【解決手段】 当該励起光照射装置は、励起光で励起されるカラーセンタを含む基材1と、基材1に対して離間して配置された1または複数の反射部材21−1,21−2とを備える。そして、基材1は、当該基材1のいずれかの面において、当該基材1内に入射した励起光を反射させずに出射させ、その1または複数の反射部材21−1,21−2は、基材から出射した励起光を反射して基材に入射させ、励起光の、基材1への入射および基材1からの出射を繰り返させて、所定回数だけ励起光を基材1に通過させる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
【0016】
図1は、本発明の実施の形態1に係る励起光照射装置を備える測定装置の構成例を示す図である。一例として、
図1に示す測定装置は、光検出磁気共鳴(ODMR)方式で磁場や電場などといった被測定場の強度を測定する。
図1に示す測定装置は、励起光で励起されるカラーセンタを含む基材1を備える。基材1には、1または複数のカラーセンタが含まれる。実施の形態1では、基材1は、略直方体形状を有し、長手方向において、互いに略平行な4つの面(平面)を有する。
【0017】
この実施の形態では、基材1は、電子スピン共鳴部材であり、この電子スピン共鳴部材は、被測定場(被測定磁場や被測定電場)内に配置される。この電子スピン共鳴部材は、後述の所定の測定シーケンスにおいて、ラビ振動に基づく電子スピン量子操作を施される。
【0018】
なお、被測定場の測定方式は、光検出磁気共鳴方式に限定されず、ラビ振動に基づく電子スピン量子操作を利用するものであれば、他の方式でもよい。また、この実施の形態では、基材1は、光検出磁気共鳴方式用の、NVCを有するダイヤモンドなどの部材であって、支持部材1Sに固定されている。なお、光検出磁気共鳴方式用の電子スピン共鳴部材としての基材1は、NVCを有するダイヤモンドに限定されず、他のカラーセンタを有するものでもよい。
【0019】
図1に示す測定装置は、マイクロ波生成用のコイル2および高周波電源3を備える。
【0020】
コイル2は、電子スピン共鳴部材としての基材1に対してラビ振動に基づく電子スピン量子操作を行うためのマイクロ波を生成する。この実施の形態では、コイル2は、例えば、板状の導体を円形に成形したものであり、基材1は、コイル2の円形部分により形成される中空部内に配置されている。上述のカラーセンタは、このマイクロ波を照射され、測定対象の発生する被測定場の強度を特定するために使用される。
【0021】
実施の形態1では、コイル2は、上述のカラーセンタにおけるラビ振動に基づく電子スピン量子操作を行うためのマイクロ波(の磁場)を基材1に印加する。そのマイクロ波の周波数は、基材1(電子スピン共鳴部材)の種類に応じて設定される。例えば、基材1が、NVCを有するダイヤモンドである場合、コイル2は、2.87GHz程度のマイクロ波磁場を印加する。高周波電源3は、コイル2にマイクロ波の電流(つまり、上述のマイクロ波の磁場を生成するための電流)を導通させる。
【0022】
さらに、
図1に示す測定装置は、照射装置4、受光装置5、演算処理装置6などを観測系11として備える。観測系11は、上述のマイクロ波が照射された電子スピン共鳴部材としての基材1を使用して被測定場の強度を特定する。
【0023】
照射装置4は、基材1に光(所定波長の励起光と所定波長の測定光)を照射する。受光装置5は、測定光の照射時において基材1から発せられる蛍光を検出する。
【0024】
演算処理装置6は、例えばコンピュータを備え、プログラムをコンピュータで実行して、各種処理部として動作する。この実施の形態では、演算処理装置6は、測定制御部6aおよび被測定場強度演算部6bとして動作する。
【0025】
測定制御部6aは、被測定場に対して所定の測定シーケンスを実行し、その測定シーケンスにおいて、高周波電源3および照射装置4を制御し、受光装置5により検出された蛍光の検出光量を特定する。例えば、照射装置4は、レーザーダイオードなどを光源として備えるとともに、その光源の発する光(励起光)を導光し所定入射角および所定入射位置で基材1に入射させる光学系を備える。また、例えば、受光装置5は、フォトダイオードなどを受光素子として備える。また、例えば、測定制御部6aは、受光素子の出力信号に対して増幅などを行って得られる受光装置5の出力信号に基づいて、上述の検出光量を特定する。この実施の形態では、上述の所定の測定シーケンスとして、ラムゼイパルスシーケンス、スピンエコーシーケンスなどが被測定場に応じて選択され適用される。なお、測定シーケンスはラムゼイパルスシーケンスおよびスピンエコーシーケンスに限定されるものではない。
【0026】
被測定場強度演算部6bは、所定の演算式に従って、上述の検出光量に基づいて被測定場の強度(例えば、磁束密度の振幅)を演算する。
【0027】
図2は、
図1に示す測定装置の光学系の一例を示す図である。この測定装置の光学系は、支持部材1Sとしての1対の複合放物面型集光器(CPC)を備える。この1対のCPCにおいて、2つのCPCの大口径端面が互いに接合しており、一方のCPCの小口径端面から入射する光(つまり、カラーセンタの発する蛍光)が、他方のCPCの小口径端面から出射する。基材1のカラーセンタで発生する蛍光は、このように支持部材1Sを通過して受光装置5に入射する。また、照射装置4からの励起光および測定光は、支持部材1Sを通過して、基材1に照射される。
【0028】
上述の測定装置は、基材1周辺の光学系としての励起光照射装置を備える。
【0029】
この励起光照射装置は、上述の基材1と、基材1に対して離間して配置された少なくとも2つの反射部材とを備え、それらの反射部材は、基材1から出射した励起光を反射して基材1に入射させて、励起光の、基材1への入射および基材1からの出射を繰り返させて、所定回数だけ励起光を基材1に通過させる。なお、基材1は、当該基材1のいずれかの面において、当該基材1内に入射した励起光を反射させずに出射させる。つまり、励起光は、基材1内部で一度も反射せずに、基材1を複数回通過する。
【0030】
図3は、実施の形態1に係る励起光照射装置の構成を示す断面図である。例えば
図3に示すように、実施の形態1に係る励起光照射装置は、基材1の他、上述した反射部材21−1〜21−3,22を備える。
図4は、
図3に示す基材1および反射部材21−1,21−2,22を示す正面図である。反射部材21−1〜21−3,22は、反射面を有する平板上の部材である。反射部材21−1〜21−3,22は、例えば、反射面として誘電体多層膜を有する。なお、この実施の形態では、各反射部材21−1〜21−3は、1枚の部材であるが、その代わりに、複数枚の部材の集合体であってもよい。
【0031】
また、実施の形態1における支持部材1SとしてのCPCには、切欠部23−1,23−2が形成されている。切欠部23−1,23−2は、入射角が臨界角以上になりCPCの表面において励起光がCPC内部へ入射せずに反射してしまう場合に設けられる。切欠部23−1,23−2には、励起光の光路に対して略垂直な面23−1a,23−2aがそれぞれ形成されている。面23−1a,23−2aには、照射装置4からの励起光または反射部材22で反射された励起光が入射する。
【0032】
励起光は、(a)基材1に対して測定対象とは反対側から、基材1の面1a〜1dのうち、測定対象に最も近い面1a以外の面1b〜1d(
図3の場合、面1c)へ入射して基材1から出射し、(b)反射部材21−1,21−2で反射した後に基材1へ入射し、測定対象に最も近い面1a以外の面1b〜1d(
図3の場合、面1d)から、基材1に対して測定対象とは反対側に向けて出射する。そして、外側反射部材としての反射部材22は、基材1から測定対象とは反対側に向けて出射した励起光を反射して、基材1に対して測定対象とは反対側から、基材1の面1a〜1dのうち、測定対象に最も近い面1a以外の面1b〜1d(
図3の場合、面1c)へ入射させる。
【0033】
つまり、励起光が照射装置4側から基材1に入射して基材1を通過し内側反射部材としての反射部材21−1,21−2で反射した後に、反射部材22は、照射装置4側に出射してきた励起光を反射させて基材1へ戻す。
【0034】
なお、反射部材22で反射した励起光は、基材1の長手方向(Y方向)に対して垂直な面(X−Z面)において、同一の光路パターンで逆方向に進行し、基材1の長手方向(Y方向)においては、
図4に示すように、所定の角度で反射して進行する。
【0035】
また、基材1は、当該基材1の長手方向に沿っておりかつ互いに対向している(ここでは、互いに平行な)2つの面1c,1dを有し、反射部材21−1,21−2は、折り返し反射部材であり、その折り返し反射部材は、2つの面1c,1dのうちの一方の面1dから出射した励起光を反射させて2つの面1c,1dのうちの他方の面1cへ入射させる。
【0036】
折り返し反射部材としての反射部材21−1,21−2は、
図3に示すように、面1c,1d(つまり、当該励起光照射装置の設置される基準面(ここでは、CPCの小口径端面)の垂直方向)に対してそれぞれ傾斜しており、励起光の光路が対称になるように、同一の傾斜角で互いに反対方向に傾斜している。
【0037】
なお、反射部材21−1から反射部材21−2への光路は、ここでは、面1c,1dに略垂直であり、基材1を通過しているが、(基材1と反射部材21−3との間の空間を通り)基材1を通過しなくてもよい。
【0038】
なお、反射部材21−1,21−2の上端(測定対象側の端部)は、反射部材21−3に接続されており、反射部材21−1,21−2,21−3の形状は、半筒状となり、その半筒状の内部に、基材1が配置されている。実施の形態1では、反射部材21−3は、励起光を反射しないが、上述の蛍光を反射部材21−1,21−2とともに支持部材1SとしてのCPCに向けて反射する。実施の形態1では、反射部材21−3は、励起光を反射しないため、反射部材21−3は省略したり、反射部材21−3の代わりに同様の形状の非反射部材を使用してもよい。
【0039】
次に、実施の形態1に係る励起光照射装置の動作について説明する。
【0040】
この励起光照射装置は、測定対象の近傍で被測定場内に配置される。そして、測定制御部6aは、被測定場強度演算部6bとともに、上述の測定シーケンスを実行して、被測定場の強度の測定を実行する。
【0041】
上述の測定シーケンスにおいて、励起光の照射タイミングになると、照射装置4は、励起光を出射する。
図3および
図4に示すように、照射装置4から出射した励起光は、所定の入射角で、基材1に入射する。つまり、そのような入射角で励起光が基材1に入射するように、照射装置4は、励起光を出射する。
【0042】
そして、
図3および
図4に示すように、励起光は、反射部材21−1,21−2,22で繰り返し反射しつつ、所定回数だけ、基材1を通過する。そして、基材1において、励起光の光路上に存在するカラーセンタは、励起光によって励起する。
【0043】
その後、測定光の照射タイミングになると、照射装置4は、測定光を出射する。測定光は、励起光と同様の光路を通り、その際に、カラーセンタで発生する蛍光が、直接、または、基材1の周囲の反射部材21−1〜21−3で反射して、支持部材1SとしてのCPCに入射し、そのCPCによって受光装置5に集光される。受光装置5で受光された蛍光が電気信号に変換され、その電気信号に基づいて被測定場強度の測定値が算出される。
【0044】
以上のように、上記実施の形態1に係る励起光照射装置は、励起光で励起されるカラーセンタを含む基材1と、基材1に対して離間して配置された少なくとも2つの反射部材21−1,21−2とを備える。そして、基材1は、当該基材1のいずれかの面において、当該基材1内に入射した励起光を反射させずに出射させ、反射部材21−1,21−2は、基材1から出射した励起光を反射して基材に入射させ、励起光の、基材1への入射および基材1からの出射を繰り返させて、所定回数だけ励起光を基材1に通過させる。
【0045】
これにより、励起光が基材1で内部反射せずに所定回数だけ励起光が基材1を通過するように基材1の外部に配置される反射部材21−1,21−2で励起光の光路を設定しているため、照射装置4から基材1への励起光の入射角や入射位置が多少変動しても、励起光の通過回数が変動しない(つまり、基材1内での励起光の光路長が大きく変化しない)。したがって、安定的に、基材1内のカラーセンタの発する光に基づく測定が正確に行われる。
【0047】
図5は、実施の形態2に係る励起光照射装置の構成を示す断面図である。実施の形態2では、反射部材21−1〜21−3が、コイル2に固定されている。例えば
図5に示すように、コイル2と反射部材21−1〜21−3との間の空間に充填された樹脂部31で、反射部材21−1〜21−3が、コイル2に対して固定される。この樹脂部31は、硬質樹脂であり略弾性変形せず、例えば充填後に硬化する充填剤で構成される。このようにすることで、反射部材21−1〜21−3が固定されるため、励起光の光路が安定する。
【0048】
なお、実施の形態2に係る励起光照射装置のその他の構成および動作については、実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
【0050】
図6および
図7は、実施の形態3に係る励起光照射装置の構成を示す断面図である。
図8は、実施の形態3に係る励起光照射装置の構成を示す斜視図である。
図6および
図7に示す励起光照射装置では、反射部材21−1,21−2がカバー部材41の内面に固定されており、例えば
図8に示すように、カバー部材41がコイル2に装着され、反射部材21−1,21−2がコイル2の上端部に当接して位置決めがされる。このようにすることで、反射部材21−1,21−2がコイル2に対して固定される。カバー部材41は、例えば樹脂を成形したものである。
【0051】
図8(A)は、コイル2の円形部分が基板42から突出した状態でコイル2が基板42に固定されている場合を示している。
図8(B)は、コイル2の円形部分が基板42に形成された円孔42a内に配置されている場合を示している。
図8(B)に示す場合においては、コイル2の円形部分と円孔42aの内壁との間の間隙に、カバー部材41の先端を挿入して、カバー部材41がコイル2に装着される。
【0052】
なお、実施の形態3に係る励起光照射装置のその他の構成および動作については、実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
【0054】
図9は、実施の形態4に係る励起光照射装置の構成を示す断面図である。
図9(A)は、励起光が基材1に最初に入射する部分を示しており、
図9(B)は、励起光が基材1から最後に出射する部分を示している。
【0055】
実施の形態4に係る励起光照射装置では、例えば
図9に示すように、反射部材22が、コイル2の内側に配置され、樹脂部31やカバー部材41でコイル2に固定されている。
【0056】
例えば
図9(A)に示すように、励起光は、その樹脂部31やカバー部材41に埋め込まれ固定された光ファイバーなどの光ガイド部材51でその樹脂部31やカバー部材41の内側に導光され、光ガイド部材51の先端から所定角で出射される。また、例えば
図9(B)に示すように、最終段には反射部材22は設けられておらず、励起光は、支持部材1SとしてのCPCを介して外部に出射する。実施の形態4では、このように反射部材22が他の反射部材21−1〜21−3やコイル2に対して固定されるため、励起光の光路がより安定する。
【0057】
なお、実施の形態4に係る励起光照射装置のその他の構成および動作については、実施の形態1〜3のいずれかと同様であるので、その説明を省略する。また、実施の形態4において、
図9(A)に示すように光ガイド部材51で励起光を励起光照射装置の内部に導入する代わりに、実施の形態1〜3に示すようにして、励起光を励起光照射装置の内部に導入してもよい。
【0059】
図10は、実施の形態5に係る励起光照射装置の構成を示す断面図である。実施の形態5に係る励起光照射装置は、反射部材21−1〜21−3の他に、反射部材21−4,21−5を備える。
【0060】
図11は、
図10に示す基材1および反射部材21−1,21−2,21−4,21−5,22を示す正面図である。
【0061】
反射部材21−4,21−5は、基材1の長手方向に沿っておりかつ互いに対向している2つの面1c,1dに略平行な2つの追加反射部材である。
【0062】
反射部材21−4は、面1dから出射した励起光を反射させてその面1dへ入射させ、反射部材21−5は、面1cから出射した励起光を反射させてその面1cへ入射させる。
【0063】
そして、折り返し反射部材としての反射部材21−1,21−2は、反射部材21−4で反射して基材1の面1dに入射して面1cから出射した励起光を反射させて面1dへ入射させ、反射部材21−5は、折り返し反射部材としての反射部材21−1,21−2で反射して基材1の面1dに入射して面1cから出射した励起光を反射させて面1cへ入射させる。
【0064】
反射部材21−4,21−5で励起光が反射することで、励起光が基材1を通過する回数が増える。なお、
図10に示す場合、各反射部材21−4,21−5で励起光は1回だけ反射しているが、複数回交互に反射するようにしてもよい。
【0065】
また、支持部材1SとしてのCPCから反射部材21−1〜21−5の内側へ励起光が出射する面への入射角および反射部材21−1〜21−5の内側で支持部材1SとしてのCPCへ励起光が入射する面への入射角が臨界角以上となる場合には、
図10に示すように、切欠部23−3,23−4が設けられ、励起光の光路に垂直な面23−3a,23−4aが形成される。
【0066】
なお、実施の形態5に係る励起光照射装置のその他の構成および動作については、実施の形態1〜4のいずれかと同様であるので、その説明を省略する。また、実施の形態5において、樹脂部31やカバー部材41で反射部材21−1〜21−5をコイル2に固定するようにしてもよい。
【0068】
図12は、実施の形態6に係る励起光照射装置の構成を示す断面図である。例えば
図12に示すように、実施の形態6では、反射部材21−4,21−5が、反射部材21ー1,21−2にそれぞれ接続されている。
【0069】
なお、実施の形態6に係る励起光照射装置のその他の構成および動作については、実施の形態5と同様であるので、その説明を省略する。また、実施の形態5において、樹脂部31やカバー部材41で反射部材21−1〜21−5をコイル2に固定するようにしてもよい。
【0071】
図13は、実施の形態7に係る励起光照射装置の構成を示す断面図である。例えば
図13に示すように、実施の形態7では、反射部材21−1,21−2が、基材1の面1c,1dに略平行に配置されており、反射部材21−3が、反射部材21−1,21−2に対して略垂直に配置され、反射部材21−1,21−2に接続されている。反射部材21−1,21−2,21−3が、折り返し反射部材として機能し、2つの面1c,1dのうちの一方の面1dから出射した励起光を反射させて2つの面1c,1dのうちの他方の面1cへ入射させる。
【0072】
なお、実施の形態7に係る励起光照射装置のその他の構成および動作については、実施の形態1〜6のいずれかと同様であるので、その説明を省略する。また、他の実施の形態においても、当該実施の形態7と同様に反射部材21−1〜21−3を構成し、測定対象側の反射部材21−3の反射面で、反射部材21−1,21−2とともに励起光を反射させるようにしてもよい。
【0074】
実施の形態8では、折り返し反射部材としての反射部材21−1,21−2は、基材1の1つの面1aから出射した励起光を反射させてその面1aへ入射させる。
【0075】
図14は、実施の形態8に係る励起光照射装置の構成を示す断面図である。具体的には、例えば
図14に示すように、基材1の面1bに励起光が入射され、面1bに対向する面1aから出射し、面1aから出射した励起光が、反射部材21−1,21−2で反射し、その面1aへ入射して面1bから出射(CPCに入射)する。
【0076】
なお、実施の形態8に係る励起光照射装置のその他の構成および動作については、実施の形態1〜7のいずれかと同様であるので、その説明を省略する。
【0077】
なお、上述の実施の形態に対する様々な変更および修正については、当業者には明らかである。そのような変更および修正は、その主題の趣旨および範囲から離れることなく、かつ、意図された利点を弱めることなく行われてもよい。つまり、そのような変更および修正が請求の範囲に含まれることを意図している。
【0078】
例えば、上記実施の形態1〜8において、複数の反射部材21−1〜21−3(あるいは複数の反射部材21−1〜21−5)を、それらの反射面と同一の反射面を有する1つの部材としてもよい。
【0079】
また、上記実施の形態1〜8においては、反射部材21−1〜21−5の反射面の形状を平面状としているが、曲面状としてもよい。また、上記実施の形態1〜8において、反射部材21−1〜21−3(あるいは反射部材21−1〜21−5)を、曲面状の反射面を有する1つの部材としてもよい。