【解決手段】情報制御装置100において、タッチパネルの操作を検知する操作検知部と、車両情報を取得し、車両が走行中か否かを判定する車両状況判定部と、前記タッチパネルへの所定の操作が検知されると、表示領域を分割した分割領域の現在のレイアウトを他のレイアウトに変更する表示領域設定部と、前記表示領域に表示する表示情報を生成する表示情報生成部と、を備える。表示情報生成部は、タッチパネルへの所定の操作が検知されると、車両状況判定部による判定結果に基づいて、レイアウトの変更を受け付ける代替オブジェクトを表示する。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態について説明する。
【0011】
<第一実施形態>
図1は、本実施形態に係る情報制御装置100の概略構成を示した図である。情報制御装置100は、例えば、ナビゲーション機能を備えた車載ナビゲーション装置によって実現可能である。ここで、ナビゲーション機能とは、地図情報の表示、出発地(または現在地)から目的地までの推奨経路の探索および誘導、交通情報の表示といった通常のナビゲーション装置が備える機能である。なお、情報制御装置100は、ナビゲーション装置に限定されるものではなく、例えば、スマートフォン、タブレット端末装置およびPDA(Personal Data Assistance)などであっても良い。この場合、ナビゲーション機能は、スマートフォンやタブレット端末装置にインストールされたアプリケーションまたはこれらの装置が接続可能なサーバ装置によって提供される。
【0012】
図示するように、情報制御装置100は、演算処理装置1と、ディスプレイ2と、記憶装置3と、音声入出力装置4(音声入力装置としてのマイクロフォン41と、音声出力装置としてのスピーカ42とを有する)と、入力装置5と、ROM(Read Only Memory)装置6と、車速センサ7と、ジャイロセンサ8と、GPS(Global Positioning System)受信装置9と、FM多重放送受信装置10と、ビーコン受信装置11と、通信装置12とを有している。
【0013】
演算処理装置1は、情報制御装置100の様々な処理を行う中心的なユニットである。演算処理装置1は、例えば、車速センサ7などの各種センサおよびGPS受信装置9から出力された情報を用いて現在地を検出する。また、演算処理装置1は、得られた現在地情報に基づいて、表示に必要な地図情報を記憶装置3あるいはROM装置6から読み出す。また、演算処理装置1は、読み出した地図情報をグラフィックス展開し、そこに現在地を示すマークを重ねてディスプレイ2へ表示させる信号を出力する。また、演算処理装置1は、記憶装置3あるいはROM装置6に記憶されている地図情報などを用いて、ユーザから指示された出発地と目的地とを結ぶ推奨経路を算出する。また、演算処理装置1は、スピーカ42やディスプレイ2に所定の信号を出力して経路の誘導を行う。
【0014】
また、演算処理装置1は、表示領域を所定の割合で分割した分割領域を設定する。また、演算処理装置1は、分割領域のレイアウトに応じた所定の表示情報を所定の表示形態で各分割領域に表示する。
【0015】
このような演算処理装置1は、数値演算及び各デバイスを制御するなど様々な処理を実行するCPU(Central Processing Unit)21と、記憶装置3またはROMなどのメモリ装置から読み出した地図情報や演算データなどを一時的に格納するRAM(Random Access Memory)22と、CPU21が実現するブートプログラムなどを格納するROM23と、演算処理装置1に各種ハードウェアを接続するためのI/F(インターフェイス)24と、これらを相互に接続するバス25とを有している。
【0016】
ディスプレイ2は、グラフィックス情報を表示するユニットである。ディスプレイ2は、例えば、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどで構成される。
【0017】
記憶装置3は、HDD(Hard Disk Drive)や不揮発性メモリカードといった、少なくとも読み書きが可能な記憶媒体で構成される。記憶装置3には、例えば、演算処理装置1によって用いられる様々な情報(例えば、地図情報および表示ルール情報など)が格納されている。なお、表示ルール情報の詳細については後述する。
【0018】
音声入出力装置4は、音声入力装置としてのマイクロフォン41と、音声出力装置としてのスピーカ42とを有する。マイクロフォン41は、運転者や同乗者の発した声(ユーザ発話)など、情報制御装置100の外部の音声を取得する。また、スピーカ42は、演算処理装置1で生成されたドライバなどへの案内を音声として出力する。
【0019】
入力装置5は、ユーザからの指示入力を受け付ける装置である。入力装置5は、タッチパネル51と、ダイヤルスイッチ52と、パーキングブレーキスイッチ53と、その他図示しないハードスイッチなどで構成されている。入力装置5は、各キーや各スイッチの操作に応じた情報を演算処理装置1など他の装置に出力する。
【0020】
タッチパネル51は、ディスプレイ2の表示面側に搭載され、表示画面を透視可能に搭載された入力装置である。タッチパネル51は、人の指によるタッチや専用のタッチペンによるタッチを検知する。ユーザによるタッチ位置は、例えば、タッチパネル51上に設定されるXY座標に基づき特定される。このようなタッチパネル51は、例えば、静電容量方式による入力検出素子などで構成される。
【0021】
ダイヤルスイッチ52は、時計回り及び反時計回りに回転可能なダイヤルであり、ユーザが回転させた角度に応じてパルス信号を演算処理装置1に出力する。なお、演算処理装置1では、例えば取得したパルス信号の数から、ユーザの指示に対応した処理項目を特定する。
【0022】
パーキングブレーキスイッチ53は、パーキングブレーキの作動および解除指示をユーザから受け付けるハードスイッチである。パーキングブレーキスイッチ53は、例えば、フットブレーキが踏まれた状態で引かれると、パーキングブレーキを作動させる信号をECU(Electronic Control Unit)に出力し、逆に押下されると、パーキングブレーキを解除する信号を出力する。
【0023】
ROM装置6は、CD(Compact Disk)-ROMやDVD(Digital Versatile Disk)-ROMなどのROM、IC(Integrated Circuit)カードなどの、少なくとも読み取りが可能な記憶媒体で構成されている。この記憶媒体には、例えば、動画データや、音声データなどが記憶されている。
【0024】
車速センサ7は、車速を算出するのに用いる値を出力するセンサである。ジャイロセンサ8は、光ファイバジャイロや振動ジャイロなどで構成され、移動体の回転による角速度を検出するセンサである。GPS受信装置9は、GPS衛星からの信号を受信し移動体とGPS衛星間の距離と距離の変化率とを3個以上の衛星に対して測定することで移動体の現在地、進行速度および進行方位を測定するものである。これらの各装置は、情報制御装置100が搭載された車両の現在地を検出するために演算処理装置1で用いられる。
【0025】
FM多重放送受信装置10は、FM放送局から送られてくるFM多重放送信号を受信する。FM多重放送には、VICS情報の概略現況交通情報、規制情報、SA/PA(サービスエリア/パーキングエリア)情報、駐車場情報、天気情報およびFM多重一般情報としてラジオ局が提供する文字情報などが含まれている。
【0026】
ビーコン受信装置11は、VICS情報などの概略現況交通情報、規制情報、SA/PA(サービスエリア/パーキングエリア)情報、駐車場情報、天気情報および緊急警報などを受信する。ビーコン受信装置11には、例えば、光により通信する光ビーコン、電波により通信する電波ビーコンなどがある。
【0027】
通信装置12は、外部装置(例えば、情報センターなどに設置されているサーバ装置)との間で無線による情報通信を可能にするための装置である。
【0028】
以上、情報制御装置100のハードウェア構成について説明した。
【0029】
次に、情報制御装置100の機能構成を示す機能ブロックについて説明する。
図2は、情報制御装置100の機能ブロックの一例を示した図である。情報制御装置100は、演算部110と、記憶部120と、通信部130とを有している。また、演算部110は、入力受付部111と、操作検知部112と、車両状況判定部113と、表示領域設定部114と、表示情報生成部115とを有している。
【0030】
入力受付部111は、情報制御装置100が備える入力装置5を介して、ユーザからの指示や情報の入力を受け付ける機能部である。
【0031】
操作検知部112は、ユーザの指または専用のタッチペンによるタッチパネル51上の操作を検知する機能部である。具体的には、操作検知部112は、タッチパネル51へのタッチならびにタッチを継続しながらタッチ位置を変更する操作(以下、ドラッグ操作という)およびタッチの解除を検知する。また、操作検知部112は、タッチされているタッチパネル51上の座標位置およびタッチが解除された座標位置を特定する。また、操作検知部112は、ディスプレイ2に表示されたオブジェクト150へのタッチ操作を検知すると、オブジェクト150へのタッチ操作受付信号を表示領域設定部114に出力する。なお、オブジェクト150の詳細については後述する。
【0032】
また、操作検知部112は、これらのタッチ操作やタッチの解除を検知すると、タッチ操作の種類と、タッチされている座標位置およびタッチが解除された座標位置とを対応付けた信号を生成し、表示領域設定部114に出力する。
【0033】
車両状況判定部113は、車両情報を取得し、かかる車両情報に基づいて車両状況を判定する機能部である。例えば、車両状況判定部113は、CAN(Controller Area Network)を介して、車速を示す情報やパーキングブレーキのON/OFFを示す情報を取得し、かかる情報に基づいて車両が停車しているか、あるいは走行しているかを判定する。
【0034】
表示領域設定部114は、ディスプレイ2における表示領域を設定する機能部である。具体的には、表示領域設定部114は、表示画面全体を1つの表示領域とした全画面領域および全画面領域を所定数(例えば、4つ)の表示領域に分割した分割領域をディスプレイ2に設定する。また、設定された分割領域は、全画面領域を各分割領域に区切る境界線の交点N上にオブジェクト150を有している。後述するように、オブジェクト150は、タッチパネル51を介して、各分割領域の大きさを変更する大きさ変更指示、すなわち表示領域のレイアウト変更指示をユーザから受け付ける。なお、オブジェクト150の形状は特に限定されるものではない。例えば、オブジェクト150の形状には、菱形、三角形、四角形あるいは円形など様々な形状を適用することができる。後述の
図3等においては、菱形のオブジェクト150を一例として示している。
【0035】
ここで、表示領域設定部114が設定する分割領域について説明する。
図3は、分割領域のレイアウトを示した図である。レイアウト1では、右下の位置に表示領域全体の3/4の面積を占める分割領域A(以下、「3/4画面」という)が設定されている。3/4画面は、長辺と短辺との比が16:9の割合で構成されている全画面領域の相似形となっており、全画面領域と同様、その長辺と短辺との比が16:9の割合で構成されている。また、3/4画面を構成する各辺を、辺同士の交点オブジェクト150Nから各々延長することにより、分割領域B(以下、「子ヨコ画面」という)、分割領域C(以下、「子タテ画面」という)および分割領域D(以下、「子小画面」という)が構成される。なお、長辺および短辺の比率(16:9)や、占有面積(3/4)などの数値は、厳密な意味ではなく、略同一視できる範囲を含むものである。
【0036】
レイアウト2では、3/4画面が左下の位置に設定されている。また、レイアウト3では、3/4画面が左上の位置に設定されている。また、レイアウト4では、3/4画面が右上の位置に設定されている。なお、レイアウト2〜4に係る分割領域A〜Dの大きさおよび比率は、レイアウト1と同じである。
【0037】
表示領域設定部114は、操作検知部112から出力されるオブジェクト150へのタッチ操作受付信号に基づき、表示領域のレイアウトを変更する。例えば、レイアウト1の分割領域を表示している状態で、オブジェクト150へのタッチ操作が行われた場合について説明する。
【0038】
ユーザがオブジェクト150をタッチしながらドラッグ操作を行ったことを検知すると、操作検知部112は、タッチパネル51上におけるオブジェクト150の座標位置を検知し、タッチ操作の種類(この場合、ドラッグ操作)と対応付けた信号を定期的(例えば、0.1秒ごと)に表示領域設定部114に出力する。また、操作検知部112は、タッチが解除されたことを検知すると、かかる座標位置とタッチ操作の種類(この場合、タッチの解除)とを対応付けた信号を表示領域設定部114に出力する。かかる信号を取得すると、表示領域設定部114は、タッチの解除位置がタッチパネル51上に設定したどの領域に含まれているかを特定し、分割領域のレイアウトを決定する。
【0039】
図4は、タッチ解除検知領域O〜Rとタッチ解除位置の一例を示した図である。表示領域設定部114は、ディスプレイ2上にタッチ解除検知領域O〜Rを設定する。かかる領域は、表示領域全体の長辺および短辺の中点同士を結ぶことにより4等分された領域である。ここで、タッチ解除検知領域P内でオブジェクト150へのタッチが解除された場合(例えば、解除位置S、T)、表示領域設定部114は、レイアウト2の分割領域を設定する。また、タッチ解除検知領域Q内でオブジェクト150へのタッチが解除された場合(例えば、解除位置U、V)、表示領域設定部114は、レイアウト3の分割領域を設定する。また、タッチ解除検知領域R内でオブジェクト150へのタッチが解除された場合(例えば、解除位置W、X)、表示領域設定部114は、レイアウト4の分割領域を設定する。また、タッチ解除検知領域O内でオブジェクト150へのタッチが解除された場合(例えば、解除位置Y、Z)、表示領域設定部114は、レイアウト1の分割領域を設定する。
【0040】
なお、表示領域設定部114は、オブジェクト150の移動中に一時的に自由可変の分割領域を設定し、表示情報生成部115に表示指示を出力する。
図5(a)は、オブジェクト150の移動と分割領域の形状変化とを示した図である。オブジェクト150の移動中すなわち操作検知部112からタッチの解除位置を含む信号を取得する前の時点では、表示領域設定部114は、操作検知部112から定期的に取得したオブジェクト150の座標位置を交点として4分割された分割領域を一時的に設定する。また、表示領域設定部114は、かかる分割領域の表示指示を表示情報生成部115に出力する。これにより、オブジェクト150が移動している間、オブジェクト150の位置に応じて形状が変化する分割領域が表示される。
【0041】
操作検知部112によりタッチの解除が検知されると、表示領域設定部114は、解除位置に応じてレイアウト1〜4のいずれか1つを決定し、かかるレイアウトに従った分割領域を設定する。
図5(b)は、タッチ解除前後のオブジェクト150の位置および分割領域の変化を示した図である。位置iでオブジェクト150へのタッチが解除されると、一時的に設定および表示されていた分割領域は、レイアウト3の分割領域に変更される。
【0042】
また、表示領域設定部114は、所定の操作を受け付けると全画面領域を設定する。具体的には、表示領域設定部114は、レイアウト1〜4のいずれかの分割領域が表示されている状態で、例えばオブジェクト150へのタップ操作(短時間のタッチ操作)が操作検知部112により検知されると、表示画面全体を1つの表示領域とした全画面領域を表示領域に設定する。なお、全画面領域の設定を受け付けるための操作はこれに限定されるものではなく、例えば表示領域の四隅へのタップ操作を検知した場合に全画面領域が設定されても良い。
【0043】
なお、表示領域設定部114は、車両の走行中にオブジェクト150へのドラッグ操作が検知されても、表示中の分割領域あるいは全画面領域の設定を維持し、レイアウトの変更処理を行わない。走行中に表示領域設定部114がレイアウトの変更を行わないのは、走行時の安全性を考慮したためである。
【0044】
ただし、走行時にオブジェクト150へのドラッグ操作が検知されると、後述の通り、表示領域設定部114は、表示情報生成部115を介して代替オブジェクトを表示して分割領域のレイアウトを変更する指示をユーザから受け付ける。なお、代替オブジェクトの詳細については後述する。また、表示領域設定部114は、指示に応じた分割領域のレイアウトを表示領域に設定する。
【0045】
図2に戻って説明する。表示情報生成部115は、表示領域に表示する表示情報を生成する機能部である。具体的には、表示情報生成部115は、表示ルール情報122を用いて表示情報および表示形態を特定し、特定した表示形態により表示情報を表示する。
【0046】
表示ルール情報122は、全画面領域および分割領域のタイプ(「3/4画面」、「子ヨコ画面」、「子タテ画面」および「子小画面」)ごとに表示情報の種類および項目と各項目の表示形態とが対応付けられた情報である。表示情報の種類には、例えば、ナビゲーションに関する表示情報、オーディオに関する表示情報、ツールに関する表示情報およびAPP(Application:アプリコンテンツ)に関する表示情報などがある。
【0047】
例えば、表示情報の種類がナビゲーションである場合、その項目には、地図、メニュー、ナビ設定、右左折情報(矢印)および交差点名などの誘導情報がある。また、表示情報の種類がオーディオである場合、その項目には、各ソース、映像、各ソース再生情報、基本操作ボタンなどがある。また、表示情報の種類がAPPである場合、その項目には、ランチャー、各アプリ、固定アプリ、ランチャー呼出ボタンなどがある。また、表示情報の種類がツールである場合、その項目には、時計、各種インジケータ、各種設定ボタン、カスタムボタンなどがある。
【0048】
レイアウト1〜4のいずれか1つが設定されている場合、表示情報生成部115は、4分割された分割領域の中から1つの分割領域を選択し、かかる分割領域のタイプを特定する。例えば、レイアウト1の右上の分割領域を選択した場合、表示情報生成部115は、かかる分割領域が子ヨコ画面であることを特定する。
【0049】
また、表示情報生成部115は、選択した分割領域に対応付けられている表示情報の種類を特定する。例えば、表示情報生成部115は、各分割領域の位置と表示情報の種類との対応関係を含む所定情報(図示せず)を記憶部120から取得し、かかる情報に基づいて、各分割領域に対応付けられている表示情報の種類を特定する。
【0050】
また、表示情報生成部115は、表示ルール情報を用いて、各分割領域に表示する表示情報の項目および表示形態を特定する。具体的には、表示情報生成部115は、特定した分割領域のタイプと表示情報の種類とに基づいて、表示情報の項目および表示形態を表示ルール情報から特定し、分割領域に表示する。
【0051】
このようにして、表示情報生成部115は、設定されているレイアウトの全ての分割領域に対して表示情報および表示形態を特定し、各分割領域に表示する。
【0052】
また、表示情報生成部115は、全画面領域が設定された場合、設定直前の3/4画面に表示されていた表示情報を全画面領域に表示する。具体的には、表示情報生成部115は、全画面領域が設定される直前の3/4画面に表示されていた表示情報の種類を特定する。また、表示情報生成部115は、表示ルール情報を用いて、特定した表示情報の種類を全画面領域に表示する際の項目および表示形態を特定する。また、表示情報生成部115は、特定した表示情報の種類を、特定した項目および表示形態で全画面領域に表示する。
【0053】
また、表示情報生成部115は、操作検知部112を介して、走行中にオブジェクト150のドラッグ操作が検知されると、代替オブジェクトを生成し、オブジェクト150に代えて表示する。なお、代替オブジェクトは、走行中に各分割領域の大きさを変更する大きさ変更指示をユーザから受け付ける。
【0054】
図6は、代替オブジェクト200が表示された表示画面の一例を示した図である。図示するように、代替オブジェクト200は、
図3の図中に示した交点N上であって各分割領域に掛かる位置に表示され、各分割領域の領域内に位置する領域変更マーク201〜204を有している。領域変更マーク201〜204は、各々の領域変更マークが含まれる分割領域を拡大する方向を示した矢印によって表されている。例えば、左上に位置する分割領域210に含まれる領域変更マーク201は、かかる分割領域210を拡大する向き、すなわち右下方向の示す矢印によって表されている。
【0055】
所定の分割領域(3/4画面以外の分割領域)に含まれている領域変更マーク202〜204へのタッチが検知されると、表示領域設定部114は、タッチされた領域変更マーク202〜204が含まれる分割領域を3/4画面に変更したレイアウトを設定する。また、表示情報生成部115は、タッチされた領域変更マーク202〜204が含まれる分割領域の表示情報の種類を特定し、表示ルール情報を用いて、特定した表示情報の種類を3/4画面に表示する際の項目および表示形態を特定する。また、表示情報生成部115は、特定した表示情報の種類を、特定した項目および表示形態で3/4画面に表示する。
【0056】
また、3/4画面210に含まれる領域変更マーク201へのタッチが検知されると、表示領域設定部114は、全画面領域を設定する。また、表示情報生成部115は、3/4画面に表示されていた表示情報の種類を特定し、表示ルール情報を用いて、特定した表示情報の種類を全画面領域に表示する際の項目および表示形態を特定する。また、表示情報生成部115は、特定した表示情報の種類を、特定した項目および表示形態で全画面領域に表示する。
【0057】
記憶部120は、所定情報を格納する機能部である。具体的には、記憶部120は、地図情報121や表示ルール情報122および図示しない様々な情報を格納している。
【0058】
通信部130は、外部装置との間で情報通信を行う機能部である。例えば、通信部130は、外部装置(サーバ装置)から所定施設に関する情報(POI情報)や交通情報その他様々な情報を取得する。また、通信部130は、演算部110により生成された種々の情報を外部装置に送信する。
【0059】
以上、情報制御装置100の機能ブロックについて説明した。
【0060】
なお、情報制御装置100の演算部110は、CPU21に処理を行わせるプログラムによって実現される。このプログラムは、情報制御装置100のROM23または記憶装置3に格納されており、実行にあたってRAM22上にロードされ、CPU21により実行される。また、記憶部120は、RAM22、ROM23、ROM装置6あるいは記憶装置3によって実現される。また、通信部130は、通信装置12により実現される。
【0061】
また、各機能ブロックは、本実施形態において実現される情報制御装置100の機能を理解容易にするために、主な処理内容に応じて分類したものである。したがって、各機能の分類の仕方やその名称によって、本発明が制限されることはない。また、情報制御装置100の各構成は、処理内容に応じて、さらに多くの構成要素に分類することもできる。また、1つの構成要素がさらに多くの処理を実行するように分類することもできる。
【0062】
また、各機能部の全部または一部は、コンピュータに実装されるハードウェア(ASICといった集積回路など)により構築されてもよい。また、各機能部の処理が1つのハードウェアで実行されてもよいし、複数のハードウェアで実行されてもよい。
【0063】
[動作の説明]
次に、情報制御装置100で実行される分割領域変更処理について説明する。
図7は、分割領域変更処理の一例を示したフロー図である。かかる処理は、情報制御装置100の起動と共に開始される。
【0064】
処理が開始されると、操作検知部112は、タッチパネル51に対するユーザのタッチ操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS001)。そして、タッチ操作を受け付けていないと判定した場合(ステップS001でNo)、操作検知部112は、再度ステップS001の処理を行う。一方で、タッチ操作を受け付けたと判定した場合(ステップS001でYes)、操作検知部112は、処理をステップS002に移行する。
【0065】
ステップS002では、操作検知部112は、タッチ操作がオブジェクト150のドラッグ操作か否かを判定する。そして、オブジェクト150のドラッグ操作ではないと判定した場合(ステップS002でNo)、操作検知部112は、検知したタッチ操作の種類およびタッチを受け付けたタッチパネル51上の座標位置(およびタッチが解除された座標位置)を示す信号を各機能部に出力すると共に、処理をステップS001に戻す。なお、かかる信号を取得した各機能部は、タッチ操作の種類に応じて所定の処理を実行する。
【0066】
一方で、オブジェクト150のドラッグ操作と判定した場合(ステップS002でYes)、操作検知部112は、処理をステップS003に移行する。
【0067】
ステップS003では、車両状況判定部113は、車両が停車しているか否かを判定する。具体的には、車両状況判定部113は、取得した車両情報(例えば、車速を示す情報およびパーキングブレーキのON/OFFを示す情報)を用いて、車両が停車しているか否かを判定する。そして、停車していると判定した場合(ステップS003でYes)、車両状況判定部113は、処理をステップS007に移行する。
【0068】
なお、ステップS007では、表示領域設定部114は、ドラッグ操作に応じて分割領域のレイアウトを変更する。具体的には、表示領域設定部114は、ドラッグ操作のタッチ解除位置に基づいて分割領域のレイアウトを変更し、変更後のレイアウトに応じた分割領域を設定する。また、表示情報生成部115は、レイアウト変更後の各分割領域に、変更後の分割領域のタイプに応じた項目および表示形態で表示情報を表示する。
【0069】
一方で、車両状況判定部113により車両が停車していないと判定された場合(ステップS003でNo)、表示情報生成部115は、代替オブジェクト200を生成し、オブジェクト150に代えて表示する(ステップS004)。
【0070】
次に、操作検知部112は、代替オブジェクト200に対するタッチ操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS005)。具体的には、操作検知部112は、代替オブジェクト200の領域変更マーク201〜204へのタッチ操作を受け付けたか否かを判定する。
【0071】
そして、かかるマークへのタッチ操作を受け付けていないと判定した場合(ステップS005でNo)、操作検知部112は、処理をステップS008に移行する。なお、ステップS008では、操作検知部112は、ステップS005の判定から一定時間が経過したか否かを判定し、経過していないと判定した場合(ステップS008でNo)、処理を再度ステップS005に戻す。また、一定時間が経過したと判定した場合(ステップS008でYes)、操作検知部112は、代替オブジェクト200の表示を中止し(ステップS009)、処理をステップS001に戻す。
【0072】
また、ステップS005において、代替オブジェクト200へのタッチ操作を受け付けたと判定した場合(ステップS005でYes)、操作検知部112は、処理をステップS006に移行する。この時、操作検知部112は、どの分割領域に位置する領域変更マーク201〜204へのタッチ操作が行われたのかを特定する。
【0073】
ステップS006では、表示領域設定部114は、タッチ操作を受け付けた領域変更マーク201〜204が含まれる分割領域に応じてレイアウトを変更する。具体的には、表示領域設定部114は、操作検知部112が特定したタッチ操作を受け付けた領域変更マーク201〜204が含まれる分割領域を3/4画面に設定したレイアウトの分割領域を設定する。
【0074】
例えば、表示領域にレイアウト3の分割領域が設定されている状態で子小画面に含まれる領域変更マーク203へのタッチ操作を受け付けた場合、表示領域設定部114は、子小画面を3/4画面に設定したレイアウト1の分割領域を表示領域に設定する。また、例えば表示領域にレイアウト3の分割領域が設定されている状態で子ヨコ画面に含まれる領域変更マーク204へのタッチ操作を受け付けた場合、表示領域設定部114は、子ヨコ画面を3/4画面に設定したレイアウト2の分割領域を表示領域に設定する。また、例えば表示領域にレイアウト3の分割領域が設定されている状態で子タテ画面に含まれる領域変更マーク202へのタッチ操作を受け付けた場合、表示領域設定部114は、子タテ画面を3/4画面に設定したレイアウト4の分割領域を表示領域に設定する。
【0075】
また、表示情報生成部115は、レイアウト変更後の各分割領域に、変更後の分割領域のタイプに応じた項目および表示形態で表示情報を表示する。
【0076】
なお、例えば表示領域にレイアウト3の分割領域が設定されている状態で、3/4画面に含まれる領域変更マーク201へのタッチ操作を受け付けた場合、表示領域設定部114は、全画面領域を設定し、3/4画面に表示されていた表示情報の種類を全画面領域に対応する項目および表示形態で表示する。
【0077】
図8は、分割領域を変更する画面遷移の一例を示した図である。なお、
図8(a)は、例示的にレイアウト3の分割領域が表示された表示画面の一例を示した図である。
図8(b)および(c)は、領域変更マークへのタッチ操作により、レイアウトが変更された表示画面の一例を示した図である。
【0078】
図8(a)に示すように、例えば子タテ画面220に含まれる領域変更マーク202へのタッチ操作を受け付けると、表示領域設定部114は、
図8(b)に示すように、子タテ画面220を3/4画面に変更したレイアウト4の分割領域を設定し、表示情報生成部115を介して各分割領域に対応する項目を所定の表示形態で表示する。また、
図8(a)に示す3/4画面221に含まれる領域変更マーク201へのタッチ操作を受け付けると、表示領域設定部114は、
図8(c)に示すように、表示領域に全画面領域223を設定し、表示情報生成部115を介して、設定直前の3/4画面に表示されていた表示情報を、全画面領域223に対応する項目および表示形態で表示する。
【0079】
なお、ステップS006の処理を行うと、表示情報生成部115は、処理をステップS001に戻す。
【0080】
以上、分割領域変更処理について説明した。
【0081】
このような処理によれば、走行時でも安全性を確保しつつ、より簡単な操作で表示領域のレイアウト変更を受け付けることができる。特に、表示領域設定部は、代替オブジェクト(領域変更マーク)へのタッチ操作(タップ操作)というディスプレイ2の注視を必要としない簡単な操作に基づき、分割領域のレイアウトを変更する。そのため、ユーザは、走行中であっても運転に集中しつつ、分割領域を所望のレイアウトに変更することができる。
【0082】
<第二実施形態>
第一実施形態では、走行中にオブジェクト150へのドラッグ操作を受け付けると、オブジェクト150に代えて代替オブジェクト200を表示して分割領域の変更を受け付けた。また、その際、領域変更マーク201〜204へのタッチ操作を受け付けると、3/4画面以外の分割領域(子ヨコ画面、子タテ画面および子小画面)については、分割領域のタイプを3/4画面に変更し、3/4画面の分割領域については全画面領域に変更した。
【0083】
しかしながら、本発明はこのような実施形態に限られるものではなく、第二実施形態に係る情報制御装置では、3/4画面以外の分割領域に含まれる領域変更マーク201〜204へのタッチ操作を受け付けると、4分割均等の分割領域のレイアウトを設定する。また、4分割均等の分割領域に含まれる領域変更マーク201〜204へのタッチ操作を受け付けると、タッチされた領域変更マーク201〜204を含む分割領域に3/4画面を設定する。また、3/4画面の分割領域に含まれる領域変更マーク201〜204へのタッチ操作を受け付けると、第一実施形態と同様、全画面領域を設定する。4分割均等の分割領域については後述する。
【0084】
なお、本実施形態に係る分割領域の変更は、分割領域変更処理(
図7)におけるステップS005およびS006で実行される処理である。
【0085】
図9は、分割領域の変更パターンの一例を示した模式図である。なお、以下では、レイアウト3が表示された状態からの分割領域の変更を一例として説明する。
【0086】
図示するように、3/4画面以外の各分割領域に含まれる領域変更マーク202〜204へのタッチ操作を受け付けると(ステップS005でYes)、表示領域設定部114は、4分割均等の分割領域を設定する(ステップS006)。なお、4分割均等の分割領域とは、表示領域全体を4等分して形成される分割領域のことである。具体的には、4分割均等の分割領域は、表示領域の外枠を形成する各辺の中点から、向き合う辺の中点に向けて引かれた垂線により区画される4つの分割領域の各々を指す。
【0087】
また、4分割均等の各分割領域に含まれる領域変更マーク201〜204へのタッチ操作を受け付けると(ステップS005でYes)、表示領域設定部114は、タッチされた領域変更マーク201〜204を含む分割領域に3/4画面を設定する(ステップS006)。すなわち、領域変更マーク201へのタッチ操作を受け付けた場合、表示領域にはレイアウト3の分割領域が表示され、領域変更マーク202へのタッチ操作を受け付けた場合、表示領域にはレイアウト4の分割領域が表示され、領域変更マーク203へのタッチ操作を受け付けた場合、表示領域にはレイアウト1の分割領域が表示され、領域変更マーク204へのタッチ操作を受け付けた場合、表示領域にはレイアウト2の分割領域が表示される。
【0088】
また、前述と同様、3/4画面に含まれる領域変更マーク(レイアウト3では、領域変更マーク201)へのタッチ操作を受け付けると(ステップS005)、表示領域設定部114は、全画面領域を設定する(ステップS006)。
【0089】
以上、第二実施形態に係る分割領域変更処理について説明した。
【0090】
このような処理によれば、走行時でも安全性を確保しつつ、より簡単な操作で表示領域のレイアウト変更を受け付けることができる。特に、表示領域設定部は、代替オブジェクト(領域変更マーク)へのタッチ操作(タップ操作)を検知する度に、1段階ずつ分割領域のタイプを変更する。具体的には、表示領域設定部は、領域変更マークへのタッチ操作を受け付けると、3/4画面の分割領域ではなく、3/4画面よりも一回り小さい4分割均等の分割領域を設定する。これにより、領域変更マークへの1度のタッチにより、かかる領域変更マークを含む分割領域を3/4画面に変更する場合に比べて、よりきめ細かい分割領域のレイアウト表示をユーザに提供することができる。
【0091】
なお、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、これら以外にも様々な実施形態および変形例が含まれる。例えば、上記の実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態や変形例の構成に置き換えることが可能であり、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【0092】
また、上記の各構成、機能、処理部および処理手段などは、それらの一部または全部を、プロセッサが各々の機能を実現するプログラムにより実現しても良い。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイルなどの情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)などの記憶装置、または、ICカード、SD(Secure Digital)メモリカード、DVDなどの記録媒体に置くことができる。なお、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。