(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-175380(P2020-175380A)
(43)【公開日】2020年10月29日
(54)【発明の名称】冷却塔充填材のスケール防止・除去装置、方法及び冷却システム。
(51)【国際特許分類】
C02F 5/00 20060101AFI20201002BHJP
F28G 13/00 20060101ALI20201002BHJP
B01F 3/04 20060101ALI20201002BHJP
B01F 5/04 20060101ALI20201002BHJP
【FI】
C02F5/00 610Z
F28G13/00 Z
C02F5/00 620C
C02F5/00 620A
C02F5/00 620Z
B01F3/04 A
B01F3/04 F
B01F5/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2020-44834(P2020-44834)
(22)【出願日】2020年3月13日
(31)【優先権主張番号】特願2019-45344(P2019-45344)
(32)【優先日】2019年3月13日
(33)【優先権主張国】JP
(71)【出願人】
【識別番号】517426306
【氏名又は名称】株式会社エコプラントサービス
(74)【代理人】
【識別番号】100121658
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 昌義
(72)【発明者】
【氏名】竹好 昭夫
【テーマコード(参考)】
4G035
【Fターム(参考)】
4G035AB05
4G035AB20
4G035AC23
4G035AE13
(57)【要約】 (修正有)
【課題】より効率的なスケール防止・除去装置、スケール防止・除去方法、及びこれを用いる冷却システムを提供する。
【解決手段】ファインバブルスケール防止・除去装置Mは、冷却塔CTの前段近傍において、循環型の冷却水配管Pから分岐するバイパス配管BPと、このバイパス配管BPの途中に設けられるファインバブル発生器1を備え、前記ファインバブルスケール防止・除去装置Mは、このファインバブル発生器1を設けることで、ファインバブルを冷却水内に発生させ、スケールの防止及び除去を効率的に行うことができる構造とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バイパス配管と、
前記バイパス配管に設けられるファインバブル発生器と、を備える冷却塔充填材のスケール防止・除去装置。
【請求項2】
前記バイパス配管において、前記ファインバブル発生器を挟む一対の接続部材を備える請求項1記載の冷却塔充填材のスケール防止・除去装置。
【請求項3】
前記バイパス配管において、圧力計を備える請求項1記載の冷却塔充填材のスケール防止・除去装置。
【請求項4】
前記ファインバブル発生器は、細い水導入路と、この細い水導入路に空気を供給する空気路と、径が広がる錐形路と、を備えるノズルである請求項1記載の冷却塔充填材のスケール防止・除去装置。
【請求項5】
バイパス配管及び冷却水配管に冷却水を供給するステップ、
前記バイパス配管を通る冷却水中にファインバブルを発生させるステップ、を備える、冷却塔充填材のスケールの防止・除去方法。
【請求項6】
前記供給される冷却水は、浄水、純水、工業用水及び井水の少なくともいずれかである請求項5記載のスケールの防止・除去方法。
【請求項7】
施設内に設置される循環型の冷却水配管と、
前記冷却水配管の経路において設置される冷却塔と、
前記冷却塔の前段に設置されるスケール防止・除去装置と、を備える冷却システムであって、
前記スケール防止・除去装置は、ファインバブルを発生させるファインバブル発生器を備える冷却システム。
【請求項8】
前記スケール防止・除去装置は、
前記冷却水配管から分岐し、前記ノズルに接続されるバイパス接続配管を備え、
前記ファインバブル発生器は、前記バイパス接続配管の一部として設けられる請求項7記載の冷却システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷却塔充填材のスケール防止・除去装置、冷却方法及び冷却システムに関する。より具体的に本発明は、異物を除去する機能、ファインバブル発生装置、ファインバブル測定器を備えた、いわゆる一体型のファインバブル水を用いたスケール防止及び除去装置及び方法、並びに冷却システムに関する。
【背景技術】
【0002】
工場、病院、倉庫、ビル等の敷地内で冷却塔を稼働させる場合において、これら装置を冷却水が流れる配管に接続し、充填材のスケールの防止及び除去をすることは非常に重要である。
【0003】
冷却塔を通る冷却水には有機物やカルシウムイオン、鉄イオン、シリカ等の不純物が多く存在しており、冷却水が配管及び冷却塔内を循環する際、この不純物が冷却塔充填材表面にスケールとして析出することにより、充填材を閉塞させる原因となっている。
【0004】
一般的にスケールが付着する充填材に流れる冷却水には分散剤や除菌剤等を用いてスケール付着を防止していることが多い。
【0005】
そのため、スケールを防止するためには多大なるメンテナンス費用が必要となる。
【0006】
ところで、このスケールの付着を防止及び付着したスケールの除去をするための技術として、例えば下記特許文献1には、オゾンガスを用いてSiO
2スケール付着防止を行う技術が検討されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特願2016−109768公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記技術で開示されるようなスケール防止及び除去装置を設ける場合、オゾンガスという特別なガスを供給及び導入する必要があり、費用が掛かるといった課題がある。また、そのオゾンガスの効果継続時間及び効果確認方法を現場で確認するためには課題が残る。
【0009】
そこで、本発明は上記課題に鑑み、より効率的なスケール防止・除去方法を本装置で提供するとともに、これを用いる冷却システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は、上記課題について鋭意検討を行っていたところ、スケールが付着する冷却塔の充填材の前段の配管経路にファインバブル発生器を設けることによって、より効率的なスケール防止及び除去が可能となること、具体的には、よりエネルギー効率の良い冷却を可能にしてメンテナンス性の向上が可能であることに想到し、本発明を完成させるに至った。
【0011】
すなわち、上記課題を解決する本発明の一観点に係る冷却塔充填材のスケール防止・除去装置は、ファインバブルを発生させるファインバブル発生器を備えるものである。
【0012】
また、本発明の他の一観点に係る冷却塔充填材のスケールの防止・除去方法は、バイパス配管に冷却水を供給するステップ、冷却水中にファインバブルを発生させるステップ、を備えるものである。
【0013】
また、本発明の他の一観点に係る冷却システムは、施設内に設置される循環型の冷却水配管と、冷却水配管の経路において設置される冷却塔と、冷却塔の前段に設置されるスケール防止・除去装置と、を備える冷却システムであって、スケール防止・除去装置は、ファインバブルを発生させるファインバブル発生器を備えるものである。
【発明の効果】
【0014】
以上、本発明によって、より効率的なスケール防止・除去装置、方法を提供するとともに、これを用いる冷却システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】実施形態に係る冷却システムの全体の概略について説明するための図である。
【
図2】実施形態に係るスケール防止・除去装置の概略について説明するための図である。
【
図3】実施形態おいて冷却対象となる冷却塔の構造の一例を示すものである。
【
図4】実施形態に係るファインバブル発生器の一例としてのノズルの構造の一例を示す図である。
【
図5】実施形態に係るスケール防止・除去装置の他の例の概略について説明するための図である。
【
図6】実施形態に係るスケール防止・除去装置の他の例の概略について説明するための図である。
【
図7】実施形態に係るスケール防止・除去装置におけるストレーナーの概略について説明するための図である。
【
図8】実施形態に係るスケール防止・除去装置の他の例の概略について説明するための図である。
【
図9】実施形態に係る冷却システムの全体の他の例の概略について説明するための図である。
【
図10】実施形態に係るスケール防止・除去装置の他の例の概略について説明するための図である。
【
図11】実施形態に係るスケール防止・除去装置の他の例の概略について説明するための図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は多くの異なる形態による実施が可能であり、以下に示す実施形態に記載の例示にのみ限定されるわけではない。
【0017】
図1は、異物除去機能、ファインバブル発生機能及びファインバブル測定機能を備えた一体型のファインバブルスケール防止・除去装置(以下「本装置」という。)Mを備えた冷却システム(以下「本システム」ともいう。)Sの概略を示す図であって、
図2は、本装置M近傍の概略を示す図である。
【0018】
これらの図で示すように、本実施形態に係る冷却システムSは、施設B内を流れる配管に接続される循環型の冷却水配管Pと、循環型の冷却水配管Pの途中に設置される冷却塔CTと、冷却塔CTの前段に冷却水配管Pから分岐して設置される本装置Mと、を備える冷却システムである。本装置Mの位置は、冷却塔CTの前段設備として使用されるものであることが効率的なスケール防止及び除去の観点や本装置Mの設置箇所を確実に確保する観点、メンテナンスを容易とする観点から好ましいが、これに限定されない。
【0019】
また、本装置Mが設置される施設Bとしては、工場、病院、倉庫、ビル等の建物及びこの建物内に設置される冷却対象となる機械装置等Kを含む。この施設B内に上記冷却水配管Pが張り巡らされ、この配管内に供給される冷却水によって冷却される。なお、冷却システムSの循環経路内においては、ポンプOが設けられており、この内部の水の循環を制御する。
【0020】
本システムSにおいて、冷却塔CTは、施設Bの熱交換をして温まった水の冷却に用いられるものである。また、冷却塔CTは、水の供給を効率的に行うため、施設Bの外部や施設Bの高い位置、例えば屋上等に設置され、ここから冷却水配管Pにより冷却水を供給し、建物内及びこの内部に設けられる機械装置等Kを冷却する。なお、冷却塔CT及び冷却水配管Pの材質や構造等は限定されないが、例えば、
図3で示すように、筐体CT1と、この筐体CT1内に配置される冷却塔充填材CT2を備え、上部から熱交換をして温まった冷却水を供給し、これが冷却塔充填材CT2を通過する際その蒸発熱によって冷却し、冷やされた冷却水を下部のトレーCT3によって回収、施設B内に供給する装置であることが好ましい。
【0021】
また、上記のように、本装置Mは、冷却塔CTの前段近傍において、循環型の冷却水配管Pから分岐するバイパス配管BPと、このバイパス配管BPの途中に設けられるファインバブル発生器1を備えている。本装置Mでは、このファインバブル発生器1を設けることで、ファインバブルを冷却水内に発生させ、スケールの防止及び除去を効率的に行うことができる。
【0022】
また、本装置Mは、バイパス配管BPにおいて、ファインバブル発生器1を挟む位置、具体的にはファインバブル発生器1の前段及び後段に、一対のフランジ継手等の一対の接続部材J1、J2を備えており、更に、これらをはさむ位置に、一対のバルブV1、V2を備えている。一対のバルブV1、V2を設けることで、必要に応じてこのバイパス配管BPへの水の流れを止めることが可能であり、この状態で更に、接続部材J1、J2で切り離すことで、この間のバイパス配管BP及びファインバブル発生器1を冷却水配管Pから取り外すことが可能となる。特に、この際に、冷却水配管P内の水の流れを止める必要がないという利点がある。この結果、本装置Mを簡便にメンテナンスすることができるようになる。
【0023】
また、本装置Mでは、更に、バイパス配管BPの途中に、好ましくは一対のバルブV1、V2の間、より好ましくはファインバブル発生器1の前段に、圧力計2を備えていることが好ましい。ファインバブル発生器1の構成にも依存するが、所定の圧力以上であればファインバブル発生器1によってファインバブルを発生させることができる。そのため、所定の圧力となるようバルブを調整し、圧力を一定の範囲にすることで、効率よくスケールの防止及び除去が可能となる。なお、ファインバブル発生器1がファインバブルを発生させるために好適な圧力は適宜調整可能であるため限定されるわけではないが、例えば圧力換算で0.1MPa以上0.5MPa以下の範囲であることが好ましい。
【0024】
また、本装置Mでは、ファインバブルを発生させる際にバイパス配管BPに水を通すが、循環型の冷却水配管Pにもそのまま水を通しておくことが好ましい。このようにすることで、水の流れの一部のみをファインバブル発生器1に供給することができ、流量の低下をもたらすおそれが格段に低くなる。この分岐の程度は、適宜調整可能であり限定されるわけではないが、冷却水配管Pの径をバイパス配管BPの径よりも大きくしておくことが好ましく、より好ましくは、冷却水配管Pの分岐箇所において、冷却水配管Pの径を1とした場合、バイパス配管BPの径を0.1以上1未満更に好ましくは0.2以上0.5以下である。
【0025】
また、本装置Mにおいて、ファインバブル発生器1の構造は、ファインバブルを発生させることができる限りにおいて限定されない。ファインバブル発生器1の好ましい構成としては、ファインバブルを発生させるノズルである。なお、ノズルの構造である場合も、ファインバブルを発生させることができる限りにおいて公知のものを採用することができ、例えば
図4で示されるように、細い水導入路NIと、この細い水導入路NIに空気を供給する空気路AIと、これらの供給を受けて径が広がる錐形路SIを備えるノズルであることが好ましい。このようにすることで、錘形路SIにおいて渦流が発生し、この渦流によって空気が攪拌され、ファインバブルとして冷却水中に存在することになる。発生したファインバブルは施設Bの冷却水配管P内を循環する。ファインバブルは長期にわたり冷却水内に存在するため、冷却水が本システム内を何回も巡回することで、十分なファインバブル溶解量を維持することが可能となる。
【0026】
また、本装置Mにおいては、ファインバブル発生器1がノズル等周囲の空気を取り込む構成となっている場合、配管流路内に空気中の塵などを巻きこんでしまわないよう、フィルター装置Fを備えていることも好ましい。フィルター装置Fの詳細な構造について
図5に示す。本フィルター装置Fの構造については、冷却水配管内に空気中の塵が入ってしまわない限りにおいて限定されるわけではないが、例えば、上下の位置ではなく、バイパス配管BPの延伸方向に沿ってファインバブル発生器1を包む筒状筐体F1と、この筒状筐体F1の一対の開口部に設けられるフィルターF2を備えた構成であることが好ましい。このようにすることで、空気の流れをバイパス配管BPに沿った水平方向とし、ノズル等の空気路AIからより塵などが入りにくくなる。
【0027】
なお、AIより供給する空気は、Wより供給される水の流れによって外気から自然に流入する仕組みが望ましいが、AIに直接空気を供給することも可能である。その供給の方法は、コンプレッサーエアーやエアーポンプなどを使用することができる。このようにAIに直接空気を供給する場合には、本装置Mをクーリングタワー貯水槽などに直接浸漬して使用することができ、
図2のようなバイパス構造を形成するための配管工事が不要になるが、空気の動力源を有する構造になるため可能であれば
図2のような構造がエネルギーの観点から望ましい。
【0028】
なお、本装置Mにおいては、限定されるわけではないが、ファインバブル発生器1の前段(上流側)に、ファインバブル発生器1に流入する異物を除去するストレーナー3を設けてもよい。この場合の例を
図6、
図7に示す。
図6はストレーナー3を設けた場合の例であり、
図7はその具体的な構造のイメージを示す。このようにすることで、本装置に流入する異物をより確実に除去し、本装置の故障を防止することが可能である。ストレーナー3の構成例としては、特に限定されるわけではないが、本図で示すようなY型ストレーナーや、籠型ストレーナー等を例示することができる。
【0029】
また、本装置Mにおいては、限定されるわけではないが、ファインバブル発生器1によって発生したファインバブルを測定するファインバブル測定器4をファインバブル発生器1の後段(下流側)に設けてもよい。このようにすることで、ファインバブルが確実に発生しているか否かを測定することが可能となり、ノズルの交換時期を適切に把握することができる。このファインバブル測定器4を設けた場合の例を
図8に示しておく。
【0030】
ファインバブル測定器4については、ファインバブルの量を測定することができる限りにおいて限定されるわけではないが、導電率計を用いることが好ましい。ただしこれは一例であって、レーザーを使用した可視的な方法を用いるレーザー測定器等でも適用可能である。しかしながら、数値で管理できる導電率計を用いた方法は個人差等の測定誤差がなく好ましい。
【0031】
なお、本装置Mは、一つの冷却システムSに対し一つ設けておくことでも十分であるが、複数設けておくこととしてもよい。具体的には、直列又は並列に本装置Mを設ける使用が可能である。例えばこの例について
図9に示しておく。なお、各本装置Mから供給される冷却水は、それぞれが接続される冷却対象である機械装置等K等に供給され、再び合流し、本装置M側に循環することになる。
【0032】
本装置Mは、ストレーナー3、ファインバブル発生器1、ファインバブル測定器4を設けた場合、一連に接続され一体型とできるため、既存の設備に容易に接続可能である。また、一体型とすることで、メンテナンスが容易となる。具体的には、異物がストレーナー1にたまって流量が落ちてくればバルブVを切り替えてストレーナー3を取り外し、掃除をしてから元に戻す等簡便にメンテナンスができる。なおこの場合、ストレーナー3を自動で洗浄する設備を付けることも好ましい。
【0033】
また、上記の通り、ストレーナー3、ファインバブル測定器4は、省略することも可能である。これにより上記機能を維持した状態でより簡便な構成となる。ただし、この場合において、冷却水配管P又はバイパス配管BPにおいて、取水するための取水口5を設けておくことが好ましい。このようにすることで、ファインバブル測定器4を設けなくとも、この取水口5から水を取り出すことでその効果を確認することができる。なお、取水口5の位置は、限定されるわけではないが、ファインバブル発生器1の前段(上流側)及び、後段(下流側)のそれぞれにおいて設けておくことがファインバブル発生器1による効果の確認をより確実に行うことができる観点から好ましい。この場合の例について
図10に示しておく。ただし、前段の取水口5については、ファインバブルを発生させる前の冷却水を取水するために用いるため、バイパス配管BPのファインバブル発生器1の前段(本図の例)、又は、配管P上であって、バイパス配管BPと配管Pが合流する箇所(後段)の前(
図11の例)に配置しておくことが好ましく、後段の取水口5については、ファインバブル発生器1の後段のバイパス配管BPの部分であって配管Pのバイパス配管BPと配管Pが合流する箇所の前に配置しておくことが好ましい。このようにすることで、取水口5からファインバブル発生器1によってファインバブルが確実に発生しているか否かを確認することができるようになる。
【0034】
また、本システムSでは、上記の記載から明らかなように、本装置Mにおいて、ファインバブルを発生させるファインバブル発生器1については、ファインバブルの発生量の低下が認められれば、この部分だけを交換することで対応可能である。この場合、バルブV1、V2を閉じ、フランジ等の接続部材J1、J2により分離させることで、冷却水配管Pにより形成される循環のラインを止めることなく交換が可能である。
【0035】
なお、本システムSに関する上記の説明においては、フランジ等の一対の接続部材J1、J2をバイパス配管BPの一対のバルブV1、V2の間に配置しているが、この本装置Mを冷却水配管Pの一部と一体化させて交換できるようにしてもよい。この場合の図を
図11に示しておく(なお上記
図1乃至10についても同様に示している)。本図の例では、上記バイパス配管BP上の一対の接続部材J1、J2に変えて又は加えて、一対の接続部材J3、J4が、メインの冷却水配管P上に、バイパス配管BP(の接続箇所2箇所)を挟む位置に配置されていることが好ましい。このバイパス配管BP及びこの接続部材J3、J4により区切られる部分全体を一括して交換することができるようになる。具体的には、新たに配管全体を施設しなおすのではなく、配管Pのうちこの位置部分のみを切断し、一対の接続部分J3、J4の間の配管部分を本装置Mを含む構造のものに入れ替えることで容易に設置が可能となる。さらに、一対の接続部材J1、J2をバイパス配管BPに設けている場合は、バルブV1、V2を閉じてファインバブル発生器1の部分のみを取り換えることができ、本来の配管Pの冷却水の流れを妨げることがない。なお繰り返しとなるが、取水口は、上記と同様、バイパス配管BPだけでなく、メインの冷却水配管Pに直接つけることが可能である。
【0036】
上記の通り、本装置Mによると、配管のスケールを防止及び除去するために定期的に投入する薬剤などを低減もしくは使用しなくても効果の維持が可能である。
【0037】
以上、本発明によって、エネルギー効率の上昇、メンテナンス費用、メンテナンス工数の削減ができる冷却塔充填材のスケール防止及び除去装置を提供することができる。
【0038】
特に、本発明によると、バイパス配管及びバルブを用い、本装置Mを設置することだけで改良を行うことができる。すなわち、既存の設備の一部に組み込むことが容易であり、これによって既存の設備を入れ替えることなく十分な効果を得ることができる。そしてこれを導入することで、上記の通り、エネルギー効率、メンテナンスの費用及び工数を削減でき、しかも冷却水の循環を停める必要もない、非常に優れたシステムを提供することが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明は、冷却塔充填材のスケール防止及び除去装置として産業上の利用可能である。