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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-173112(P2020-173112A)
(43)【公開日】2020年10月22日
(54)【発明の名称】温度センサユニット
(51)【国際特許分類】
   G01K 7/22 20060101AFI20200925BHJP
   G01K 1/14 20060101ALI20200925BHJP
【FI】
   G01K7/22 J
   G01K1/14 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2019-73553(P2019-73553)
(22)【出願日】2019年4月8日
(71)【出願人】
【識別番号】000003067
【氏名又は名称】TDK株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100124062
【弁理士】
【氏名又は名称】三上 敬史
(72)【発明者】
【氏名】岡部 淳弥
(72)【発明者】
【氏名】畠山 勤
【テーマコード(参考)】
2F056
【Fターム(参考)】
2F056CE01
2F056QF02
2F056QF04
2F056QF05
(57)【要約】
【課題】正確に温度を測定することができる温度センサユニットを提供する。
【解決手段】断面矩形の測定対象物2に配置される温度センサユニット1であって、温度センサ3と、温度センサ3が収容されているセンサケース4と、測定対象物2及びセンサケース4に接すると共に測定対象物2に対してセンサケース4を位置決めする位置決め部材5と、を備える。センサケース4は、温度センサ3が収容されていると共に測定対象物2に接する本体部41と、本体部41から延在していると共に互いに対向する一対の鍔部42,43と、を有する。位置決め部材5は、一対の鍔部42,43の間に測定対象物2が配置された状態で、センサケース4の本体部41と測定対象物2とを挟む挟持部53を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
断面矩形の測定対象物に配置される温度センサユニットであって、
温度センサと、
前記温度センサが収容されているセンサケースと、
前記測定対象物及び前記センサケースに接すると共に前記測定対象物に対して前記センサケースを位置決めする位置決め部材と、を備え、
前記センサケースは、前記温度センサが収容されていると共に前記測定対象物に接する本体部と、前記本体部から延在していると共に互いに対向する一対の鍔部と、を有し、
前記位置決め部材は、前記一対の鍔部の間に前記測定対象物が配置された状態で、前記センサケースの前記本体部と前記測定対象物とを挟む挟持部を有する、温度センサユニット。
【請求項2】
各前記鍔部における前記本体部から先端までの長さは、各前記鍔部の延在方向における前記測定対象物の幅よりも小さい、請求項1に記載の温度センサユニット。
【請求項3】
前記挟持部は、前記一対の鍔部の対向方向において、前記センサケースの前記本体部と係合する爪部を有する、請求項1又は2に記載の温度センサユニット。
【請求項4】
前記センサケースの前記本体部は、窪み部を有し、
前記挟持部は、前記本体部に向かって突出した突出部を有し、
前記突出部は、前記窪み部に嵌合する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の温度センサユニット。
【請求項5】
前記センサケースの前記本体部は、前記一対の鍔部の対向方向及び前記一対の鍔部の延在方向に交差する方向において、前記挟持部の縁と係合する段差を有する請求項1〜4のいずれか一項に記載の温度センサユニット。
【請求項6】
前記挟持部は、前記測定対象物及び前記本体部に対する着脱において前記測定対象物に対して摺動する摺動部を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の温度センサユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、温度センサユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
温度センサと、温度センサが収容されているセンサケースと、センサケースを測定対象物に位置決めする位置決め部材と、を備えている温度センサユニットが知られている(たとえば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−259549号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の温度センサユニットでは、センサケースが測定対象物に位置決めされている状態で、測定対象物とセンサケースが接触していない。この温度センサユニットは、測定対象物に対して樹脂ブラケットに設けられた爪部のみで係止されているため、測定対象物に対して位置ズレが抑制され難い。これらの結果、特許文献1に記載の温度センサユニットでは、測定対象物の温度を正確に測定できないおそれがある。
【0005】
本発明は、正確に温度を測定することができる温度センサユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一つの態様に係る温度センサユニットは、断面矩形の測定対象物に配置される温度センサユニットである。温度センサユニットは、温度センサと、センサケースと、位置決め部材と、を備える。センサケースには、温度センサが収容されている。位置決め部材は、測定対象物及びセンサケースに接すると共に測定対象物に対してセンサケースを位置決めする。センサケースは、本体部と、一対の鍔部とを有する。本体部は、温度センサが収容されていると共に測定対象物に接する。一対の鍔部は、本体部から延在していると共に互いに対向する。位置決め部材は、一対の鍔部の間に測定対象物が配置された状態で、センサケースの本体部と測定対象物とを挟む挟持部を有する。
【0007】
上記一つの態様では、センサケースは、測定対象物に接する本体部から延在していると共に互いに対向する一対の鍔部を有する。位置決め部材は、一対の鍔部の間に測定対象物が配置された状態で本体部と測定対象物とを挟む挟持部を有する。この場合、上記温度センサユニットは、一対の鍔部と挟持部とによってそれぞれ異なる方向において測定対象物の移動を規制する。上記一つの態様であれば、本体部と測定対象物とが接した状態が確保され、正確な温度測定が実現され得る。
【0008】
上記一つの態様では、各鍔部における本体部から先端までの長さは、各鍔部の延在方向における測定対象物の幅よりも小さくてもよい。この場合、各鍔部の先端が挟持部に当接することが防止される。このため、各鍔部の上記長さが測定対象物の上記幅より小さい構成を備える温度センサユニットは、本体部と測定対象物とが接した状態を挟持部によってより確実に確保できる。
【0009】
上記一つの態様では、挟持部は、一対の鍔部の対向方向において、センサケースの本体部と係合する爪部を有してもよい。この場合、測定対象物を傷つけることなく、測定対象物及びセンサケースからの位置決め部材の離脱がさらに抑制される。
【0010】
上記一つの態様では、センサケースの本体部は、窪み部を有してもよい。挟持部は、本体部に向かって突出した突出部を有してもよい。突出部は、窪み部に嵌合してもよい。この場合、測定対象物を傷つけることなく、測定対象物及びセンサケースからの位置決め部材の離脱がさらに抑制される。
【0011】
上記一つの態様では、センサケースの本体部は、一対の鍔部の対向方向及び一対の鍔部の延在方向に交差する方向において、挟持部の縁と係合する段差を有してもよい。この場合、測定対象物を傷つけることなく、測定対象物及び位置決め部材に対するセンサケースの位置ズレがさらに抑制される。
【0012】
上記一つの態様では、挟持部は、測定対象物及び本体部に対する着脱において測定対象物に対して摺動する摺動部を有してもよい。この場合、挟持部が比較的強い挟持力を有していても、挟持部を測定対象物に対して摺動させて着脱することによって、測定対象物に傷がつくことが抑制される。したがって、測定対象物を傷つけることなく、測定対象物に対するセンサケースの位置ズレがさらに抑制され得る。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、正確に温度を測定することができる温度センサユニットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】第1実施形態に係る温度センサユニットを示す斜視図である。
図2】温度センサユニットを示す斜視図である。
図3】センサケースの斜視図である。
図4】センサケースの斜視図である。
図5】温度センサの構成を説明するための図である。
図6】位置決め部材の斜視図である。
図7】温度センサユニットの断面図である。
図8】第2実施形態に係る温度センサユニットを示す斜視図である。
図9】温度センサユニットを示す斜視図である。
図10】センサケースの斜視図である。
図11】センサケースの斜視図である。
図12】位置決め部材の斜視図である。
図13】温度センサユニットの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
[第1実施形態]
【0016】
まず、図1図6を参照して、本実施形態に係る温度センサユニットの構成について説明する。図1及び図2は、第1実施形態に係る温度センサユニットを示す概略斜視図である。
【0017】
図1及び図2に示されているように、温度センサユニット1は、測定対象物2に取り付けられ、測定対象物2の温度を測定する。測定対象物2は、断面矩形である。断面矩形には、角が面取りされている形状、及び、角が丸められている形状が含まれる。測定対象物2は、たとえば、他の電気回路(不図示)の一構成要素として機能する導電性部材である。測定対象物2は、たとえば、コイル導体である。温度センサユニット1は、温度センサ3と、温度センサ3が収容されているセンサケース4と、測定対象物2に対してセンサケース4を位置決めする位置決め部材5とを備えている。図3及び図4は、温度センサ3を収容したセンサケース4の斜視図である。図5は、温度センサ3の構成を説明するための図である。
【0018】
図3及び図4に示されているように、センサケース4は、本体部41及び一対の鍔部42,43を有する。温度センサ3は、センサケース4の本体部41に収容されている。図5に示されているように、温度センサ3は、検知部31、検知部31の2つの電極(図示省略)にそれぞれ接続されている導線32,33、及び導線32,33にそれぞれ電気的に接続されているリード線34,35を有している。検知部31には、たとえば、温度が高くなると抵抗が低くなる特性を有する、NTC(Negative Temperature Coefficient)サーミスタ素子が用いられる。
【0019】
センサケース4の本体部41は、直方体形状を呈している。直方体形状には、角部及び稜線部が面取りされている直方体の形状、及び、角部及び稜線部が丸められている直方体の形状が含まれる。本体部41は、長手方向の一端に底部41aを有し、他端に開口部41bを有する有底筒状である。本体部41には、開口部41bから温度センサ3が挿入された状態で、樹脂45が充填されている。温度センサ3の検知部31は、硬化した樹脂45によって、本体部41の底部41a付近で位置決めされている。検知部31と電気的に接続されているリード線34,35は、開口部41bから本体部41の外部に延在している。センサケース4は、たとえば、熱可塑性樹脂から構成される。樹脂45は、たとえばエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂である。
【0020】
センサケース4の本体部41は、底部41aに接続された4つの側面46a,46b,46c,46dを有している。側面46aと側面46bとは、互いに対向している。側面46cと側面46dとは、互いに対向している。側面46b,46c,46dは、平坦である。
【0021】
図3に示されているように、本体部41の側面46aには溝部47が設けられており、溝部47の縁に段差47aが形成されている。溝部47は、底部41aと開口部41bとの間に設けられており、センサケース4の長手方向において側面46aの中央に設けられている。溝部47は、本体部41の側面46c,46dに直交する方向において延在している。溝部47の底面は、平面視で矩形状を呈している。溝部47の底面は、側面46c,46dに接続されている。溝部47は、後述する付勢部51の板厚と同程度の深さを有する。
【0022】
第1実施形態では、溝部47の底面には、平面視で矩形状の窪み部48が設けられており、窪み部48の縁に段差48aが形成されている。窪み部48は、センサケース4の長手方向において、溝部47の底面の中央に設けられている。窪み部48は、側面46dに接続され、側面46cには接続されていない。
【0023】
図3及び図4に示されているように、センサケース4の一対の鍔部42,43は、本体部41の側面46c,46dに直交する方向において互いに対向する。一対の鍔部42,43は、互いに離間している。一対の鍔部42,43は、本体部41から延在している。各鍔部42,43は、矩形板状である。鍔部42は、互いに対向する平面42a,42bを有する。鍔部43は、互いに対向する平面43a,43bを有する。一対の鍔部42,43は、本体部41の側面46bに交差する方向に延在している。
【0024】
鍔部42の平面42a、及び、鍔部43の平面43aは、それぞれ本体部41の側面46bに接続されている。温度センサユニット1が測定対象物2に取り付けられた状態では、本体部41の側面46bと、鍔部42の平面42aと、鍔部43の平面43aとによって形成された領域に測定対象物2が位置する。鍔部42と鍔部43との間隔は、測定対象物2に温度センサユニット1を取り付けた状態における、本体部41の側面46c,46dに直交する方向の測定対象物2の厚さ以上である。当該測定対象物2の厚さに鍔部42と鍔部43との間隔が近いほど、温度センサユニット1のガタつきが低減される。
【0025】
鍔部42の平面42bは本体部41の側面46cに接続されており、鍔部43の平面43bは本体部41の側面46dに接続されている。鍔部42の平面42bは、本体部41の側面46dと面一で構成されている。鍔部43の平面43bは、本体部41の側面46cと面一で構成されている。
【0026】
位置決め部材5は、測定対象物2及びセンサケース4に接した状態で、測定対象物2に対してセンサケース4を位置決めする。位置決め部材5は、金属からなる。位置決め部材5の材料である金属には、ばね用リン青銅、又は、ばね用ステンレス鋼などが用いられる。
【0027】
図6に示されているように、位置決め部材5は、一対の付勢部51,52を含む挟持部53と、一対の付勢部51,52を連結する連結部54とを有する。図6は、位置決め部材5を示す斜視図である。挟持部53は、一対の鍔部42,43の間に測定対象物2が配置された状態で、測定対象物2とセンサケース4の本体部41とを挟む。この際、付勢部51がセンサケース4の本体部41に当接し、付勢部52が測定対象物2に当接する。
【0028】
一対の付勢部51,52及び連結部54は、それぞれ矩形板状を呈している。一対の付勢部51,52は、互いに対向する。一対の付勢部51,52は、互いに離間しており,連結部54のみによって連結されている。一対の付勢部51,52及び連結部54に囲われた領域に、測定対象物2及びセンサケース4が位置する。一対の付勢部51,52と連結部54とは、一対の付勢部51,52及び連結部54の各々に平行な方向において、同一の幅を有している。
【0029】
挟持部53によって測定対象物2と本体部41を挟む前の状態では、一対の付勢部51,52の対向方向における付勢部51と付勢部52との最短間隔は、挟む対象の厚さよりも小さい。具体的には、付勢部51,52の上記最短間隔は、測定対象物2に本体部41が接した状態における、本体部61の側面66aに直交する方向の測定対象物2の厚さと本体部61の厚さとの合計よりも小さい。このため、挟持部53によって測定対象物2と本体部41を挟んだ状態では、付勢部51,52から測定対象物2及び本体部41に付勢力が加わる。なお、第1実施形態では、付勢部71,72の上記最短間隔は、後述する摺動部57と摺動部58との最短間隔である。
【0030】
第1実施形態では、付勢部51は、爪部55を有する。爪部55は、付勢部51の中央に設けられている。爪部55は、付勢部51の中央に設けられたU字形状の欠落部56によって画定されている。爪部55は、矩形板状であり、付勢部51の先端側から連結部54側に延在している。爪部55は、測定対象物2に温度センサユニット1が取り付けられた状態において、一対の鍔部42,43の対向方向に延在する。
【0031】
挟持部53の先端は、先端において外側に屈曲している。換言すれば、付勢部51は、先端付近において先端に近づくにつれて付勢部52から離れる形状を呈している。付勢部52は、先端付近において先端に近づくにつれて付勢部51から離れる形状を呈している。このように、第1実施形態では、付勢部51に摺動部57が形成され、付勢部52に摺動部58が形成されている。
【0032】
摺動部57は、測定対象物2及び本体部41に対する挟持部53の着脱において、センサケース4の本体部41に対して摺動する。摺動部58は、測定対象物2及び本体部41に対する挟持部53の着脱において、測定対象物2に対して摺動する。この構成によって、測定対象物2及び本体部41に対する挟持部53の着脱において、挟持部53の先端が測定対象物2及び本体部41に当接することが防止されている。
【0033】
次に、図1及び図7を参照して、測定対象物2に対して温度センサユニット1を取り付けた状態について説明する。図7は、測定対象物2に取り付けられた温度センサユニットの断面図である。
【0034】
センサケース4は、測定対象物2に接している。測定対象物2は、センサケース4の本体部41の側面46bに接している。測定対象物2及びセンサケース4の本体部41は、挟持部53によって挟まれている。具体的には、付勢部51はセンサケース4の本体部41の側面46aに当接し、付勢部52は測定対象物2に当接している。この構成によれば、本体部41は、付勢部51から受ける力によって、測定対象物2に押しつけられる。この結果、本体部41の側面46a,46bに直交する方向において、本体部41が測定対象物2に対して位置決めされている。
【0035】
測定対象物2は、一対の鍔部42,43の間に位置している。この結果、本体部41の側面46c,46dに直交する方向において、本体部41の測定対象物2に対する移動が規制される。換言すれば、本体部41の側面46c,46dに直交する方向において、本体部41が測定対象物2に対して位置決めされている。位置決め部材5の連結部54は、本体部41の側面46c及び鍔部43の平面43bに接している。
【0036】
各鍔部42,43における本体部41の側面46bから先端までの長さL1は、各鍔部42,43の延在方向における測定対象物2の幅L2よりも小さい。長さL1は、本体部41の側面46bに直交する方向において、本体部41と測定対象物2とが接する位置から各鍔部42,43の先端までの長さである。換言すれば、本体部41の側面46bに直交する方向において、各鍔部42,43の先端は、挟持部53と測定対象物2とが接する位置よりも側面46b側に位置する。各鍔部42,43の先端と、挟持部53とは離間している。
【0037】
第1実施形態では、付勢部52の爪部55は、一対の鍔部42,43の対向方向において、本体部41と係合している。爪部55の先端が、本体部41の窪み部48の縁に形成された段差48aに当接することによって、位置決め部材5が、本体部41の側面46c側に移動することが規制される。この結果、位置決め部材5が、測定対象物2及びセンサケース4から離脱することが抑制されている。測定対象物2に温度センサユニット1が取り付けられた状態において、爪部55の先端と段差48aとの間に隙間が設けられていてもよい。当該隙間が小さいほど、位置決め部材5の位置ズレが抑制される。
【0038】
図1に示されているように、挟持部53の縁は、本体部41の溝部47の縁において形成された段差47aに係合している。具体的には、一対の鍔部42,43の対向方向及び一対の鍔部42,43の延在方向に交差する方向において、付勢部52の縁が、段差47aに当接することによって、センサケース4の長手方向において、挟持部53に対するセンサケース4の相対移動が規制される。測定対象物2に温度センサユニット1が取り付けられた状態において、付勢部52の縁と段差47aとの間に隙間が設けられていてもよい。当該隙間が小さいほど、センサケース4の位置ズレが抑制される。
【0039】
以上説明したように、センサケース4は、測定対象物2に接する本体部41から延在していると共に互いに対向する一対の鍔部42,43を有する。位置決め部材5は、一対の鍔部42,43の間に測定対象物2が配置された状態で本体部41と測定対象物2とを挟む挟持部53を有する。この場合、温度センサユニット1は、一対の鍔部42,43と挟持部53とによってそれぞれ異なる方向から測定対象物2を挟む。この構成であれば、本体部41と測定対象物2とが接した状態が確保され、正確な温度測定が実現され得る。
【0040】
各鍔部42,43の長さL1は、測定対象物2の幅L2よりも小さい。このため、各鍔部42,43の先端が挟持部53に当接することが防止される。したがって、この温度センサユニット1は、本体部41と測定対象物2とが接した状態を挟持部53によってより確実に確保できる。
【0041】
挟持部53は、一対の鍔部42,43の対向方向において、センサケース4の本体部41と係合する爪部55を有する。このため、測定対象物2を傷つけることなく、測定対象物2及びセンサケース4からの位置決め部材5の離脱がさらに抑制される。
【0042】
センサケース4の本体部41は、一対の鍔部42,43の対向方向及び一対の鍔部42,43の延在方向に交差する方向において、挟持部53の縁と係合する段差47aを有する。このため、測定対象物2を傷つけることなく、測定対象物2及び位置決め部材5に対するセンサケース4の位置ズレがさらに抑制される。
【0043】
挟持部53は、測定対象物2及び本体部41に対する着脱において測定対象物2に対して摺動する摺動部57を有する。このため、挟持部53が比較的強い挟持力を有していても、挟持部53を測定対象物2に対して摺動させて取り付けることによって、測定対象物2に傷がつくことが抑制される。したがって、測定対象物2を傷つけることなく、測定対象物2に対するセンサケース4の位置ズレがさらに抑制され得る。
[第2実施形態]
【0044】
まず、図8図12を参照して、本実施形態に係る温度センサユニットの構成について説明する。図8及び図9は、第2実施形態に係る温度センサユニットを示す概略斜視図である。
【0045】
図8及び図9に示されているように、温度センサユニット1Aは、測定対象物2に取り付けられ、測定対象物2の温度を測定する。測定対象物2は、断面矩形である。温度センサユニット1Aは、温度センサ3と、温度センサ3が収容されているセンサケース4Aと、測定対象物2に対してセンサケース4Aを位置決めする位置決め部材5Aとを備えている。図10及び図11は、温度センサ3を収容したセンサケース4Aの斜視図である。
【0046】
図10及び図11に示されているように、センサケース4Aは、本体部61及び一対の鍔部62,63とを有する。温度センサ3は、センサケース4Aの本体部61に収容されている。
【0047】
センサケース4Aの本体部61は、直方体形状を呈している。直方体形状には、角部及び稜線部が面取りされている直方体の形状、及び、角部及び稜線部が丸められている直方体の形状が含まれる。本体部61は、長手方向の一端に底部61aを有し、他端に開口部61bを有する有底筒状である。本体部61には、開口部61bから温度センサ3が挿入された状態で、樹脂65が充填されている。温度センサ3の検知部31は、硬化した樹脂65によって、本体部61の底部61a付近で位置決めされている。検知部31と電気的に接続されているリード線34,35は、開口部61bから本体部61の外部に延在している。センサケース4Aは、たとえば、熱可塑性樹脂から構成される。樹脂65は、たとえばエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂である。
【0048】
センサケース4Aの本体部61は、底部61aに接続された4つの側面66a,66b,66c,66dを有している。側面66aと側面66bとは、互いに対向している。側面66cと側面66dとは、互いに対向している。側面66b,66c,66dは、平坦である。
【0049】
図10に示されているように、本体部61の側面66aには溝部67が設けられており、溝部67の縁に段差67aが形成されている。溝部67は、底部61aと開口部61bとの間に設けられており、センサケース4Aの長手方向において側面66aの中央に設けられている。溝部67は、本体部61の側面66c,66dに直交する方向において延在している。溝部67の底面は、平面視で矩形状を呈している。溝部67の底面は、側面66c,66dに接続されている。溝部67は、後述する付勢部71の板厚と同程度の深さを有する。第2実施形態では、溝部67の底面には、平面視で円形の窪み部68が設けられている。窪み部68は、溝部67の底面の中央に設けられている。
【0050】
図10及び図11に示されているように、センサケース4Aの一対の鍔部62,63は、本体部61の側面66c,66dに直交する方向において互いに対向する。一対の鍔部62,63は、互いに離間している。一対の鍔部62,63は、本体部61から延在している。各鍔部62,63は、矩形板状である。鍔部62は、互いに対向する平面62a,62bを有する。鍔部63は、互いに対向する平面63a,63bを有する。一対の鍔部62,63は、本体部61の側面66bに交差する方向に延在している。
【0051】
鍔部62の平面62a、及び、鍔部63の平面63aは、それぞれ本体部61の側面66bに接続されている。温度センサユニット1が測定対象物2に取り付けられた状態では、本体部61の側面66bと、鍔部62の平面62aと、鍔部63の平面63aとによって形成された領域に測定対象物2が位置する。鍔部62と鍔部63との間隔は、測定対象物2に温度センサユニット1を取り付けた状態における、本体部61の側面66c,66dに直交する方向の測定対象物2の厚さ以上である。当該測定対象物2の厚さに鍔部62と鍔部63との間隔が近いほど、温度センサユニット1のガタつきが低減される。
【0052】
鍔部62の平面62bは本体部61の側面66cに接続されており、鍔部63の平面63bは本体部61の側面66dに接続されている。鍔部62の平面62bは、本体部61の側面66dと面一で構成されている。鍔部63の平面63bは、本体部61の側面66cと面一で構成されている。
【0053】
位置決め部材5Aは、測定対象物2及びセンサケース4Aに接した状態で、測定対象物2に対してセンサケース4Aを位置決めする。位置決め部材5Aは、金属からなる。位置決め部材5Aの材料である金属には、ばね用リン青銅、又は、ばね用ステンレス鋼などが用いられる。
【0054】
図12に示されているように、位置決め部材5は、一対の付勢部71,72を含む挟持部73と、一対の付勢部71,72を連結する連結部74とを有する。図12は、位置決め部材5Aを示す斜視図である。挟持部73は、一対の鍔部62,63の間に測定対象物2が配置された状態で、測定対象物2とセンサケース4Aの本体部61とを挟む。この際、付勢部71がセンサケース4の本体部61に当接し、付勢部72が測定対象物2に当接する。
【0055】
一対の付勢部71,72及び連結部74は、それぞれ矩形板状を呈している。一対の付勢部71,72は、互いに対向する。一対の付勢部71,72は、互いに離間しており,連結部74のみによって連結されている。一対の付勢部71,72及び連結部74に囲われた領域に、測定対象物2及びセンサケース4が位置する。一対の付勢部71,72と連結部74とは、一対の付勢部71,72及び連結部74の各々に平行な方向において、同一の幅を有している。
【0056】
第2実施形態では、付勢部71は突出部75を有し、付勢部72は突出部76を有する。突出部75,76は、それぞれ付勢部71,72の中央に設けられている。突出部75,76は、平面視で円形状を呈している。突出部75、76は、内側に突出している。換言すれば、突出部75は付勢部72に向かって突出しており、突出部76は付勢部71に向かって突出している。
【0057】
第2実施形態では、一対の付勢部71,72及び連結部74は、平板上であり、突出部75,76を除いて平坦である。第2実施形態では、突出部75,76は、金属板をプレスすることで形成されている。したがって、付勢部71において突出部75が位置する面の反対側に位置する面、及び、付勢部72において突出部76が位置する面の反対側に位置する面は、窪んでいる。
【0058】
挟持部73によって測定対象物2と本体部61を挟む前の状態では、一対の付勢部71,72の対向方向における付勢部71と付勢部72との最短間隔は、挟む対象の厚さよりも小さい。具体的には、付勢部71,72の上記最短間隔は、測定対象物2に本体部61が接した状態における、本体部61の側面66aに直交する方向の測定対象物2の厚さと本体部61の厚さとの合計よりも小さい。このため、挟持部73によって測定対象物2と本体部61を挟んだ状態では、付勢部71,72から測定対象物2及び本体部61に付勢力が加わる。なお、第2実施形態では、付勢部71,72の上記最短間隔は、突出部75の先端と突出部76の先端との間隔である。
【0059】
突出部75,76は、摺動部としても機能する。突出部75は、測定対象物2及び本体部61に対する挟持部73の着脱において、センサケース4Aの本体部61に対して摺動する。突出部76は、測定対象物2及び本体部61に対する挟持部73の着脱において、測定対象物2に対して摺動する。突出部75,76を除いた位置における付勢部71と付勢部72との間隔は、測定対象物2に温度センサユニット1Aを取り付けた状態における、本体部61の側面66aに直交する方向の測定対象物2の厚さと本体部61の厚さとの合計よりも大きい。したがって、測定対象物2及び本体部61に対する挟持部73の着脱において、挟持部73の先端が測定対象物2及び本体部61に当接することが防止されている。
【0060】
次に、図8及び図13を参照して、測定対象物2に対して温度センサユニット1Aを取り付けた状態について説明する。図13は、測定対象物2に取り付けられた温度センサユニットの断面図である。
【0061】
センサケース4Aは、測定対象物2に接している。測定対象物2は、センサケース4Aの本体部61の側面66bに接している。測定対象物2及びセンサケース4Aの本体部61は、挟持部73によって挟まれている。具体的には、付勢部71はセンサケース4Aの本体部61の側面66aに当接し、付勢部72は測定対象物2に当接している。この構成によれば、本体部61は、付勢部71から受ける力によって、測定対象物2に押しつけられる。この結果、本体部61の側面66a,66bに直交する方向において、本体部61が測定対象物2に対して位置決めされている。
【0062】
測定対象物2は、一対の鍔部62,63の間に位置している。この結果、本体部61の側面66c,66dに直交する方向において、本体部61の測定対象物2に対する移動が規制される。換言すれば、本体部61の側面66c,66dに直交する方向において、本体部61が測定対象物2に対して位置決めされている。位置決め部材5Aの連結部74は、本体部61の側面66c及び鍔部63の平面63bに接している。
【0063】
各鍔部62,63における本体部61の側面66bから先端までの長さL3は、各鍔部62,63の延在方向における測定対象物2の幅L4よりも小さい。長さL3は、本体部61の側面66bに直交する方向において、本体部61と測定対象物2とが接する位置から各鍔部62,63の先端までの長さである。換言すれば、本体部61の側面66bに直交する方向において、各鍔部62,63の先端は、挟持部73と測定対象物2とが接する位置よりも側面66b側に位置する。各鍔部62,63の先端と、挟持部73とは離間している。
【0064】
第2実施形態では、測定対象物2が本体部41に接する状態において、付勢部51の突出部75が、本体部61の窪み部68に嵌合する。これによって、位置決め部材5Aが、本体部61の側面66c側に移動することが規制されている。この結果、位置決め部材5Aが、測定対象物2及びセンサケース4Aから離脱することが抑制されている。
【0065】
図8に示されているように、挟持部73の縁は、本体部61の溝部67の縁において形成された段差67aに係合している。具体的には、一対の鍔部62,63の対向方向及び一対の鍔部62,63の延在方向に交差する方向において、付勢部72の縁が、段差67aに当接することによって、センサケース4Aの長手方向において、挟持部73に対するセンサケース4Aの相対移動が規制される。測定対象物2に温度センサユニット1が取り付けられた状態において、付勢部72の縁と段差67aとの間に隙間が設けられていてもよい。当該隙間が小さいほど、センサケース4Aの位置ズレが抑制される。
【0066】
以上説明したように、センサケース4Aは、測定対象物2に接する本体部61から延在していると共に互いに対向する一対の鍔部62,63を有する。位置決め部材5Aは、一対の鍔部62,63の間に測定対象物2が配置された状態で本体部61と測定対象物2とを挟む挟持部73を有する。この場合、温度センサユニット1Aは、一対の鍔部62,63と挟持部73とによってそれぞれ異なる方向から測定対象物2を挟む。この構成であれば、本体部61と測定対象物2とが接した状態が確保され、正確な温度測定が実現され得る。
【0067】
各鍔部62,63の長さL3は、測定対象物2の幅L4よりも小さい。このため、各鍔部62,63の先端が挟持部73に当接することが防止される。したがって、この温度センサユニット1Aは、本体部61と測定対象物2とが接した状態を挟持部73によってより確実に確保できる。
【0068】
センサケース4Aの本体部61は、窪み部68を有している。挟持部73は、本体部に向かって突出した突出部76を有する。突出部76は、窪み部68に嵌合する。このため、測定対象物2を傷つけることなく、測定対象物2及びセンサケース4Aからの位置決め部材5Aの離脱がさらに抑制される。
【0069】
センサケース4Aの本体部61は、一対の鍔部62,63の対向方向及び一対の鍔部62,63の延在方向に交差する方向において、挟持部73の縁と係合する段差67aを有する。このため、測定対象物2を傷つけることなく、測定対象物2及び位置決め部材5Aに対するセンサケース4Aの位置ズレがさらに抑制される。
【0070】
挟持部53は、測定対象物2及び本体部61に対する着脱において測定対象物2に対して摺動する摺動部として突出部76を有する。このため、挟持部73が比較的強い挟持力を有していても、挟持部73を測定対象物2に対して摺動させて取り付けることによって、測定対象物2に傷がつくことが抑制される。したがって、測定対象物2を傷つけることなく、測定対象物2に対するセンサケース4Aの位置ズレがさらに抑制され得る。
【0071】
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
【0072】
第1実施形態に係る温度センサユニット1と第2実施形態に係る温度センサユニット1Aとの構成は、適宜組み合わせてもよい。たとえば、第1実施形態において、位置決め部材5の付勢部51,52の先端は屈曲していなくてもよい。付勢部52に、付勢部72に設けた突出部76が設けられてもよい。第2実施形態において、位置決め部材5の付勢部72に、突出部76が設けられていなくてもよい。付勢部71,72の先端が、付勢部51,52のように外側に屈曲していてもよい。
【0073】
本実施形態では、測定対象物2を他の電気回路(不図示)の一構成要素として機能する導電性部材と規定したが、これに限定されない。測定対象物2は、熱伝達が良好である部材(たとえば、金属など)又は発熱が懸念される部材(たとえば、基板など)などであってもよい。
【符号の説明】
【0074】
1,1A…温度センサユニット、2…測定対象物、3…温度センサ、4,4A…センサケース、5,5A…位置決め部材、41,61…本体部、42,43,62,63…鍔部、48,68…窪み部、53,73…挟持部、55…爪部、57,58…摺動部、75,76…突出部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13