【解決手段】ユーザによる2以上の操作に関する操作情報を有する1または2以上の認証情報が格納される認証情報格納部と、2以上の操作の集合である操作列、または操作列から取得される操作情報を受け付ける受付部と、受付部が受け付けた操作列から取得される操作情報、または受付部が受け付けた操作情報を用いて、認証情報格納部に格納されている認証情報を参照し、操作情報が正当か否かを判断する認証処理を行う認証部と、認証処理の結果に応じた処理を行う認証結果処理部とを具備する情報処理装置により、操作列を用いて認証を行う仕組みを提供できる。
ユーザによる2以上の操作に関する操作情報を有する1または2以上の認証情報が格納される認証情報格納部、受付部、認証部、および認証結果処理部によって実現される情報処理方法であって、
前記受付部が、2以上の操作の集合である操作列、または操作列から取得される操作情報を受け付ける受付ステップと、
前記認証部が、前記受付部が受け付けた操作列から取得される操作情報、または前記受付部が受け付けた操作情報を用いて、前記認証情報格納部に格納されている認証情報を参照し、当該操作情報が正当か否かを判断する認証処理を行う認証ステップと、
前記認証結果処理部が、前記認証処理の結果に応じた処理を行う認証結果処理ステップとを含む情報処理方法。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、情報処理装置等の2つの実施形態について図面を参照して説明する。なお、各実施の形態において同じ名称を付した構成要素は、基本的には同様の動作を行うので、異なる動作についてのみ説明し、共通する動作についての再度の説明を省略する場合がある。
【0024】
実施の形態1では、1または2以上の各端末装置2ごとに、2以上の操作の集合である操作列を用いて認証を行うサーバである情報処理装置1を含む情報システムについて説明する。なお、操作、および操作列については、後述する。
【0025】
実施の形態2では、操作列を用いて認証を行うスタンドアロンの端末装置である情報処理装置10について説明する。
【0026】
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態における情報システムのブロック図である。情報システムは、情報処理装置1、および1または2以上の端末装置2を備える。情報処理装置1は、例えば、LANやインターネット等のネットワーク、無線または有線の通信回線などを介して、1以上の各端末装置2と通信可能に接続される。
【0027】
情報処理装置1は、例えば、各種のオンラインサービスを提供する企業や団体などの組織のサーバであるが、クラウドサーバやASPサーバ等でもよく、そのタイプや所在は問わない。
【0028】
端末装置2は、例えば、オンラインサービスを利用するユーザの端末である。端末は、例えば、携帯端末である。携帯端末は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話機、ノートPC等であるが、その種類は問わない。または、端末は、据え置き型のPCでもよく、そのタイプは問わない。
【0029】
または、端末装置2は、例えば、組織の又はその職員の端末でもよく、その所在も問わない。
【0030】
ただし、情報処理装置1は、スタンドアロンでもよい。すなわち、情報システムは、一のサーバのみで構成され、1以上の端末装置2を含まなくても構わない。また、かかる一のサーバは、例えば、実施の形態2における情報処理装置10と考えることもできる。
【0031】
情報処理装置1は、格納部11、受付部12、処理部13、および出力部14を備える。格納部11は、認証情報格納部111を備える。処理部13は、認証部131、認証結果処理部132、および登録部133を備える。
【0032】
端末装置2は、端末格納部21、端末受付部22、端末送信部23、端末受信部24、端末処理部25、および端末出力部26を備える。
【0033】
情報処理装置1を構成する格納部11は、各種の情報を格納し得る。各種の情報とは、例えば、後述する認証情報である。
【0034】
なお、格納部11には、例えば、後述する1または2以上の画面構成情報が格納されてもよい。格納部11に格納されるその他の情報については、適時説明する。
【0035】
認証情報格納部111は、1または2以上の認証情報が格納される。認証情報とは、認証に関する情報である。本実施の形態における認証とは、例えば、受け付けられた操作情報が正当か否かを判断することである、といってもよい。なお、受け付けについては後述する。
【0036】
認証情報は、操作情報を有する。操作情報とは、操作列に関する情報である。操作列とは、2以上の操作の集合である。操作は、通常、端末装置2に対する操作であるが、情報処理装置1に対する操作でもよい。
【0037】
操作は、例えば、画面に対する操作である。画面に対する操作とは、例えば、画面遷移に関する操作(以下、画面遷移操作と記す場合がある)である。画面遷移とは、例えば、2以上の画面のうち、一の画面が表示されている状態から、他の画面が表示されている状態への状態変化、または、かかる情報変化を2回以上繰り返すことである、といってもよい。
【0038】
画面遷移は、特に、例えば、順序性を有する2以上の画面のうち、一の画面が表示されている状態から、次の画面または前の画面が表示されている状態への状態変化、または、かかる情報変化を2回以上繰り返すことであってもよい。
【0039】
順序性とは、例えば、一の方向に順番に並ぶことである、といってもよい。一の方向とは、例えば、左から右の方向であるが、上から下の方向でもよい。または、一の方向は、例えば、右から左への方向、または下から上への方向でもよいし、あるいは、斜め左下から斜め右上といった、斜めの方向でも構わない。以下では、かかる一の方向を順方向、当該一の方向の反対の方向を逆方向と呼ぶ。
【0040】
本実施の形態において、2以上の画面は、具体的には、例えば、左から右の方向を順方向とする順序性を有するものとする。ただし、順序性は、例えば、上から下への方向を順方向とする順序でもよいし、右から左または下から上の方向を順方向とする順序でも、斜め方向を順方向とする順序でもよく、その種類は問わない。順序性を有する2以上の画面の間での画面遷移は、通常、現在の画面の隣の画面への遷移である。
【0041】
または、2以上の画面は、何ら順序性を有していなくてもよい。その場合は、一の画面が表示されている状態から、どの画面が表示されている状態に遷移してもよい。
【0042】
ただし、操作情報は、例えば、操作した結果の情報でもよい。操作した結果とは、例えば、画面遷移である。画面遷移を示す操作情報は、例えば、2以上の画面識別子の列(以下、画面識別子列)で構成される。画面識別子列は、例えば、“画面3,画面2,画面1,画面2,画面3”等であるが、その表現形式は問わない。
【0043】
または、操作した結果は、例えば、画面内でタッチされた図柄の強調でもよい。強調とは、例えば、拡大や変形、着色や鮮明化等の画像処理であるが、タッチされた図柄を目立たせる処理であれば何でもよい。図柄は、例えば、フォルダやアイコンであるが、ボタンや矢印等でもよく、その種類は問わない。この種の操作情報は、例えば、2以上の図柄識別子の列(以下、図柄識別子列)で構成される。図柄識別子列は、例えば、“フォルダ1,アイコン5,アイコン4”等であるが、その表現形式は問わない。
【0044】
後述する端末格納部21には、例えば、上記のような順序性を有する2以上の画面に対応する2以上の画面構成情報が格納されている。格納される2以上の各画面構成情報には、例えば、当該画面の順序を示す順序情報が対応付いている。順序情報は、例えば、“1”,“2”,“3”等の番号であるが、順序を示し得る情報であれば何でもよい。なお、2以上の画面構成情報が、2以上の画面の順序性に従って順番に格納されている場合には、各画面構成情報に順序情報は対応付いていなくてもよい。
【0045】
以下では、順序情報“i”が対応付いた又はi番目に格納されている画面構成情報を、画面構成情報iのように記す場合がある。また、画面構成情報iで構成される画面を、画面iのように記す場合がある。
【0046】
一の操作列に対応する画面遷移は、通常、当該操作列を構成する操作の数と同じ数の状態変化の集合である状態変化列で構成される。具体的には、例えば、画面3が表示された状態を初期状態として、「戻る」ボタンを押下する操作(以下、戻る操作)が2回行われた場合、2回の戻る操作で構成される操作列(以下、操作列“戻る操作,戻る操作”のように記す場合がある)に対応する画面遷移は、画面3が表示された状態から画面2が表示された状態への第一の状態変化、および画面2が表示された状態から画面1が表示された状態への第二の状態変化、の2つの状態変化で構成される。なお、以下では、かかる画面遷移を画面遷移“画面3,画面2,画面1”のように記す場合がある。また、画面1〜3の各々は、「戻る」ボタンと「進む」ボタンを有する。
【0047】
また、例えば、画面3が表示された状態で、戻る操作が2回行われた後、「進む」ボタンを押下する操作(以下、進む操作)が2回、さらに行われた場合、当該4回の操作で構成される操作列“戻る操作,戻る操作,進む操作,進む操作”に対応する状態変化列は、画面3が表示された状態から画面2が表示された状態への第一の状態変化、画面2が表示された状態から画面1が表示された状態への第二の状態変化、画面1が表示された状態から画面2が表示された状態への第三の状態変化、および画面2が表示された状態から画面3が表示された状態への第四の状態変化、の4つの状態変化で構成される。なお、以下では、かかる画面遷移を画面遷移“画面3,画面2,画面1,画面2,画面3”のように記す場合がある。
【0048】
ただし、一の操作列を構成する操作の数と、当該操作列に対応する画面遷移を構成する状態変化の数とは、同じでなくてもよい。例えば、2以上の操作で一の状態変化が生じてもよいし、一の操作で2以上の状態変化が生じても構わない。つまり、操作と状態変化とは、一対一に対応していなくてもよい。
【0049】
なお、左向きの矢印にタッチする操作(以下、左矢印操作)は、画面遷移に関して、上記進む操作と同等の機能を有する。同様に、右向きの矢印にタッチする操作(以下、右矢印操作)は、画面遷移に関して、上記戻る操作と同等の機能を有する。従って、例えば、操作列“左矢印操作,左矢印操作”によっても、上記画面遷移“画面3,画面2,画面1”が生じる。また、操作列“左矢印操作,左矢印操作,右矢印操作,右矢印操作”によっても、上記画面遷移“画面3,画面2,画面1,画面2,画面3”が生じる。
【0050】
また、状態変化は、例えば、フリック操作によっても実現可能である。具体的には、例えば、上記画面遷移“画面3,画面2,画面1”は、左から右へのフリック操作(以下、右フリック操作)を2回行うことによっても実現される。また、例えば、上記画面遷移“画面3,画面2,画面1,画面2,画面3”は、右フリック操作を2回行った後、右から左へのフリック操作(以下、左フリック操作)をさらに2回行うことによっても実現される。
【0051】
このように、画面遷移に関する操作の種類は問わない。また、一の画面遷移に対応する操作列が、2種類以上、存在してもよい。
【0052】
さらに、一の画面遷移に対応する2以上の各操作列は、同種の操作のみで構成されていなくてもよい。具体的には、上記画面遷移“画面3,画面2,画面1”に対応する操作列は、例えば、操作列“戻る操作,右フリック操作”でもよいし、操作列“戻る操作,右矢印操作”でもよいし、操作列“右フリック操作,右矢印操作”でもよい。なお、上記画面遷移“画面3,画面2,画面1”に対応する操作列は、3×3=9種類が存在し得る。同様に、上記画面遷移“画面3,画面2,画面1,画面2,画面3”に対応する操作列は、3×3×3×3=81種類が存在し得る。
【0053】
または、画面に対する操作は、一の画面内での操作でもよい。一の画面内での操作とは、例えば、ディスプレイに、一のアプリの画面しか表示されていない場合は、一のアプリ内での操作である。または、ディスプレイに、2以上のアプリの画面が表示される2以上のウィンドウが開かれている場合は、そのうち一のウィンドウ内での操作となる。
【0054】
一のアプリ内での操作とは、例えば、一のアプリの画面(例えば、通信アプリの待ち受け画面等)に、予め決められた2以上のアイコン(例えば、アイコン1、アイコン2、アイコン3等)が表示されている場合に、一のアイコンにタッチする操作である。
【0055】
アプリ内での操作列とは、2以上のアイコンを、例えば、アイコン3、アイコン2、アイコン1といった特定の順序でタッチする、2以上の操作の集合で構成されてもよい。以下では、かかる操作列を、例えば、操作列“アイコン3,アイコン2,アイコン1”のように記す場合がある。なお、一の操作列を構成する2以上の操作は、同じアイコンに対す2以上の操作を含んでいてもよい。この種の操作列は、例えば、操作列“アイコン3,アイコン3,アイコン1”等、何でもよい。
【0056】
一のウィンドウ内での操作とは、例えば、一のアプリ内で、1または2以上のフォルダ(例えば、フォルダ1,フォルダ2等)が表示されており、そのうち一のフォルダ(例えば、フォルダ1)をタッチする操作に応じて、当該フォルダに含まれる1または2以上のアイコン(例えば、アイコン4,アイコン5等)が表示された一のウィンドウが開かれた後、当該一のウィンドウ内の1または2以上のアイコンを、例えば、“アイコン5,アイコン4”といった特定の順序でタッチする操作であってもよい。
【0057】
従って、一の画面内での2以上操作の集合である操作列は、例えば、一のアプリ内で、2以上のアイコンを特定の順序でタッチする操作の集合(例えば、“アイコン3,アイコン2,アイコン1”等)でもよいし、一のウィンドウ内の1または2以上のアイコンを特定の順序でタッチする操作の集合(例えば、“アイコン5,アイコン4”等)でもよい。
【0058】
または、一の画面内での操作列は、一のアプリ内で、特定のフォルダ(例えば、フォルダ1)にタッチした後、そのフォルダ内の1以上のアイコンを特定の順序でタッチする操作の集合(例えば、“フォルダ1,アイコン5,アイコン4”等)でもよいし、さらに、その特定のフォルダ内に、別の1以上のフォルダ(フォルダ3、フォルダ4等)がさらに含まれており、当該別の1以上のフォルダのうち特定のフォルダ(例えば、フォルダ4)に、1以上のアイコン(例えば、アイコン6,アイコン7等)が含まれていて、特定のフォルダを選択した後、当該特定のフォルダ内の別の特定のフォルダを選択し、さらに当該別の特定のフォルダ内の1以上のアイコンをタッチする操作の集合(例えば、“フォルダ1,フォルダ4,アイコン7”等)でもよい。
【0059】
ただし、操作は、画面する操作に限らず、例えば、ハードウェアのキーやボタン(例えば、カーソルキー、ホームボタン等)などに対する操作でもよく、その種類は問わない。
【0060】
操作情報は、例えば、上記のような各種の操作列でもよいし、操作列から取得される情報でもよい。操作列から取得される情報とは、例えば、操作列に対応するID列である。ID列とは、2以上のIDの集合である。IDとは、操作を識別する情報である。例えば、格納部11に、操作とIDとの対の集合が格納されている。なお、以下では、操作とIDとの対を「対情報」と記し、1または2以上の対情報の集合を「対情報群」と記す場合がある。
【0061】
対情報は、例えば、操作“戻る操作”とID“1”との対、“進む操作”とID“2”との対などである。または、対情報は、例えば、操作“左矢印操作”とID“1a”との対、操作“右矢印操作”とID“2a”との対などでもよい。または、対情報は、例えば、操作“右フリック操作”とID“1b”との対、操作“左フリック操作”とID“1b”との対などでもよい。または、対情報は、例えば、操作“アイコン1”とID“I1”との対、操作“アイコン2”とID“I2”との対などでもよい。または、対情報は、例えば、操作“フォルダ1”とID“F1”との対、操作“フォルダ2”とID“F2”との対などでもよい。
【0062】
また、認証情報は、通常、端末識別子も有する。端末識別子とは、端末装置2を識別する情報である。端末識別子は、例えば、MACアドレスやIPアドレス等のアドレス、IDなどであるが、端末装置2を識別し得る情報であれば何でもよい。特に、例えば、端末装置2が携帯端末である場合、端末識別子は、ユーザ識別子でもよい。ユーザ識別子とは、端末装置2のユーザを識別する情報である。ユーザ識別子は、例えば、住所・氏名、メールアドレス、携帯電話番号などであるが、ユーザを識別し得る情報であれば何でもよい。
【0063】
ただし、情報システムを構成する端末装置2の数が1つだけである場合、認証情報は、端末識別子を有していなくてもよい。
【0064】
認証情報格納部111には、具体的には、例えば、操作情報“戻る操作,戻る操作,進む操作,進む操作”と端末識別子“A”とを有する認証情報(以下、認証情報1と記す場合がある)、操作情報“戻る操作,右フリック操作”と端末識別子“B”とを有する認証情報(認証情報2)、“フォルダ1,アイコン5,アイコン4”と端末識別子“C”とを有する認証情報(認証情報3)などが格納されていてもよい。
【0065】
なお、認証情報1は、前述の対情報群を用いて、例えば、“(1,1,2,2),A”のように表現されてもよい。同様に、認証情報2は、例えば、“(1,1a),B”のように表現されてもよいし、認証情報3は、例えば、“(F1,I5,I4),C”のように表現されてもよい。
【0066】
受付部12は、各種の情報を受け付ける。各種の情報とは、例えば、操作列、操作情報、端末識別子などである。受け付けとは、例えば、キーボードやタッチパネル等の入力デバイスから入力された情報の受け付け、ネットワークや通信回線等を介して送信された情報の受信、ディスクや半導体メモリ等の記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念である。
【0067】
受付部12は、通常、1以上の各端末装置2から、操作列または操作情報と、端末識別子とを、端末識別子に対応付けて受信する。
【0068】
具体的には、受付部12は、例えば、ユーザAの端末装置2から、操作情報“戻る操作,戻る操作,進む操作,進む操作”と、端末識別子“A”とを受信する。また、受付部12は、例えば、ユーザBの端末装置2から、操作情報“戻る操作,右フリック操作”と、端末識別子“B”とを受信してもよい。さらに、受付部12は、例えば、ユーザCの端末装置2から、操作情報“フォルダ1,アイコン5,アイコン4”と、端末識別子“C”とを受信してもよい。
【0069】
ただし、情報システムを構成する端末装置2の数が1つだけである場合、受付部12は、操作列または操作情報のみを受信し、端末識別子を受信しけなくてもよい。
【0070】
または、受付部12は、例えば、キーボード等の入力デバイスを介して操作列を受け付け、受け付けた操作列から、格納部11に格納されている上記対情報群を用いて操作情報を取得してもよい。具体的には、例えば、受け付けられた操作列“戻る操作,戻る操作,進む操作,進む操作”から操作情報“1,1,2,2”が取得され、また、受け付けられた操作列“戻る操作,右フリック”から操作情報“1,1a”が取得され、さらに、受け付けられた操作列“フォルダ1,アイコン5,アイコン4”から操作情報“F1,I5,I4”が取得されてもよい。
【0071】
また、受付部12は、例えば、開始操作および終了操作をも受け付けてもよい。開始操作とは、認証のための操作列の取得を開始するための操作であり、終了操作とは、認証のための操作列の取得を終了するための操作である。
【0072】
開始操作は、例えば、認証情報を構成する操作情報の登録のために、操作列の取得を開始する操作である。この種の開始操作は、具体的には、例えば、「登録」ボタンの押下でもよいし、“操作情報の登録を開始する”等の予め決められた文字列へのタッチでもよく、その態様は問わない。
【0073】
または、開始操作は、認証を行うために、操作列の取得を開始する操作でもよい。この種の開始操作は、具体的には、例えば、「認証」ボタンの押下でもよいし、“認証を行う”等の予め決められた文字列へのタッチでもよく、その態様は問わない。
【0074】
終了操作は、例えば、操作列の取得を終了する操作である。終了操作は、具体的には、例えば、「OK」ボタンの押下でもよいし、“操作列の取得を終了する”等の予め決められた文字列へのタッチ等でもよく、その態様は問わない。
【0075】
受付部12は、例えば、開始操作を受け付けたことに応じて、当該開始操作の次以降の操作を内部メモリ等に時系列に蓄積する蓄積動作を開始した後、終了操作を受け付けたことに応じて、当該終了操作以上の蓄積動作を停止する。これにより、内部メモリ等には、開始操作の次以降の操作から、終了操作の前までの操作からなる操作列が格納される結果となり、受付部12は、内部メモリから、かかる操作列、またはかかる操作列から取得される操作情報を取得する。
【0076】
受付部12は、開始操作の次以降の操作から、終了操作の前までの操作からなる操作列、または操作列から取得される操作情報を、端末識別子に対応付けて受け付ける。なお、対応付けて受け付けることは、例えば、操作列または操作情報を端末識別子と同時に受け付けることでもよいし、端末識別子の受け付けの後に、操作列または操作情報を受け付けることでもいし、操作列または操作情報の受け付けた後に、端末識別子を受け付けることでもよく、操作列または操作情報と端末識別子との対応付けが可能であれば、それぞれの受け付けのタイミングは問わない。
【0077】
処理部13は、各種処理を行う。各種の処理とは、例えば、認証部131、認証結果処理部132、および登録部133などの処理である。また、処理部13は、例えば、フローチャートで説明する各種の判別なども行う。なお、処理部13は、格納部1に格納されている画面構成情報を用いて、画面を構成する処理なども行ってもよい。
【0078】
認証部131は、受付部12が受け付けた操作列から取得される操作情報、または受付部12が受け付けた操作情報を用いて、認証情報格納部111に格納されている認証情報を参照し、操作情報が正当か否かを判断する認証処理を行う。
【0079】
認証部131は、例えば、受付部12が受け付けた操作列から取得される操作情報、または受付部12が受け付けた操作情報と、受付部12が当該操作列または当該操作情報に対応付けて受け付けた端末識別子とを有する認証情報が、認証情報格納部111に存在するか否かを判断する。
【0080】
つまり、認証部131は、例えば、受け付けられた操作列から取得される操作情報、または受け付けられた操作情報が、認証情報格納部111に格納されているか否かの判断を、1以上の端末識別子ごとに行う、といってもよい。なお、以下で説明する認証部131の動作は、一の端末識別子に関する動作であり、認証部131は、同様の動作を、1以上の各端末識別子ごとに行う。
【0081】
認証部131は、例えば、受け付けられた操作列から取得される操作情報、または受け付けられた操作情報が、認証情報格納部111に格納されているか否かを判断してもよい。詳しくは、認証部131は、例えば、取得された又は受け付けられた操作情報と一致する認証情報が認証情報格納部111に格納されている場合に、操作情報が正当であると判断する一方、取得された又は受け付けられた操作情報と一致する認証情報が認証情報格納部111に格納されていない場合には、操作情報が正当でないと判断してもよい。なお、正当でないことは、不当である、言い換えてもよい。
【0082】
ここで、一致とは、通常、完全一致である。完全一致とは、格納されている操作情報を構成する操作の数mと、受け付けられた操作情報を構成する操作の数nとが一致し(m=n)、かつ格納されている操作情報を構成するm個の操作の組み合わせと、受け付けられた操作情報を構成するn個の操作の組み合わせとが一致し、さらに順列までも一致する場合をいう。従って、例えば、m=nであり、かつm個の操作の組み合わせとn個の操作の組み合わせは一致するが、順列までは一致しない場合は、完全一致ではない。
【0083】
具体的には、例えば、認証情報格納部111に、認証情報“戻る操作,戻る操作,進む操作,進む操作”が格納されている状態で、受付部12が、操作情報“戻る操作,戻る操作,進む操作,進む操作”を受信した場合、m=n、かつm個の操作の順列と、m個の操作の順列とが一致することから、格納されている認証情報と、受信された操作情報とは完全一致であり、認証部131は、受け付けられた操作情報が正当であると判断する。他方、かかる状態で、例えば、操作情報“戻る操作,進む操作,進む操作,戻る操作”が受け付けられた場合は、m=nであり、m個の操作の組み合わせとn個の操作の組み合わせとが一致するものの、順列までは一致しないため、完全一致ではなく、認証部131は、受け付けられた操作情報が正当でないと判断する。
【0084】
ただし、一致は、例えば、m=n、かつm個の操作の組み合わせとn個の操作の組み合わせとが一致するが、順列までは一致しない場合も含むと考えてもよい。かかる場合、認証部131は、例えば、操作情報“戻る操作,進む操作,進む操作,戻る操作”も正当であると判断する。
【0085】
また、一致は、通常、部分一致を含まないが、部分一致も含むと考えてもよい。部分一致とは、格納されている操作情報を構成するm個の操作の順列と、受け付けられた操作情報を構成するn個の操作の順序とが、部分的に一致することである。部分一致は、例えば、前方一致であるが、後方一致でもよく、どの部分が一致するかは問わない。
【0086】
また、一の画面遷移に対応する2種類以上の操作は、通常、異なる操作とみなされるが、同じ操作とみなされてもよい。例えば、格納部11に、画面遷移と、当該画面遷移を生じさせる1または2種類以上の操作との組(組情報)の集合(組情報群)が格納されている。組情報は、例えば、画面遷移“前の画面に戻る”と、2以上の操作“戻る操作”,“右フリック”,“右矢印”との組(組情報1)、画面遷移“次の画面に進む”と、2以上の操作“進む操作”,“左フリック”,“左矢印”の組(組情報2)などである。
【0087】
認証部131は、例えば、認証情報“戻る操作,戻る操作,進む操作,進む操作”が格納されている状態で、受付部12が、操作情報“右フリック,右フリック,左フリック,左フリック”を受信した場合、上記2つの組情報1および2等で構成された組情報群を用いて、当該操作情報は当該認証情報と一致するとみなし、受け付けられた操作情報が正当であると判断してもよい。
【0088】
認証結果処理部132は、認証処理の結果に応じた処理を行う。認証処理の結果とは、例えば、当該操作情報が正当である旨の“正当”、または当該操作情報が正当でない旨の“不当”などであるが、その表現形式は問わない。認証処理の結果に応じた処理とは、例えば、情報処理装置1へのログインのための処理である。ログインのための処理とは、例えば、認証処理の結果によって、ログインを許可したり許可しなかったりする処理である。または、ログインのための処理は、認証処理の結果の送信や表示でもよい。なお、ログインは、通常、1以上の各端末装置2から情報処理装置1へのログインであるが、情報処理装置1内でのログインでもよい。
【0089】
認証結果処理部132は、例えば、操作情報が正当であると認証部131が判断した場合に、情報処理装置1へのログインを許容する一方、操作情報が正当でないと認証部131が判断した場合には、情報処理装置1へのログインを拒否してもよい。
【0090】
または、認証処理の結果に応じた処理は、端末装置2の機能の制限を解除するための処理でもよい。機能の制限とは、例えば、アプリの起動の制限である。認証結果処理部132は、例えば、端末装置2からの操作情報が正当であると判断された場合に、当該端末装置2でのアプリ起動の制限を解除する一方、当該操作情報が正当情報処理方法でないと判断された場合には、当該端末装置2でのアプリ起動の制限を維持してもよい。なお、制限を解除することは、例えば、解除用の命令を端末装置2に送信し、端末装置2において、かかる命令に応じて、アプリを起動できない状態から起動できる状態にすることである。
【0091】
登録部133は、受付部12が受け付けた操作列から取得される操作情報、または受付部12が受け付けた操作情報と、受付部12が当該操作列または当該操作情報に対応付けて受け付けた端末識別子とを有する認証情報を、認証情報格納部111に蓄積する。
【0092】
登録部133は、例えば、操作情報“戻る操作,戻る操作,進む操作,進む操作”が端末識別子“A”に対応付けて受信された場合に、認証情報“(戻る操作,戻る操作,進む操作,進む操作),A”を、認証情報格納部111に蓄積する。また、登録部133は、例えば、操作情報“戻る操作,右フリック”が端末識別子“B”に対応付けて受信された場合に、認証情報“(戻る操作,右フリック),B”を、認証情報格納部111に蓄積する。さらに、登録部133は、例えば、操作情報“フォルダ1,アイコン5,アイコン4”が端末識別子“C”に対応付けて受信された場合に、認証情報“(フォルダ1,アイコン5,アイコン4),C”を、認証情報格納部111に蓄積する。
【0093】
なお、認証情報を登録するときは、例えば、ホーム画面に戻って、ホーム画面からの操作を認証情報として登録してもよい。ホーム画面とは、起動の直後またはロック解除の直後に表示される画面である、といってもよい。ホーム画面は、例えば、他の画面が表示されている状態でホームボタンが押下されたことに応じて表示されてもよい。
【0094】
詳しくは、例えば、受付部12が開始操作を受け付けたことに応じて、処理部13は、現在の画面がホーム画面か否かを判別し、現在の画面がホーム画面でないと判別された場合に、現在の画面をホーム画面に遷移させる処理を行い、登録部133は、ホーム画面からの操作を認証情報として登録する。これによって、ホーム画面からの自然な操作が認証情報となる。
【0095】
なお、認証情報が、例えば、フォルダやアイコン等の図柄を識別する1以上の図柄識別子を含んでおり(例えば、後述する
図4の認証情報3)、当該1以上の図柄識別子で識別される1以上の図柄(例えば、フォルダ1、アイコン5、アイコン4)のいずれかの位置が変更された場合に、登録部133が自動的に起動して認証情報の登録を促してもよい。
【0096】
詳しくは、例えば、処理部13が、認証情報格納部111に格納されている認証情報であり、1以上の図柄識別子を含む認証情報について、当該1以上の図柄識別子で識別される1以上の図柄のいずれかの位置が変更されたか否かを判別し、いずれか図柄の位置が変更されたと判別された場合に、登録部133を起動すると共に、認証情報の登録を行うよう促す情報を、出力部14を介して表示させてもよい。
【0097】
出力部14は、各種の情報を出力する。各種の情報とは、例えば、認証処理の結果である。出力とは、通常、端末装置2への送信であるが、ディスプレイへの表示、プリンタでのプリントアウト、記録媒体への蓄積、他のプログラムへの引渡しなどでもよく、その態様は問わない。
【0098】
なお、出力される認証処理結果は、受信された認証処理結果と同じでなくてもよい。例えば、格納部11に、認証処理結果“正当”と第一文字列“アプリを起動中です・・・”との対、および認証処理結果“不当”と第二文字列“操作情報が間違っています。再度入力して下さい”との対が格納されており、出力部14は、認証処理結果“正当”が受信された場合に第一文字列を出力し、認証処理結果“不当”が受信された場合に第二文字列を出力してもよい。また、かかる事項は、後述する端末出力部26にも当てはまる。
【0099】
なお、出力部14は、例えば、格納部11に格納されている画面構成情報を用いて、前述したような画面を構成し、端末装置2に送信してもよい。または、出力部14は、画面構成情報または画面識別子を、端末装置2に送信してもよい。画面識別子とは、画面を識別する情報である。画面識別子は、例えば、URLであるが、IDでもよいし、画面を識別し得る情報であれば何でもよい。
【0100】
端末装置2を構成する端末格納部21には、各種の情報が格納される。各種の情報とは、例えば、端末識別子、1または2以上のアプリ、1または2以上の画面構成情報などである。アプリは、例えば、通信アプリ、インターネットバンキングのアプリなどであるが、その種類は問わない。
【0101】
画面構成情報とは、画面を構成するための情報である。画面構成情報は、例えば、図柄、文字列、レイアウト情報などを有する。図柄とは、例えば、各種のアプリのアイコン、1または2以上のアイコンを含むフォルダ、「進む」や「戻る」等の各種のボタン、右向きや左向き等の各方向の矢印などの画像である。
【0102】
文字列とは、例えば、図柄に対応付いた文字列である。この種の文字列は、具体的には、例えば、ボタンに対応付いた「進む」や「戻る」等の文字列である。また、アイコンには、例えば、アプリ名等の文字列が対応付いていてもよい。または、文字列は、図柄に対応付いていない独立した文字列でもよい。
【0103】
レイアウト情報とは、一の画面を構成する画像や文字列等の1または2以上の要素の、当該画面内における配置を示す情報である。レイアウト情報は、例えば、1または2以上の要素に対応する1または2以上の座標の集合である。ただし、画面構成情報のデータ構造は問わない。
【0104】
端末受付部22は、各種の情報を受け付ける。各種の情報とは、例えば、操作列、または操作列から取得される操作情報などである。
【0105】
端末送信部23は、各種の情報を情報処理装置1に送信する。各種の情報とは、例えば、端末識別子、操作列、操作情報などである。端末送信部23は、例えば、端末受付部22が受け付けた操作列、または操作列から取得される操作情報を、端末格納部21に格納されている端末識別子に対応付けて、情報処理装置1に送信する。なお、送信される操作列は、一の操作のみの場合も含む。つまり、端末送信部23は、端末受付部22が操作を受け付ける度に、当該操作を送信してもよい。
【0106】
端末受信部24は、情報処理装置1から各種の情報を受信する。各種の情報とは、例えば、認証処理の結果などである。なお、端末受信部24は、画面構成情報または画面等の情報を情報処理装置1から受信してもよい。
【0107】
端末処理部25は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、画面の構成、アプリの起動などである。端末処理部25は、例えば、端末格納部21に格納されている画面構成情報を用いて、画面を構成する。なお、端末処理部25は、例えば、端末受信部24が受信した画面構成情報を用いて、画面を構成してもよい。また、端末処理部25は、例えば、端末受信部24が認証処理結果“正当”を受信した場合に、アプリを起動する。
【0108】
端末出力部26は、各種の情報を出力する。各種の情報とは、例えば、認証処理結果、画面などである。端末出力部26による出力は、通常、ディスプレイへの表示であるが、例えば、プリンタでのプリントアウト、記録媒体への蓄積、他のプログラムへの引渡しなどでよく、その態様は問わない。
【0109】
端末出力部26は、例えば、端末受信部24が受信した認証処理結果をディスプレイに表示する。また、端末出力部26は、例えば、端末処理部25が構成した画面をディスプレイに表示する。
【0110】
格納部11、認証情報格納部111、および端末格納部21は、例えば、ハードディスクやフラッシュメモリといった不揮発性の記録媒体が好適であるが、RAMなど揮発性の記録媒体でも実現可能である。なお、かかる事項は、実施の形態2で説明する格納部101、および認証情報格納部1011にも当てはまる。
【0111】
格納部11等に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、ネットワークや通信回線等を介して送信された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよい。
【0112】
受付部12、および端末受付部22は、入力デバイスを含むと考えても、含まないと考えてもよい。受付部12等は、入力デバイスのドライバーソフトによって、または入力デバイスとそのドライバーソフトとで実現され得る。なお、かかる事項は、実施の形態2で説明する受付部102にも当てはまる。
【0113】
処理部13、認証部131、認証結果処理部132、登録部133、および端末処理部25は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。処理部13等の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。ただし、処理手順は、ハードウェア(専用回路)で実現してもよい。なお、かかる事項は、実施の形態2で説明する処理部103、認証部1031、認証結果処理部1032、および登録部1033にも当てはまる。
【0114】
出力部14、および端末出力部26は、ディスプレイやスピーカ等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えてもよい。出力部14等は、出力デバイスのドライバーソフトによって、または出力デバイスとそのドライバーソフトとで実現され得る。なお、かかる事項は、実施の形態2で説明する出力部104にも当てはまる。
【0115】
端末送信部23、および出力部14の送信機能は、通常、有線または無線の通信手段(例えば、NIC(Network interface controller)やモデム等の通信モジュール)で実現されるが、放送手段(例えば、放送モジュール)で実現されてもよい。
【0116】
端末受信部24、および受付部12の受信機能は、通常、有線または無線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段(例えば、放送受信モジュール)で実現されてもよい。
【0117】
次に、情報システムの動作について
図2および
図3のフローチャートを用いて説明する。
図2は、情報処理装置1の動作を説明するフローチャートである。
【0118】
(ステップS201)処理部13は、受付部12が認証のための2以上の操作からなる操作列を受け付けたか否かを判別する。なお、このフローチャートにおける受け付けは、通常、端末装置2からの受信であり、受付部12は、例えば、端末識別子に対応付けて、認証のための操作列を受信する。ただし、端末装置2の数が1つだけの場合には、受付部12は、端末識別子を受け付けなくてもよい。
【0119】
処理部13は、例えば、受付部12が、端末装置2から、開始操作を受信し、さらに開始操作の次以降の2以上の操作を受信した後、終了操作を受信した場合に、開始操作の次の操作から終了操作の前の操作までの2以上の操作が認証のための操作列であったと見なし、認証のための操作列を受け付けたと判別する。受付部12が認証のための操作列を受け付けたと判別した場合はステップS202に進み、受け付けていないと判別した場合はステップS201に戻る。
【0120】
(ステップS202)処理部13は、ステップS201で受け付けられた操作列を用いて、操作情報を構成する。
【0121】
(ステップS203)認証部131は、ステップS202で構成された操作情報が正当であるか否かを判断し、判断結果を示す変数を取得する。なお、判断については、
図3のフローチャートを用いて説明する。
【0122】
(ステップS204)処理部13は、ステップS203で取得された変数が正当を示すか否かを判別する。取得された変数が、正当を示す場合はステップS205に進み、不当を示す場合はステップS206に進む。
【0123】
(ステップS205)認証結果処理部132は、受け付けられた操作情報が正当である場合用の処理を実行する。その後、ステップS201に戻る。
【0124】
(ステップS206)処理部13は、ステップS202で構成した操作情報が不当である旨の判断結果を許容する操作を、受付部12が受け付けたか否かを判別する。なお、操作情報が不当である旨の判断結果を許容する操作とは、例えば、操作情報が不当である旨の出力に対し、「キャンセル」ボタンを押下する操作や電源をオフする操作などであるが、判断結果を許容し得る操作であれば何でもよい。
【0125】
(ステップS207)認証結果処理部132は、受け付けられた操作情報が不当である場合用の処理を実行する。その後、ステップS201に戻る。
【0126】
なお、
図2のフローチャートにおいて、例えば、ステップS201およびステップS202を、下記ステップS201aおよびS202aに変更し、さらに、ステップS201aとステップS202aの間に、下記ステップS201bを追加してもよい。
【0127】
(ステップS201a)処理部13は、受付部12が操作を受け付けたか否かを判別する。
【0128】
(ステップS201b)処理部13は、ステップS201aで受け付けられた操作を格納部11に蓄積する。
【0129】
(ステップS202b)処理部13は、格納部11に格納されている2以上の操作からなる操作列を用いて、操作情報を構成する。
【0130】
また、
図2のフローチャートにおいて、例えば、「認証」ボタンの押下や情報処理装置1の電源オンやプログラムの起動に応じて処理が開始し、例えば、「OK」のタンの押下や電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。ただし、処理の開始または終了のトリガは問わない。
【0131】
図3は、判断処理を説明するフローチャートである。
【0132】
(ステップS301)認証部131は、認証情報格納部111から、ステップS201で受け付けられた操作列が対応付いている端末識別子に対応する認証情報を取得する。
【0133】
(ステップS302)認証部131は、ステップS202で構成された操作情報が、ステップS301で取得された認証情報と一致するか否かを判別する。構成された操作情報が取得された認証情報と一致する場合はステップS303に進み、一致しない場合はステップS304に進む。
【0134】
(ステップS303)認証部131は、変数に“正当”をセットする。その後、上位の処理にリターンする。
【0135】
(ステップS304)認証部131は、変数に“不当”をセットする。その後、上位の処理にリターンする。
【0136】
以下、本実施の形態における情報システムの具体的な動作について説明する。なお、以下の説明は、種々の変更が可能であり、本発明の範囲を何ら制限するものではない。
【0137】
本例の情報システムは、情報処理装置1、および2以上の端末装置2を備える。情報処理装置1は、インターネットネットバンキング等のオンラインサービスを提供する銀行のサーバである。なお、情報処理装置1は、例えば、銀行の職員によって操作されてもよい。
【0138】
2以上の端末装置2のうち、1つ(以下、端末装置2Aと記す場合がある)は、銀行のオンラインサービスを利用するユーザAの端末であり、他の1つ(以下、端末装置2B)は、同サービスを利用するユーザBの端末であり、その他の1つ(以下、端末装置2C)は、同サービスを利用する利用するユーザCの端末である。
【0139】
端末装置2Aの端末格納部21には、端末識別子“A”が格納されている。また、端末装置2Bの端末格納部21には、端末識別子“B”が格納されている。さらに、端末装置2Cの端末格納部21には、端末識別子“C”が格納されている。
【0140】
また、端末装置2A〜2Cのいずれの端末格納部21にも、2以上の画面構成情報(例えば、3つの画面構成情報1〜3)が格納されている。画面構成情報1〜3は、画面1〜3を構成するための情報である。
【0141】
さらに、情報処理装置1の認証情報格納部111には、例えば、
図4に示すような、2以上の認証情報が格納されている。
図4は、認証情報のデータ構造図である。認証情報は、操作情報と端末識別子とを有する。格納されている2以上の各認証情報は、ID(例えば、“1”,“2”,“3”等)に対応付いている。
【0142】
例えば、ID“1”に対応付いた認証情報(以下、認証情報1)は、操作情報(戻る操作,戻る操作,進む操作,進む操作)と端末識別子“A”とを有する。また、ID“2”に対応付いた認証情報(認証情報2)は、操作情報(戻る操作,右フリック)と端末識別子“B”とを有する。さらに、認証情報3は、操作情報(フォルダ1,アイコン5,アイコン4)と端末識別子“C”とを有する。
【0143】
なお、格納されている認証情報1〜3は、受付部12が、端末装置2A、端末装置2B、および端末装置2Cの各々から受信し、登録部133が蓄積した情報である。登録時の動作例については、前述したので繰り返さない。
【0144】
いま、端末装置2Aのディスプレイには、画面3が表示されており、ユーザAは、端末装置2Aのタッチパネルを介して、認証のための操作列を入力したとする。入力された操作列は、4つの操作1〜4で構成され、操作1は戻る操作、操作2は戻る操作、操作3は進む操作、操作4は進む操作である。
【0145】
端末装置2Aにおいて、端末受付部22が、上記操作列“戻る操作,戻る操作,進む操作,進む操作”を受け付ける。端末出力部26は、最初の戻る操作に応じて画面2を出力し、次の戻る操作に応じて画面1を出力し、その次の進む操作に応じて画面2を出力し、更にその次の進む操作に応じて画面3を出力する。これによって、ディスプレイの表示は、例えば、
図5に示すように遷移する。
【0146】
図5は、操作に応じた画面遷移を示す図である。ディスプレイの表示は、操作1に応じて、画面3から画面2に遷移し、操作2に応じて、画面2から画面1に遷移し、操作3に応じて、画面1から画面2に遷移し、操作4に応じて、画面2から画面3に遷移する。なお、
図5では省略しているが、画面3の後に、画面4および画面5も存在している。画面3は、5つの画面1〜5の真ん中の画面であり、例えば、画面3から画面4、画面4から画面5といった遷移も可能である。
【0147】
端末送信部23は、端末格納部21から端末識別子“A”を取得し、受け付けられた操作列“戻る操作,戻る操作,進む操作,進む操作”を、取得した端末識別子“A”に対応付けて、情報処理装置1に送信する。
【0148】
情報処理装置1において、受付部12が上記操作列を端末識別子“A”と対に受信し、処理部13は、受信された操作列を用いて、端末識別子“A”と対になる操作情報(戻る操作,戻る操作,進む操作,進む操作)を構成する。
【0149】
認証部131は、認証情報格納部111に格納されている2以上の認証情報のうち、端末識別子“A”を有する認証情報1を用いて、上記のように構成された操作情報“戻る操作,戻る操作,進む操作,進む操作”が、当該認証情報1が有する操作情報(戻る操作,戻る操作,進む操作,進む操作)と一致することから、構成された操作情報が正当であると判断し、判断結果“正当”を取得する。
【0150】
認証結果処理部132は、判断結果“正当”が取得されたことに応じて、端末装置2Aからのログインを許容する。具体的には、認証結果処理部132は、例えば、格納部11から、銀行のホームページの画面を取得し、出力部14は、取得された画面を端末装置2Aに送信する。
【0151】
端末装置2Aにおいて、端末受信部24が上記画面を受信し、端末出力部26は、受信された画面をディスプレイを介して出力する。これにより、端末装置2Aのディスプレイには、銀行のホームページの画面が表示され、ユーザAは、インターネットバンキング等のサービスを受けることができる。
【0152】
なお、上記の動作例において、ユーザAによって入力された操作列が、例えば、4つの操作1〜4で構成され、操作1は戻る操作、操作2は進む操作、操作3は進む操作、操作4は戻る操作であった場合、かかる操作列から構成される操作情報は、認証情報1が有する操作情報と一致しないことから、認証部131は、操作情報が正当でないと判断し、判断結果“不当”を取得する。
【0153】
操作列を構成する操作の数が、例えば3や5など、4とは異なる数であったり、操作列から取得される操作情報が、認証情報を構成する操作情報と部分的にしか一致しなかったりした場合にも、判断結果“不当”が取得される。
【0154】
認証結果処理部132は、判断結果“不当”が取得されたことに応じて、端末装置2Aからのログインを拒否し、エラー処理を行う。具体的には、認証結果処理部132は、例えば、格納部11から、操作列の再入力を促す文字列“操作情報が不当です。操作列を再入力して下さい。”を有する画面を取得し、出力部14は、取得された画面を端末装置2Aに送信する。
【0155】
端末装置2Aにおいて、端末受信部24が上記画面を受信し、端末出力部26は、受信された画面をディスプレイを介して出力する。これにより、端末装置2Aのディスプレイには、上記文字列を有する画面が表示され、ユーザAは、上記と同様の手順で、操作列の再入力を行うことができる。なお、登録した操作列を思い出せない等の理由で、ログインの拒否を受け入れる場合、ユーザは、「キャンセル」ボタンの押下等の操作を行えば、ディスプレイの表示は、操作列の登録の案内等の画面に遷移する。
【0156】
なお、端末装置2Bのディスプレイに画面3が表示されており、ユーザBが端末装置2Bのタッチパネルを介して操作列を入力した場合の動作は、次のようになる。入力された操作列は、2つの操作1および2で構成され、操作1は戻る操作、操作2は右フリックである。
【0157】
端末装置2Bにおいて、端末受付部22が上記操作列“戻る操作,右フリック”を受け付け、端末出力部26は、最初の戻る操作に応じて画面2を出力し、次の右フリックに応じて画面1を出力する。これによって、ディスプレイの表示は、例えば、
図5に示したように、操作1に応じて、画面3から画面2に遷移し、操作2に応じて、画面2から画面1に遷移する。端末送信部23は、端末格納部21から端末識別子“B”を取得し、受け付けられた操作列“戻る操作,右フリック”を端末識別子“B”に対応付けて情報処理装置1に送信する。
【0158】
情報処理装置1において、受付部12が上記操作列を端末識別子“B”と対に受信し、処理部13は、受信された操作列を用いて、端末識別子“B”と対になる操作情報(戻る操作,右フリック)を構成する。認証部131は、端末識別子“B”を有する認証情報2を用いて、構成された操作情報“戻る操作,右フリック”が、認証情報2が有する操作情報(戻る操作,右フリック)と一致することから、構成された操作情報が正当であると判断し、判断結果“正当”を取得する。認証結果処理部132は、判断結果“正当”が取得されたことに応じて、端末装置2Bからのログインを許容する。
【0159】
ユーザBによって入力された操作列が、例えば、2つの操作1および2で構成され、操作1は戻る操作、操作2は戻る操作であった場合、かかる操作列から構成される操作情報は、認証情報2が有する操作情報と一致しないことから、認証部131は、操作情報が正当でないと判断し、判断結果“不当”を取得する。認証結果処理部132は、判断結果“不当”が取得されたことに応じて、端末装置2Bからのログインを拒否し、エラー処理を行う。
【0160】
なお、端末装置2Cのディスプレイに、例えば、
図6の上段に示すように、2つのフォルダ1および2(
図6中、F1およびF2)、および3つのアイコン1〜3(
図6中、I1〜I3)を含む画面が表示されており、ユーザCが端末装置2Cのタッチパネルを介して操作列を入力した場合の動作は、次のようになる。入力された操作列は、3つの操作1〜3で構成され、操作1はフォルダ1にタッチする操作であり、操作2はフォルダ1内のアイコンI5にタッチする操作であり、操作3はフォルダ1内のアイコンI4にタッチする操作である。
【0161】
端末装置2Cにおいて、端末受付部22が上記操作列“フォルダ1,アイコン5,アイコン4”を受け付け、端末出力部26は、最初のフォルダ1へのタッチに応じて、
図6の下段に示すように、フォルダ1内の2つのアイコン4および5(図中、I4およびI5)を出力し、その次のアイコン5へのタッチに応じて、
図6の下段左に示すように、アイコン5を強調表示し、更にその次のアイコン4へのタッチに応じて、アイコン4を強調表示する。
【0162】
これによって、ディスプレイの画面は、
図6の上段から
図6の下段左、
図6の下段左から
図6の下段右、のように遷移する。端末送信部23は、端末格納部21から端末識別子“C”を取得し、受け付けられた操作列“フォルダ,アイコン5,アイコン4”を端末識別子“C”に対応付けて情報処理装置1に送信する。
【0163】
情報処理装置1において、受付部12が上記操作列を端末識別子“C”と対に受信し、処理部13は、受信された操作列を用いて、端末識別子“C”と対になる操作情報(フォルダ1,アイコン5,アイコン4)を構成する。認証部131は、端末識別子“C”を有する認証情報3を用いて、構成された操作情報“フォルダ,アイコン5,アイコン4”が、認証情報3が有する操作情報(フォルダ,アイコン5,アイコン4)と一致することから、構成された操作情報が正当であると判断し、判断結果“正当”を取得する。認証結果処理部132は、判断結果“正当”が取得されたことに応じて、端末装置2Cからのログインを許容する。
【0164】
ユーザCによって入力された操作列が、例えば、3つの操作1〜3で構成され、操作1はフォルダ1にタッチする操作であり、操作2はフォルダ1内のアイコンI4にタッチする操作であり、操作3はフォルダ1内のアイコンI5にタッチする操作であった場合、かかる操作列から構成される操作情報は、認証情報3が有する操作情報と一致しないことから、認証部131は、操作情報が正当でないと判断し、判断結果“不当”を取得する。認証結果処理部132は、判断結果“不当”が取得されたことに応じて、端末装置2Cからのログインを拒否し、エラー処理を行う。
【0165】
以上、本実施の形態によれば、認証情報格納部111に、ユーザによる2以上の操作に関する操作情報を有する1または2以上の認証情報が格納され、情報処理装置1は、2以上の操作の集合である操作列、または操作列から取得される操作情報を受け付け、受け付けた操作列から取得される操作情報、または受け付けた操作情報を用いて、認証情報格納部111に格納されている認証情報を参照し、操作情報が正当か否かを判断する認証処理を行い、認証処理の結果に応じた処理を行うことにより、2以上の操作の集合である操作列を用いて認証を行うサーバを提供できる。
【0166】
また、上記構成において、2以上の各操作は、端末装置2の画面遷移に関する操作であることにより、情報処理装置1は、端末装置2の画面遷移に関する操作列を用いて認証を行うサーバを提供できる。
【0167】
また、上記構成において、2以上の各操作は、一のアプリまたは一のウィンドウの中における操作であることにより、情報処理装置1は、一のアプリまたは一のウィンドウの中での操作列を用いて認証を行うサーバを提供できる。
【0168】
また、上記構成において、認証情報格納部111には、操作情報と、端末装置2を識別する端末識別子とを有する1または2以上の認証情報が格納され、情報処理装置1は、端末装置2から操作列、または操作列から取得される操作情報と、端末識別子とを受信し、受信した操作列から取得される操作情報、または受信した操作情報と、端末識別子とを有する認証情報が認証情報格納部111に存在するか否かを判断する認証処理を行うことにより、情報処理装置1は、1または2以上の各端末装置2から受信した2以上の操作の集合である操作列と端末識別子とを用いて認証を行うサーバを提供できる。
【0169】
また、上記構成において、認証処理の結果に応じた処理は、情報処理装置1へのログインのための処理であることにより、情報処理装置1は、1以上の各端末装置2から受信した2以上の操作の集合である操作列と端末識別子とを用いて認証を行い、当該端末装置2からのログインを許容するサーバを提供できる。
【0170】
また、情報処理装置1は、認証のための操作列の取得のための操作である開始操作の次以降の操作から、認証のための操作列の取得のための終了の操作である終了操作の前までの操作からなる操作列、または操作列から取得される操作情報を、端末識別子に対応付けて受け付け、受け付けた操作列から取得される操作情報、または受け付けた操作情報と、端末識別子とを有する認証情報を認証情報格納部111に蓄積することにより、操作列を端末識別子に対応付けて登録することで、1または2以上の各端末装置2ごとに操作列を用いて認証を行うサーバを提供できる。
【0171】
なお、本実施の形態では、認証情報格納部111には、ユーザによる2以上の操作に関する2以上の操作情報を認証情報として格納しているが、2以上の各操作情報に、当該操作の位置に関する位置情報を対応付けて格納してもよい。位置情報は、例えば、各操作で指が画面にタッチしたときのタッチ位置の位置情報(例えば、x座標とy座標の組など)でもよいし、各操作で選択されたアイコンやフォルダ等の図柄の画面上の位置情報(例えば、行の番号と列の番号の組など)でもよい。
【0172】
詳しくは、受付部12が各操作情報を位置情報と共に受け付け、登録部133は、受け付けられた各操作情報を、当該操作と共に受け付けられた位置情報と対に、認証情報格納部111に蓄積する。認証部131は、操作情報に加えて位置情報をも考慮して認証を行うことにより、認証強度を上げることができる。
【0173】
なお、位置情報は、上記のような、位置に関する情報に限らず、例えば、移動量に関する情報でもよい。移動量は、例えば、各操作で指が画面にタッチしたときのタッチ位置の移動量(例えば、x軸方向の移動量とy軸方向の移動量の組)である。こうして、タッチ位置の移動情報を認証に用いることで、認証強度を上げることができる。
【0174】
または、移動量は、例えば、各操作で選択されたアイコン等の図柄の移動量(例えば、x軸方向の移動量とy軸方向の移動量の組)でもよい。図柄の移動量は、例えば、マウスの移動量と考えてもよい。具体的には、例えば、情報処理装置1がパソコンであり、デスクトップ上に配置されたショートカットをマウスでダブルクリックする操作によりアプリケーションが起動される場合において、ユーザは、最初、当該ショートカットをマウスのシングルクリックで選択し、選択されたショートカットをマウスのスライドで移動させた後、マウスのダブルクリックを行ってアプリケーションを起動してもよい。こうして、マウスの移動情報をも認証に用いることで、認証強度を上げることができる。
【0175】
さらに、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD−ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。なお、本実施の形態における情報処理装置を実現するソフトウェアは、例えば、以下のようなプログラムである。
【0176】
つまり、認証情報格納部111に、ユーザによる2以上の操作に関する操作情報を有する1または2以上の認証情報が格納され、このプログラムは、コンピュータを、2以上の操作の集合である操作列、または操作列から取得される操作情報を受け付ける受付部12と、前記受付部12が受け付けた操作列から取得される操作情報、または前記受付部12が受け付けた操作情報を用いて、前記認証情報格納部111に格納されている認証情報を参照し、当該操作情報が正当か否かを判断する認証処理を行う認証部131と、前記認証処理の結果に応じた処理を行う認証結果処理部132として機能させるためのプログラムである。
【0177】
(実施の形態2)
図7は、本実施の形態における情報処理装置10のブロック図である。情報処理装置10は、格納部101、受付部102、処理部103、および出力部104を備える。格納部101は、認証情報格納部1011を備える。処理部103は、認証部1031、認証結果処理部1032、および登録部1033を備える。
【0178】
情報処理装置10を構成する各要素101〜104,1011,および1031〜1033は、以下の点を除いて、実施の形態1における情報処理装置1を構成する各要素11〜14,111,および131〜133と同様の動作を行う。
【0179】
格納部101には、端末識別子、および1以上の画面構成情報などが格納される。
【0180】
認証情報格納部111には、1または2以上の認証情報が格納されたが、認証情報格納部1011には、通常、一の認証情報のみが格納される。
【0181】
受付部12は、操作列または操作情報を、通常、1以上の各端末装置2から端末識別子に対応付けて受信したが、受付部102は、操作列または操作情報を、キーボードやタッチパネル等の入力デバイスを介して受け付ける。
【0182】
認証部131は、1以上の各端末識別子ごとに、認証情報格納部1011に格納されている1以上の認証情報のうち、当該端末識別子に対応する認証情報を参照して、操作情報が正当か否かを判断する認証処理を行ったが、認証部1031は、認証情報格納部1011に格納されている一の認証情報を参照し、操作情報が正当か否かを判断する認証処理を行う。
【0183】
認証結果処理部132は、1以上の各端末識別子ごとに、当該端末識別子に対応する認証情報を参照した認証処理の結果に応じた処理を行ったが、認証結果処理部1032は、一の認証情報に基づく認証処理の結果に応じた処理を行う。
【0184】
認証処理の結果に応じた処理は、実施の形態1では、例えば、1以上の各端末装置2から情報処理装置1へのログインを許容するための処理であったが、本実施の形態では、情報処理装置10内で、例えば、画面のロックを解除したり、1以上のアプリを使用可能にしたりするための処理である。
【0185】
登録部133は、操作情報と端末識別子とを有する1または2以上の認証情報を認証情報格納部111に蓄積したが、登録部1033は、操作情報を有する一の認証情報を認証情報格納部1011に蓄積する。ただし、本実施の形態における認証情報もまた、操作情報と端末識別子とを有してもよい。
【0186】
情報処理装置10の動作は、実施の形態1で
図2および
図3のフローチャートを用いて説明したものと、基本的には同様である。ただし、操作列等の受け付けは、実施の形態1では、通常、端末装置2からの受信であったが、本実施の形態では、通常、タッチパネル等の入力デバイスを介した受け付けである。
【0187】
情報処理装置10の具体的な動作例は、実施の形態1における情報システムを構成する情報処理装置1の具体的な動作例と、以下を除いて、基本的には同様である。すなわち、情報処理装置1は、2以上の各端末装置2A〜2Cから操作列等を受信したが、情報処理装置10は、入力デバイスを介して操作列等を受け付ける。また、情報処理装置1は、2以上の各端末装置2A〜2Cごとに、認証等の処理を行ったが、情報処理装置10は、当該情報処理装置10自身に関する認証等の処理のみを行う。さらに、情報処理装置1は、画面等を2以上の各端末装置2A〜2Cに送信したが、情報処理装置10は、画面等を出力デバイスを介して出力する。
【0188】
以上、本実施の形態によれば、認証情報格納部1011に、ユーザによる2以上の操作に関する操作情報を有する1または2以上の認証情報が格納され、情報処理装置10は、2以上の操作の集合である操作列、または操作列から取得される操作情報を受け付け、受け付けた操作列から取得される操作情報、または受け付けた操作情報を用いて、認証情報格納部1011に格納されている認証情報を参照し、操作情報が正当か否かを判断する認証処理を行い、認証処理の結果に応じた処理を行うことにより、2以上の操作の集合である操作列を用いて認証を行う端末装置を提供できる。
【0189】
また、上記構成において、2以上の各操作は、端末装置の画面遷移に関する操作であることにより、情報処理装置10は、端末装置の画面遷移に関する操作列を用いて認証を行う端末装置を提供できる。
【0190】
また、上記構成において、2以上の各操作は、一のアプリまたは一のウィンドウの中における操作であることにより、情報処理装置10は、一のアプリまたは一のウィンドウの中での操作列を用いて認証を行う端末装置を提供できる。
【0191】
また、上記構成において、認証処理の結果に応じた処理は、画面のロックを解除するための処理であることにより、情報処理装置10は、操作列を用いて認証を行い、画面のロックを解除する端末装置を提供できる。
【0192】
また、上記構成において、認証処理の結果に応じた処理は、1以上のアプリを使用可能にするための処理であることにより、情報処理装置10は、操作列を用いて認証を行い、アプリを使用可能にする端末装置を提供できる。
【0193】
また、情報処理装置10は、認証のための操作列の取得のための操作である開始操作の次以降の操作から、認証のための操作列の取得のための終了の操作である終了操作の前までの操作からなる操作列、または操作列から取得される操作情報を、端末識別子に対応付けて受け付け、受け付けた操作列から取得される操作情報、または受け付けた操作情報と、端末識別子とを有する認証情報を認証情報格納部1011に蓄積することにより、操作列を端末識別子に対応付けて登録することで、当該端末装置用の操作列を用いて認証を行う端末装置を提供できる。
【0194】
さらに、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD−ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。なお、本実施の形態における情報処理装置10を実現するソフトウェアは、例えば、以下のようなプログラムである。
【0195】
つまり、認証情報格納部1011に、ユーザによる2以上の操作に関する操作情報を有する1または2以上の認証情報が格納され、このプログラムは、コンピュータを、2以上の操作の集合である操作列、または操作列から取得される操作情報を受け付ける受付部102と、前記受付部102が受け付けた操作列から取得される操作情報、または前記受付部102が受け付けた操作情報を用いて、前記認証情報格納部1011に格納されている認証情報を参照し、当該操作情報が正当か否かを判断する認証処理を行う認証部1031と、前記認証処理の結果に応じた処理を行う認証結果処理部1032として機能させるためのプログラムである。
【0196】
図8は、本実施の形態におけるプログラムを実行して、情報処理装置1等を実現するコンピュータシステム900の外観図である。本実施の形態は、コンピュータハードウェアおよびその上で実行されるコンピュータプログラムによって実現され得る。
図8において、コンピュータシステム900は、ディスクドライブ905を含むコンピュータ901と、キーボード902と、マウス903と、ディスプレイ904とを備える。なお、キーボード902やマウス903やディスプレイ904をも含むシステム全体をコンピュータと呼んでもよい。
【0197】
図9は、コンピュータシステム900の内部構成の一例を示す図である。
図9において、コンピュータ901は、ディスクドライブ905に加えて、MPU911と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM912と、MPU911に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶すると共に、一時記憶空間を提供するRAM913と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、およびデータを記憶するストレージ914と、MPU911、ROM912等を相互に接続するバス915と、外部ネットワークや内部ネットワーク等のネットワークへの接続を提供するネットワークカード916と、を備える。ストレージ914は、例えば、ハードディスク、SSD、フラッシュメモリなどである。
【0198】
コンピュータシステム900に、情報処理装置1等の機能を実行させるプログラムは、例えば、DVD、CD−ROM等のディスク921に記憶されて、ディスクドライブ905に挿入され、ストレージ914に転送されてもよい。これに代えて、そのプログラムは、ネットワークを介してコンピュータ901に送信され、ストレージ914に記憶されてもよい。プログラムは、実行の際にRAM913にロードされる。なお、プログラムは、ディスク921、またはネットワークから直接、ロードされてもよい。また、ディスク921に代えて他の着脱可能な記録媒体(例えば、DVDやメモリカード等)を介して、プログラムがコンピュータシステム900に読み込まれてもよい。
【0199】
プログラムは、コンピュータの詳細を示す901に、情報処理装置1等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティプログラム等を必ずしも含んでいなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能やモジュールを呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいてもよい。コンピュータシステム900がどのように動作するのかについては周知であり、詳細な説明は省略する。
【0200】
なお、上述したコンピュータシステム900は、サーバまたは据え置き型のPCであるが、端末装置2は、例えば、スマートフォンやタブレット端末やノートPCといった、携帯端末で実現されてもよい。この場合、例えば、キーボード902およびマウス903はタッチパネルに、ディスクドライブ905はメモリカードスロットに、ディスク921はメモリカードに、それぞれ置き換えられることが望ましい。ただし、以上は例示であり、情報処理装置1等を実現するコンピュータのハードウェア構成は問わない。
【0201】
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信する送信ステップや、情報を受信する受信ステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
【0202】
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0203】
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段(端末送信部23、および端末受信部24など)は、物理的に一の媒体で実現されても良いことは言うまでもない。
【0204】
また、上記各実施の形態において、各処理(各機能)は、単一の装置(システム)によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0205】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。