【実施例】
【0025】
(実施例1)
ミノキシジル5g、レチノールパルミチン酸エステル5万単位、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油40を1g、1,3−ブチレングリコール10g、エタノール60g、リン酸適量、精製水で全量を100mLとし、撹拌溶解してpH6.14の外用医薬組成物を得た。
【0026】
(実施例2)
ミノキシジル5g、レチノールパルミチン酸エステル20万単位、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油40を1g、1,3−ブチレングリコール10g、エタノール60g、リン酸適量、精製水で全量を100mLとし、撹拌溶解してpH6.15の外用医薬組成物を得た。
【0027】
(実施例3)
ミノキシジル5g、レチノールパルミチン酸エステル5万単位、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油40を0.0268g、1,3−ブチレングリコール10g、エタノール60g、リン酸適量、精製水で全量を100mLとし、撹拌溶解してpH6.16の外用医薬組成物を得た。
【0028】
(実施例4)
ミノキシジル5g、レチノールパルミチン酸エステル1万単位、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油40を1g、1,3−ブチレングリコール10g、エタノール60g、リン酸適量、精製水で全量を100mLとし、撹拌溶解してpH6.12の外用医薬組成物を得た。
【0029】
(実施例5)
ミノキシジル5g、レチノールパルミチン酸エステル12万単位、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油40を1g、1,3−ブチレングリコール10g、エタノール60g、リン酸適量、精製水で全量を100mLとし、撹拌溶解してpH6.16の外用医薬組成物を得た。
【0030】
(実施例6)
ミノキシジル5g、レチノールパルミチン酸エステル1万単位、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油40を0.00536g、1,3−ブチレングリコール10g、エタノール60g、リン酸適量、精製水で全量を100mLとし、撹拌溶解してpH6.12の外用医薬組成物を得た。
【0031】
(実施例7)
ミノキシジル5g、レチノール酢酸エステル5万単位、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油40を1g、1,3−ブチレングリコール10g、エタノール60g、リン酸適量、精製水で全量を100mLとし、撹拌溶解してpH6.17の外用医薬組成物を得た。
【0032】
(実施例8)
ミノキシジル5g、レチノール5万単位、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油40を1g、1,3−ブチレングリコール10g、エタノール60g、リン酸適量、精製水で全量を100mLとし、撹拌溶解してpH6.16の外用医薬組成物を得た。
【0033】
(実施例9)
ミノキシジル5g、レチノールパルミチン酸エステル5万単位、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油40を1g、濃グリセリン10g、エタノール60g、リン酸適量、精製水で全量を100mLとし、撹拌溶解してpH5.98の外用医薬組成物を得た。
【0034】
(実施例10)
ミノキシジル5g、レチノールパルミチン酸エステル5万単位、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油40を1g、プロピレングリコール10g、エタノール60g、リン酸適量、精製水で全量を100mLとし、撹拌溶解してpH6.09の外用医薬組成物を得た。
【0035】
(実施例11)
ミノキシジル5g、レチノールパルミチン酸エステル5万単位、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油40を1g、濃グリセリン10g、プロピレングリコール10g、エタノール50g、リン酸適量、精製水で全量を100mLとし、撹拌溶解してpH5.84の外用医薬組成物を得た。
【0036】
(実施例12)
ミノキシジル5g、レチノールパルミチン酸エステル5万単位、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油50を1g、1,3−ブチレングリコール10g、エタノール60g、リン酸適量、精製水で全量を100mLとし、撹拌溶解してpH6.11の外用医薬組成物を得た。
【0037】
(実施例13)
ミノキシジル5g、レチノールパルミチン酸エステル5万単位、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60を1g、1,3−ブチレングリコール10g、エタノール60g、リン酸適量、精製水で全量を100mLとし、撹拌溶解してpH6.16の外用医薬組成物を得た。
【0038】
(実施例14)
ミノキシジル5g、レチノールパルミチン酸エステル5万単位、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油40を1g、1,3−ブチレングリコール10g、エタノール60g、クエン酸適量、精製水で全量を100mLとし、撹拌溶解してpH6.34の外用医薬組成物を得た。
【0039】
(実施例15)
ミノキシジル5g、レチノールパルミチン酸エステル5万単位、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油40を1g、1,3−ブチレングリコール10g、エタノール60g、乳酸適量、精製水で全量を100mLとし、撹拌溶解してpH6.24の外用医薬組成物を得た。
【0040】
(実施例16)
ミノキシジル5g、レチノールパルミチン酸エステル5万単位、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油40を1g、1,3−ブチレングリコール10g、ポリエチレングリコール0.2g、エタノール60g、リン酸適量、精製水で全量を100mLとし、撹拌溶解してpH6.16の外用医薬組成物を得た。
【0041】
(実施例17)
ミノキシジル5g、レチノールパルミチン酸エステル5万単位、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油40を1g、1,3−ブチレングリコール14g、プロピレングリコール11g、エタノール40g、酒石酸適量、精製水で全量を100mLとし、撹拌溶解してpH6.38の外用医薬組成物を得た。
【0042】
(実施例18)
ミノキシジル5g、レチノールパルミチン酸エステル5万単位、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油40を1g、1,3−ブチレングリコール10g、濃グリセリン10g、エタノール50g、リン酸適量、精製水で全量を100mLとし、撹拌溶解してpH8.03の外用医薬組成物を得た。
【0043】
(比較例1)
ミノキシジル5g、レチノールパルミチン酸エステル5万単位、ポリソルベート60を1g、1,3−ブチレングリコール10g、エタノール60g、リン酸適量、精製水で全量を100mLとし、撹拌した。撹拌後も製剤が白濁し、透明な製剤は調製できなかった。
【0044】
(比較例2)
ミノキシジル5g、レチノールパルミチン酸エステル20万単位、ポリソルベート60を1g、1,3−ブチレングリコール10g、エタノール60g、リン酸適量、精製水で全量を100mLとし、撹拌した。撹拌後も製剤が白濁し、透明な製剤は調製できなかった。
【0045】
(比較例3)
ミノキシジル5g、レチノールパルミチン酸エステル5万単位、ステアリン酸ポリオキシル40を1g、1,3−ブチレングリコール10g、エタノール60g、リン酸適量、精製水で全量を100mLとし、撹拌した。撹拌後も製剤が白濁し、レチノールパルミチン酸エステルの油滴も残存し、透明な製剤は調製できなかった。
【0046】
(比較例4)
ミノキシジル5g、レチノールパルミチン酸エステル20万単位、ステアリン酸ポリオキシル40を1g、1,3−ブチレングリコール10g、エタノール60g、リン酸適量、精製水で全量を100mLとし、撹拌した。撹拌後も製剤が白濁し、レチノールパルミチン酸エステルの油滴も残存し、透明な製剤は調製できなかった。
【0047】
実施例1〜18、比較例1〜4の処方及び調製後のpHを表1〜表2に示す。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】
(製剤の外観)
実施例1〜18、比較例1〜4の調製直後の外観を評価した。製剤の外観が透明であるものを○、透明でないものを×とした。結果を表3〜4に示す。
【0051】
【表3】
【0052】
【表4】
【0053】
比較例1〜2の製剤は、白濁し、透明な製剤は調製できなかった。また、比較例3〜4の製剤は、白濁し、レチノールパルミチン酸エステル由来の油滴も認められた。一方、実施例1〜18の製剤はミノキシジル及びレチノールパルミチン酸エステル、レチノール酢酸エステル、レチノールを可溶化し、透明な製剤が得られた。
【0054】
(低温安定性)
実施例1〜18の製剤をそれぞれ30mLの透明ペットボトル容器に25mLずつ充填し、5℃1週間保存した結果、実施例2の製剤は容器底面に白色粒状の析出物が認められたが、その他実施例の製剤では析出物は認めらなかった。
【0055】
この結果から、製剤中のレチノール又は誘導体の濃度は12万単位/100mLまでが低温保存時の製剤安定性も良好という最も好ましい結果となった。
【0056】
本発明により、ミノキシジル、及びレチノール又はその誘導体を含有した外用組成物において、製剤安定性に優れた外用医薬組成物を提供することが可能になった。