【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 発行者名 三協立山株式会社 刊行物名 エクステリア 総合カタログ 2019−2020 第1版(価格改定版) カタログNo.STX1260A 発行年月日 2019年2月
【解決手段】本発明にかかる雪下ろし兼用掃除具1は、把持棒3と、掃除用ヘッドと、雪下ろし用ヘッド7とを備え、把持棒は長さが伸縮自在で且つ先端部15を曲げてあり、掃除用ヘッド5と雪下ろし用ヘッド7は把持棒3の先端に取り付けるものであり、先端に取り付ける掃除用ヘッドと雪下ろし用ヘッドを取り換えることで、掃除用機能及び雪下ろし機能を備える。
把持棒と、掃除用ヘッドと、雪下ろし用ヘッドとを備え、把持棒は長さが伸縮自在で且つ先端部を曲げてあり、掃除用ヘッドと雪下ろし用ヘッドは把持棒の先端に取り付けるものであり、先端に取り付ける掃除用ヘッドと雪下ろし用ヘッドを取り換えることで、掃除用機能及び雪下ろし機能を備えることを特徴とする雪下ろし兼用掃除具。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】本発明の実施の形態にかかる雪下ろし兼用掃除具であって、把持棒に掃除用ヘッドを取り付けた状態を示す斜視図である。
【
図2】
図1に示す雪下ろし兼用掃除具においてモップ材を除いて示す図であり、(a)は平面図、(b)は一部を破断して示す側面図である。
【
図3】本発明の実施の形態にかかる雪下ろし兼用掃除具であって、把持棒に雪下ろし用ヘッドを取り付けた状態を示す斜視図である。
【
図4】
図3に示す雪下ろし兼用掃除具の図であり、(a)は平面図、(b)は一部を破断して示す側面図である。
【
図5】モップ材を除いて示す掃除用ヘッドの図であり、(a)は平面図、(b)は背面図、(c)は側面図、(d)は(b)に示すA−A断面図である。
【
図6】モップ材の図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
【
図7】雪下ろし用ヘッドの図であり、(a)は側面図、(b)は背面図である。
【
図8】把持棒の先端部に、モップ材を除いた掃除用ヘッドを取り付ける前の状態を示す斜視図である。
【
図9】掃除用ヘッドにおいて、モップ材を取り付ける前の状態を示す斜視図である。
【
図10】把持棒の先端部に、雪下ろし用ヘッドを取り付ける前の状態を示す斜視図である。
【
図11】把持棒の伸縮方法を示す図であって、(a)は固定具を緩める工程であり、(b)は把持棒の長さを調整する工程の斜視図である。
【
図12】掃除用ヘッドを取り付けた雪下ろし兼用掃除具の使用状態を示す側面図である。
【
図13】雪下ろし用ヘッドを取り付けた雪下ろし兼用掃除具であって、把持棒を長くしたときの使用状態を示す側面図である。
【
図14】雪下ろし用ヘッドを取り付けた雪下ろし兼用掃除具であって、把持棒を短くしたときの使用状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下に、添付図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
図1及び
図3に示すように、本発明の実施の形態にかかる雪下ろし兼用掃除具1は、把持棒3と、掃除用ヘッド5と、雪下ろし用ヘッド7とを備えている。
図1に示すように、把持棒3は、メインパイプ3aと、サブパイプ3bと、スライドストッパ3cを有し、サブパイプ3bはメインパイプ3aの中空内を摺動自在としてあり、メインパイプ3aから突出する長さが変更自在である。
メインパイプ3aはアルミニウム製の中空形材であり、サブパイプ3bもアルミニウム製の中空形材である。
メインパイプ3aには、その側面に所定間隔をあけて配置した係合孔9が側線に沿って一列に並んで形成してある。
尚、メインパイプ3aの後端にはエンドキャップ11が嵌めてある。
【0008】
サブパイプ3bは、メインパイプ3aの先端から突設してあり、その引き出し量を調整することで、把持棒3を伸縮自在としている。
サブパイプ3bは、メインパイプ3a内を摺動可能な直線状の摺動部13と、先端部に設けた曲げ部(先端部)15と、曲げ部15よりも先の先端に設けたヘッド取付部17とを備えている。
図2(b)にメインパイプ3aの一部を破断して示すように、摺動部13には、その後端部に長さ調整スプリング19と、長さ調整スプリング19により係合孔9から突出するように付勢された長さ調整ピン21が設けてある。長さ調整スプリング19は略V状形状を成す線状バネであり、一端がサブパイプ3bの後端部に固定してあり、他端に長さ調整ピン21が固定されている。
長さ調整ピン21はメインパイプ3aの係合孔9から突設した状態から、長さ調整スプリング19の付勢力に抗して係合孔9に押し込みつつサブパイプ3bをスライドすることで、長さ調整ピン21がメインパイプ3aの内面に当接しながらサブパイプ3bの引き出し量が調整自在である。
曲げ部15は、湾曲状に形成して所定の角度Rで曲げてある。曲げ角度Rは例えば、30度である。
【0009】
図8に示すように、ヘッド取付部17は、先端に開口17aが形成してあり、左右の側面にボルト挿入孔17bが形成してあり、左右のボルト22で、掃除用ヘッド5又は雪下ろしヘッド7を固定している。
【0010】
図11(a)に示すように、スライドストッパ3cは、メインパイプ3aの先端に固定してあり、固定部23と、把持部25と、長さ調整ノブ27とを備えている。
固定部23はネジでメインパイプ3aの先端に固定してある。把持部25は、サブパイプ3bを挟んでサブパイプ3bを把持している。
長さ調整ノブ27は、矢印Eで示すように、一方向に回して把持部25を締付け、他方に回して把持部25を緩める。
【0011】
図8に示すように、掃除用ヘッド5は、モップ材取付部29と、サブパイプ固定部31と、モップ材33(
図9参照)を備えている。
図5に示すように、モップ材取付部29は、円筒状の芯材29aと、芯材29aの両端に固定するキャップ29bを有している。
図5(d)に示すように、芯材29aの側面には、周方向に間隔をおいて設けた複数の滑り止め突起35が形成されている。尚、
図2、
図8、
図9において示す滑り止め突起35の数は少なくして示している。
サブパイプ固定部31は、サブパイプ3bの先端に挿入されて、ボルト22で固定されるものである。
モップ材取付部29及びサブパイプ固定部31は、アルミニウム製形材でできている。
【0012】
図9及び
図6に示すように、モップ材33は、モップ材取付部29に装着して拭き掃除をする房状の雑巾であり、外側は起毛している。尚、
図6において、二点鎖線で示すのは、起毛している部分である。
図9に示すように、このモップ材33は、モップ材取付部29を収納する袋状をなし、一側に長手方向の一端から長手方向の略中央にかけて開口41が形成されている。開口41と反対側(長手方向の他端側)は開口がない袋状としてある。
開口41の互いに対抗する側には、互いに脱着自在に嵌合する嵌合部材43aと被嵌合部材43bが取り付けてある。嵌合部材43a及び被嵌合部材43bは、例えば、弾性を持って嵌合するスナップボタンである。
また、モップ材33の開口41側において、内側にはゴムバンド45が取付けてある。ゴムバンド45は環状を成しており、モップ材取付29の芯材29aをゴムバンド45の環に嵌めて取り付けるようにしてある(
図1参照)。
【0013】
雪下ろし用ヘッド7は、
図10に示すように、雪下ろし板47と、サブパイプ固定部31と、雪落としゴム49とを備えている。
雪下ろし板47は、
図7(b)に示すように正面視矩形のアルミニウム製の板であり、下辺に雪落としゴム49がネジ51で固定されている。
図7(a)に示すように雪下し板47の略中央には、雪下し板47の正面側と裏面側とにそれぞれ補強材48が設けてあり、補強材48を介してサブパイプ固定部31がボルトで固定されている。
【0014】
次に、本実施の形態にかかる雪下ろし兼用掃除具1の使用方法について説明する。
まず、掃除具として使用する方法について説明する。
図8に示すように、把持棒3において、サブパイプ3bのヘッド取付部17に掃除用ヘッド5を取り付ける。
掃除用ヘッド5の取付けは、ヘッド取付部17の端から掃除用ヘッド5のサブパイプ固定部31を挿入して、サブパイプ固定部31の対向する両側面からボルト22を螺合して、サブパイプ固定部31をヘッド取付部17に固定する。
次に、
図9に示すように、掃除用ヘッド5のモップ材取付部29にモップ材33を装着する。
モップ材33の装着は、モップ材33の開口41からモップ材取付部29の一側を挿入した後、矢印Pで示すように、袋状部の端部側に押寄せた後、他側をゴムバンド45に通す。
その後、嵌合部材43aと被嵌合部材43bを互いに嵌合により止める。
【0015】
次に、必要に応じて把持棒3の長さを調整する。
図11(a)に示すように、スライドストッパ3cにおいて、把持棒3の長さ調整ノブ27を回して緩め、
図11(b)に示すように、メインパイプ3aから突出する長さ調整ピン21を、長さ調整スプリング19(
図2(b)参照)に抗して指で押し込み、押し込んだ状態でサブパイプ3bをメインパイプ3aから引き出し又は押し戻して、把持棒3の長さを長くしたり、短くして調整する。そして、調整した長さの位置で、長さ調整ピン21を所定の位置の係合孔9から突設させる。
例えば、
図12に示すように、窓55が高い位置にある場合には、把持棒3の長さを長くして、モップ材33が十分に届くように長さを長くする。
【0016】
雪下ろし兼用掃除具1を雪下ろしに使用する場合には、
図10に示すように、把持棒3において、サブパイプ3bのヘッド取付部17に雪下ろし用ヘッド7を取り付ける。
雪下ろし用ヘッド7の取付けは、掃除用ヘッド5の取付けと同様に、ヘッド取付部17に掃除用ヘッド5のサブパイプ固定部31を挿入して、サブパイプ固定部31の対向する両側面からボルト22を螺合して、サブパイプ固定部31をヘッド取付部17に固定する(
図3参照)。
尚、サブパイプ3bに掃除用ヘッド5が取り付けてある場合には、掃除用ヘッド5を固定してあるボルトを緩めて、外してから
図10に示すように雪下ろしヘッド7を取り付ける。
その後、把持棒3の長さを調整するが、把持棒3の長さの調整は、
図11に示すように、上述した掃除用ヘッド5を取り付けた場合と同様におこなう。
例えば、
図13に示すように、カーポートの屋根57に積もった雪Sの雪下ろしをする場合には、把持棒3を長くして、屋根の奥まで積もった雪Sを手前に引き下ろすようにして雪下ろしをする。
また、
図14に示すように、家の軒先59の雪降ろしをする場合には、把持棒3を短くして、軒下から雪を突き上げるようにして、雪おろしをしても良い。
【0017】
次に、本発明の実施形態にかかる雪下ろし兼用掃除具1の作用効果について、説明する。
図12に示すように、雪下ろし兼用掃除具1によれば、把持棒3の先端部に掃除用ヘッド5を取り付けて使用することで、高いところの窓55を自在に且つ簡単に拭くことができる。
高い位置にある窓55を掃除する場合には、把持棒3には曲げ部15を設けて先端部を曲げていることで、窓55に当たる当たり角度R2は、曲げていないときの当たり角度R1よりも大きくできるから、例えば、掃除用ヘッド5の掃除用部分(当接部分)を窓に垂直に当て易いので、窓を拭くときに擦る力(垂直方向の力)Fを伝え易い。
雪下ろし兼用掃除具1は、ヘッドを掃除用ヘッド5(
図1参照)と、雪下ろし用ヘッド7(
図3参照)とに変えることで、雪下ろし機能と掃除用機能があるので、一年中使うことができる。
図13に示すように、先端に雪下ろし用ヘッド7を取り付けて使用する場合に、把持棒3は先端部に曲げ部15を設けていることで、カーポート(簡易建物)の屋根57の上に雪下ろし用ヘッド7が届き易くなり、雪下ろしがし易い。
【0018】
把持棒3を構成するメインパイプ3aとサブパイプ3bは、アルミニウム製の中空形材であり、雪下ろし用ヘッド7の雪下ろし板47及びサブパイプ固定部31はアルミニウム製であり、掃除用ヘッド5のモップ材取付部29及びサブパイプ固定部31もアルミニウムであるから、雪下ろし兼用掃除具1全体が、安価で軽い。
掃除用ヘッド5のモップ材取付部29の芯材29aには、周方向に間隔をおいて設けた複数の滑り止め突起35が形成されているから、モップ材33のずれを防止できる。
【0019】
把持棒3は、メインパイプ3aとメインパイプ3a内を摺動するサブパイプ3bとを備え、長さ調整ピン21をメインパイプ3aに設けた係合孔9に押し込んでサブパイプ3bをスライドさせて長さを調整し、係合孔9から長さ調整ピン21を突設させて固定しているから、調整した長さでしっかり固定できる。
係合孔9はメインパイプ3aの長手方向に間隔をあけて複数設けているので、多様の長さに調整でき使い勝手が良い。
モップ材33は、一部に開口41を形成した袋状としてあり、内側にはモップ材取付部29に嵌めるゴムバンド45を固定してあるから、モップ材33をしっかりと固定できる。
モップ材33は、モップ材取付部29から脱着自在であるから、モップ材33のみを外して水洗いできる。
【0020】
本発明は、上述した実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能である。
例えば、掃除用ヘッド5は、モップ材(房状の雑巾)に限らず、房の無い面状の雑巾であっても良い。
雪下ろし兼用掃除具1を雪下ろしに用いるときには、カーポートの屋根の雪下しに用いることに限らず、サイクルポートやベランダ等の他の簡易建物の屋根の雪下ろしに用いても良い。
雪下ろし兼用掃除具1を掃除具として用いるときには、窓掃除に用いることに限らず、カーポートの屋根の内側を拭き掃除する掃除具として用いても良い。