【解決手段】ステータ32を備えるソレノイド部3と、ソレノイド部3の内部に配置され電磁力によりステータ32に接離するプランジャ4と、ソレノイド部3の内周面とプランジャ4の外周面との間に配置されるブッシュ9と、プランジャ4の動作により往復移動し弁を開閉する弁体22と、を備えるソレノイドバルブ1であって、プランジャ4の移動方向の両側には空間S1,S2が形成されており、ブッシュ9の少なくとも一方の端部の内径側には、一方の空間S1に向けて拡径するように形成される内側傾斜面9aを有しており、内側傾斜面9aにプランジャ4の外周面4cが対向配置されている。
ステータを備えるソレノイド部と、前記ソレノイド部の内部に配置され電磁力により前記ステータに接離するプランジャと、前記ソレノイド部の内周面と前記プランジャの外周面との間に配置されるブッシュと、前記プランジャの動作により往復移動し弁を開閉する弁体と、を備えるソレノイドバルブであって、
前記プランジャの移動方向の両側には空間が形成されており、
前記ブッシュの少なくとも一方の端部の内径側には、一方の空間に向けて拡径するように形成される内側傾斜面を有しており、
前記内側傾斜面に前記プランジャの外周面が対向配置されているソレノイドバルブ。
前記ブッシュの少なくとも一方の端部の外径側には、前記一方の空間に向けて縮径するように形成される外側傾斜面を有している請求項1ないし4のいずれかに記載のソレノイドバルブ。
【実施例】
【0016】
実施例に係るソレノイドバルブにつき、
図1から
図5を参照して説明する。以下、
図2の紙面左側をソレノイドバルブの軸方向一端側とし、
図2の紙面右側をソレノイドバルブの軸方向他端側として説明する。
【0017】
図1に示されるように、本実施例のソレノイドバルブ1は、スプールタイプのソレノイドバルブであって、例えば車両の自動変速機等の油圧により制御される装置に用いられるものである。尚、ソレノイドバルブ1は、装置側のバルブハウジングの装着穴に水平方向に取付けられ、バルブハウジング内の液体である作動油に浸漬される、いわゆる油浸形のソレノイドバルブとして使用される。
【0018】
図1および
図2に示されるように、ソレノイドバルブ1は、流体、すなわち作動油等の制御流体の流量を調整するバルブ部2がソレノイド部3に一体に取付けられて構成されている。尚、
図2は、ソレノイド成形体31のコイル34に通電されていないソレノイドバルブ1のオフ状態を示すものである。
【0019】
先ず、バルブ部2の構造について説明する。
図1および
図2に示されるように、バルブ部2は、バルブハウジングの装着穴内に設けられた流路と接続される入力ポート24、出力ポート25、排出ポート26、ドレンポート27、フィードバックポート28等の各種ポートの開口が設けられたスリーブ21と、スリーブ21の内径側において軸方向に形成される貫通孔21aに液密に収容される弁体としてのスプール22と、スプール22を軸方向他端側に付勢するコイル状のスプリング29と、スプリング29を保持するリテーナ23と、から構成されている。
【0020】
スリーブ21には、軸方向一端側から軸方向他端側に向けて、ドレンポート27、フィードバックポート28、入力ポート24、出力ポート25、排出ポート26の順に形成されている。スプール22は、軸方向に往復移動可能となっており、スプール22を軸方向に往復移動させることにより、各種ポートの連通状態を変化させ、作動油の圧力や流量を制御するようになっている。尚、スリーブ21、スプール22、リテーナ23は、アルミ、鉄、ステンレス、樹脂等の材料により形成されている。
【0021】
次に、ソレノイド部3の構造について説明する。
図2に示されるように、ソレノイド部3は、鉄等の磁性を有する金属材料から形成されるソレノイドケース30と、ソレノイドケース30に収容されるソレノイド成形体31と、ソレノイド成形体31の内側に配置されるステータ32と、ステータ32の軸方向一方側に軸方向に移動可能な状態で配置されるプランジャ4と、から主に構成されている。
【0022】
ソレノイド成形体31は、コイル34を樹脂35によりモールド成形することにより形成され、ソレノイドケース30の外径側に設けられる開口部30jから外部に延び出ているコネクタ部35aのコネクタから制御電流がコイル34へ供給されるようになっている。このソレノイド成形体31はステータ32の外径側に一体に形成されている。また、ソレノイドケース30は軸方向一端が開口となっており、該開口は蓋部材10がかしめ固定されることにより閉塞されている。
【0023】
ステータ32は、その中央部に軸方向に貫通する貫通孔32aを有する筒状体であり、鉄等の磁性を有する金属材料から形成される。ステータ32は、軸方向一端に軸方向他端側に凹む凹部32bが形成されており、該凹部32bは貫通孔32aに連通している。また、凹部32bの底部には、樹脂やゴムなどの非磁性体から構成されるリング状のダンパ部材6が固着されている。また、ステータ32の他方側端部にはスプール22の一方側端部が接触しており、スプール22は軸方向一端側への移動が規制されている。
【0024】
また、ステータ32の軸方向一端側には非磁性体から構成される第1筒状体7が配設され、第1筒状体7の軸方向一端側には磁性体から構成される第2筒状体8が配設されており、第1筒状体7および第2筒状体8の内側には非磁性体から構成されるブッシュとしての第3筒状体9が第1筒状体7および第2筒状体8に亘って配設されている。具体的には、第3筒状体9が第1筒状体7および第2筒状体8に対して内嵌されている。本実施例のソレノイドバルブ1は、軸方向に分割されたステータ32、第2筒状体8により磁気回路を構成するいわゆる分割型のソレノイドバルブである。
【0025】
プランジャ4は、鉄等の磁性を有する金属材料により円筒状に形成されており、第3筒状体9の内周面9dに摺接可能に配置されている。プランジャ4の外周面4cと第3筒状体9の内周面9dとの間は僅かに離間している(
図5参照)。
【0026】
プランジャ4の軸方向一方側には、一方の空間としての空間S1が形成され、プランジャ4の軸方向他方側には、他方の空間としての空間S2が形成されている。プランジャ4には、偏芯した位置に中心軸と平行に貫通する貫通孔4aが形成されており、空間S1と空間S2とを連通している。具体的には、空間S1は、プランジャ4、第2筒状体8、蓋部材10により区画されており、空間S2は、プランジャ4、ステータ32の貫通孔32a、凹部32b、スプール22により区画されている。尚、スリーブ21内の空間S3は、スプール22により空間S1,S2と区画された該空間S1,S2とは異なる第3の空間として機能している。
【0027】
プランジャ4の他端側の端面4bには、ステータ32の貫通孔32aに摺動可能に挿通されるロッド5の一方側端部が接触しており、ロッド5の他方側端部がスプール22の一方側端部に当接している。尚、ロッド5の一方側端部はプランジャ4の他端側の端面4bに当接していなくてもよい、或いは、固定されていてもよい。
【0028】
次いで、第3筒状体9について説明する。
図3および
図4に示されるように、第3筒状体9は、例えばPTFE等の低摩擦特性を有する非磁性体から構成され、軸方向から見て略C字形状を成すいわゆる巻ブッシュである。第3筒状体9の軸方向の長さL1は、プランジャ4の軸方向の長さL2よりも短く形成されており(L1<L2(特に
図4参照))、ソレノイドバルブ1のオフ状態において、第3筒状体9はプランジャ4に対して径方向に重畳した状態となっている。
【0029】
この第3筒状体9は、内周面に図示しない微細な溝が複数形成されており、この溝に流体を保持できるようになっており、プランジャ4に対する摺動性が高くなっている。尚、第3筒状体9は、前記溝の形状が断面視凹形状のディンプルや断面視矩形状の長溝など自由に設計してもよいし、十分な摺動性が確保されている場合には必ずしも溝が形成されていなくてもよい。また、第3筒状体9は鉄などの磁性体により構成されていてもよい。
【0030】
また、第3筒状体9の一方側端部には、内径側に形成され一方側に向けて拡径する内側傾斜面としての内側テーパ面9aと、外径側に形成され一方側に向けて縮径する外側傾斜面としての外側テーパ面9bと、内側テーパ面9aおよび外側テーパ面9bの一端同士を連結する端面9cと、を備えている。端面9cは、軸方向と直交して延びる平坦面に形成されている。
【0031】
内側テーパ面9aは、該内側テーパ面9aと第3筒状体9の内周面9dとで成す角度θ1が略150度となっており、内側テーパ面9aと端面9cとで成す角度θ2が略1200度となっている。すなわち、第3筒状体9の一方側端部における内径側の角度θ2は鈍角に形成されている。
【0032】
内側テーパ面9aの径方向の寸法L3(第3筒状体9の内周面9dから端面9cの内径側端部までの径方向の寸法)は、第3筒状体9の内周面9dとプランジャ4の外周面4cとの隙間の寸法L4よりも長く形成されている(L3>L4)。また、内側テーパ面9aの径方向の寸法L3は、第3筒状体9を構成する板状体の板厚の1/5以上、好ましくは、第3筒状体9を構成する板状体の板厚の1/3以上の大きさで形成されて構成されていればよい。尚、内側テーパ面9aと第3筒状体9の内周面とで成す角度θ1は、90度よりも大きく180度よりも小さければよく、好ましくは130度〜160度であればよい。
【0033】
また、外側テーパ面9bは、外側テーパ面9bと第3筒状体9の外周面とで成す角度θ3が略160度となっており、外側テーパ面9bと端面9cとで成す角度θ4が略110度となっている。すなわち、第3筒状体9の一方側端部における外径側の角度θ4は鈍角に形成されている。尚、外側テーパ面9bは、内側テーパ面9aと軸方向に延びる線を基準に線対称の形状に形成されていてもよい。また、内側テーパ面9aと第3筒状体9の内周面9dとで成す角度θ1は、外側テーパ面9bと第3筒状体9の外周面とで成す角度θ3よりも小さいことが好ましく(θ1<θ3)、この場合、後述する液溜り部11を大きく形成して空間S1の流体を多く保持することができる。
【0034】
また、第3筒状体9の他方側端部には、内径側に形成され他方側に向けて拡径する内側傾斜面としての内側テーパ面9a’と、外径側に形成され他方側に向けて縮径する外側傾斜面としての外側テーパ面9b’と、内側テーパ面9a’および外側テーパ面9b’の一端同士を連結する端面9c’と、を備えている。端面9c’は、軸方向と直交する方向に延びる平坦面に形成されている。これら内側テーパ面9a’、外側テーパ面9b’、端面9c’は第3筒状体9の径方向に延びる線を基準に内側テーパ面9a、外側テーパ面9b、端面9cと線対称に形成されている。
【0035】
次いで、ソレノイドバルブ1の動作について概略的に説明する。
図2に示されるソレノイドバルブ1のオフ状態において、コイル34への通電によりソレノイドケース30、第2筒状体8、プランジャ4、ステータ32により磁気回路を形成し、ステータ32とプランジャ4との間に磁力を発生させることにより、プランジャ4およびロッド5をステータ32側に向けて軸方向に移動させることができる。このとき、プランジャ4の貫通孔4aを通って空間S2の流体が空間S1に移動するようになっている。これにより、ロッド5の軸方向他方側の先端がスプール22の軸方向一端側の端面を押し、スプール22をスプリング29の付勢力に抗して軸方向一方側に移動させ、スリーブ21の入力ポート24から出力ポート25へ流れる制御流体の量を変化させることができる。
【0036】
また、コイル34への通電が遮断され、ステータ32とプランジャ4との間に発生していた磁力が相対的に弱まると、スプリング29の付勢力によりスプール22が軸方向一方側に移動し、これに伴いプランジャ4およびロッド5が軸方向一方側に移動する。このとき、プランジャ4の貫通孔4aを通って空間S1の流体が空間S2に移動するようになっている。また、スプール22の軸方向一方側の端面はステータ32の他方側の端面に当接しスプール22の移動が規制される。
【0037】
次いで、プランジャ4の移動時における流体の動きについて説明する。尚、ここでは、プランジャ4および第3筒状体9の軸方向一端側における流体の動きのみ説明し、プランジャ4および第3筒状体9の軸方向他端側における流体の動きの説明を省略する。
【0038】
図5(a)に示されるように、ソレノイドバルブ1のオフ状態にあっては、第3筒状体9の内側テーパ面9aに対してプランジャ4の外周面4cが対向している。言い換えれば、内側テーパ面9aとプランジャ4の外周面4cとが径方向視において重畳している。この内側テーパ面9aとプランジャ4の外周面4cとの間の断面略三角形の空間は、空間S1の流体が保持される液溜り部11として機能している。
【0039】
図5(b)に示されるように、
図5(a)の状態からプランジャ4が軸方向他端側に移動すると、プランジャ4の移動に追随して液溜り部11に保持される流体がプランジャ4の外周面4cと第3筒状体9の内周面9dとの間に引き込まれる。
図5(c)に示されるように、
図5(b)の状態からプランジャ4がさらに軸方向他端側に移動し、プランジャ4の端面4bがダンパ部材6に当接することで軸方向他端側への移動が規制される(
図2参照)。
【0040】
このように、プランジャ4の外周面4cと第3筒状体9の内側テーパ面9aとの間に形成される液溜り部11に空間S1の流体を保持できるので、プランジャ4の移動時に流体をプランジャ4の外周面4cと第3筒状体9の内周面9dとの間に引き込みやすく、プランジャ4の移動を円滑にすることができる。具体的には、特に
図5(b)に示されるように、プランジャ4が軸方向一方側に移動したときに、内側テーパ面9aに沿って流体がプランジャ4の外周面4cと第3筒状体9の内周面9dとの間に移動するようにガイドされるので、流体がプランジャ4の外周面4cと第3筒状体9の内周面9dとの間に引き込まれ、プランジャ4の外周面4cと第3筒状体9の内周面9dとの間が貧潤滑となることが抑制される。
【0041】
すなわち、第1筒状体7および第2筒状体8の内周面とプランジャ4の外周面4cとの間に配置される第3筒状体9にガイドされてプランジャ4が摺動するので、プランジャ4の軸方向の移動が安定するとともに、プランジャ4の外周面4cと第3筒状体9の内周面9dとの間に流体を十分に流入させてプランジャ4の移動を円滑にすることができる。
【0042】
また、内側テーパ面9aは、第3筒状体9の端部の全周に亘って形成されるので、液溜り部11がプランジャ4と第3筒状体9との間の全周に亘って形成されることとなり、広い範囲で流体を保持できるので、プランジャ4の移動時に流体をプランジャ4の外周面4cと第3筒状体9の内周面9dとの間に引き込みやすい。
【0043】
また、第3筒状体9の軸方向両端に内側テーパ面9a,9a’が形成されている。つまり、液溜り部11がプランジャ4および第3筒状体9の軸方向両端に形成されるので、プランジャ4の移動方向に関わらず、空間S1または空間S2の流体をプランジャ4の外周面4cと第3筒状体9の内周面9dとの間に引き込むことができる。
【0044】
また、プランジャ4の軸方向の長さL2は、第3筒状体9の軸方向の長さL1よりも長く形成されており、ソレノイドバルブ1のオフ状態にあってはプランジャ4の外周面4cが内側テーパ面9a,9a’に対向して軸方向両端に液溜り部11が形成され、ソレノイドバルブ1のオン状態にあってはプランジャ4の外周面4cが内側テーパ面9a’に対向して軸方向他端側に液溜り部11が形成されるようになっている。これによれば、ソレノイドバルブ1のオフ状態またはオン状態に関わらずプランジャ4の移動方向とは反対側に液溜り部11が形成されるので確実に流体をプランジャ4の外周面4cと第3筒状体9の内周面9dとの間に引き込むことができる。
【0045】
次に、ソレノイドバルブ1の組み立て手順について説明する。
図6(a)に示されるように、先ず、ソレノイドケース30の軸方向他端にスリーブ21およびスプール22を取付けるとともに、ソレノイド成形体31およびステータ32をソレノイドケース30の軸方向一端の開口から挿入する。また、ステータ32の貫通孔32aにロッド5を挿入する。そして、ソレノイド成形体31の内側にソレノイドケース30の軸方向一端の開口から第1筒状体7および第2筒状体8を挿入する。第1筒状体7は、ステータ32の軸方向他端に接触し、第2筒状体8は第1筒状体7の軸方向他端に接触する。尚、ソレノイド成形体31およびステータ32に、第1筒状体7および第2筒状体8を挿入した状態でソレノイドケース30に取付けるようにしてもよい。
【0046】
次いで、
図6(b)に示されるように、第1筒状体7および第2筒状体8の内側に第3筒状体9を軸方向一端側から挿入する。このとき、前述のように、第3筒状体9の他端側には、外側テーパ面9b’が形成されているので、第3筒状体9の外径側の角部が第1筒状体7および第2筒状体8の内周面に干渉せずにスムーズに挿入され、第3筒状体9を簡便に取付けることができる。具体的には、従来のブッシュのように外径側の角部が略直角を成す場合には、該ブッシュを第1筒状体7および第2筒状体8の内側に挿入する際に、外径側の角部の第1筒状体7および第2筒状体8の内周面に対するかじりが発生し、ブッシュを所定の位置まで挿入できない、まっすぐ挿入できない等の虞があるが、本実施例の第3筒状体9は、外側テーパ面9b’により第1筒状体7および第2筒状体8の内側にスムーズに挿入されるため、第3筒状体9を所定の位置までまっすぐ挿入できる。
【0047】
また、第3筒状体9の軸方向両端に外側テーパ面9b,9b’が形成されているので、第3筒状体9の向きに関わらず、第1筒状体7および第2筒状体8に対して挿入しやすい。
【0048】
また、第3筒状体9が第1筒状体7および第2筒状体8に対して挿入された状態にあっては、第3筒状体9の端面9c’が第1筒状体7から内径側に突出する環状の鍔部7aに面接触するようになっている。このように、第3筒状体9の端面9c’が鍔部7aに面接触するので、第3筒状体9が第1筒状体7および第2筒状体8に対して挿入取付けされた状態が安定する。また、第3筒状体9が第1筒状体7および第2筒状体8に対して挿入された状態にあっては、第3筒状体9が縮径されて径方向の隙間(
図3参照)はほぼ無くなる。
【0049】
さらに、第3筒状体9の軸方向他端に端面9c’がなく先細りするような鋭角形状である場合に比べて、第3筒状体9を第1筒状体7および第2筒状体8に対して挿入するときに、第3筒状体9の軸方向他端が第1筒状体7および第2筒状体8の内周面に食い込むことを回避できるので、第3筒状体9の軸方向他端や第1筒状体7および第2筒状体8の内周面が破損することを抑制でき、且つ第3筒状体9を第1筒状体7および第2筒状体8に対して挿入しやすい。
【0050】
続いて、
図6(c)に示されるように、第3筒状体9の内側にプランジャ4を軸方向一端側から挿入する。このとき、プランジャ4の他端側の端面4bの外径側縁部が第3筒状体9の内側テーパ面9aに沿ってガイドされるので、第3筒状体9の内側にプランジャ4を簡便に挿入することができる。尚、第3筒状体9の軸方向両端に内側テーパ面9a,9a’が形成されているので、第1筒状体7および第2筒状体8に対する第3筒状体9の取付向きに関わらず、第3筒状体9の内側にプランジャ4を簡便に挿入することができる。
【0051】
その後、蓋部材10を第2筒状体8の軸方向一方側に配置し、ソレノイドケース30の軸方向一端を折り曲げることにより、ソレノイドケース30に蓋部材10をかしめ固定する。これにより、第1筒状体7、第2筒状体8、ステータ32がソレノイドケース30の軸方向他端側の壁部と蓋部材10とにより軸方向に狭持されてソレノイドバルブ1の組み立てが完了する。
【0052】
尚、前記実施例では、第3筒状体9の軸方向両端の内径側縁部に内側テーパ面9a,9a’が形成される形態を例示したが、
図7に示されるように、第3筒状体9の軸方向両端よりも若干軸方向内側に内側テーパ面9a,9a’が形成されていてもよい(ブッシュの変形例1)。
【0053】
また、本実施例では、第3筒状体9の軸方向両端に内側テーパ面9a,9a’が形成されている形態を例示したが、
図8に示されるように、少なくとも一方側に内側テーパ面が形成されていればよい。また、前記実施例では、第3筒状体9の軸方向両端に外側テーパ面9b,9b’が形成されている形態を例示したが、
図8に示されるように、少なくとも一方側に外側テーパ面が形成されていればよい。
【0054】
また、
図8に示されるように、第3筒状体9に対して内側テーパ面および外側テーパ面が軸方向片側ずつ設けられる場合には、内側テーパ面とは反対側の端部に外側テーパ面が形成されていることが好ましい。これによれば、第3筒状体9を外側テーパ面側から第1筒状体7および第2筒状体8に簡便に挿入でき、第3筒状体9の内側テーパ面側からプランジャ4を該第3筒状体9の内側に簡便に挿入できる(ブッシュの変形例2)。
【0055】
また、本実施例では、第3筒状体9の内側テーパ面9a,9a’が周方向に亘って形成される形態を例示したが、これに限られず、
図9に示されるように、周方向の一部に内側傾斜面を有する溝が形成されていればよい(ブッシュの変形例3)。尚、内側傾斜面を有する溝の周方向の長さや周方向に配設される個数は自由に変更することができる。
【0056】
また、本実施例では、プランジャ4が第3筒状体9よりも軸方向に長い形態を例示したが、ソレノイドバルブ1のオフ状態またはオン状態においてプランジャ4の外周面4cが第3筒状体9の内側テーパ面に対向すれば、プランジャ4の軸方向の長さが第3筒状体9の軸方向の長さ以下であってもよい。
【0057】
また、本実施例では、第3筒状体9の端面9c,9c’が軸方向に直交して延びる平坦面である形態を例示したが、平坦面に限られず、例えば、
図10に示されるように、曲面状などに形成されていてもよい。この場合であっても、第3筒状体9を第1筒状体7および第2筒状体8に対して挿入しやすく、且つ第3筒状体9または第1筒状体7および第2筒状体8の破損を抑制できる(ブッシュの変形例4)。
【0058】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0059】
例えば、前記実施例では、プランジャ4の端面4bにロッド5の一方側端部が接触し、ロッド5の他方側端部がスプール22の一方側端部に当接している形態を例示したが、ロッド5はプランジャ4またはスプール22にボルト等の固定部材や溶接または接着などにより固定されていてもよい。
【0060】
また、前記実施例では、ソレノイドバルブ1のオフ状態においてプランジャ4が軸方向一端側に移動し、ソレノイドバルブ1のオン状態においてプランジャ4が軸方向他端側に移動する形態を例示したが、ソレノイドバルブ1のオフ状態においてプランジャ4が軸方向他端側に移動し、ソレノイドバルブ1のオン状態においてプランジャ4が軸方向一端側に移動するようなものであってもよい。
【0061】
また、前記実施例では、ソレノイドバルブ1のオン状態において、ダンパ部材6によりプランジャ4がステータ32に非接触状態となっている形態を例示したが、プランジャ4がステータ32に接触するようになっていてもよい。また、前記実施例では、ソレノイドバルブ1のオフ状態において、プランジャ4が蓋部材10に非接触状態となっている形態(
図2参照)を例示したが、プランジャ4蓋部材10に接触するようになっていてもよい。
【0062】
また、前記実施例では、弁体にスプールを用いるスプールタイプのソレノイドバルブとして説明したが、これに限られず、グローブ弁やゲート弁等を用いたソレノイドバルブであってもよい。