(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-193274(P2020-193274A)
(43)【公開日】2020年12月3日
(54)【発明の名称】ポリスチレン系樹脂組成物、その樹脂シート及びその樹脂成形体
(51)【国際特許分類】
C08L 25/04 20060101AFI20201106BHJP
C08L 23/04 20060101ALI20201106BHJP
C08L 53/02 20060101ALI20201106BHJP
C08L 51/04 20060101ALI20201106BHJP
B32B 27/00 20060101ALI20201106BHJP
【FI】
C08L25/04
C08L23/04
C08L53/02
C08L51/04
B32B27/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2019-99670(P2019-99670)
(22)【出願日】2019年5月28日
(71)【出願人】
【識別番号】390000387
【氏名又は名称】福助工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106024
【弁理士】
【氏名又は名称】稗苗 秀三
(74)【代理人】
【識別番号】100167841
【弁理士】
【氏名又は名称】小羽根 孝康
(74)【代理人】
【識別番号】100168376
【弁理士】
【氏名又は名称】藤原 清隆
(72)【発明者】
【氏名】高橋 清
(72)【発明者】
【氏名】向井 道弘
【テーマコード(参考)】
4F100
4J002
【Fターム(参考)】
4F100AK04B
4F100AK06B
4F100AK12A
4F100AK12B
4F100AK12C
4F100AL09B
4F100BA03
4F100BA10A
4F100BA10C
4F100EH23
4F100JA15B
4F100JB08B
4F100JK10B
4J002BB05X
4J002BC03W
4J002BN14W
4J002BP01Y
4J002FD31Y
4J002GF00
4J002HA09
(57)【要約】
【課題】ポリスチレン系樹脂とポリエチレン系樹脂とを含有しながら、シート状に押出成形したときに、形状が安定した状態でシート化することができ(シート成形性に優れ)、良好な強度を備えた樹脂組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】ポリスチレン系樹脂をベース樹脂とし、ポリエチレン系樹脂を含有する樹脂組成物であって、前記樹脂組成物は相溶化剤を含有し、前記ポリスチレン系樹脂は、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)及び汎用ポリスチレン(GPPS)を含有する。前記ポリエチレン系樹脂は、植物由来エチレンを含むモノマーを重合してなる植物由来ポリエチレンを含んでいるものが好ましい。
【選択図】 なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリスチレン系樹脂をベース樹脂とし、ポリエチレン系樹脂を含有する樹脂組成物であって、前記樹脂組成物は相溶化剤を含有し、前記ポリスチレン系樹脂は、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)及び汎用ポリスチレン(GPPS)を含有するポリスチレン系樹脂組成物。
【請求項2】
前記相溶化剤は、スチレン系エラストマーを含有する請求項1に記載のポリスチレン系樹脂組成物。
【請求項3】
前記ポリエチレン系樹脂は、直鎖状低密度ポリエチレンを含有する請求項1又は2に記載のポリスチレン系樹脂組成物。
【請求項4】
前記ポリエチレン系樹脂は、植物由来エチレンを含むモノマーを重合してなる植物由来ポリエチレンを含む請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリスチレン系樹脂組成物。
【請求項5】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂組成物を中間層とし、外層及び内層をポリスチレン系樹脂とした積層構造を備えたポリスチレン系樹脂シート。
【請求項6】
請求項5に記載のポリスチレン系樹脂シートを成形してなるポリスチレン系樹脂成形体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、剛性を有する包装用容器等に好適に使用されるポリスチレン系樹脂組成物、それを用いた樹脂シート、及び、それを用いた樹脂成形体に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、容器等の成形体を成形する樹脂として、優れた剛性を有するという観点からポリスチレン系樹脂が用いられる。ポリスチレン系樹脂の中でも、割れにくく、耐衝撃性を備えた耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)が多用されている。一方、地球温暖化を抑制する観点から、世界規模で二酸化炭素の排出量の削減が求められており、近年、石油を炭素源とするエチレン(石油由来エチレン)を含んだポリエチレン(石油由来ポリエチレン)の代替品として、植物を炭素源とするエチレン(植物由来エチレン)を含んだポリエチレン(植物由来ポリエチレン)が上市されている。
【0003】
そして、特許文献1には、バイオマス由来のポリオレフィンと、化石燃料由来のポリオレフィンとを含んでなる樹脂組成物からなる樹脂フィルムが開示されており、植物の生育時のCO2吸収と燃焼時の排出が同一となるカーボンニュートラルなポリオレフィン樹脂フィルムを実現できる旨記載されている。これにより、ポリスチレン系樹脂製の容器において、ポリスチレン系樹脂の一部を植物由来ポリエチレンに置換することで、二酸化炭素の排出量の削減を図ることも考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016−27171号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ポリスチレンとポリエチレンとは相溶性が悪く、これらの樹脂を混合した樹脂組成物をシート状に押出して成形すると、形状が不安定となり(シート成形性に劣り)、また、割れやすい、剛性が低くなる、などの問題が生じることが判明した。
【0006】
そこで、本発明においては、ポリスチレン系樹脂とポリエチレン系樹脂とを含有しながら、シート状に押出成形したときに、形状が安定した状態でシート化することができ(シート成形性に優れ)、良好な強度を備えた樹脂組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の一態様としてのポリスチレン系樹脂組成物は、ポリスチレン系樹脂をベース樹脂とし、ポリエチレン系樹脂を含有し、前記樹脂組成物は相溶化剤を含有し、前記ポリスチレン系樹脂は、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)及び汎用ポリスチレン(GPPS)を含有する。
【0008】
前記相溶化剤は、スチレン系エラストマーを含有していてもよい。前記ポリエチレン系樹脂は、直鎖状低密度ポリエチレンを含有していてもよい。また、前記ポリエチレン系樹脂は、植物由来エチレンを含むモノマーを重合してなる植物由来ポリエチレンを含有していてもよい。
【0009】
前記樹脂組成物は、単層でシート化することも可能であるが、前記樹脂組成物を中間層とし、外層及び内層をポリスチレン系樹脂とした積層構造のポリスチレン系樹脂シートとしてもよい。また、前記積層構造を備えたポリスチレン系樹脂シートを成形してポリスチレン系樹脂成形体としてもよい。
【発明の効果】
【0010】
上記態様によれば、ポリスチレン系樹脂をベース樹脂とし、ポリエチレン系樹脂を含有する樹脂組成物でありながら、相溶化剤を含有し、また、ポリスチレン系樹脂が耐衝撃性ポリスチレン及び汎用ポリスチレンを含有することで、シート成形性に優れ、良好な強度を備えたポリスチレン系樹脂組成物を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について説明する。本実施形態に係るポリスチレン系樹脂組成物は、ポリスチレン系樹脂をベース樹脂とし、ポリエチレン系樹脂と、ポリスチレン系樹脂およびポリエチレン系樹脂を相溶化する相溶化剤とを含有し、ポリスチレン系樹脂として、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)及び汎用ポリスチレン(GPPS)を含有する。
【0012】
ここで、ポリスチレン系樹脂としては、スチレン単独重合体のほか、スチレンと他のモノマーとの共重合体を1種または2種以上ブレンドして使用することが可能である。具体的に、スチレン単独重合体として、アタクチック構造を有する汎用ポリスチレン(GPPS)やシンジオタクチック構造を有するシンジオタクチックポリスチレンを挙げることができる。
【0013】
また、スチレンと他のモノマーとの共重合体として、スチレン−ブタジエン共重合体である耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体(SAN)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)等を挙げることができる。
【0014】
本発明におけるポリスチレン系樹脂は、上記スチレン単独重合体及びスチレンと他のモノマーとの共重合体のうち、少なくともHIPS及びGPPSを含有する。これにより、剛性及び耐衝撃性をバランスよく発揮することが可能となる。具体的には、ポリスチレン系樹脂におけるHIPS:GPPSの質量比が30〜70:70〜30であるのが好ましく、上記質量比が40〜60:60〜40であることがより好ましい。
【0015】
ポリエチレン系樹脂としては、エチレン単独重合体のほか、エチレンとα−オレフィンとを共重合させた共重合体を用いることができる。α−オレフィンは、炭素数は特に限定されないが、ブテン、ヘキセン、又はオクテンであることが好ましい。具体的に、ポリエチレン系樹脂は、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)及び直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を挙げることができる。これらは、1種又は2種以上をブレンドして用いることができるが、成形後の樹脂シートあるいは樹脂成形体にコシを付与することができるという点で、少なくともLLDPEを含有するのが好ましい。
【0016】
ポリエチレン系樹脂には、植物由来エチレンを含むモノマーを重合させて得られた植物由来ポリエチレンを使用することができる。植物由来ポリエチレンの原料モノマーは、植物由来エチレンを100%含むものでなくてもよい。モノマーの一部を植物由来エチレンとすることによっても環境負荷を低減することができる。
【0017】
植物由来ポリエチレン樹脂中の全炭素量に対する植物由来の炭素の割合は、バイオマス度と呼ばれ、ポリエチレン樹脂中に含まれる
14Cの濃度を測定することによって求めることができる。すなわち、大気中には一定割合の
14Cが含まれる一方、石油由来の樹脂の炭素には
14Cが含まれていない。
【0018】
したがって、ポリエチレン系樹脂中に含まれる
14Cの濃度を測定することでバイオマス度を求めることができる。具体的に、ポリエチレン系樹脂中の炭素が全て石油由来である場合にはバイオマス度は0%となり、ポリエチレン系樹脂中の炭素が全て植物由来である場合にはバイオマス度は100%となる。
【0019】
ポリスチレン系樹脂とポリエチレン系樹脂とを混合したポリスチレン系樹脂組成物は、相溶化剤を用いずに樹脂シートを製造すると、樹脂シートの強度が低下する傾向にある。したがって、相溶化剤としては、ポリスチレン系樹脂組成物を樹脂シートに成形したときに、樹脂シートの強度を高める効果を有するものであればよい。
【0020】
具体的には、スチレン−エチレン−ブチレン−エチレンブロック共重合体(SEBC)に代表されるスチレン系エラストマーを用いることができる。相溶化剤の配合量は、樹脂組成物全体に対して1.0質量%〜10.0質量%とするのが好ましく、2.0質量%〜5.0質量%とするのがより好ましい。
【0021】
上記樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、一般的に用いられている充填剤、着色剤、潤滑剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、酸化防止剤などの安定剤、染料、顔料などの着色剤、スリップ剤およびアンチブロック剤などの添加剤を配合することができる。なお、上記添加剤に含有されるベース樹脂としても生分解性樹脂を用いるのが好ましい。
【0022】
本発明のポリスチレン系樹脂組成物は、そのまま単層でシート状に成形することもできるが、本発明のポリスチレン系樹脂組成物と他の樹脂組成物とが複数層が積層した積層構造とすることも可能である。
【0023】
以下、本発明に係るポリスチレン系樹脂組成物を用いて成形体を成形する一般的な方法について説明するが、これに限定されるものではない。本発明のポリスチレン系樹脂組成物は、押出機によって単層又は他の樹脂層と積層した状態で、発泡若しくは非発泡のシート状に押出成形された後、ロール状に巻き取られる。
【0024】
上記樹脂シートは、成形時に樹脂シートロールから引き出され、加熱された状態で、成形機にて成形される。これによって、シート上に複数の成形体が繋がった状態で成形される。成形後の樹脂シートは、トリミング機で打ち抜かれ、個々に分離された複数の成形体と、シート残差とに分けられる。シート残差は、再度、加熱溶融し、必要に応じて成分調整した後に、本発明のポリスチレン系樹脂組成物として再利用することができる。
【0025】
本発明のポリスチレン系樹脂組成物からなる樹脂シートを成形して成形体を打ち抜いた後の残差を再度利用する場合には、樹脂シートの残渣を混合した本発明のポリスチレン系樹脂組成物を中間層とし、外層及び内層をポリスチレン系樹脂とした積層構造とするのが好ましい。さらに、必要に応じて外層及び内層に顔料を配合することができる。これにより、外観に優れると共に、コシと剛性をバランスよく備えた成形体を得ることができる。
【実施例】
【0026】
本実施例では、表1に示す5種類のポリスチレン系樹脂組成物を調製し、Tダイ押出機を用いて樹脂シートを作製してシート成形性及び物性を評価した。以下、試験の詳細について説明する。
【0027】
[ポリスチレン系樹脂組成物の調製]
表1に調製した5種類の試料の樹脂組成物の組成を記す。使用した樹脂及び相溶化剤は以下のとおりである。
・HIPS:GH−8300(DIC社製)
・GPPS:CR−4500(DIC社製)
・LLDPE:SLL118(ブラスケム社製直鎖状低密度ポリエチレン)
・相溶化剤:DYNARON4600P(JSR社製SEBC)
【0028】
【表1】
【0029】
[樹脂シートの作製]
(1)単層樹脂シートの作製
表1に示す5種類のポリスチレン系樹脂組成物は、それぞれTダイ押出機を用いて押し出し、シート厚みが0.30μmとなるように調整して単層樹脂シートを作製した。Tダイは、ダイス面長400mm、リップクリアランス0.7mmのものを使用し、押出機のスクリュー直径40mm、加熱温度ALL220℃に調整した。
【0030】
(2)積層樹脂シートの作製
表1で用いた原料を使用して3層の積層樹脂シートを作製した。具体的には、表2に示すように、中間層をポリスチレン系樹脂組成物とし、外層及び内層をポリスチレン系樹脂とする3種類の樹脂を、共押出機を用いて押し出し、全体のシート厚みが0.30μmとなるように調整して3層積層構造の樹脂シートを作製した。ダイス幅は1300mm、リップクリアランス0.80mmのものを使用し、押出機のスクリュー直径75、115及び75mm、加熱温度220〜225℃に調整した。
【0031】
【表2】
【0032】
[単層樹脂シート及び積層樹脂シートの物性評価]
(1)単層樹脂シートのシート成形性
単層樹脂シート成形時におけるシート成形性の評価を行なった。結果を表1に記す。なお、評価基準は以下のとおりである。
〇:シート表面が平滑である。
△:シート表面にムラ(模様)が存在する。
×:シートに凹凸が生じる。
【0033】
(2)単層樹脂シートの官能強度
単層樹脂シートの官能強度評価を行なった。結果を表1に記す。なお、評価基準は以下のとおりである。
〇:シートが割れない。
△:シートがMD方向(Machine Direction)に割れる。
×:シートがMD方向のみならずTD方向(Traverse Direction)にも割れる。
【0034】
(3)単層樹脂シートの剛性
単層樹脂シートについて剛性評価を行なった。結果を表1に記す。なお、評価基準は以下のとおりである。
〇:折り曲げたときに適度な強度がある。
△:折り曲げたときに僅かの柔らかさがある。
×:折り曲げたときに柔らか過ぎる。
【0035】
(4)積層樹脂シートの容器成形性
積層樹脂シートを加熱し、金型を用いて容器形状に成形したときの容器の成形性について評価を実施した。結果を表2に記す。なお、評価基準は以下のとおりである。
〇:問題なく成形可能かつ割れの発生なし。
×:積層樹脂シートのMD方向に割れ発生。
【0036】
(5)積層樹脂シートの曲げ抗力
積層樹脂シートについて曲げ抗力の測定を行なった。具体的に、積層樹脂シートからW25×L89mmの短冊状試験片を切り出した。短冊状試験片の一端を固定した固定した稼働アームを定速回転、平衡振子に接する試験片自由端が平衡振子を離れる瞬間に振子指針が指し示す目盛りを読み取り、下記の基本式から曲げ抗力を算出した。
・曲げ抗力(mN)
=RG×(aWa+bWb+cWc)×[(L・12.7)
2/d]×3.375×10
−5
ここで、
RG:試験片が振子から離れるときの目盛(mgf)
a、b、c:荷重取付孔と支点間の距離(mm)
aW、bW、cW:荷重取付孔に取り付けた分銅質量(g)
L:試験片の長さ(mm)
d:試験片の幅(mm)
【0037】
(6)積層樹脂シートのフィルムインパクト
積層樹脂シートについて、フィルムインパクト測定を実施した。具体的に、100mm×100mmに切り出した試験片を東洋精機製作所製フィルムインパクトテスターに装着し、1インチの球がフィルムを突き破るときの力を測定し、これをフィルムインパクトとした。フィルムインパクトは以下の式によって算出した。結果を表2に記す。なお、測定はn=5で行ない、その平均値を採用した。
・フィルムインパクト(J)=(目盛の値)×9.8×10
−2
【0038】
[評価結果]
表1より、ポリスチレン系樹脂としてHIPSとGPPSを併用し、ポリスチレン系樹脂とポリエチレン系樹脂を相溶化する相溶化剤を用いた、本発明の樹脂組成物からなる単層樹脂シート(試料No.4及び5)は、シート成形性、官能強度及び剛性の各特性が良好であることがわかる。また、表2より、本発明の樹脂組成物を中間層とする積層樹脂シートについても、容器成形性、引裂強さ及びフィルムインパクトとも良好であることがわかる。
【0039】
したがって、ポリエチレン系樹脂として、植物由来エチレンを含むモノマーを重合してなる植物由来ポリエチレンを用いることにより、環境負荷を低減可能なポリスチレン系樹脂組成物を得ることが可能となる。
【0040】
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。具体的に、本実施例では積層構造の樹脂シートとして3層構造について説明したが、これに限らず、2層構造や、表面保護層等の他の樹脂層を積層した4層以上の積層構造とすることも可能である。