【課題】簡素な構成でありながら、接触凸部に必要な接触圧を付与し得るばね力を発揮可能な程度に接触腕部のばね長を確保することができ、製造が容易で、小型化が可能で、信頼性が高くなるようにする。
【解決手段】コネクタ本体は、嵌合凹部が形成された嵌合ガイド部を含み、補強金具は、嵌合ガイド部の端壁部の外側に取付けられる本体部と、本体部の上端に接続され、端壁部の上側及び内側を覆う端壁カバー部と、端壁カバー部の下端に接続された接触腕部とを含み、接触腕部は、嵌合凹部の底面に沿って延在する底面部と、底面部の先端から上方に延出する立設部とを含み、立設部は、その先端近傍に形成され、コネクタ本体の幅方向中心に向けて膨出する接触凸部を含む。
前記補強金具は、前記端壁カバー部の下端に接続され、前記嵌合凹部の底面の少なくとも一部を覆う凹部カバー部を含み、該凹部カバー部は、前記コネクタ本体の幅方向に関して一対の接触腕部の縦部同士の間に、該縦部から離間して配設され、前記嵌合凹部の底板の一部分であって前記凹部カバー部の両側に位置する部分と一体化されている請求項1に記載のコネクタ。
前記底面部は、前記嵌合凹部の底板に形成された底板開口内に収容され、前記立設部は、前記嵌合凹部の側壁の内側面に形成された側壁凹部内に収容される請求項1又は2に記載のコネクタ。
前記底面部は、上下方向から観た形状が略L字状であり、前記横部が前記コネクタ本体の幅方向外側に向けて変位するように弾性変形可能であり、前記立設部は、前後方向から観た形状が略S字状であり、前記接触凸部が前記コネクタ本体の幅方向外側に向けて変位するように弾性変形可能である請求項1〜3のいずれか1項に記載のコネクタ。
前記補強金具は、前記本体部の両端に接続され、前記コネクタ本体の長手方向中心を向いて延出する左右一対の側方覆部と、該側方覆部の上端に接続され、前記嵌合凹部の側壁の上側の少なくとも一部を覆う側壁上カバー部と、前記本体部に形成された貫通孔とを更に含み、前記補強金具は、インサート成形によって前記コネクタ本体と一体化された部材である請求項1〜4のいずれか1項に記載のコネクタ。
【背景技術】
【0002】
従来、一対の平行な回路基板同士を電気的に接続するために、基板対基板コネクタ等のコネクタが使用されている。このようなコネクタは、一対の回路基板における相互に対向する面の各々に取付けられ、互いに嵌合して導通するようになっている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
図7は従来のコネクタを示す一部分解斜視図である。
【0004】
図において、811は、図示されない回路基板に実装されるコネクタのハウジングであり、長手方向に延在する一対の細長い側壁部814と、長手方向に延在し、前記一対の側壁部814の間に配設された凸部813とを有する。そして、該凸部813の両側には、各側壁部814との間に長手方向に延在する細長い凹溝部812が形成され、該凹溝部812内には、複数の端子861がコネクタの長手方向に並んで取付けられている。
【0005】
そして、前記コネクタが図示されない相手方コネクタと嵌合すると、前記凹溝部812内に、相手方コネクタの相手方ハウジングに形成された一対の凸部の各々が挿入される。これにより、前記端子861は、前記凸部に並んで取付けられた図示されない相手方端子の各々と接触して導通する。
【0006】
また、前記ハウジング811の長手方向両端には嵌合ガイド部821が形成され、該嵌合ガイド部821には、前記凹溝部812に連結された嵌合凹部822が形成されている。そして、前記嵌合ガイド部821には、電源端子として機能する補強金具851が取付けられる。該補強金具851は、前記ハウジング811の幅方向に延在する本体部853と、該本体部853の中央部分における上端から嵌合凹部822の内側に向けて屈曲して延出する曲部854と、前記本体部853の左右両端における上端から嵌合凹部822の内側に向けて屈曲して延出する第1弾性腕部855及び第2弾性腕部856とを含んでいる。
【0007】
前記第1弾性腕部855は、前記嵌合凹部822におけるハウジング811の幅方向一端から他端に向けて延出し、その自由端は相手方コネクタの図示されない相手方補強金具と接触する第1接触部855aとなっている。また、前記第2弾性腕部856は、前記嵌合凹部822内を第1弾性腕部855と反対方向に向けて延出し、その自由端は相手方コネクタの図示されない相手方補強金具と接触する第2接触部856aとなっている。そして、前記第1接触部855aと第2接触部856aとは、前記嵌合凹部822の左右の内壁に互いに対向するように配置される。なお、前記第1弾性腕部855と第2弾性腕部856とは、前記嵌合凹部822内においてコネクタの長手方向に並んで配置される。
【0008】
これにより、前記コネクタが図示されない相手方コネクタと嵌合すると、前記嵌合凹部822内に相手方コネクタの図示されない嵌合凸部が挿入され、該嵌合凸部に配設された相手方補強金具が左右の第1接触部855a及び第2接触部856aと接触して導通する。したがって、前記相手方補強金具に接続された電源ラインと補強金具851に接続された電源ラインとが相互に通電される。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0021】
図1は本実施の形態における第1コネクタと第2コネクタとの嵌合直前の状態を示す第1コネクタ側から観た斜視図、
図2は本実施の形態における第2コネクタの分解図、
図3は本実施の形態における第2コネクタの上面図、
図4は本実施の形態における第2コネクタの下面図、
図5は本実施の形態における第2コネクタの第2補強金具の二面図である。なお、
図5において、(a)は上面図、(b)は正面図である。
【0022】
図において、101は、本実施の形態におけるコネクタである一対の基板対基板コネクタの一方としての第2コネクタである。該第2コネクタ101は、実装部材としての図示されない基板である第2基板の表面に実装される表面実装型のコネクタであって、後述される相手方コネクタとしての第1コネクタ1と互いに嵌合される。また、該第1コネクタ1は一対の基板対基板コネクタの他方であり、実装部材としての図示されない基板である第1基板の表面に実装される表面実装型のコネクタである。
【0023】
なお、本実施の形態における第1コネクタ1及び第2コネクタ101は、好適には、基板としての第1基板及び第2基板を電気的に接続するために使用するものであるが、他の部材を電気的に接続するためにも使用することができる。前記第1基板及び第2基板は、例えば、電子機器等に使用されるプリント回路基板、フレキシブルフラットケーブル(FFC)、フレキシブル回路基板(FPC)等であるが、いかなる種類の基板であってもよい。
【0024】
また、本実施の形態において、第1コネクタ1及び第2コネクタ101の各部の構成及び動作を説明するために使用される上、下、左、右、前、後等の方向を示す表現は、絶対的なものでなく相対的なものであり、前記第1コネクタ1及び第2コネクタ101の各部が図に示される姿勢である場合に適切であるが、その姿勢が変化した場合には姿勢の変化に応じて変更して解釈されるべきものである。
【0025】
そして、前記第2コネクタ101は、合成樹脂等の絶縁性材料によって一体的に形成されたコネクタ本体としての第2ハウジング111を有する。該第2ハウジング111は、図に示されるように、概略直方体である概略長方形の厚板状の形状を備える。そして、第2ハウジング111の第1コネクタ1が嵌入される側、すなわち、嵌合面111a側(Z軸正方向側)には、周囲が囲まれた概略長方形の凹部112であって、第1ハウジング11と嵌合する凹部112が形成されている。そして、該凹部112内には後述される凹溝部13と嵌合する島部としての第2凸部113が第2ハウジング111と一体的に形成され、また、前記第2凸部113の両側には該第2凸部113と平行に延在する側壁部114が第2ハウジング111と一体的に形成されている。
【0026】
前記第2凸部113及び側壁部114は、凹部112の底面から上方(Z軸正方向)に向けて突出し、第2コネクタ101の長手方向に延在する。これにより、前記第2凸部113の両側には、凹部112の一部として、第2コネクタ101の長手方向(X軸方向)に延在する細長い凹部である凹溝部112aが形成される。
【0027】
前記第2凸部113の両側の側面、及び、側壁部114の内側の側面には凹溝状の第2端子収容溝キャビティ115aが形成されている。また、前記第2凸部113及び側壁部114には孔状の第2端子収容孔キャビティ115bが形成されている。そして、前記第2端子収容溝キャビティ115aと第2端子収容孔キャビティ115bとは、凹溝部112aの底面において連結されて互いに一体化しているので、第2端子収容溝キャビティ115aと第2端子収容孔キャビティ115bとを統合的に説明する場合には、第2端子収容キャビティ115として説明する。そして、該第2端子収容キャビティ115の各々には、端子としての第2端子161が収容され、これにより、各凹溝部112aに、複数の第2端子161は、所定のピッチで、かつ、複数個(図に示される例において、32個)ずつ並んで配設される。
【0028】
前記第2端子161は、導電性の金属板に打抜き等の加工を施すことによって一体的に形成された部材であり、本体部163と、該本体部163の下端に接続されたテール部162と、前記本体部163の下端近傍から第2コネクタ101の幅方向(Y軸方向)に延在する接続部164と、該接続部164から上方(Z軸正方向)に向けて延出する接触部165とを備える。なお、該接触部165の先端近傍には、本体部163に向けて突出する接触凸部165aが形成されていることが望ましい。
【0029】
前記本体部163は、第2端子収容孔キャビティ115bに圧入されて保持される部分である。また、前記テール部162は、本体部163の下端に曲げて接続され、第2ハウジング111の幅方向に延在し、第2基板の導電トレースに連結された接続パッドにはんだ付等によって接続される。なお、前記導電トレースは、典型的には、信号ラインである。さらに、前記接触部165は、第1コネクタ1と第2コネクタ101とが嵌合すると、前記第1コネクタ1が備える第1端子61と接触する部分であり、望ましくは、接触凸部165aが第1端子61の接触部65に形成された接触凹部65aと係合する。
【0030】
前記第2端子161は、第2ハウジング111の下方から、第2端子収容キャビティ115に挿入されて第2ハウジング111に取付けられる。これにより、第2端子161は、本体部163が第2端子収容孔キャビティ115bに圧入されて保持され、接触部165は第2端子収容溝キャビティ115a内に収容されて凹溝部112aに露出し、テール部162の下面は、第2ハウジング111の下面としての実装面111bに露出する。
【0031】
また、各凹溝部112aに取付けられる第2端子161は、隣接するもの同士の姿勢が、凹溝部112aの幅方向に関して反対向きとなるように、方向付けられている。
図1〜4に示される例において、Y軸正方向側の凹溝部112aに取付けられる第2端子161のうち前端(X軸正方向端)に位置する第2端子161の姿勢は、テール部162がY軸負方向に向けて突出するように方向付けられているのに対して、前端から2番目に位置する第2端子161の姿勢は、テール部162がY軸正方向に向けて突出するように方向付けられている。このように、第2端子161は、交互に反対向きとなるように並べて凹溝部112aに取付けられているので、該凹溝部112aの両側において実装面111bに露出するテール部162のピッチは、第2端子161のピッチの2倍となる。したがって、第2基板の接続パッドへのはんだ付等による接続作業を容易に行うことができる。また、凹溝部112aに露出する接触部165のピッチも、第2端子161のピッチの2倍となる。
【0032】
また、前記第2ハウジング111の長手方向両端には嵌合ガイド部としての第2突出端部121が各々配設されている。各第2突出端部121には、前記凹部112の一部として嵌合凹部122が形成されている。該嵌合凹部122は、略長方形の凹部であり、各凹溝部112aの長手方向両端に接続されている。そして、前記嵌合凹部122内には、第1コネクタ1及び第2コネクタ101が嵌合された状態において、第1コネクタ1が備える相手方嵌合ガイド部としての第1突出端部18が挿入される。
【0033】
そして、補強金具としての第2補強金具151は、金属板に打抜き、曲げ等の加工を施すことによって一体的に形成された部材であり、第2ハウジング111の幅方向に延在し、第2突出端部121の端壁部121bの外側を覆う本体部としての第2本体部152と、該第2本体部152の左右両端に接続された側方覆部153と、前記第2本体部152の下端に接続された左右一対のテール部156と、前記第2本体部152の上端に接続された端壁カバー部157と、該端壁カバー部157に接続された凹部カバー部155及び左右一対の弾性部材としての接触腕部154とを備える。
【0034】
なお、前記第2補強金具151は、オーバーモールド、アウトサート成形、乃至、インサート成形と称される成形方法(以下、「インサート成形」と言う。)によって第2ハウジング111と一体成形されることにより、前記第2突出端部121に一体的に取付けられて一体化される部材であるから、第2ハウジング111から離間して存在するものではなく、また、第2ハウジング111における第2補強金具151が取付けられる箇所は、第2補強金具151と離れた状態で
図2に示されるような形状で存在するものではなく、
図2の描画は、あくまでも説明の都合上なされたものであることに留意されたい。
【0035】
前記第2本体部152には、該第2本体部152をその板厚方向に貫通する貫通孔152aが形成され、該貫通孔152aを通して、端壁部121bの外側部分としての端壁外側部121b1と端壁部121bの内側部分としての端壁内側部121b2とが互いに連結されている。したがって、端壁部121bは、第2補強金具151の第2本体部152と強固に一体化され、第2コネクタ101の長手方向の寸法が小さく、肉薄であっても、高い強度を発揮する。
【0036】
前記テール部156は、第2コネクタ101の長手方向外側を向いて延出し、第2基板の表面に露出する図示されない接続パッドにはんだ付等によって接続固定される。なお、該接続パッドは、例えば、電力ラインである導電トレースに連結されていることが望ましい。
【0037】
各側方覆部153の先端には概略長方形の平板状の側板部153aが形成され、該側板部153aの上端には側壁上カバー部153bが接続されている。前記側板部153aは、前記嵌合凹部122の側壁である側壁延長部121cの外側面の少なくとも半分を覆う程度の大きさを有する。また、前記側壁上カバー部153bは、前記側壁延長部121cの上端の少なくとも半分程度を覆うように90度以上湾曲し、その先端153eが嵌合凹部122内に向けて斜め下方向に向くように延出し、前記先端153eの近傍は、傾斜面部153dとなっている。なお、必要に応じて、前記側板部153aの下端153cが第2基板の表面に接近又は当接するようにすることもできる。この場合、前記下端153cを第2基板の接続パッドへはんだ付等によって接続することにより、第2補強金具151の第2基板への接続強度が向上する。
【0038】
前記端壁カバー部157は、第2本体部152の上端に曲げて接続され、全体的に第2ハウジング111の幅方向に延在して端壁部121bの上面の過半を覆う端壁上カバー部157aと、該端壁上カバー部157aの下端から嵌合凹部122内に向けて斜め下方に延出する斜面部157bと、該斜面部157bの下端から真下に向けて真直ぐ延出する下端部157cとを含んでいる。
【0039】
なお、該下端部157cは、必ずしも真下に向けて真直ぐ延出するものである必要はなく、例えば、斜面部157bから連続する斜面であってもよい。
【0040】
前記下端部157cに接続された凹部カバー部155は、端壁部121bに対向する島部としての第2凸部113の端部である島端部113aに向けて下端部157cから真直ぐ延出する連結部155bと、該連結部155bの先端に接続された島端カバー部155aとを含んでいる。前記連結部155bは、嵌合凹部122の幅方向の中心を第2コネクタ101の長手方向に延在する細長い帯状の板材であって、その上面は、嵌合凹部122の底板122bの上面と面一となっている。該底板122bは、前記連結部155bの両側に沿って第2コネクタ101の長手方向に延在し、端壁部121bの下端と島端部113aの下端両側とを連結するように形成されている。そのため、インサート成形によって第2ハウジング111が成形される際に、金型のキャビティに注入される溶融した絶縁性材料が底板122bに相当する箇所をスムーズに流れて、前記キャビティ内を隙間なく充填することができる。
【0041】
また、前記島端カバー部155aは、連結部155bの先端から立上がるような側面形状が略J字状の部材であって、島端部113aの表面の少なくとも一部を覆うように島端部113aと一体化されている。
【0042】
具体的には、島端カバー部155aは、連結部155bの先端にほぼ90度曲げて接続され、上下方向に延在する島端面カバー部155a1と、該島端面カバー部155a1の上端に接続され、約180度湾曲する島端上面カバー部155a2と、該島端上面カバー部155a2の先端から下方に向けて延出する島端没入部155a3とを含んでいる。第2補強金具151と第2ハウジング111とが一体化されると、島端没入部155a3の全体及び島端上面カバー部155a2の一部が島端部113a内に埋設される。また、島端面カバー部155a1及び島端上面カバー部155a2の過半が島端部113aの外面に露出する。これにより、島端部113aは、一体化した島端カバー部155aによって覆われるので、確実に保護される。また、第2補強金具151は、長手方向の両端において、端壁カバー部157が端壁部121bと一体化されるとともに島端カバー部155aが第2凸部113と一体化されるので、強度が向上する。
【0043】
前記接触腕部154は、凹部カバー部155の左右両側において、該凹部カバー部155から離間した位置で、端壁カバー部157の下端部157cに接続されている。各接触腕部154は、上下方向(Z軸方向)から観た形状が略L字状の平板状の底面部154bと、該底面部154bの先端から上方に延出する立設部154cとを含んでいる。該立設部154cは、前後方向(X軸方向)から観た形状が略S字状となるように湾曲した板材である。そして、前記立設部154cは、その上端、すなわち、先端の近傍において、第2ハウジング111の幅方向中心に向けて膨出するような形状に形成された接触部としての接触凸部154aと、該接触凸部154aの上端から延出する傾斜部154dとを含んでいる。
【0044】
具体的には、底面部154bは、凹部カバー部155の連結部155bと平行に下端部157cから直線的に延出する縦部154b1と、該縦部154b1の先端から左右の側壁延長部121cに向けて直線的に延出する横部154b2とを含んでいる。なお、前記下端部157cにおける縦部154b1が接続されている部分は、底面接続部157c2であって、該底面接続部157c2の左右両側には切欠き157c1が形成されている。前記底面接続部157c2の幅は、前記縦部154b1の幅と同等であり、これにより該縦部154b1の長さが実質的に延長され、底面部154bが、より弾性変形しやすくなる。そして、
図5(b)に示されるように、前記立設部154cの下端近傍は、前後方向から観て、前記横部154b2の先端に湾曲して接続され、第2ハウジング111の幅方向中心に向けて斜め上方に延出する。また、前記立設部154cの上端近傍に形成された接触凸部154aは、第2ハウジング111の幅方向中心を向いて突出するように湾曲した部分であって、第1コネクタ1及び第2コネクタ101が嵌合され、嵌合凹部122内に第1コネクタ1の第1突出端部18が挿入されると、該第1突出端部18に取付けられた第1補強金具51と接触する部分である。さらに、前記傾斜部154dは、接触凸部154aの上端から第2ハウジング111の幅方向外側に向けて斜め上方に延出し、その先端は、接触腕部154の先端154eであって、側方覆部153の側壁上カバー部153bの先端153eと対向して近接している。
【0045】
このように、接触腕部154の先端154eが側壁上カバー部153bの先端153eと対向して近接し、傾斜部154dの上面が側壁上カバー部153bの傾斜面部153dとほぼ平行であるが、前記傾斜部154dの上面は、側壁上カバー部153bの傾斜面部153dが存在する傾斜した平面より下方に偏位している。したがって、嵌合凹部122内に第1突出端部18が挿入される際に、第1補強金具51は、まず、側壁上カバー部153bの傾斜面部153dに当接して該傾斜面部153dに沿ってスライドした後に、接触腕部154の傾斜部154dに当接してスライドするので、下方に向いた大きな力が接触凸部154aに作用することが防止され、立設部154cの座屈が防止される。
【0046】
本実施の形態において、凹部カバー部155の連結部155bは、その左右両側に存在する嵌合凹部122の底板122bと一体化しているが、左右の接触腕部154の底面部154bは、前記底板122bを板厚方向(Z軸方向)に貫通するように形成された底板開口128b内に収容され、前記底板122bと一体化していない。また、前記接触腕部154における立設部154cも、前記底板開口128b、及び、該底板開口128bに連続するように側壁延長部121cの内側面に形成された側壁凹部128a内に収容され、底板122b、側壁延長部121c等の第2突出端部121の各部と一体化していない。すなわち、接触腕部154は、第2ハウジング111と一体化されておらず、底板開口128b及び側壁凹部128a内に、弾性的に変形可能な状態で収容されている。
【0047】
なお、第1コネクタ1及び第2コネクタ101が嵌合され、嵌合凹部122内に第1コネクタ1の第1突出端部18が挿入されると、左右の接触凸部154aが第2ハウジング111の幅方向外側に向けて押出される。この場合、左右の立設部154cが弾性的に変形するとともに、底面部154bも変形する。例えば、左右の立設部154cは、
図5(b)において、その上端近傍に形成された接触凸部154a同士の距離が長くなる方向に弾性的に傾斜角度が変化する。また、左右の底面部154bは、
図5(a)において、横部154b2の先端同士の距離が長くなる方向に、X−Y平面上で弾性的に変形する。このように、本実施の形態においては、略L字状の底面部154bも弾性的に変形するので、端壁カバー部157の下端部157cに接続された底面部154bの基端から立設部154cの上端近傍における接触凸部154aまでの長い範囲に亘ってばねとして機能することとなる。したがって、弾性部材として機能する接触腕部154は、長いばね長を有するので、接触凸部154aが第1補強金具51との接触を確実に維持するための接触圧を前記接触凸部154aに付与し得るばね力を発揮することができる。
【0048】
次に、前記第2コネクタ101とともにコネクタ対を構成する第1コネクタ1の構成、及び、前記第2コネクタ101と第1コネクタ1とを嵌合させる動作について説明する。
【0049】
図6は本実施の形態における第1コネクタの斜視図である。
【0050】
本実施の形態における相手方コネクタとしての第1コネクタ1は、左右一対の半体部、すなわち、左半体部10Aと右半体部10Bとを相手方補強金具としての第1補強金具51、及び、インサート成形によって一体成形される被覆部16によって結合することにより、構成されている。なお、前記左半体部10A及び右半体部10Bは、左右に向合うように配置された同一部材であるから、統合的に説明する場合には、半体部10として説明する。前記左半体部10A及び右半体部10Bは、それぞれ、平面視における形状(X−Y面に投影された形状)が略門型であり、結合された左半体部10Aと右半体部10Bとの間の空間は、第1コネクタ1の長手方向(X軸方向)に延在する細長い凹溝部13となっている。該凹溝部13は、第1コネクタ1の上面及び下面において開放された貫通孔である。
【0051】
前記半体部10は、合成樹脂等の絶縁性材料によって一体的に形成され、平面視における形状が略門型である相手方コネクタ本体としての第1ハウジング11を有する。各第1ハウジング11は、該第1ハウジング11の長手方向(X軸方向)に延在する細長い帯状の底板部17と、該底板部17の上面に一体的に形成された第1ハウジング11の長手方向に延在する細長い凸部としての第1凸部12とを含んでいる。該第1凸部12は、横断面の形状がU字を逆さまにしたような形状の部材であって、上側(Z軸負方向側)に位置する湾曲した嵌合面12aと、該嵌合面12aの左右両側に接続された外側面12b及び内側面12cとを有する。外側面12bと内側面12cとは互いに平行で対向する一対の平面であって、第1ハウジング11の長手方向に延在する。なお、第1凸部12の幅方向(Y軸方向)の寸法が底板部17の幅方向の寸法よりも短いので、第1凸部12の下端(Z軸正方向側端)において、底板部17が外側面12b及び内側面12cから幅方向外側に突出している。また、前記底板部17の下面は、第1基板の表面に対向する第1ハウジング11の実装面17aである。
【0052】
そして、各第1凸部12には、相手方端子としての第1端子61が配設されている。該第1端子61は、前記第2端子161と同様のピッチで、かつ、同様の数(図に示される例において、32個)ずつ配設されている。前記第1端子61は、導電性の金属板に打抜き、曲げ等の加工を施すことによって一体的に形成された部材であり、図示されない本体部と、該本体部の一端に接続続されたテール部62と、前記本体部の他端にほぼ90度曲って接続された上下方向に延在する接触部65と、該接触部65の上端にほぼ90度曲って接続された上端部64とを有する。
【0053】
前記テール部62は、底板部17から幅方向外側に延出し、第1基板の導電トレースに連結された接続パッドにはんだ付等によって接続される。なお、前記導電トレースは、典型的には、信号ラインである。さらに、前記接触部65は、第1コネクタ1と第2コネクタ101とが嵌合すると、該第2コネクタ101が備える第2端子161と接触する部分であり、望ましくは、表面から陥没する接触凹部65aを含んでいる。
【0054】
前記第1端子61は、インサート成形によって第1ハウジング11と一体化される。すなわち、第1ハウジング11は、第1端子61をあらかじめ内部にセットした金型のキャビティ内に絶縁性材料を充填することによって成形される。これにより、第1端子61は、テール部62の下面が底板部17の実装面17aに露出し、接触部65及び上端部64の表面が第1凸部12の外側面12b又は内側面12c及び嵌合面12aに露出した状態で、第1ハウジング11に一体的に取付けられる。
【0055】
また、各第1凸部12に取付けられる第1端子61は、隣接するもの同士の姿勢が、第1凸部12の幅方向に関して反対向きとなるように、方向付けられている。図に示される例において、左半体部10Aの第1凸部12に取付けられる第1端子61のうち前端(X軸正方向端)に位置する第1端子61の姿勢は、テール部62が外側(Y軸負方向側)に向けて突出するように方向付けられているのに対して、前端から2番目に位置する第1端子61の姿勢は、テール部62が内側(Y軸正方向側)に向けて突出するように方向付けられている。このように、第1端子61は、交互に反対向きとなるように並べて第1凸部12に取付けられているので、該第1凸部12の両側の各々において突出するテール部62のピッチは、第1端子61のピッチの2倍となる。したがって、第1基板の接続パッドへのはんだ付等による接続作業を容易に行うことができる。また、第1凸部12の外側面12bに露出する接触部65のピッチ、及び、内側面12cに露出する接触部65のピッチも、第1端子61のピッチの2倍となる。
【0056】
そして、前記第1凸部12の長手方向両端には相手方嵌合ガイド部として機能する本体端部である第1突出端部18が各々配設されている。該第1突出端部18は、各第1凸部12の長手方向両端に接続された部材であり、左半体部10Aと右半体部10Bとを結合するように形成される。そして、前記第1突出端部18は、第1コネクタ1及び第2コネクタ101が嵌合された状態において、該第2コネクタ101が備える第2突出端部121の嵌合凹部122に挿入される挿入凸部として機能する。
【0057】
また、前記第1突出端部18は、左右の半体部10の延長端部14、被覆部16及び第1補強金具51によって構成される。
【0058】
各半体部10の第1凸部12の長手方向両端には長手方向に延出する延長端部14がそれぞれ一体的に接続されている。なお、該延長端部14は、内側に向って斜めに傾斜して延出し、第1凸部12の外側面12bより内側に位置している。すなわち、左半体部10Aにおける延長端部14は、右方向(Y軸正方向)に向けて斜めに延出している。また、右半体部10Bにおける延長端部14は、左方向(Y軸負方向)に向けて延出している。
【0059】
そして、左右の半体部10における延長端部14の少なくとも先端近傍は、合成樹脂等の絶縁性材料によって形成される被覆部16によって被覆される。具体的には、左右の半体部10における延長端部14の少なくとも先端近傍同士を近接させ、第1補強金具51によって覆われた状態にしてインサート成形を行うことにより、被覆部16が形成される。これにより、左右の半体部10の延長端部14、被覆部16及び第1補強金具51が一体化した第1突出端部18が形成され、左右の半体部10が結合される。
【0060】
前記第1補強金具51は、金属板に打抜き、曲げ等の加工を施すことによって一体的に形成された部材であり、第1ハウジング11の幅方向に延在する略矩形の上板54と、該上板54の左右両側縁に接続され、下方に向けて延出する略矩形の脚部55と、前記上板54の前後両側縁に接続され、下方に向けて延出する端壁外面覆部52及び端壁内面覆部53とを含んでいる。なお、前記端壁外面覆部52の下端には、テール部52aが接続されている。また、端壁外面覆部52の幅は、端壁内面覆部53の幅よりも大きい。
【0061】
前述のように、前記第1補強金具51は、前記被覆部16と一体化され、第1突出端部18を構成する。そして、前記上板54は第1突出端部18の上面に埋込まれた状態となり、上板54の上面は、被覆部16の上面と面一であって、第1突出端部18の上面の過半を構成する。また、左右の脚部55は第1突出端部18の左右の外側面に埋込まれた状態となり、脚部55の外側面は、被覆部16の外側面と面一であって、第1突出端部18の外側面の過半を構成する。さらに、端壁外面覆部52及び端壁内面覆部53は、第1突出端部18の端壁外面及び端壁内面に埋込まれた状態となり、端壁外面覆部52及び端壁内面覆部53の外面は、被覆部16の端壁外面及び端壁内面と面一であって、第1突出端部18の端壁外面及び端壁内面の過半を構成する。
【0062】
なお、前記テール部52aは、端壁外面覆部52の下端に約90度に曲げて接続され、第1ハウジング11の長手方向外側に向けて延出し、第1基板の導電トレースに連結された接続パッドにはんだ付等によって接続される。そして、前記導電トレースは、典型的には、電力ラインである。なお、必要に応じて、脚部55の下端が第1基板の表面に接近又は当接するようにすることもできる。この場合、脚部55の下端を第1基板の接続パッドへはんだ付等によって接続することにより、第1補強金具51の第1基板への接続強度が向上する。
【0063】
次に、前記構成の第1コネクタ1と第2コネクタ101とを嵌合させる動作について説明する。
【0064】
ここで、第1コネクタ1は、第1端子61のテール部62が図示されない第1基板の導電トレースに連結された接続パッドにはんだ付等によって接続されるとともに、第1補強金具51のテール部52aが第1基板の導電トレースに連結された接続パッドにはんだ付等によって接続されることにより、第1基板に表面実装されているものとする。なお、前記第1端子61のテール部62が接続される接続パッドに連結された導電トレースは、信号ラインであり、前記第1補強金具51のテール部52aが接続される接続パッドに連結された導電トレースは電力ラインであるものとする。
【0065】
同様に、第2コネクタ101は、第2端子161のテール部162が図示されない第2基板の導電トレースに連結された接続パッドにはんだ付等によって接続されるとともに、第2補強金具151のテール部156が第2基板の導電トレースに連結された接続パッドにはんだ付等によって接続されることにより、第2基板に表面実装されているものとする。なお、前記第2端子161のテール部162が接続される接続パッドに連結された導電トレースは、信号ラインであり、前記第2補強金具151のテール部156が接続される接続パッドに連結された導電トレースは、電力ラインであるものとする。
【0066】
まず、オペレータは、
図1に示されるように、第1コネクタ1の第1ハウジング11の嵌合面としての第1凸部12の嵌合面12aと第2コネクタ101の第2ハウジング111の嵌合面111aとを対向させた状態とし、第1コネクタ1の第1凸部12の位置が第2コネクタ101の対応する凹溝部112aの位置と合致し、第1コネクタ1の第1突出端部18の位置が第2コネクタ101の対応する嵌合凹部122の位置と合致すると、第1コネクタ1と第2コネクタ101との位置合せが完了する。
【0067】
この状態で、第1コネクタ1及び/又は第2コネクタ101を相手側に接近する方向、すなわち、嵌合方向に移動させると、第1コネクタ1の第1凸部12及び第1突出端部18が第2コネクタ101の凹溝部112a及び嵌合凹部122内に挿入される。これにより、第1コネクタ1と第2コネクタ101との嵌合が完了する。そして、第1端子61と第2端子161とが導通した状態となるとともに、第1補強金具51と第2補強金具151とが導通した状態となる。
【0068】
ところで、面積の広い第1基板及び第2基板に第1コネクタ1及び第2コネクタ101が各々実装されているので、オペレータは、第1コネクタ1の嵌合面と第2コネクタ101の嵌合面とを目視することができず、手探りで嵌合作業を行うこととなる。すると、手探りなので正確な位置合せをすることができず、第1コネクタ1の位置と第2コネクタ101の位置とがずれてしまうことがある。例えば、第1コネクタ1に対して第2コネクタ101がX軸方向やY軸方向に位置ずれして、第2コネクタ101の嵌合凹部122が第1コネクタ1の第1突出端部18の位置から外れた状態となることがある。
【0069】
このような状態で、オペレータが第1コネクタ1及び/又は第2コネクタ101を嵌合方向に移動させると、例えば、第1コネクタ1の第1突出端部18を覆う第1補強金具51の上板54が、嵌合凹部122の側方を画定する側壁延長部121cに当接するので、該側壁延長部121cは下方に向いた強い押圧力を受けることとなる。しかし、前述のように、第2補強金具151の側壁上カバー部153bが側壁延長部121cの上側の少なくとも一部を覆っているので、側壁延長部121cは、損傷を受けたり破損したりすることがない。なお、端壁部121bも、端壁カバー部157に覆われているので、損傷を受けたり破損したりすることがない。また、第2凸部113の端部も島端カバー部155aに覆われているので、損傷を受けたり破損したりすることがない。
【0070】
さらに、端壁カバー部157が斜面部157bを含み、かつ、側壁上カバー部153bが傾斜面部153dを含み、前記斜面部157b及び傾斜面部153dが誘込み面としての機能を発揮するので、第1コネクタ1の第1突出端部18は、第2コネクタ101の嵌合凹部122の位置から外れていても、いわゆるセルフアライメント機能によって、第2コネクタ101の嵌合凹部122との位置合せが自動的に行われ、嵌合凹部122内にスムーズに挿入される。したがって、第1コネクタ1と第2コネクタ101とを容易に嵌合することができる。
【0071】
このように、本実施の形態において、第2コネクタ101は、第2ハウジング111と、第2ハウジング111に取付けられる第2端子161と、第2ハウジング111に取付けられる第2補強金具151とを備える。そして、第2ハウジング111は、長手方向両端に形成された第2突出端部121であって、第1コネクタ1の第1ハウジング11の長手方向両端に形成された第1突出端部18が挿入される嵌合凹部122が形成された第2突出端部121を含み、第2補強金具151は、第2ハウジング111の幅方向に延在する第2本体部152であって、第2突出端部121の端壁部121bの外側に取付けられる第2本体部152と、第2本体部152の上端に接続され、端壁部121bの上側及び内側の少なくとも一部を覆う端壁カバー部157と、端壁カバー部157の下端に接続された一対の弾性変形可能な接触腕部154とを含み、各接触腕部154は、嵌合凹部122の底面に沿って延在する底面部154bと、底面部154bの先端から上方に延出する立設部154cとを含み、底面部154bは端壁カバー部157の下端から第2ハウジング111の長手方向中心に向けて延出する縦部154b1と、縦部154b1の先端から第2ハウジング111の幅方向外側に向けて延出する横部154b2とを含み、立設部154cは、その先端近傍に形成され、第2ハウジング111の幅方向中心に向けて膨出する接触凸部154aを含んでいる。
【0072】
これにより、簡素な構成でありながら、接触凸部154aに必要な接触圧を付与し得るばね力を発揮可能な程度に接触腕部154のばね長を確保することができ、第2コネクタ101の小型化が可能となる。また、第2コネクタ101の製造が容易となるとともに、第2コネクタ101の信頼性が向上する。
【0073】
また、第2補強金具151は、端壁カバー部157の下端に接続され、嵌合凹部122の底面の少なくとも一部を覆う凹部カバー部155を含み、凹部カバー部155は、第2ハウジング111の幅方向に関して一対の接触腕部154の縦部154b1同士の間に、縦部154b1から離間して配設され、嵌合凹部122の底板122bの一部分であって凹部カバー部155の両側に位置する部分と一体化されている。これにより、底板122bの強度が向上するとともに、第2ハウジング111が成形される際に、絶縁性材料が底板122bに相当する箇所をスムーズに流れて金型のキャビティ内を隙間なく充填することができる。
【0074】
さらに、底面部154bは、嵌合凹部122の底板122bに形成された底板開口128b内に収容され、立設部154cは、嵌合凹部122の側壁延長部121cの内側面に形成された側壁凹部128a内に収容される。したがって、接触腕部154は、第2ハウジング111の各部と干渉することなく、弾性的に変形可能である。
【0075】
さらに、底面部154bは、上下方向から観た形状が略L字状であり、横部154b2が第2ハウジング111の幅方向外側に向けて変位するように弾性変形可能であり、立設部154cは、前後方向から観た形状が略S字状であり、接触凸部154aが第2ハウジング111の幅方向外側に向けて変位するように弾性変形可能である。したがって、弾性部材として機能する接触腕部154は、長いばね長を有するので、十分な接触圧を接触凸部154aに付与し得るばね力を発揮することができる。
【0076】
さらに、第2補強金具151は、第2本体部152の両端に接続され、第2ハウジング111の長手方向中心を向いて延出する左右一対の側方覆部153と、側方覆部153の上端に接続され、嵌合凹部122の側壁延長部121cの上側の少なくとも一部を覆う側壁上カバー部153bと、第2本体部152に形成された貫通孔152aとを更に含み、第2補強金具151は、インサート成形によって第2ハウジング111と一体化された部材である。これにより、第2ハウジング111の第2突出端部121が第2補強金具151と確実に一体化され、第2突出端部121の強度が向上し、損傷を受けたり破損したりすることがない。
【0077】
なお、本明細書の開示は、好適で例示的な実施の形態に関する特徴を述べたものである。ここに添付された特許請求の範囲内及びその趣旨内における種々の他の実施の形態、修正及び変形は、当業者であれば、本明細書の開示を総覧することにより、当然に考え付くことである。例えば、端子の千鳥配置は規則的でなくてもよい。また、左右の半体部で端子の配置が同じ必要はない。さらに、左右の半体部が線対称でなくてもよい。