【解決手段】管理システム1および管理サーバ10は、電池駆動式の情報発信モジュールを備えた情報発信アダプタに搭載されている電池に関する電池情報を、当該情報発信アダプタを識別するためのアダプタIDとともに記憶する記憶手段(記憶部14)と、電池情報に基づいて、情報発信アダプタの電池交換時期までの残り期間を取得する取得手段(制御部11)と、残り期間が所定の閾値未満である情報発信アダプタのアダプタIDを表示する表示手段(表示部13、23)と、を備えている。
電池駆動式の情報発信モジュールを備えた情報発信アダプタに搭載されている電池に関する電池情報を、当該情報発信アダプタを識別するためのアダプタIDとともに記憶する記憶手段と、
前記電池情報に基づいて、前記情報発信アダプタの電池交換時期までの残り期間を取得する取得手段と、
前記残り期間が所定の閾値未満である前記情報発信アダプタのアダプタIDを表示する表示手段と、を備えることを特徴とする管理サーバ。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明では、天井側を上側とし、床側を下側とする。
【0016】
<情報発信アダプタ>
図1は、本発明の実施形態に係る情報発信アダプタの設置例を示す図である。
図1(b)は、
図1(a)において情報発信アダプタのみを断面で示した図である。
図2は、火災感知器の感知器ベースの一例を示す図であって、下面側から見た図である。
本発明の実施形態の情報発信アダプタ100は、例えば
図1(a),(b)に示すように、火災感知器200と、当該火災感知器200が取付けられる被取付部Pと、の間に配設可能である。ここで、被取付部Pは、天井面や、屋内配線等に用いられるボックス(アウトレットボックス、露出ボックス等)や、感知器取付金具などである。
火災感知器200は、例えば
図1(a),(b)に示すように、円板状の感知器ベース210と、外形ドーム状の感知器本体220と、を備えて構成される。
【0017】
感知器ベース210は、火災感知器200の基部であり、取付ネジ230によって被取付部Pに取付けられる。感知器ベース210は、例えば
図2に示すように、難燃性樹脂からなる本体211と、本体211の下面側に装着された複数(本実施形態では3つ)の接続端子212と、を備えている。
接続端子212は、火災受信機等から延びる感知器回線Q(電源線や伝送線など)と感知器本体220とを電気的に接続するためのものである。接続端子212は、箱型部分212aと、当該箱型部分212aから延出するブレード状部分212bと、を有している。箱型部分212aは、電線接続端子であり、当該箱型部分212aに設けられた差込穴212a1に感知器回線Qの先端が差込まれるようになっている。ブレード状部分212bは、連結端子であり、火災の感知を実際に行う感知器本体220に設けられた爪片(連結端子)と係合して当該感知器本体220を保持するようになっている。
【0018】
感知器ベース210の本体211には、取付ネジ230用のネジ孔として、円周方向の長孔213aを連成した挿通孔213が、上下方向に貫通して設けられている。
また、感知器ベース210の本体211の略中央部には、感知器回線Qの先端部を感知器ベース210の上面側から下面側へと引き込むための引込孔214が、上下方向に貫通して設けられている。
【0019】
さらに、本実施形態においては、感知器ベース210が有する挿通孔213,213(長孔213a,213aも含む)だけでなく、感知器ベース210が有する第一貫通孔215,215や第二貫通孔216,216も、取付ネジ230用のネジ孔として用いることができる。すなわち、
図2に示す感知器ベース210の場合、三組のネジ孔を有しており、これら三組のネジ孔の中から、被取付部P等に設けられている取付ネジ230用のネジ受け部の位置に適合する組のネジ孔を選択して用いることができるよう構成されている。このように、火災感知器200の融通性を高める(1種類の感知器ベース210で様々な取付け方に対応できるようにする)等の観点から、火災感知器200には、取付ネジ230用のネジ孔として、複数組のネジ孔が設けられている。
【0020】
図3は、本発明の実施形態に係る情報発信アダプタの一例を示す図であって、上面側から見た図である。
情報発信アダプタ100は、例えば
図3(a),(b)に示すように、感知器ベース210の外径よりも大きな外径を有する円環板の一部に内方と外方とを連通する開放部120aを設けた形状のベース部材120と、当該ベース部材120の開放部120aを塞ぐ蓋部材130と、当該ベース部材120に装着される情報発信モジュール110と、を備えて構成される。
なお、ベース部材120の外径は、感知器ベース210の外径と同一であってもよいし、感知器ベース210の外径よりも小さくてもよい。
【0021】
情報発信モジュール110は、位置検出用に機器固有の識別情報を無線により発信するモジュールである。情報発信モジュール110は、回路基板や送信回路部やアンテナ部などを備える情報発信端末111と、当該情報発信端末111に電力を供給する電源部112と、を有している。
電源部112は、一の電池を着脱自在に収容する収容室112aを複数備えている。複数の収容室112aは並列接続されているため、電源部112は、全ての収容室112aが埋まっていなくても、情報発信端末111に電力を供給することができる。本実施形態の場合、電源部112は、10個の収容室112aを備えているため、情報発信アダプタ100には最大で10個の電池を搭載することができる。
【0022】
なお、本実施形態において、収容室112aは、ボタン形電池を収容可能に構成されているが、これに限定されず、収容室112aは、例えば、円筒形電池(円筒形リチウム電池)を収容可能に構成されていてもよい。
また、情報発信アダプタ100は、電源部112(電池ユニット)全体を交換することによって電池交換する構成であってもよい、電源部112に収容されている電池のみを交換することによって電池交換する構成であってもよい。
【0023】
ベース部材120は、例えば
図3(a)に示すように、上下方向から見てC字状をなしており、当該ベース部材120の開放部120aを蓋部材130で塞ぐと、例えば
図3(b)に示すように、上下方向から見て円環状をなすよう構成されている。
【0024】
ここで、本実施形態の情報発信アダプタ100の設置方法の一例を説明する。
情報発信アダプタ100は、新設の火災感知器200の近傍にも、既設の火災感知器200の近傍にも設置可能である。具体的には、情報発信アダプタ100は、例えば新築工事中で火災受信機が電源投入されておらず停止している際に、新設の火災感知器200と、当該火災感知器200が取付けられる被取付部Pと、の間に設置可能である。更に、情報発信アダプタ100は、例えば、保守または点検時などの火災受信機保守モード設定時の際、あるいは自火報設備の機能を阻害せずに作業者が意図的に対象の火災感知器を外す際に、既設の火災感知器200と、当該火災感知器200が取付けられている被取付部Pと、の間に設置可能である。ここでは、既設の火災感知器200の近傍への設置方法を説明する。
【0025】
まず、火災感知器200において、感知器ベース210から感知器本体220を外す(第1工程)。
次いで、取付ネジ230を緩めて、感知器ベース210と被取付部Pとの間に所定の間隙を作る(第2工程)。
【0026】
次いで、情報発信モジュール110が装着されているベース部材120を、感知器ベース210と被取付部Pとの間に差込む(第3工程)。本実施形態において、ベース部材120は、円環状の一部に開放部120aを設けたC字状に形成されている。この開放部120aは、ベース部材120を火災感知器200と被取付部Pとの間に差込む際、取付ネジ230や感知器回線Qとの干渉を回避するために設けられている。すなわち、ベース部材120を火災感知器200と被取付部Pとの間に差込む際、開放部120aから差込むことで、取付ネジ230や感知器回線Qに邪魔されることなく、ベース部材120を適正位置へと進入させることができる。したがって、ベース部材120は、取付ネジ230や感知器回線Qを火災感知器200から外さなくても(取付ネジ230は緩める必要はあるが外す必要はない)、火災感知器200(具体的には、感知器ベース210)と、当該火災感知器200が取付けられる被取付部Pと、の間に配置することができる。
【0027】
次いで、ベース部材120の開放部120aを蓋部材130で塞ぎ、情報発信アダプタ100を構成する(第4工程)。
次いで、取付ネジ230を締めて、感知器ベース210と被取付部Pとで情報発信アダプタ100を挟む(第5工程)。
そして、感知器ベース210に感知器本体220を付ける(第6工程)。
【0028】
このように、情報発信アダプタ100は、情報発信モジュール110が装着されているベース部材120を火災感知器200と被取付部Pとの間に差込み、当該ベース部材120の開放部120aを蓋部材130で塞ぐだけで、火災感知器200(火災感知器200の近傍)に取付けることができる。すなわち、本実施形態の情報発信アダプタ100は、取付ネジ230や感知器回線Qを火災感知器200から外さなくても、火災感知器200に取付けることができる。
【0029】
また、情報発信アダプタ100は、ベース部材120から蓋部材130を外して、当該ベース部材120を火災感知器200と被取付部Pとの間から所定の力で引抜くと、火災感知器200(火災感知器200の近傍)から取外すことができる。すなわち、本実施形態の情報発信アダプタ100は、取付ネジ230や感知器回線Qを火災感知器200から外さなくても、火災感知器200から取外すことができる。
ここで、構成要素の交換(電池や情報発信端末などの交換)や、構成要素の追加(例えば、ベース部材120に新たな構成要素を搭載することにより実現可能)や、機能の追加(例えば、情報発信端末を交換することにより実現可能)などを行うには、情報発信アダプタ100を火災感知器200から取外す必要がある。本実施形態の情報発信アダプタ100は、取付ネジ230や感知器回線Qを火災感知器200から外さなくても火災感知器200から取外すことができる、すなわち火災感知器200から容易に取外すことができるため、構成要素の交換や構成要素の追加や機能の追加なども容易に行うことができることとなり、メンテナンス性やリニューアル時の施工性などに優れている。
【0030】
図4(a)は、蓋部材130をベース部材120に着脱可能に係止するための係止構造の一例を示す図である。なお、
図4および
図5では、情報発信モジュール110の図示を省略している。
情報発信アダプタ100は、蓋部材130をベース部材120に着脱可能に係止するための係止構造を有するよう構成されていてもよい。具体的には、
図4(a)に示す例では、ベース部材120の開放壁面(開放部120aを形成する壁面)に、嵌合穴部121が設けられている。一方、蓋部材130の当接壁面(ベース部材120と蓋部材130とが合体した状態において、ベース部材120の開放壁面に当接する壁面)に、弾性変形可能な突起部131が設けられており、ベース部材120と蓋部材130とが合体した状態(
図3(b)に示す状態)において突起部131が嵌合穴部121に嵌合するよう構成されている。
【0031】
このように構成することによって、ベース部材120と蓋部材130との合体した状態を維持できるため、例えば地震等の揺れを受けた場合でも、火災感知器200と被取付部Pとの間に情報発信アダプタ100が設置されている状態を安定的に保つことができる。
また、所定以上の力で蓋部材130を引張るだけで、ベース部材120から蓋部材130を外すことができるため、情報発信アダプタ100の取外し作業を容易に行うことが可能となり、ひいては構成要素の交換や構成要素の追加や機能の追加などを容易に行うことも可能となる。
なお、蓋部材130をベース部材120に着脱可能に係止するための係止構造は、嵌合穴部121と突起部131とからなるものに限定されず、適宜変更可能である。
【0032】
図4(b)は、ベース部材120に対する蓋部材130の着脱をガイドするためのガイド構造の一例を示す図である。
情報発信アダプタ100は、ベース部材120に対する蓋部材130の着脱をガイドするためのガイド構造を有するよう構成されていてもよい。具体的には、
図4(b)に示す例では、ベース部材120の開放壁面(開放部120aを形成する壁面)に、ガイド溝122が設けられている。一方、蓋部材130の当接壁面(ベース部材120と蓋部材130とが合体した状態において、ベース部材120の開放壁面に当接する壁面)に、突条132が設けられており、ベース部材120と蓋部材130とが合体した状態(
図3(b)に示す状態)において突条132がガイド溝122に嵌合するよう構成されている。
【0033】
このように構成することによって、突条132をガイド溝122に嵌め込んだ状態で、蓋部材130を、ベース部材120に対してスライドさせるだけで、当該蓋部材130を適正位置に取付けることができるため、情報発信アダプタ100の取付け作業(設置作業)の高効率化が可能となる。
なお、ベース部材120に対する蓋部材130の着脱をガイドするためのガイド構造は、ガイド溝122と突条132とからなるものに限定されず、適宜変更可能である。
【0034】
図5は、ベース部材120に対する蓋部材130の着脱を支援するための支援構造の一例を示す図である。
情報発信アダプタ100は、ベース部材120に対する蓋部材130の着脱を支援するための支援構造を有するよう構成されていてもよい。具体的には、
図5に示す例では、蓋部材130の外周面に、下側に突出する摘み部133が設けられており、摘み部133を指で摘んで蓋部材130を着脱できるよう構成されている。なお、摘み部133は上側に突出していてもよい。
【0035】
このように構成することによって、蓋部材130を着脱する際の手掛かりとして摘み部133を用いることができるため、情報発信アダプタ100の取付け作業や取外し作業の高効率化が可能となり、ひいては構成要素の交換や構成要素の追加や機能の追加などの作業の高効率化も可能となる。
なお、ベース部材120に対する蓋部材130の着脱を支援するための支援構造(着脱支援構造)は、摘み部133からなるものに限定されず、適宜変更可能である。
【0036】
また、着脱支援構造に替えて、ベース部材120に対する蓋部材130の離脱を支援するための支援構造(離脱支援構造)を備えることも可能である。具体的には、例えば、蓋部材130の下面側に、棒状器具(マイナスドライバー等)の先端を挿入可能な窪み部を設け、当該窪み部に棒状器具の先端を挿入し、てこの原理を利用することで、ベース部材120から蓋部材130を外すことができるよう構成することも可能である。無論、離脱支援構造は、このような窪み部からなるものに限定されず、適宜変更可能である。
さらに、
図5に示すように、蓋部材130の厚みを、ベース部材120よりも薄くすることも可能である。これにより、蓋部材130の離脱を効率よく行うことが可能となる。
【0037】
このように本実施形態の情報発信アダプタ100によれば、火災感知器200に取付可能であって、情報発信端末111と、当該情報発信端末111に電力を供給する電源部112と、を有する情報発信モジュール110を備え、電源部112は、複数の電池を着脱自在に収容可能であり、電源部112に収容された複数の電池は、並列接続されている。
したがって、ユーザは、次の電池交換時期が所望の時期となるように、情報発信アダプタに搭載する電池の個数を選択できるため、電池に関するユーザの負担を軽減することができる。
【0038】
具体的には、例えば、情報発信アダプタ100に搭載する電池の個数が多いほど次の電池交換時期までの期間が長くなる。したがって、例えば、搭載する電池の個数を多くして、次の電池交換時期までの期間を延ばすことができ、これにより、電池点検負荷(電池点検頻度)が減る、電池交換負荷(電池交換頻度)が減る等のメリットがある。
また、情報発信アダプタ100に搭載する電池の個数を調整することによって次の電池交換時期を制御できる。したがって、例えば、情報発信アダプタ100に搭載する電池の個数を調整して、火災感知器200の点検時期や更新(リニューアル)時期と、情報発信アダプタ100の電池交換時期と、を合わせることができ、これにより、保守料が安くなる等のメリットがある。
【0039】
<管理サーバおよび管理システム>
図6は、本発明の実施形態に係る管理サーバおよび管理システムの一例を示す図である。
管理システム1は、例えば
図6に示すように、ユーザ(情報発信アダプタ100の電池交換を行う作業員等)が携帯可能なユーザ端末20と、インターネット回線や電話回線などの通信ネットワーク30を介してユーザ端末20との間でデータ通信を行う管理サーバ10と、を備えて構成される。
【0040】
管理サーバ10は、複数の情報発信アダプタ100を管理可能に構成されている。具体的には、管理サーバ10は、例えば
図6に示すように、制御部11と、操作入力部12と、表示部13と、記憶部14と、通信部15と、を備える。
【0041】
制御部11は、管理サーバ10の動作を中央制御する。具体的には、制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を有しており、RAMの作業領域に展開されたROMや記憶部14に記憶
されているプログラムデータとCPUとの協働により各部を統括制御する。
【0042】
操作入力部12は、ユーザからの操作入力を受け付け、当該操作入力に応じた操作信号を制御部11へ出力する。例えば、操作入力部12は、文字入力キーや数字入力キーなど備えたキーボード、マウスやタッチペンなどのポインティングデバイス等であってよい。また、操作入力部12は、表示部13と一体的に形成されたタッチパネル等の入力表示部であってもよい。
【0043】
表示部13は、制御部11から出力された表示制御信号に基づいた画像を表示画面に表示する。例えば、表示部13は、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)などであってよい。
【0044】
記憶部14は、プログラムデータや各種設定データなどのデータを制御部11から読み書き可能に記憶する。例えば、記憶部14は、HDD(Hard Disk Drive)、半導体メモリ等であってよい。
記憶部14には、情報発信アダプタ100に搭載されている電池に関する電池情報と、当該情報発信アダプタ100を識別するためのアダプタIDと、が対応付けて記憶されている。具体的には、電池情報は、情報発信アダプタ100に搭載されている電池の個数と、当該電池を搭載した日付と、を少なくとも含む情報であり、本実施形態の場合、電池情報には、個数および日付に加えて、当該電池(各電池)の寿命が含まれていることとする。
本実施形態では、操作入力部12が、ユーザからの操作入力として、情報発信アダプタ100に搭載されている電池に関する電池情報と、当該情報発信アダプタ100を識別するためのアダプタIDと、の入力を受け付けた場合、制御部11は、当該受け付けた電池情報およびアダプタIDを、記憶部14に記憶させるよう構成されている。
さらに、通信部15が、ユーザ端末20から、ユーザが当該ユーザ端末20を操作して入力した情報(情報発信アダプタ100に搭載されている電池に関する電池情報と、当該情報発信アダプタ100を識別するためのアダプタID)を受信した場合、制御部11は、当該受信した電池情報およびアダプタIDを、記憶部14に記憶させるよう構成されている。
【0045】
なお、電池情報には、当該電池の寿命に替えて、当該電池の寿命を推定可能な情報(当該電池の容量等)が含まれていてもよい。
また、当該電池の寿命は、電池情報に含まれていなくてもよい。すなわち、当該電池の寿命は、電池情報とは別に、記憶部14等に予め記憶されていてもよい。この場合、当該電池の寿命として、例えば、情報発信アダプタ100の電源部112に適合する電池の標準的な寿命が、電池情報とは別に、記憶部14等に予め記憶されている。
また、当該電池の寿命に替えて、当該電池の寿命を推定可能な情報が、電池情報とは別に、記憶部14等に予め記憶されていてもよい。この場合、当該電池の寿命を推定可能な情報として、例えば、情報発信アダプタ100の電源部112に適合する電池の標準的な容量等が、電池情報とは別に、記憶部14等に予め記憶されている。
【0046】
すなわち、管理サーバ10の記憶部14が、電池駆動式の情報発信モジュール110を備えた情報発信アダプタ100に搭載されている電池に関する電池情報を、当該情報発信アダプタ100を識別するためのアダプタIDとともに記憶する記憶手段をなす。
なお、電池情報は、情報発信アダプタ100に搭載されている電池の個数と、当該電池を搭載した日付と、を少なくとも含む情報に限定されず、当該電池情報に基づいて電池交換時期までの残り期間を取得できる情報であれば、適宜変更可能である。
【0047】
通信部15は、制御部11の制御の下、所定の通信プロトコルを用いて、通信ネットワーク30を介したデータ通信を行う。具体的には、通信部15は、通信用IC(Integrated Circuit)や通信コネクタなどを有する通信インターフェイスである。
【0048】
ユーザ端末20は、例えば、ユーザが携帯可能な端末装置(スマートフォン等)である。具体的には、ユーザ端末20は、例えば
図6に示すように、制御部21と、操作入力部22と、表示部23と、記憶部24と、通信部25と、を備える。
【0049】
制御部21は、ユーザ端末20の動作を中央制御する。具体的には、制御部21は、CPU、ROM、RAM等を有しており、RAMの作業領域に展開されたROMや記憶部24に記憶されているプログラムデータとCPUとの協働により各部を統括制御する。
【0050】
操作入力部22は、ユーザからの操作入力を受け付け、当該操作入力に応じた操作信号を制御部21へ出力する。例えば、操作入力部22は、表示部23と一体的に形成されたタッチパネル等であってもよい。
操作入力部22が、ユーザからの操作入力として、情報発信アダプタ100に搭載されている電池に関する電池情報と、当該情報発信アダプタ100を識別するためのアダプタIDと、の入力を受け付けた場合、制御部21は、当該受け付けた電池情報およびアダプタIDを、通信部25から管理サーバ10に送信するよう構成されている。
【0051】
表示部23は、制御部21から出力された表示制御信号に基づいた画像を表示画面に表示する。例えば、表示部23は、LCDや有機EL(Electro Luminescence)素子などを用いたFPD(Flat Panel Display)等であってよい。
【0052】
記憶部24は、プログラムデータや各種設定データなどのデータを制御部21から読み書き可能に記憶する。例えば、記憶部24は、半導体メモリ等であってよい。
【0053】
通信部25は、アンテナや通信回路を有し、制御部21による制御の下で外部機器との間の無線通信を行う。具体的には、通信部25は、通信ネットワーク30を介してデータ通信を行う無線通信IC等であってよい。
通信部25が、管理サーバ10から、情報発信アダプタ100のアダプタIDを受信した場合、制御部21は、当該受信したアダプタIDを、表示部23に表示するよう構成されている。
【0054】
《電池管理処理》
図7は、電池管理処理の一例を示すフローチャートである。
管理サーバ10の制御部11は、定期的に電池管理処理を実行するよう構成されている。
図7に示すように、電池管理処理において、制御部11は、まず、記憶部14に記憶されている一の電池情報に基づいて、当該一の電池情報に対応する情報発信アダプタ100の電池交換時期までの残り期間を算出する(ステップS1)。具体的には、例えば、記憶部14に記憶されている複数の電池情報のうち情報発信アダプタAの電池情報と、現在の日付と、に基づいて、情報発信アダプタAの電池交換時期までの残り期間を算出する。管理サーバ10は、例えば、リアルタイムクロック等の日時を計時する計時部(図示省略)を備えており、制御部11は、当該計時部から現在の日付(現在の日時)を取得することができる。
【0055】
ここで、例えば、情報発信アダプタAに搭載されている電池の個数が5個であり、当該電池を搭載した日付が2012年3月4日である場合であって、当該電池(各電池)の寿命が1年である場合、情報発信アダプタAの電池交換時期は2017年3月4日である。この電池交換時期と、現在の日付と、を比較することによって残り期間を算出することができる。
すなわち、管理サーバ10の制御部11が、電池情報に基づいて、情報発信アダプタ100の電池交換時期までの残り期間を取得する取得手段をなす。なお、電池交換時期までの残り期間を定期的に算出することによって取得したが、電池交換時期までの残り期間の取得法はこれに限定されず、適宜変更可能であり、例えば、電池交換時期までの残り期間をカウントすることによって取得してもよい。電池交換時期までの残り期間をカウントすることによって取得する場合、管理サーバ10は、例えば、電池交換時期までをカウントダウンするカウンタ(図示省略)を備えており、制御部11は、当該カウンタから電池交換時期までの残り期間を取得することができる。
【0056】
次いで、制御部11は、ステップS1にて算出した残り期間が所定の閾値(例えば1か月)未満であるか判定する(ステップS2)。ここで、本実施形態においては、ユーザが任意に所定の閾値を設定できるよう構成されている。
ステップS1にて算出した残り期間が所定の閾値未満でないと判定した場合(ステップS2;No)には、ステップS5の処理に移行する。
【0057】
一方、ステップS1にて算出した残り期間が所定の閾値未満であると判定した場合(ステップS2;Yes)には、制御部11は、当該一の電池情報に対応する情報発信アダプタ100のアダプタIDを、表示部13に表示する(ステップS3)。具体的には、例えば、情報発信アダプタAの電池交換時期までの残り期間が所定の閾値未満である場合、記憶部14に記憶されている複数のアダプタIDのうち情報発信アダプタAのアダプタIDを表示部13に表示する。これにより、ユーザに、情報発信アダプタAの電池交換時期が近付いていることを報知することができる。
すなわち、管理サーバ10の表示部13が、残り期間が所定の閾値未満である情報発信アダプタ100のアダプタIDを表示する表示手段をなす。
【0058】
次いで、制御部11は、通信部15を制御して、当該一の電池情報に対応する情報発信アダプタ100のアダプタIDを、ユーザ端末20に送信する(ステップS4)。具体的には、例えば、情報発信アダプタAの電池交換時期までの残り期間が所定の閾値未満である場合、記憶部14に記憶されている複数のアダプタIDのうち情報発信アダプタAのアダプタIDをユーザ端末20に送信する。これにより、ユーザ端末20の表示部23に情報発信アダプタAのアダプタIDが表示されるため、ユーザは、情報発信アダプタAの電池交換時期が近付いていることを把握することができる。
すなわち、管理サーバ10の通信部15が、残り期間が所定の閾値未満である情報発信アダプタ100のアダプタIDをユーザ端末20に送信する送信手段をなす。
また、ユーザ端末20の表示部23が、送信手段によって送信されたアダプタIDを表示する表示手段をなす。
【0059】
次いで、制御部11は、記憶部14に記憶されている電池情報を全てチェックしたか判定する(ステップS5)。
全てチェックしていないと判定した場合(ステップS5;No)には、ステップS1に移行して、次の電池情報(例えば、情報発信アダプタBの電池情報)を用いてステップS1〜S4の処理を行う。
一方、全てチェックしたと判定した場合(ステップS5;Yes)には、当該電池管理処理を終了する。
【0060】
このように本実施形態の管理システム1および管理サーバ10によれば、電池交換時期が近付いている情報発信アダプタ100をユーザに報知することができる。したがって、ユーザは、電池点検を行わなくても電池交換時期が近付いている情報発信アダプタ100を把握できるため、情報発信アダプタ100に搭載した電池に関するユーザの負担を軽減することができる。
なお、残り期間が所定の閾値未満であると判定する毎に報知(アダプタIDを表示部13,23に表示)を行うのではなく、残り期間が所定の閾値未満であると最初に判定した時点にのみ報知を行ってもよい。
また、所定の閾値として第1閾値(例えば1年)と第2閾値(例えば1か月)を設け、残り期間が第1閾値未満であると最初に判定した時点と、残り期間が第2閾値未満であると判定する毎(あるいは、残り期間が第2閾値未満であると最初に判定した時点)と、に報知を行ってもよい。
さらに、管理サーバ10は、電池交換のお知らせ(メール自動転送等)を、管理主(管理会社や警備会社や所有者など)等へ、防災設備点検予定時期の所定期間前(例えば、1年前および/または1か月前)に行うよう構成することも可能である。
【0061】
以下に、情報発信アダプタ100の変形例を示す。各変形例の構成は適宜組合わせて適用することが可能である。
無論、本発明の情報発信アダプタ100の構成は、上記の実施形態の構成や下記の各変形例の構成に限定されるものではない。
【0062】
<情報発信アダプタの変形例1>
上記実施形態の情報発信アダプタ100は、例えば
図3(b)に示すように、蓋部材130を備えたO字状(円環状)であるが、情報発信アダプタ100の上下方向から見た形状はこれに限定されず、適宜変更可能である。具体的には、例えば、情報発信アダプタ100は、蓋部材130を備えていないC字状であってもよい。
【0063】
<情報発信アダプタの変形例2>
図8は、情報発信アダプタ100の変形例2の一例を示す図である。
上記実施形態の情報発信アダプタ100は、例えば
図1(a)に示すように、上面と下面の外径が同一の側面視矩形状であるが、情報発信アダプタ100の側面視形状はこれに限定されず、適宜変更可能である。具体的には、例えば
図8に示すように、情報発信アダプタ100は、下面の外径が上面の外径よりも短い側面視台形状であってもよい。
【0064】
<情報発信アダプタの変形例3>
図9は、情報発信アダプタ100の変形例3の一例を示す図である。
情報発信アダプタ100は、火災感知器200と被取付部Pとの間に配設されるため、当該配設された状態(すなわち、火災感知器200の近傍に設置された状態)において、取付ネジ230との干渉を回避するためのネジ用開口と、感知器回線Qとの干渉を回避するための回線用開口と、を有している必要がある。
上記実施形態の情報発信アダプタ100は、例えば
図1(b)および
図3(a),(b)に示すように、中央開口100aによって、取付ネジ230および感知器回線Qとの干渉を回避することができる。すなわち、上記実施形態の情報発信アダプタ100では、ネジ用開口と回線用開口とが一体となっているが、ネジ用開口と回線用開口とは別体であってもよい。具体的には、例えば、
図9(a),(b)に示すように、情報発信アダプタ100は、感知器ベース210の挿通孔213に対応して設けられたネジ用開口100bと、感知器ベース210の引込孔214に対応して設けられた回線用開口100cと、を有していてもよい。
【0065】
さらに、感知器ベース210が複数組のネジ孔を有している場合には、それに対応して、情報発信アダプタ100は、複数組のネジ用開口を有していてもよい。具体的には、例えば、上記実施形態のように、感知器ベース210が、挿通孔213,213と第一貫通孔215,215と第二貫通孔216,216との三組のネジ孔を有している場合、情報発信アダプタ100は、取付ネジ230との干渉を回避するためのネジ用開口として、挿通孔213に対応して設けられた第一ネジ用開口と、第一貫通孔215に対応して設けられた第二ネジ用開口と、第二貫通孔216に対応して設けられた第三ネジ用開口と、を有していてもよい。
なお、第一ネジ用開口、第二ネジ用開口、および第三ネジ用開口のうちの何れかは、回線用開口と一体的に形成されていてもよい。
【0066】
すなわち、変形例3の情報発信アダプタ100は、火災感知器200を被取付部Pに取付けるための取付ネジ230を挿通可能な取付ネジ孔(ネジ用開口100b)が設けられており、取付ネジ孔に挿通された取付ネジ230によって火災感知器200と共締めされることで、被取付部Pに固定されるよう構成されている。このように構成することによって、取付ネジ230を用いて火災感知器200だけでなく情報発信アダプタ100も被取付部Pに安定的に固定することが可能となる。
ここで、変形例3の情報発信アダプタ100は、取付ネジ230および感知器回線Qを火災感知器200から外さないと、火災感知器200に取付けることができない。したがって、ベース部材120は、開放部120aを有する形状(C字状)でなくてもよい。すなわち、変形例3の情報発信アダプタ100において、ベース部材120は、C字状であってもよいし、
図9(b)に示すようにO字状(円環状)であってもよい。
【0067】
<情報発信アダプタの変形例4>
図10は、情報発信アダプタ100の変形例4の一例を示す図である。
情報発信アダプタ100は、例えば
図10(a)に示すように、固定ネジ140によって被取付部Pに取付けられるよう構成されていてもよい。具体的には、例えば
図10(a),(b)に示すように、情報発信アダプタ100は、火災感知器200の外周側面よりも外方に位置する領域に、固定ネジ140を挿通可能な固定ネジ孔100dを一または複数(本変形例では2つ)有していてもよい。これにより、固定ネジ孔100dに挿通された固定ネジ140によって、情報発信アダプタ100を被取付部Pに安定的に固定することができる。
ここで、変形例4の情報発信アダプタ100は、取付ネジ230および感知器回線Qを火災感知器200から外さないと、火災感知器200に取付けることができない。したがって、ベース部材120は、開放部120aを有する形状(C字状)でなくてもよい。すなわち、変形例3の情報発信アダプタ100において、ベース部材120は、C字状であってもよいし、
図10(b)に示すようにO字状(円環状)であってもよい。
【0068】
前述したように、各変形例の構成は適宜組合わせて適用することが可能である。
図11は、変形例3の構成と変形例4の構成とを組合わせた場合の一例を示す図である。
変形例3の構成と変形例4の構成とを組合わせた場合、例えば
図11(a),(b)に示すように、情報発信アダプタ100は、火災感知器200の外周側面よりも内方に位置する領域に設けられたネジ用開口100bおよび回線用開口100cと、火災感知器200の外周側面よりも外方に位置する領域に設けられた固定ネジ孔100dと、を有している。したがって、この場合、情報発信アダプタ100は、取付ネジ孔(ネジ用開口100b)に挿通された取付ネジ230によって火災感知器200と共締めされることで、被取付部Pに固定されるとともに、固定ネジ孔100dに挿通された固定ネジ140によって、被取付部Pに固定される。
【0069】
<情報発信アダプタの変形例5>
図12および
図13は、情報発信アダプタ100の変形例5の一例を示す図である。
情報発信アダプタ100は、火災感知器200と被取付部Pとの間に配設可能に構成されたものに限定されず、火災感知器200の近傍に設置可能であれば、情報発信アダプタ100の構成は適宜変更可能である。例えば、情報発信アダプタ100は、火災感知器200の周囲に配設可能に構成されたものであってもよい。
具体的には、例えば
図12に示すように、火災感知器200に固定されたアタッチメント300に情報発信アダプタ100を取付けることによって、情報発信アダプタ100を火災感知器200の周囲に配設することができる。
【0070】
アタッチメント300は、例えば
図12に示すように、火災感知器200と、当該火災感知器200が取付けられる被取付部Pと、の間に配設可能である。
アタッチメント300は、例えば
図12および
図13に示すように、火災感知器200の外周側面よりも外方に位置する装着部310と、火災感知器200の外周側面よりも内方に位置する1または複数(本実施形態では2つ)の挟持部320と、からなる。アタッチメント300は、1枚の金属プレートをプレス加工等により成型してなり、係止片311を除く装着部310と挟持部320の各上面および各下面は段差のないフラット状(面一)に構成されている。
図13において、格子ハッチングを付した部分が挟持部320である。また、
図13においては、情報発信モジュール110の図示を省略している。
【0071】
装着部310は、火災感知器200の感知器ベース210の外径よりも若干大きな内径を有するC字板状に形成されている。アタッチメント300は、この装着部310に情報発信アダプタ100が装着されることで、当該情報発信アダプタ100を火災感知器200の外周側面よりも外方で着脱自在に保持する。
また、挟持部320は、装着部310の内周面から内側に突出している。アタッチメント300は、この挟持部320が火災感知器200と被取付部Pとに挟持されることで、火災感知器200に固定される。
【0072】
装着部310は、円環状の一部に開放部310aを設けたC字状に形成されている。この開放部310aは、アタッチメント300を火災感知器200と被取付部Pとの間に差込む際、取付ネジ230や感知器回線Qとの干渉を回避するために設けられている。すなわち、アタッチメント300を火災感知器200と被取付部Pとの間に差込む際、開放部310aから差込むことで、取付ネジ230や感知器回線Qに邪魔されることなく、アタッチメント300を適正位置へと進入させることができる。したがって、アタッチメント300は、取付ネジ230や感知器回線Qを火災感知器200から外さなくても(取付ネジ230は緩める必要はあるが外す必要はない)、火災感知器200(具体的には、感知器ベース210)と、当該火災感知器200が取付けられる被取付部Pと、の間に配置することができる。
【0073】
変形例5において、情報発信アダプタ100のベース部材120は、火災感知器200の感知器ベース210の外径よりも若干大きな内径を有する円環板状に形成されている。すなわち、変形例5において、情報発信アダプタ100の中央開口100aのサイズは、火災感知器200が挿通可能なサイズになっている。
情報発信アダプタ100は、火災感知器200に固定されているアタッチメント300に、当該火災感知器200の下方から着脱自在に装着される。これにより、情報発信アダプタ100が、火災感知器200の周囲に配設された状態(火災感知器200の外周側面よりも外方に配設された状態)で着脱自在に保持される。
なお、本変形例では、情報発信アダプタ100の外径がアタッチメント300の外径よりも大きいが、これに限定されず、情報発信アダプタ100の外径は、アタッチメント300の外径と同一であってもよいし、アタッチメント300の外径よりも小さくてもよい。
【0074】
アタッチメント300の装着部310には、下側に突出する係止片311が1または複数(ここでは2つ)設けられている。係止片311の先端部には、外側を向いた係止爪311aが設けられている。一方、情報発信アダプタ100のベース部材120の上面のうち係止片311に対応する位置には、係止穴123が設けられている。係止穴123は、係止爪311aを通過させる縦穴123aと、係止爪311aを係止させる横穴123bと、からなる。
【0075】
そして、アタッチメント300の係止片311を、情報発信アダプタ100の係止穴123の縦穴123aに挿入した状態で、情報発信アダプタ100を回す。すると、係止爪311aが係止穴123の横穴123bに沿って移動し、これにより情報発信アダプタ100が抜け落ちないようにアタッチメント300に情報発信アダプタ100を係止させることができる。また、情報発信アダプタ100を逆方向に回すことで、情報発信アダプタ100をアタッチメント300から外すことができる。
ここで、アタッチメント300の挟持部320の適宜の箇所には、下側に突出する突起が設けられていてもよい。当該突起が、感知器ベース210の上面に設けられている凹部(図示省略)に引っ掛かることによって、情報発信アダプタ100をアタッチメント300に着脱するために回す際、アタッチメント300が、情報発信アダプタ100とともに回転してしまうことを抑制することができる。
【0076】
このように、変形例5の情報発信アダプタ100は、火災感知器200から感知器回線Qを外したり、火災感知器200を被取付部Pから外したり、感知器ベース210から感知器本体220を外したり、火災感知器200から取付ネジ230を緩めたり外したりしなくても、当該火災感知器200に固定されているアタッチメント300に着脱することができる。したがって、変形例5の情報発信アダプタ100は、構成要素の交換(電池や情報発信端末などの交換)や、構成要素の追加(例えば、ベース部材120に新たな構成要素を搭載することにより実現可能)や、機能の追加(例えば、情報発信端末を交換することにより実現可能)などを、火災感知器200による火災監視を継続しつつ、容易に行うことができるため、メンテナンス性やリニューアル時の施工性などに優れている。
【0077】
なお、変形例5において、情報発信アダプタ100の形状は、O字状(円環状)に限定されず適宜変更可能であり、例えばC字状やU字状であってもよい。
また、変形例5のように、火災感知器200と被取付部Pとの間以外に情報発信アダプタ100を配設する場合、情報発信アダプタ100は、火災感知器200の検出機能を妨害することがない位置(具体的には、火災感知器200が熱検知タイプのものであれば、サーミスタおよびプロテクタ周辺を避けた位置、火災感知器200が煙検知タイプのものであれば、煙流入部周辺を避けた位置)に配設されることが好ましい。
【0078】
以上、本発明の実施形態および変形例について説明したが、本発明は上記の実施形態および変形例に限られるものではない。
例えば、上記の実施形態および変形例では、情報発信モジュール110として発信機能を有するものを使用した例を示したが、発信機能の他、受信機能を有するものを使用してもよい。
また、火災感知器200は、感知器ベース210と感知器本体220とに分離可能なものに限定されず適宜変更可能であり、例えば、感知器ベース210を備えない火災感知器、すなわち、感知器ベースを介することなく、被取付部Pに一体的な構成のまま取付けられる火災感知器であってもよい。
【0079】
また、電池情報に、当該電池情報に対応する情報発信アダプタ100が有する情報発信端末111から信号(例えば、ビーコン信号)を最後に受信した日(信号最終受信日)が含まれていてもよい。
例えば、火災感知器200の定期点検の際に併せて、情報発信アダプタ100が有する情報発信端末111から信号が発信されているか確認する点検を行い、信号が発信されていることが確認できた場合に、管理サーバ10の記憶部14に記憶されている信号最終受信日のうち、当該情報発信アダプタ100のアダプタIDとともに記憶されている電池情報に含まれる信号最終受信日を、当該点検日で更新するよう構成してもよい。この場合、ユーザ(作業員等)による火災感知器200の定期点検時に得た情報に基づいて、管理サーバ10は、情報発信端末111の動作確認を行うことができる。
また、例えば、ユーザ端末20に、情報発信アダプタ100が有する情報発信端末111からの信号を受信する信号受信手段と、当該信号受信手段によって信号が受信された場合に所定の情報を管理サーバ10に送信する情報送信手段と、を備え、管理サーバ10の記憶部14に記憶されている信号最終受信日のうち、当該情報発信アダプタ100のアダプタIDとともに記憶されている電池情報に含まれる信号最終受信日を、当該所定の情報を受信した日で更新するよう構成してもよい。この場合、ユーザ端末20を携帯するユーザ(作業員等)による火災感知器200の定期点検時に得た情報だけでなく、ユーザ端末20を携帯するユーザ(警備員等)による見回り時等に得た情報に基づいて、管理サーバ10は、情報発信端末111の動作確認を行うことができる。
その他、実施形態および変形例で示した構成は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。