【課題】車両の側面衝突時に隣り合うシート間で膨張展開するセンターエアバッグの姿勢を維持し、側面衝突時における乗員の上体の移動を抑制することが可能な乗員保護装置を提供する。
【解決手段】乗員保護装置を、センターエアバッグと、コンソールボックス20と、軸方向に沿って伸縮自在に構成され軸方向両端がコンソールボックス20に回転自在に支持されると共にリッドの車両後方側に固定され、且つ棒状体333を挿通可能な貫通孔313aを有する回転軸31、一部がコンソールボックス20から突出するように回転軸31の軸方向両側に対向配置された摺動部材32、並びに回転軸31の直下に設置され車両上方側に向けて進出可能に構成された棒状体333及びこの棒状体333を車両上方側へ向けて進出させるバネ332を有する進出部材33を備えるセンターエアバッグ移動抑制機構30とを備える構成とした。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の装置では、リアモニターが装備されていない車両については移動抑制装置を新たに設ける必要があった。
【0006】
このようなことから本発明は、特許文献1とは異なる手法で車両の側面衝突時に隣り合うシート間で膨張展開するセンターエアバッグの姿勢を維持し、側面衝突時における乗員の上体の移動を抑制することが可能な乗員保護装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するための第1の発明に係る乗員保護装置は、車両の左右のシート間で膨張展開されるセンターエアバッグと、前記シート間に設置され収納部を有するコンソールボックスと、前記コンソールボックスに設けられ、膨張展開された前記センターエアバッグの後方への移動を抑制する移動抑制機構とを含み、前記移動抑制機構は、前記コンソールボックスの前記収納部の開口を開閉可能に覆うリッドと、前記リッドに固定され、両端部が前記コンソールボックスに回動自在に軸支されるとともに前記両端部が軸方向に沿って伸縮可能に構成された回転軸と、前記回転軸の軸方向両側に対向配置され、前記センターエアバッグの膨張展開に同期して前記回転軸の両端部を押し込んで収縮させるとともに前記回転軸を前記コンソールボックスから解除する押し込み部材と、車両上方側に向けて進出可能に構成された棒状体を具備し、前記センターエアバッグの膨張展開に同期して前記棒状体を進出させることで前記回転軸を押し上げて前記リッドを起立状態とする押し上げ機構とを備える、ことを特徴とする。
【0008】
また、上記の課題を解決するための第2の発明に係る乗員保護装置は、第1の発明において、前記回転軸は、前記リッドが開状態にありかつ当該回転軸の両端部が収縮された際に前記棒状体を挿通可能な状態となる貫通孔を有し、前記リッドが開状態にあるときに前記センターエアバッグが膨張展開されると前記棒状体が前記貫通穴を通って伸長されることで前記リッドが開状態に維持されることを特徴とする。
【0009】
また、上記の課題を解決するための第3の発明に係る乗員保護装置は、第1または第2の発明において、前記回転軸が、前記リッドに固定される筒状体と、前記筒状体の内部に収納されて当該筒状体の軸方向に沿って弾性力を付与する弾性体と、前記筒状体の軸方向両側に軸方向に沿って摺動可能に挿入される一方、前記筒状体に対して周方向の移動を規制された円柱体とを含み、前記貫通孔が、前記円柱体に形成されていることを特徴とする。
【0010】
また、上記の課題を解決するための第4の発明に係る乗員保護装置は、第1から第3の発明のいずれかにおいて、前記進出部材が、有底筒状の本体部と、前記本体部の底部に固定され前記本体部の長手方向に沿って弾性力を付与する弾性体とをさらに含み、前記棒状体は、前記本体部に挿入されて長手方向一端が前記弾性体に固定され、前記弾性体が収縮した状態で先端が前記円柱体に当接されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る乗員保護装置によれば、車両の側面衝突時に隣り合うシート間で膨張展開するセンターエアバッグの姿勢を維持し、側面衝突時における乗員の上体の移動を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の実施例1に係る乗員保護装置の概略を示す正面図である。
【
図2】本発明の実施例1に係る乗員保護装置のセンターエアバッグ移動抑制装置を模式的に示す斜視図である。
【
図3】
図2の要部の構造を説明するための斜視図である。
【
図4A】本発明の実施例1におけるセンターエアバッグ移動抑制装置のリッドを閉じた場合の通常状態を模式的に示す断面図である。
【
図4B】
図4Aに示す状態から側面衝突が発生した場合のセンターエアバッグ移動抑制装置の動作を模式的に示す断面図である。
【
図4C】
図4Bに続くセンターエアバッグ移動抑制装置の動作を模式的に示す断面図である。
【
図5A】本発明の実施例1におけるセンターエアバッグ移動抑制装置のリッドを閉じた場合の通常状態を模式的に示す側面図である。
【
図5B】
図5Aに示す状態から側面衝突が発生した場合のセンターエアバッグ移動抑制装置の動作を模式的に示す側面図である。
【
図6A】本発明の実施例1におけるセンターエアバッグ移動抑制装置のリッドを開いた場合の通常状態を模式的に示す断面図である。
【
図6B】
図6Aに示す状態から側面衝突が発生した場合のセンターエアバッグ移動抑制装置の動作を模式的に示す断面図である。
【
図6C】
図6Bに続くセンターエアバッグ移動抑制装置の動作を模式的に示す断面図である。
【
図7A】本発明の実施例1におけるセンターエアバッグ移動抑制装置のリッドを開いた場合の通常状態を模式的に示す側面図である。
【
図7B】
図7Aに示す状態から側面衝突が発生した場合のセンターエアバッグ移動抑制装置の動作を模式的に示す側面図である。
【
図8】本発明の実施例2におけるセンターエアバッグ移動抑制装置のリッドを開いた場合の通常状態を示す側面図である。
【
図9A】本発明の実施例2におけるセンターエアバッグ移動抑制装置のリッドを開いた場合の通常状態を模式的に示す側面図である。
【
図9B】
図9Aに示す状態から側面衝突が発生した場合のセンターエアバッグ移動抑制装置の動作を模式的に示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を用いて本発明に係る乗員保護装置について説明するが、本発明は以下に示す実施例に限定されるものではない。
【0014】
[実施例1]
図1から
図7Bを用いて本発明の実施例1に係る乗員保護装置の詳細を説明する。
【0015】
図1に示すように、本実施例において乗員保護装置は自動車等の車両に搭載され、側面衝突時に隣り合うシート1,1間で膨張展開して衝突側とは反対側(以下、非衝突側)の座席に着座している乗員を保護するためのものであり、センターエアバッグ装置10と、コンソールボックス20と、コンソールボックス20に設けられたセンターエアバッグ移動抑制装置30とを含んで構成されている。
【0016】
センターエアバッグ装置10は、センターエアバッグ11と、インフレータ12(
図5A等参照)とを含んで構成されている。センターエアバッグ11は、車両の左右のシート1,1間に膨張展開されるものであり、折り畳まれた状態でシート1の車幅方向内側の側部に収納されている。センターエアバッグ11は、膨張展開時に車両の上下方向及び前方に展開するように構成されている。
【0017】
インフレータ12は、図示しない制御部からの制御信号に基づいてセンターエアバッグ11内にガスを供給し、センターエアバッグ11を膨張展開させる。
【0018】
なお、制御部は、少なくとも衝突予測センサを有する図示しないセンサ部から入力される情報に基づいてインフレータ12に信号を送りセンターエアバッグ11の膨張展開を制御する。衝突予測センサは、例えば、衝突対象物を検知するレーダ、ソナー、カメラ等である。
【0019】
コンソールボックス20は樹脂を箱型に成形してなるものであり、車両の左右の座席のシート1,1間において、フロア部材2に支持されている。コンソールボックス20は、小物類等を収納可能な収納部21aを有するコンソールボックス本体21と、コンソールボックス本体21の車両後方側の上端に、収納部211の開口を開閉可能に取り付けられるリッド(蓋部)22とを備えている。
【0020】
センターエアバッグ移動抑制装置30は、側面衝突時にリッド22を利用してセンターエアバッグ11の姿勢を維持するものであり、
図2及び
図3に示すように、コンソールボックス本体21に回転自在に支持された回転軸31と、回転軸31の軸方向両側においてコンソールボックス本体21に軸方向に摺動自在に支持された二つの摺動部材32と、回転軸31の直下に配設された二つの進出部材33とを含んで構成されている。
【0021】
回転軸31は、軸方向に沿って伸縮自在に構成され軸方向両端がコンソールボックス本体21の車両後方側の上部に車幅方向周りに回転自在に支持されると共に収納部21aの開口を開閉可能に覆うリッド22の車両後方側に固定されるものであり、軸方向が車幅方向に沿うように配設された円筒体311と、この円筒体311の中空部に収納されたバネ312と、円筒体311の両側の開口にそれぞれ挿入された二つの円柱体313とを備えている。
【0022】
円筒体311は、リッド22の車両後方側の端部に一体的に結合されている。バネ312は、円筒体311の軸方向に沿って弾性力を付与するように配設されており、その両端がそれぞれ二つの円柱体313の軸方向一端部に固定されている。円柱体313は、それぞれ円筒体311の軸方向に摺動可能かつ周方向の移動を規制された状態で軸方向一端部側が円筒体311に挿入されており、軸方向他端部は、コンソールボックス本体21の車両後方側の上部に形成されたガイド穴21bに回転自在に支持されている。さらにこの円柱体313の軸方向中央側には、径方向に貫通する貫通孔313aが形成されている。この貫通孔313aは、リッド22を全開にした状態においてその貫通方向が車両上下方向に沿うようになっているとともに、回転軸31の長手方向長さが短縮された際に後述する棒状体333を挿通可能となっている。
なお、ガイド穴21bは、シート1の骨格部材等、シート1の剛性を有する部分に対向して設けられているものとする。
【0023】
摺動部材32は、回転軸31の軸方向に沿って移動可能であって一部がコンソールボックス本体21から突出するように回転軸31の軸方向両側にそれぞれ対向配置されるものであって、本実施例では円柱状に形成され、コンソールボックス20の外側にその軸方向一端部が突出するようにガイド穴21bに嵌入されている。この摺動部材32は、その軸方向の長さがコンソールボックス本体21の側壁の厚さ以上の長さとなっている。
【0024】
進出部材33は、有底筒状の本体部331と、回転軸31が短縮された際に後述する棒状体333を車両上方側へ向けて進出させる押し出し機構としてのバネ332と、車両上方側に向けて進出可能に本体部331に挿入された棒状体333とを含んで構成され、回転軸31の直下に、回転軸31が短縮された際にその車幅方向の位置が貫通孔313aと一致するように配置されている。本体部331は、長手方向が車両上下方向に沿うようにコンソールボックス本体21に固定されている。バネ332は、本体部331の長手方向に沿って弾性力を付与するように配設され、その下端が本体部331の底部に固定され、上端が棒状体333の長手方向一端部に固定されている。棒状体333は、その軸方向一端部側が本体部331に挿入され、バネ332によって車両上方側へ付勢されて、その先端が円柱体313に当接されている。
【0025】
このように構成されることにより、本実施例に係る乗員保護装置は、
図4Aから
図7Bに示す動作を行う。
【0026】
すなわち、
図4A及び
図5Aに示すようにリッド22が閉まっている場合、貫通孔313aの貫通方向が車両前後方向に沿った状態となる。このような状態においてセンサ部から入力される情報に基づき制御部が側面衝突を検知すると、制御部からインフレータ12に制御信号が送られ、これにより、インフレータ12からガスが噴射されることでセンターエアバッグ11が膨張展開し始める。また、側面衝突により衝突側のシート1が車幅方向内側に移動してコンソールボックス20に当接すると、このシート1に押圧されたコンソールボックス20が非衝突側のシート1に当接し、結果的にコンソールボックス20は車幅方向両側からシート1に押圧されることとなる。すると、
図4Bに示すように、シート1によりバネ312の弾性力に抗して摺動部材32が円柱体313と共にコンソールボックス20の内部側へ移動し、これにより円柱体313がガイド穴21bから抜ける。円柱体313がガイド穴21bから抜けると、
図4C及び
図5Bに示すように棒状体333に押圧されることにより回転軸31が上方へ移動するとともに、回転軸31に一体的に結合されたリッド22の車両後方側も押し上げられ、リッド22の表面がセンターエアバッグ11に対向するように立ち上がった状態となる。
【0027】
このため、膨張展開したセンターエアバッグ11が、乗員に接触することにより基端部(シート1の側部)を支点として車両後方側へ移動しそうになっても、リッド22の表面に当接することにより車両後方側への移動が抑制される。よって、側面衝突が生じた場合にセンターエアバッグ11によって乗員の上体を適切に保護することが可能となり、乗員保護性能が向上する。
【0028】
次に、
図6A及び
図7Aに示すようにリッド22が開いている場合、貫通孔313aの貫通方向が車両上下方向に沿った状態となる。このような状態においてセンサ部から入力される情報に基づいて制御部において側面衝突を検知すると、制御部からインフレータ12に制御信号が送られ、これにより、インフレータ12からガスが噴射されることでセンターエアバッグ11が膨張展開し始める。また、側面衝突により衝突側のシート1が車幅方向内側に移動してコンソールボックス20に当接すると、このシート1に押圧されたコンソールボックス20が非衝突側のシート1に当接し、結果的にコンソールボックス20は車幅方向両側からシート1に押圧されることととなる。すると、
図6Bに示すように、シート1によりバネ312の弾性力に抗して摺動部材32が円柱体313と共にコンソールボックス20の内部側へ移動する。そして、貫通孔313aと棒状体333の位置が一致すると、棒状体333が貫通孔313aを通過してリッド22の裏面に沿って突出することとなる。
【0029】
このため、膨張展開したセンターエアバッグ11が、乗員に接触することにより基端部を支点として車両後方側へ移動しそうになっても、リッド22の裏面および棒状体333に当接することにより車両後方側への移動が抑制される。よって、側面衝突が生じた場合にセンターエアバッグ11によって乗員の上体を適切に保護することが可能となり、乗員保護性能が向上する。
【0030】
ここで、センターエアバッグ11が側面衝突の直前から直後の間に膨張展開するのに対し、センターエアバッグ移動抑制装置30は側面衝突後にシート1の移動に伴って作動する。すなわち、センターエアバッグ11が膨張展開してからセンターエアバッグ移動抑制装置30が作動するまでには時間差があり、そのためリッド22がセンターエアバッグ11の膨張展開を妨げることはない。
【0031】
なお、本実施例では押し出し機構としてバネ332を適用する例を示したが、押し出し機構としてはバネ332に代えてインフレータ等を適用するなど、シート1によりバネ312の弾性力に抗して摺動部材32がコンソールボックス20の内部側へ移動し、円柱体313が円筒体311側に移動して回転軸31の長手方向長さが短縮された際に、棒状体333を車両上方側へ突出させることができれば他の構成であっても良い。
【0032】
また、リッド22が閉じた状態で棒状体333により回転軸31を介してリッド22の後方部が車両上方側へ押し出された場合に、リッド22の前端部が円滑に車両後方側へ向かって摺動するように、ガイドやスライダー等を設けてもいい。
【0033】
また、円柱体313に棒状体333の先端を案内する溝(車幅方向に移動する円柱体313に棒状体333の先端を係合させるための軸方向に沿った溝や、棒状体333が回転軸31を押し上げる際に円柱体313に棒状体333の先端を係合させるための周方向に沿った溝等)を形成してもいい。
【0034】
また、貫通孔313aは、リッド22が開いた状態で、回転軸31が短縮されてコンソールボックス本体21による支持から解放されると同時またはその直前に棒状体333が確実にこの貫通孔313aを通過することができるよう、その大きさを設定されているものとし、例えば、車幅方向に延びる長穴としてもいい。また貫通孔313aを形成する位置は進出部材33が設置される位置に応じて変更することが可能であり、上述した位置に限定されるものではない。
【0035】
また、コンソールボックス20の大きさは図示したものに限らず、コンソールボックス本体21及びリッド22の大きさに応じて進出部材33を複数段階で伸長するように構成するなど、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0036】
[実施例2]
図8から
図9Bを用いて本発明の実施例2に係る乗員保護装置の詳細を説明する。
図8から
図9Bに示すように、本実施例に係る乗員保護装置は、実施例1に係る乗員保護装置に対し、リッド22の裏面に棒状体333が挿通されるガイド221を設けたものである。その他の構成は実施例1と同様であり、以下、実施例1と同様の作用を奏する部材については同一の符号を付して重複する説明は省略し、異なる点を中心に説明する。
【0037】
ガイド221は、棒状体333を挿通可能な貫通孔221aを有するブロック体であり、リッド22の裏面に取り付けられている。貫通孔221aは棒状体333の太さに比べて幅広に形成されているものとする。
【0038】
このように構成されることにより、本実施例に係る乗員保護装置は、
図8から
図9Bに示す動作を行う。
【0039】
すなわち、
図9Aに示すようにリッド22が開いている場合、貫通孔313aが車両上下方向に沿った状態となっている。このような状態においてセンサ部から入力される情報に基づいて制御部において側面衝突を検知すると、制御部からインフレータ12に制御信号が送られ、これにより、インフレータ12からガスが噴射されることでセンターエアバッグ11が膨張展開し始める。また、側面衝突により衝突側のシート1が車幅方向内側に移動してコンソールボックス20に当接すると、このシート1に押圧されたコンソールボックス20が非衝突側のシート1に当接し、結果的にコンソールボックス20が車幅方向両側からシート1に押圧されることとなる。すると、
図8及び
図9Bに示すように、シート1によりバネ312の弾性力に抗して摺動部材32が円柱体313と共にコンソールボックス20の内部側へ移動する。このとき、貫通孔313aと棒状体333の位置が一致すると、棒状体333が貫通孔313aに挿通されつつリッド22の裏面に沿って伸び、これにより棒状体333がガイド221を介してリッド22に固定される。
【0040】
このため、膨張展開したセンターエアバッグ11が、乗員に接触することにより基端部を支点として車両後方側へ移動しそうになっても、センターエアバッグ11はリッド22の裏面および棒状体333に当接して車両後方側への移動を抑制される。よって、側面衝突が生じた場合にセンターエアバッグ11によって乗員の上体を適切に保護することが可能となり、乗員保護性能が向上する。
【0041】
なお、本実施例ではガイド221に貫通孔221aを設ける例を示したが、ガイド221としては上述したものに限らず、リッド22の大きさや棒状体333の長さに応じ、例えば貫通孔221aに代えてガイド221に挿入穴を設け、棒状体333の先端が挿入穴の底部に当接するように構成するなど、棒状体333の一部をリッド22に固定することができればいい。