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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-192150(P2020-192150A)
(43)【公開日】2020年12月3日
(54)【発明の名称】遊技情報表示装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20201106BHJP
【FI】
   A63F7/02 350Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2019-100265(P2019-100265)
(22)【出願日】2019年5月29日
(71)【出願人】
【識別番号】000108937
【氏名又は名称】ダイコク電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】特許業務法人 サトー国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小島 紹広
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088CA02
2C088CA04
2C088CA31
2C088CA35
(57)【要約】
【課題】大当たり間の遊技状況を詳細に把握することが可能な遊技情報表示装置を提供する。
【解決手段】第1モードでは非連チャン大当たりの発生間隔を詳細に把握することができる一方、第2モードでは連チャン大当たりの発生間隔を詳細に把握することが可能となる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
大当たり抽選の結果に基づく図柄変動表示を実行し、所定の大当たり図柄を停止表示したときに大当たりを発生可能な遊技機に付設される遊技情報表示装置において、
前記大当たりが終了してから次の大当たりが発生するまでに実行された図柄変動回数を計数する図柄変動計数手段と、
複数の大当たりに対応する前記図柄変動回数を棒グラフ形式で表示するグラフ表示手段と、
前記大当たりが所定の連チャン条件を満たす連チャン大当たりであるか、当該連チャン条件を満たさない非連チャン大当たりであるかを判定する連チャン判定手段と、を備え、
前記グラフ表示手段は、
相対的に大きい第1レンジが設定された第1モードにおいて、前記連チャン大当たりを除く非連チャン大当たりのみの棒グラフを表示する第1表示処理と、相対的に小さい第2レンジが設定された第2モードにおいて、前記連チャン大当たり及び非連チャン大当たり全ての棒グラフを表示する第2表示処理とを実行可能に構成されたことを特徴とする遊技情報表示装置。
【請求項2】
前記遊技機は、前記大当たりの終了後に大当たりの当選確率が相対的に高い確変状態と、大当たりの当選確率が相対的に低い通常状態とを選択的に発生可能であり、
前記連チャン判定手段は、
前記確変状態において当選した大当たりを前記連チャン大当たりであると判定するとともに、前記通常状態において当選した大当たりを非連チャン大当たりであると判定することを特徴とする請求項1に記載の遊技情報表示装置。
【請求項3】
遊技者が操作可能な表示切替操作手段を備え、
前記グラフ表示手段は、前記表示切替操作手段に応じて前記第1表示処理と前記第2表示処理とを切り替えて実行することを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技情報表示装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は遊技情報表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の遊技情報表示装置においては、例えば特許文献1に記載されるように大当たり間に実行された図柄変動回数の履歴を棒グラフ形式で表示することが一般化となっており、遊技者はその棒グラフを見ることによって大当たりの間隔が短いのか長いのかを確認し、遊技機の良し悪しを判断するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6126920号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような棒グラフは一見しただけで大当たりの発生間隔を容易に把握できる点が長所と言えるが、大当たりの発生間隔を詳細に把握するのは難しいという短所がある。すなわち、例えば0〜1000程度のレンジが設定されたエリアに棒グラフを表示する場合、数十回程度の図柄変動で次の大当たりが発生するいわゆる連チャンが多数回連続すると極めて短い棒グラフばかりが並んで表示されることとなり、連チャンが発生していることはわかるが、その図柄変動回数が何回なのかを詳細に把握することが難しくなる。また逆にレンジを例えば0〜300程度の小さい値に設定すると、いわゆるハマリが発生した場合に上記同様の問題が発生してしまう。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、大当たり間の遊技状況を詳細に把握することが可能な遊技情報表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の発明によれば、第1モードでは非連チャン大当たりの発生間隔を詳細に把握することができる一方、第2モードでは連チャン大当たりの発生間隔を詳細に把握することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の一実施形態における遊技場用管理システムの全体構成を示す概略図
図2】遊技機の正面図
図3】遊技機の電気的構成を示す機能ブロック図
図4】遊技機の液晶表示部の通常状態の表示状態を示す図
図5】遊技機の液晶表示部の確変状態の表示状態を示す図
図6】遊技情報表示装置の正面図
図7】遊技情報表示装置を中心に示す機能ブロック図
図8】初当たり間スタート回数グラフを示す図
図9】全当たり間スタート回数グラフを示す図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の一実施形態に係る遊技情報表示装置について、図面を参照して説明する。図1は、遊技情報表示装置の全体構成を示す概略図である。遊技場内には多数の遊技機(パチンコ遊技機、スロットマシン)1が設置されており、各遊技機1に1対1で対応する周辺機器として、貸出装置2及び遊技情報表示装置3(グラフ表示手段、図柄変動計数手段、連チャン判定手段)が設置(付設)されている。これら遊技機1、貸出装置2及び遊技情報表示装置3は、中継装置4を介して管理装置5と接続されている。貸出装置2は1台の遊技機1に対して1台設置され、貨幣の投入に応じて遊技媒体を貸し出すとともに、売上情報を送信する。中継装置4は、2台の遊技機1に対して1台の割合で設置され、各遊技機1、貸出装置2、遊技情報表示装置3、及び管理装置5間の通信を仲介する。
【0009】
管理装置5は、遊技場内の例えば事務室等に設置されており、遊技場の管理者が操作するキーボード6、モニタ7、図示しないプリンタ等を備えて構成されている。管理装置5は、遊技機1、貸出装置2、遊技情報表示装置3等の遊技機側との間で各種信号を送受信する。管理装置5は、遊技機側からの信号に基づいて遊技機1を含む遊技場内に設置される全ての機器(遊技機1、貸出装置2、遊技情報表示装置3など)の稼動状況を管理する。管理装置5は、各遊技情報表示装置に対して各種の設定情報を送信する。管理装置5は各遊技機の遊技データ(特賞履歴データ含む)を記憶する。尚、遊技場内には、図1に示すパチンコ機に加えて図示しないスロットマシンも含めて例えば数百台の遊技機が設置されており、それぞれ管理装置5の管理対象の対象となっている。遊技機1は複数種類の大当たりを発生可能に構成されている。遊技データには、遊技機1において発生した大当たりの種類の履歴を示す履歴情報が含まれる。管理装置5は、遊技機1の識別情報と対応付けて遊技データを記憶する。
【0010】
遊技機1は、図2に示すように、発射ハンドル8、スピーカ9、装飾ランプ部10を有すると共に、遊技盤面11に、液晶表示部12、スルー式の普図(普通図柄)始動口13、特図(特別図柄)1始動口14、可変式の特図2始動口15(電動役物)、特図1表示部16、特図2表示部17、普図表示部18、大入賞口19、アウト口20、上部受皿21、下部受皿22を有する。尚、遊技盤面11には多数の釘が植設されているが、図2では省略している。
【0011】
図3は、遊技機1の電気的構成を示す機能ブロック図である。遊技機1は、主制御部23、特図1表示部16、特図2表示部17、普図表示部18、演出制御部24、AMP25、表示制御部26、液晶表示部12、払出制御部27、払出機構部28、設定値操作部29、電源回路部30、特図1入賞センサ31、特図2入賞センサ32、普図入賞センサ33、大入賞センサ34、特図2始動口SLD(ソレノイド)35、大入賞口SLD36等を有する。尚、図3では貸出装置2や管理装置5との間で各種信号や各種情報を送受信するI/F部の図示を省略している。
【0012】
主制御部23は、CPU23a、ROM23b、RAM23c、I/O23dを有するマイクロコンピュータにより構成されており、ROM23bに記憶している制御プログラム(乱数発生部37、乱数抽出部38等)を実行することにより、玉の打ち込みや入賞等に応じて遊技機1の動作を制御する。
【0013】
図1入賞センサ31、特図2入賞センサ32、普図入賞センサ33及び大入賞センサ34は、特図1始動口14、特図2始動口15、普図始動口13及び大入賞口19への入賞をそれぞれ検知すると、対応した入賞検知信号を主制御部23に出力する。
【0014】
図2始動口SLD35は、主制御部23から開放指令信号を入力すると、特図2始動口15を開放する。特図2始動口15の電動役物の開放時間は、時短状態、確変時短状態(以下、確変状態)で3秒、通常状態で0.2秒である。特図2始動口15は電動役物が開放したときに限り入賞可能な構造となっている。大当たりの当選確率は、通常状態、及び時短状態で1/300、確変状態で1/30である。つまり、大当たりの当選確率が相対的に高い確変状態と、大当たりの当選確率が相対的に低い通常状態とを選択的に発生可能である。大入賞口SLD36は、主制御部23から開放指令信号を入力すると、大入賞口19を開放する。
【0015】
図1表示部16は、主制御部23から表示指令信号を入力すると、特図1の図柄変動を行う。特図2表示部17は、主制御部23から表示指令信号を入力すると、特図2の図柄変動を行う。普図表示部18は、主制御部23から表示指令信号を入力すると、普図の図柄変動を行う。
【0016】
演出制御部24は、主制御部23から演出指令信号を入力すると、AMP25を介してスピーカ9から演出音を出力させたり、装飾ランプ部10を演出表示させたり、表示制御部26を介して液晶表示部12を演出表示させたりする。液晶表示部12は、主制御部23から表示指令信号を入力すると、例えば大当たり回数や特図抽選回数等の各種遊技データを表示する。払出制御部27は、主制御部23から払出指令信号を入力すると、払出機構部28による払い出しを行う。
【0017】
設定値操作部29は、特図の抽選確率を設定するための複数段階の設定値を選択するもので、本実施形態では設定値1〜3を選択して有効化する。電源回路部30は、主制御部23を含めた遊技機1全体に動作電源を供給する。
ここで、ゲームの流れについて説明する。
【0018】
初期状態は通常状態であり、通常状態において大当たりに当選したときは、大当たり図柄の表示後に大当たり状態へ移行する。確変大当たりのときは大当たり状態終了後に確変状態へ移行する。確変状態は、次の大当たりが当選するまで継続する。非確変大当たりの場合は、大当たり状態終了後に時短状態へ移行する。時短状態は、図柄変動を50回実行するまで継続し、その後通常状態へ移行する。
【0019】
通常状態、確変状態、時短状態で普図始動口13へ入賞すると、予め決定された時間にわたって普図を変動表示した後、普図抽選に当選すると、特図2始動口15の電動役物を開放して特図2始動口15への入賞を可能にする。抽選により決定された時間にわたって図柄変動を実行した後、当選時は「○」、非当選時は「×」を普図表示部18に表示する。
【0020】
普図の変動時間は通常状態で60秒、確変状態及び時短状態で2秒に設定されている。確変状態または時短状態で大当たりに当選したときは、大当たり図柄を停止表示した後に大当たり状態へ移行する。確変状態及び時短状態では特図2始動口15への入賞率が高まるため、通常状態よりも出玉率が高くなる。図柄変動時間は最短2秒〜最長60秒である。確変状態及び時短状態では短い図柄変動時間の選択率が高まる。
【0021】
液晶表示部12では、特図1表示部16及び特図2表示部17の図柄変動と同期して、演出用の図柄変動表示を実行する。図4は通常状態での演出用画面を示している。演出用画面には演出用の図柄が変動表示されている。演出用の図柄は特図1及び特図2対応図柄であり、3桁のアラビア数字である。確変大当たり図柄は111、333、555、777、999であり、非確変大当たり図柄は000、222、444、666、888である。演出用画面の右下隅部には保留玉数が表示されており、2桁の左側の数字が特図1に対応し、右側の数字が特図2に対応している。一方、図5は確変状態での演出用画面を示している。演出用画面には確変状態であることを示す「確変中!」が表示される。
遊技機1は次のように動作する。
【0022】
図1始動口14へ入賞(抽選開始条件が成立)すると、乱数発生部37により発生した乱数の一つを乱数抽出部38で抽選する特図1抽選を実行すると共に、特図1の図柄変動を開始する。普図始動口13へ入賞すると、乱数発生部37により発生した乱数の一つを乱数抽出部38で抽選する普図抽選を実行すると共に、普図表示部18により普図の図柄変動を開始する。
【0023】
普図抽選に当選すると、普図表示部18に当選図柄を表示すると共に特図2始動口15の電動役物を開放して特図2始動口15への入賞確率を高める。特図2始動口15へ入賞すると、乱数発生部37により発生した乱数の一つを乱数抽出部38で抽選する特図2抽選を実行すると共に、特図2の図柄変動を開始する。特図1及び特図2の抽選結果は上限4個(変動中の1個含まず)まで記憶し、順次図柄変動を実行する。特図1及び特図2両方の抽選結果が記憶されているときは特図2から優先的に消化する。特図1及び特図2の抽選では16R大当たり、4R大当たりを抽選する。選択率は各々50%ずつである。
【0024】
遊技機1の遊技状態として、通常状態、大当たり状態(確変/非確変)、確変状態、時短状態があり、上述した特図1抽選または特図2抽選に当選するとラウンド数だけ大当たり状態を発生する。確変大当たり、非確変大当たりの選択率は各々50%ずつである。大当たり状態では、特図1表示部16又は特図2表示部17に当選図柄を表示すると共に、大入賞口19をラウンド数分開放し、ラウンド数分の開放が終了(終了条件が成立)すると大当たり状態を終了する。1回の大入賞口19の開放時間は最大30秒で10個入賞すると閉鎖する。
【0025】
遊技機1は現在の遊技状態をRAM23cに記憶しており、CPU23aがROM23bに記憶されたプログラムを実行する場合にRAM23cに現在の遊技状態を記憶することで遊技状態を遷移するようになっている。
【0026】
遊技機1の信号出力部39からは遊技の実行に応じて各種の遊技情報を中継装置4へ送信される。遊技情報には以下の種類が有る。
・遊技媒体消費信号:遊技で消費された遊技媒体の数を示す信号
・遊技媒体付与信号:入賞により付与された遊技媒体の数を示す信号
・スタート信号:図柄変動が実行されたことを示す信号
・大当たり信号:大当たり状態であることを示す信号
・確変信号:大当たりの当選確率が向上する確変状態であることを示す信号
・時短信号:図柄変動の時間が短縮される時短状態であることを示す信号
このように、遊技機1の信号出力部39からは、機種によって異なる様々な遊技情報が出力される。
【0027】
貸出装置2は、図2に示すように、現在の運用状態(正常状態、エラー状態等)を示す状態表示部40、紙幣が投入される紙幣投入口41、遊技者からの操作入力を受け付けると共に入金残高や持玉数などのデータを表示するタッチパネル式の液晶表示部42、1単位分(500円相当)の玉を払い出すための払出釦43、払出された玉が通過する払出ノズル44、従業員が携帯して操作する図示しない従業員リモコンからの信号を受信(受光)するリモコン受光部45、図示しない一般カード又は会員カードが挿入されるカード挿入口46、遊技機1の下部受皿22の下方に位置する計数受皿47等を有する。
【0028】
遊技機1の上部受皿21には貸出釦48a及び返却釦48bが設けられており、貸出装置2は、貸出釦48aに対する操作に応じて貸出処理を実行し、返却釦48bに対する操作に応じてカード発行処理を実行する。具体的には、貸出装置2は、入金残高の範囲内で玉(遊技媒体)の貸出処理を行うと共に、遊技機1の下部受皿22から払い出される玉(遊技価値)を受け入れて持玉として計数する計数処理を行い、入金残高及び持玉数(計数玉数)を一般カード又は会員カードに記録(会員カードの場合は入金残高のみ記録し、持玉数は管理装置5に記憶)して発行する。
【0029】
一般カードを受け付けたときは、入金残高及び持玉数を表示すると共にそれらの範囲内で貸出返却処理を行う。会員カードを受け付けたときは、入金残高を表示すると共に暗証番号の認証を条件として管理装置5に記憶されている持玉数貯玉数を表示し、それらの範囲内で貸出返却処理を行う。
【0030】
貸出装置2は、管理装置5とのオンライン状態では以下のように動作する。
(1)カードの未挿入状態で紙幣投入口41に入金があったときは、カードストック部に収納している一般カードをカードリーダライタ(何れも図示せず)へ繰り出して入金金額(1000円単位)を記憶すると共に、入金金額(入金残高)を液晶表示部42に表示した後、1度数(500円)に相当する数の玉を遊技機1内部の払出機構から自動的に払い出す。
【0031】
このとき、遊技機1から貸出装置2に1度数分の玉を払い出したことを示す信号が送信されるので、液晶表示部42に表示されている入金残高から1度数に相当する金額(500円)を減額すると共に売上信号を送信する。この売上信号は1度数の玉の払い出し毎に1パルスが送信されるので、管理装置5は、1パルスを500円分の売上額として特定する。
【0032】
(2)遊技機1に設けられた貸出釦48aの操作に応じて入金残高の範囲内で1度数(500円)に相当する数の玉を遊技機1内部の払出機構から払い出すと共に入金残高を更新する。
【0033】
(3)遊技機1の下部受皿22から落下した玉を計数受皿47で受け、図示しない計数部にて玉数を計数することにより持玉数を更新して液晶表示部42に表示する。
(4)払出釦43の操作に応じて計数玉数(持玉数)又は貯玉数(会員の場合)の範囲内で1度数ずつ払い出す。
【0034】
(5)遊技機1に設けられた返却釦48bに対する操作(返却操作)に応じて入金残高及び持玉数をカード挿入口46に挿入されている一般カードに記録して発行する。会員カードが挿入されている場合は、入金残高を会員カードに記録すると共に持玉数を管理装置5に送信してから会員カードを発行する。カードを発行する場合は、発行情報を管理装置5に送信し、管理装置5側にも記憶する。
【0035】
尚、カード挿入口46に一般カードも会員カードも挿入されていない場合は、カードストック部にストックしている一般カードをカードリーダライタに繰出(セット)して入金残高及び持玉数を記録して発行する。また、一般カードの挿入状態で入金残高及び持玉数とも零となった場合は、カードリーダライタにセットされた一般カードをカードストック部に回収する。一方、会員カードは、入金残高及び持玉数貯玉数が零となってもそのまま保持する。
【0036】
(6)一般カードがカード挿入口46に挿入された場合は、一般カードに記録されている入金残高及び持玉数をカードリーダライタにより読み出して液晶表示部42に表示する。会員カードが挿入された場合は、会員カードに記録されている入金残高を読み出して液晶表示部42に表示すると共に暗証番号の認証を条件として管理装置5の会員口座に記憶されている貯玉数(当日貯玉数前日貯玉数)を表示する。
当日貯玉数とは当日貯玉された貯玉数であり、前日貯玉数とは前日までの貯玉数である。営業終了後は、当日貯玉数は前日貯玉数に合算して記憶される。遊技者による払出釦43に対する操作(払戻操作)に応じて持玉数又は貯玉数の範囲内で1度数分の玉を払出ノズル44から払い出すと共に、持玉数又は貯玉数を更新する。
【0037】
(7)従業員リモコンからの指令をリモコン受光部45で受信(受光)し、指令内容に応じた各種処理(エラー解除等)を実行する。
(8)従業員による操作に応じて当日中におけるカードの発行履歴を読み出して液晶表示部42に表示可能である。
【0038】
遊技情報表示装置3は、各遊技機1に対して1台ずつ設置され、遊技機1からの稼動情報を中継装置4経由で受信して各種の遊技情報を作成して表示したり、管理装置5から受信した各種の情報を表示したりする。
【0039】
遊技情報表示装置3は、図6に示すように、ランプ部49、液晶表示部50(グラフ表示手段)、従業員を呼び出すための呼出釦51、液晶表示部50に表示される遊技情報の種類等を切り替えるための操作釦群52、従業員リモコンからの信号を受信(受光)するリモコン受光部53、遊技情報表示装置3に所定のメニューを表示するためのメニュー釦54等を有している。液晶表示部50は、操作釦群52の操作に応じて各種の遊技情報を表示可能である。
【0040】
図6では、液晶表示部50による基本遊技情報画面の一例を示しており、以下の遊技情報を表示している。
・大当たり回数(当日、前日、前々日)
・初当たり回数(当日、前日、前々日)=通常状態での大当たり回数
・差玉(払出玉数−投入玉数)推移グラフ。投入玉数100毎にプロットし作成。
・大当たり間スタート回数グラフ
液晶表示部50では、初当たり間スタート回数グラフ(初期画面)と全大当たり間スタート回数グラフとを切替表示している。大当たり間スタート回数(図柄変動回数)は遊技情報表示装置3により計数される。
【0041】
図7は、遊技情報表示装置3の電気的構成を示す機能ブロック図である。遊技情報表示装置3は、CPU55a、ROM55b、RAM55c及びI/O55dを有するマイクロコンピュータにより構成される制御部55(図柄変動計数手段、連チャン判定手段)、当該制御部55と接続された周辺部を有する。周辺部としては、ランプ部49、液晶表示部50、呼出釦51、操作釦群52、リモコン受光部53、中継装置4との間で各種信号や各種情報を送受信する送受信部56が設けられている。制御部55は、ROM55b等に記憶されているコンピュータプログラムに基づいて遊技情報表示装置3の動作全体を制御する。
遊技者は、図6に示す基本遊技情報画面を確認することで従来と同様に基本的な遊技情報を確認することができる。
【0042】
図8は、遊技情報表示装置3の液晶表示部50に表示される初当たり間スタート回数グラフ表示の一例を示すものである。ここで、確変状態、及び、時短状態で大当たりが発生した場合を「連チャン」と称する。初当たり間スタート回数グラフ表示では、初当たりに対応するグラフのみを表示し、連チャン大当たりのグラフは表示しない(第1表示処理)。初当たり間スタート回数グラフ表示は例えば棒グラフ表示により表示される。
【0043】
当日1回目の初当たり間スタート回数は、営業開始時点から大当たり発生時までのスタート回数である。当日2回目以降の初当たり間スタート回数は、非確変大当たり終了から大当たり発生時までのスタート回数である。
【0044】
初当たり間スタート回数グラフの最大レンジは1000に設定されている(第1レンジ、第1モード)。図6に示す初当たり間スタート回数グラフ表示においては、初当たり間スタート回数を示す棒グラフ60、棒グラフ上部の初当たり間スタート回数の数値61、連チャン数62、及び、当該連チャンの差玉数63が表示される。
【0045】
図9は、遊技情報表示装置3の液晶表示部50に表示される全大当たり間スタート回数グラフ表示の一例を示すものである。全大当たり間スタート回数グラフ表示では、全ての大当たりに対応するグラフが表示される(第2表示処理)。図9において、単発とは、通常状態で発生し、連チャンが発生しなかった非確変大当たり(非連チャン)を意味し、初当とは、通常状態で発生し、連チャンが発生した確変大当たり、及び、非確変大当たり(非連チャン)を意味する。また、確変とは、確変状態で発生した大当たりを意味し、時短とは、時短状態で発生した大当たり意味する(これを”引き戻し”と称し、全大当たり間スタート回数グラフ表示に表示されたグラフの上部に”引き戻し”と表示する)。単発、初当、確変、及び時短それぞれでグラフの表示態様(幅・色)が異なる。全大当たり間スタート回数グラフの最大レンジは50に設定される(第2レンジ、第2モード)。全大当たり間スタート回数グラフの最大レンジは、初当たり間スタート回数グラフ表示における最大レンジよりも相対的に小さい。上記の連チャン、及び、非連チャンの判定は、遊技情報表示装置3の制御部55により実施される。
【0046】
このような実施形態によれば、次のような効果を奏することができる。
第1モードでは非連チャン大当たりの発生間隔を詳細に把握することができる一方、第2モードでは連チャン大当たりの発生間隔を詳細に把握することが可能となる。
【0047】
(他の実施形態)
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、次のように変形または拡張したり、各変形例を上記実施形態と組み合せたり、各変形例を組み合わせるようにしても良い。
【0048】
初当たり間スタート回数グラフと全大当たり間スタート回数グラフの切替表示は、遊技者の切替操作のほか、一定時間(例えば10秒)経過毎に自動で行うことができる。遊技者により切替操作を行う場合は、例えば、遊技者により操作可能に設けられた操作釦群52(表示切替操作手段)又はメニュー釦54(表示切替操作手段)等により行うようにすればよい。
【0049】
また、初当たり間スタート回数グラフと、全大当たり間スタート回数グラフとを同一画面上に並べて表示することが可能であってもよい。
スタート回数グラフを表示する大当たりの数は幾つでもよい。
1画面内で表示しきれない場合には適宜画面を切り替えて表示するとよい。
棒グラフの形態は本例に限定されず、様々な形態を採用することができる。例えば、左から右、あるいは右から左へ延びる棒グラフとしてもよい。
【0050】
連チャン条件は本例に限らず様々な条件を設定することができる。例えば、大当たりが終了してから所定回数以内の図柄変動で再度大当たりが発生することを連チャン条件としてもよい。
【0051】
大当たりの種別としては本例に限らず様々な種別が含まれる。スロットマシンの場合には、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、チャレンジタイム、アシストタイム等の種別を含む。
遊技情報表示装置3において表示する遊技情報の種類は本例に限定されず、様々な種類の遊技情報を表示することが可能である。
【0052】
遊技情報表示装置3で表示する遊技情報は、遊技情報表示装置3の制御部55が算出してもよいし、中継装置4あるいは管理装置5が算出したものを遊技情報表示装置3が受信するようにしてもよい。
また、遊技情報の種類に応じて算出する主体が異なるようにしてもよい。
遊技情報表示装置3を遊技機1の上方に設置したが、側方に設置してもよい。
【符号の説明】
【0053】
図面中、1は遊技機、3は遊技情報表示装置(グラフ表示手段、図柄変動計数手段、連チャン判定手段)、50は液晶表示部(グラフ表示手段)、52は操作釦群(表示切替操作手段)、54はメニュー釦(表示切替操作手段)、55は制御部(図柄変動計数手段、連チャン判定手段)である。
図1
図2
図3
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図5
図6
図7
図8
図9