特開2020-166257(P2020-166257A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-166257(P2020-166257A)
(43)【公開日】2020年10月8日
(54)【発明の名称】眼鏡
(51)【国際特許分類】
   G02C 5/14 20060101AFI20200911BHJP
   G02C 5/16 20060101ALI20200911BHJP
【FI】
   G02C5/14
   G02C5/16
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2020-45579(P2020-45579)
(22)【出願日】2020年3月16日
(62)【分割の表示】特願2018-39086(P2018-39086)の分割
【原出願日】2018年2月15日
(71)【出願人】
【識別番号】596102975
【氏名又は名称】株式会社アイトピア
(74)【代理人】
【識別番号】100194467
【弁理士】
【氏名又は名称】杉浦 健文
(72)【発明者】
【氏名】岡本 真行
(57)【要約】
【課題】装着時において、安定した装着を行うことができながらも、見た目が損なわれるのを抑えることができる眼鏡を提供する。
【解決手段】眼鏡1は、装着者の目の前に配置されて光を通す透光部2と、透光部2が装着者の目の前に配置された状態で前記透光部2を支持する一対のテンプル3とを備える。一対のテンプル3の各々は、もみあげ押さえ部35を有する。もみあげ押さえ部35は、装着者のもみあげに重なる位置に配置されて、もみあげを押さえる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装着者の目の前に配置されて光を通す透光部と、
前記透光部が前記装着者の目の前に配置された状態で前記透光部を支持する一対のテンプルと
を備え、
前記一対のテンプルの各々は、前記装着者のもみあげに重なる位置に配置されて、前記もみあげを押さえるもみあげ押さえ部を有し、
前記一対のテンプルの各々は、
前記透光部から前記装着者の耳まで延びたテンプル本体と、
前記テンプル本体から前記装着者の後頭部まで延びて、前記後頭部に接触する後支え部とを有し、
前記後支え部は、装着者の後頭骨の下部に沿って延びる下支持体を有し、
前記下支持体は、前記テンプル本体の後方向の端部から下方に延び、更に、左右方向のうちの装着者側に延びる、
眼鏡。
【請求項2】
装着者の目の前に配置されて光を通す透光部と、
前記透光部が前記装着者の目の前に配置された状態で前記透光部を支持する一対のテンプルと
を備え、
前記一対のテンプルの各々は、前記装着者のもみあげに重なる位置に配置されて、前記もみあげを押さえるもみあげ押さえ部を有し、
前記一対のテンプルの各々は、
前記透光部から前記装着者の耳まで延びたテンプル本体と、
前記テンプル本体から前記装着者の後頭部まで延びて、前記後頭部に接触する後支え部とを有し、
前記後支え部は、テンプル本体の後方向の端部から、テンプル本体よりも上方で、かつ左右方向のうちの装着者側に延びている、
眼鏡。
【請求項3】
前記もみあげ押さえ部は、もみあげに面状に接触する面接触部を有する
請求項1又は2に記載の眼鏡。
【請求項4】
前記一対のテンプルの各々は、
前記テンプル本体に設けられ、前記テンプル本体よりも下方に突出して前記面接触部につながる突出部と
を有する
請求項1〜3のいずれか1項に記載の眼鏡。
【請求項5】
前記装着者の鼻に載り、前記透光部を支持する鼻当てを更に備える
請求項1〜4のいずれか1項に記載の眼鏡。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、眼鏡に関し、より詳しくは、テンプルを有する眼鏡に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、従来の眼鏡が開示されている。特許文献1に記載の眼鏡は、装着者の目の前に配置される一対のレンズと、一対のレンズを保持する一対のリムと、一対のリムから後方向に伸びる一対のテンプルとを備えている。眼鏡は、テンプルが装着者の耳に掛けられることで、装着者に装着される。眼鏡は、装着者に装着されると、レンズが装着者の両目の前に配置される。これにより、装着者は、レンズを通した視界を得ることができる。
【0003】
特許文献1に記載の眼鏡は、頬骨当てパッド部を備えている。頬骨当てパッド部は、眼鏡を装着した状態で、装着者の頬骨に接触するように構成されている。眼鏡は、頬骨当てパッド部によって頬骨で支持されることで、鼻当てパッド無しで、レンズの位置を安定した状態に保つことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第5243454号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1記載の眼鏡では、頬骨当てパッド部が頬骨に接触するように構成されており、装着時に目立つため、装着者の見た目を損なうという問題がある。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、装着時において、安定した装着を行うことができながらも、見た目が損なわれるのを抑えることができる眼鏡を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の眼鏡は、装着者の目の前に配置されて光を通す透光部と、前記透光部が前記装着者の目の前に配置された状態で前記透光部を支持する一対のテンプルとを備える。前記一対のテンプルの各々は、もみあげ押さえ部を有する。もみあげ押さえ部は、前記装着者のもみあげに重なる位置に配置されて、前記もみあげを押さえる。
【発明の効果】
【0008】
本発明の眼鏡によれば、装着時において、安定した装着を行うことができながらも、見た目が損なわれるのを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る眼鏡の斜視図である。
図2図2は、同上の眼鏡の補助体周辺の拡大側面図である。
図3図3は、同上の眼鏡を装着した状態の側面図である。
図4図4Aは、変形例1の補助体周辺の拡大側面図である。図4Bは、変形例2の補助体周辺の拡大側面図である。図4Cは、変形例3の補助体周辺の拡大側面図である。
図5図5は、変形例4の眼鏡を装着した状態の斜め後方から見た斜視図である。
図6図6は、変形例5の眼鏡を装着した状態の斜め後方から見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(1)概要
本発明の一例の眼鏡1について、実施形態に基づいて説明する。
本実施形態に係る眼鏡1は、図1に示すように、透光部2と、一対のテンプル3とを備えている。透光部2は、装着者5の目の前に配置されて光を通す部分である。テンプル3は、透光部2が装着者5の目の前に配置された状態で、透光部2を支持する部分である。
【0011】
本実施形態に係る一対のテンプル3は、それぞれに、眼鏡1が装着者5に装着された状態で、もみあげ51に重なるもみあげ押さえ部35を有している。眼鏡1は、テンプル3によって、耳に掛かると共にもみあげ51が押さえられることで、安定した装着状態を保つことができる。しかも、もみあげ押さえ部35は、もみあげ51に重なるため、装着した状態でも、目立たないように配置される。したがって、装着者5は、眼鏡1を装着した状態でも、見た目が損なわれるのを抑えることができる。
本開示でいう「装着者5」とは、眼鏡1を装着した、または装着しようとする者をいう。装着者5は、老若男女を特に問わない。
【0012】
(2)詳細
以下、本実施形態に係る眼鏡1の具体的な構成について、詳細を説明する。
本実施形態に係る眼鏡1は、図1に示すように、透光部2と、一対のテンプル3と、鼻当て4とを備えている。
【0013】
透光部2は、装着者5の目(両目)の前に配置されて光を通す部分である。装着者5は、眼鏡1を装着することで、透光部2を通した視界を得ることができる。透光部2は、一対の透光体21と、各透光体21を保持するリム22と、リム22に設けられた智23と、一対の透光体21をつなぐブリッジ24とを備えている。
【0014】
ここで、本実施形態に係る透光部2は、一対の透光体21を備えているが、これに限らず、本開示では、両目に対応するように配置された1枚の透光体21で構成されてもよい。また、本開示に係る透光部2は、リム22を有していなくてもよく、透光体21に、直接、智23が取り付けられてもよい。
【0015】
一対の透光体21は、光を通す部材である。各透光体21は、本実施形態では、透明な凸レンズで構成されている。各透光体21は、正面から見て(以下、正面視)円形状(ここでは、長円形状)に形成されている。
【0016】
本実施形態に係る透光体21は、透明な凸レンズであるが、本開示では、凹レンズで構成されてもよいし、透明でなくてもよい。すなわち、透光体21としては、サングラス等のように色付きのガラス(色ガラス)であってもよいし、また、視力を矯正するためのものでなくてもよい。
【0017】
リム22は、各透光体21に対し、当該透光体21の外縁の一部又は全部(少なくとも一部)に取り付けられて、当該透光体21を保持する部分である。リム22は、本実施形態では、透光体21の外縁のうちの上半分にわたっている。リム22は、例えば、金属製のワイヤーや、合成樹脂等により構成される。
【0018】
ブリッジ24は、左右方向に離れて配置された一対の透光体21同士をつなぐ部分である。ブリッジ24は、本実施形態では、一対のリム22をつなぐことで、一対の透光体21同士をつないでいる。ブリッジ24は、リム22と一体成形されてもよいし、リム22とは別部材であってもよい。また、リム22が設けられていない眼鏡1においては、透光体21に直接取り付けられてもよい。
【0019】
智23は、透光体21とテンプル3とをつなぐ部分である。智23は、本実施形態では、リム22に設けられており、リム22を介して透光体21に対して固定されている。智23は、一対の透光体21に対して1対1で設けられている。智23は、透光体21において、左右方向の端部のうちのブリッジ24とは反対側の端部に設けられている。智23は、上方から見て(以下、平面視)L字状に形成されており、後方向の先端に、ヒンジを介してテンプル3が取り付けられている。
【0020】
鼻当て4は、装着者5の鼻に載り、透光部2を支持する。鼻当て4は、一対のリム22において、互いに対向する部分に設けられている。鼻当て4は、本実施形態では一対設けられており、左右方向に離れて配置されている。
【0021】
一対のテンプル3は、透光部2が装着者5の目の前に配置された状態で、透光部2を支持する部分である。各テンプル3は、テンプル本体31と、モダン32と、補助体33とを備えている。
テンプル本体31は、テンプル3の主体を構成する部分であり、智23から(つまり、透光部2の縁部から)装着者5の耳まで延びる。テンプル本体31は、装着者5の頭の側部(側頭部)に位置する。テンプル本体31は、本実施形態では、線状(又は棒状)の金属材で構成されるが、本開示では扁平な棒状の樹脂材料であってもよく、形状や材質は特に限られない。
【0022】
モダン32は、装着者5の耳に掛けられる部分であり、テンプル本体31の後方向の先端に取り付けられる。モダン32は、本実施形態では、シリコン等の合成樹脂やゴムなどで構成される。ただし、本開示に係るモダン32は、テンプル本体31と別の素材でなくてもよく、例えば、テンプル本体31の後方向の先端部を耳の付け根の上部に沿って湾曲させて構成されてもよい。
【0023】
補助体33は、装着者5が眼鏡1を装着した際に、テンプル本体31及びモダン32での支持に加えて、支持力を補助する部分である。本実施形態に係る眼鏡1は、補助体33を有することで、透光部2を安定して支持することができるため、例えば、透光部2の重量が大きくなっても、安定した支持が可能である。補助体33は、テンプル本体31の左右方向の一対の面のうち、装着者5側の面に取り付けられている。補助体33は、図2に示すように、取付部34と、もみあげ押さえ部35とを備えている。
【0024】
取付部34は、補助体33をテンプル本体31に取り付ける部分である。取付部34は、本実施形態では、テンプル本体31に沿って延びた部分であり、前方向の先端部でテンプル本体31に対してピンにより固定されている。ただし、本開示では、テンプル本体31と取付部34との固定方法は、ピン限らず、ねじ留め,溶着,溶接,接着などにより行われてもよい。取付部34の後方側の部分は湾曲しており、その端部は下方向に臨んでいる。取付部34の後方向の先端は、突出部351につながっている。
【0025】
もみあげ押さえ部35は、装着時において装着者5のもみあげ51を押さえる部分であり、もみあげ51を押さえることで、眼鏡1を装着した際の安定性を向上させる。もみあげ押さえ部35は、図3に示すように、装着者5のもみあげ51に重なる位置に配置される。
ここで、本開示において、もみあげ押さえ部35が「装着者5のもみあげ51に重なる」とは、装着者5が眼鏡1を装着した際に、もみあげ押さえ部35が装着者5のもみあげ51が生え得る部分に位置することを意味する。つまり、例えば、装着者5の鬢の毛が無い場合や、装着者5が長髪であって、鬢の毛が耳に沿って細く生え下がっていないように見える場合にも、もみあげ51が生え得る部分にもみあげ押さえ部35が位置していれば、もみあげ押さえ部35が装着者5のもみあげ51に重なる、こととする。また、ここでいう「もみあげ51」とは、鬢の毛1本1本を意味するのではなく、鬢の毛の束を意味する。本実施形態に係るもみあげ押さえ部35は、突出部351と、面接触部352とを備えている。
【0026】
突出部351は、図2に示すように、テンプル本体31よりも下方に突出し、面接触部352につながる。突出部351は、全長にわたってもみあげ51に接触する。突出部351は、取付部34を介してテンプル本体31に対して固定されており、つまり、テンプル本体31に設けられている。本実施形態では、突出部351は、取付部34を介してテンプル本体31に固定されているが、例えば、突出部351は、テンプル本体31に一体に形成されてもよい。すなわち、本開示でいう、突出部351がテンプル本体31に設けられる、とは、突出部351がテンプル本体31に対し、間接的に固定される場合も、直接的に固定される場合も含まれ、また、一体であるか別体であるかは特に限らない。
【0027】
本実施形態に係る突出部351は、下方向に沿って直線状に延びている。突出部351は、取付部34の幅と同じ幅であり、テンプル本体31の幅と同じ幅である。突出部351の下端部には、面接触部352が形成されている。
【0028】
面接触部352は、もみあげ51に面状に接触する部分である。面接触部352は、突出部351の下端につながっている。面接触部352は、側面視において、テンプル本体31の幅よりも幅広に形成されている。したがって、本実施形態に係る面接触部352は
、もみあげ51に対する単位長さ当たりの接触面積が、テンプル本体31よりも大きい。面接触部352は、本実施形態では、面接触パッドで構成されており、柔軟性を有している。また、面接触部352は、本実施形態では、もみあげ51の幅以下の幅で形成されている。
ここで、本開示において、面接触部352が「もみあげ51に面状に接触する」とは、装着者5が眼鏡1を装着した際に、面接触部352が装着者5のもみあげ51が生え得る部分に、面状に接触することを意味し、鬢の毛の有無は問わない。つまり、面接触部352は、肌に接触する場合も含む。また、本開示にいう「面状に接触する」とは、面接触部352のもみあげ51への接触面の少なくとも一部が平坦であることを意味する。「平坦である」とは、平面に限らず、曲率半径が大きくて平面にみなせる面を含むものとする。
【0029】
このように、本実施形態に係る眼鏡1はもみあげ押さえ部35を有しているため、装着者5が眼鏡1を装着した場合、図3に示すように、もみあげ押さえ部35を目立たないようにできる。また、本実施形態に係る眼鏡1は、もみあげ押さえ部35を有しているため、装着した状態において安定度を向上させることができる。このため、鼻当て4が無くても、眼鏡1の装着状態を安定させることができるが、本実施形態に係る眼鏡1は、鼻当て4を有することで、さらに装着状態の安定性が向上する。
【0030】
(3)変形例
以上説明した本実施形態に係る眼鏡1は、本開示の一例に過ぎない。以下、本開示に係る眼鏡1の変形例を説明する。以下のいくつかの変形例と上記実施形態とは適宜組み合わせて用いることができる。
【0031】
(3−1)もみあげ押さえ部35の変形例1
変形例1に係るもみあげ押さえ部35は、図4Aに示すように、突出部351を有するが、面接触部352を有していない。ただし、突出部351は、棒状のパッドで構成されており、柔軟性を有している。また、変形例1に係る取付部34は、テンプル本体31の後方向の端部に固定され、固定部分から前方向に沿って延びている。
【0032】
もみあげ押さえ部35を突出部351のみで構成することで、変形例1の眼鏡1は、上記実施形態の眼鏡1に比べて、装着時の安定性ではやや低下するものの、装着時において、もみあげ押さえ部35をより目立たなくすることができる。
【0033】
(3−2)もみあげ押さえ部35の変形例2
変形例2に係るもみあげ押さえ部35は、図4Bに示すように、面接触部352を有するが、突出部351を有していない。本変形例に係るもみあげ押さえ部35は、取付部34の下端部(後端部)に取り付けられており、テンプル本体31よりも下方に位置している。
【0034】
本変形例に係る眼鏡1は、突出部351を有していないため、上記実施形態の眼鏡1に比べて、装着時の安定性ではやや低下するものの、面接触部352により、もみあげ51に対して面状に接触するため、十分な装着時の安定性を得ることができる。特に、上記実施形態及び変形例1のもみあげ押さえ部35に比べて、本変形例のもみあげ押さえ部35では、上下方向の長さを短くできるため、もみあげ51が短い装着者5に対しても、もみあげ押さえ部35を目立たなくすることができる。
【0035】
(3−3)もみあげ押さえ部35の変形例3
変形例3に係るもみあげ押さえ部35は、図4Cに示すように、面接触部352を有するが、突出部351を有していない。また、本変形例では、取付部34も有しておらず、面接触部352が直接的にテンプル本体31に取り付けられている。面接触部352は、
テンプル本体31において、装着者5のもみあげ51に重なる位置に配置されている。
【0036】
なお、本変形例では、面接触部352はテンプル本体31に対して位置固定されているが、本開示では、テンプル本体31の長手方向(つまり前後方向)に沿って移動可能に構成されてもよい。
【0037】
本変形例に係る眼鏡1では、変形例2と同様、装着時において、十分な安定性を得ることができながら、もみあげ51が短い装着者5に対しても、もみあげ押さえ部35を目立たなくすることができる。
【0038】
(3−4)テンプル3の変形例4
変形例4に係るテンプル3は、図5に示すように、上記実施形態のテンプル3に加えて後支え部36を更に備える点で上記実施形態とは異なる。後支え部36は、テンプル本体31から装着者5の後頭部まで延びて、後頭部に接触する。
【0039】
本変形例では、後支え部36は、後頭骨52の下部に沿って延びる下支持体362を有している。下支持体362は、テンプル3の後方向の端部(モダン32の後端部)から後方向で、かつ左右方向のうちの装着者5側に延びている。一対の下支持体362の先端同士は、後頭部の中央で互いに対向している。各下支持体362は、テンプル3の後方向の端部から下方に延び、更に、左右方向のうちの装着者5側に延びる。下支持体362の曲がり部は湾曲している。
【0040】
変形例4に係るテンプル3は、下支持体362が後頭骨52の下部に接触しており、上方向への移動が規制されている。このため、上記実施形態に比べて、眼鏡1の装着状態をより安定させることができる。なお、本変形例に係る眼鏡1も、上記実施形態と同様のもみあげ押さえ部35を有しているが、変形例1〜3のもみあげ押さえ部35を適宜適用することができる。
【0041】
(3−5)テンプル3の変形例5
変形例5に係るテンプル3は、図6に示すように、上記実施形態のテンプル3に加えて、後支え部36を更に備える点で上記実施形態とは異なる。後支え部36は、テンプル本体31から装着者5の後頭部まで延びて、後頭部に接触する。
【0042】
本変形例では、後支え部36は、テンプル3の後方向の端部から、テンプル3よりも上方で、かつ左右方向のうちの装着者5側に延びている。一対の上支持体361の先端同士は、後頭部の中央で互いに対向している。
【0043】
変形例5に係るテンプル3は、上支持体361が後頭部に接触していることで、上記実施形態に比べて、眼鏡1の装着状態をより安定させることができる。なお、本変形例に係る眼鏡1も、上記実施形態と同様のもみあげ押さえ部35を有しているが、変形例1〜3のもみあげ押さえ部35を適宜適用することができる。
【0044】
(3−6)その他の変形例
以下、上述した変形例とは別の上記実施形態の変形例を列挙する。
【0045】
上記実施形態の透光体21は、透明なガラスで構成されたが、本開示では、透光体21に対して後方から映像を投影し、実際の視界に映像を重ねる、いわゆるAR(拡張現実感)のためのモニターであってもよいし、透明な液晶ディスプレイで構成されてもよい。つまり、本開示の眼鏡1は、眼鏡式のウェアラブル端末に適用することが可能である。
【0046】
上記実施形態に係るもみあげ押さえ部35は、装着者5のもみあげ51の幅内に収まるように構成されたが、本開示では、もみあげ押さえ部35は、装着者5のもみあげ51よりも幅広であってもよい。
【0047】
上記実施形態に係る突出部351は、装着者5のもみあげ51に接触しており、眼鏡1の装着時の安定性に寄与していたが、本開示にかかる突出部351は、装着者5のもみあげ51に接触しなくてもよい。
【0048】
上記実施形態に係る眼鏡1は鼻当て4を有していたが、本開示では、鼻当て4はなくてもよい。
【0049】
上記実施形態に係る眼鏡1では、突出部351の下端に面接触部352が形成されたが、本開示では、面接触部352は、突出部351の長手方向の途中に位置していてもよい。また、面接触部352は、突出部351と別体で構成されてもよく、突出部351に対して位置調整可能に構成されてもよい。
【0050】
(4)まとめ
以上説明したように、第1の態様の眼鏡1は、装着者5の目の前に配置されて光を通す透光部2と、透光部2が装着者5の目の前に配置された状態で前記透光部2を支持する一対のテンプル3とを備える。一対のテンプル3の各々は、もみあげ押さえ部35を有する。もみあげ押さえ部35は、装着者5のもみあげ51に重なる位置に配置されて、もみあげ51を押さえる。
第1の態様の眼鏡1によれば、装着者5に装着した状態では、もみあげ押さえ部35がもみあげ51を押さえるため、安定した装着を行うことができる。その上、もみあげ押さえ部35がもみあげ51に重なるため、もみあげ押さえ部35が目立たないようにできる。つまり、第1の態様の眼鏡1によれば、装着時において、安定した装着を行うことができながらも、見た目が損なわれるのを抑えることができる。
【0051】
第2の態様の眼鏡1は、第1の態様において、もみあげ押さえ部35が、もみあげ51に面状に接触する面接触部352を有する。
第2の態様の眼鏡1によれば、もみあげ押さえ部35がもみあげ51に面状に接触するため、装着時において、より安定した装着を行うことができる。
【0052】
第3の態様の眼鏡1は、第2の態様において、一対のテンプル3の各々が、テンプル本体31と、突出部351とを備える。テンプル本体31は、透光部2の縁部から装着者5の耳まで延びる。突出部351は、テンプル本体31に設けられ、テンプル本体31よりも下方に突出して面接触部352につながる。
第3の態様の眼鏡1によれば、もみあげ51のできる限り下の方に面接触部352を接触させることができるため、装着時において、より一層、安定した装着を行うことができる。
【0053】
第4の態様の眼鏡1は、第1〜第3の態様のいずれかの態様において、装着者5の鼻に載り、透光部2を支持する鼻当て4を更に備える。
第4の態様の眼鏡1によれば、鼻当て4でも眼鏡を支持することができるため、装着時において、より一層、安定した装着を行うことができる。
【0054】
第5の態様の眼鏡1は、第1〜第4の態様のいずれかの態様において、一対のテンプル3の各々が、テンプル本体31と、後支え部36とを有する。テンプル本体31は、透光部2から装着者5の耳まで延びる。後支え部36は、テンプル本体31から装着者5の後頭部まで延びて、後頭部に接触する。
第5の態様の眼鏡1によれば、透光部2は、もみあげ押さえ部35に加えて、後支え部36でも支持されるため、装着時において、より一層、安定した装着を行うことができる。
【0055】
ただし、第2〜第5の態様は、本発明においては、必須の構成ではなく、適宜選択して採用することができる。
【符号の説明】
【0056】
1 眼鏡
2 透光部
3 テンプル
31 テンプル本体
35 もみあげ押さえ部
351 突出部
352 面接触部
36 後支え部
4 鼻当て
5 装着者
51 もみあげ
図1
図2
図3
図4
図5
図6