【解決手段】方法は、少なくとも1つの時間インターバルを連関させる段階、スケジューリングされた路線の第2ステーションから到着可能な非スケジューリング路線の各第1ステーションに対し、スケジューリングされた路線及び非スケジューリング路線間の実現可能な乗り換えのセットに、乗り換え後、第1ステーションでの出発時刻が第1ステーションと連関する少なくとも1つの時間インターバルと両立できるようにするスケジューリングされた路線上のトリップが存在すれば、トリップ上の第2ステーションから第1ステーションへの最先の乗り換えを追加する段階及びマルチモーダル交通ネットワーク内で少なくとも1つの旅程を計算するために、スケジューリングされた路線及び非スケジューリング路線間の実現可能な乗り換えのセットを出力する段階によって前処理する。
(b)は、スケジューリングされた路線間の実現可能な乗り換えのセットを生成する段階、およびこのようなセットを、スケジューリングされた路線間の実現可能な乗り換えの減少されたセットを取得するためにプルーニングする段階
を含む、請求項1に記載の非スケジューリング路線のセットを前処理する方法。
(d)可能な最初トリップのセットに属する最初トリップから可能な最終トリップのセットに属する最終トリップまでのメイン部分を有する旅程のうち、スケジューリングされた路線または非スケジューリング路線上のトリップと実現可能な乗り換えのセットからのトリップ間の乗り換えの両方を考慮するとき、最先の到着時刻を含む少なくとも1つの基準による少なくとも1つの最適旅程を構築するために経路最適化アルゴリズムを実行する段階
をさらに含む、請求項1に記載の非スケジューリング路線のセットを前処理する方法。
あるステーションで非スケジューリング路線への乗り換えを考慮するとき、候補トリップとして、前記ステーションから前記非スケジューリング路線上の最先の両立可能なトリップを提案する段階
をさらに含む、請求項22に記載の非スケジューリング路線のセットを前処理する方法。
前記非スケジューリング路線に対し、前記非スケジューリング路線上のステーションのインデックスと該当のステーションからトリップの最先の出発時刻の対のセットR^(l)を構築する段階
をさらに含む、請求項24に記載の非スケジューリング路線のセットを前処理する方法。
出発地から到着地への少なくとも1つの旅程を計算する方法であって、各旅程は、所定のステーションのマルチモーダル交通ネットワークのメイン部分を含み、前記マルチモーダル交通ネットワーク内のスケジューリングされた路線または非スケジューリング路線上のトリップと前記マルチモーダル交通ネットワーク内の実現可能な乗り換えのセットからの乗り換えのシーケンスとして定義され、前記方法は、
(a)スケジューリングされた路線および非スケジューリング路線間の実現可能な乗り換えのセットを取得するために、非スケジューリング路線のセットを前処理する段階、
(b)前記マルチモーダル交通ネットワーク内で、出発地の関数として可能な最初トリップのセットと、到着地の関数として可能な最終トリップのセットを決定する段階、および
(c)前記可能な最初トリップのセットに属する最初トリップから前記可能な最終トリップのセットに属する最終トリップまでのメイン部分を有する旅程のうち、スケジューリングされた路線または非スケジューリング路線上のトリップと実現可能な乗り換えのセットからのトリップ間の乗り換えの両方を考慮するとき、最先の到着時刻を含む少なくとも1つの基準による少なくとも1つの最適旅程を構築するために経路最適化アルゴリズムを実行する段階
を含む、少なくとも1つの旅程を計算する方法。
あるステーションで非スケジューリング路線への乗り換えを考慮するとき、候補トリップとして、前記ステーションから前記非スケジューリング路線上の最先の両立可能なトリップを提案する段階
をさらに含む、請求項26に記載の少なくとも1つの旅程を計算する方法。
前記非スケジューリング路線に対し、前記非スケジューリング路線上のステーションのインデックスと該当のステーションからトリップの最先の出発時刻の対のセットR^(l)を構築する段階
をさらに含む、請求項28に記載の少なくとも1つの旅程を計算する方法。
所定のステーションのマルチモーダル交通ネットワーク内で非スケジューリング路線のセットを前処理するプロセスをプロセッサに実行させるコンピュータプログラムであって、前記プロセスは、
(a)前記非スケジューリング路線のセットの各非スケジューリング路線lに対し、記非スケジューリング路線lを定義するステーションのシーケンスp→(l)の各ステーションpljに、少なくとも1つの時間インターバルI(l,j)を連関させる段階であって、前記少なくとも1つの時間インターバルの間の非スケジューリング路線l上のトリップは、前記ステーションpljから出発することが可能である、段階、
(b)スケジューリングされた路線の第2ステーションptiから到着可能な非スケジューリング路線lの各第1ステーションpljに対し、スケジューリングされた路線および非スケジューリング路線間の実現可能な乗り換えのセットに、乗り換え後、前記第1ステーションpljでの出発時刻が前記第1ステーションpljと連関する前記少なくとも1つの時間インターバルI(l,j)と両立できるようにする前記スケジューリングされた路線上のトリップtが存在すれば、前記トリップt上の前記第2ステーションptiから前記第1ステーションpljへの最先の乗り換えを追加する段階、および
(c)前記マルチモーダル交通ネットワーク内で少なくとも1つの旅程を計算するために、スケジューリングされた路線および非スケジューリング路線間の実現可能な乗り換えのセットを出力する段階
を含む、非スケジューリング路線のセットを前処理するコンピュータプログラム。
(b)は、スケジューリングされた路線間の実現可能な乗り換えのセットを生成する段階、およびこのようなセットを、スケジューリングされた路線間の実現可能な乗り換えの減少されたセットを取得するためにプルーニングする段階
を含む、請求項30に記載の非スケジューリング路線のセットを前処理するコンピュータプログラム。
出発地から到着地への少なくとも1つの旅程を計算するプロセスをコンピュータに実行させるコンピュータプログラムであって、各旅程は、所定のステーションのマルチモーダル交通ネットワークのメイン部分を含み、前記マルチモーダル交通ネットワーク内のスケジューリングされた路線または非スケジューリング路線上のトリップと前記マルチモーダル交通ネットワーク内の実現可能な乗り換えのセットからの乗り換えのシーケンスとして定義され、前記プロセスは、
(a)スケジューリングされた路線および非スケジューリング路線間の実現可能な乗り換えのセットを取得するために、非スケジューリング路線のセットを前処理する段階、
(b)前記マルチモーダル交通ネットワーク内で、出発地の関数として可能な最初トリップのセットと、到着地の関数として可能な最終トリップのセットを決定する段階、および
(c)前記可能な最初トリップのセットに属する最初トリップから前記可能な最終トリップのセットに属する最終トリップまでのメイン部分を有する旅程のうち、スケジューリングされた路線または非スケジューリング路線上のトリップと実現可能な乗り換えのセットからのトリップ間の乗り換えの両方を考慮するとき、最先の到着時刻を含む少なくとも1つの基準による少なくとも1つの最適旅程を構築するために経路最適化アルゴリズムを実行する段階
を含む、少なくとも1つの旅程を計算するコンピュータプログラム。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、所定のステーションのマルチモーダル交通ネットワーク内でスケジュールのない路線(あるいは、周知の方式のスケジューリングされた路線)のセットを前処理することと、出発地から到着地までの少なくとも1つの旅程を計算するために、このようなスケジュールのない路線を使用する方法について詳しく説明する。
【0018】
乗り換えのセットは正しいということに留意する(すなわち、任意の入力およびこのような入力に対応する任意の最適値に対し、乗り換えのセットは、このような値を有する最適解の一部分となるすべての乗り換えを含む)。
【0019】
マルチモーダル交通ネットワークとは、好ましくは、公共交通モードのネットワーク、特に、「スケジューリングされた(scheduled)」交通モードのネットワークであり、すなわち、(ステーションの所定のシーケンスのような)路線を基盤とし、その時刻表(timetable)は公開される。スケジューリングされた公共交通モードの例としては、バス、地下鉄、路面電車(tramway)、列車、ウォーターシャトル、カープーリング(carpooling)などを含む。
【0020】
代案的な実施形態において、マルチモーダル交通ネットワークは、航空機、バンシャトル、船舶、フェリー(ferry)などと、これらの単独および/または公共交通モードのネットワークとを結合するものを含む、スケジューリングされたプライベート交通モードのネットワークが含まれてもよいことに留意する。
【0021】
マルチモーダル交通ネットワークには、オンデマンドバス(on−demand bus)、ライドヘイリング(ride−hailing)、または共有自転車(例えば、ユーザが、制約なく手軽にステーションから他のステーションに行くために自転車に乗ることができる)の単独または公共およびプライベート交通モードと結合するもののような、非スケジューリング交通モードがさらに含まれてもよい。ただし、以下で提供する説明の目的のために、スケジューリングされた公共交通モードだけがマルチモーダル交通ネットワークに関与するという点にさらに留意する。複数の交通モード、すなわち、これらのうちの少なくとも2つが関与するという点に留意する。
【0022】
ステーションおよび/または「停止点」とは、与えられた位置の施設を意味し、マルチモーダル交通ネットワークの交通モードのうちの少なくとも1つが乗客を搭乗または下車させるために定期的に停止する交通ハブ、例えば、バス停、地下鉄駅、鉄道の駅、(例えば、バス停および鉄道の駅を含む)などの交通ハブ(transport hub)を意味する。
【0023】
マルチモーダル交通ネットワーク内の「変位(displacement)」とは、マルチモーダル交通ネットワークのステーションからステーションの間で交通モードを変更することと関連するか又は関連しない、他のステーションへの各トリップのシーケンスとして定義される。
【0024】
数学的に、(スケジューリングされた、またはそうではない)「路線(line)」は、ステーションの同一のシーケンスを有する、全体的に整列された(ordered)トリップのセットとして定義されてよい。
【0025】
「トリップ」とは、交通モードのうちのバスのように、すなわち、路線に沿った、単一の1つを使用する変位を意味する。一般的に、あらゆる変位は、2つの連続的なトリップ間における、(すなわち、トリップおよび乗り換えの変更(alternation)として見なされる)乗り換えを含む。
【0026】
「乗り換え」とは、交通モードから他の交通モードへの連結を意味し、例えば、トリップが終了するステーションと新たなトリップが始まるステーションの間の変位を意味する。
【0027】
このような乗り換えは「第1交通モード」によって実行される。これは、ネットワークの公共交通モードではなく、一般的には、徒歩、キックボード、および/またはスケートのようなポータブルまたはウェアラブル補助器具(assists)も使用可能である。第1交通モードは、非スケジューリングであり、ステーションのない(station−free)モードであり、いかなる制限もなくユーザが自由に使用可能である。
【0028】
通常、第1交通モードは、普遍的なもの(universal)であり、いかなる車両も要求しない(極端な場合には、スケートのような「軽くて」持ち運び可能なものを要する)。乗り換えは、必ずしも変位と関連するものでないということに留意する(ステーションは、例えば、2つの地下鉄路線のように、あるいは、同じ交通モードの2つのトリップに対して共通であってよい)。
【0029】
以下の説明の目的のために、第1交通モードとして徒歩が仮定されてよく、すなわち、ネットワーク内の変位は、ステーション間の乗り換え(transit)および徒歩に制限される。
【0030】
旅程がネットワーク内で計算されなければならないとき、旅程は、順に、(1)出発地から所定のステーションのマルチモーダル交通ネットワークの最初ステーションまでの開始部分と、(2)(マルチモーダル交通ネットワークの交通モードを使用するトリップの変更(alternating)および交通の第1モードを使用する乗り換えの変更として定義される)マルチモーダル交通ネットワークのメイン部分と、(3)マルチモーダル交通ネットワークの最終ステーションから到着地までの終了部分とを含む。
【0031】
以下の説明において、乗り換え前および後のトリップ(tおよびu)は、これらを区分するために、それぞれ「オリジン(origin)」トリップおよび「ターゲット」トリップとする。言い換えれば、ユーザは、オリジントリップtからターゲットトリップuに乗り換える。ターゲットトリップは、追加の乗り換えのためのオリジントリップにもなり得るということに留意する。
【0032】
このような乗り換えは「第1交通モード」によって実行される。これは、ネットワークの公共交通モードではなく、一般的には、徒歩、キックボード、および/またはスケートのようなポータブルまたはウェアラブル補助器具(assists)も使用可能である。
【0033】
出発地および到着地は地理的位置であり、通常は、住所、関心地点(point of interest)、ステーション、座標などによって定義されるマップ上の位置である。
【0034】
旅程の開始部分および終了部分は、ユーザをネットワークのステーションと「連結」することを許容する。これらは、特に、出発地/到着地が孤立したステーションである場合に「ヌル(null)」となってよく、このようなステーションは、最初/最終ステーションとして使用されてよい。しかし、このような場合にも、ユーザは、他のステーションに徒歩で移動する可能性もある。
【0035】
メイン部分は、本旅程のためのマルチモーダル交通ネットワークへの進入地点である最初のステーションでの最初のトリップから始まり(用語「ソース停止点」が発見される)、マルチモーダル交通ネットワークの出口地点であるステーションまでのターゲット路線上の最終トリップで終了する(用語「ターゲット停止点」が発見される)。
【0036】
旅程は、好ましくは(より早い(earlier))到着時刻、(最も低い)旅程のデュレーション、(最も遅い)出発時刻、(最も短い)旅程の長さ、(最も少ない)乗り換えの数、(最も低い)費用などのような、少なくとも1つの基準による最適なもの(または、このような最適なものに少なくとも近い、すなわち、最適値の近似値)となる(例えば、最適旅程は、少なくとも1つの基準を満たしてよい)。
【0037】
以下で詳しく説明するトリップ基盤の公共交通乗り換えルーティングアルゴリズム(Trip−Based Public Transit Routing Algorithm)の例においては、到着時刻および乗り換え数の2つの基準がともに考慮される。
【0038】
開始部分および終了部分は、第1交通モード(すなわち、徒歩)によって、あるいは、代案的として第2交通モード(第1交通モードよりも長い範囲を有する任意の非スケジューリング、ステーションのないモード(マルチモーダル交通ネットワークのモードのうちの1つではない)であってよい)によって実行される。
【0039】
第2交通モードは通常はタクシーであるが、同等の交通モード、特に、カーライド(通常は、友達によるリフト、パークアンドライド(park−and−ride)、ライドヘイリングなど)のようなプライベート車両の利用、バイクの利用、および/またはヘリコプタの利用などであってよい。
【0040】
第2交通モードの例は、2019年12月2日付で出願された米国特許出願16/700,096号「出発地から到着地への少なくとも1つの旅程を計算する方法」に開示されている。米国特許出願16/700,096号の内容のすべては、ここで参照として援用される。
【0041】
第1および/または第2交通モードは、地図作成法(cartography)、すなわち、道(特に、道路)、接近などの存在によってのみ制限されるものと理解され、ステーションの所定のリストに依存するマルチモーダル交通ネットワークのモードとは対照的に、どこかの位置に到着することができるものであると見なされる。
【0042】
要約すると、考えられる所定の旅程は、ユーザを出発地から最初ステーションに移動させる開始部分から始まり、その次に、ユーザがメイン部分において多様なスケジューリングされた公共交通モードおよび非スケジューリングモード(マルチモーダル交通ネットワーク)と乗り換えのための徒歩(第1交通モード)を利用し、最終ステーションから到着地までユーザを移動させる終了部分で旅程を終えるために最終ステーションまでネットワークで移動する(travel)。
【0043】
上述した方法は、サーバ1、モバイルコンピュータ2a、またはモバイルフォン2bを使用し、
図1で示すようなアーキテクチャ内で実現される。
【0044】
このようなデバイスのそれぞれは、データ交換のために、インターネットのような拡張されたネットワーク20に通常的に接続する。各デバイスは、プロセッサのようなデータ処理手段11、21a、21b、およびコンピュータメモリ、例えば、ハードディスクのようなストレージ手段12、12a、22bを含む。
【0045】
より具体的に、サーバ1は、乗り換えのセットの前処理を実行し、ユーザは、一般的に、スマートフォンのようなモバイルフォン2bを、旅程に対する要求(出発地、到着地、および出発時刻)を入力するために所持する。旅程に対する要求は、モバイルフォン2bによって直接処理されてもよいし、処理のためにサーバ1に送信されてもよい。本方法は、特定の実現に制限されてはならない。
【0046】
図2は、3つのスケジューリングされた路線(すなわち、バス路線202、路面電車(tram)路線204、および地下鉄路線206(それぞれのマルチモーダル交通ネットワーク200内で交通の異なるモードを示し、各路線はトリップt
1、t
2、t
3の可能性をそれぞれ有する)である)を有するマルチモーダル交通ネットワーク200を示している。追加で、マルチモーダル交通ネットワーク200は、共有自転車ステーション209を有し、トリップt
4の可能性を有する非スケジューリング共有自転車路線208を含む。
【0047】
トリップt
1からトリップt
2への乗り換えを見ると、ステーションpで(地下鉄路線206を使用する)トリップt
3に乗り換えるか(共有自転車路線208を使用する)トリップt
4に乗り換え、その次に、ステーションuでトリップt
2に(地下鉄路線206を使用するとき)乗り換えることが可能であり、または(共有自転車路線208を使用するとき)ステーションqで乗り換えることが可能である。
【0048】
これにより、ユーザは、出発ウィンドウ(departure window)(すなわち、非スケジューリング路線が出発することのできる時間インターバル)により、トリップt
3の代わりに、トリップt
4を経てトリップt
1からトリップt
2への乗り換えの可能性を知ることができるようになる。
【0049】
図3は、段階304で、段階302で受信された所定のステーションのマルチモーダル交通ネットワーク内の非スケジューリング路線のセットを前処理し、段階306で、段階308における出力のための少なくとも1つの旅程を計算する方法を示している。
【0050】
一実施形態において、段階308における旅程出力は、交通の非スケジューリング路線およびスケジューリングされた路線上のトリップ(例えば、
図2に示すように、交通の非スケジューリング路線上のトリップt
4を経て、ステーションpおよびqで交通のスケジューリングされた路線上のトリップt
1からトリップt
2に乗り換えること)を含む。
【0051】
スケジューリングされた路線間のすべての実現可能な乗り換えのセットTを考慮するとき、前処理の目的は、上述したように、このようなセットTを、そこに基づいて旅程を計算するとき、クエリに対する最適な結果を認めながら(パレートフロントの計算およびパレートフロント内の各値に対してこのような値を有する1つの最適経路を計算し)、探索時間を著しく減らすためのサブセットT’を出力するためにプルーニングする。トリップのセットは変更されず、したがって、前処理は、頂点(トリップ)間のアーク(乗り換え)を排除するためのグラフの簡略化(simplification)に対応するという点に留意する。
【0052】
上述したように、段階304で、前処理はまた、段階310および312で、スケジューリングされた路線から(すなわち、スケジュールのない)非スケジューリング路線への実現可能な乗り換えの追加的なセット
を生成することによって非スケジューリング路線を統合することを提案する。
【0053】
段階314で、前処理は、スケジューリングされた路線および非スケジューリング路線間の実現可能な乗り換えのこのようなセットの追加のプルーニングを含んでもよいことに留意する。すべてのステーションでの停車が要求される非スケジューリング路線に対し、スケジューリングされた路線のうちの1つと、同一の到着されたステーションの到着時刻に基づいた同一のプルーニングが、段階314で実行されてよい。
【0054】
一案として、最先の(earliest)トリップが識別されると(以下の参照)、すべての到着可能なステーションにおける最先の到着時刻が、定期的な(regular)スケジューリングされたトリップに対してアップデートされることが挙げられる。結果的に、プルーニングのより高い効率性のために、スケジューリングされた路線のトリップからスケジューリングされた路線のトリップおよびスケジューリングされた路線のトリップからスケジューリングされた路線のトリップへの乗り換えのセットのプルーニングは、スケジューリングされた路線からの各オリジン(origin)トリップに対して単一の段階で実行される。
【0055】
非スケジューリング路線のセットL^のすべての路線は、ステーションのシーケンス
【数1】
として(定期的な路線として)定義される。また、非スケジューリング路線のセットの各非スケジューリング路線に対し、路線を定義するステーションのシーケンスの各路線に対しては、トリップがステーションから出発することのできる時間インターバル(路線が利用可能な時間インターバルのセットを形成する)が、段階310で、ステーションと連関する。i
thステーションp
liにおける路線lの時間インターバルの集合(union)は、I(l,i)として表現される。
【0056】
このような時間インターバルを定義する可能な方法は、第1ステーションp
l1に対して1つを定義し、その次に、これを路線の残りステーションとしてこれらに到着するデュレーションによって変換することである。これは、作動するときにバスがすべてのステーションを通過する場合のデマンドバス(demand bus)に対する場合に該当してよい。
【0057】
他の可能性は、すべてのステーションに対して同一の時間インターバルを使用することである。これは、共有自転車ステーションまたは時間インターバルがサービス利用可能期間(例えば、午前9時から午後6時まで)を示す2つの地点の間のタクシーのような交通のために定義された、非スケジューリング路線に対する場合に該当してよい。
【0058】
路線およびステーションあたりの数時間のインターバル(例えば、午前8時から正午12時まで、および午後2時から午後5時まで利用可能なサービス)が考慮されるという点に留意する。このような場合、I(l,i)は、インターバルの集合となる。
【0059】
スケジューリングされた路線と同じ方式で非スケジューリング路線を操作するために、前処理方法は、与えられた時間τ∈I(l,j)で、ステーションp
liから出発する路線lの任意のトリップを定義できるようにするスケジュールをシミュレーションすることを提案する。
【0060】
定期的なスケジューリングされた路線に対してはトリップのセットが与えられ、したがって、スケジュールは、路線の各トリップtに対し、トリップt上の各i
thステーションp
liで対応する出発時刻τ
dep(t,i)および/または到着時刻τ
arr(i,j)の所定の時刻表(timetable)になるという点に留意する。
【0061】
したがって、非スケジューリング路線に対してスケジュールを言及することは通常的でなく、トリップはいつでも発生し得るが、本開示で意図とすることは、単に定義された与えられたトリップに対して各ステーションにおける出発/到着時刻を表現することができるということであり、時刻表(timetable)を構成することではない。
【0062】
より具体的に、スケジュールは、トリップがステーションp
liから出発する時間τの関数である。いくつかの設定において、このようなステーションは、路線の最初のステーション(すなわち、i=0)であってよく、トリップが要求されるたびに、または他の設定において、これは、路線がアクティブ化する最初のステーションとなってよい。
【0063】
第1実施形態において、スケジュールは、p
→(l)内の連続的なステーション間の(もしくは、時間従属的な)巡回時間(travel time)を決定することによってシミュレーションされてよい。考慮された路線のタイプにより、例えば、一度アクティブ化された、該当の路線がすべてのステーションを実際に通過すると、このような最初の解は(より少ないメモリを要求するため)より適切となってよい。
【0064】
第2実施形態において、スケジュールは、各路線lに対して異なってよく、依然として相変らず時間従属的な巡回時間を定義することによってシミュレーションされてよく、このような時間はi<jであり、p=p
liおよびq=p
ljとなるようにする路線lの任意の対のステーションp,q間の時間である。このような解は、より一般的であり、最初のものをカバーする。これは、ユーザが、一般的に中間ステーションを通過せずに2つのステーションの間を移動する共有自転車のような交通モードをモデリングするために使用されてよい。このような場合、路線は、各共有自転車ステーションに対して定義されてよく、このようなステーションから始まった後、すべての残りの到着可能な共有自転車ステーションを通過し、好ましくは、到着可能なステーションの順に巡回時間が増加する。到着可能とは、ステーションが路線のステーションから最大巡回時間/距離内にあることを意味し、路線の第1ステーションで採択された自転車が該当のステーションから出発できることを意味する。他の可能性は、jがiから到着可能となるように任意の対のステーション(iおよびj)に対する路線を生成することである。
【0065】
非スケジューリング路線lのi
thステーションでτ∈I(l,j)から始まるトリップに対し、j
thステーションj>iに対する次のスケジュールが使用されてよい。(1)i
thステーションp
liの到着時刻は、τの関数として数式
【数2】
によって表現され、
【数3】
は、lのトリップを採択するとき、ステーションp
liから時刻τでi
thステーションp
liから路線lのj
thステーションp
ljに行くためのデュレーションであり、(2)i
thステーションp
liの出発時刻は、τの関数として数式
【数4】
によって表現され、
【数5】
は、ステーションp
ljの時刻τ’で到着および出発間のいずれかの(some)選択的な遅延(delay)である(これは、時間および/またはステーションから必ずしも従属しなくてもよいことに留意する)。
【0066】
このようなスケジュールに関するトリップは、時刻τ以後に始まる路線lの最先のトリップであり、ここではearliest(l,i,τ)で表現される。τがI(l,i)に属さない場合、earliest(l,i,τ)をI(l,i)の第1インスタントτ’(このようなインスタントが存在すれば、τ’≧τになるようにすること)でトリップをアクティブ化することによって定義してよい。このような場合において、ステーションp
liにおける待機時間τ’−τが存在する。一実施形態において、最大値wが、好ましくは、このような待機時間に対して設定され、このような場合に、earliest(l,i,τ)は、τ’−τ≦wである場合にだけ定義されるであろう。このような制限(bound)は、スケジューリングされた路線間の乗り換えのセットをプルーニングする、スケジューリングされた路線間の乗り換えの待機時間に対して適用されてもよいことに留意する。他の待機時間が考慮されてもよく、制限されてもよいことに留意する。
【0067】
いくつかの場合において、搭乗または下車(alighting)デュレーションがL^の路線に対して考慮されてよい。例えば、路線が共有自転車の利用であれば、追加のデュレーションが、ステーションから自転車を出したり、自転車を元の場所に戻したりするために要求されてよい。路線に搭乗するために必要なデュレーションとしてτ
bo(l)を示し、下車するために必要なデュレーションとしてτ
al(l)を示す。
【0068】
このような搭乗/下車時間は、定期的なスケジュール路線(例えば、正しい位置で列車に乗るための時間、または荷物(luggage)とともに下車するための時間)に対しても定義されてよいことに留意し、したがって、これらはすべての路線に対して考慮されてよい。実施形態において、このような値は、すべての路線に対し、個別の値の代りにモードタイプによって定義されてよい。
【0069】
追加で、段階312で、スケジューリングされた路線および非スケジューリング路線間の実現可能な乗り換えのセット
が生成される。このような段階は、周知の方式による、スケジューリングされた路線間の実現可能な乗り換えのセットTの生成を含んでよい。
【0070】
段階312で、乗り換えは、あるトリップから他のものへの乗り換えを考慮する。言い換えれば、次のアクションを実行すること(与えられた第1ステーションで第1トリップを降りて徒歩または待機した後に他のトリップに搭乗することにより、他のトリップ上の第2ステーションに到着すること)を考慮する。
【0071】
路線がスケジューリングされるとき、計算は、次のように複雑ではない(straightforward)。現在のトリップtの各ステーションp
tiに対して徒歩(すなわち、乗り換えデュレーション
【数6】
が存在し、すなわち、それが定義される)によって到着することのできるすべてのステーションqが識別され、乗り換えが発生するか否かがチェックされ、言い換えれば、j
thステーションとしてqを有する非スケジューリング路線lのトリップt’が存在するか否かがチェックされる。これは、
【数7】
である場合である。搭乗時刻τ
bo(l
t’)および/または下車時刻τ
al(l
t)が、説明されたように考慮されてもよいことに留意する。
【0072】
このような場合、他のものを採択することは、到着時刻または乗り換えの数の基準に対してより優れた解を算出することができないため、単に最先のこのようなトリップだけが可能な乗り換えとして追加される。
【0073】
スケジューリングされた路線のトリップから非スケジューリング路線のトリップへの許容可能な(admissible)乗り換えを定義するために、類似の方式で進行することが可能である。より具体的に、段階312は、スケジューリングされた路線の第2ステーションp
tiから到着することのできる非スケジューリング路線の各第1ステーションp
ljに対し、スケジューリングされた路線および非スケジューリング路線間の実現可能な乗り換えのセットに、乗り換えた後、第1ステーションの出発時刻が第1ステーションp
ljと連関する時間インターバルI(l,j)の集合と両立できるようにする非スケジューリング路線上のトリップが存在すれば、トリップ上の第2ステーションから第1ステーションへの最先の(earliest)乗り換えを追加する段階を含む。両立できるようにするということは、
【数8】
が定義されることを意味する。追加される対応する乗り換えは、lの先立って定義された最先のトリップt’の出発時刻τ=τ
dep(j,t’)を有する
【数9】
で表現されてよい。すべての数式において、搭乗時刻τ
bo(l
t’)および/または下車時刻τ
al(l
t)が再び考慮されてよい。
【0074】
非スケジューリング路線の場合において、トリップは、任意のステーションにおいて時間インターバル内のどの瞬間から始まってもよい。このようなインターバルが不連続的であってよく、すべての可能なトリップが生成されたとしても(例えば、10秒ごとに1つのトリップを生成)、このような解は、可能な乗り換えの数が増加するほどトリップの数を大きく増加させるであろう。
【0075】
したがって、すべての可能な非スケジューリングトリップを生成して前処理するために、すべてのこのような許容可能な乗り換えを考慮することが好ましい。
【0076】
ただし、説明したように、一部の乗り換えは、検索をより迅速に進めるためにプルーニングされてよい。
【0077】
非スケジューリング路線に対し、2つの路線の可用性に依存するある路線から他の路線への乗り換えのインターバル内で、同じ地点における実現可能性も計算されてよい。都市移動性の脈絡においてインターバルは確実に広いはずであり(通常、午前9時から午後5時まで)、したがって、路線のインターバルは両立可能となるであろう。
【0078】
代案として、非スケジューリング路線へのすべての乗り換えが、これらをプルーニングすることなく(すなわち、到着された非スケジュール路線上のトリップを定義することなく)考慮されてよい。
【0079】
第2側面によると、方法は、出発地から到着地への少なくとも1つの旅程を計算する。
【0080】
上述したように、所定のステーションのマルチモーダル交通ネットワーク内のメイン部分(マルチモーダル交通ネットワーク内の可能なトリップのセットからのトリップとマルチモーダル交通ネットワーク内の実現可能な乗り換えのセットからの乗り換えのシーケンスとして定義される)を含む。
【0081】
特別なことは、旅程が、スケジューリングまたは非スケジューリング交通モードを使用するトリップの組み合わせを含んでよいということである。計算された旅程は、それが最適であれば、単にスケジュール路線上のトリップだけを含むことが依然として可能であるという点に留意する(例えば、地下鉄は、たびたびより迅速なはずであり、共有自転車よりも便利なはずであるため、地下鉄駅が適切な位置に存在すれば、共有自転車は必要なくなるであろう)。ただし、方法は、非スケジューリング交通を許容する。
【0082】
図3で説明するような旅程を計算する方法は、段階302および304から始まり、サーバ1のデータプロセッサ11によって実現され、スケジューリングされた路線と非スケジューリング路線間の乗り換えのセットを取得するために、第1側面により、マルチモーダル交通ネットワーク内の非スケジューリング路線のセットを前処理する。言い換えれば、段階306は、入力として、段階304で、スケジューリングされた路線間の乗り換えと、スケジューリングされた路線および非スケジューリング路線間の乗り換えの両方を含むすべての実現可能な乗り換えのセットを受信する。上述したように、処理は、スケジューリングされた路線間の乗り換え、および/またはスケジューリングされた路線および非スケジューリング路線間の乗り換えをプルーニングすることを含むということに留意する。
【0083】
上述したように、TBアルゴリズム(または、いずれかの他の適した経路アルゴリズム)は、初期化段階から始まり、段階316で、目的地に到着することのできる路線Lのセット、および出発点(origin)から到着することのできる最先のトリップのセットが計算される。
【0084】
言い換えれば、サーバ1のデータプロセッサ11またはクライアントデバイス2bのデータプロセッサ21bによって実行される、段階316で、可能な初期トリップのセットは、マルチモーダル交通ネットワーク内において到着地の関数として決定される。可能な最終トリップのセットは、TBアルゴリズムの場合において、可能なターゲット路線のセットに属するすべてのトリップとして表現されてよい。
【0085】
初期化段階は、周知のいずれかの方式によって実行されてよいが、スケジュールのない路線は、ターゲットトリップを決定するための定期的な路線または到着地からの路線としてスキャンされてよいことに留意する。説明したように、すべての可能なトリップは、非スケジューリング路線上で生成されてよいが、好ましくは、トリップは、(スケジューリングされた路線の隣に対して)前処理段階で生成されるか、あるいは検索クエリの間に適切に(on−the−fly)生成される。
【0086】
初期化段階の間、非スケジューリング路線からのオリジン(origin)トリップは、旅程の出発地の関数として生成されてよい。スケジュールのない路線のターゲットトリップは、好ましくは、ターゲット路線セットによって表現され、このようなターゲット路線から多くの可能なトリップを生成することを回避する。初期化方法は、
図5に示したENQUEUE_TRIP502およびENQUEUE_LINE504に対する呼び出しを含む、
図4に示したプロシージャINITIALIZATION402で記載される。
【0087】
周知のTBアルゴリズムにおいて、乗り換えの各番号は、n乗り換え後に到着したトリップセグメントたちのn番目のキューQ
nとして定義される。
【0088】
0番目のキューQ
0は、一般的に、出発地から直接到着することのできるトリップに初期化され(これは、
図4に示したプロシージャINITIALIZATION402が、0のような3番目の引数(third argument)を有する、
図5に示したプロシージャENQUEUE_TRIP502の呼び出しを提供する理由である)、すべての他のキュー(Q
1、Q
2など)は、初期には空いている(empty)。
【0089】
各繰り返しにおいて、
図6に示した最先の到着クエリ(Earliest arrival query)602は、現在のキューにおけるトリップをスキャンする。各トリップは順に(in turn)スキャンされる。トリップがターゲット路線に属すれば(すなわち、最終トリップを構成)、これは、604で現在のソリューションセットと比較される。その次に、このようなトリップからの乗り換えは、608で次の繰り返しのキューに追加される。
【0090】
図5は、スケジューリングされた路線および非スケジューリング路線からのトリップを追加するためのプロシージャ500を示した図である。
図5に示した、(
図5に示したプロシージャUPDATE−R506を呼び出す)プロシージャENQUEUE_LINE504において、利用可能性インターバルおよび最小搭乗デュレーションが、該当の路線に対する最先の(earliest)スケジュールを提案するために、すなわち、キューに最先のトリップを生成および追加するために有利に考慮される。
【0091】
スケジューリングされた路線のトリップに対し、トリップtの第1到着したステーションのインデックスR(t)が、すなわち「進入地点(point of entry)」が、通常的に使用される(
図5に示したプロシージャENQUEUE_TRIP502を参照)。非スケジューリング路線に対し、このようなインデックスR(t)は、好ましくは、他のインデックスR^(l)であり、R^(l)がステーションのインデックスおよび該当のステーションにおけるトリップの出発時刻を有する対(i,τ)のセットを含むようにする方式によって複製される。言い換えれば、各第1到着されたステーションは、非スケジューリング路線lのトリップを定義するために要求される対応する出発時刻と連関する。
【0092】
セットR^(l)は、検索効率性を図るためのものであり、既に実行されたものよりも遅れたトリップは再びキューに挿入されない。
【0093】
このようなセットR^(l)は、R^(l)の(i,τ)要素がR^(l)のいずれかの他の要素によって「支配(dominated)」されないようにアップデートプロシージャを含む。支配されるとは、他の要素が路線上のより早い「進入地点」およびより早い最先の出発時刻のうちの少なくとも1つを有するトリップを定義することを意味し、他の要素の「進入地点」とは、要素のそれだけは少なくとも早く、その最先の出発時刻は要素のそれだけは少なくとも早く、したがって、「支配される」要素を維持する点がなくなることを意味する。言い換えれば、対(i,τ)は、単に
【数10】
であり、
【数11】
である場合にのみ、他の対(j,τ’)によって支配される。
【0094】
したがって、セットR^(l)の要素の最大数は|p
→(l)|となる。R^(l)の要素を維持するための簡単な方法は、路線lの各ステーションjに対し、検索の間に該当のステーションのlのトリップの最先の出発時刻を保存することである。R^(l)は、その次に長さ|p
→(l)|のアレイとして考慮されてよく、その値は、検索の間に到着した路線lのトリップ内の路線の各ステーションの最先の出発時刻となる。R^(l,j)は、したがって、現在の検索でj
thステーションにおけるlの最先の出発時刻を示す。
【0095】
プロファイルクエリが最先の到着時間クエリの適応(adaptation)であるため、変更以後にも、既に周知のものとして考慮することができることに留意する。
【0096】
図3の段階318で、変更されたTBのような、適した周知の経路最適化アルゴリズムは、例えば、(
図4のプロシージャINITIALIZATION402に対する呼び出しを含む)
図6のアルゴリズム602によって説明されているもの((
図5のENQUEUE_TRIP502およびENQUEUE_LINE504に対する呼び出しを含む)段階606の詳細段階608が
図7に示される)のように、最初トリップおよび最終トリップのセットと、スケジューリングされた路線および非スケジューリング路線間の実現可能な乗り換えのセット(スケジューリングされた路線間の実現可能な乗り換えのセットは、当然、依然として使用される)に基づき、段階318で少なくとも1つの旅程を生成するために実行されてよい。
【0097】
各繰り返しに対し、
図6に示すように、段階602で、追加の乗り換えがキューから追加され、ある追加のトリップが最終的なトリップへの試みおよび到達のために各ソリューション(solution)で採択される。
【0098】
追加されたトリップが非スケジュールされた路線からものであれば、このようなトリップからスケジューリングされた路線および非スケジューリング路線への乗り換えは、
図7の段階700で計算される。追加されたトリップがスケジューリングされた路線からのものであれば、その乗り換えは、
図3の段階304で予め計算されたし、
図7の段階702で、
図6のプロシージャENQUEUE_TRIP502およびENQUEUE_LINE504を使用し、キューに直接追加されてよい。
【0099】
スケジューリングされた路線および非スケジューリング路線間の乗り換えを考慮するとき、
図7の段階608で、
図5のプロシージャENQUEUE_LINE504が、到着された非スケジューリング路線上のトリップを生成し、このようなトリップからの乗り換えを次の繰り返しのキューに追加するために、好ましくは再び使用される。
【0100】
代案的な一実施形態において、非スケジューリング路線の前処理されたセットは、非スケジューリング路線(例えば、オンデマンド(on−demand)バス路線)に対する可用性時間ウィンドウ(availability time window)を構築するために使用されてよい。より有利なように、乗り換えられるスケジューリングされた路線のセットを使用して構築されたこのような時間ウィンドウは、スケジューリングされた路線から非スケジューリング路線への乗り換えが予め計算された乗り換えのセット内にあるか、トリップ間の長い待機時間(例えば、サービスが、交通のスケジューリングされた路線からステーションへの乗り換え後、長い期間にわたり利用可能でないとき)を回避することである、期間に対してのみ利用可能となる非スケジューリング路線に対して組み合わされてよく、遅延のイベントにおいて頑強性(robustness)が評価されてよく、したがって、乗り換えの失敗(missed)を最小化することができる(例えば、サービスが、交通のスケジューリングされた路線の乗り換え後にステーションに到達する直前に閉まるとき)。
【0101】
他の実施形態において、非スケジューリング路線の前処理されたセットは、交通ネットワークリソースを管理するために(例えば、路線が遅延するときに、追加の車両が要求されるか否かを決定することをサポートするために)使用されてよい。
【0102】
また他の実施形態において、スケジューリングされた路線から非スケジューリング路線への乗り換えの前処理されたセットは、スケジューリングされた路線および非スケジューリング路線によるステーションの配置を決定することにおいて、オンデマンド(on−demand)サービスの有用性のような、しかしこれに制限されない、1つまたはいくつかの基準を最大化するために使用されてよい(非スケジュール路線への乗り換えは、いずれかの最適旅程として示されるようにセット内に存在しなければならない)。
【0103】
所定のステーションのマルチモーダル交通ネットワーク内で非スケジューリング路線のセットを前処理する方法において、方法は、(a)非スケジューリング路線のセットの各非スケジューリング路線lに対し、非スケジューリング路線lを定義するステーションのシーケンスp
→(l)の各ステーションp
ljに、少なくとも1つの時間インターバルI(l,j)(少なくとも1つの時間インターバルの間の非スケジューリング路線l上のトリップは、ステーションp
ljから出発してよい)を連関させる段階、(b)スケジューリングされた路線の第2ステーションp
tiから到着可能な非スケジューリング路線lの各第1ステーションp
ljに対し、スケジューリングされた路線および非スケジューリング路線間の実現可能な乗り換えのセットに、乗り換え後、第1ステーションp
ljの出発時刻が第1ステーションp
ljと連関する少なくとも1つの時間インターバルI(l,j)と両立できるようにするスケジューリングされた路線上のトリップtが存在すれば、トリップt上の第2ステーションp
tiから第1ステーションp
ljへの最先の(earliest)乗り換えを追加する段階、および(c)マルチモーダル交通ネットワーク内で少なくとも1つの旅程を計算するために、スケジューリングされた路線および非スケジューリング路線間の実現可能な乗り換えのセットを出力する段階を含む。
【0104】
スケジューリングされた路線および非スケジューリング路線間の実現可能な乗り換えのセットの追加は、スケジューリングされた路線間の実現可能な乗り換えのセットを生成する段階、およびこのようなセットを、スケジューリングされた路線間の実現可能な乗り換えの減少された(reduced)セットを取得するためにプルーニングする段階を含む。
【0105】
不等式
【数12】
が確認されるようにするインスタントτ∈I(l,j)が存在すれば、乗り換え後、第1ステーションp
ljの出発時刻が少なくとも1つの時間インターバルI(l,j)と両立することができると見なされ、τ
arr(i,t)はトリップt上の第2ステーションp
tiでの到着時刻であり、
【数13】
はトリップt上の第2ステーションp
tiから第1ステーションp
ljへの乗り換えデュレーション(transferduration)である。
【0106】
トリップt上の第2ステーションp
tiから第1ステーションp
ljへの最先の乗り換えは、
【数14】
となるようにする最先のインスタントτ∈I(l,j)となる非スケジューリング路線lの最先のトリップt’上の第1ステーションp
ljへの乗り換えである。
【0107】
有効なインデックスiでのトリップtおよびインデックスjでのトリップt’間の乗り換えに対し、乗り換えと連関する待機時間は最大値wによって制限され(bounded)、すなわち、
【数15】
である。
【0108】
搭乗時刻(boarding time)τ
bo(l
t’)および/または下車時刻(alighting time)τ
al(l
t)がそれぞれ、第1ステーションp
ljからの出発前および/または第2ステーションp
tiでの到着後に追加される。
【0109】
連関ルーチンはi<jであり、p=p
liおよびq=p
ljとなるようにする非スケジューリング路線lの任意の対のステーションp,q間の巡回時間(travel time)を定義する段階を含む。
【0110】
方法は、(d)可能な最初トリップのセットに属する最初トリップから可能な最終トリップのセットに属する最終トリップまでのメイン部分を有する旅程のうち、スケジューリングされた路線または非スケジューリング路線上のトリップと実現可能な乗り換えのセットからのトリップ間の乗り換えの両方を考慮するとき、最先の到着時刻を含む少なくとも1つの基準による少なくとも1つの最適旅程を構築するために、経路(routing)最適化アルゴリズムを実行する段階をさらに含む。
【0111】
経路最適化アルゴリズムは、パレートフロント(Pareto front)を、あるいは(possibly)、実現可能な乗り換えの予め計算されたセットに基づき、各繰り返しに対し、1つの追加のトリップを採択することにより、マルチモーダルネットワーク内での最先の到着時刻および乗り換えの数、または最も遅い出発時刻および乗り換えの数に対し、パレートフロント内の各値に対してこのような値を有する1つの最適経路とともに、計算する。
【0112】
方法は、あるステーションで非スケジューリング路線への乗り換えを考慮するとき、候補トリップとして、ステーションから非スケジューリング路線上の最先の(earliest)両立可能なトリップを提案する段階をさらに含む。
【0113】
方法は、非スケジューリング路線に対し、非スケジューリング路線上のステーションのインデックスと該当のステーションからトリップの最先の出発時刻の対のセットR^(l)を構築する段階をさらに含む。
【0114】
出発地から到着地への少なくとも1つの旅程を計算する方法において、各旅程は、所定のステーションのマルチモーダル交通ネットワークのメイン部分(マルチモーダル交通ネットワーク内のスケジューリングされた路線または非スケジューリング路線上のトリップとマルチモーダル交通ネットワーク内の実現可能な乗り換えのセットからの乗り換えのシーケンスとして定義される)を含み、方法は、(a)スケジューリングされた路線および非スケジューリング路線間の実現可能な乗り換えのセットを取得するために、非スケジューリング路線のセットを前処理する段階、(b)マルチモーダル交通ネットワーク内で、出発地の関数(function)として可能な最初トリップのセットと、到着地の関数として可能な最終トリップのセットを決定する段階、および(c)可能な最初トリップのセットに属する最初トリップから可能な最終トリップのセットに属する最終トリップまでのメイン部分を有する旅程のうち、スケジューリングされた路線または非スケジューリング路線上のトリップと実現可能な乗り換えのセットからのトリップ間の乗り換えの両方を考慮するとき、最先の到着時刻を含む少なくとも1つの基準による少なくとも1つの最適旅程を構築するために経路(routing)最適化アルゴリズムを実行する段階を含む。
【0115】
経路最適化アルゴリズムは、パレートフロント(Pareto front)を、あるいは(possibly)、実現可能な乗り換えの予め計算されたセットに基づき、各繰り返しに対し、1つの追加のトリップを採択することにより、マルチモーダルネットワーク内での最先の到着時刻および乗り換えの数、または最も遅い出発時刻および乗り換えの数に対し、パレートフロント内の各値に対してこのような値を有する1つの最適経路とともに、計算する。
【0116】
方法は、あるステーションで非スケジューリング路線への乗り換えを考慮するとき、候補トリップとして、ステーションから非スケジューリング路線上の最先の(earliest)両立可能なトリップを提案する段階をさらに含む。
【0117】
方法は、非スケジューリング路線に対し、非スケジューリング路線上のステーションのインデックスと該当のステーションからトリップの最先の出発時刻の対のセットR^(l)を構築する段階をさらに含む。
【0118】
所定のステーションのマルチモーダル交通ネットワーク内で非スケジューリング路線のセットを前処理するコンピュータプログラム製品において、コンピュータプログラム製品は、プロセスを実行するプロセッサ上で実行され、プロセスは、(a)非スケジューリング路線のセットの各非スケジューリング路線lに対し、非スケジューリング路線lを定義するステーションのシーケンスp
→(l)の各ステーションp
ljに、少なくとも1つの時間インターバルI(l,j)(少なくとも1つの時間インターバルの間の非スケジューリング路線l上のトリップは、ステーションp
ljから出発してよい)を連関させる段階、(b)スケジューリングされた路線の第2ステーションp
tiから到着可能な非スケジューリング路線lの各第1ステーションp
ljに対し、スケジューリングされた路線および非スケジューリング路線間の実現可能な乗り換えのセットに、乗り換え後、第1ステーションp
ljでの出発時刻が第1ステーションp
ljと連関する少なくとも1つの時間インターバルI(l,j)と両立できるようにするスケジューリングされた路線上のトリップtが存在すれば、トリップt上の第2ステーションp
tiから第1ステーションp
ljへの最先の(earliest)乗り換えを追加する段階、および(c)マルチモーダル交通ネットワーク内で少なくとも1つの旅程を計算するために、スケジューリングされた路線および非スケジューリング路線間の実現可能な乗り換えのセットを出力する段階を含む。
【0119】
スケジューリングされた路線および非スケジューリング路線間の実現可能な乗り換えのセットの追加は、スケジューリングされた路線間の実現可能な乗り換えのセットを生成する段階、およびこのようなセットを、スケジューリングされた路線間の実現可能な乗り換えの減少された(reduced)セットを取得するためにプルーニングする段階を含む。
【0120】
不等式
【数16】
が確認されるようにするインスタントτ∈I(l,j)が存在すれば、乗り換え後、第1ステーションp
ljでの出発時刻が少なくとも1つの時間インターバルI(l,j)と両立することができると見なされ、τ
arr(i,t)はトリップt上の第2ステーションp
tiでの到着時刻であり、
【数17】
はトリップt上の第2ステーションp
tiから第1ステーションp
ljへの乗り換えデュレーション(transferduration)である。
【0121】
トリップt上の第2ステーションp
tiから第1ステーションp
ljへの最先の乗り換えは、
【数18】
となるようにする最先のインスタントτ∈I(l,j)となる非スケジューリング路線lの最先のトリップt’上の第1ステーションp
ljへの乗り換えである。
【0122】
有効なインデックスiでのトリップtおよびインデックスjでのトリップt’間の乗り換えに対し、乗り換えと連関する待機時間は最大値wによって制限され(bounded)、すなわち、
【数19】
である。
【0123】
搭乗時刻(boarding time)τ
bo(l
t’)および/または下車時刻(alighting time)τ
al(l
t)がそれぞれ、第1ステーションp
ljからの出発前および/または第2ステーションp
tiでの到着後に追加される。
【0124】
i<jであり、p=p
liおよびq=p
ljとなるようにする非スケジューリング路線lの任意の対のステーションp,q間の巡回時間(travel time)が定義される。
【0125】
経路(routing)最適化アルゴリズムが、可能な最初トリップのセットに属する最初トリップから可能な最終トリップのセットに属する最終トリップまでのメイン部分を有する旅程のうち、スケジューリングされた路線または非スケジューリング路線上のトリップと実現可能な乗り換えのセットからのトリップ間の乗り換えの両方を考慮するとき、最先の到着時刻を含む少なくとも1つの基準による少なくとも1つの最適旅程を選択するために実行される。
【0126】
経路最適化アルゴリズムは、パレートフロント(Pareto front)を、あるいは(possibly)、実現可能な乗り換えの予め計算されたセットに基づき、各繰り返しに対し、1つの追加のトリップを採択することにより、マルチモーダルネットワーク内での最先の到着時刻および乗り換えの数、または最も遅い出発時刻および乗り換えの数に対し、パレートフロント内の各値に対してこのような値を有する1つの最適経路とともに、計算する。
【0127】
プロセスは、あるステーションで非スケジューリング路線への乗り換えを考慮するとき、候補トリップとして、ステーションから非スケジューリング路線上の最先の(earliest)両立可能なトリップを提案する段階をさらに含む。
【0128】
非スケジューリング路線に対し、非スケジューリング路線上のステーションのインデックスと該当のステーションからトリップの最先の出発時刻の対のセットR^(l)が構築される。
【0129】
コンピュータプログラム製品は、コンピュータ読み取り可能な媒体である。
【0130】
出発地から到着地への少なくとも1つの旅程を計算するコンピュータプログラム製品において、各旅程は、所定のステーションのマルチモーダル交通ネットワークのメイン部分(マルチモーダル交通ネットワーク内のスケジューリングされた路線または非スケジューリング路線上のトリップとマルチモーダル交通ネットワーク内の実現可能な乗り換えのセットからの乗り換えのシーケンスとして定義される)を含み、コンピュータプログラム製品は、プロセスを実行するコンピュータ上で実行され、プロセスは、(a)スケジューリングされた路線および非スケジューリング路線間の実現可能な乗り換えのセットを取得するために、非スケジューリング路線のセットを前処理する段階、(b)マルチモーダル交通ネットワーク内で、出発地の関数(function)として可能な最初トリップのセットと、到着地の関数として可能な最終トリップのセットを決定する段階、および(c)可能な最初トリップのセットに属する最初トリップから可能な最終トリップのセットに属する最終トリップまでのメイン部分を有する旅程のうち、スケジューリングされた路線または非スケジューリング路線上のトリップと実現可能な乗り換えのセットからのトリップ間の乗り換えの両方を考慮するとき、最先の到着時刻を含む少なくとも1つの基準による少なくとも1つの最適旅程を構築するために経路(routing)最適化アルゴリズムを実行する段階を含む。
【0131】
経路最適化アルゴリズムは、パレートフロント(Pareto front)を、あるいは(possibly)、実現可能な乗り換えの予め計算されたセットに基づき、各繰り返しに対し、1つの追加のトリップを採択することにより、マルチモーダルネットワーク内での最先の到着時刻および乗り換えの数、または最も遅い出発時刻および乗り換えの数に対し、パレートフロント内の各値に対してこのような値を有する1つの最適経路とともに、計算する。
【0132】
あるステーションで非スケジューリング路線への乗り換えを考慮するとき、候補トリップとして、ステーションから非スケジューリング路線上の最先の(earliest)両立可能なトリップが提案される。
【0133】
非スケジューリング路線に対し、非スケジューリング路線上のステーションのインデックスと該当のステーションからトリップの最先の出発時刻の対のセットR^(l)が構築される。
【0134】
コンピュータプログラム製品は、コンピュータ読み取り可能な媒体である。
【0135】
上述のように開示された実施形態とは異なる特徴および機能、および/またはこれらの代案の変形は、好ましくは、多くの他のシステムおよび/またはアプリケーションに結合されてもよいという点が理解されるであろう。また、現在の予想されない、および/または予測されない代案、変更、変形、および/またはこの改善は、当該技術分野において通常の知識を有する者によって後続的になされてよく、これは上述した説明と添付の特許請求の範囲によって包括されるように意図される。