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特開2020-174426制御装置、モータシステム、制御方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-174426(P2020-174426A)
(43)【公開日】2020年10月22日
(54)【発明の名称】制御装置、モータシステム、制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H02P 5/46 20060101AFI20200925BHJP
   H02P 27/06 20060101ALI20200925BHJP
   F24F 11/88 20180101ALI20200925BHJP
【FI】
   H02P5/46 J
   H02P27/06
   F24F11/88
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2019-73585(P2019-73585)
(22)【出願日】2019年4月8日
(71)【出願人】
【識別番号】516299338
【氏名又は名称】三菱重工サーマルシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(74)【代理人】
【識別番号】100161702
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 宏之
(74)【代理人】
【識別番号】100189348
【弁理士】
【氏名又は名称】古都 智
(74)【代理人】
【識別番号】100196689
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 康一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100210572
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 太一
(72)【発明者】
【氏名】小宮 真一
(72)【発明者】
【氏名】角藤 清隆
(72)【発明者】
【氏名】清水 健志
(72)【発明者】
【氏名】久原 正和
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 明子
【テーマコード(参考)】
3L260
5H505
5H572
【Fターム(参考)】
3L260AB01
3L260BA54
3L260CB78
3L260DA10
3L260FC31
5H505AA04
5H505AA06
5H505BB06
5H505CC05
5H505DD03
5H505EE48
5H505EE49
5H505FF05
5H505HA09
5H505HA10
5H505HB01
5H505JJ03
5H505JJ17
5H505KK06
5H505LL24
5H505MM03
5H572AA10
5H572AA11
5H572BB07
5H572CC05
5H572DD02
5H572EE04
5H572FF05
5H572FF06
5H572HA09
5H572HA10
5H572HB07
5H572HC07
5H572HC08
5H572JJ03
5H572JJ17
5H572KK05
5H572LL24
5H572MM03
(57)【要約】
【課題】モータにおいて回生電力が発生した場合に、その回生電力に起因する電子部品における不具合の発生を低減させることができる制御装置を提供する。
【解決手段】判定部は、モータシステムが停止状態であるか否かを判定し、前記モータシステムが停止状態であると判定した場合に、回生電力がファンモータを駆動するための第1インバータによって整流されて生じる直流電圧の値が所定のしきい値を超えているか否かを判定する。制御部は、前記判定部が、前記モータシステムが停止状態であると判定し、前記直流電圧の値が所定のしきい値を超えていると判定した場合、コンプレッサモータの3つの相のうちの1つの相に対応する巻線と、前記1つの相とは異なる2つの相に対応する巻線とを直流電流が流れるように前記コンプレッサモータを駆動するための第2インバータを制御する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外力によってファンモータが回転することによって回生電力が発生するモータシステムに設けられる制御装置であって、
前記モータシステムが停止状態であるか否かを判定し、前記モータシステムが停止状態であると判定した場合に、前記回生電力が前記ファンモータを駆動するための第1インバータによって整流されて生じる直流電圧の値が所定のしきい値を超えているか否かを判定する判定部と、
前記判定部が、前記モータシステムが停止状態であると判定し、前記直流電圧の値が所定のしきい値を超えていると判定した場合、コンプレッサモータの3つの相のうちの1つの相に対応する巻線と、前記1つの相とは異なる2つの相に対応する巻線とを直流電流が流れるように前記コンプレッサモータを駆動するための第2インバータを制御する制御部と、
を備える制御装置。
【請求項2】
前記モータシステムは、空気調和機で使用されるモータシステムである、
請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の制御装置と、
前記第2インバータと、
を備えるモータシステム。
【請求項4】
外力によってファンモータが回転することによって回生電力が発生するモータシステムに設けられる制御装置による制御方法であって、
前記モータシステムが停止状態であるか否かを判定することと、
前記モータシステムが停止状態であると判定した場合に、前記回生電力が前記ファンモータを駆動するための第1インバータによって整流されて生じる直流電圧の値が所定のしきい値を超えているか否かを判定することと、
前記モータシステムが停止状態であると判定し、前記直流電圧の値が所定のしきい値を超えていると判定した場合に、コンプレッサモータの3つの相のうちの1つの相に対応する巻線と、前記1つの相とは異なる2つの相に対応する巻線とを直流電流が流れるように前記コンプレッサモータを駆動するための第2インバータを制御することと、
を含む制御方法。
【請求項5】
外力によってファンモータが回転することによって回生電力が発生するモータシステムに設けられる制御装置のコンピュータに、
前記モータシステムが停止状態であるか否かを判定することと、
前記モータシステムが停止状態であると判定した場合に、前記回生電力が前記ファンモータを駆動するための第1インバータによって整流されて生じる直流電圧の値が所定のしきい値を超えているか否かを判定することと、
前記モータシステムが停止状態であると判定し、前記直流電圧の値が所定のしきい値を超えていると判定した場合に、コンプレッサモータの3つの相のうちの1つの相に対応する巻線と、前記1つの相とは異なる2つの相に対応する巻線とを直流電流が流れるように前記コンプレッサモータを駆動するための第2インバータを制御することと、
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御装置、モータシステム、制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
空気調和システムにおいて、室外機のファンが外風などによって回転させられる場合がある。その場合、ファンモータが回転して回生電力が発生する可能性がある。
特許文献1には、関連する技術として、逆風でファンが回転して発生した回生電力を、インバータの3つの端子を短絡させることで、キャパシタ側への電力の流出を防止する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017−123717号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述のように外風などによってファンモータが回転して回生電力が発生する場合、その電力がインバータで整流されコンバータを構成する電子部品(例えば、スイッチング素子、ダイオード、キャパシタ、リアクタなど)に不具合を生じさせる可能性がある。
そのため、特許文献1以外にも、モータにおいて回生電力が発生した場合に、その回生電力に起因する電子部品における不具合の発生を低減させる技術が求められている。
【0005】
本発明は、上記の課題を解決することのできる制御装置、モータシステム、制御方法及びプログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様によれば、制御装置は、外力によってファンモータが回転することによって回生電力が発生するモータシステムに設けられる制御装置であって、前記モータシステムが停止状態であるか否かを判定し、前記モータシステムが停止状態であると判定した場合に、前記回生電力が前記ファンモータを駆動するための第1インバータによって整流されて生じる直流電圧の値が所定のしきい値を超えているか否かを判定する判定部と、前記判定部が、前記モータシステムが停止状態であると判定し、前記直流電圧の値が所定のしきい値を超えていると判定した場合、コンプレッサモータの3つの相のうちの1つの相に対応する巻線と、前記1つの相とは異なる2つの相に対応する巻線とを直流電流が流れるように前記コンプレッサモータを駆動するための第2インバータを制御する制御部と、を備える。
【0007】
本発明の第2の態様によれば、第1の態様における制御装置において、前記モータシステムは、空気調和機で使用されるモータシステムであってもよい。
【0008】
本発明の第3の態様によれば、モータシステムは、第1の態様または第2の態様に記載の制御装置と、前記第2インバータと、を備える。
【0009】
本発明の第4の態様によれば、制御方法は、外力によってファンモータが回転することによって回生電力が発生するモータシステムに設けられる制御装置による制御方法であって、前記モータシステムが停止状態であるか否かを判定することと、前記モータシステムが停止状態であると判定した場合に、前記回生電力が前記ファンモータを駆動するための第1インバータによって整流されて生じる直流電圧の値が所定のしきい値を超えているか否かを判定することと、前記モータシステムが停止状態であると判定し、前記直流電圧の値が所定のしきい値を超えていると判定した場合に、コンプレッサモータの3つの相のうちの1つの相に対応する巻線と、前記1つの相とは異なる2つの相に対応する巻線とを直流電流が流れるように前記コンプレッサモータを駆動するための第2インバータを制御することと、を含む。
【0010】
本発明の第5の態様によれば、プログラムは、外力によってファンモータが回転することによって回生電力が発生するモータシステムに設けられる制御装置のコンピュータに、前記モータシステムが停止状態であるか否かを判定することと、前記モータシステムが停止状態であると判定した場合に、前記回生電力が前記ファンモータを駆動するための第1インバータによって整流されて生じる直流電圧の値が所定のしきい値を超えているか否かを判定することと、前記モータシステムが停止状態であると判定し、前記直流電圧の値が所定のしきい値を超えていると判定した場合に、コンプレッサモータの3つの相のうちの1つの相に対応する巻線と、前記1つの相とは異なる2つの相に対応する巻線とを直流電流が流れるように前記コンプレッサモータを駆動するための第2インバータを制御することと、を実行させる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の実施形態による制御装置、モータシステム、制御方法及びプログラムによれば、モータにおいて回生電力が発生した場合に、その回生電力に起因する電子部品における不具合の発生を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施形態によるモータシステムの構成の一例を示す図である。
図2】本発明の一実施形態によるコンバータの構成の一例を示す図である。
図3】本発明の一実施形態による第1インバータの構成の一例を示す図である。
図4】本発明の一実施形態による第2インバータの構成の一例を示す図である。
図5】本発明の一実施形態による制御装置の構成の一例を示す図である。
図6】本発明の一実施形態によるモータシステムの処理フローを示す図である。
図7】少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
<実施形態>
以下、図面を参照しながら実施形態について詳しく説明する。
本発明の一実施形態によるモータシステム1の構成について説明する。
モータシステム1は、図1に示すように、交流電源10、コンバータ20、第1インバータ30、第1モータ40、ファン50、第1電圧検出部60、第2電圧検出部70、第2インバータ80、第2モータ90、圧縮機100、制御装置110を備える。
モータシステム1は、外風(外力の一例)などによってファン50が回転し、第1モータ40が回転して、回生電力を発生させたときに、その回生電力を第2モータ90における巻線の抵抗によって熱として消費させることによって、電子部品における不具合の発生を低減させるシステムである。
モータシステム1は、例えば、空気調和機などで使用されるモータシステムである。
【0014】
交流電源10は、交流電力を出力する電源である。交流電源10は、交流電力をコンバータ20に出力する。
【0015】
コンバータ20は、制御装置110が行う制御に基づいて、交流電力から直流電力を生成する。コンバータ20は、生成した電圧を第1インバータ30及び第2インバータ80に出力する。
【0016】
例えば、コンバータ20は、図2に示すように、ブリッジ回路201、リアクタ202、キャパシタ203を備える。
ブリッジ回路201は、交流電力を直流電力に整流する回路である。例えば、ブリッジ回路201は、図2に示すように、ダイオード2011、2012、キャパシタ2013、2014、抵抗2015、2016、スイッチング素子2017、2018を備える。
【0017】
なお、スイッチング素子2017、2018のそれぞれは、例えば、スーパージャンクションMOSFET(Metal−Oxide Semiconductor Field−Effect Transistor)、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等である。図2は、スイッチング素子2017、2018のそれぞれがスーパージャンクションMOSFETである場合のスイッチング素子2017、2018の例を示している。スイッチング素子2017は、図2に示すように、トランジスタ部2017a、ソース−ドレイン間の寄生ダイオード2017bを有する。また、スイッチング素子2018は、図2に示すように、トランジスタ部2018a、ソース−ドレイン間の寄生ダイオード2018bを有する。
【0018】
リアクタ202は、昇圧動作を実現するために設けられるリアクタである。
キャパシタ203は、ブリッジ回路201が出力する直流電力を平滑化するキャパシタである。キャパシタ203によって、電圧値の変動の少ない直流電圧がコンバータ20から第1インバータ30及び第2インバータ80へ供給される。キャパシタ203は、例えば、電解コンデンサである。
【0019】
コンバータ20は、制御装置110が行う制御に基づいて、スイッチング素子2017、2018がオン状態(閉状態)とオフ状態(開状態)の間で切り替わることにより、交流電源10から供給される交流電力から直流電力を生成する。
例えば、コンバータ20は、制御装置110が出力する制御信号sig1に基づいてスイッチング素子2017、2018がオン状態とオフ状態の間で切り替わることにより、交流電源10から供給される交流電力から直流電力を生成する。なお、制御信号sig1は、例えば、スイッチング素子2017、2018をオン状態とオフ状態の間で切り替えるPWM(Pulse Width Modulation)信号である。
【0020】
第1インバータ30は、制御装置110が行う制御に基づいて、コンバータ20から受ける電力から第1モータ40を駆動する三相交流電力を生成する。
【0021】
例えば、第1インバータ30は、図3に示すように、6つのトランジスタスイッチ301、302、303、304、305、306から成る回路である。6つのトランジスタスイッチ301、302、303、304、305、306のそれぞれが、制御装置110が出力する制御信号sig2に基づいてオン状態とオフ状態とで切り替わることによって、第1インバータ30は、三相交流電圧を生成する。この場合の制御信号sig2は、例えば、6つのトランジスタスイッチ301、302、303、304、305、306のそれぞれに応じたPWM信号である。
第1インバータ30は、生成した三相交流電力を第1モータ40に出力する。
【0022】
第1モータ40は、第1インバータ30が出力する三相交流電力によって動作するモータである。第1モータ40は、例えば、ファンモータである。
【0023】
ファン50は、例えば、空気調和機において使用されるファンである。ファン50は、空気調和機における室外機内の空気と室外機の外気とを交換する。
【0024】
第1電圧検出部60は、所定の短い時間間隔ごとに、交流電源10の出力電圧を検出する検出部である。第1電圧検出部60は、検出した交流電源10の出力電圧値を示す情報inf1を制御装置110に出力する。例えば、情報inf1は、交流電源10の出力電圧そのものである。
【0025】
第2電圧検出部70は、所定の短い時間間隔ごとに、コンバータ20の出力電圧を検出する検出部である。第2電圧検出部70は、検出したコンバータ20の出力電圧値を示す情報inf2を制御装置110に出力する。例えば、情報inf2は、コンバータ20の出力電圧そのものである。
【0026】
第2インバータ80は、制御装置110が行う制御に基づいて、コンバータ20から受ける電力から第2モータ90を駆動する三相交流電力を生成する。
【0027】
例えば、第2インバータ80は、図4に示すように、6つのトランジスタスイッチ801、802、803、804、805、806から成る回路である。6つのトランジスタスイッチ801、802、803、804、805、806のそれぞれが、制御装置110が出力する制御信号sig3に基づいてオン状態とオフ状態とで切り替わることによって、第2インバータ80は、三相交流電圧を生成する。この場合の制御信号sig3は、例えば、6つのトランジスタスイッチ801、802、803、804、805、806のそれぞれに応じたPWM信号である。
第2インバータ80は、生成した三相交流電力を第2モータ90に出力する。
【0028】
また、第2インバータ80は、制御装置110が行う制御に基づいて、第2モータ90を停止させる。そして、第2インバータ80は、外風などによってファン50が回転し、第1モータ40が回転することによって発生した回生電力を第2モータ90の巻線の抵抗によって熱として消費させる。
【0029】
第2モータ90は、第2インバータ80が出力する三相交流電力によって動作するモータである。第2モータ90は、例えば、コンプレッサモータである。
【0030】
圧縮機100は、例えば、空気調和機において使用される圧縮機である。圧縮機100は、空気調和機における冷媒を圧縮する。
【0031】
制御装置110は、図5示すように、第1制御部1101、第2制御部1102、第3制御部1103(判定部の一例、制御部の一例)、記憶部1104を備える。
記憶部1104は、制御装置110が行う処理に必要な種々の情報を記憶する。
【0032】
第1制御部1101は、第1電圧検出部60から受ける情報inf1に基づいて、コンバータ20に入力される電圧の波形を取得する。
第1制御部1101は、取得した電圧の波形に基づいて、コンバータ20が第1インバータ30へ供給する直流電圧を生成するための制御信号sig1を生成する。第1制御部1101は、生成した制御信号sig1をコンバータ20に出力する。
【0033】
第2制御部1102は、第2電圧検出部70から受ける情報inf2に基づいて、第1インバータ30に入力される電圧の値を取得する。
第2制御部1102は、取得した電圧の値に基づいて、第1インバータ30が第1モータ40へ供給する三相交流電圧を生成するための制御信号sig2を生成する。第2制御部1102は、生成した制御信号sig2を第1インバータ30に出力する。
【0034】
第3制御部1103は、第2電圧検出部70から受ける情報inf2に基づいて、第2インバータ80に入力される電圧の値を取得する。
例えば、第3制御部1103は、情報inf2が示す電圧の値を、第2インバータ80に入力される電圧の値として取得する。
【0035】
第3制御部1103は、取得した第2インバータ80に入力される電圧の値と、所定のしきい値とを比較する。
第3制御部1103は、第1電圧検出部60から受ける情報inf1と、比較結果と、取得した第2インバータ80に入力される電圧の値とに基づいて、第2インバータ80が第2モータ90へ供給する電圧を生成するための制御信号sig3を生成する。
【0036】
例えば、第3制御部1103は、情報inf1が交流電源10から所定の電力を受けていることを示す場合(すなわち、モータシステム1が停止状態と動作状態のうち動作状態にある場合)、比較結果に関わらず、第2インバータ80に入力される電圧の値に基づいて、第2インバータ80が第2モータ90を回転させるために第2モータ90へ供給する三相交流電圧を生成する制御信号sig3を生成する。この制御信号sig3は、例えば、PWM信号である。第3制御部1103は、生成した制御信号sig3を第2インバータ80に出力する。
【0037】
また、第3制御部1103は、情報inf1が交流電源10から電力を受けていないことを示し(すなわち、モータシステム1が停止状態と動作状態のうち停止状態にあり)、比較結果が、第2インバータ80に入力される電圧の値が所定のしきい値を以下であると判定した場合、無信号の制御信号sig3を生成する。そして、第3制御部1103は、生成した無信号の制御信号sig3を第2インバータ80に出力する。
【0038】
また、第3制御部1103は、情報inf1が交流電源10から電力を受けていないことを示し、比較結果が、第2インバータ80に入力される電圧の値が所定のしきい値を超えていると判定した場合、第2モータ90における巻線の抵抗によって第1モータ40で発生する回生電力を熱として消費させるように第2インバータ80を制御する。
例えば、第3制御部1103は、比較結果が、第2インバータ80に入力される電圧の値が所定のしきい値を超えていると判定した場合、トランジスタスイッチ801、804、806をオン状態にし、トランジスタスイッチ802、803、805をオフ状態にする制御信号sig3(すなわち、トランジスタスイッチ801、804、806のゲート(バイポーラトランジスタの場合にはベース)にHighレベルの電圧を印加し、トランジスタスイッチ802、803、805のゲートにLowレベルの電圧を印加する制御信号sig3)を生成する。そして、第3制御部1103は、生成した制御信号sig3を第2インバータ80に出力する。
【0039】
なお、第3制御部1103が、第2モータ90における巻線の抵抗によって第1モータ40で発生する回生電力を熱として消費させるように第2インバータ80を制御する場合、第1モータ40で発生する回生電力が第1インバータ30によって整流されコンバータ20の出力側に供給される直流電力は、第2モータ90のU相の巻線からV相の巻線及びW相の巻線へ電流が流れることによって、第2モータ90の巻線の抵抗で熱として消費される。
このように、第3制御部1103が、第2モータ90における巻線の抵抗によって第1モータ40で発生する回生電力を熱として消費させるように第2インバータ80を制御することによって、第1モータ40で発生する回生電力は、コンバータ20の電子部品に供給される前に、第2モータ90の巻線の抵抗で熱として消費される。その結果、第1モータ40で発生する回生電力のうちコンバータ20へ供給される電力は低減されるため、その回生電力に起因する電子部品における不具合の発生を低減させることができる。
【0040】
次に、本発明の一実施形態によるモータシステム1の処理について説明する。
ここでは、図6に示すモータシステム1の処理フローについて説明する。
なお、モータシステム1は停止状態であるものとする。また、外風などによって、ファン50が回転して第1モータ40が回転することで、回生電力が発生しているものとする。
第1電圧検出部60は、所定の短い時間間隔ごとに、検出した交流電源10の出力電圧値を示す情報inf1を制御装置110に出力する。
第3制御部1103は、第1電圧検出部60から情報inf1を受ける。第3制御部1103は、情報inf1が交流電源10から電力を受けていないことを示していると判定する(ステップS1)。
第3制御部1103は、第2電圧検出部70から情報inf2を受ける(ステップS2)。
第3制御部1103は、情報inf2が示す電圧の値と、所定のしきい値とを比較する(ステップS3)。そして、第3制御部1103は、情報inf2の示す電圧の値が所定のしきい値を超えているか否かを判定する(ステップS4)。
【0041】
第3制御部1103は、情報inf2の示す電圧の値が所定のしきい値以下であると判定した場合(ステップS4においてNO)、無信号の制御信号sig3を生成する(ステップS5)。
また、第3制御部1103は、情報inf2の示す電圧の値が所定のしきい値を超えていると判定した場合(ステップS4においてYES)、第2モータ90における巻線の抵抗によって第1モータ40で発生する回生電力を熱として消費させる第2インバータ80の制御信号sig3を生成する(ステップS6)。
例えば、第3制御部1103は、トランジスタスイッチ801、804、806をオン状態にし、トランジスタスイッチ802、803、805をオフ状態にする制御信号sig3(すなわち、トランジスタスイッチ801、804、806のゲート(バイポーラトランジスタの場合にはベース)にHighレベルの電圧を印加し、トランジスタスイッチ802、803、805のゲートにLowレベルの電圧を印加する制御信号sig3)を生成する。
そして、第3制御部1103は、生成した制御信号sig3を第2インバータ80に出力する(ステップS7)。
【0042】
以上、本発明の一実施形態によるモータシステム1について説明した。
制御装置110は、外力によって第1モータ40(ファンモータ)が回転することによって回生電力が発生するモータシステム1に設けられる制御装置である。第3制御部1103(判定部の一例)は、モータシステム1が停止状態であるか否かを判定し、モータシステム1が停止状態であると判定した場合に、回生電力が第1モータ40を駆動するための第1インバータ30によって整流されることによって生じる直流電圧の値が所定のしきい値を超えているか否かを判定する。第3制御部1103(制御部の一例)は、モータシステム1が停止状態であると判定し、直流電圧の値が所定のしきい値を超えていると判定した場合、第2モータ90(コンプレッサモータ)の3つの相のうちの1つの相に対応する巻線と、その1つの相とは異なる2つの相に対応する巻線とを直流電流が流れるように第2モータ90を駆動するための第2インバータ80を制御する。
このように第3制御部1103が第2インバータ80を制御することによって、第1モータ40において回生電力が発生した場合に、その回生電力を第2モータ90における巻線の抵抗によって熱として消費させることができる。その結果、第1モータ40で発生する回生電力のうちコンバータ20へ供給される電力は低減されるため、その回生電力に起因する電子部品における不具合の発生を低減させることができる。
【0043】
なお、本発明の一実施形態によるモータシステム1では、第3制御部1103は、情報inf1が示す電圧に基づいて、モータシステム1が停止状態であるか動作状態であるかを判定した。しかしながら、本発明の別の実施形態によるモータシステム1では、第3制御部1103は、第1モータ40(ファンモータ)からフィードバック情報を受けるときにモータシステム1が動作状態であり、フィードバック情報を受けないときにモータシステム1が停止状態であると判定するものであってもよい。
【0044】
なお、本発明の一実施形態によるモータシステム1では、第3制御部1103は、トランジスタスイッチ801、804、806をオン状態にし、トランジスタスイッチ802、803、805をオフ状態にする制御信号sig3を生成し、生成した制御信号sig3を第2インバータ80に出力するものとして説明した。しかしながら、本発明の別の実施形態によるモータシステム1では、第3制御部1103は、U相に対応するトランジスタスイッチ801、V相に対応するトランジスタスイッチ803、W相に対応するトランジスタスイッチ805のうちの1つをオン状態にし、そのオン状態にしたトランジスタスイッチの相と異なる相に対応するトランジスタスイッチ802、804、806のうちの2つをオフ状態にする制御信号sig3を生成し、生成した制御信号sig3を第2インバータ80に出力するものであってよい。
【0045】
なお、本発明の実施形態における処理は、適切な処理が行われる範囲において、処理の順番が入れ替わってもよい。
【0046】
本発明の実施形態における記憶部1104や記憶装置(レジスタ、ラッチを含む)のそれぞれは、適切な情報の送受信が行われる範囲においてどこに備えられていてもよい。また、記憶部1104や記憶装置のそれぞれは、適切な情報の送受信が行われる範囲において複数存在しデータを分散して記憶していてもよい。
【0047】
本発明の実施形態について説明したが、上述の制御装置110、第1制御部1101、第2制御部1102、第3制御部1103、その他の制御装置は内部に、コンピュータシステムを有していてもよい。そして、上述した処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。コンピュータの具体例を以下に示す。
図7は、少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
コンピュータ5は、図7に示すように、CPU6、メインメモリ7、ストレージ8、インターフェース9を備える。
例えば、上述の制御装置110、第1制御部1101、第2制御部1102、第3制御部1103、その他の制御装置のそれぞれは、コンピュータ5に実装される。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式でストレージ8に記憶されている。CPU6は、プログラムをストレージ8から読み出してメインメモリ7に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU6は、プログラムに従って、上述した各記憶部に対応する記憶領域をメインメモリ7に確保する。
【0048】
ストレージ8の例としては、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD−ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、半導体メモリ等が挙げられる。ストレージ8は、コンピュータ5のバスに直接接続された内部メディアであってもよいし、インターフェース9または通信回線を介してコンピュータ5に接続される外部メディアであってもよい。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ5に配信される場合、配信を受けたコンピュータ5が当該プログラムをメインメモリ7に展開し、上記処理を実行してもよい。少なくとも1つの実施形態において、ストレージ8は、一時的でない有形の記憶媒体である。
【0049】
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現してもよい。さらに、上記プログラムは、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるファイル、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0050】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例であり、発明の範囲を限定しない。これらの実施形態は、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の追加、種々の省略、種々の置き換え、種々の変更を行ってよい。
【符号の説明】
【0051】
1・・・モータシステム
5・・・コンピュータ
6・・・CPU
7・・・メインメモリ
8・・・ストレージ
9・・・インターフェース
10・・・交流電源
20・・・コンバータ
30・・・第1インバータ
40・・・第1モータ
50・・・ファン
60・・・第1電圧検出部
70・・・第2電圧検出部
80・・・第2インバータ
90・・・第2モータ
100・・・圧縮機
110・・・制御装置
201・・・ブリッジ回路
202・・・リアクタ
203、2013、2014・・・キャパシタ
301、302、303、304、305、306・・・トランジスタスイッチ
1101・・・第1制御部
1102・・・第2制御部
1103・・・第3制御部
1104・・・記憶部
2011、2012・・・ダイオード
2015、2016・・・抵抗
2017、2018・・・スイッチング素子
2017a、2018a・・・トランジスタ部
2017b、2018b・・・寄生ダイオード
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7