特開2020-186006(P2020-186006A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社川島製作所の特許一覧
特開2020-186006横型製袋充填包装機のオートスプライサ
<>
  • 特開2020186006-横型製袋充填包装機のオートスプライサ 図000003
  • 特開2020186006-横型製袋充填包装機のオートスプライサ 図000004
  • 特開2020186006-横型製袋充填包装機のオートスプライサ 図000005
  • 特開2020186006-横型製袋充填包装機のオートスプライサ 図000006
  • 特開2020186006-横型製袋充填包装機のオートスプライサ 図000007
  • 特開2020186006-横型製袋充填包装機のオートスプライサ 図000008
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-186006(P2020-186006A)
(43)【公開日】2020年11月19日
(54)【発明の名称】横型製袋充填包装機のオートスプライサ
(51)【国際特許分類】
   B65B 41/12 20060101AFI20201023BHJP
   B65B 51/06 20060101ALI20201023BHJP
   B65B 9/087 20120101ALN20201023BHJP
【FI】
   B65B41/12 501J
   B65B51/06
   B65B9/087
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2019-89276(P2019-89276)
(22)【出願日】2019年5月9日
(71)【出願人】
【識別番号】000148162
【氏名又は名称】株式会社川島製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100108567
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 雅夫
(72)【発明者】
【氏名】加藤 利雄
(72)【発明者】
【氏名】黒澤 和馬
【テーマコード(参考)】
3E050
【Fターム(参考)】
3E050AA02
3E050AB08
3E050CA01
3E050DB01
3E050DC01
3E050GB01
(57)【要約】      (修正有)
【課題】帯状包装材の紙継ぎに際して、作業者の指や帯状包装材の先端が圧着ローラ間に巻き込まれる等のおそれをなくして、紙継ぎの作業が安全で作業性のよい横型製袋充填包装機のオートスプライサを提供する。
【解決手段】圧着ローラ部14において、作業・吸引ユニット20が跳ね上げ状態である作業位置P2を取るとき、紙継ぎすべき新帯状包装材Fwnの始端部を含む所定長さを作業板22の作業面22a上でサクションボックス24の吸引作用によって吸引保持する。作業・吸引ユニット20の位置を傾斜状態である動作位置P1に変更することにより、圧着ローラ18は旧帯状包装材Fwoを保持する圧着ローラ部14の圧着ローラ18と対向した位置を占め、その後の両圧着ローラが接近する際の圧着作用によって、新帯状包装材Fwnの先端部は旧帯状包装材Fwoに対して圧着されて紙継ぎされる。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
帯状包装材供給源から繰り出された帯状包装材の送りを案内可能な送り案内面を有するテーブル部と、前記テーブル部の前記送り案内面に続いて前記帯状包装材の送りを案内するとともに前記帯状包装材を支持可能な作業面を有する圧着ローラ部とをそれぞれ備える二組の包装材送り組立体が、前記圧着ローラ部同士を互いに対向させた態様で、対に配置されて成り、
前記各圧着ローラ部は、
前記テーブル部側の端部に配置されていて前記帯状包装材を巻き掛け案内するガイドローラと、前記テーブル部から遠い側の端部に配置されていて前記作業面に案内されて送られる前記帯状包装材が掛けられる圧着ローラと、前記ガイドローラ及び前記圧着ローラを回転自在に支持するローラフレームを有するローラユニット、
前記作業面を持つとともに当該作業面に開口する多数の吸引孔が形成されている作業板と、当該作業板と一体的に設けられており且つ吸引孔を通して前記帯状包装材に対する吸引作用を及ぼすサクションボックスを有する作業・吸引ユニット、並びに
前記ローラフレームに対して前記作業・吸引ユニットを回動可能に支持しているとともに、前記作業・吸引ユニットが当該回動によって取り得る傾斜した動作位置と跳ね上げられた作業位置のいずれかの位置を選択して固定可能である回動支持構造
を備えていることから成る横型製袋充填包装機のオートスプライサ。
【請求項2】
前記回動支持構造は前記ガイドローラを回転可能に支持する支持軸に関連して設けられており、前記作業・吸引ユニットは、前記回動支持構造によって前記支持軸の回りに回動することによって、前記ローラフレームに沿う前記動作位置と、前記ローラフレームから跳ね上がって前記作業面が前記テーブル部の前記送り案内面と面一となる前記作業位置のいずれかの位置を選択可能であること
から成る請求項1に記載の横型製袋充填包装機のオートスプライサ。
【請求項3】
前記テーブル部の前記送り案内面と前記圧着ローラ部の前記作業・吸引ユニットの前記作業面のうち少なくとも前記作業面には、前記帯状包装材に表示されており当該帯状包装材の送り方向の位置決めのためのレジマークや絵柄模様の特定の部位と対照可能な刻印等の少なくとも1つの指標を設けること
から成る請求項1又は2に記載の横型製袋充填包装機のオートスプライサ。
【請求項4】
前記テーブル部は、前記送り案内面に当該送り案内面上の前記帯状包装材に対して吸引孔が開口生成されているとともに、前記吸引孔を通して吸引作用を及ぼすための吸引ユニットを備えること
から成る請求項1〜3のいずれか一項に記載の横型製袋充填包装機のオートスプライサ。
【請求項5】
前記圧着ローラ部の前記作業・吸引ユニットが前記回動支持構造による回動によって前記作業位置から前記動作位置に変更されるときの動作に対応して、前記作業・吸引ユニットの前記作業面に吸着保持されている前記新帯状包装材を、その始端部が前記圧着ローラを越えて迫り出すように僅かに送る小送り機構を備えていること
から成る請求項1〜4のいずれか一項に記載の横型製袋充填包装機のオートスプライサ。
【請求項6】
前記小送り機構による動作を、前記回動支持構造によって前記圧着ローラ部の前記作業・吸引ユニットが前記作業位置から前記動作位置に変更する動作を機械的に変換することによる受動的動作とすること
から成る請求項5に記載の横型製袋充填包装機のオートスプライサ。
【請求項7】
前記圧着ローラ部において、前記作業・吸引ユニットは前記ローラフレームに対して前記作業面の帯状包装材送り案内方向と平行な方向に移動可能に支持されており、
前記小送り機構は、前記回動支持構造の回動中心から離れた位置において前記ローラフレームに支持されているレバー回動軸、前記作業・吸引ユニットに設けられた吸引ユニット支持ピン、及び前記レバー回動軸と前記吸引ユニット支持ピンとに回動可能に連結された吸引ユニット支持レバーを備えており、前記圧着ローラ部の前記作業・吸引ユニットが前記動作位置にあるときに、前記回動支持構造の回動中心と、前記レバー回動軸の軸心と、前記吸引ユニット支持ピンのピン軸心とが一つの直線上にあること
から成る請求項6に記載の横型製袋充填包装機のオートスプライサ。
【請求項8】
前記吸引ユニット支持ピンは、前記圧着ローラ部の前記作業・吸引ユニットにおいて前記帯状包装材送り案内方向に延びる態様で形成された第1長孔に沿って移動可能であり、 前記圧着ローラ部の前記作業面を持つ前記作業板において、前記帯状包装材送り案内方向に延びる態様で複数の第2長孔が開口形成されており、
前記作業・吸引ユニットは、前記吸引孔がそれぞれ開口する複数の吸引凸部が前記第2長孔内に配置されており、前記吸引ユニット支持ピンが前記第1長孔に沿って移動することに対応して、前記吸引凸部が前記第2長孔内を移動すること
から成る請求項7に記載の横型製袋充填包装機のオートスプライサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、製袋充填包装機におけるオートスプライサ、特に、横型の製袋充填包装機に用いるのに好適であって、製袋充填包装機に実装される帯状包装材を自動的に紙継ぎするオートスプライサに関する。
【背景技術】
【0002】
横型製袋充填包装機は、包装対象物である製品を包装するための帯状包装材(フィルム状包装材)を横方向に搬送する間に当該帯状包装材を筒状に成形し、筒状帯状包装材の内部に当該製品を送り込みながら筒状帯状包装材にエンドシールを施して袋を形成することにより、当該製品の袋包装体を連続的に製造する包装機である。本出願人は、こうした横型製袋充填包装機において、製品の包装運転に伴って帯状包装材の消費が進み、帯状包装材を巻き取った原反ロールからの当該帯状包装材の繰り出し供給が終了する際に、終了する帯状包装材に対して新しい帯状包装材を自動的に紙継ぎして、短時間で包装機の運転再開を可能にするオートスプライサを提案している(特許文献1)。
【0003】
図5は本出願人の提案によるオートスプライサが適用された横型製袋充填包装機の概略図、図6図5に示す横型製袋充填包装機のオートスプライサの一実施例を示す正面図である。図5に示すように、横型製袋充填包装機1においては、帯状包装材FwA(又はFwB)が、ロール状に巻き取られた原反ロールFrA(又はFrB)から、紙送りローラ7、紙引きローラ9,9を備える包装材搬送装置3によって繰り出されて供給される。帯状包装材FwAは製袋器8により略筒状に湾曲成形されて水平に移送され、供給コンベア2により製品Pが略筒状の湾曲フィルム中に所定間隔毎に順次受渡し供給される。製品Pが供給された湾曲状の包装材は、長手方向端縁部の重合面にセンタシール装置4のセンタシールローラ10,10によりセンタシールが施されて筒状包装材Ftに形成される。更に、センタシール装置4の下流には、通常、回転又はボックスモーション動作を行うエンドシーラ11,11を備えるエンドシール装置5が配設されており、筒状包装材Ftが製品Pを挟む前後の位置おいてそれぞれエンドシール装置5によってエンドシール(組み込んだカッタによる切断も可能)が施されることにより、ピロー包装体Bpが製造される。横型製袋充填包装機の動作は従来周知のことであるので、これ以上の詳細な説明については省略する。
【0004】
オートスプライサ6は、包装材供給源としての二つの原反ロールFrA,FrBの一方(図ではFrAとする)から引き出されていた帯状包装材FwAがその繰り出し終端に達したときに、その終端部を自動的に他方の原反ロール(図ではFrBとする)から引き出される新しい帯状包装材FwBの始端部に接続(「紙継ぎ」という)して、帯状包装材を途切れることなく連続して包装材搬送装置3に引き出すための自動紙継ぎ装置である。図5に示すオートスプライサ6は、原反ロールFrA,FrB、帯状包装材FwA,FwBの終端部を切断するカッタ部41A,41Bと、その下流側において互いに対向して配置された圧着ローラ部42A,42Bを備えており、これらカッタ部41A,41B、圧着ローラ部42A,42Bは図で左右対称に配設されている。
【0005】
図5図6に示すように、オートスプライサ6は、カッタ部41A,41B及び圧着ローラ部42A,42Bの他に、原反ロールFrA,FrBが装填されるロールホルダ軸43A,43Bと、原反ロールFrA,FrBからそれぞれ引き出された帯状包装材FwA,FwBの走行を案内する複数のガイドローラ44aA,44bA;44aB,44bBから成る案内部44A,44Bと、帯状包装材FwA,FwBを上面に沿って走行させるテーブル45A,45Bを備えている。ロールホルダ軸43A,43Bには、原反ロールFrA,FrBがセットされる。原反ロールFrA,FrBから引き出された帯状包装材FwA,FwBは、複数のガイドローラ44aA,44bA;44aB,44bBから成る案内部44A,44Bを経由してテーブル45A,45B上を水平に移動し、テーブル45A,45Bの端部に位置するカッタ部41A,41Bを経て、圧着ローラ部42A,42Bに至る。
【0006】
テーブル45A,45Bの内部には、帯状包装材FwA,FwBの停止時の吸着保持と走行時の案内、及びテンション付与のためのサクションボックス46A,46Bが設けられており、サクションボックス46A,46Bの表側プレートであるテーブルプレート48A,48Bには多数の吸引孔(図示せず)が開口している。帯状包装材FwA,FwBが走行するテーブル45A,45Bの内部に設けられたサクションボックス46A,46Bがテーブルプレート48A,48Bに形成されている吸引孔を通じてエアを吸引することにより、帯状包装材FwA,FwBがテーブル45A,45Bに吸着される。
【0007】
圧着ローラ部42A,42Bは、互いに対向して位置する圧着ローラ55A,55Bを備えており、テーブル45A,45B側の端部には帯状包装材FwA,FwBが掛けられるガイドローラ56A,56Bを備えている。圧着ローラ部42A,42Bの内部にも、サクションボックス47A,47Bが設けられており、サクションボックス及び47A,47Bの表側プレートである吸着プレート54A,54Bにも多数の吸引孔(図示せず)が形成されている。帯状包装材FwA,FwBは、テーブル45A,45Bにおけるテーブルプレート48A,48Bのみならず、圧着ローラ部42A,42Bにおける吸着プレート54A,54Bにおいても、サクションボックスの吸引作用によって吸着される。帯状包装材FwA,FwBをこれらプレート48A,48;54A,54Bにおいて吸着することは、帯状包装材FwA,FwBのいずれを走行させる場合も抵抗として作用し、下流へ引き回される帯状包装材FwA,FwBには適宜のテンションが付与される。
【0008】
図5に示すオートスプライサ6では、包装に使用中である原反ロールFrAからの帯状包装材(包装材FwAを旧帯状包装材とする)はテーブル45Aから圧着ローラ部42Aを経て下流へと引き回され、これに紙継ぎされる原反ロールFrBからの帯状包装材(包装材FwBを新帯状包装材とする)はテーブル45Bから圧着ローラ部42Bに引き出されて、その始端部FSBは圧着ローラ55B上で待機される。旧帯状包装材FwAの繰り出しが終了すると、新帯状包装材FwBの始端部FSBに両面粘着テープTaが貼り付けられる(両面粘着テープTaの貼付け時期は紙継ぎを行う間近であってもよい)。粘着テープTaの貼付け状態で、長手方向中心位置を回動中心として圧着ローラ部42A,42Bが互いに反対方向に回動される。圧着ローラ55A,55Bが互いに接近し、繰り出しが終了した旧帯状包装材FwAの終端部FEAの近傍に(残余部分Fsを余す)、新帯状包装材FwBの始端部FSBが両面粘着テープTaを介して圧着される。
【0009】
この横型製袋充填包装機のオートスプライサは、上記のように二つの水平なテーブル部と、各テーブル部に接続して配置され且つ回動する圧着ローラ部とを備えており、各テーブル部と各圧着ローラ部はそれぞれ帯状包装材を吸い寄せる吸着機能を備える構成とされているので、テーブル部と圧着ローラ部は、包装材である帯状包装材を吸着して走行を安定させる吸着機能を奏する。このテーブル部の吸着機能によって、帯状包装材をその裏面からテーブル部に吸着してテンションを付与することにより、紙管から剥離した場合を含めて帯状包装材が蛇行するというような走行が不安定化することの防止が図られている。また、圧着ローラ部における帯状包装材を吸い寄せる吸着機能は、多数の吸引孔が開いた吸着プレートにて実現することができ、待機中の帯状包装材の始端部をその裏面から吸引することにより、帯状包装材の始端部の舞い上がりやカールを防止することを図っている。これにより、帯状包装材の上方に押え部材や押えブラシを配設することが不要となり、帯状包装材のテーブル部と圧着ローラ部へのセッティングを容易にすることを可能にし、紙継ぎの際に絵柄模様のずれの発生防止を図っている。
【0010】
しかしながら、この横型製袋充填包装機のオートスプライサは、上記のように改良されたオートスプライサではあるが、二つの圧着ローラ部の先端部分に設けられている圧着ローラは、非圧着状態であっても互いに接近する配置となっている。即ち、二つの圧着ローラ部の間の空間は側方から見て先端部ほど互いに接近したV字状の空間となっているので、圧着ローラ付近では非常にスペースが狭くなっている。新帯状包装材の始端部のセット作業についてはスペースが狭くなった当該圧着ローラ近傍で行う必要があるが、その際に作業者の指や帯状包装材の先端が圧着ローラ間に巻き込まれる等のおそれがある。また、帯状包装材、特にアルミ蒸着フィルムのような不透明な帯状包装材をセットする場合には、作業者からは帯状包装材の裏面を見る状態となっているので、紙継ぎした帯状包装材において絵柄模様のずれが生じないようにするために帯状包装材を裏返して確認するなど新旧の帯状包装材の位置に細心の注意を払う必要があり、非常な手間となっていて、紙継ぎの作業性が良好でないことがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特許第5955606号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
そこで、テーブル部と、当該テーブル部に対して傾斜可能に接続されている圧着ローラ部とがそれぞれ対向して対に配置されている横型製袋充填包装機のオートスプライサにおいて、紙継ぎの待機中の帯状包装材の始端部をセットする際の当該始端部のセット姿勢を変更可能として、帯状包装材の紙継ぎに際してのセット作業の安全性をより一層改善するとともに、紙継ぎすべき新帯状包装材の先端部の位置を決め易くして、紙継ぎの作業性をより一層改善する点で解決すべき課題がある。
【0013】
この発明の目的は、上記課題を解決することであり、帯状包装材の紙継ぎに際して、作業者の指や帯状包装材の先端が圧着ローラ間に巻き込まれる等のおそれをなくして紙継ぎのセット作業を一層安全なものにし、且つ紙継ぎすべき新帯状包装材の先端部の位置決めを狭いスペースで行う必要をなくするとともに印刷模様がずれた接続を防止することで、紙継ぎの際のセット作業性を一層向上することができる横型製袋充填包装機のオートスプライサを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記の課題を解決するため、この発明による横型製袋充填包装機のオートスプライサは、帯状包装材供給源から繰り出された帯状包装材の送りを案内可能な送り案内面を有するテーブル部と、前記テーブル部の前記送り案内面に続いて前記帯状包装材の送りを案内するとともに前記帯状包装材を支持可能な作業面を有する圧着ローラ部とをそれぞれ備える二組の包装材送り組立体が、前記圧着ローラ部同士を互いに対向させた態様で、対に配置されて成り、前記各圧着ローラ部は、前記テーブル部側の端部に配置されていて前記帯状包装材を巻き掛け案内するガイドローラと、前記テーブル部から遠い側の端部に配置されていて前記作業面に案内されて送られる前記帯状包装材が掛けられる圧着ローラと、前記ガイドローラ及び前記圧着ローラを回転自在に支持するローラフレームを有するローラユニット、前記作業面を持つとともに当該作業面に開口する多数の吸引孔が形成されている作業板と、当該作業板と一体的に設けられており且つ吸引孔を通して前記帯状包装材に対する吸引作用を及ぼすサクションボックスを有する作業・吸引ユニット、並びに前記ローラフレームに対して前記作業・吸引ユニットを回動可能に支持しているとともに、前記作業・吸引ユニットが当該回動によって取り得る傾斜した動作位置と跳ね上げられた作業位置のいずれかの位置を選択して固定可能である回動支持構造を備えていることから成っている。
【0015】
この横型製袋充填包装機のオートスプライサによれば、帯状包装材を巻き取った一方の帯状包装材供給源からの帯状包装材の繰り出しが横型製袋充填包装機の包装運転による帯状包装材の消費に伴ってその終端部付近まで至る等によって新帯状包装材に紙継ぎを行うべき状況となった場合、一方の圧着ローラ部において、紙継ぎされるべき旧い帯状包装材が傾斜した動作位置を取る作業・吸引ユニットの作業面上に保持され、他方の圧着ローラ部において、回動支持構造の回動動作によって作業・吸引ユニットが跳ね上げられた作業位置を取り、紙継ぎすべき新しい帯状包装材の先端部が作業位置を取る作業・吸引ユニットの作業面上で位置決めされた状態で吸引保持され、新帯状包装材を吸引保持した作業・吸引ユニットが回転支持構造の回動動作によって傾斜した動作位置を取り、両圧着ローラ部において、ローラフレームを互いに跳ね上げ方向に回動させることによって両圧着ローラが接近動作するときに、他方の圧着ローラ上の新帯状包装材の始端部が一方の圧着ローラ上の旧帯状包装材に対して圧着されることにより、旧帯状包装材に対して新帯状包装材が紙継ぎされる。即ち、作業位置を占める作業・吸引ユニットに対して新帯状包装材のセッティングを行い、作業・吸引ユニットを動作位置に戻す操作を行えば、その後の紙継ぎ動作が自動的に行われる。
【0016】
この横型製袋充填包装機のオートスプライサにおいて、前記回動支持構造は前記ガイドローラを回転可能に支持する支持軸に関連して設けられており、前記作業・吸引ユニットは、前記回動支持構造によって前記支持軸の回りに回動することによって、前記ローラフレームに沿う前記動作位置と、前記ローラフレームから跳ね上がって前記作業面が前記テーブル部の前記送り案内面と面一となる前記作業位置のいずれかの位置を選択可能であることから成っている。
ガイドローラを回転可能に支持する支持軸に関連して回動支持構造を設けることにより、作業・吸引ユニットの作業面はガイドローラに対して回動してもガイドローラの周面に対して同じ角度関係で接続するので、ガイドローラの周面から作業・吸引ユニットの作業面へ帯状包装材が良好に案内される。
また、作業・吸引ユニットを跳ね上げて作業位置を取るとしたときには、テーブル部の送り案内面と作業・吸引ユニットの作業面とが面一状態となるので、新帯状包装材を送り案内面から真っ直ぐに作業面にまで延ばすことができ、新しい帯状包装材のセット作業が容易になる。
【0017】
この横型製袋充填包装機のオートスプライサにおいて、前記テーブル部の前記送り案内面と前記圧着ローラ部の前記作業・吸引ユニットの前記作業面のうち少なくとも前記作業面には、前記帯状包装材に表示されており当該帯状包装材の送り方向の位置決めのためのレジマークや絵柄模様の特定の部位と対照可能な刻印等の少なくとも1つの指標を設けることができる。
少なくとも作業面にこのような指標を設けることにより、帯状包装材のセットの際に、少なくとも作業面での帯状包装材の送り方向の位置の決定を容易に行うことができる。指標を複数設けることで、一つの指標を、新帯状包装材をカットして始端部を形成するための切り出し位置に利用し、その切り出した始端部を次のより圧着ローラに向かってより近い指標に移動して位置決めすることで、帯状包装材の紙継ぎの際に旧帯状包装材との絵柄模様のずれがないように、より正確に紙継ぎをすることができる。
【0018】
この横型製袋充填包装機のオートスプライサにおいて、前記テーブル部は、前記送り案内面に当該送り案内面上の前記帯状包装材に対して吸引孔が開口生成されているとともに、前記吸引孔を通して吸引作用を及ぼすための吸引ユニットを備えることができる。
テーブル部においても送り案内面に開口する吸引孔を形成し、吸引ユニットが当該吸引孔を通して帯状包装材を吸引保持することで、圧着ローラ部における作業・吸引ユニットの作業面の吸引保持と合わせて、帯状包装材の保持を一層確実にすることができる。テーブル部に備わる吸引ユニットと圧着ローラ部に備わる吸引ユニットとは、それぞれ別々に作動可能であることが好ましい。
【0019】
この横型製袋充填包装機のオートスプライサにおいて、前記圧着ローラ部の前記作業・吸引ユニットが前記回動支持構造による回動によって前記作業位置から前記動作位置に変更されるときの動作に対応して、前記作業・吸引ユニットの前記作業面に吸着保持されている前記新帯状包装材を、その始端部が前記圧着ローラを越えて迫り出すように僅かに送る小送り機構を備えていることから成っている。
小送り機構を備えることで、圧着ローラ部の作業・吸引ユニットが回動して跳ね上げられた作業位置から傾斜した動作位置に変更されると、新帯状包装材の始端部は、圧着ローラを越えて僅かに迫り出すことになる。この迫り出した部分に例えば両面テープを貼り付けておけば、ローラフレームの回動動作によって両圧着ローラが接近するときに、新帯状包装材の始端部が両面テープを介して旧帯状包装材に圧着され、両面テープによる新旧帯状包装材の接着がしっかりと行われて紙継ぎを確実にすることができる。
【0020】
この横型製袋充填包装機のオートスプライサにおいて、前記小送り機構による動作を、前記回動支持構造によって前記圧着ローラ部の前記作業・吸引ユニットが前記作業位置から前記動作位置に変更する動作を機械的に変換することによる受動的動作とすることができる。
小送り機構による帯状包装材の迫り出し動作を、回動支持構造によって圧着ローラ部の作業・吸引ユニットが跳ね上げ状態にある作業位置から傾斜状態にある動作位置に変更するときの回動動作を利用して行う。即ち、当該位置変更をするときの回動動作を機械的に変換することによって小送り機構の動作が受動的に得られるので、小送り機構のためだけの駆動源を設けて能動的に動作させる必要がなく、小送り機構の構造を簡単化するとともに製造や運転コストを低減することができる。
【0021】
この横型製袋充填包装機のオートスプライサにおいて、前記圧着ローラ部において、前記作業・吸引ユニットは前記ローラフレームに対して前記作業面の帯状包装材送り案内方向と平行な方向に移動可能に支持されており、前記小送り機構は、前記回動支持構造の回動中心から離れた位置において前記ローラフレームに支持されているレバー回動軸、前記作業・吸引ユニットに設けられた吸引ユニット支持ピン、及び前記レバー回動軸と前記吸引ユニット支持ピンとに回動可能に連結された吸引ユニット支持レバーを備えており、前記圧着ローラ部の前記作業・吸引ユニットが前記動作位置にあるときに、前記回動支持構造の回動中心と、前記レバー回動軸の軸心と、前記吸引ユニット支持ピンのピン軸心とが一つの直線上にあるとすることができる。
圧着ローラ部の作業・吸引ユニットが跳ね上げ状態にある作業位置を取るときには、回動支持構造の回動中心、レバー回動軸の軸心及び吸引ユニット支持ピンのピン軸心が三角形の頂点にそれぞれあり、吸引ユニット支持ピンのピン軸心、したがって作業・吸引ユニットが回動支持構造側に寄せられている(吸引ユニット支持ピンの後退位置)。作業・吸引ユニットが作業位置から傾斜した動作位置に変更されると、吸引ユニット支持ピンのピン軸心、したがって作業・吸引ユニットが圧着ローラ側に移動し(吸引ユニット支持ピンの前進位置)、作業・吸引ユニットに吸着されている帯状包装材がその移動分だけ圧着ローラから迫り出される。
【0022】
前記吸引ユニット支持ピンは、前記圧着ローラ部の前記作業・吸引ユニットにおいて前記帯状包装材送り案内方向に延びる態様で形成された第1長孔に沿って移動可能であり、前記圧着ローラ部の前記作業面を持つ前記作業板において、前記帯状包装材送り案内方向に延びる態様で複数の第2長孔が開口形成されており、前記作業・吸引ユニットは、前記吸引孔がそれぞれ開口する複数の吸引凸部が前記第2長孔内に配置されており、前記吸引ユニット支持ピンが前記第1長孔に沿って移動することに対応して、前記吸引凸部が前記第2長孔内を移動することから成っている。
このオートスプライサによれば、作業・吸引ユニットにおいては、第2長孔内に配置されている複数の吸引凸部が、作業板の作業面において吸引孔を開口しており、吸引孔を通して帯状包装材に対する吸引作用を及ぼす。圧着ローラ部の作業・吸引ユニットが跳ね上げ状態にある作業位置から傾斜状態にある動作位置に変更されると、吸引ユニット支持ピンが第1長孔に沿って移動することで作業・吸引ユニットが作業板の内側で帯状包装材送り案内方向に沿って移動し、当該作業・吸引ユニットの移動によって作業・吸引ユニットが吸引している帯状包装材を小送りすることができる。作業・吸引ユニットが作業位置から動作位置に変更するときの回動動作を利用して帯状包装材の圧着ローラ部における帯状包装材の送り足しが、ピン、長孔及びレバーというような構造簡単な機構によって得ることができる。
【発明の効果】
【0023】
この発明による横型製袋充填包装機におけるオートスプライサは、上記のように構成されているので、一方の包装材ロールからの帯状包装材の繰り出しが終了する等によって新帯状包装材に紙継ぎをすべき状況となった場合には、他方のテーブル部及び他方の圧着ローラ部から成る他方の組立体において、当該他方の圧着ローラ部の作業・吸引ユニットの位置を傾斜状態にある動作位置から跳ね上げ状態にある作業位置に変更すると、作業位置を取る他方の圧着ローラ部の圧着ローラは一方の圧着ローラ部の圧着ローラから離れた位置を取るので、他方の圧着ローラの周囲のスペースは広く開放される。また、他方の組立体において、先端部を含む新帯状包装材をテーブル部の送り案内面と圧着ローラ部の作業面とにセットすることが一方の組立体によって邪魔されることがなく安全且つ容易になる。新帯状包装材がセットされた他方の組立体において、圧着ローラ部の作業・吸引ユニットの位置は動作位置に変更される。両圧着ローラ部のローラフレームを跳ね上げ方向に移動させることで、互いに接近する両圧着ローラによって新帯状包装材の先端部が旧帯状包装材に対して自動的に圧着され、紙継ぎが行われる。したがって、両圧着ローラ部が傾斜した動作位置を占める状態のままでは両圧着ローラが接近していて両圧着ローラ間のスペースが狭くなっていたが、新帯状包装材をセットすべき圧着ローラ部の作業・吸引ユニットを跳ね上げた作業位置に置くことで、作業員の手や指の挟み込みが防止され紙継ぎ作業の安全性が改善され、また、狭いスペースでの作業がなくなるので紙継ぎの作業性を改善することができる。更に、組立体における新帯状包装材の始端部の位置は、圧着前、好ましくは跳ね上げ状態の作業・吸引ユニットにおいて、作業面上で旧帯状包装材の位置に相応して予め定められるので、不透明の帯状包装材でも、紙継ぎに際して絵柄や印刷模様を位置合わせした状態が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1図1は、この発明による横型製袋充填包装機のオートスプライサの一実施例を示す図である。
図2図2は、図1に示すオートスプライサの一部を拡大して示す図である。
図3図3は、図2に示すオートスプライサの作動を説明する説明図である。
図4図4は、この発明による横型製袋充填包装機のオートスプライサと従来の横型製袋充填包装機のオートスプライサとを比較して示す図である。
図5図5は、従来の横型製袋充填包装機の一例を示す図である。
図6図6は、図5に示す横型製袋充填包装機のオートスプライサの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、添付した図面に基づいて、この発明による横型製袋充填包装機のオートスプライサの実施例を説明する。図1はこの発明による横型製袋充填包装機のオートスプライサの一実施例を示す図であって、(a)はその上面図、(b)はその側面図である。図1(b)は、後に説明する動作位置(P1)を占めていて傾斜状態にある圧着ローラ部14を、図の作成上、水平状態に置き直して示した図である。この横型製袋充填包装機のオートスプライサにおいて、前提となる横型製袋充填包装機については図5に示す横型製袋充填包装機と同様であってよく、また、オートスプライサについては、圧着ローラ部の構造を除いて、基本的には図6に示すオートスプライサと同様であるとしてよい。それゆえ、圧着ローラ部以外の構造については、ここでの重複する説明を省略し、必要がある場合には図6に示すオートスプライサに用いた符号(左右一対を区別しない場合にはA,Bを用いない符号)付きの用語を用いて説明する。
【0026】
図1に示す横型製袋充填包装機のオートスプライサは、跳ね上げ状態にある片方の圧着ローラ部を示している。図2(a)はその一部を示す上面図であり、図2(b)は機枠(圧着ローラ部のためのローラフレーム)を取り除いた状態で示す側面図である。本実施例であるオートスプライサにおいては、図4(a)に示すように、帯状包装材を送り案内可能なテーブル45を備えるテーブル部13と、テーブル部13に対して傾斜可能に接続されていてテーブル部13からの帯状包装材を引き続いて送り案内可能な圧着ローラ部14とから、一つの包装材送り組立体12が構成される。テーブル部13は、図6に示すテーブル45及びサクションボックス46を備えているテーブル部と同様の構造を有するものであり、テーブル45に備わるテーブルプレート48の上面は帯状包装材の送りを案内する平坦な送り案内面となっている。オートスプライサは、同じ構造を有する二つの包装材送り組立体12,12を、両圧着ローラ部13,13が互いに対向する鏡像関係となるように、左右の対に配置されて構成される。
【0027】
図1に示すように、圧着ローラ部14は、ローラフレーム16と、ローラフレーム16のテーブル部13側に回転自在に設けられたガイドローラ17と、ローラフレーム16のテーブル部13から遠い先端側に回転自在に設けられた圧着ローラ18とを有するローラユニット15を備えている。ガイドローラ17と圧着ローラ18は、それぞれローラフレーム16に固定的に取り付けられたローラ軸19a,19bに対して適宜の軸受(図示せず)を介して回転自在に支持されており、帯状包装材Fwがガイドローラ17と圧着ローラ18に当接しながら走行するときに、両ローラ17,18は回転しつつ帯状包装材Fwの走行を案内する。二つの包装材送り組立体12,12が組み立てられて圧着ローラ部14,14がともに傾斜した動作位置を占めるときには、先端に置かれている圧着ローラ18,18は、互いに僅かの隙間を置いて対向配置されている。
【0028】
圧着ローラ部14は、帯状包装材Fwのセット作業を行うための作業・吸引ユニット20を備えている。作業・吸引ユニット20は、作業板22と作業板22を一体的に支える作業板支持体23を有する作業台21と、作業台21に対して帯状包装材Fwの送り方向にスライド可能に支持されるサクションボックス24を備えている。サクションボックス24は、作業板22の下面に沿って且つ幅方向両側の作業板支持体23の内側のスペース内に配置されている。作業板22の上面は、紙継ぎ作業を行う際に、新旧の帯状包装材Fwを載せる作業面22aとなっている。作業面22aは、テーブル部13の平坦な送り案内面(テーブルプレート48の送り案内面)に対してガイドローラ17の周面を経て接続するとともに帯状包装材Fwの送りを案内する平坦な送り案内面である。作業面22aは、また、特に新しい帯状包装材Fwについては、その位置決めのためのセット作業の役割を果たす面となっている。
【0029】
サクションボックス24は、ガイドローラ17や圧着ローラ18の軸線方向(以下、「圧着ローラ部14の幅方向」という)の両端部に当該軸線方向外側に突出する吸引ユニット支持ピン25(一方のみ図示する)を備えている。作業台21の作業板支持体23には、帯状包装材Fwの送り方向に長く延びる態様で第1長孔26が形成されている。サクションボックス24は、幅方向各側で、吸引ユニット支持ピン25が作業板支持体23に形成されている第1長孔26に嵌入されていることで、作業台21に対して第1長孔26の長さ範囲内でスライド可能に案内・支持されている。即ち、第1長孔26は、吸引ユニット支持ピン25をガイドするガイド孔として機能することで、サクションボックス24の作業台21に対するスライド動作を可能にしている。
【0030】
サクションボックス24には適宜の負圧源に繋がる配管継手27aが取り付けられており、サクションボックス24内には配管継手27aに繋がるエア通路27bが形成されている。サクションボックス24には、圧着ローラ部14の幅方向に並ぶ複数の吸引凸部28が突出して形成されている。吸引凸部28にはエア通路27bに繋がる吸引孔が形成されており、吸引孔は吸引凸部28の突端に開口している。作業台21の作業板22には複数の吸引凸部28のそれぞれに対応して帯状包装材Fwの送り方向に長く延びる複数の第2長孔29が形成されており、サクションボックス24から突出する各吸引凸部28が対応する第2長孔29内に嵌入して配置されている。吸引孔が開口する吸引凸部28の突端は作業板22の作業面22aと面一である。
【0031】
サクションボックス24は、幅方向各側で吸引ユニット支持ピン25が作業板支持体23に形成されている第1長孔26に案内されつつ移動することで、作業台21に対して帯状包装材Fwの送り方向にスライドするが、そのスライド動作に対応して、サクションボックス24の各吸引凸部28が作業板22に形成されている第2長孔29内を移動する。吸引凸部28が第2長孔29内を移動するときであっても、吸引凸部28の吸引孔は常に作業面22aと面一に開口しているので、サクションボックス24が吸引作動しているときは作業板22の作業面22a上の帯状包装材Fwに対して吸引作用を及ぼして帯状包装材Fwを吸引保持することができる。したがって、サクションボックス24は、帯状包装材Fwに吸引作用を及ぼしながら作業板22に沿って帯状包装材Fwの送り方向に移動可能である。
【0032】
ガイドローラ17のローラ軸19aの軸線位置は、テーブル部13の近傍において包装機の機枠に固定的に配置されているが、ローラ軸19aには、作業・吸引ユニット20が、回動支持構造30によって、ローラ軸19a回りに回動可能に、また所定の回動位置ではその位置に固定可能に取り付けられる。即ち、ローラフレーム16のテーブル部13側の端部には円筒構造を有するハウジング31が固定的に取り付けられており、ローラフレーム16を貫通するローラ軸19aはハウジング31の円筒構造をも貫通して延びている。作業台21については、その幅方向の各サイドにおいて、作業板支持体23がローラ軸19aに対してその回りに回動可能に取り付けられている一方、作業板22にはハウジング31に対して進退可能な固定プランジャ32がねじ込まれている。ハウジング31には、作業・吸引ユニット20が取り得る姿勢・状態を選択的に固定するために、固定プランジャ32の先端ピンを選択的に受け入れる少なくとも二つのピン嵌合穴33a,33bが形成されている。
【0033】
上記の構造を有する回動支持構造30によれば、圧着ローラ部14において、ハウジング31とそれに関連する構造(固定プランジャ32、ピン嵌合穴33a,33b等)は、ローラフレーム16に対して、作業・吸引ユニット20(作業板22、作業板支持体23、サクションボックス24等)をローラ軸19aの回りに回動可能に支持し、作業・吸引ユニット20の姿勢を変更可能である。作業板22を貫通する固定プランジャ32をハウジング31に形成されたピン嵌合穴33a,33bのいずれかに選択的に嵌合することにより、作業・吸引ユニット20を作業位置(跳ね上げ状態の姿勢)と動作位置(傾斜状態の姿勢)のいずれかの位置に選択して保持・固定可能である。図1(b)に示す状態では、固定プランジャ32は嵌合穴33aに嵌合していて、圧着ローラ部14は、実際には傾斜した動作位置(P1)にある。圧着ローラ部14がローラ軸19aの回りに回動(図で反時計方向に回動)されて跳ね上げ状態である作業位置(P2)に至るときに、固定プランジャ32を嵌合穴33bに嵌合させることによって、圧着ローラ部14は作業位置(P2)に固定・保持される。
【0034】
オートスプライサにおいては、通常の包装動作時には、二つの包装材送り組立て体12,12は、図6に示したのと同様に、圧着ローラ部14,14が傾斜した状態で対向している。各圧着ローラ部14においては、作業・吸引ユニット20は、ローラフレーム16に沿った傾斜状態の姿勢、即ち、動作位置P1(図2参照)にある。その状態から、紙継ぎの際には、片方の包装材送り組立て体12において、ローラフレーム16や圧着ローラ18を動作位置に残したまま、作業・吸引ユニット20のみを跳ね上げて作業位置P2(図2参照)にもたらす。このとき、作業・吸引ユニット20は、相手側の包装材送り組立て体12の傾斜状態にある圧着ローラ部14とは干渉することがない。跳ね上がった作業・吸引ユニット20おいて、新帯状包装材Fwを位置決めして保持することができる。作業・吸引ユニット20を作業位置P2から動作位置P1に戻し、圧着ローラ18,18を互いに近づけることで、紙継ぎを行うことができる。
【0035】
図2は、図1に示すオートスプライサの一部を拡大して示す図であるが、作業・吸引ユニット20が水平位置まで跳ね上げ状態にある作業位置P2と、傾斜状態にある動作位置P1とをそれぞれ実線で示している。図2には、ローラユニット15及び回動支持構造30は示されていない。圧着ローラ部14は、紙継ぎの際に、作業・吸引ユニット20の回動によって新帯状包装材Fwを僅かに先に送って圧着ローラ18から迫り出させる小送り機構34を備えている。
【0036】
小送り機構34は、ローラフレーム16(図2では記載省略)に取り付けられているレバー回動軸35、サクションボックス24に設けられた吸引ユニット支持ピン25、及びレバー回動軸35と吸引ユニット支持ピン25に回動可能に連結されている吸引ユニット支持レバー36を備えている。レバー回動軸35は、ローラフレーム16において、回動支持構造30の回動中心(ローラ軸19aの軸線)から距離L1だけ離れた位置に支持されている。
【0037】
圧着ローラ部14が跳ね上げ状態である作業位置P2にあるときには、ローラ軸19aの回動中心、レバー回動軸35の軸心及び吸引ユニット支持ピン25のピン軸心が三角形の頂点にそれぞれあり、吸引ユニット支持ピン25のピン軸心、即ち、サクションボックス24がローラ軸19a側に寄せられている。作業位置P2にある作業・吸引ユニット20は、テーブル部13の延長線上に並んでおり、テーブル部13の送り案内面48(図6参照)と作業・吸引ユニット20の作業面22aとが面一状態となる。作業面22aを送り案内面48と面一にすることで、新帯状包装材Fwをテーブル部13の送り案内面48から真っ直ぐに作業板22の作業面22aにまで延ばすことができ、帯状包装材Fwの作業面22a上へのセット作業が容易になる。吸引ユニット支持レバー36の長さ、即ち、レバー回動軸29の軸線と吸引ユニット支持ピン25のピン軸心との間の距離をL2とし、ローラ軸19aの回動中心と吸引ユニット支持ピン25のピン軸心との間の距離をL3とすると、距離L3は長さ(L1+L2)よりも短い。したがって、吸引ユニット支持ピン25は作業板支持体23に形成されている第1長孔26内でローラ軸19a寄りの位置を取り、サクションボックス24はローラ軸19a寄りの位置を占める。
【0038】
作業・吸引ユニット20をローラ軸19aの回りに回動して跳ね上げ状態である作業位置P2から傾斜状態である動作位置P1に姿勢変更すると、ローラ軸19aの回動中心、レバー回動軸35の軸心及び吸引ユニット支持ピン25のピン軸心が一つの直線上に並ぶ。このとき、ローラ軸19aの回動中心と吸引ユニット支持ピン25のピン軸心との間の距離L3は最大の長さ(L1+L2)となり、吸引ユニット支持ピン25は作業板支持体23に形成されている第1長孔26内で圧着ローラ18寄りの位置を取り、サクションボックス24は圧着ローラ18寄りの位置を占める。したがって、サクションボックス24は、作業・吸引ユニット20が回動操作されて跳ね上げ状態である作業位置P2から傾斜状態である動作位置P1へ姿勢変更されるときに作業板22に沿って圧着ローラ18側に移動し、サクションボックス24の吸引凸部28は第2長孔29内で圧着ローラ18側に移動する。吸引凸部28に吸着されている帯状包装材は、その移動分(L1+L2−L3)だけ、送り案内面48及び作業面22aに沿って案内されながら送られ、帯状包装材Fwの先端部の所定長さが圧着ローラ18から先に迫り出されることになる。
【0039】
小送り機構34を備えることによって、作業・吸引ユニット20が回動支持構造30によって作業位置P2から動作位置P1に回動操作されると、新帯状包装材は吸着されつつ移動して、その始端部側の所定長さが圧着ローラ18から先に迫り出す。この迫り出した部分に例えば両面テープを貼り付けておけば、両包装材送り組立体12,12のローラフレーム16,16を互いに反対側に僅かに回動させることによって両圧着ローラ18,18が互いに接近するときに、新帯状包装材の始端部が両面テープを介して旧帯状包装材に圧着され、両面テープによる新旧帯状包装材の接着、即ち、紙継ぎを確実にすることができる。小送り機構34の動作は、作業・吸引ユニット20の回動動作(作業位置P2から動作位置P1に位置変更する動作)を利用し、この回動動作を機械的に変換することにより得られる受動的動作である。その結果、小送り機構34のためだけの駆動源を設ける必要がなく、小送り機構34の構造が簡素化され、オートスプライサの製造や運転コストを低減することができる。なお、エアシリンダ等の適宜の別の駆動源を用いることが許される場合には、小送り機構34の動作は、その駆動源によって姿勢変更に併せて作動する能動動作であってもよい。
【0040】
図3は、この横型製袋充填包装機におけるオートスプライサの作動、即ち、帯状包装材の紙継ぎ工程を説明する図である。図3(a)に示す一方の圧着ローラ部14においては、作業・吸引ユニット20がローラユニット15に沿って傾斜した動作位置P1にあるが、旧帯状包装材Fwoが作業・吸引ユニット20に載せられたままその繰り出し供給が終了している状態にある。旧帯状包装材Fwo側の圧着ローラ部14においては、図面の簡素化のため、符号を付すことを省略する。他方(新帯状包装材Fwn)側の圧着ローラ部14においては、固定プランジャ32を持ち上げて、固定プランジャ32の先端をハウジング31のピン嵌合穴33bから外す工程を示している。この圧着ローラ部14においては、新しい帯状包装材はまだ作業・吸引ユニット20に置かれていない。固定プランジャ32をピン嵌合穴33bから外すことで、圧着ローラ部14は回動支持構造30によってローラ軸19aの回りに回動可能となり、作業板22、作業板支持体23及びサクションボックス24から成る作業・吸引ユニット20をローラ軸19aの回りに跳ね上げることができる。
【0041】
図3(b)は、他方の圧着ローラ部14において、作業・吸引ユニット20が跳ね上げ状態である作業位置P2を占めていることを示している。固定プランジャ32をハウジング31の別のピン嵌合穴33aに嵌合させることで、作業・吸引ユニット20は作業位置P2を占める状態が維持される。また、小送り機構34においては、作業・吸引ユニット20が跳ね上ることで、吸引ユニット支持ピン25が第1長孔26に規制されて持ち上げられると同時に、吸引ユニット支持レバー36がレバー回動軸35の回りに回動し、吸引ユニット支持ピン25は第1長孔26において、ローラ軸19a側、即ち、帯状包装材Fwの送り方向上流側に移動する。したがって、作業・吸引ユニット20は、他方の圧着ローラ部14において帯状包装材Fwの送り方向上流側に移動している。
【0042】
図3(c)は、他方の圧着ローラ部14において、作業位置P2を占めている作業・吸引ユニット20に新帯状包装材Fwnをセットする工程を示している。新帯状包装材Fwnは、テーブル部13(図4参照)から引き出して、圧着ローラ部14の作業・吸引ユニット20の作業面22a上にセットされる。新帯状包装材Fwnのセットについては、テーブル部13や圧着ローラ部14に設けられた指標(後述する)を目印として、その始端部FSBの位置をセットするのが好ましい。
【0043】
図3(d)は、他方の圧着ローラ部14において、作業位置P2を占めている作業・吸引ユニット20に新帯状包装材Fwnをセットした状態を示している。新帯状包装材Fwnの始端部FSBの直近には、旧帯状包装材Fwoとの接着をさせるために両面テープTaが取り付けられる。作業・吸引ユニット20の上方のスペースがオープンな状態にあるので、図3(a)に示す傾斜状態で新帯状包装材Fwnのセットを行う場合と比べて、両面テープTaの貼り付け作業が安全で且つし易いものとなっている。回動支持構造30において、固定プランジャ32を再度持ち上げて、固定プランジャ32の先端をハウジング31のピン嵌合穴33aから外すことで、作業・吸引ユニット20をローラ軸19aの回りに回動可能とする。この際、サクションボックス24には吸引動作を行わせて、新帯状包装材Fwnを作業面22a上に吸引保持する。
【0044】
図3(e)は、他方の圧着ローラ部14において、作業・吸引ユニット20を跳ね上げ状態にある作業位置P2から傾斜状態である動作位置P1に戻した工程を示している。作業・吸引ユニット20をローラ軸19aの回りに傾斜状態にまで回動させた後、固定プランジャ32の先端をハウジング31の当初のピン嵌合穴33bに嵌入させることにより、作業・吸引ユニット20は元の傾斜した動作位置P1にロックされる。小送り機構34においては、吸引ユニット支持レバー36がレバー回動軸35の回りに回動することにより、吸引ユニット支持ピン25が第1長孔26内を新帯状包装材Fwnの送り方向に移動する。吸引ユニット支持ピン25に支持されているサクションボックス24もその移動量(L1+L2−L3)だけ移動するので、サクションボックス24の吸引凸部28に吸引保持される新帯状包装材Fwnがその分、送り方向に小送りされる。吸引凸部28は作業板22の第2長孔29内を同量だけ包装材送り方向に移動する。
【0045】
図3(e)において、新帯状包装材Fwnの始端部FSBが圧着ローラ18から迫り出した状態が示されている。この状態で、両方の圧着ローラ部14,14を跳ね上げ状態の方向に回動させることによって、圧着ローラ18,18が互いに接近し、接着テープTaを介して新帯状包装材Fwnの始端部FSBが旧帯状包装材Fwoに自動的に圧着されて紙継ぎが行われる。圧着ローラ部14,14を回動させる手段は、例えば、ローラ軸19a,19aにそれぞれ回動中心を有する二つのセクタギヤを互いに噛み合わせておき、適宜の駆動手段(エアシリンダ)でセクタギヤを回動させる構造とすることができる。このオートスプライサによれば、旧帯状包装材Fwoが過去に新帯状包装材Fwnとしてセットされた時にも、小送り機構34の動作によって始端部FSBが小送りされ、その小送りされた帯状包装材Fwについて、袋包装体の仕様に従って送り制御が行われている。したがって、今回、新帯状包装材Fwnを紙継ぎする場合も、既に始端部FSBが小送りされている旧帯状包装材Fwoに対して紙継ぎが行われるので、紙継ぎ後も絵柄模様のずれが生じることはない。
【0046】
図2に示すように、テーブル部13の送り案内面48(図6参照)と作業・吸引ユニット20の作業面22aのうち少なくとも作業面22aには、帯状包装材Fwの送り方向の位置決めのための刻印等の少なくとも1つの指標(マーク)37を設けることができる。指標37は、帯状包装材Fwに表示されているレジマークや絵柄模様の特定の部位と対照可能にするためのものである。かかる指標37を設けることにより、帯状包装材Fwのセットの際に、少なくとも作業面22aでの帯状包装材Fwの送り方向の位置の決定を容易に行うことができる。包装材の仕様に合わせて指標37を複数(例えば二つ)設ける場合には、上流側の一つの指標37(例えば、テーブルプレート48の送り案内面上に刻設される)において新帯状包装材Fwをカッタで切断して始端部FSBの切り出し位置に利用し、その切り出した始端部FSBを1袋分の長さ移動させて次の圧着ローラ18により近い指標37において位置決めすることで、紙継ぎの際に絵柄模様のずれがないように、より正確に紙継ぎをすることができる。
【0047】
図4は、この発明による横型製袋充填包装機のオートスプライサ(a)と従来の横型製袋充填包装機のオートスプライサ(b)とを比較して示す図である。(b)に示す従来のオートスプライサでは、サクションボックス47A,47Bは圧着ローラ部42A,42Bにおいて固定的に配置されているのに対して、(a)に示す本発明によるオートスプライサでは、吸引ユニットであるサクションボックス24,24が第1長孔26を含む小送り機構34の小送り作用によって作業板22に沿って移動していることが理解される。
【符号の説明】
【0048】
1…横型製袋充填包装機
2…供給コンベア 3…包装材搬送装置
4…センタシール装置 5…エンドシール装置
6…オートスプライサ
7…紙送りローラ 8…製袋器
9,9…紙引きローラ 10,10…センタシールローラ
11,11…エンドシーラ
12…包装材送り組立て体 13…テーブル部
14…圧着ローラ部 15…ローラユニット
16…ローラフレーム 17…ガイドローラ
18…圧着ローラ 19a,19b…ローラ軸
20…作業・吸引ユニット 21…作業台
22…作業板 22a…作業面 23…作業板支持体
24…サクションボックス 25…吸引ユニット支持ピン
26…第1長孔 27a…配管継手
27b…エア通路 28…吸引凸部
29…第2長孔
30…回動支持構造 31…ハウジング
32…固定プランジャ 33a,33b…ピン嵌合穴
34…小送り機構 35…レバー回動軸
36…吸引ユニット支持レバー 37…指標(マーク)
41A,41B…カッタ部 42(42A,42B)…圧着ローラ部
42a(42aA,42aB)…吸着プレート
43A,43B…ロールホルダ軸 44A,44B…案内部
44aA,44bA;44aB,44bB…ガイドローラ
45,45A,45B…テーブル
46A,46B;47A,47B…サクションボックス
48A,48B…テーブルプレート
54A,54B…吸着プレート 55A,55B…圧着ローラ
56A,56B…ガイドローラ
FrA,FrB…原反ロール(帯状包装材供給源)
FwA,FwB…帯状フィルム
Ft…筒状フィルム Fs…残余部分
FEA…終端部 FSB…始端部
P…製品 Bp…ピロー包装体
Ta…両面粘着テープ
L1,L2,L3…距離
P1…動作位置(傾斜状態) P2…作業位置(跳ね上げ状態)
図1
図2
図3
図4
図5
図6