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特開2020-181746扁平形電池及びプリント回路板の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-181746(P2020-181746A)
(43)【公開日】2020年11月5日
(54)【発明の名称】扁平形電池及びプリント回路板の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01M 2/34 20060101AFI20201009BHJP
   H01M 10/04 20060101ALI20201009BHJP
   H01M 6/02 20060101ALI20201009BHJP
   H01M 2/08 20060101ALI20201009BHJP
【FI】
   H01M2/34 B
   H01M10/04 Z
   H01M6/02 Z
   H01M2/08 K
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2019-84811(P2019-84811)
(22)【出願日】2019年4月26日
(71)【出願人】
【識別番号】000005810
【氏名又は名称】マクセルホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104444
【弁理士】
【氏名又は名称】上羽 秀敏
(74)【代理人】
【識別番号】100194777
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 憲治
(72)【発明者】
【氏名】阿部 敏浩
【テーマコード(参考)】
5H011
5H024
5H028
5H043
【Fターム(参考)】
5H011AA03
5H011AA06
5H011AA09
5H011FF02
5H011GG05
5H011HH02
5H011JJ02
5H024CC04
5H024DD03
5H024HH15
5H028BB01
5H028CC02
5H043CA08
5H043GA23
5H043GA25
5H043HA02D
5H043HA13D
5H043JA01D
5H043JA15D
5H043LA21D
(57)【要約】
【課題】小型化を図ることができ、かつ、取り付け工程を簡略化することができる扁平形電池を提供する。
【解決手段】正極材21と負極材22とを有する電極体2と、正極材31の側に配設された第1導電性板3と、負極材22の側に配設された第2導電性板4と、第2導電性板4の外側に配設され、第2導電性板4の一部を露出させる開口部53を有する絶縁性シート5とを備えている。第1導電性板4の周縁部31と絶縁性シート5の周縁部54は、互いに接合され、電極体2及び第2導電性板4を挟み込んで収容している。第1導電性板3は、周縁部31の少なくとも一部が第2導電性板4側に曲げられている。第1導電性板3と第2導電性板4とを、同じ第2導電性板4の側に位置付けさせることにより、基板等への取り付け工程を簡略化することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
正極材と負極材とを有する電極体と、
前記正極材又は負極材の一方の側に配設された第1導電性板と、
前記正極材又は負極材の他方の側に配設された第2導電性板と、
前記第2導電性板の外側に配設され、前記第2導電性板の一部を露出させる開口部を有する絶縁性シートとを備え、
前記第1導電性板及び絶縁性シートは、互いの周縁部が接合され、前記電極体及び第2導電性板を挟み込んで収容し、
前記第1導電性板は、周縁部の少なくとも一部が前記第2導電性板側に曲げられている、扁平形電池。
【請求項2】
請求項1に記載の扁平形電池であって、
前記絶縁性シートの周縁部は、前記曲げられた第1導電性板と前記電極体との間に、収納されている、扁平形電池。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の扁平形電池であって、
前記第1導電性板は、前記曲げられた周縁部の先端に、第2導電性板側に露出する端子部を有する、扁平形電池。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の扁平形電池であって、
前記絶縁性シートは、前記電極体を収容する陥没部を備えている、扁平形電池。
【請求項5】
前記請求項1〜4のいずれか1項に記載の扁平形電池とプリント配線板とを準備する工程と、
前記プリント配線板に前記扁平形電池の第2導電性板側を対向させ、前記プリント配線板に前記扁平形電池をリフロー式はんだ付けする工程と、を含む、プリント回路板の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、扁平形電池及びプリント回路板の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、扁平形電池として、コイン型電池又はラミネート型電池が提供されている。
【0003】
ところで、近年、コンデンサ等の電子部品を基板に取り付ける方法として、例えば、リフロー式はんだ付けが普及している。リフロー式はんだ付けは、電子部品を取り付ける箇所に予めペースト状のはんだを塗布し、その後、加熱によってペースト状のはんだを溶解し、はんだ付けをする。よって、リフロー式はんだ付けは、基板の所定の箇所に的確にはんだ付けをすることができ、また、同一基板上に一度に複数の電子部品をはんだ付けすることができる。
【0004】
このように、リフロー式はんだ付けは、的確性及び作業効率性に優れ、基板への取り付け工程を簡略化することができる。そのため、扁平形電池も同様に、他の電子部品と同一基板上に一度にリフロー式はんだ付けをすることができれば、作業効率の向上を図ることができる。ただ、扁平形電池の正極端子及び負極端子を基板側に位置付けさせる必要がある。
【0005】
コイン型電池は、通常、円柱状に形成され、対向する平面部のそれぞれに正極端子又は負極端子が形成されている。そのため、コイン型電池は、コイン型電池用ホルダーを介して基板に取り付けられる。コイン型電池用ホルダーは、基板側とは反対の平面部に形成された正極端子又は負極端子を、基板側に電気的に接続させるための接続部を備えている。したがって、コイン型電池は、基板に取り付ける際、コイン型電池用ホルダーを別途準備しなければならず、手間と費用が余計にかかってしまう。
【0006】
また、ラミネート型電池は、通常、正極シートと負極シートとを積層して発電素子が形成される。この際、ラミネート型電池は、隣り合う各シートと重なり合わない余剰面を設け、この余剰面を束ねることにより、正極端子及び負極端子を形成する。また、ラミネート型電池は、通常、正極端子及び負極端子のそれぞれから直線状に延びるタブが外部端子として設けられる。そのため、ラミネート型電池は、平面視において面積が広くなり、面積に対して発電効率が良いとは言えない。
【0007】
一方で、同じ平面部側に正極端子及び負極端子の両方を備えた扁平形電池が開示されている。すなわち、特公平4−67747(特許文献1)は、セパレータを挟んで積層された第1の機能物質及び第2の機能物質と、第1の機能物質に接する端子板と、第1及び第2の機能物質並びに端子板を収容し、第2の機能物質に接するケースとを備えた扁平形電池化学装置を開示している。具体的に、扁平形電池化学装置は、第2の機能物質側を覆うケースの一部に、開口が設けられている。開口は、第1の機能物質に接する端子板を露出させる。また、端子板とケースの間には絶縁性樹脂層が設けられており、端子板とケースとを絶縁している。このように、第1の機能物質を設けた同じ側に、第2の機能物質に接するケースと、開口部から露出し、第1の機能物質に接する端子板とが位置付けられたことにより、扁平形電気化学装置の同じ側で外部との接続を近接した位置で行うことができ、配線構造を簡略化できる。
【0008】
しかしながら、特許文献1に記載の扁平型電池化学装置は、ケースの開口部側の端部(正極端子)と開口部から露出する端子板(負極端子)とが薄肉の絶縁性樹脂層だけで隔てられているに過ぎない。よって、正極端子と負極端子とが近接しており、短絡する可能性があるという問題があった。また、電極体の側面は、ケースの屈曲部に覆われている。このケースは、金属板又は箔によって形成されている。よって、セパレータの周端部とケースの屈曲部とが近接しており、やはり短絡する可能性があるという問題があった。そして、これらの短絡を抑制するためには、各部材を距離的に離す必要がある。よって、距離的に離した分、扁平型電池化学装置全体が比較的大きくなってしまい、その小型化を阻害するという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特公平4−67747号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本開示は、小型化を図ることができ、かつ、取り付け工程を簡略化することができる扁平形電池及びプリント回路板の製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本開示は次のように構成した。すなわち、本開示に係る扁平形電池は、正極材と負極材とを有する電極体と、前記正極材又は負極材の一方の側に配設された第1導電性板と、前記正極材又は負極材の他方の側に配設された第2導電性板と、前記第2導電性板の外側に配設され、前記第2導電性板の一部を露出させる開口部を有する絶縁性シートとを備える。前記第1導電性板及び絶縁性シートは、互いの周縁部が接合され、前記電極体及び第2導電性板を挟み込んで収容している。前記第1導電性板は、周縁部の少なくとも一部が前記第2導電性板側に曲げられている。
【0012】
また、好ましくは、扁平形電池は、前記絶縁性シートの周縁部が、前記曲げられた第1導電性板と前記電極体との間に、収納されている。
【0013】
また、好ましくは、扁平形電池は、前記第1導電性板が、前記曲げられた周縁部の先端に、第2導電性板側に露出する端子部を有する。
【0014】
また、好ましくは、扁平形電池は、前記絶縁性シートが、前記電極体を収容する陥没部を備えている。
【0015】
さらに、本開示に係るプリント回路板の製造方法は、上述の扁平形電池とプリント配線板とを準備する工程と、プリント配線板に扁平形電池の第2導電性板側を対向させ、プリント配線板に扁平形電池をリフロー式はんだ付けする工程と、を含む。
【発明の効果】
【0016】
本開示に係る扁平形電池によれば、小型化を図ることができ、かつ、取り付け工程を簡略化することができる。また、プリント回路板の製造方法によれば、扁平形電池の取り付け工程を簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、本実施形態に係る扁平形電池の構造を示す断面図である。
図2図2は、図1に示した扁平形電池の構造を示す分解斜視図である。
図3図3は、図1に示した扁平形電子の構造を示す底面図である。
図4図4は、図1に示した扁平形電池の構造を示す断面図である。
図5図5は、プリント回路板の構造を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本開示の実施形態を図1〜4を用いて具体的に説明する。まず、図1及び2に示すように、扁平形電池1は、基本的には、電極体2と、導電性板3と、導電性板4と、絶縁性シート5とを備える。
【0019】
電極体2は、直方体状に形成されている。電極体2は、正極材21及び負極材22を有している。正極材21及び負極材22は、固体電解質23を挟み込んで積層されている。正極材21は、正極活物質等を直方体状に成形した正極ペレットであり、正極活物質として二次電池の場合には、例えばコバルト酸リチウムを含有している。負極材22は、負極活物質の金属リチウム又はリチウム合金を直方体状に成形した負極ペレットである。なお、電極体2は、扁平形電池1に収容される周知の電極体4であってもよい。そのため、電極体2の詳細な説明は、省略する。
【0020】
導電性板3は、ステンレス等の金属製薄板である。導電性板3は、電極体2の正極材21側に配設されている。導電性板3の主面は、正極材21の上面に接している。そのため、導電性板3は、正極端子として機能する。導電性板3は、電極体2の前後左右の幅よりも幅が広い周縁部31を備えている。導電性板3の左右の周縁部31は、導電性板4側(図1に示す下方)へ略直角に曲げられている。また、左右の周縁部31のうち右側の周縁部31は、その先端から外側に突出した端子部32を備えている。端子部32は、絶縁性シート5と重なり合っていない。端子部3は、扁平形電地1の下面と略同じ水平レベルとなるように曲げられており、導電性板4側に露出している。図2は、扁平形電池1の構造を示す分解斜視図であり、左右の周縁部31と後述する絶縁性シート5の周縁部54とを曲げる前の状態を示している。図2に示すように、導電性板3は、その左右において、より広い周縁部31を備えている。なお、図2において、説明の都合上、周縁部31の境目と端子部32の境目とを破線によって示す。
【0021】
導電性板4は、ステンレス等の金属製薄板である。導電性板4は、電極体2の負極材22側に配設されている。導電性板4の主面は、負極材22の下面に接している。そのため、導電性板4は、負極端子として機能する。導電性板4は、主面が電極体2の下面と同じ形状であるか、或いは、電極体2の下面よりも狭く形成されている。
【0022】
絶縁性シート5は、ラミネートフィルム等の非導電性のシートである。絶縁性シート5は、導電性板4の外側に配設されている。絶縁性シート5は、図2に示すように、その中央に下方に陥没した陥没部51が形成されている。陥没部51は、電極体2及び導電性板4を収容する。陥没部51は、電極体2の前後の幅及び左右の幅に沿うように平面視四角形状に形成されている。陥没部51の側面部52は、電極体2の側面の形状に沿うように形成されている。また、側面部52の高さは、電極体2と導電性板4との厚みに沿うように形成されている。そのため、陥没部51は、電極体2をほぼ隙間なく収容している。
【0023】
また、絶縁性シート5は、陥没部51の底面に開口部53を備えている。開口部53は、図3に示すように、陥没部51の底面側に収容された導電性板4の下面を露出させている。また、開口部53は、導電性板4の平面形状よりも狭く形成されており、導電性板4と陥没部51の底面とが互いに接する部分は、熱圧着によって互いに接合されている。なお、絶縁性シート5と導電性板4の間から扁平形電池1内への水分の侵入を防ぐため、絶縁性シート5と導電性板4との熱圧着の幅は、1mm以上とすることが好ましく、2mm以上とすることがより好ましい。
【0024】
また、絶縁性シート5は、図2に示すように、陥没部51の上方開口側の周縁から延びる周縁部54を備えている。絶縁性シート5の周縁部54は、図4に示すように、陥没部51に電極体2及び導電性板4を収容した状態で、導電性板3の周縁部31と熱圧着によって互いに接合されている。そのため、電極体2及び導電性板4は、液密及び気密に封止された陥没部51、すなわち、導電性板3と絶縁性シート5との間に収容されている。なお、導電性板3と絶縁性シート5の間から扁平形電池1内への水分の侵入を防ぐため、導電性板3と絶縁性シート5との熱圧着の幅は、1mm以上とすることが好ましく、2mm以上とすることがより好ましい。
【0025】
また、このように接合された導電性板3の周縁部31と絶縁性シート5の周縁部54はともに、側面部52の外側面に沿って導電性板4側(図4に示す矢印A方向)へ曲げられる。この時、絶縁性シート5の側面部52及び周縁部54は、図1に示すように、導電性板3の周縁部31と電極体2の側面との間に、畳まれた状態で収納される。また、この周縁部31は、その基端から先端までの幅が、陥没部51の側面部52の高さに略等しくなるように形成されている。図2に示す前後の周縁部31は、左右の周縁部31よりも狭く形成されている。また、前後の周縁部54は、左右の周縁部54よりも狭く形成されている。この前後の周縁部31と周縁部54は、熱圧着によって接合可能な面積を有していればよく、導電性板4側へは曲げられていない。
【0026】
かかる構成の扁平形電池1によれば、基板等の取り付け対象に容易に取り付けることができる。すなわち、導電性板3の周縁部31を導電性板の方向へ曲げたことにより、導電性板3の端子部32と開口部53から露出した導電性板4とを同じ側に位置付けることができる。よって、扁平形電池1は、例えば、基板に取り付ける際、同じ側を基板に向けることで容易に基板に取り付けることができる。特に、リフローはんだ付けを行う際、扁平形電池1は、他の電子部品とともに一度に同一基板上に取り付けることができる。すなわち、開口部53から露出した導電性板4と基板の上面との間、および、導電性板3の周縁部31先端と基板の上面との間に、それぞれペースト状のはんだを塗布し、加熱すればよい。また、導電性板3の端子部32と、開口部53から露出した導電性板4とは、絶縁性シート5を介して距離的に離すことができるため、短絡を防止することもでき、さらに、その距離に余裕があれば、その分、扁平形電池1全体の小型化を図ることができる。なお、開口部53の大きさは、はんだとの接触面積を確保するため、三角形状又は四角形状に形成する場合には1辺が2mm以上となるようにするのが好ましく、五角形以上の多角形状に形成する場合には、1つの対角線が2mm以上となるようにするのが好ましく、円形状に形成する場合には、直径が2mm以上となるようにするのが好ましく、楕円形状に形成する場合には、長径が2mm以上となるようにするのが好ましい。すなわち、開口部53の大きさは、2mm以上の幅を有することが好ましい。
【0027】
また、扁平形電池1は、絶縁性シート5の側面部52及び周縁部54が導電性板3の周縁部31と電極体2の側面との間に畳まれた状態で収納されている。これにより、扁平形電池1は、導電性板3と電極体2の間に絶縁性シート5を介在させているため、導電性板3と電極体2とを距離的に近づけても短絡を生じさせない。よって、扁平形電池1は、導電性板3を電極体2に距離的に近づけて曲げることができるため、より小型化を図ることができ、基板等の取り付け対象において、スペースを有効に利用することができる。
【0028】
また、導電性板3の周縁部31の先端に端子部32を設けたことにより、基板等の取り付け対象の上面に対向する面が形成されるため、より容易に接続することができる。特に、リフロー式はんだ付けを行う場合、ペースト状のはんだを塗布しやすくなる。
【0029】
また、陥没部51を設けたことにより、扁平形電池1内に収容される電極体2の位置決めを容易にすることができる。また、扁平形電池1は、電極体2が陥没部51にほぼ隙間がない状態で収容され、また、導電性板3の周縁部31が側面部52の外側面に沿って曲げられているため、より小型化することができる。
【0030】
(変形例)
電極体2は、直方体状に限られず、円柱形状、多角柱形状等、扁平形電池1の形状に応じて、種々変更が可能である。
【0031】
正極材21は、発電要素のうち正極として機能することができれば、上述の構成に限定されない。例えば、正極材21は、正極活物質としてコバルト酸リチウムを含有したが、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム、リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物、もしくはそれらの混合物等であってもよい。
【0032】
負極材22は、発電要素のうち負極として機能することができれば、上述の構成に限定されない。例えば、負極材22は、負極活物質の金属リチウム又はリチウム合金を含有したが、黒鉛、低結晶カーボンなどの炭素材料や、SiO、チタン酸リチウム等であってもよい。
【0033】
固定電解質23も、特に限定はされないが、イオン伝導性の点からアルジロダイト型などの硫黄系固体電解質が好ましく用いられる。硫黄系固体電解質を用いる場合には、正極活物質との反応を防ぐために、正極活物質の表面をニオブ酸化物で被覆することが好ましい。
【0034】
また、導電性板3側に負極材22を配設し、導電性板4側に正極材21を配設してもよい。この場合、導電性板3が正極端子として機能し、導電性板4が負極端子として機能する。
【0035】
導電性板3及び導電性板4は、ステンレス製に限られず、導電性を有する素材によって形成されていればよい。また、導電性板4は、銅箔等の金属箔であってもよい。
【0036】
導電性板3の周縁部31は、図2に示す前後左右の周縁部31のうち、少なくとも基板等の取り付け対象に接続するための一方(図示右側の周縁部31)が導電性板4の方向へ曲げられていればよい。その場合、図示左側の周縁部31は、前後の周縁部31と同様に、絶縁性シート5の周縁部54と接合可能な面積とすることができる。なお、前後左右全ての周縁部31を導電性板4の方向へ曲げてもよく、より小型化を図ることができる。絶縁性シート5の周縁部54においても同様である。
【0037】
また、周縁部31は、折り目を付けて曲げてもよく、或いは、湾曲させて弓形に曲げてもよい。すなわち、周縁部31は、その先端を導電性板4側に位置付けることができれば、曲げる角度や曲げる形状は、限定されない。
【0038】
導電性板3の端子部32は、導電性板3の周縁部31と絶縁性シート5の周縁部54とが重なり合わない領域として形成できればよく、導電性板4側に露出できればよい。例えば、周縁部31の基端から先端までの幅を絶縁性シート5の周縁部54よりも長く形成し、周縁部31と周縁部54とが重なり合わない領域を形成してもよい。すなわち、図4に示す端子部32のように、その下面側に絶縁性シート5の周縁部54が重なり合わないように形成すれば、端子部32の先端側をより確実に基板等の取り付け対象の上面に対向させることができる。これにより、導電性板3は、基板等の取り付け対象に接続されやすくなる。
【0039】
逆に、上述のような周縁部31と周縁部54が重なり合わない領域を形成しない場合であっても、図1に示す左側の周縁部31のように、周縁部31は、略直角に曲げられることにより、周縁部31の先端面を基板等の取り付け対象の上面に対向させることができる。その場合、周縁部31先端面を端子部32とすることができる。また、周縁部31を曲げない場合であっても、扁平形電池1は、周縁部31と基板等の取り付け対象との間に別途の接続部を介在させ、接続部によって周縁部31と基板等の取り付け対象とを電気的に接続させることもできる。
【0040】
陥没部51は、平面形状及び側面部52の高さが電極体2の平面形状及び厚みに沿っている。よって、陥没部51の平面形状は、電極体2の形状に応じてその形状を種々変更可能であり、平面視四角形状に限られるものではない。
【0041】
導電性板3の周縁部31と絶縁性シート5の周縁部54との接合は、熱圧着によるものに限られるものではなく、導電性板3と絶縁性シート5との間を封止できれば、その接合方法は限定されない。周縁部31と周縁部54の全面を利用して接合してもよく、全面の一部を利用して陥没部51の上方開口側を囲む環状に接合してもよい。
【0042】
扁平形電池1の取り付け対象は、基板に限られない。扁平形電池1は、その取り付けが可能な対象であれば、どのような取り付け対象においても取り付けることができ、上述した効果を奏することができる。また、扁平形電池1の取り付け方法は、リフロー式はんだ付けに限定されない。扁平形電池1は、扁平形電池1の取り付け対象に応じて、その取り付け方法を種々変更すればよい。
【0043】
次に、上述の扁平形電池1を取り付けたプリント回路板100の製造方法について、図5を用いて具体的に説明する。なお、図中において、導体の配線の表示は省略する。
【0044】
まず、上述の扁平形電池1とプリント配線板101とを準備する。
【0045】
次に、プリント配線板101の扁平形電池1を取り付ける箇所にペースト状のはんだ102を塗布する。具体的には、ペースト状のはんだは、扁平形電池1を取り付ける箇所において、導電性板3の端子部32に対応する配線と、開口部53から露出した導電性板4に対応する配線とに塗布される。
【0046】
次に、プリント配線板101の扁平形電池1を取り付ける箇所に、扁平形電池1を載置する。具体的には、扁平形電池1は、導電性板3の端子部32と開口部53から露出した導電性板4とが、塗布されたペースト状のはんだに接するようにプリント配線板101に載置される。
【0047】
この際、プリント配線板101には、ペースト状のはんだ102を介して他の電子部品(図示せず。)も載置される。
【0048】
最後に、扁平形電池1と他の電子部品とを載置したプリント配線板101を所定の温度で加熱し、プリント配線板101に扁平形電池1と他の電子部品とをリフロー式はんだ付けする。
【0049】
かかるプリント回路板101の製造方法によれば、プリント配線板101に扁平形電池1をはんだ付けすることが容易になるだけでなく、扁平形電池1と他の電子部品とを同一のプリント配線板101に一度にはんだ付けすることができる。よって、プリント回路板101の製造方法は、プリント回路板101の製造における作業効率を向上させることができる。
【符号の説明】
【0050】
1 扁平形電池
2 電極体、21 正極材、22 負極材、23 固定電解質
3 導電性板、31 周縁部、32 端子部
4 導電性板
5 絶縁性シート、51 陥没部、52 側面部、53 開口部、54 周縁部
100 プリント回路板
101 プリント配線板
102 ペースト状のはんだ
図1
図2
図3
図4
図5