【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで、上記課題を解決するための手段として、本発明に係る携帯電子端末保持具は、
携帯電子端末の背面に接着可能な接着層を基端側(基端側とは、端末側板材の接着層を介
して、本発明に係る携帯電子端末保持具を携帯電子端末の背面に接着した場合における、
携帯電子端末の背面へと向かう方向をいう。以下同じ。)面に有してなる端末側板材と、
前記端末側板材の先端側(先端側とは、端末側板材の接着層を介して、本発明に係る携帯
電子端末保持具を携帯電子端末の背面に接着した場合における、携帯電子端末の背面から
離れる方向をいう。以下同じ。)面に対して伸縮動作の方向が垂直に前記端末側板材の先
端側面に配設されてなる円錐バネと、前記円錐バネの周囲を覆って前記端末側板材の先端
側面に基端が固着されてなる中空の伸縮部材と、前記伸縮部材の先端に固着されてなる蓋
側板材と、前記端末側板材の先端側面において、前記伸縮部材の外側に突設されてなる爪
と、前記蓋側板材の基端側面に、前記爪と係合可能に形成されてなる係合片と、を有し、
前記蓋側板材を、前記円錐バネの伸長力に抗して基端方向に押すと共に前記端末側板材と
近接させた状態において前記爪と前記係合片とを係合させると前記端末側板材と前記蓋側
板材との間に前記伸縮部材が押縮められて収容され、前記蓋側板材を前記円錐バネの中心
を軸として軸回転させることで前記爪と前記係合片との前記係合した状態を解除して前記
伸縮部材が伸長した状態に形成され、前記伸縮部材の押縮み可能な部分は、伸長した状態
において前記軸の方向に向って容易に変形可能な柔らかい樹脂により均一の厚さに成形さ
れてなることを特徴とする。
【0007】
前記携帯電子端末には、例えば、スマートフォン、携帯電話機、携帯ゲーム機、携帯オ
ーディオプレーヤーなど種々の携帯電子端末を用いることができる。
【0008】
前記端末側板材の形状は、円型、楕円形、多角形、動物の顔を模した形状、その他の種
々の形状とすることができる。また、前記端末側板材の素材としては、樹脂、金属、木材
、等種々の素材を採用することができる。しかし、携帯電子端末を保持するという使用態
様に鑑みれば、比較的軽量な樹脂を用いることが好ましい。
【0009】
前記蓋側板材の形状は、円型、楕円形、多角形、動物の顔を模した形状、その他の種々
の形状とすることができる。蓋側板材を動物の顔を模した形状とした場合には、携帯電子
端末を背面から見た際に、蓋側板材の特徴的な形状が目に入るためデザイン性に優れてい
る。また、蓋側板材の先端側面にシールを張るなどして模様、色彩などを付した場合にも
、同様に当該模様が目に入るためデザイン性に優れている。
また、前記蓋側板材の素材としては、樹脂、金属、木材、等種々の素材を採用することが
できる。しかし、携帯電子端末を保持するという使用態様に鑑みれば、比較的軽量な樹脂
を用いることが好ましい。
【0010】
本発明に係る携帯電子端末保持具は、前記伸縮部材の押縮み可能な部分が、伸長した状
態において前記軸の方向に向かって容易に変形可能な柔らかい樹脂が均一の厚さに成形さ
れてなる。
本発明に係る携帯電子端末保持具を使用して携帯電子端末を保持する際には、二本の指で
前記伸縮部材を挟持するが、例えば、人差し指及び中指で前記伸縮部材を挟持した場合は
、該人差し指及び中指から前記伸縮部材の前記軸の方向に加わる圧力により前記伸縮部材
が、前記軸の方向に向かって変形することができる。
このとき、前記伸縮部材を二本の指で挟持しており、かつ、前記伸縮部材が前記軸の方向
に向かって前記人差し指及び中指に沿って変形するため、前記携帯電子端末保持具のホー
ルド感が強く、安心して携帯電子端末を保持することができる。さらに、前記伸縮部材が
、前記人差し指及び中指に沿って変形し、指と接触する面積が広いことから、指に加わる
負担も小さく、指が痛くなるという事態を防止することができる。
【0011】
また、前記の通り、本発明に係る携帯電子端末は、前記端末側板材の先端側面において
、前記伸縮部材の外側に突設されてなる爪と、前記蓋側板材の基端側面に、前記爪と係合
可能に形成されてなる係合片と、を有してなる。
前記携帯電子端末は、前記蓋側板材を、前記円錐バネの伸長力に抗して基端方向に押すと
共に前記端末側板材と近接させた状態において前記爪と前記係合片とを係合させると、前
記端末側板材と前記蓋側板材との間に前記伸縮部材が押縮められて収容される。一方、前
記蓋側板材を前記円錐バネの中心を軸として軸回転させることで前記爪と前記係合片との
前記係合状態を解除して前記伸縮部材が伸長した状態に形成されてなることから、意図せ
ず、前記携帯電子端末保持具に圧力が加わった場合に携帯電子端末保持具が収容状態と展
開状態との間で変形することがない。
さらに、携帯電子端末保持具を展開状態から収容状態へと変形させる場合には、前記蓋側
板材を、基端方向に押すと共に前記爪と前記係合片とを係合させることで収容状態へと変
形させることができる。また、携帯電子端末保持具を収容状態から展開状態へと変形させ
る場合には、前記蓋側板材を前記円錐バネの中心を軸として軸回転させることで展開状態
へと変形させることができる。このため、意図した収容・展開状態間の変形が容易である
。
【0012】
また、本発明に係る携帯電子端末保持具は、前記伸縮部材が、前記円錐バネに沿うよう
に、円錐形状に形成されてなることとしても良い。
【0013】
この場合には、前記携帯電子端末保持具を挟持して、携帯電子端末を保持する使用者は
、前記円錐形状の頂点付近と、前記端末側板材若しくは前記蓋側板材との交点付近を二本
の指で挟持することができる。
この時、前記円錐形状に形成されてなる伸縮部材の頂点付近を二本の指で挟持すると、
指を大きく開く必要がない。さらに、二本の指が、前記伸縮部材と、前記端末側板材若し
くは前記蓋側板材とが当接することとなり、伸縮部材のみを挟持する場合よりもホールド
感が増し、携帯電子端末の保持が特に容易になる。
【0014】
さらに、本発明に係る携帯電子端末保持具は、前記端末側板材の先端側面に該先端側面
の外周に沿う位置に形成されてなる端末側凸部を有し、前記爪が、前記端末側板材の先端
側面と平行に、前記端末側凸部に突設されてなることとしても好ましい。
【0015】
この場合には、前記端末側凸部に突設されてなる爪が、前記端末側板材の先端側面と平
行となっているため、前記蓋側板材を前記端末側板材の先端側面と垂直に、基端側に押し
、前記蓋側板材を前記円錐バネの中心を軸として軸回転させることで、前記爪と前記係合
片とを係止することができ、前記端末側凸部を設けない場合よりも容易に展開状態から収
容状態への変形が可能となる。
【0016】
また、本発明に係る携帯電子端末保持具は、前記蓋側板材の基端側面に該基端側面の外
周に沿う位置に形成されてなる蓋側凸部を有し、前記係合片が、前記蓋側板材の基端側面
と平行に、前記蓋側凸部に突設されてなることとすることもできる。
【0017】
この場合には、前記蓋側凸部に突設されてなる前記係合片が、前記蓋側板材の基端側面
と平行となっているため、前記蓋側板材を前記蓋側板材の基端側面と垂直に、基端側に押
し、前記蓋側板材を前記円錐バネの中心を軸として軸回転させることで、前記爪と前記係
合片とを係止することができ、極めて容易に展開状態から収容状態への変形が可能となる
。
【0018】
さらに、本発明に係る携帯電子端末保持具は、前記爪が、突端に向って先鋭形状に形成
されてなり、前記端末側板材と、前記蓋側板材とを互いに近づく方向に押圧することで、
前記爪と前記係合片とを係合可能とすることとしても好ましい。
【0019】
また、本発明に係る携帯電子端末保持具は、前記係合片が、突端に向って先鋭形状に形
成されてなり、前記端末側板材と、前記蓋側板材とを互いに近づく方向に押圧することで
、前記爪と前記係合片とを係合可能とすることとすることもできる。