特開2020-183138(P2020-183138A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特開2020-183138エアバッグの折畳完了体とその折畳方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-183138(P2020-183138A)
(43)【公開日】2020年11月12日
(54)【発明の名称】エアバッグの折畳完了体とその折畳方法
(51)【国際特許分類】
   B60R 21/237 20060101AFI20201016BHJP
   B60R 21/203 20060101ALI20201016BHJP
【FI】
   B60R21/237
   B60R21/203
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2019-87176(P2019-87176)
(22)【出願日】2019年5月2日
(71)【出願人】
【識別番号】000241463
【氏名又は名称】豊田合成株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100076473
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 昭夫
(72)【発明者】
【氏名】柳澤 利仁
(72)【発明者】
【氏名】小松 学倫
(72)【発明者】
【氏名】東 日出雄
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 徹
【テーマコード(参考)】
3D054
【Fターム(参考)】
3D054AA02
3D054AA07
3D054AA13
3D054BB01
3D054CC29
3D054DD10
3D054EE26
3D054FF16
(57)【要約】
【課題】膨張用ガスの流入初期時の受止側壁部の中央付近の上方への突出と、ラジアル折りの折畳部位の折りの解消と、を迅速に行えるエアバッグの折畳完了体を提供すること。
【解決手段】エアバッグ30の外周壁31における車体側壁部32と受止側壁部35とを展開させた状態の外周縁を、流入用開口33側に集めるラジアル折りして、折り畳み、底面51に、膨張用ガス供給用のインフレーター18の上部18bを収納する収納凹部52を備える。インフレーターからの膨張用ガスGを受止側壁部の中央内側面36に供給する直線状供給路58が、収納凹部から直線的に延びて形成される。ラジアル折りの折畳部位56は、収納凹部の周囲で、直線状供給路の元部58aから先端部58cまでの間の中間部58bの周囲を囲むように、配設される。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外周壁が、膨張用ガスの流入用開口を有した車体側壁部と、該車体側壁部の外周縁から連なるとともに、前記流入用開口を覆うように配設されて、保護対象者を受け止める受止側壁部と、を備えて構成され、
前記車体側壁部に前記受止側壁部を重ねて平らに展開させた状態の外周縁側を、前記流入用開口の上方側に集めるラジアル折りして、折り畳まれるとともに、
底面の中央付近に、膨張用ガスを供給するインフレーターにおけるガス供給口側の上部を収納する収納凹部を設けて構成されるエアバッグの折畳完了体であって、
前記収納凹部の天井面の中央付近から、上面側に配置される前記受止側壁部の中央付近の内側面まで、直線的に延びて、前記インフレーターからの膨張用ガスを、前記受止側壁部の中央付近の内側面に供給可能な直線状供給路、が形成され、
前記ラジアル折りの折畳部位が、前記収納凹部の周囲の側方と上方とを覆うように、配設されるとともに、前記直線状供給路における前記収納凹部の天井面の中央付近の元部から前記受止側壁部の中央付近の内側面側に配置される先端部までの間の中間部の周囲を囲むように、配設されていることを特徴とするエアバッグの折畳完了体。
【請求項2】
上面側の中央付近に、前記受止側壁部の中央付近の周縁を、前記受止側壁部の中央付近の下方で、かつ、前記直線状供給路の前記中間部側に折り込んだ折込部、が配設され、
前記直線状供給路の先端部が、前記折込部の上方側に、前記中間部から平らに展開する板状部として、上面の表面側に配設されていることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグの折畳完了体。
【請求項3】
エアバッグの外周壁が、膨張用ガスの流入用開口を有した車体側壁部と、該車体側壁部の外周縁から連なるとともに、前記流入用開口を覆うように配設されて、保護対象者を受け止める受止側壁部と、を備えて構成され、
前記エアバッグの折畳完了体が、
前記車体側壁部に前記受止側壁部を重ねて平らに展開させた状態の外周縁側を、前記流入用開口の上方側に集めるラジアル折りにより、折り畳まれて形成されるとともに、
底面の中央付近に、膨張用ガスを供給するインフレーターにおけるガス供給口側の上部を収納する収納凹部を設け、
該収納凹部の天井面の中央付近から、上面側に配置される前記受止側壁部の中央付近の内側面まで、直線的に延びて、前記インフレーターからの膨張用ガスを、前記受止側壁部の中央付近の内側面に供給可能な直線状供給路、を設け、
前記ラジアル折りの折畳部位を、前記収納凹部の周囲の側方と上方とに配設させるとともに、前記直線状供給路における前記収納凹部の天井面の中央付近の元部から前記受止側壁部の中央付近の内側面側に配置される先端部までの間の中間部の周囲を囲むように、配設させているエアバッグの折畳完了体の折畳方法であって、
ラジアル折りする際、
前記流入用開口を経て、前記受止側壁部の中央付近の内側面を持ち上げる前記直線状供給路形成用の棒部材を挿入させた状態で、ラジアル折りし、
さらに、前記棒部材を抜いて、抜いた跡を前記直線状供給路として形成することを特徴とするエアバッグの折畳完了体の折畳方法。
【請求項4】
前記車体側壁部に前記受止側壁部を重ねて平らに展開させた状態の外周縁側を、前記流入用開口の上方側に集めるようにラジアル折りする際、
前記流入用開口を中心とした放射方向に配置された多数の押し治具を、前記流入用開口側に押し込むとともに、押し込み時、前記流入用開口の周方向にずれた複数のグループを、順に、押し込んで、ラジアル折りする構成とするとともに、
押し込み前に挿入させておいた前記直線状供給路形成用の棒部材を、第1回目の第1グループの押し治具を押し込んだ後に、抜いて、後続のグループの押し治具を押し込んで、ラジアル折りすることを特徴とする請求項3に記載のエアバッグの折畳完了体の折畳方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に搭載されるエアバッグ装置に使用されて、膨張完了時に保護対象者を受け止めて保護可能なエアバッグの折畳完了体とその折畳方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のエアバッグ装置のエアバッグでは、外周壁が、膨張用ガスの流入用開口を有した車体側壁部(下パネルとも言う)と、車体側壁部の外周縁から連なるとともに、流入用開口を覆うように配設されて、保護対象者を受け止める受止側壁部(上パネル、あるいは、乗員側壁部、あるいは、運転者側壁部ともいう)と、を備えて構成されていた(例えば、特許文献1,2参照)。これらのエアバッグでは、エアバッグ装置として車両に搭載する際、折畳完了体に折り畳まれており、折畳完了体は、車体側壁部に受止側壁部を重ねて平らに展開させた状態の外周縁側を、流入用開口の周囲や上方側に集めるような折畳部位、を設けるラジアル折りにより、折り畳まれて、形成されていた。
【0003】
また、折畳完了体は、底面の中央付近に、膨張用ガスを供給するインフレーターにおけるガス供給口側の上部を収納する収納凹部を設けて構成されており、収納凹部は、折畳完了体の底面から上面側の受止側壁部の中央付近の内側まで、長く円柱状に延びるよう形成されていたり(特許文献1参照)、あるいは、折畳完了体の底面の中央付近に、インフレーターの上部付近だけを収納可能な短い円柱状の凹部として、形成されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−144993号公報
【特許文献2】特開2017−128279号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に記載のエアバッグの折畳完了体では、ラジアル折りの折畳部位が長い円柱状の収納凹部の周囲を囲むように配設されており、収納凹部の天井面側に、受止側壁部の中央付近を配設させているだけであって、膨張用ガスの流入初期時、受止側壁部の中央付近の上方への突出は良好となるものの、ラジアル折りした折畳部位の折りの解消が不十分となっていた。また、特許文献2に記載の折畳完了体では、ラジアル折りの折畳部位が、短い長さの円柱状の収納凹部の周囲と上方とを覆うように配設されており、ラジアル折りの折畳部位の展開が良好であるものの、膨張用ガスの流入初期時、受止側壁部の中央付近の上方への展開をより迅速にする点で、改善の余地があった。すなわち、従来の折畳完了体では、受止側壁部の中央付近の上方への展開と、ラジアル折りの折畳部位の折りの解消とを、共に迅速にする点に課題があった。
【0006】
本発明は、上述の課題を解決するものであり、膨張用ガスの流入初期時の受止側壁部の中央付近の上方への突出と、ラジアル折りの折畳部位の折りの解消と、を共に迅速に行えるエアバッグの折畳完了体とその折畳方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るエアバッグの折畳完了体は、外周壁が、膨張用ガスの流入用開口を有した車体側壁部と、該車体側壁部の外周縁から連なるとともに、前記流入用開口を覆うように配設されて、保護対象者を受け止める受止側壁部と、を備えて構成され、
前記車体側壁部に前記受止側壁部を重ねて平らに展開させた状態の外周縁側を、前記流入用開口の上方側に集めるラジアル折りして、折り畳まれるとともに、
底面の中央付近に、膨張用ガスを供給するインフレーターにおけるガス供給口側の上部を収納する収納凹部を設けて構成されるエアバッグの折畳完了体であって、
前記収納凹部の天井面の中央付近から、上面側に配置される前記受止側壁部の中央付近の内側面まで、直線的に延びて、前記インフレーターからの膨張用ガスを、前記受止側壁部の中央付近の内側面に供給可能な直線状供給路、が形成され、
前記ラジアル折りの折畳部位が、前記収納凹部の周囲の側方と上方とを覆うように、配設されるとともに、前記直線状供給路における前記収納凹部の天井面の中央付近の元部から前記受止側壁部の中央付近の内側面側に配置される先端部までの間の中間部の周囲を囲むように、配設されていることを特徴とする。
【0008】
本発明に係るエアバッグの折畳完了体は、膨張用ガスの流入初期時、収納凹部内に膨張用ガスが充満し、収納凹部の内周面を押圧する。その際、一部の膨張用ガスが、直線状供給路の元部から、中間部を経て、先端部まで直線的に迅速に流れて、先端部の配置された受止側壁部の中央付近の内側面に到達することから、受止側壁部の中央付近が、迅速に押し上げられ、かつ、素早く展開することとなる。また、収納凹部の天井面における直線状供給路の周囲の部位も、すなわち、ラジアル折りの折畳部位も、膨張用ガスに押し上げられて、折畳完了体の収納部位から迅速に突出し、そして、折りを解消しつつ展開できる。
【0009】
したがって、本発明に係るエアバッグの折畳完了体は、膨張用ガスの流入初期時の受止側壁部の中央付近の上方への突出と、ラジアル折りの折畳部位の折りの解消と、を共に迅速に行うことができる。
【0010】
そして、本発明に係るエアバッグの折畳完了体は、上面側の中央付近に、前記受止側壁部の中央付近の周縁を、前記受止側壁部の中央付近の下方で、かつ、前記直線状供給路の前記中間部側に折り込んだ折込部、が配設され、
前記直線状供給路の先端部が、前記折込部の上方側に、前記中間部から平らに展開する板状部として、上面の表面側に配設されていることが望ましい。
【0011】
このような構成では、直線状供給路の先端部が、折畳完了体の上面の表面側で、平らに展開された板状部として、広い面積として露出するように配設されていることから、膨張用ガスの流入初期時、直線状供給路を通ってきた膨張用ガスが、直線状供給路の先端部の板状部に流入し、受止側壁部の中央付近を、迅速に、広い平坦な部位として、突出させ、さらに、折込部の折りを解消させて、広く展開させることとなる。そのため、このエアバッグでは、接近していた保護対象者を、平坦な広い面積で受け止めて、好適に保護することができる。
【0012】
本発明に係るエアバッグの折畳完了体の折畳方法では、エアバッグの外周壁が、膨張用ガスの流入用開口を有した車体側壁部と、該車体側壁部の外周縁から連なるとともに、前記流入用開口を覆うように配設されて、保護対象者を受け止める受止側壁部と、を備えて構成され、
前記エアバッグの折畳完了体が、
前記車体側壁部に前記受止側壁部を重ねて平らに展開させた状態の外周縁側を、前記流入用開口の上方側に集めるラジアル折りにより、折り畳まれて形成されるとともに、
底面の中央付近に、膨張用ガスを供給するインフレーターにおけるガス供給口側の上部を収納する収納凹部を設け、
該収納凹部の天井面の中央付近から、上面側に配置される前記受止側壁部の中央付近の内側面まで、直線的に延びて、前記インフレーターからの膨張用ガスを、前記受止側壁部の中央付近の内側面に供給可能な直線状供給路、を設け、
前記ラジアル折りの折畳部位を、前記収納凹部の周囲の側方と上方とに配設させるとともに、前記直線状供給路における前記収納凹部の天井面の中央付近の元部から前記受止側壁部の中央付近の内側面側に配置される先端部までの間の中間部の周囲を囲むように、配設させているエアバッグの折畳完了体の折畳方法であって、
ラジアル折りする際、
前記流入用開口を経て、前記受止側壁部の中央付近の内側面を持ち上げる前記直線状供給路形成用の棒部材を挿入させた状態で、ラジアル折りし、
さらに、前記棒部材を抜いて、抜いた跡を前記直線状供給路として形成することを特徴とする。
【0013】
本発明に係るエアバッグの折畳完了体の折畳方法では、直線状供給路形成用の棒部材を、車体側壁部に受止側壁部を重ねて平らに展開させたエアバッグの初期展開体において、流入用開口から挿入して、受止側壁部の中央付近を持ち上げた状態で、初期展開体の外周縁を流入用開口の上方側に集めるラジアル折りを行い、そして、棒部材を抜けば、ラジアル折りした折畳部位の中心部分に、棒部材の抜いた跡からなる直線状供給路を形成できる。すなわち、本発明の折畳方法では、中心部分に直線状供給路を設けた折畳完了体を、簡単に、形成することができる。
【0014】
そして、本発明に係るエアバッグの折畳完了体の折畳方法では、前記車体側壁部に前記受止側壁部を重ねて平らに展開させた状態の外周縁側を、前記流入用開口の上方側に集めるようにラジアル折りする際、
前記流入用開口を中心とした放射方向に配置された多数の押し治具を、前記流入用開口側に押し込むとともに、押し込み時、前記流入用開口の周方向にずれた複数のグループを、順に、押し込んで、ラジアル折りする構成とするとともに、
押し込み前に挿入させておいた前記直線状供給路形成用の棒部材を、第1回目の第1グループの押し治具を押し込んだ後に、抜いて、後続のグループの押し治具を押し込んで、ラジアル折りすることが望ましい。
【0015】
このような折畳方法では、棒部材を抜いた跡を、折畳完了体の外周面ととともに、押し治具によりさらに圧縮することから、折畳完了体の外径寸法をより小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の第1実施形態におけるエアバッグの折畳完了体を使用するエアバッグ装置を搭載したステアリングホイールの概略平面図である。
図2】第1実施形態のエアバッグ装置を搭載したステアリングホイールの概略縦断面図であり、図1のII−II部位に対応する。
図3】第1実施形態のエアバッグ装置を搭載したステアリングホイールの概略縦断面図であり、図1のIII−III部位に対応する。
図4】第1実施形態のエアバッグの折畳完了体における直線状供給路を示す概略縦断面図である。
図5】第1実施形態のエアバッグにおける単体での膨張完了状態を示す概略平面図と概略断面図とを示す。
図6】第1実施形態における折畳完了体の概略斜視図である。
図7】第1実施形態のエアバッグの折畳工程の初期段階を説明する図である。
図8】第1実施形態のエアバッグの折畳工程におけるラジアル折りを説明する概略断面図である。
図9】第1実施形態のエアバッグのラジアル折りを説明する概略平面図であり、図8の後の工程を示す。
図10】第1実施形態のエアバッグのラジアル折りを説明する図であり、図9の後の工程を示す。
図11】ラジアル折りの折畳完了前に棒部材を抜く状態を説明する概略断面図である。
図12】第1実施形態のエアバッグの折畳工程における圧縮工程に移行する準備工程を示す概略断面図であり、図10の後の工程を示す。
図13】第1実施形態のエアバッグの圧縮工程での加熱準備段階を説明する図である。
図14】第1実施形態のエアバッグの折畳工程における圧縮工程での圧縮加熱工程を説明する図である。
図15】第1実施形態のエアバッグの圧縮工程での圧縮冷却工程を説明する図である。
図16】第1実施形態のエアバッグの折畳完了体を包むラッピング材を平らに展開した状態の平面図である。
図17】第1実施形態の折畳完了体をラッピング材で包んだ概略断面図である。
図18】第1実施形態のエアバッグの膨張状態を説明する図である。
図19】第2実施形態の折畳完了体を使用したエアバッグ装置の概略縦断面図である。
図20】第2実施形態のエアバッグの折畳完了体における直線状供給路を示す概略縦断面図である。
図21】第2実施形態のエアバッグの折畳工程におけるラジアル折りを説明する概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明すると、第1実施形態のエアバッグ30を折り畳んだ折畳完了体50は、図1〜3に示すように、ステアリングホイールWのボス部Bに取付固定される運転席用のエアバッグ装置10に使用される。ステアリングホイールWは、操舵時に把持する円環状のリング部R、リング部Rの中央に配置されるボス部B、及び、リング部Rとボス部Bとを連結するスポーク部S、を有したステアリングホイール本体1と、ボス部Bの上部に配設されるエアバッグ装置10と、を備えて構成される。
【0018】
なお、本明細書でのエアバッグ装置10、折畳完了体50(エアバッグ30)、ステアリングホイールW等の上下・左右・前後の方向は、ステアリングホイールWを車両のステアリングシャフトSSにナットN止めして接続させた状態における車両の直進操舵時を基準として、上下方向は、そのステアリングシャフトSSの軸方向に沿った上下方向に対応し、左右方向は、そのステアリングシャフトSSの軸直交方向の車両の左右方向に対応し、前後方向は、そのステアリングシャフトSSの軸直交方向の車両の前後方向に対応している。
【0019】
第1実施形態のステアリングホイールWのスポーク部Sは、ボス部Bの左右と後部側の3本として構成されている。ステアリングホイール本体1は、リング部R、ボス部B、及び、スポーク部Sを相互に連結するように配設される芯金2と、リング部Rとリング部R近傍のスポーク部Sの芯金2の部位を覆うウレタン等からなる被覆層3と、を備えて構成されている。被覆層3の表面には、皮革4が巻き付けられている。さらに、リング部Rの前部と後部の内周側には、加飾ガーニッシュ6,8が配設されている。
【0020】
芯金2は、リング部Rに配置されるリング芯金部2a、ボス部Bに配置されてステアリングシャフトSSと接続されるボス芯金部2b、及び、左右のスポーク部Sに配置されてリング芯金部2aとボス芯金部2bとを連結するスポーク芯金部2c、から構成される。スポーク芯金部2cは、第1実施形態の場合、前側の左右の二本のスポーク部Sの部位にしか配設されておらず、後部側のスポーク部には、後述するエアバッグカバー(パッド)20の後方側を覆うように、ベゼル7が配設されている。
【0021】
そして、芯金2のボス芯金部2bの周縁には、エアバッグ装置10の後述するホーンスイッチ機構14の各組付ピン15aを固定させる固定部5が、配設されている。固定部5は、エアバッグ装置10のステアリングホイールWへの取付固定部位であり、下狭まりのテーパ状に貫通する係止孔5aと、ボス芯金部2bの下面側に配置されて、組付ピン15aの先端(下端)を係止する係止ピン5bと、を配設させて構成されている。係止ピン5bは、復元可能に、ボス芯金部2bの下面に沿って、撓み可能なばね材から形成されている。
【0022】
また、ステアリングホイール本体1は、ボス部Bの下面側に、ロアカバー9を配設させて構成されている。
【0023】
エアバッグ装置10は、エアバッグ30を折り畳んだ略円柱状の折畳完了体50と、エアバッグ30に膨張用ガスを供給するインフレーター17と、折畳完了体50を覆ってボス部Bの上面側に配置される合成樹脂製のエアバッグカバー(パッド)20と、折畳完了体50(エアバッグ30)をステアリングホイールWのボス部Bに搭載するために保持して収納する金属製のバッグホルダ(ケース)11と、折畳完了体50を折り崩れしないように包むラッピング材80と、を備えて構成されている。バッグホルダ11は、折畳完了体50を取付固定して収納する部位であるとともに、インフレーター17とエアバッグカバー20とを保持する部位でもある。
【0024】
第1実施形態の場合、エアバッグ30を折り畳んだ折畳完了体50には、底面51側の内部に、エアバッグ30をバッグホルダ11に取付固定するための板金製の四角環状としたリテーナ25が配設されている(図2,3,6,17参照)。そして、エアバッグ30は、リテーナ25を組み付けた状態で、予備折りされて、ラジアル折りするための初期展開体としての折畳準備体44(図8,9参照)に形成され、ついで、ラジアル折りされて予備折畳体49に折り畳まれ(図10,11参照)、さらに、収納凹部52を有した略円柱状の折畳完了体50に賦形され(図12〜15参照)、そして、ラッピング材80に包まれて、バッグ組付体85(図16,17参照)となって、バッグホルダ11に取付固定される。
【0025】
インフレーター17は、図2,3に示すように、円柱状の本体部18を備え、本体部18の外周面には、四角環状のフランジ部19が突設されている。フランジ部19には、リテーナ25の後述するボルト27を貫通させる貫通孔19aが形成されている。本体部18のフランジ部19より上方の上部18b側には、膨張用ガスGを吐出する複数のガス供給口18aが配設されている。
【0026】
エアバッグカバー20は、図1〜3に示すように、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)等の合成樹脂製として、ステアリングホイールWの中央付近のボス部Bの上面側に配設されている。エアバッグカバー20は、ボス部Bの内部に折り畳まれて収納された折畳完了体50の上方を覆う天井壁部21と、天井壁部21の下面から略円筒状に延び、略円柱状の折畳完了体50の側面(外周面)55を覆う側壁部23と、を備えて構成されている。
【0027】
天井壁部21には、膨張するエアバッグ30に押されて前方側に開く円板状のドア部21aが、配設されている。ドア部21aは、前縁側にヒンジ部21bを設けて、周囲に、上方から見て略円弧状とした薄肉の破断予定部21cを設けて構成されている。
【0028】
なお、第1実施形態の場合、ドア部21aの上面側には、合成樹脂製の略円板状のオーナメント22が固着されている。ドア部21aが開くときには、オーナメント22は、ドア部21aと一体的に回転する。
【0029】
エアバッグカバー20の側壁部23は、図1〜3に示すように、前側と左右の斜め後方側との三箇所に、バッグホルダ11に結合される係止脚部24を、配設させている。各係止脚部24は、側壁部23の下端面から下方へ延びるように突設され、それぞれ、バッグホルダ11における係止孔12eを挿通し、係止孔12eの周縁に係止される。係止脚部24は、図3に示すように、側壁部23の内周面に突出する内側突起24aと、側壁部23の外周面側に突出する外側突起24bとを備えて構成され、係止脚部24の係止孔12eへの挿入後に曲げ変形される舌片部12fにより、内側突起24aが係止され、舌片部12fにより係止脚部24が押されて、外側突起24bが、係止孔12eのインフレーター17から離れる外縁側の周縁に、係止されることにより、バッグホルダ11に対し、エアバッグカバー20が、上方への抜けを規制されて係止されることとなる。
【0030】
また、側壁部23は、係止脚部24,24間の下端面を、バッグホルダ11のベースプレート部12に、当接させる構成とし、さらに、係止脚部24によりバッグホルダ11からの上方移動が規制されることから、エアバッグカバー20は、バッグホルダ11に対し、上下動や前後左右の移動を規制されて、取付固定されることとなる。
【0031】
バッグホルダ11は、板金製として、図1〜3に示すように、折畳完了体50、インフレーター17、及び、エアバッグカバー20、を保持し、さらに、スイッチ体15を利用して、エアバッグ装置10をステアリングホイール本体1側に取り付ける板金製の部材として構成されている。バッグホルダ11は、略円環状のベースプレート部12と、ベースプレート部12の外周縁から上方へ突出する側壁支持部13と、を備えて構成されている。
【0032】
ベースプレート部12には、前側と左右の斜め後側とに、舌片部12fを設けた係止孔12eを貫通させて構成される係止部12dが配設され、後側と左右両側とに、各スイッチ体15を固定させる略半円板状のスイッチ支持部12gが配設されている。側壁支持部13は、係止部12dとスイッチ支持部12gとの間におけるエアバッグカバー20の側壁部23の外周面側に、配設され、エアバッグ30の膨張時における側壁部23の膨らむような変形を規制する。
【0033】
また、ベースプレート部12の中央には、エアバッグ30の流入用開口33に対応して、インフレーター17の本体部18を下方から挿入可能な略円形の挿入孔12aが、開口し、挿入孔12aの周縁には、リテーナ25の各ボルト27を貫通させる四個の貫通孔12bが形成されている。挿入孔12aの周縁における貫通孔12bを設けた部位は、リテーナ25を利用して、折畳完了体50とインフレーター17とを取り付けるための取付座12cとなる。
【0034】
なお、各スイッチ支持部12gに配設される3つのスイッチ体15は、ステアリングホイールWのフローティングタイプのホーンスイッチ機構(ホーンスイッチ)14を構成するものである。各スイッチ体15は、図2に示すように、それぞれ、コイルばね15bにより上方へ付勢されるとともに、芯金2の固定部5に対して、上方への抜けを規制されて係止される組付ピン15aにより、上方への付勢位置が規制されている。そして、ホーンスイッチ機構(ホーンスイッチ)14の操作時には、エアバッグ装置10を押下すれば、スイッチ体15内のスイッチ支持部12g側の可動側接点が組付ピン15a側の固定側接点に接近して接触することにより、ホーン作動回路が通電されて、ホーンが作動するように構成されている。
【0035】
なお、詳しくは、エアバッグカバー20の天井壁部21の中央付近を押下操作すると、天井壁部21が、天井壁部21を支持可能な形状保持性を有した折畳完了体50の上面54に当接して、折畳完了体50を下方へ押し、下方に移動する折畳完了体50の底面51が当接しているバッグホルダ11を降下させる。そのため、バッグホルダ11が、ベースプレート部12とともに、各スイッチ体15の可動側接点を下降させて、ホーンを作動させることとなる。
【0036】
エアバッグ30は、図1,2,18の二点鎖線に示すように、球状に近似した厚みのある略円板状の膨張完了形状として、下部側に膨張用ガスを流入するために円形に開口した流入用開口33を備え(図5参照)、流入用開口33の周縁は、バッグホルダ11への取付部34としており、取付部34には、リテーナ25のボルト27を貫通させる4つの貫通孔34aが形成されている。
【0037】
そして、エアバッグ30の外周壁31は、既述の流入用開口33や取付部34を中央付近に配置させた車体側壁部32と、車体側壁部32の外周縁32aに対して外周縁35aを連ならせて、車体側壁部32と対向するように配設されて、保護対象者としての運転者を受け止めるための受止側壁部(運転者側壁部)35と、を備えて構成されている。車体側壁部32と受止側壁部35とは、外形形状を共に円形とした可撓性を有したポリアミドやポリエステル等の合成繊維製のバッグ用基布から形成され、外周縁32a,35aに設けられた縫代32b,35b相互を縫合して、外周壁31が形成されている。
【0038】
また、車体側壁部32の取付部34は、内側面をリテーナ25の後述する底壁部26の下面側に当接されて、バッグホルダ11の取付座12cに固定される略四角環状の部位としている。
【0039】
リテーナ25は、図1〜3,6,17に示すように、中央に、流入用開口33に対応して開口する連通用開口26aを有した四角環状の底壁部26と、底壁部26の外周縁の全周から立ち上るように配設される補強用リブ28と、を備えた板金から形成されている。連通用開口26aは、流入用開口33と同形の円形の開口としている。リテーナ25は、連通用開口26aを中心とした連通用開口26aの周囲の底壁部26から下方に突出し、エアバッグ30の取付部34をバッグホルダ11に固定させるための複数のボルト27、を備えている。各ボルト27は、四角環状の底壁部26の四隅付近から、下方に突設されている。そして、リテーナ25は、エアバッグ30内の流入用開口33の取付部34に配設され、各ボルト27をエアバッグ30の貫通孔34a、バッグホルダ11の貫通孔12b、及び、インフレーター17のフランジ部19の貫通孔19aに、順に貫通させ、各ボルト27にナット29を締結させることにより、バッグホルダ11に対し、エアバッグ30とインフレーター17とを取り付けている。
【0040】
なお、各ボルト27は、後述する係止孔82aに嵌めて、折畳完了体50を包むラッピング材80の側面カバー部82を係止するための留め具、としての機能も有している。
【0041】
また、エアバッグ30内の取付部34の部位には、取付部34の耐熱性を高めるために、円環状の補強布38が縫合され、また、補強布38の外周縁から延設されて、取付部34と受止側壁部35の中央部35cとを連結し、膨張完了時のエアバッグ30の中央部35c付近の取付部34からの離隔距離を規制するテザー39も、配設されている。そのため、リテーナ25は、実際には、補強布38を介在させて、車体側壁部32の取付部34に当接することとなる。
【0042】
エアバッグ30の折畳完了体50は、図2,3,6に示すように、底面51と、底面51と対向するように配設される上面54と、底面51と上面54との間の側面55と、を備えた略円柱状の立体形状としている。底面51の中央付近には、インフレーター17のガス供給口18a側の本体部18における上部18bを収納する略円柱状の収納凹部52が形成されている。なお、折畳完了体50は、平らに展開した車体側壁部32と受止側壁部35との外周縁32a,35aを流入用開口33の上方に集めるラジアル折りにより折り畳まれることから、多数のシワ50aが、上面54側や側面55側、あるいは、内部にも、発生して、形成されている。
【0043】
折畳完了体50は、図7〜10に示すように、平らに展開した初期展開体44から、折畳工程の第1工程としてのラジアル折り工程(図9,10参照)と、折畳工程の第2工程としての圧縮工程(図14,15参照)と、を経て折り畳まれている。折畳工程の第1工程としてのラジアル折り工程は、図9,10に示すように平らに展開した初期展開体44を流入用開口33の上方側に集めて、流入用開口33の上方側に折畳部位56を配設する工程であり、第2工程としての圧縮工程は、折畳完了体50(予備折畳体49)の上面54と底面51とを相互に接近させる方向に圧縮する工程としている。そして、折畳完了体50は、これらの折畳工程を経て形成されている。
【0044】
さらに、折畳完了体50には、図4に示すように、収納凹部52の天井面52aの中央52ac付近から、上面54側に配置される受止側壁部35の中央35ca付近の内側面36まで、直線的に延びて、インフレーター17からの膨張用ガスGを、受止側壁部35の中央35ac付近の内側面36に供給可能な直線状供給路58、が形成されている。
【0045】
ラジアル折りの折畳部位56は、図3,4に示すように、収納凹部52の周囲の側方と上方とに配設されるとともに、直線状供給路58における収納凹部52の天井面52aの中央52ac付近の元部58aから受止側壁部35の中央35ca付近の内側面36側に配置される先端部58cまでの間の中間部58bの周囲を囲むように、配設されている。
【0046】
さらに、第1実施形態の折畳完了体50には、上面54側の中央54a付近に、受止側壁部35の中央35ca付近の周縁35cb(図5,8参照)を、受止側壁部35の中央35ca付近の下方で、かつ、直線状供給路58の中間部58b側に折り込んだ折込部59、が配設されている(図4参照)。そして、直線状供給路58の先端部58cが、折込部59の上方側に、中間部58bから平らに展開する板状部58dとして、上面54の表面側に露出するように配設されている。
【0047】
また、折畳完了体50は、底面51側の外周縁に、リテーナ25の四角環状の底壁部26の外方を凹ませた凹部53を、配設させている(図2参照)。凹部53は、折畳完了体50内にリテーナ25を配設させており、リテーナ25とバッグホルダ11との間へのエアバッグ30の部分的な噛み込み防止のために、形成されている。
【0048】
折畳完了体50を包む(覆う)ラッピング材80は、図16,17に示すように、エアバッグ30の壁部32,35と同様な可撓性を有したポリアミドやポリエステル等の合成繊維製のバッグ用基布から形成されている。ラッピング材80は、折畳完了体50の上面54を覆う天井カバー部81と、側面55から底面51を覆う側面カバー部82と、を備えて構成され、側面カバー部82の先端に、リテーナ25のボルト27に係止させる係止孔82aが、形成されている。天井カバー部81と側面カバー部82との境界部位には、エアバッグ30の膨張時に境界部位を破断するためのスリット83が、配設されている。
【0049】
エアバッグ30の折畳工程を説明すると、まず、図7のAに示すように、各ボルト27を貫通孔34aから突出させるようにして、エアバッグ30内の取付部34にリテーナ25を配設し、ついで、車体側壁部32の上に受止側壁部35を重ねて、エアバッグ30を平らに展開した初期準備体40を形成する。
【0050】
ついで、図7のBに示すように、ラジアル折りするための初期展開体としての折畳準備体44を形成する。折畳準備体44は、初期準備体40の前縁41側に左右方向に沿う折目42を設けて、前縁41を、車体側壁部32における流入用開口33側に接近させるように折り返せば、形成することができる。
【0051】
ついで、折畳準備体44を、図8,9に示すように、バッグ折り機60にセットし、そして、図9,10に示すように、外周縁45側を流入用開口33の上方に集めて、小径とするように、ラジアル折りする。
【0052】
バッグ折り機60は、図8,9に示すように、底側基板61と、底側基板61の上方で上下に移動可能に配設される天井側基板64と、底側基板61上で、底側基板61の中央61b側に移動する8つずつの2種類の押し治具66,67と、を備えて構成されている。底側基板61の上面側の中央61bには、折畳準備体44から突出したリテーナ25の各ボルト27を嵌めるセット部62が、配設されている。底側基板61の上面側におけるセット部62の部位は、エアバッグ30の折畳完了体50の凹部52,53を形成可能な小さな凹凸を有して、底面51側を形成する成形面(型面)61aとなる。また、セット部62の部位は、底側基板61から上方に移動可能に構成されて(図12参照)、ラジアル折り後後の折畳完了体50(予備折畳体49)を、圧縮工程に移行できるように、押し出して、取り出せるように構成されている。さらに、セット部62の中央には、上下動可能な棒部材63が配設されている。棒部材63は、直線状供給路58を形成するための部材である。第1実施形態の場合、棒部材63は、先端63aを半球状に丸くした細い円柱状として、直径寸法d0を約10mmとしている。
【0053】
押し治具66は、折畳準備体44の外周縁45における8つの箇所46を、把持でき、かつ、中央61b側に押し込むことができるように、構成されている(図10のB参照)。さらに、押し治具66のセット部62側には、折畳完了体50の円柱状の側面55における円弧状の曲面に対応する型面66aが、形成されている。押し治具67は、セット部62側を先細りとした略三角板形状としている。各押し治具67は、各押し治具66より、先に、セット部62側に移動する第1グループを構成し、各押し治具66は、第1グループの押し治具67の移動した後に移動する第2グループを構成している。
【0054】
また、天井側基板64の下面側における中央付近は、折畳完了体50の上面54を形成するための成形面(型面)64aとしている。成形面64aの中央には、棒部材63を挿通させるための挿通孔64bが形成されている。
【0055】
そして、バッグ折り機60を使用する折畳工程のラジアル折り工程では、まず、図8のA,Bに示すように、折畳準備体44を形成した状態で、各ボルト27をセット部62にセットし、ついで、図8のCの二点鎖線に示すように、底側基板61のセット部62から、所定高さ(折畳完了体50の底面51から上面54までの高さ寸法H0と同等)となる位置に、天井側基板64を配置させる。この時、棒部材63は、セット部62から突出させておき、折畳準備体44を底側基板61上にセットする際、流入用開口33からエアバッグ30内に挿入させて、受止側壁部35の中央35caの内側面36に当てておき、そして、天井側基板64を配置させる際に、受止側壁部35の中央35ca付近とともに、棒部材63の先端63aを、天井側基板64の挿通孔64bを挿通させて、天井側基板64から突出させておく。
【0056】
ついで、図9に示すように、各押し治具66,67を、セット部62側に移動させるとともに、折畳準備体44の外周縁45の所定の8つの箇所46を、押し治具66に把持させる。その後、図10のAに示すように、まず、第1グループの各押し治具67をセット部62側(流入用開口33側)に移動させて、折畳準備体44における押し治具66のセット部62側の領域を残して、折畳準備体44の外周縁45の8つの押し込み箇所47を、セット部62側に押し込む。
【0057】
その後、棒部材63を、図11のA,Bに示すように、セット部62の下方側に下降させるとともに、第2グループの各押し治具66における外周縁45の把持箇所46の把持を解除し、各押し治具66をセット部62側に移動させて、8つの箇所46を、図10のBに示すように、セット部62側に押し込む。
【0058】
すると、折畳準備体44は、図12に示すように、略円柱状の折畳完了体50と同等とした略円柱状の予備折畳体49にラジアル折りされる。この予備折畳体49は、圧縮工程前であるものの、折畳完了体50と同様の上面54、側面55、及び、凹部52より小容積の凹部49aと凹部53とを有した底面51、を備えて構成されている。
【0059】
なお、第2グループの押し治具66の押し込みは、棒部材63を抜いた後に行なっていることから、図11のA,Bに示すように、棒部材63を抜いた直後の供給路形成用のパイプ状の導管部57は、その後の押し治具66の押し込みにより、小径となり(直線状供給路58の中間部58bの内径寸法d1(図17参照)と同等となり、実施形態の場合、約2〜3mmとしている)、そして、先端57a側が、天井側基板64の挿通孔64bから上方に突出した状態としている。
【0060】
ラジアル折り工程を経た後には、圧縮工程を行えるように、図12に示すように、底側基板61のセット部62を押し上げて、開口端70aを経て、チューブ治具70内に予備折畳体49を移し変える。
【0061】
そして、図13に示すように、予備折畳体49を収納させたチューブ治具70を、圧縮工程を行うバッグプレス機71の加熱用の固定側部73のセット部73aにセットする。
【0062】
なお、バッグプレス機71は、図14,15に示すように、加熱圧縮を行うための固定側部73と可動側部75とを有してなる加熱用型72と、冷却圧縮を行うための固定側部77と可動側部78とを有してなる冷却用型76と、を備えて構成されている。加熱用型72では、固定側部73が、チューブ治具70と予備折畳体49の下部側を収納するセット部73aを備え、セット部73aには、収納凹部52を賦形するための凸部73bが形成されており、可動側部75は、チューブ治具70内に挿入して、予備折畳体49を圧縮する押圧部75aを備えている。冷却用型76では、固定側部77が、チューブ治具70と折畳完了体50の下部側を収納するセット部77aを備え、セット部77aには、収納凹部52に対応する凸部77bが形成されており、可動側部78は、チューブ治具70内に挿入して、折畳完了体50を圧縮する押圧部78aを備えている。加熱用型72の固定側部73と可動側部75とには、予備折畳体49を約150℃程度に加熱可能な図示しないヒータが内蔵されており、冷却用型76の固定側部77と可動側部78とには、昇温された折畳完了体50を約5℃程度に冷却可能な図示しない冷却水の流路が配設されている。
【0063】
なお、加熱圧縮する前には、図13に示すように、予備折畳体49を昇温させるように熱風を送風する送風ダクト74をチューブ治具70内に挿入して、予備折畳体49を昇温させておく。
【0064】
そして、予備折畳体49を昇温させたならば、送風ダクト74を外して、図14に示すように、チューブ治具70内に、可動側部75の押圧部75aを挿入して、予備折畳体49を加熱圧縮し、折畳完了体50を形成する。
【0065】
この時、予備折畳体49に設けられていた導管部57は、さらに小径に圧縮されて、直線状供給路58の元部58aや中間部58bが形成され、また、予備折畳体49の上面49b側から突出していた導管部57の先端57aは、押し潰されて、折畳完了体50の上面54の中央54a付近で、平らに展開されて、中央54a付近の周縁54bに折り重なるような略円板状の板状部58dに形成され、直線状供給路58の先端部58cが形成されることとなる。
【0066】
また、この時、予備折畳体49の凹部49aは、インフレーター17の本体部18の上部18bを収納可能な凹部49aより若干大きな収納凹部52に形成される。
【0067】
ついで、折畳完了体50の外形形状が賦形されたならば、図15に示すように、冷却用型76の固定側部77にチューブ治具70ごと折畳完了体50をセットし、さらに、チューブ治具70内に、可動側部78の押圧部78aを挿入して、折畳完了体50を冷却圧縮すれば、折畳形状が安定した折畳完了体50を得ることができる。
【0068】
その後、冷却用型76から外したチューブ治具70内から、折畳完了体50を取り出して、図16,17に示すように、ラッピング材80の天井カバー部81を、折畳完了体50の上面54側に載せ、側面カバー部82を、側面55から底面51側に配置させて、先端の係止孔82aに、対応するリテーナ25のボルト27を挿入させ、側面カバー部82をボルト27に係止させれば、折畳完了体50をラッピング材80により包んだバッグ組付体85を形成することができる。
【0069】
そして、エアバッグ装置10の組み立て時には、まず、バッグ組付体85をエアバッグカバー20の側壁部23の内周面側に嵌める。ついで、バッグ組付体85の各ボルト27を、バッグホルダ11の貫通孔12bに、貫通させるとともに、エアバッグカバー20の各係止脚部24をバッグホルダ11の係止孔12eに挿入させ、各舌片部12fを、係止脚部24の内側突起24aに係止させるように、外側に曲げつつ、係止脚部24の外側突起24bを係止孔12eの外縁側の内周縁に係止させて、エアバッグカバー20をバッグホルダ11に取り付ける。なお、バッグホルダ11には、予め、各スイッチ体15が取り付けられている。その後、折畳完了体50の収納凹部52にインフレーター17の本体部18の上部18bを下方から挿入させつつ、バッグホルダ11から突出している各ボルト27を、インフレーター17の貫通孔19aに貫通させて、各ボルト27にナット29を締結して、エアバッグカバー20を取付済みのバッグホルダ11に、バッグ組付体85とインフレーター17とを取付固定すれば、エアバッグ装置10を組み立てることができる。
【0070】
エアバッグ装置10の車両への搭載は、ステアリングシャフトSSへ組付済みのステアリングホイール本体1の各固定部5の係止孔5aに、各スイッチ体15の組付ピン15aの下端を挿入させて、組付ピン15aを係止ピン5bに係止させれば、エアバッグ装置10をステアリングホイール本体1に取り付けることができ、ステアリングホイールWの組立が完了するとともに、ステアリングホイールWを、エアバッグ装置10とともに、車両へ搭載することができる。
【0071】
なお、エアバッグ装置10のステアリングホイール本体1への取り付け時には、バッグホルダ11の図示しないリード線を、ホーン作動回路の正極側に結線し、また、インフレーター17に、作動信号入力用の図示しないリード線を結線することとなる。
【0072】
車両への搭載後、インフレーター17に作動信号が入力されれば、インフレーター17は、膨張用ガスGをガス供給口18aから吐出させることから、折り畳まれたエアバッグ30は、膨張用ガスGを流入させて膨張し、ラッピング材80の天井カバー部81を破断させ、さらに、エアバッグカバー20の天井壁部21のドア部21aを押し開き、ドア部21aの開いた開口から突出して、ボス部Bの上方からリング部Rの上面を覆うように、展開膨張することととなる(図1,2,18の二点鎖線参照)。
【0073】
そして、第1実施形態のエアバッグ30の折畳完了体50では、膨張用ガスGの流入初期時、収納凹部52内に膨張用ガスGが充満し、収納凹部52の内周面の天井面52aや側面52bを押圧する。その際、一部の膨張用ガスGが、直線状供給路58の元部58aから、中間部58bを経て、先端部58cまで直線的に迅速に流れて、先端部58cの配置された受止側壁部35の中央35ca付近の内側面36に到達することから、図18の二点鎖線に示すように、受止側壁部35の中央35ca付近が、迅速に押し上げられ、かつ、素早く展開することとなる。また、収納凹部52の天井面52aにおける直線状供給路58の周囲の部位52abも、すなわち、ラジアル折りの折畳部位56も、膨張用ガスGに押し上げられて、折畳完了体50の収納部位(バッグホルダ)11から迅速に突出し、そして、折りを解消しつつ展開できる。
【0074】
したがって、第1実施形態のエアバッグ30の折畳完了体50は、膨張用ガスGの流入初期時の受止側壁部35の中央35ca付近の上方への突出と、ラジアル折りの折畳部位56の折りの解消と、を共に迅速に行うことができる。
【0075】
また、第1実施形態の折畳完了体50は、上面54側の中央54a付近に、受止側壁部35の中央35ca付近の周縁35cbを、受止側壁部35の中央35ca付近の下方で、かつ、直線状供給路58の中間部58b側に折り込んだ折込部59、が配設され、直線状供給路58の先端部58cが、折込部59の上方側に、中間部58bから平らに展開する板状部58dとして、上面54の表面側に露出するように配設されている。
【0076】
そのため、第1実施形態の折畳完了体50では、直線状供給路58の先端部58cが、折畳完了体50の上面54で、平らに展開された板状部58dとして、広い面積として露出するように配設されていることから、膨張用ガスGの流入初期時、直線状供給路58を通ってきた膨張用ガスGが、直線状供給路58の先端部58cの板状部58dに流入して膨らみ、受止側壁部35の中央35ca付近を、迅速に、広い平坦な部位として、突出させ、さらに、折込部59の折りを解消させて、広く展開させることとなる。そのため、このエアバッグ30では、図18に示すように、接近していた保護対象者としての運転者Mを、平坦な広い面積で受け止めて、好適に保護することができる。
【0077】
なお、第1実施形態の折畳完了体50では、外径寸法D0を約100mm、高さ寸法H0を約50mm、収納凹部52の内径寸法D1を約60mm、収納凹部52の深さ寸法h0を約25mmとしている(図17参照)。
【0078】
そして、直線状供給路58の中間部58bの内径寸法d1は、2〜3mmとしているが、内径寸法d1が収納凹部52の内径寸法D1と比較して、大きくなり過ぎれば、膨張用ガスGの流入初期時における直線状供給路58の中間部58bの周囲におけるラジアル折りの折畳部位56の上方への天井面52a側からの押し上げる面積を狭めてしまい、折畳部位56の折りの解消の迅速化を図り難くなることから、内径寸法d1は、膨張用ガスを迅速に流し可能な1mm以上として、収納凹部52の内径寸法D1の1/3以下、とすることが望ましい。
【0079】
また、板状部58dの折畳完了体50の上面54側で展開する外径寸法(あるいは最大幅寸法)D2は、直線状供給路58の中間部58bの内径寸法d1より大きくして、折畳完了体50の外径寸法D0まで、設定してもよい。但し、圧縮工程において、導管部57の先端57aを、単に、押し潰して、板状部58dを形成する場合には、中間部58bの先端を中心とした外縁までの距離(半径寸法・幅寸法)を均等に維持しつつ平らに展開しようとすると、大きな半径寸法(幅寸法)を確保し難いことから、実質的に、20〜30mm程度とすることが望ましい。
【0080】
そして、第1実施形態の折畳完了体50の折畳方法では、ラジアル折りする際、図8に示すように、流入用開口33を経て、受止側壁部35の中央35ca付近の内側面36を持ち上げる直線状供給路形成用の棒部材63を挿入させた状態で、ラジアル折りし、図11に示すように、棒部材63を抜いて、抜いた跡を直線状供給路58(詳しくは、供給路形成用の導管部57)として形成している。
【0081】
そのため、第1実施形態の折畳方法では、直線状供給路形成用の棒部材63を、車体側壁部32に受止側壁部35を重ねて平らに展開させたエアバッグ30の初期展開体(折畳準備体)44において、流入用開口33から挿入して、受止側壁部35の中央35ca付近を持ち上げた状態で、初期準備体40の前縁41側を折った折畳準備体(初期展開体)44の外周縁45を、流入用開口33の上方側に集めるラジアル折りを行い、そして、棒部材63を抜けば、ラジアル折りした折畳部位56の中心部分に、棒部材63の抜いた跡からなる直線状供給路58を形成できる。すなわち、第1実施形態の折畳方法では、中心部分に直線状供給路58を設けた折畳完了体50を、簡単に、形成することができる。
【0082】
さらに、第1実施形態の折畳方法では、車体側壁部32に受止側壁部35を重ねて平らに展開させた状態の外周縁45側を、流入用開口33の上方側に集めるようにラジアル折りする際、流入用開口33を中心とした放射方向に配置された多数の押し治具66,67を、流入用開口33側に押し込むとともに、押し込み時、流入用開口の周方向にずれた複数のグループを、順に、押し込んで(第1実施形態の場合、第1グループの押し治具67を押し込み、ついで、第2グループの押し治具66を押し込んで)、ラジアル折りする構成とするとともに、押し込み前に挿入させておいた直線状供給路形成用の棒部材63を、第1回目の第1グループの押し治具67を押し込んだ後に、抜いて、後続の第2グループの押し治具66を押し込んで、ラジアル折りしている。
【0083】
このような折畳方法では、棒部材63を抜いた跡を、折畳完了体50の外周面ととともに、押し治具66によりさらに圧縮することから、折畳完了体50の外径寸法(直径寸法)D0を、より小さくすることができる。
【0084】
なお、上記の点を考慮しなければ、後続の第2グループの押し治具66を押し込んだ後、すなわち、ラジアル折り工程を終了した後の最後に、棒部材63を抜くようにしてもよい。
【0085】
また、第1実施形態では、折畳完了体50の直線状供給路58の先端部58cが、中間部58bより広く展開した板状部58dとして、折畳完了体50の上面54側で、外表面側に露出するように、配設されているが、図19〜21に示す第2実施形態の折畳完了体50Aのように、直線状供給路58Aを構成してもよい。
【0086】
この第2実施形態のエアバッグ装置10Aに使用する折畳完了体50Aの直線状供給路58Aでは、直線状供給路58の板状部58dを備えずに、収納凹部52の天井面52a側の元部58aから中間部58bを経て延びた先端部58cが、折畳完了体50Aの上面54側で広く展開せずに、上面54と一致し、上面54に連なるように、配設されている。
【0087】
このような折畳完了体50Aであっても、膨張用ガスGの流入初期時、図20の二点鎖線に示すように、収納凹部52内に膨張用ガスGが充満し、収納凹部52の内周面(天井面52aや側面52b)を押圧する際、一部の膨張用ガスGが、直線状供給路58Aの元部58aから、中間部58bを経て、先端部58cまで直線状に迅速に流れて、先端部58cの配置された受止側壁部35の中央35ca付近の内側面36に到達することから、受止側壁部35の中央35ca付近が、迅速に押し上げられ、かつ、素早く展開することとなる。また、収納凹部52の天井面52aにおける直線状供給路58Aの周囲の部位52abも、すなわち、ラジアル折りの折畳部位56も、膨張用ガスGに押し上げられて、折畳完了体50Aの収納部位(バッグホルダ)11から迅速に突出し、そして、折りを解消しつつ展開できる。
【0088】
なお、この第2実施形態の折畳方法では、図21に示すように、受止側壁部35の中央35ca付近を押し上げる棒部材63Aのセット部62からの上方への突出量が、第1実施形態より小さいだけで、第1実施形態と同様な折畳工程により、エアバッグ30の折畳完了体50Aを形成している。
【0089】
また、第1,2実施形態では、円柱状の棒部材63,63Aを使用したが、断面を四角、三角等の非円形断面とした棒部材を使用して、直線状供給路を形成してもよい。例えば、前後方向に長い長方形断面や楕円形断面の棒部材を使用して、直線状供給路を形成し、膨張用ガスの流入初期時、受止側壁部35の中央35ca付近の押し上げエリアを、前後方向に長い領域として、構成してもよい。勿論、左右方向に長い長方形断面や楕円形断面の棒部材を使用して、直線状供給路を形成し、膨張用ガスの流入初期時、受止側壁部35の中央35ca付近の押し上げエリアを、左右方向に長い領域として、構成してもよい。
【0090】
さらに、直線状供給路58の先端部58cに形成する板状部58dとしても、第1実施形態のような円板状としなくとも、前後方向に長い長方形や楕円形としたり、あるいは、左右方向に長い長方形や楕円形としたり、あるいは、中間部58bから前後左右の一方向側に延びるような板状部として、膨張用ガスの流入初期時、受止側壁部35の中央35ca付近の押し上げエリアを、板状部の形状に応じて、調整してもよい。
【0091】
さらにまた、各実施形態では、直線状供給路58,58Aの元部58aを、収納凹部52の天井面52aの中央52acとしての天井面52aの中心(換言すれば、流入用開口33の中心、あるいは、インフレーター17の本体部18の上部18bの中心)に、配置させるように構成した。しかし、膨張用ガスの流入初期時に、エアバッグ30における受止側壁部35の中央35ca付近が迅速に展開できれば、天井面52aの中央52ac付近における中央52acの中心からずれたエリアに、元部58aを配置させてもよく、さらに、直線状供給路58,58Aの先端部58cも、膨張用ガスの流入初期時に、受止側壁部35の中央35ca付近が迅速に展開できれば、受止側壁部35の中央35ca付近における受止側壁部35の中央35caの中心から、ずれた領域に、先端部58cを配置させてもよい。
【0092】
なお、各実施形態では、折畳完了体50,50Aを略円柱状として例示したが、折畳完了体は、四角柱状等の多角柱状の形状に折り畳んでもよい。
【0093】
また、各実施形態では、エアバッグ30をラジアル折りする際、初期展開体(折畳準備体)44の外周縁45を、流入用開口33の周囲に放射状に配置した略直方体状や三角柱状の押し治具66,67により、流入用開口33の上方側に押し込むように、ラジアル折りしたが、押し治具としては、流入用開口33の周囲に放射状に配置した棒状の部材から構成してもよい。あるいは、初期展開体(折畳準備体)44の外周縁45を、流入用開口33の上方側に集める際、流入用開口33側から初期展開体44内に吸引手段のノズル等を配置させ、そして、吸引して、初期展開体(折畳準備体)44の外周縁45を流入用開口33の上方側に集めるように、吸引手段を利用して、エアバッグ30(初期展開体44)をラジアル折りしてもよい。なお、吸引手段による吸引直前には、外周縁45側を吸引し易いように、平らに重ねて展開した車体側壁部32と受止側壁部35との間に、エアを流入させ、車体側壁部32と受止側壁部35との間に吸引スペースを設けた後、外周縁45側を吸引してもよい。
【0094】
さらに、各実施形態では、ステアリングホイールWのボス部Bに搭載する運転席用のエアバッグ装置10,10Aを例示したが、エアバッグをラジアル折りする折畳完了体を使用するエアバッグ装置であれば、助手席用等のエアバッグ装置等に本発明を適用してもよい。
【符号の説明】
【0095】
17…インフレーター、18a…ガス供給口、18b…上部、
30…エアバッグ、31…外周壁、32…車体側壁部、32a…外周縁、33…流入用開口、35…受止側壁部、35ca…中央、35cb…(中央の)周縁、36…内側面、
44…(初期展開体)折畳準備体、45…外周縁、46…(把持・押し込み)箇所、47…(押し込み)箇所、
50,50A…折畳完了体、52…収納凹部、52a…天井面、54…上面、54a…中央、56…(ラジアル折りの)折畳部位、58,58A…直線状供給路、58a…元部、58b…中間部、58c…先端部、58d…板状部、59…折込部、
63,63A…棒部材、66…(第2グループ)押し治具、67…(第1グループ)押し治具、
G…膨張用ガス、M…(保護対象者)運転者。
図1
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図3
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図6
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