(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-168338(P2020-168338A)
(43)【公開日】2020年10月15日
(54)【発明の名称】自由旋回足首保持冶具
(51)【国際特許分類】
A63B 23/00 20060101AFI20200918BHJP
A63B 22/14 20060101ALI20200918BHJP
【FI】
A63B23/00 J
A63B22/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】書面
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2019-79675(P2019-79675)
(22)【出願日】2019年4月1日
(71)【出願人】
【識別番号】594149572
【氏名又は名称】砂田 照雄
(72)【発明者】
【氏名】砂田 照雄
(72)【発明者】
【氏名】園田 政廣
(57)【要約】 (修正有)
【課題】従来の逆さぶら下がり健康具は、反転板上に上向きで寝た状態で足首を固定・保持した状態で体を逆さぶら下がり状態で傾斜させていく為に、骨格や内臓は一方向のみ重力が掛かり体内の移動で十分な効果が得られない。
【解決手段】足首保持冶具ベース1に足の甲受け5を直角に配置する、該足の甲受けと並行にかつ多少「ハ」の字状に開口した形で、それぞれを1対として取り付けた足首保持冶具ベースに設けた軸挿入穴に軸7を貫通させ、該軸は足首保持冶具ベース貫通後にスペーサー8を通してバー中央に貫通して取り付ける、さらに該バー両端は1対のアーム13端を支点として保持される、該アーム他端は支点でステー18に保持される事で、保持した足首を体の位置に合わせ自由な位置に移動かつ回転することができる自由旋回足首保持冶具を提供する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
逆さぶら下がり健康具の座面に取り付けて使用する足首保持冶具であって、該逆さぶら下がり健康具に上向きに寝た状態で、足首を固定するための足首固定部0と、スペーサー8を介し前記足首保持部0をX平面に360度回転可能に支持するバー9と、前記バー9をZ平面に360度回転可能に支持する左右一対のアーム13から構成されることを特徴とする自由旋回足首保持冶具。
【請求項2】
請求項1記載の前記足首保持部0は、略直方体形状の足首保持冶具ベース1と、左右1対のかがと受け3と、左右1対の足の甲受け5から構成され、前記かがと受け3は前記足首保持冶具ベース1の左右両面の前方に直角に配置され、前記足の甲受け5は前記足首保持冶具ベース1の左右両面の後方に前記足のかがと受け3と並行から「ハ」の字に開いた形に配置され、前記足の甲受け5の近傍の前記足首保持具ベース1に軸7を通すための軸取り付け穴6が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の自由旋回足首保持冶具。
【請求項3】
請求項2記載の前記軸取り付け穴6は、前記足首保持冶具ベース1の上面から下面に向かい、円形から楕円形へと徐々に広がる三角スリッド23形状であることを特徴とする請求項2に記載の自由旋回足首保持冶具。
【請求項4】
請求項2記載の前記足首保持部0は、前記かがと受け3をかがと受け用被覆クッション材21で被覆し、前期足の甲受け5を足の甲受け用クッション材22で被覆したことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の自由旋回足首保持冶具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は逆さぶら下がり健康具等の器具に装着する自由旋回足首保持冶具に関する。
【背景技術】
【0002】
身体を体重により傾斜した状態で牽伸することで、骨格の歪修正や血行促進、腰痛や足の関節痛の予防・治療等に使用する逆さぶら下がり健康具が種々開発されており、その中に特許文献1に示すような家庭でも気軽に使用できる人体屈曲用椅子が考案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3621616号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の人体屈曲用椅子は、バンドを用いて足首を足載せ部に固定し、上向きに寝た状態で身体を傾斜させるため、一方向のみしか体重が掛からないため、十分な治療効果が得られない。
【0005】
本発明は、このような従来の問題を解決しようとするもので、上向きに寝た状態だけでなく、腹ばい、右向き、左向き等など様々な向きに姿勢が変えられる、逆さぶら下がり健康具に装着可能な自由旋回足首保持冶具を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、逆さぶら下がり健康具の座面に取り付けて使用する足首保持冶具であって、
該逆さぶら下がり健康具に上向きに寝た状態で、足首を固定するための足首固定部0と、軸7と軸用ナット11を用いてスペーサー8を介し前記足首保持部0をX平面に360度回転可能に支持するバー9と、支点A用支持具15を用いて前記バー9をZ平面に360度回転可能に支持する左右一対のアーム13から構成され、
前記足首保持部0は、略直方体形状の足首保持冶具ベース1と、左右1対のかがと受け3と、左右1対の足の甲受け5から構成され、前記かがと受け3は前記足首保持冶具ベース1の左右両面の前方中央よりやや上方付近に直角に配置され、前記足の甲受け5は前記足首保持冶具ベース1の左右両面の後方に前記足のかがと受け3と並行から「ハ」の字に開いた形に配置されており、前記足の甲受け5の近傍の前記足首保持具ベース1上面中央に、前記軸7を通すための軸取り付け穴6が下面に向けて垂直に設けられている。
【0007】
また、前記軸取り付け穴6は、前記足首保持冶具ベース1の上面から下面に向かい、円形から楕円形へと徐々に広がる三角スリッド23形状になるように開けられている。
【0008】
さらに、前記足首保持部0のかがと受け3と足の甲受け5は、各々かがと受け用被覆クッション材21と甲受け用被覆クッション材22で被覆されている。
【発明の効果】
【0009】
本発明の自由旋回足首保持冶具を逆さぶら下がり健康具の座面に取り付けて使用することによって、上向きに寝た状態だけでなく、腹ばい、右向き、左向き等など様々な姿勢で牽伸することが可能となり、有効な治療効果を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0012】
図1に示す本発明の自由旋回足首保持冶具は、足首を固定するための足首保持部0、足首保持具0を支持するバー9、及びバー9を支持する左右一対のアームから構成され、逆さぶら下がり健康具の座面20に一定角度で取り付けて使用する
【0013】
前記足首保持部0は、略直方体形状の足首保持冶具ベース1と、左右1対のかがと受け3と、左右1対の足の甲受け5から構成される。前記足首保持冶具ベース1の左右両面前方の中央よりやや上方付近にかがと受け取り付け穴2を直角に設け、ここに前記かがと受け3を取り付ける。また、前記足首保持冶ベース1の左右両面後方に前記足のかがと受け3と並行から「ハ」の字に足の甲受け取り付け穴4を設け、ここに前記足の甲受け5を取り付ける。さらに、前記足首保持冶具ベース1の足の甲受け5近傍の上面中央に直角に軸取り付け穴6を開け、この穴に軸7を通し、前記軸7にスペーサー8をかぶせ、バー9に設けた軸貫通穴10を通して軸用ナット11で多少の間隙を設けて保持する。
【0014】
また、前記かがと受け3はかがと受け用被覆クッション材21で被覆し、前記足の甲受け5はかがと受け用被覆クッション材21で被覆する。
【0015】
さらに、
図11の断面図に示すように、前記軸取り付け穴6は、Z平面の直径を前記足首保持冶具ベース1の上面から下面に向かい徐々に大きくすることで、円形から楕円形へと徐々に広がる三角スリッド23形状になるように開けている。
【0016】
最後に、支点B用支持具17を用いて前記アーム13を逆さぶら下がり健康具のステー18に回転可能に取り付けることで、前記軸7と支点A用支持具15と支点B用支持具17の3点でリンク機構が出来上がり、前記足首保持部0が上下・左右360度回転可能として機能する。さらに、前記3角スリッド23形状で前記軸7の首振り動作が容易になる。
【0017】
次に、一例として、本発明の自由旋回足首保持冶具を特許文献1に記載の人体屈曲用椅子に取り付けた場合の逆さぶら下がり健康具としての効果について説明する。
【0018】
本発明の自由旋回足首保持冶具のかがと受け3と足の甲受け5に足首を掛け、体を真っすぐに伸ばし、頭を下げた逆さぶら下がり状態で、上向き・腹ばい・左右横ばい等、通常取らない様々な姿勢に自由に変化させることができる。このため、骨格の歪修正、筋肉のストレッジのほか、血液・リンパ液の逆流や内臓刺激による体調不良部分へのストレッジなど、自然治癒力を向上させて未病の部分を解消することが可能になる。
【0019】
また、軸取り付け穴6を足の甲受け5の近傍に配置したことで、足首の最小回転で体を自由に回転させることができ、さらに軸取り付け穴6の形状を三角スリッド23にしたことで、軸7の首振り動作が容易となり、足首に掛かる負荷を和らげることができる。このため、ふくらはぎの筋肉を容易に動かすことができるようになり、第二の心臓と言われるふくらはぎ運動のポンプ作用により血液やリンパ液の循環を促し、体全体の体調を良くする。
【0020】
さらに、足の甲受け5を「ハ」の字状に設け、かがと受け3と共にクッション材で被覆したことで、足首の太さの違いを吸収するとともに、逆さぶら下がり状態から上体を起こす際、腕力や腹筋力が不足で起き上れない場合でも、足を開くことで足首が簡単に外れるため、使用中の逆さぶら下がり健康具から容易に脱出することができる。
【産業上の利用可能性】
【0021】
従来の逆さぶら下がり健康具の足首固定具として使用するほか、胃のレントゲン検査器具としても利用が可能であり、逆さま状態での撮影時に必死に横のバーを掴む必要がなく、体を楽に反転させることができる。
【符号の説明】
【0022】
0 足首保持部
1 足首保持具ベース
2 かがと受け取り付け穴
3 かがと受け
4 足の甲受け取り付け穴
5 足の甲受け
6 軸取り付け穴
7 軸
8 スペーサー
9 バー
10 軸貫通穴
11 軸用ナット
12 バー支点A用穴
13 アーム
14 アーム支点A用穴
15 支点A用支持具
16 アーム支点B用穴
17 支点B用支持具
18 ステー
19 ステー支点B用穴
20 座面
21 かがと受け用被覆クッション材
22 足の甲受け用被覆クッション材
23 三角スリッド
24 足首の360度回転
25 バー部前後回転
26 ステー部前後回転
27 軸上部前後回転