(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-182786(P2020-182786A)
(43)【公開日】2020年11月12日
(54)【発明の名称】電気溶接用保護眼鏡
(51)【国際特許分類】
A61F 9/06 20060101AFI20201016BHJP
G02C 7/10 20060101ALI20201016BHJP
G02C 1/06 20060101ALI20201016BHJP
【FI】
A61F9/06 305
G02C7/10
G02C1/06
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2019-112395(P2019-112395)
(22)【出願日】2019年6月17日
(11)【特許番号】特許第6620283号(P6620283)
(45)【特許公報発行日】2019年12月18日
(31)【優先権主張番号】201910357200.5
(32)【優先日】2019年4月29日
(33)【優先権主張国】CN
(71)【出願人】
【識別番号】519322543
【氏名又は名称】東営秀春労保用品有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100115303
【弁理士】
【氏名又は名称】岩永 和久
(72)【発明者】
【氏名】帥▲こく▼玉
【テーマコード(参考)】
2H006
【Fターム(参考)】
2H006BE01
(57)【要約】
【課題】本発明は電気溶接用保護眼鏡を開示した。
【解決手段】
リム及び前記リムの両側端面に左右対称的に固定的に設置された固定ロッドを含み、前記固定ロッドの後側にはテンプルがヒンジにより連結され、前記リムの中には前後に貫通している光透り孔が左右対称的に設置され、前記リムの中には前記光透り孔に連通しているレンズチャンバが左右対称的に設置され、前記レンズチャンバの中にはレンズが装着され、本発明には複数の組の遮光シートが設置され、同時に本発明にはまた光線センサが設置され、レンズを透過する光線を測ることができ、射込む光線の強度が設定値より低い時、自動的に遮光シートの数を調節でき、これにより射込む光線の強度を調節することを実現し、実用性をはるかに上げる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
正面視で、リム及び前記リムの両側端面に左右対称的に固定的に設置された固定ロッドを含み、前記固定ロッドの後側にはテンプルがヒンジにより連結され、前記リムの中には前後に貫通している光透り孔が左右対称的に設置され、前記リムの中には前記光透り孔に連通しているレンズチャンバが左右対称的に設置され、前記レンズチャンバの中にはレンズが装着され、前記レンズの中にはせめて二組の装着溝が設置され、左側の前記レンズチャンバの後壁には光線センサが固定的に設置され、前記光線センサは光線が前記レンズを透過する強度を測ることができ、前記リムの中には前記レンズチャンバの上側に位置しており、且つ前記レンズチャンバに連通している伝動チャンバが左右対称的に設置され、前記伝動チャンバの左右内壁の間には回転軸が回転できるように設置され、前記回転軸が前記装着溝の上側に設置され、且つ前記回転軸の数と前記装着溝の数とが同じであり、前記回転軸にはリールが固定的に設置され、前記リールには遮光シートが巻きつくように設置され、前記遮光シートの下側が前記装着溝の中に伸びており、前記伝動チャンバの中には動力機構が設置され、前記動力機構は前記光線センサと通電できるように連結されたモータを含み、前記動力機構が前記回転軸と伝動できるように連結され、前記光線センサは光線の強度が設定値より高いまたは低いということを測った時、前記動力機構が前記リールを駆動して回転させ、これにより前記遮光シートを巻くまたは出すことを特徴とする電気溶接用保護眼鏡。
【請求項2】
前記動力機構は前記伝動チャンバの内壁の中に回転できるように設置された回り軸を含み、前記回り軸が左側の前記伝動チャンバを貫通して右側の伝動チャンバの中まで伸びており、前記モータが左側の前記伝動チャンバの左壁に固定的に設置され、前記モータの右側には動力軸が動力が伝達できるように連結され、前記回転軸のうち互いに離れている一端にはギヤが固定的に設置され、前記伝動チャンバの中には回転盤が設置され、前記回転盤の中には開口が向き合っているラックチャンバが設置され、前記ギヤが前記ラックチャンバの中に設置され、前記ラックチャンバの内壁には弧状ラックが固定的に設置され、前記弧状ラックと前記ギヤとが噛み合い始めるから噛み合い終わるまでの期間に前記遮光シートを連動させて完全に収めるまたは出し、前記回転盤のうち互いに離れている端面には伝動軸が固定的に設置され、左側の前記伝動軸が前記動力軸と固定的に連結され、前記伝動軸には下プーリが固定的に設置され、前記回り軸には左右対称の上プーリが固定的に設置され、前記上プーリと前記下プーリとの間はベルトにより伝動できるように連結されていることを特徴とする請求項1に記載の電気溶接用保護眼鏡。
【請求項3】
前記装着溝の左右内壁にはばね溝が設置され、前記ばね溝の中には連結ブロックが上下にスライドできるように設置され、前記連結ブロックが前記遮光シートと固定的に連結され、前記連結ブロックと前記ばね溝の底壁との間にはばねが連結され、前記遮光シートが前記装着溝の中で完全に広げられた後、前記ばねが引っ張っていなく伸縮していない状態にあり、前記回り軸にはラチェットギヤが固定的に設置され、前記伝動チャンバの中にはラチェット歯止めが設置されていることを特徴とする請求項2に記載の電気溶接用保護眼鏡。
【請求項4】
前記回り軸が前記リムの左側まで伸びており、前記回り軸の左端にはつまみが固定的に設置され、前記リムの左端面にはスライド溝が設置され、前記スライド溝の中には制御スライダがスライドできるように設置され、前記制御スライダと前記スライド溝の底壁との間には復帰ばねが設置され、前記制御スライダの右端面には連結ロッドが固定的に設置され、前記連結ロッドの右端が前記伝動チャンバの中まで伸びており、前記ラチェット歯止めが前記連結ロッドの右端に設置され、前記つまみを回転させることにより手動で調整できることを特徴とする請求項1に記載の電気溶接用保護眼鏡。
【請求項5】
前記レンズの面積が前記レンズチャンバの開口面積より大きいことを特徴とする請求項1に記載の電気溶接用保護眼鏡。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は保護眼鏡分野を取り上げて、具体的には電気溶接用保護眼鏡である。
【背景技術】
【0002】
溶接の作業を行う時、体を害する電気弧光が生じ、保護眼鏡をかけて保護を行い、異なる種類の溶接が生じた光線の強度が違い、従来の保護眼鏡は遮光度を調整できないため、溶接の光線の強度が低い時、同じ保護眼鏡を使用すると適応しにくく、交換する必要があり、上記の問題に対し、本装置を提出した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】中国特許出願公開第102349845号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は電気溶接用保護眼鏡を提供し、従来技術における上記欠点を解消することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は電気溶接用保護眼鏡であり、リム及び前記リムの両側端面に左右対称的に固定的に設置された固定ロッドを含み、前記固定ロッドの後側にはテンプルがヒンジにより連結され、前記リムの中には前後に貫通している光透り孔が左右対称的に設置され、前記リムの中には前記光透り孔に連通しているレンズチャンバが左右対称的に設置され、前記レンズチャンバの中にはレンズが装着され、前記レンズの中にはせめて二組の装着溝が設置され、左側の前記レンズチャンバの後壁には光線センサが固定的に設置され、前記光線センサは光線が前記レンズを透過する強度を測ることができ、前記リムの中には前記レンズチャンバの上側に位置しており、且つ前記レンズチャンバに連通している伝動チャンバが左右対称的に設置され、前記伝動チャンバの左右内壁の間には回転軸が回転できるように設置され、前記回転軸が前記装着溝の上側に設置され、且つ前記回転軸の数と前記装着溝の数とが同じであり、前記回転軸にはリールが固定的に設置され、前記リールには遮光シートが巻きつくように設置され、前記遮光シートの下側が前記装着溝の中に伸びており、前記伝動チャンバの中には動力機構が設置され、前記動力機構は前記光線センサと通電できるように連結されたモータを含み、前記動力機構が前記回転軸と伝動できるように連結され、前記光線センサは光線の強度が設定値より高いまたは低いということを測った時、前記動力機構が前記リールを駆動して回転させ、これにより前記遮光シートを巻くまたは出す。
【0006】
好ましくは、前記動力機構は前記伝動チャンバの内壁の中に回転できるように設置された回り軸を含み、前記回り軸が左側の前記伝動チャンバを貫通して右側の伝動チャンバの中まで伸びており、前記モータが左側の前記伝動チャンバの左壁に固定的に設置され、前記モータの右側には動力軸が動力が伝達できるように連結され、前記回転軸のうち互いに離れている一端にはギヤが固定的に設置され、前記伝動チャンバの中には回転盤が設置され、前記回転盤の中には開口が向き合っているラックチャンバが設置され、前記ギヤが前記ラックチャンバの中に設置され、前記ラックチャンバの内壁には弧状ラックが固定的に設置され、前記弧状ラックと前記ギヤとが噛み合い始めるから噛み合い終わるまでの期間に前記遮光シートを連動させて完全に収めるまたは出し、前記回転盤のうち互いに離れている端面には伝動軸が固定的に設置され、左側の前記伝動軸が前記動力軸と固定的に連結され、前記伝動軸には下プーリが固定的に設置され、前記回り軸には左右対称の上プーリが固定的に設置され、前記上プーリと前記下プーリとの間はベルトにより伝動できるように連結されている。
【0007】
好ましくは、前記装着溝の左右内壁にはばね溝が設置され、前記ばね溝の中には連結ブロックが上下にスライドできるように設置され、前記連結ブロックが前記遮光シートと固定的に連結され、前記連結ブロックと前記ばね溝の底壁との間にはばねが連結され、前記遮光シートが前記装着溝の中で完全に広げられた後、前記ばねが引っ張っていなく伸縮していない状態にあり、前記回り軸にはラチェットギヤが固定的に設置され、前記伝動チャンバの中にはラチェット歯止めが設置されている。
【0008】
好ましくは、前記回り軸が前記リムの左側まで伸びており、前記回り軸の左端にはつまみが固定的に設置され、前記リムの左端面にはスライド溝が設置され、前記スライド溝の中には制御スライダがスライドできるように設置され、前記制御スライダと前記スライド溝の底壁との間には復帰ばねが設置され、前記制御スライダの右端面には連結ロッドが固定的に設置され、前記連結ロッドの右端が前記伝動チャンバの中まで伸びており、前記ラチェット歯止めが前記連結ロッドの右端に設置され、前記つまみを回転させることにより手動で調整できる。
【0009】
好ましくは、前記レンズの面積が前記レンズチャンバの開口面積より大きい。
【発明の効果】
【0010】
以上のように、本発明には複数の組の遮光シートが設置され、同時に本発明にはまた光線センサが設置され、レンズを透過する光線を測ることができ、射込む光線の強度が設定値より低い時、自動的に遮光シートの数を調節でき、これにより射込む光線の強度を調節することを実現し、実用性をはるかに上げる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
下記に
図1〜7をあわせて本発明について詳しく説明し、便利に説明するために、下記の方向を以下のように規定する:
図1は本発明装置の正面図であり、以下に述べる上下左右前後の方向と
図1の自身投影関係の上下左右前後の方向とが一致である。
【0012】
【
図1】
図1は本発明の電気溶接用保護眼鏡の全体構成模式図
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下は付図説明と実施例を交えて本発明について更に説明し、本発明の方式は以下の実施例を含むが、これのみに限定されるものではない。
【0014】
図1〜7を参照し、本発明の電気溶接用保護眼鏡は、リム10及び前記リム10の両側端面に左右対称的に固定的に設置された固定ロッド12を含み、前記固定ロッド12の後側にはテンプル14がヒンジにより連結され、前記リム10の中には前後に貫通している光透り孔13が左右対称的に設置され、前記リム10の中には前記光透り孔13に連通しているレンズチャンバ15が左右対称的に設置され、前記レンズチャンバ15の中にはレンズ20が装着され、前記レンズ20の中にはせめて二組の装着溝35が設置され、左側の前記レンズチャンバ15の後壁には光線センサ36が固定的に設置され、前記光線センサ36は光線が前記レンズ20を透過する強度を測ることができ、前記リム10の中には前記レンズチャンバ15の上側に位置しており、且つ前記レンズチャンバ15に連通している伝動チャンバ32が左右対称的に設置され、前記伝動チャンバ32の左右内壁の間には回転軸29が回転できるように設置され、前記回転軸29が前記装着溝35の上側に設置され、且つ前記回転軸29の数と前記装着溝35の数とが同じであり、前記回転軸29にはリール30が固定的に設置され、前記リール30には遮光シート16が巻きつくように設置され、前記遮光シート16の下側が前記装着溝35の中に伸びており、前記伝動チャンバ32の中には動力機構100が設置され、前記動力機構100は前記光線センサ36と通電できるように連結されたモータ33を含み、前記動力機構100が前記回転軸29と伝動できるように連結され、前記光線センサ36は光線の強度が設定値より高いまたは低いということを測った時、前記動力機構100が前記リール30を駆動して回転させ、これにより前記遮光シート16を巻くまたは出す。
【0015】
有益的には、前記動力機構100は前記伝動チャンバ32の内壁の中に回転できるように設置された回り軸31を含み、前記回り軸31が左側の前記伝動チャンバ32を貫通して右側の伝動チャンバ32の中まで伸びており、前記モータ33が左側の前記伝動チャンバ32の左壁に固定的に設置され、前記モータ33の右側には動力軸34が動力が伝達できるように連結され、前記回転軸29のうち互いに離れている一端にはギヤ21が固定的に設置され、前記伝動チャンバ32の中には回転盤26が設置され、前記回転盤26の中には開口が向き合っているラックチャンバ28が設置され、前記ギヤ21が前記ラックチャンバ28の中に設置され、前記ラックチャンバ28の内壁には弧状ラック27が固定的に設置され、前記弧状ラック27と前記ギヤ21とが噛み合い始めるから噛み合い終わるまでの期間に前記遮光シート16を連動させて完全に収めるまたは出し、前記回転盤26のうち互いに離れている端面には伝動軸22が固定的に設置され、左側の前記伝動軸22が前記動力軸34と固定的に連結され、前記伝動軸22には下プーリ23が固定的に設置され、前記回り軸31には左右対称の上プーリ25が固定的に設置され、前記上プーリ25と前記下プーリ23との間はベルト24により伝動できるように連結されている。
【0016】
有益的には、前記装着溝35の左右内壁にはばね溝17が設置され、前記ばね溝17の中には連結ブロック18が上下にスライドできるように設置され、前記連結ブロック18が前記遮光シート16と固定的に連結され、前記連結ブロック18と前記ばね溝17の底壁との間にはばね19が連結され、前記遮光シート16が前記装着溝35の中で完全に広げられた後、前記ばね19が引っ張っていなく伸縮していない状態にあり、前記回り軸31にはラチェットギヤ42が固定的に設置され、前記伝動チャンバ32の中にはラチェット歯止め41が設置されている。
【0017】
有益的には、前記回り軸31が前記リム10の左側まで伸びており、前記回り軸31の左端にはつまみ11が固定的に設置され、前記リム10の左端面にはスライド溝38が設置され、前記スライド溝38の中には制御スライダ37がスライドできるように設置され、前記制御スライダ37と前記スライド溝38の底壁との間には復帰ばね39が設置され、前記制御スライダ37の右端面には連結ロッド40が固定的に設置され、前記連結ロッド40の右端が前記伝動チャンバ32の中まで伸びており、前記ラチェット歯止め41が前記連結ロッド40の右端に設置され、前記つまみ11を回転させることにより手動で調整できる。
【0018】
有益的には、前記レンズ20の面積が前記レンズチャンバ15の開口面積より大きい。
【0019】
本出願の電気溶接用保護眼鏡の実現方法は、以下のステップを含む:
【0020】
初期状態において、二組の遮光シート16がいずれも完全に装着溝35の中に位置している。
【0021】
眼鏡をかけた後、電源を始動し、この時に溶接を行うことができ、溶接する時に生じた火の光がレンズ20と遮光シート16とにより光線センサ36に射し、光線センサ36が光線の射込む強度が設定値より小さいことを測る時、光線センサ36が信号を発し、これによりモータ33を始動し、モータ33が動力軸34と伝動軸22とにより回転盤26を連動させて回転させ、これにより弧状ラック27が一つのギヤ21と噛み合い、これにより一つの遮光シート16をリール30に巻きつけ、これによりレンズ20を透過する光線を増やし、光線センサ36が光線の射込む強度が依然として設定値より小さいことを測る時、回転盤26が回転し続けてほかの遮光シート16を収める。
【0022】
手動で調節する時、制御スライダ37をスライドさせること又はつまみ11を回転させることにより調節を行うことができる。
【0023】
以上のように、本発明には複数の組の遮光シートが設置され、同時に本発明にはまた光線センサが設置され、レンズを透過する光線を測ることができ、射込む光線の強度が設定値より低い時、自動的に遮光シートの数を調節でき、これにより射込む光線の強度を調節することを実現し、実用性をはるかに上げる。
【0024】
以上に述べたのはただ本発明の具体的な実施方式で、しかし本発明の保護範囲はここに限らないである。全部の創造的な労働を通じなく思いついた変化と取替は本発明の保護範囲にカバーされる。だから本発明の保護範囲は権利要求書が限定される保護範囲を標準とする。
【手続補正書】
【提出日】2019年8月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項4
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項4】
前記回り軸が前記リムの左側まで伸びており、前記回り軸の左端にはつまみが固定的に設置され、前記リムの左端面にはスライド溝が設置され、前記スライド溝の中には制御スライダがスライドできるように設置され、前記制御スライダと前記スライド溝の底壁との間には復帰ばねが設置され、前記制御スライダの右端面には連結ロッドが固定的に設置され、前記連結ロッドの右端が前記伝動チャンバの中まで伸びており、前記ラチェット歯止めが前記連結ロッドの右端に設置され、前記つまみを回転させることにより手動で調整できることを特徴とする請求項3に記載の電気溶接用保護眼鏡。