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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-167791(P2020-167791A)
(43)【公開日】2020年10月8日
(54)【発明の名称】モーター装置
(51)【国際特許分類】
   H02P 25/20 20060101AFI20200911BHJP
   H02K 3/28 20060101ALI20200911BHJP
   H02K 19/12 20060101ALI20200911BHJP
【FI】
   H02P25/20
   H02K3/28 M
   H02K19/12
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2019-64547(P2019-64547)
(22)【出願日】2019年3月28日
(71)【出願人】
【識別番号】518162913
【氏名又は名称】陳 豐田
(74)【代理人】
【識別番号】110000198
【氏名又は名称】特許業務法人湘洋内外特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】陳 豐田
【テーマコード(参考)】
5H505
5H603
5H619
【Fターム(参考)】
5H505AA06
5H505AA16
5H505CC05
5H505DD03
5H505EE07
5H505EE23
5H505EE48
5H505EE55
5H505FF01
5H505HA06
5H603BB01
5H603BB07
5H603CA01
5H603CA05
5H603CB02
5H603CC05
5H603CC07
5H603CC17
5H603CD02
5H603CE09
5H619BB01
5H619BB06
5H619PP14
(57)【要約】      (修正有)
【課題】回転速度を切り換えられるモーター装置を提供する。
【解決手段】モーター装置はローターユニット、固定子ユニット、少なくとも1個のコイルユニット4、切換えスイッチユニット5を有し、固定子ユニットはローターユニットを相対して回転させ、少なくとも1個のコイルユニット4は固定子ユニットに巻き付く第一コイル41及び第二コイル42を有し、第一コイル41の巻付き磁極数は第二コイル42の巻付き磁極数より少なく、切換えスイッチユニット5は第一コイル41及び第二コイル42に電気的に連接し、制御を受けて第一コイル41及び第二コイル42が電気エネルギーを受け取るか、受け取らないかを個別に切り換え、異なる使用ニーズに基づき、切換えスイッチユニット5を制御し、第一コイル41或いは第二コイル42の使用を切換え選択でき、異なる回転速度に切り換えられるため、コストも制御可能な状況下で、回転速度調整の効果を達成できる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モーター装置であって、ローターユニット、固定子ユニット、少なくとも1個のコイルユニット、切換えスイッチユニットを有し、
前記固定子ユニットは、前記ローターユニットを相対して回転させ、
前記少なくとも1個のコイルユニットは、前記固定子ユニットに巻き付く第一コイル及び第二コイルを有し、前記第一コイルの巻付き磁極数は、前記第二コイルの巻付き磁極数より少なく、
前記切換えスイッチユニットは、前記第一コイル及び前記第二コイルに電気的に連接し、制御を受けて、前記第一コイル及び前記第二コイルが電気エネルギーを受け取るか、受け取らないかを個別に切り換える
ことを特徴とする、モーター装置。
【請求項2】
前記切換えスイッチユニットはさらに、制御を受けて、前記第一コイル及び前記第二コイルが電気エネルギーを受け取るか、或いは電気エネルギーを提供するかを個別に切換える
ことを特徴とする、請求項1に記載のモーター装置。
【請求項3】
前記第一コイルの出力パワーは、前記第二コイルの出力パワーより大きい
ことを特徴とする、請求項1に記載のモーター装置。
【請求項4】
前記前記モーター装置を起動、或いは第一出力ニーズ時には、前記切換えスイッチユニットは制御を受けて、
前記第一コイルを切り換え電気エネルギーを受け取るよう選択し、起動後、或いは第二出力ニーズ時には、前記切換えスイッチユニットは制御を受けて、前記第二コイルを切り換え選択し、電気エネルギーを受け取る
ことを特徴とする、請求項3に記載のモーター装置。
【請求項5】
前記第一コイルの線径は、前記第二コイルの線径より大きい
ことを特徴とする、請求項3に記載のモーター装置。
【請求項6】
前記第二コイルの巻き付く位置は、前記第一コイルの巻き付く位置より、前記ローターユニットに近い
ことを特徴とする、請求項3に記載のモーター装置。
【請求項7】
前記第一コイルの出力パワーは、前記モーター装置の表示パワーである
ことを特徴とする、請求項3に記載のモーター装置。
【請求項8】
前記固定子ユニットは、前記第一コイルを巻き付ける複数の第一導線槽、及び前記第二コイルを巻き付ける複数の第二導線槽を有する
ことを特徴とする、請求項1に記載のモーター装置。
【請求項9】
前記等第一導線槽の深さは、前記各第二導線槽の深さより大きい
ことを特徴とする、請求項8に記載のモーター装置。
【請求項10】
前記等第一導線槽と前記各第二導線槽は、交差して取り囲んで設置され、しかも各自は等角に設置される
ことを特徴とする、請求項8に記載のモーター装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はモーター装置に関し、特に回転速度を切り換えられるモーター装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のモーター装置(図示なし)は、ローターユニット、固定子ユニット、固定子ユニットに巻きつけて設置する3個のコイルユニット、及びコントロールユニットを有する。
コントロールユニットは、各コイルユニットの電源を制御し、これによりローターユニットは固定子ユニットに対して回転し、動力を提供する。
【0003】
一般的な状況下で、自動車、空調装置、コンプレッサー等が使用するモーター装置は、起動時の負荷量は、運転時の負荷量より大きい。
よって、スムーズな起動のため、一般のモーター装置は、比較的高い出力パワー及び回転速度に設計されている。
しかし、モーター装置が運転を開始した後も、相同の出力パワー及び回転速度を提供し継続運転するため、エネルギー浪費を招いているばかりでなく、省エネが求められる時代のトレンドにもマッチしない。
【0004】
上記の問題を解決するため、現在一部のモーター装置には、コンバーター変圧回路を設置し、各コイルユニットの交流電源の出力電圧の大きさ、或いは出力電流周波数を調整することで、モーター装置の出力パワー及び回転速度を変えている。
しかし、コンバーター変圧回路構造は複雑なため、設計及び製造コストが高い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記先行技術には、コンバーター変圧回路構造は複雑なため、設計及び製造コストが高いという欠点がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は回転速度を簡単に変えられ、製造コストも高くないモーター装置に関する。
【0007】
本発明によるモーター装置は、ローターユニット、固定子ユニット、少なくとも1個のコイルユニット、及び切換えスイッチユニットを有する。
該固定子ユニットは、該ローターユニットを相対して回転させる。
該少なくとも1個のコイルユニットは、固定子ユニットに巻き付く第一コイル及び第二コイルを有し、該第一コイルの巻付き磁極数は、該第二コイルの巻付き磁極数より少ない。
該切換えスイッチユニットは、該第一コイル及び該第二コイルに電気的に連接し、制御を受けて、該第一コイル及び該第二コイルが電気エネルギーを受け取るか、受け取らないかを個別に切り換えるため、
【0008】
本発明の効果は、以下の通りである。
巻付き磁極数が異なる第一コイルと第二コイルを設置し、切換えスイッチユニットを組み合わせて設置するため、異なる使用ニーズに基づき、切換えスイッチユニットを制御し、第一コイル或いは第二コイルの使用を切換え選択でき、異なる回転速度に切換えるため、コストも制御可能な状況下で、回転速度調整の効果を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明によるモーター装置の第一実施形態のブロックチャートである。
図2】第一実施形態の不完全な模式図である。
図3】第一実施形態の3個のコイルユニットの接線模式図である。
図4】第一実施形態の3個のコイルユニットの接線模式図である。
図5】第一実施形態のコイルユニット中の内の1個のコイルの模式図で、その作動原理を説明する。
図6】第一実施形態の複数の第一コイル及び複数の第二コイルの巻線模式図である。
図7】第一実施形態の複数の第一コイル及び複数の第二コイルの巻線模式図である。
図8】第一実施形態の固定子ユニットの別種の形態を説明する模式図である。
図9】第一実施形態の各コイルユニットの別種の巻線形態を説明する模式図である。
図10】本発明によるモーター装置の第二実施形態のブロックチャートである。
図11】第二実施形態の不完全な模式図である。
図12】本発明によるモーター装置の第三実施形態のブロックチャートである。
図13】第三実施形態の不完全な模式図である。
図14】本発明によるモーター装置の第四実施形態のブロックチャートである。
図15】第四実施形態の第一コイル及び第二コイルの固定子ユニットにおける巻線方式を説明する模式図である。
図16】第四実施形態の第一コイル及び第二コイルの固定子ユニットにおける巻線方式を説明する模式図である。
図17】本発明によるモーター装置の第五実施形態のブロックチャートである。
図18】第五実施形態の第一コイル、第二コイルと第三コイルの固定子ユニットにおける巻線方式を説明する模式図である。
図19】第五実施形態の第一コイル、第二コイルと第三コイルの固定子ユニットにおける巻線方式を説明する模式図である。
図20】本発明によるモーター装置の第六実施形態のブロックチャートである。
図21】第六実施形態の第一コイル、第二コイル、第三コイルと第四コイルの固定子ユニットにおける巻線方式を説明する模式図である。
図22】第六実施形態の第一コイル、第二コイル、第三コイルと第四コイルの固定子ユニットにおける巻線方式を説明する模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(一実施形態)
図1及び図2に示す通り、本発明によるモーター装置の第一実施形態は、三相の電源9への電気的連接に適用され、ローターユニット2、固定子ユニット3、3個のコイルユニット4、切換えスイッチユニット5、コントロールユニット6を有する。
【0011】
ローターユニット2は、自身の軸線を巡り回転する。
【0012】
固定子ユニット3は、ローターユニット2を巡って設置され、しかもローターユニット2を相対して回転させ、複数の第一導線槽31を有する。
本実施形態中において、各第一導線槽31の数は36個であるが、固定子ユニット3は、実際の必要に応じて異なる数の第一導線槽31を有し、これに限定されない。
【0013】
各コイルユニット4は、各第一導線槽31に巻き付く第一コイル41及び第二コイル42を有する。
第一コイル41の巻付き磁極数は、第二コイル42の巻付き磁極数より少ない。
第一コイル41の出力パワーは、第二コイル42の出力パワーより大きい。
第一コイル41の線径は、第二コイル42の線径より大きい。
第一コイル41のワインディング極距離(pole distance)は、第二コイル42のワインディング極距離より大きい。
第一コイル41の出力パワーは、好ましくは、モーター装置の表示パワーである。
【0014】
図1図3及び図4に示す通り、各コイルユニット4は、図3に示す通り、星形(或いはY形)接線を呈し、或いは図4に示す通り、三角形(Δ)接線を呈し、三相の電源9にそれぞれ電気的に連接する。
【0015】
各コイルユニット4は、三相コイルで、しかも三相コイル間の相互に対応する巻付け設置方式は、当領域でよく知られた内容であるため、詳述しない。
しかも本発明の図2、8、11、13、15、18、21中に示す巻きコイル数は、その巻線方式を説明するための例示に過ぎず、特定数の巻きコイル数を代表するものではない。
【0016】
各第一コイル41と各第二コイル42は、好ましくは分布ワインディング(distributed windings)方式を使用して、巻線(下記の第三コイル43(図11参照)を行う。
よって、それが巻き付けるコイル数は、対応する多数の第一導線槽31中に均一に分布する。
しかし、明確に図示するため、図6図7及び図9中では、各第一コイル41と各第二コイル421は共に、その内の1個のコイルのみを図示し説明する。
【0017】
図1及び図2に示す通り、切換えスイッチユニット5は、電源9、コントロールユニット6、各第一コイル41及び各第二コイル42に電気的に連接する。
【0018】
コントロールユニット6は、切換えスイッチユニット5を制御し、各第一コイル41或いは各第二コイル42を選択して切換え、電源9に電気的に連接する。
コントロールユニット6は、モーター装置起動、或いは第一出力ニーズ時には、切換えスイッチユニット5を制御し、各第一コイル41を切換え選択し、電源9に電気的に連接する。
起動後、或いは第二出力ニーズ時には、切換えスイッチユニット5を制御し、各第二コイル42を切換え選択し、電源9に電気的に連接する。
第一出力ニーズは比較的高いパワー出力で、しかも比較的高い回転速度が要求され、第二出力ニーズは比較的低いパワー出力で、しかも比較的低い回転速度が要求される。
【0019】
図1図2及び図5に示す通り、その原理は以下の通り説明される。
通常のモーター装置の出力パワー単位は馬力(horsepower、hpと略)で、トルクと回転速度の乗である。
【0020】
トルクの公式は以下の通りで、Tはトルク、Bは磁場、Iは電流、Lはコイル長さ、Dはコイル幅、Nはコイル数、θは磁場Bと電流Iの挟角である。
電流Iは、線径の乗に正比例し、しかもコイル数Nに関連する。
【0021】
<数1>
【0022】
公式1中により、同一のモーター装置中におけるいかが導き出される:
<数2>
【0023】
モーター装置の同期回転速度の公式は以下の通りで、nは同期回転速度で、fは電源9の周波数で、Pは極数(poles)である。
台湾では、電源9の周波数fは一般に60Hzである。
【0024】
<数3>
【0025】
ワインディング極距離公式は以下の通りである:
<数4>
ワインディング極距離=槽数/磁極数
【0026】
図2図6及び図7に示す通り、本実施形態中において、固定子ユニット3の第一導線槽31の槽数は、36個で、各第一コイル41、各第二コイル42を巻き付ける磁極数は、それぞれ4極、12極に設定される。
よって、公式3、4に基づき、各第一コイル41、各第二コイル42のワインディング極距離は、それぞれ図6及び図7に示す通り、9及び3である。
回転速度は、毎分1800回転(Revolution(s)Per Minute、rpmと略)と600回転で、好ましくは、各第一コイル41と各第二コイル42間の歯ピッチ(tooth pitch)は、各自1に設計するが、これに限定されない。
【0027】
第一導線槽31の数及び各第一コイル41、各第二コイル42を巻き付ける磁極数は共に、実際の必要に応じて設定し、これに限定されない。
例えば、図8及び図9に示す通り、固定子ユニット3は、24個の第一導線槽31を有し、しかも各第一コイル41、各第二コイル42を巻き付ける磁極数は、それぞれ4極、8極に設定される。
こうして、公式3、4に基づき、各第一コイル41、各第二コイル42のワインディング極距離は、それぞれ6及び3で、回転速度は、毎分1800回転と900回転である。
好ましくは、各第一コイル41間の歯ピッチは2で、しかも各第二コイル42間の歯ピッチは1に設計するが、これに限定されない。
【0028】
図1及び図2に示す通り、本実施形態中において、各第一コイル41、各第二コイル42の出力パワーは、それぞれ2馬力及び1/4馬力に設計する。
各第一コイル41と各第二コイル42の巻き付き数は、本領域において通常の知識を有する者は、自ら公式1及び実際の必要に応じて調整できるため、ここでは詳述しない。
【0029】
実際の使用時には、モーター装置が起動すると、コントロールユニット6は、切換えスイッチユニット5を制御し、各第一コイル41(好ましくは、表示パワー)を切り換え選択し、それぞれ電源9の三相入力に電気的に連接する。
この時、各第一コイル41の極数は4極で、しかも出力パワーは2馬力であるため、この時、モーター装置の回転速度は、毎分1800回転で、しかも出力パワーは2馬力である。
モーター装置が起動され、設定負荷に達した後、コントロールユニット6は、切換えスイッチユニット5を制御し、各第二コイル42を切換え選択し、それぞれ電源9の三相入力に電気的に連接する。
この時、各第二コイル42の極数は12極で、しかも出力パワーは1/4馬力であるため、この時、モーター装置の回転速度は毎分600回転で、しかも出力パワーは1/4馬力である。
【0030】
モーター装置の運転時に、負荷が変わり、より大きい出力パワー及び比較的高い回転速度が必要な(即ち第一出力ニーズ)時には、コントロールユニット6はさらに、切換えスイッチユニット5を制御し、各第一コイル41を切り替え選択し、それぞれ電源9の三相入力に電気的に連接する。
負荷が変わり、比較的小さい出力パワー及び比較的低い回転速度が必要な(即ち第二出力ニーズ)時には、コントロールユニット6は、切換えスイッチユニット5を制御し、各第二コイル42に切り替え選択し、それぞれ電源9の三相入力に電気的に連接する。
【0031】
第一出力ニーズ及び第二出力ニーズは、温度、圧力等設定に応じて設計できる。
例えば、モーター装置を空調装置に応用する時には、第一出力ニーズは、比較的大きい温度差設定に対応して設定され、第二出力ニーズは、比較的低い温度差設定に対応して設定される。
空調装置が運転を開始すると、この時、室温と設定温度との温度差は比較的大きいため、各第一コイル41に切換え使用して運転する。
空調装置が一定時間運転し、室温と設定温度との温度差が一定値以下になった後には、各第二コイル42に切換えて運転する。
こうして、異なる使用ニーズに応じて、対応して切換え出力することができる。
【0032】
以上の説明を総合すると、本実施形態の長所は以下の通りまとめられる。
1.巻付き磁極数が異なる第一コイル41と第二コイル42を設置し、切換えスイッチユニット5を組み合わせて設置して制御し、第一コイル41及び第二コイル42が、電気エネルギーを受け取るか、受け取らないかを個別に切り換えるため、異なる使用ニーズに基づき、第一コイル41或いは第二コイル42を切換えて選択し使用し、異なる回転速度に切換え、こうしてコンバーター変圧回路を増設不要な状況下で、切換えスイッチユニット5をしようして簡易に切換えでき、各種の回転速度ニーズに応じて調整でき、従来の技術に比べ、本実施形態は、コストも制御可能な状況下で、回転速度調整の効果を達成できる。
【0033】
2.第一コイル41及び第二コイル42のパワーを異なるように設計し、異なる使用ニーズに基づき、必要なパワーに切換え選択できるため、コストも制御可能な状況下で、達到節省エネルギーの効果。さらに、藉由在モーター装置運転が設定負荷に達すると、パワー及び回転速度が比較的低い各第二コイル42に切り換え選択し、モーター装置の高速運転時に生じる磨耗を低下させるため、メンテナンスコストを引き下げる効果を備える。
【0034】
3.線径が比較的小さい各第二コイル42を、ローターユニット2から比較的近く設置するため、電流が比較的小さい各第二コイル42とローターユニット2間の距離を縮めることができ、さらに優れた導磁効果を得ることができる。
【0035】
図10及び図11は本発明によるモーター装置の第二実施形態である。
第二実施形態は、第一実施形態に類似する。
第二実施形態と第一実施形態の差異は、以下の通りである。
【0036】
固定子ユニット3は、24個の第一導線槽31を有する。
【0037】
各コイルユニット4は、各第一導線槽31に巻き付く第三コイル43をさらに有する。
第三コイル43の巻付き磁極数は、第二コイル42の巻付き磁極数より大きく、第三コイル43の出力パワーは、第二コイル42の出力パワーより小さい。
第三コイル43の線径は、第二コイル42の線径より小さく、第三コイル43のワインディング極距離は、第二コイル42のワインディング極距離より小さい。
【0038】
各コイルユニット4中において、その巻いて設置する位置は、ローターユニット2から、近い方から遠い方へと順番に、第三コイル43、第二コイル42,及び第一コイル41である。
【0039】
本実施形態中において、固定子ユニット3の第一導線槽31の槽数は24個で、各第一コイル41、各第二コイル42、各第三コイル43を巻き付ける磁極数は、それぞれ4極、8極、12極に設定される。
よって、公式3、4に基づき、各第一コイル41、各第二コイル42、各第三コイル43のワインディング極距離はそれぞれ6、3、及び2でし、それぞれ対応する回転速度は毎分1800、900、600回転である。
【0040】
本実施形態中において、各第一コイル41、各第二コイル42、各第三コイル43の出力パワーはそれぞれ2馬力、1/2馬力及び1/4馬力に設計される。
各第一コイル41、各第二コイル42と各第三コイル43の巻き付き数は、本領域において通常の知識を有する者は、自ら公式1及び実際の必要に応じて調整できるため、ここでは詳述しない。
【0041】
実際の使用時には、コントロールユニット6は、モーター装置を起動するか、或いは第一出力ニーズである時、切換えスイッチユニット5を制御し、各第一コイル41を切り換え選択し、それぞれ電源9の三相入力に電気的に連接する。
モーター装置に第二出力ニーズがある時には、切換えスイッチユニット5を制御し、各第二コイル42を切換え選択し、それぞれ電源9の三相入力に電気的に連接する。
第三出力ニーズがある時には、切換えスイッチユニット5を制御し、各第三コイル43を切り換え選択し、それぞれ電源9の三相入力に電気的に連接する。
第三出力ニーズは、第二出力ニーズに比べてパワー出力が低く、しかも回転速度のニーズも低い。
【0042】
実際の使用時には、モーター装置が起動すると、コントロールユニット6は、切換えスイッチユニット5を制御し、各第一コイル41を切り換え選択し、それぞれ電源9の三相入力に電気的に連接する。
モーター装置が起動され、設定負荷に達した後、コントロールユニット6は、切換えスイッチユニット5を制御し、各第二コイル42を切換え選択し、それぞれ電源9の三相入力に電気的に連接する。
【0043】
モーター装置の運転時に、負荷が変わり、より大きい出力パワー及び比較的高い回転速度が必要な(即ち第一出力ニーズ)時、コントロールユニット6はさらに、切換えスイッチユニット5を制御し、各第一コイル41を切り替え選択し、それぞれ電源9の三相入力に電気的に連接する。
負荷が変わり、比較的小さい出力パワー及び比較的低い回転速度が必要な(即ち第二出力ニーズ或いは第三出力ニーズ)時には、コントロールユニット6は、ニーズに基づき、切換えスイッチユニット5を制御し、各第二コイル42を切換え選択し、或いは各第三コイル43はそれぞれ電源9の三相入力に電気的に連接する。
【0044】
こうして、第二実施形態は、前記第一実施形態と相同の目的と効果を達成でき、しかも各第三コイル43を増設したことで、第三出力ニーズを提供し、使用者は切換え選択でき、より優れた応用の弾力性を備える。
【0045】
図12及び図13は本発明によるモーター装置の第三実施形態である。
第三実施形態は、第一実施形態に類似する。
第三実施形態と第一実施形態の差異は、以下の通りである。
【0046】
モーター装置は単相モーターで、しかもコイルユニット4を有する。
コイルユニット4は、各第一導線槽31に巻き付き、しかも起動を補助する補助コイル44(Auxiliary Winding)、或いは起動ワインディング(Start Winding)をさらに有する。
第一コイル41と第二コイル42は、メインコイル(main winding)として使用される。
補助コイル44は、好ましくは、空間上の設置相位と対応する第一コイル41との差は90度で、さらに優れた起動制御効果を達成する。
単相モーター上に補助コイルを設置する方式は、本業界でよく知られた内容であるため、ここでは詳述しない。
【0047】
実際の使用時には、モーター装置が起動すると、コントロールユニット6は、切換えスイッチユニット5を制御し、第一コイル41と補助コイル44を切り換え選択し、単相電源9に電気的に連接する。
モーター装置が起動し一定の程度に達すると(好ましくは回転速度が同期回転速度の75%前後)、コントロールユニット6は、切換えスイッチユニット5を制御し、第一コイル41だけを切り換え選択して、電源9に電気的に連接し、この時は、補助コイル44は既に遮断される。
続いて、モーター装置が起動され、設定負荷に達した後、コントロールユニット6は、切換えスイッチユニット5を制御し、第二コイル42を切り換え選択し、電源9に電気的に連接し、モーター装置の出力パワーを低下させ、及び回転速度を低下させる。
【0048】
モーター装置の運転時に、負荷が変わり、より大きい出力パワー及び比較的高い回転速度が必要な(即ち第一出力ニーズ)時には、コントロールユニット6はさらに、切換えスイッチユニット5を制御し、第一コイル41に切り換え選択を戻し、電源9に電気的に連接する。
負荷が変わり、比較的小さい出力パワー及び比較的低い回転速度が必要な(即ち第二出力ニーズ)時には、コントロールユニット6は、切換えスイッチユニット5を制御し、第二コイル42に再度切り換え選択を戻し電源9に電気的に連接する。
【0049】
こうして、第三実施形態は、前記第一実施形態と相同の目的と効果を達成でき、しかも単相のモーター装置に良好に応用される。
【0050】
図14図15及び図16は本発明によるモーター装置の第四実施形態である。
第四実施形態は、第一実施形態に類似する。
第四実施形態と第一実施形態の差異は、以下の通りである。
【0051】
モーター装置は、電池モジュール8への電気的連接に、さらに適用される。
【0052】
固定子ユニット3は、複数の第二導線槽32をさらに有する。
各第一導線槽31の深さは、各第二導線槽32の深さより大きく、各第一導線槽31と各第二導線槽32は、交差して取り囲んで設置され、好ましくは、両者は均一に間隔を開けて設置されるが、これに限定されない。
【0053】
本実施形態中において、各第一導線槽31の槽数は18個で、各第二導線槽32の槽数は18個で、総数は36個であるが、固定子ユニット3は、実際の必要に応じて、異なる数の各第一導線槽31と各第二導線槽32を有するが、これに限定されない。
【0054】
各第一コイル41は、各第一導線槽31に巻き付く。
各第二コイル42は、各第二導線槽32に巻きつく。
各第一コイル41の出力パワーは各第二コイル42の出力パワーより大きく、各第一コイル41の巻付き磁極数は、各第二コイル42の巻付き磁極数より少なく、各第一コイル41の線径は、各第二コイル42の線径より大きい。
【0055】
各第一導線槽31、各第二導線槽32の深さは、対応して設置される第一コイル41、第二コイル42の線径大きさとパワーの大きさに正比例し、しかもパワーの大きさは、巻付き磁極数に関連する。
第一コイル41と第二コイル42の巻き付き数は、本領域において通常の知識を有する者は、自ら公式1及び実際の必要に応じて調整できるため、ここでは詳述しない。
【0056】
第一コイル41と第二コイル42は共に、分布ワインディング方式を使用して巻線され(下述の第三コイル43、図17参照)、第四コイル45(図20参照)も同様である。
よって、それが巻き付けるコイル数は、対応する各第一導線槽31及び第二導線槽32中に分布する(下述の第三コイル43と第四コイル45はそれぞれ第三導線槽33及び第四導線槽34に対応する)。
しかし、図示を明確にするため、図16図19図22中では、一相のコイルユニット4のみを図示し、それぞれ1個のコイルで、第一コイル41、第二コイル42、第三コイル43。及び第四コイル45を説明する。
【0057】
図14図15及び図16に示す通り、切換えスイッチユニット5は、各第一コイル41、各第二コイル42、コントロールユニット6、電源9及び電池モジュール8に電気的に連接し、制御を受けて各第一コイル41及び各第二コイル42は電気エネルギーを受け取るか、受け取らないかを個別に切り換え、及び制御を受けて、各第一コイル41及び各第二コイル42は電源9により電気エネルギーを受け取るか、或いは電気エネルギーを電池モジュール8に提供するかを個別に切り換える。
【0058】
本実施形態中において、固定子ユニット3の各第一導線槽31の槽数は18個で、各第二導線槽32の槽数は18個で、合計は36個で、各第一コイル41、各第二コイル42を巻き付ける磁極数はそれぞれ2極、6極に設計する。
上述の公式3、4に基づき、各第一コイル41、各第二コイル42のワインディング極距離はそれぞれ9、3で、総数により計算するなら、それぞれ図16に示す18、6で、各第一コイル41、各第二コイル42の回転速度は、それぞれは毎分3600回転と1200回転である。
図16中では、対応する第一コイル41と対応する第二コイル42間の歯ピッチ(tooth pitch)は1として説明するが、これに限定されない。
【0059】
実際の操作時には、コントロールユニット6は、切換えスイッチユニット5を制御し、モーターモード或いは発電機モードで作動する。
【0060】
モーターモードにおいては、上述と同様、起動時に必要なトルク及びパワーは比較的大きい。
よって、コントロールユニット6の起動時には、切換えスイッチユニット5を制御し、パワーが比較的大きい第一コイル41に切換えて使用し、起動後の維持運転時には、パワーが比較的小さい第二コイル42に切換え使用する。
運転過程において、負荷が変わり、出力パワーを高くする、或いは低くする必要がある、或いは回転速度を変える時には、ニーズに応じて、第一コイル41或いは第二コイル42に切り換えて使用する。
【0061】
モーター装置に、余分なエネルギーがあり、回收できる時には、例えば、電動車に応用し、ブレーキを踏み減速する必要がある時には、コントロールユニット6は、切換えスイッチユニット5を制御し、発電機モードに切換える。
この時、コントロールユニット6は、切換えスイッチユニット5を制御し、その時使われていない第一コイル41或いは第二コイル42に切り換え、電池モジュール8に電気的に連接する。
例えば、この時、第一コイル41は、電源9に電気的に連接し、駆動に使用され、第二コイル42に切り換え選択し、電池モジュール8に電気的に連接する。
これにより、第二コイル42は、モーター装置の運転により感応発電し、電池モジュール8に蓄電する。
こうして、モーター装置の余分なエネルギーを回收利用し、エネルギー利用率を高める。
【0062】
こうして、第四実施形態は、前記第一実施形態と相同の目的と効果を達成でき、しかも以下の効果を備える。
【0063】
1.第一コイル41と第二コイル42を設置し、切換えスイッチユニット5は第一コイル41及び第二コイル42が電気エネルギーを受け取るか、或いは電気エネルギーを提供するかを個別に切換えるため、同時に駆動及び発電機能を提供でき、エネルギー利用率を高めることができる。各第一導線槽31と各第二導線槽32を設置し、それぞれ第一コイル41と第二コイル42を設置するため、第一コイル41と第二コイル42の磁力線分布をずらして分布させられ、両者が生じる磁場の独立性を高め、両者の磁力の相互影響を低下させ、さらに優れた駆動運転効果及び発電効果を達成できる。しかも、現在製造される固定子ユニット3の技術は、数枚のプレス成形のシリコンスチール板を重ねて製造するため、本実施形態と既存の固定子ユニット3の、製造上の差異は、異なる金型を使用するだけで、製造工程及び組立においては全く差異がない。即ち本実施形態の固定子ユニット3はほとんど製造コストを高めないため、本実施形態のモーター装置は、駆動及び発電機能を同時に提供し、エネルギー利用率を高められる他、生産及びメンテナンスコストを抑えることもできる。
【0064】
2.各第一導線槽31と各第二導線槽32を、交差して取り囲んで設置するように設計し、及び出力パワーが比較的大きい第一コイル41を、比較的深い各第一導線槽31に設置し、出力パワーが比較的小さい第二コイル42を、比較的浅い各第二導線槽32に設置するため、第一コイル41と第二コイル42は出来るだけローターユニット2に接近するだけでなく、さらに優れた電磁感応効果を得ることもできる。しかも第一コイル41と第二コイル42が同様の導線槽に巻き線された時には、各導線槽中において、同様のコイルユニットとローターユニット2の距離が不一致となる状況の発生を回避できる。第二コイル42を例とし、第二コイル42と第一コイル41がいっしょに同一の導線槽に巻かれた時の距離と、第二コイル42が単独で一個の導線槽に巻かれた時の距離で、両者の間には差異を備える。こうして、電磁感応効果が予期効果と異なり、本実施形態は、第一コイル41と第二コイル42の深さとそのパワーが正比例を呈する各第一導線槽31と各第二導線槽32中において、この状況を回避でき、さらに優れた電磁感応効果を備える。
【0065】
図17図18及び図19は本発明によるモーター装置の第五実施形態である。
第五実施形態は、第四実施形態に類似するが、第五実施形態と第四実施形態の差異は、以下の通りである。
【0066】
モーター装置は、第三コイル43をさらに有する。
固定子ユニット3は、第三コイル43を巻きつける複数の第三導線槽33をさらに有する。
各第三導線槽33の深さは、各第二導線槽32より浅い。
各第一導線槽31、各第二導線槽32と各第三導線槽33は、交差して取り囲んで設置される。
本実施形態中において、各第一導線槽31、各第二導線槽32と各第三導線槽33の槽数は共に12個で、よって、好ましくは各第一導線槽31、各第二導線槽32と各第三導線槽33は、順番に間隔を開けて循環排列設置を呈し、これにより均一分布の効果を備える。
固定子ユニット3は、実際の必要に応じて異なる数の各第一導線槽31、各第二導線槽32と各第三導線槽33を有するが、これに限定されない。
【0067】
第二コイル42の出力パワーは、第三コイル43の出力パワーより大きい。
第二コイル42の線径は、第三コイル43の線径より大きい。
【0068】
各第一導線槽31、各第二導線槽32及び各第三導線槽33の深さは、対応して設置される第一コイル41、第二コイル42及び第三コイル43の線径の大きさとパワーの大きさに正比例する。
【0069】
切換えスイッチユニット5は、第三コイル43に電気的に連接し、制御を受けて、第三コイル43を切り換え、電気エネルギーを受け取り、電気エネルギーを受け取らず、或いは電気エネルギーを提供する。
【0070】
本実施形態中において、固定子ユニット3の各第一導線槽31、各第二導線槽32と各第三導線槽33の槽数は共に12個で、合計は36個で、第一コイル41、第二コイル42と第三コイル43を巻き付ける磁極数は、それぞれ2極、4極と12極に設計される。
上述の公式3、4に基づき、第一コイル41、第二コイル42と第三コイル43のワインディング極距離は、それぞれは6、3、1で、総数により計算するなら、それぞれ図19では18、9、3で、第一コイル41、第二コイル42と第三コイル43の回転速度はそれぞれ、毎分3600回転、1800回転、600回転である。
【0071】
モーターモードにおいて、コントロールユニット6は、切換えスイッチユニット5を制御し、必要に応じて、必要なパワー及び回転速度の第一コイル41、第二コイル42或いは第三コイル43に切り換え選択する。
発電機モード中では、コントロールユニット6は、切換えスイッチユニット5を制御し、必要に応じて、その時使われていない第一コイル41、第二コイル42或いは第三コイル43を選択し、電池モジュール8に電気的に連接し、発電する。
【0072】
こうして、第五実施形態は、上述の第四実施形態と相同の目的と効果を達成し、しかも第三コイル43は、切換えスイッチユニット5に駆動或いは発電の切換えを提供し、より優れた応用の弾力性を備える。
【0073】
本発明によるモーター装置の第六実施形態は、図20図21及び図22に示す。
第六実施形態は、第四実施形態に類似するが、第六実施形態と第四実施形態の差異は、以下の通りである。
【0074】
モーター装置は、第四コイル45をさらに有する。
固定子ユニット3は、第四コイル45を巻きつける複数の第四導線槽34をさらに有する。
各第四導線槽34の深さは、各第三導線槽33より浅い。
各第一導線槽31、各第二導線槽32、各第三導線槽33、各第四導線槽34は、交差して取り囲んで設置される。
本実施形態中において、各第一導線槽31、各第二導線槽32、各第三導線槽33、各第四導線槽34の数は、それぞれ6、12、12、6個で、数が同じでないため、好ましくは、各第一導線槽31、各第二導線槽32、各第三導線槽33、各第四導線槽34は、各自等角に均一に分布して設置される。
【0075】
切換えスイッチユニット5は、第四コイル45に電気的に連接し、制御を受けて、第四コイル45を切り換え、電気エネルギーを受け取り、電気エネルギーを受け取らず、或いは電気エネルギーを提供する。
【0076】
第三コイル43の出力パワーは、第四コイル45の出力パワーより大きい。
第三コイル43の線径は、第四コイル45の線径より大きい。
【0077】
各第一導線槽31、各第二導線槽32、各第三導線槽33と各第四導線槽34の深さは、対応して設置される第一コイル41、第二コイル42、第三コイル43と第四コイル45の線径の大きさとパワーの大きさに正比例する。
【0078】
本実施形態中において、各第一導線槽31、各第二導線槽32、各第三導線槽33と各第四導線槽34の槽数は、それぞれは6、12、12、6個で、合計は36個で、第一コイル41、第二コイル42、第三コイル43と第四コイル45を巻き付ける磁極数は、それぞれ2極、4極、4極と2極に設定される。
上述の公式3、4に基づき、第一コイル41、第二コイル42、第三コイル43と第四コイル45のワインディング極距離は共に3で、もし総槽数により計算すれば、それぞれ18、9、9、18で、第一コイル41、第二コイル42、第三コイル43と第四コイル45の回転速度は、それぞれは毎分3600回転、1800回転、1800回転と3600回転である。
【0079】
実際の使用時には、第一コイル41と第四コイル45、第二コイル42と第三コイル43の回転速度は相同である。
よって、モーターモードにおいて、コントロールユニット6は、切換えスイッチユニット5を制御し、必要に応じて、必要なパワー及び回転速度の第一コイル41、第二コイル42、第三コイル43或いは第四コイル45に切り換えられる他、回転速度が相同の第一コイル41と第四コイル45、第二コイル42と第三コイル43を同時に駆動できる。
例えば、モーター装置が起動すると、パワーが最大の第一コイル41だけを駆動でき、或いは第一コイル41と第四コイル45を同時に駆動でき、或いは第二コイル42と第三コイル43を同時に駆動し、比較的大きいパワーを提供できる。
安定運転が始まった後は、必要に応じて、必要なパワー及び回転速度の第一コイル41、第二コイル42、第三コイル43或いは第四コイル45に任意に切換え、こうして、切換え制御上のさらに多くの選択肢を提供できる。
【0080】
こうして、第六実施形態は、上述の第四実施形態と相同の目的と効果を達成し、しかも第四コイル45を設置し、第一コイル41と第四コイル45、第二コイル42と第三コイル43の回転速度をそれぞれ相同に設計するため、さらに多くの応用の弾力性を提供できる。
【0081】
上記を総合すると、本発明のモーター装置は、本発明の目的を確実に達成できる。
【0082】
前述した本発明の実施形態は本発明を限定するものではなく、よって、本発明により保護される範囲は後述される特許請求の範囲を基準とする。
【符号の説明】
【0083】
2 ローターユニット、
3 固定子ユニット、
31 第一導線槽、
32 第二導線槽、
33 第三導線槽、
34 第四導線槽、
4 コイルユニット、
41 第一コイル、
42 第二コイル、
43 第三コイル、
44 補助コイル、
45 第四コイル、
5 切換えスイッチユニット、
6 コントロールユニット、
8 電池モジュール、
9 電源、
L コイル長さ、
D コイル幅、
I 電流。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22