の集光レンズ7が設けられている。第1の集光レンズ7は、例えば平凸レンズであり、光源部2及び第1のNDフィルタ41の間に設けられている。本実施形態では、PFAからなる配管Hの屈折率(1.34)と液体試料である薬液の屈折率(1〜1.5程度)を考慮して、
図4に示すように、第1の集光レンズ7によって、光源部2の光は配管中心よりも光検出側(出射側)に集光させている。
【0033】
また、リファレンス光路L2において、第1のNDフィルタ41及び第2のNDフィルタ42の間には、第1のNDフィルタ41を透過した光を集光させる1又は複数の第2の集光レンズ8が設けられている。第2の集光レンズ8は、例えば平凹レンズであり、第1のNDフィルタ41及び第1の反射ミラー51の間に設けられている。
【0034】
さらに、サンプル光路L1及びリファレンス光路L2の共通の光路である第2のNDフィルタ42及び光検出部3の間には、光を分光器31の入射スリット311に集光する1又は複数の第3の集光レンズ9が設けられている。この第3の集光レンズ9は、例えば平凸レンズである。
【0035】
第1〜第3の集光レンズ7〜9は、サンプル測定時に配管Hに充分な光が集光されるとともに入射スリット311に光が集光するとともに、リファレンス測定時に入射スリット311に光が集光するように適宜選択される。
【0036】
シャッタ機構6は、サンプル光路L1又はリファレンス光路L2の何れか一方を選択的に遮断して、サンプル光路L1とリファレンス光路L2とを切り替えるものである。リファレンス光路L2に切り替えることにより、リファレンス光強度信号を取得するリファレンス測定が行われ(
図3参照)、サンプル光路L1に切り替えることにより、サンプル光強度信号を取得するサンプル測定が行われる(
図2参照)。
【0037】
具体的にシャッタ機構6は、サンプル光路L1において第1のNDフィルタ41と第2のNDフィルタ42との間に設けられて光を遮る第1のシャッタ部61と、リファレンス光路L2において第1のNDフィルタ41と第2のNDフィルタ42との間に設けられて光を遮る第2のシャッタ部62と、第1のシャッタ部61及び第2のシャッタ部62を駆動する駆動部63とを有している。ここで、駆動部63は、各シャッタ部61、62を、光を遮るシャッタ位置と当該シャッタ位置から退避した退避位置との間で駆動する。
【0038】
本実施形態では第1のシャッタ部61及び第2のシャッタ部62は、共通のシャッタ部材601を用いて構成されている。また、駆動部63は例えばモータ又はソレノイド等を用いて構成されており、シャッタ部材601を所定の回転中心周りに回転させることによって、シャッタ部材601を第1のシャッタ部61として機能させるとともに第2のシャッタ部62として機能させる。なお、駆動部63は、情報処理装置COMの制御部によって制御される。
【0039】
さらに、本実施形態では、サンプル光路L1及びリファレンス光路L2の共通の光路上には、光源部2からの光を遮断する第2のシャッタ機構10が設けられている。
【0040】
具体的に第2のシャッタ機構10は、光源部2と第1のNDフィルタ41との間に設けられて光を遮るシャッタ部材101と、当該シャッタ部材101を駆動する駆動部102とを有する。ここで、駆動部102は、例えばモータ又はソレノイド等を用いて構成されており、シャッタ部材101を、光を遮るシャッタ位置と当該シャッタ位置から退避した退避位置との間で駆動する。なお、駆動部102は、情報処理装置COMの制御部によって制御される。
【0041】
そして、本実施形態では、上記の各構成2〜10は、
図1等に示すように、ケーシング11に収容されている。なお、ケーシング11は、信号ケーブルにより情報処理部COMと接続されている。
【0042】
ケーシング11は、配管Hを取り囲んで挟むような外観形状を有するものであり、本実施形態では平面視において概略コの字状をなすものである。
【0043】
具体的にケーシング11は、配管Hが着脱可能に配置される配置空間ASを有しており、当該配置空間ASを挟んで設けられた一対の収容部11m、11nを備えている。一方の収容部11mには、第1のNDフィルタ41及び第1の反射ミラー51等が収容されており、他方の収容部11nには、第2のNDフィルタ42及び第2の反射ミラー52等が収容されている。
【0044】
そして、ケーシング11は、配置空間ASを形成する一対の対向壁111、112を備えている。なお、配置空間ASは、リファレンス空間RSの一部を構成するものでもある。
【0045】
一方の対向壁111は、一方の収容部11mの側壁であり、第1のNDフィルタ41で反射した光を配管Hに照射するためのサンプル測定用の光導出窓W1と、第1の反射ミラー51で反射した光をリファレンス空間RSに照射するためのリファレンス測定用の光導出窓W2とが設けられている。
【0046】
また、他方の対向壁112は、他方の収容部11nの側壁であり、配管Hを通過した光を第2のNDフィルタ42に導くためのサンプル測定用の光導入窓W3と、リファレンス空間RSを通過した光を第2の反射ミラー52に導くためのリファレンス測定用の光導入窓W4とが設けられている。
【0047】
そして、本実施形態の光学分析装置100は、
図5及び
図6に示すように、配置空間ASに配管Hを位置決めして固定する固定部12をさらに備えている。
【0048】
固定部12は、ケーシング11に取り付けられた固定部本体121と、固定部本体121に対して移動可能に設けられた可動体122とを有している。
【0049】
固定部本体121は、配管Hの側周面に接触してケーシング11(具体的にはサンプル光路L1)に対して配管Hを位置決めするための位置決め面121xを有している。この位置決め面121xは、配管Hの側周面に対して少なくとも2箇所で接触する面であり、本実施形態では固定部本体121は例えばV字状をなす一対の傾斜面を有しており、当該一対の傾斜面が位置決め面121xとなる。
【0050】
可動体122は、配管Hの側周面に接触して配管Hの側周面を位置決め面121xに押圧する押圧部122xを有している。具体的に可動体122は、締結機構を用いて構成されており、ナット122aを締めることによって当該ナット122aが螺合しているボルト122bが固定部本体121に対してスライド移動する。詳細には、ボルト122bの先端部に形成された傾斜面X1と、固定部本体121において前記ボルト122bの先端部が係合する係合部に形成された傾斜面X2とがスライド移動する。このスライド移動に伴ってボルト122bが固定部本体121側に移動し、ボルト122bが押圧部122xとして機能して配管Hを位置決め面121xに押圧する。
【0051】
本実施形態の固定部12は、ボルト122bをガタを持って支持する支持ブロック123を有しており、当該支持ブロック123は固定部本体121に固定ネジ124によって着脱可能に固定される。
【0052】
支持ブロック123を固定部本体121から取り外した状態(
図6参照)において、配管Hを固定部本体121の配管収容部に収容し、その後、支持ブロック123を固定部本体121に固定する。そして、この状態で、ナット122aを締めることによりボルト122bの先端に形成された傾斜面K1が固定部本体121に形成された傾斜面K2をスライドしてボルト122bが配管Hを位置決め面121xに押圧する。
【0053】
2.光学分析装置100を用いた分析方法
次に、本実施形態の光学分析装置100を用いた分析方法について説明する。
【0054】
まず光学分析装置100を配管Hの近傍に設置する。そして、光学分析装置100の固定部12により配管Hをケーシング11に対して位置決め固定する。
【0055】
この状態において光学分析装置100は、リファレンス測定(
図3参照)及びサンプル測定(
図2参照)を行う。リファレンス測定では、情報処理装置COMの制御部によりシャッタ機構6がサンプル光路L1を遮断するように制御され、光源部2の光はリファレンス光路L2を通り光検出部3に検出される(
図3参照)。一方、サンプル測定では、情報処理装置COMの制御部によりシャッタ機構6がリファレンス光路L2を遮断するように制御され、光源部2の光はサンプル光路L1を通り光検出部3に検出される(
図2参照)。
【0056】
その他、第2のシャッタ機構10が情報処理装置COMの制御部により制御されることにより、サンプル光路L1及びリファレンス光路L2が遮断されて、無光状態での光検出部3の検出信号を取得するダーク測定が行われる。ダーク測定により得られた検出信号は、リファレンス測定及びサンプル測定により得られた光検出部3の検出信号を補正するのに用いられる。
【0057】
3.本実施形態の効果
このように構成した本実施形態の光学分析装置100によれば、サンプル光路L1を形成するサンプル光学系4とリファレンス光路L2を形成するリファレンス光学系5とをそれぞれ設けて、シャッタ機構6によりそれらの光路L1、L2を切り替える構成としているので、従来のように光学系を移動させる必要が無い。その結果、光路の切り替えに伴う位置再現性の影響を無くして測定誤差を低減することができる。その上、配管Hに外付けする構成であるので、配管継手等を用いて装置を据え付ける必要がなく、据え付けにかかる時間の削減と作業安全性も改善することができる。
【0058】
また、NDフィルタ41、42によりサンプル光路L1及びリファレンス光路L2の一部を共通にしているので、光学系4、5の配置を簡略化することができる。また、波長依存性の少ないNDフィルタ41、42を用いているので、測定結果における波長影響を低減することができる。
【0059】
リファレンス光路L2において、第1のNDフィルタ41及び第2のNDフィルタ42の間に第2の集光レンズ8を設けているので、サンプル光路L1よりも光路が長いリファレンス光路L2における光の拡散を抑制して、光検出部3に検出される光量低下を防ぐことができる。
【0060】
サンプル光路L1において、光源部2及び配管Hの間に第1の集光レンズ7を設けているので、配管H内の液体試料に充分な光量の光を効率良く当てることができる。
【0061】
配管Hを位置決めして固定する固定部12を有しているので、光学分析装置100を配管Hに外付けする構成であっても、配管Hの位置ずれにより生じる測定誤差を低減することができる。また、固定部12において可動体122の押圧部122xが配管Hを固定部本体の121xに押圧することにより位置決めされるので、簡単な構成により配管Hを位置決めすることができる。
【0062】
4.その他の変形実施形態
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。
【0063】
例えば、前記実施形態において、
図7に示すように、サンプル光路L1とリファレンス光路L2とを逆にしても良い。つまり、リファレンス光路L2を形成するリファレンス光学系5が第1のNDフィルタ53及び第2のNDフィルタ54を有し、サンプル光路L1を形成するサンプル光学系4が、第1のNDフィルタ53を透過した光を反射する第1の反射ミラー43及び配管Hを透過した光を反射して第2のNDフィルタ54を介して光検出部3に検出させる第2の反射ミラー44を有する。この構成であれば、ケーシング11の配置空間ASを小さくすることができ、リファレンス光路L2全体をケーシング11内に形成してリファレンス測定用の光導出窓W2及び光導入窓W4を不要にすることができる。
【0064】
また、前記実施形態では、ケーシング11の配置空間ASを平面視において光学系側から形成しているが、
図8に示すように光源部2及び光検出部3側から形成しても良い。つまり、配置空間ASを挟む一対の収容部11m、11nの一方に光源部2及び第1のNDフィルタ41等を収容し、他方に第2のNDフィルタ42及び光検出部3等を収容する。
【0065】
さらに、前記実施形態では、サンプル光路L1及びリファレンス光路L2の一部がNDフィルタを用いて共通とされていたが、NDフィルタ以外のハーフミラーを用いて共通とされていても良い。
【0066】
前記実施形態では、薬液等の液体試料を分析するものについて説明したが、ガス試料を分析するものであっても良い。
【0067】
その他、本発明の趣旨に反しない限りにおいて様々な実施形態の変形や組み合わせを行っても構わない。