【解決手段】本発明にかかる無線通信機器200は、他の無線通信機器210と無線通信を行う無線通信部201と、他の無線通信機器210との間における物体220との距離を測定する測定部202と、測定部202により測定された結果に関する測定情報を出力する出力部203と、を備える。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。各図面においては、同一の要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略される。
【0013】
<実施の形態1>
まず、実施の形態1にかかる監視システム60及び無線通信機器200について説明する。
図1は、本実施の形態にかかる監視システム60の構成を示す構成図であり、
図2は、本実施の形態にかかる無線通信機器200の構成を示す構成図である。
図1に示すように、監視システム60は、無線通信機器200と監視サーバ40を備えている。無線通信機器200と監視サーバ40は、ネットワーク400を介して接続されている。また、無線通信機器200は、スマートフォンやパーソナルコンピュータなどの他の無線通信機器210と無線通信可能に構成されている。この例では、無線通信機器200と他の無線通信機器210の間に障害物となる物体220が配置されている。
【0014】
図2に示すように、無線通信機器200は、無線通信部201、測定部202及び出力部203を備えている。無線通信部201は、他の無線通信機器210と無線通信を行う。測定部202は、他の無線通信機器210との間における物体220との間の距離を測定する。出力部203は、測定部202により測定された結果に関する測定情報を出力する。例えば、出力部203は、測定情報を監視サーバ40に出力し、監視サーバ40は、出力部203から出力された測定情報を、ネットワーク400を介して取得する。
【0015】
ここで、関連する技術について検討すると、関連する技術では、家庭等で無線通信機器を使用する場合、無線通信機器の周辺の物体と距離を測定する機能が備わっていなかった。無線通信機器の周囲に障害物がある等が原因で、無線通信機器の無線機能が使用できなくなることや無線通信機器に熱がこもることで不具合が発生する場合がある。このような場合に、利用者は、無線通信機器が故障したと思い込み、無線通信機器の製造元に対して、無線通信機器の動作不良に関する問い合わせを行う。しかし、製造元の保守担当者は、通常、無線通信機器から離れた場所で問い合わせに対応するため、無線通信機器の設置環境を確認することができない。このため、無線通信機器は、実際には故障していないにも関わらず、製造元に返却される可能性があり、製造元は、返却された無線通信機器について不要な解析を行う恐れがあった。
【0016】
すなわち、関連する技術では、無線通信機器の異常動作(動作不良)の原因が周囲の環境にあるのかどうか把握することができず、無線通信機器の利用環境を知るためには直接利用者の元に実際に訪問するなどして目視する方法などしかなかった。このため、異常動作の原因を把握することが困難であった。
【0017】
そこで、本実施の形態では、無線通信機器内にレーダ等の測定部を備え、無線通信機器の周囲の障害物との距離を測定し、その測定結果を監視サーバ等に出力する。これにより、無線通信機器の動作不良が、無線通信機器の周囲の障害物によるものであるかどうかを装置の外部から把握することができる。
【0018】
例えば、利用者が無線通信機器に故障を感じ、お客様窓口(単に保守とも言う)に相談した場合、保守担当者が保守用の監視サーバから無線通信機器に遠隔でアクセスを行う。無線通信機器は、障害物の距離の測定結果を内部のメモリに保存可能であり、監視サーバが無線通信機器のメモリから情報を読み出すことで、周囲の障害物との距離が原因となる無線通信機器の故障の誤判断を防ぐことができる。
【0019】
<実施の形態2>
次に、実施の形態2にかかる監視システム60及び無線LANルータ30について説明する。本実施の形態では、実施の形態1と同様に、無線通信機器である無線LANルータ30が周囲の距離を測定する。
【0020】
図3は、本実施の形態にかかる監視システム60の構成を示す構成図である。
図3に示すように、監視システム(保守システム)60は、無線LANルータ30と監視サーバ40を備え、監視サーバ40から無線LANルータ30の設置環境(動作環境)を監視するシステムである。無線LANルータ30は、通信ケーブル51を介してインターネット網50と接続され、監視サーバ40も通信ケーブル51を介してインターネット網50と接続されている。通信ケーブル51は、例えば、イーサネット(登録商標)ケーブルであるが、その他、有線に限らず無線の通信路であってもよい。
【0021】
無線LANルータ30は、家庭32に設置されており、利用者33がスマートフォン等により無線LANルータ30の無線通信を利用している。また、家庭32では、無線LANルータ30の近傍にイス等の障害物31が配置されている。保守用の監視サーバ(保守サーバ)40は、家庭32から遠隔地に設置されており、保守担当者41が監視サーバ40を操作して、家庭32内の無線LANルータ30の環境を監視する。
【0022】
図4は、本実施の形態にかかる無線LANルータ30の概略外観図である。無線LANルータ30は、無線通信機器の一例であり、無線LANやBluetooth(登録商標)などにより無線通信を行うその他の無線通信機器でもよい。
図4に示すように、無線LANルータ30は、各外面に、ミリ波を放射し反射波を受信するための送受信アンテナ8〜13を備えている。すなわち、無線LANルータ30の上面、下面、右側面、左側面、前面及び後面に、それぞれ無線LANルータ30の上方向、下方向、右方向、左方向、前方向及び後方向にミリ波(送信ビーム)を放射する送受信アンテナ8、9、10、11、12、13が配置されている。なお、無線LANルータ30の6面全てに送受信アンテナを設置しない場合にも、本実施の形態を実施することは可能である。例えば、無線通信機器200の外面のうち少なくとも障害物31と対向する面に送受信アンテナを設けてもよい。
【0023】
図5は、無線LANルータ30の使用状況の一例を示している。この例は、無線LANルータ30の右側面から2cm離れた地点に障害物31があり、周囲の障害物31が原因で無線LANルータ30の無線機能が使用できなくなる例である。例えば、箪笥の中や机に密着させた状態など、障害物31が近くにある環境に無線LANルータ30を設置した場合、近くに障害物31があるため無線がつながり難くなり、動作不良が発生する。そうすると、利用者33は、保守サービスを提供している事業者の保守担当者41に問い合わせ(S101)、無線LANルータ30の動作不良について相談する。問い合わせは、インターネット網50を介して行ってもよいし、通話用の電話網等を介して行ってもよい。保守担当者41は、利用者33の相談を受け付けると監視サーバ40を操作し、監視サーバ40は、通信ケーブル51(インターネット網50)を介して、無線LANルータ30のメモリ部20に保存されている測定情報d0を取得する(S102)。
【0024】
測定情報d0には、送受信アンテナ8〜13を介して測定した各時点での距離情報d1が含まれている。例えば、メモリアドレスaddr1の時点では右側面に障害物なし、メモリアドレスaddr2の時点では右側面の2cm地点に障害物ありとなっている。保守担当者41は、取得した測定情報d0に基づいて、無線LANルータ30の動作不良が周囲の障害物31との距離によるものかどうかを判断することができる。例えば、障害物との距離が一定の距離以下である場合に、周囲の障害物が原因で動作不良が発生していると判断する。そして、保守担当者41は、周囲に障害物がない環境に無線LANルータ30を移動するように利用者33に連絡する(S103)。このようにして、利用者33が無線LANルータ30を返却する以前に問題を解決できる。
【0025】
図6は、本実施の形態にかかる無線LANルータ30の構成を示す構成図である。
図6に示すように、無線LANルータ30は、CPU(Central Processing Unit)1、ミリ波生成部2、3、4、5、6、7、送受信アンテナ8、9、10、11、12、13、信号処理部14、15、16、17、18、19、メモリ部20、制御部21、LANポート22を備えている。
【0026】
なお、無線LANルータ30は、ミリ波レーダを搭載した無線LANルータであり、実施の形態1の無線通信機器と同様、無線LANルータ30の主要な機能として無線LANによる無線通信を行う無線通信部(不図示)を備えている。この無線通信部は、例えば、IEEE802.11で規定された2.4GHz帯、5GHz帯で無線通信を行う無線機能を有する。
【0027】
CPU1は、メモリ部20に保存されたプログラムを実行することで、無線LANルータ30の各部の動作を制御する。この例では、CPU1は、プログラムに基づき制御部21に対して高周波信号を生成するタイミングを指示する。CPU1は、制御部21から受け取った周囲の距離情報が前回受け取った距離情報と同じ場合破棄する。CPU1は、RTC(Real Time Clock)を備えており、現在時刻の情報である時刻情報を有している。RTCは、CPU1に内蔵された電池等で動作し続ける時刻情報生成回路である。
【0028】
また、CPU1は、メモリ部20に対し、距離情報等の保存(書き込み)及び取得(読み出し)を指示する。CPU1は、制御部21から前回受け取った距離情報と異なる場合、RTCに基づいた日時の情報を受け取った距離情報に付与する。そして、CPU1は、メモリ部20に距離情報を保存する際、メモリ部20内部の保存先のメモリアドレスを指定する。またこの際、保存する日時の順番に即して若い(小さい)メモリアドレスを指定し、指定したメモリアドレスを全てCPU1に記憶しておく。
【0029】
さらに、CPU1は、LANポート22を介して受信する要求に応じて、メモリ部20に保存された各時点の距離情報を取得し、取得した複数の距離情報を測定情報としてLANポート22を介して送信する。CPU1は、制御部21から受けとった距離情報(測定情報)を、メモリ部20を介さず、LANポート22に直接出力してもよい。
【0030】
制御部21は、CPU1からの指示に基づいて、ミリ波レーダの動作を制御するレーダ制御部である。この例では、制御部21は、CPU1から指示されたタイミングで6方位にミリ波を放射できるように、ミリ波生成部2〜7に発振させるタイミングを制御する。すなわち、制御部21は、同じタイミングで6方位にミリ波を放射するよう制御する。
【0031】
また、制御部21は、信号処理部14〜19から検出結果を受け取る。この例では、検出結果は、反射波の有無(反射波を受信した、または受信しなかった)や、測定した障害物31との距離である。信号処理部14〜19は、反射波を受け取らない方位がある場合、一定時間後反射波が無いという情報を制御部21に出力し、制御部21は、一定時間、信号処理部14〜19から情報を受け取るまで待機する。全ての信号処理部14〜19から制御部21に反射波が有る(及び距離)、もしくは反射波が無いという情報が出力され、制御部21がこれらの情報を取得した場合、制御部21は、これらの情報を6方位の距離情報としてCPU1に出力する。なお、制御部21は、信号処理部14〜19から取得した情報が前回の情報と同じ場合、CPU1に出力せずに破棄してもよく、前回取得した情報と比べて変化した場合にCPU1に出力してもよい。
【0032】
例えば、制御部21、ミリ波生成部2〜7、送受信アンテナ8〜13、信号処理部14〜19が、周囲の物体との距離を測定するミリ波レーダ(測定部)を構成する。
図4で説明したように、送受信アンテナ8〜13は、無線LANルータ30の各面に6つ設置されている。また、各送受信アンテナ8〜13に対してミリ波生成部2〜7、信号処理部14〜19が接続される。
【0033】
ミリ波生成部2〜7は、高周波信号の発振を行う。すなわち、ミリ波生成部2〜7は、制御部21から制御されたタイミングで発振し、高周波信号を生成する。ミリ波生成部2〜7は、生成した高周波(ミリ波)信号を送受信アンテナ8〜13にそれぞれ出力する。
【0034】
また、ミリ波生成部2〜7が使用する(高周波信号の)周波数は60GHz帯である。60GHz帯を使用することで、無線LANルータ30の無線通信との干渉を抑えることができ、また、屋内での使用に際し免許が不要であり、さらに、高い距離分解能とすることができる。すなわち、レーダとして使用するミリ波の帯域は、無線LANルータ30の無線通信で使用する電波の帯域とは異なることが好ましい。なお、使用可能なミリ波の周波数帯は60GHzに限定されず、900MHz、1.5GHz、2.4GHz、5GHz等を使用してもよい。
【0035】
送受信アンテナ8〜13は、ミリ波生成部2〜7から入力された高周波(ミリ波)信号を無線通信機器200の外面からそれぞれ放射する。さらに、送受信アンテナ8〜13は、周囲の障害物31により反射した反射波を受信し、受信した反射波(反射信号)を信号処理部14〜19にそれぞれ出力する。
【0036】
信号処理部14〜19は、送受信アンテナ8〜13が受信した反射波(反射信号)に対し信号処理を行い、送信波及び反射波に基づき障害物31の有無及び障害物31との距離を測定する。例えば、信号処理部14〜19は、LPF(Low Pass Filter)、A/D変換器、演算回路を有する。信号処理部14〜19は、受信した反射波を、LPFを介してA/D変換器によりA/D変換し、演算回路によりフーリエ変換した後、障害物31との距離を計算する。信号処理部14〜19は、計算した障害物31との距離を制御部21に出力し、また、反射波を受信しなかった場合、障害物31が無いという情報を制御部21に出力する。
【0037】
例えば、信号処理部14〜19は、周波数変調した連続波を送信し、送信波と受信する反射波の周波数の変化に基づいて、周囲の障害物31との距離を計測してもよい。まず、信号処理部14〜19は、送信波と反射波を混合し、LPFを用いて不要信号を除去する。そして、信号処理部14〜19は、得られた信号をA/D変換器を用いて、デジタル信号に変換する。さらに、信号処理部14〜19は、得られたデジタル信号をフーリエ変換し、周波数の情報から障害物31との距離を算出する。
【0038】
メモリ部20は、CPU1の指示にしたがって距離情報(測定情報)を記憶する記憶部である。メモリ部20は、CPU1から指定されたメモリアドレスに、距離情報を書き込み/読み出しを行う。メモリ部20は、例えば、
図7に示すように距離情報d1を蓄積する。メモリ部20は、日時(時刻)ごとに距離情報d1を格納する複数の格納領域を有し、メモリアドレスは、各格納領域の先頭の位置を指している。すなわち、各メモリアドレスに周囲の障害物31との距離と測定した時刻を保存する。測定情報d0は、これらの情報から構成されている。
図7の例では、メモリアドレスaddr1、メモリアドレスaddr2、メモリアドレスaddr3に、それぞれの時刻における距離情報d1が記録されている。無線LANルータ30下面は、床と接触しているため、全ての時刻において、0cm地点に障害物があるという測定結果が記録されている。また、メモリアドレスaddr2の時刻では、無線LANルータ30の右側面から5cmの地点に障害物が存在したことが記録されている。その他、メモリアドレスaddr1の時刻における上面、右側面、左側面、前面及び後面、メモリアドレスaddr2の時刻における上面、左側面、前面及び後面、メモリアドレスaddr3の時刻における上面、右側面、左側面、前面及び後面では、障害物が存在しないことが記録されている。
【0039】
LANポート22は、監視サーバ40と通信を行う通信部であり、測定情報を送信する送信部(出力部)である。LANポート22は、外部の監視サーバ40から、メモリ部20に蓄積された測定情報をダウンロードするための要求を受信し、CPU1を介してメモリ部20の測定情報を監視サーバ40に送信する。
【0040】
次に、本実施の形態にかかる無線LANルータ30の動作について説明する。
図8は、無線LANルータ30が起動してからメモリ部20に測定情報を書き込むまでの動作を示している。
【0041】
図8に示すように、まず、無線LANルータ30が電源投入により起動する(S1)。そうすると、各部の動作が開始し、無線通信等が可能となる。続いて、CPU1から制御部21に対して信号の出力を指示する(S2)。すなわち、CPU1は、プログラムに基づき、制御部21に一定時間毎に距離を測定するよう、ミリ波を生成するタイミングを制御する。
【0042】
続いて、制御部21からミリ波生成部2〜7に発振を命令する(S3)。すなわち、制御部21は、CPU1からの制御に基づき、6つのミリ波生成部2〜7にミリ波の発振(生成)を指示するため、トリガーパルスを生成する。このとき、ミリ波生成部2〜7を同じタイミングで発振させるために、制御部21は、トリガーパルスをミリ波生成部2〜7のそれぞれに同時に出力する。
【0043】
続いて、ミリ波生成部2〜7はミリ波を生成する(S4)。すなわち、ミリ波生成部2〜7は、制御部21から入力されたトリガーパルスに基づき発振し、ミリ波を生成する。ミリ波生成部2〜7は、生成したミリ波を送受信アンテナ8〜13に出力し、送受信アンテナ8〜13からミリ波を送信(放射)する(S5)。このとき、送受信アンテナ8〜13は、60GHz帯を使用して送信する。
【0044】
続いて、信号処理部14〜19は、周囲の障害物31から反射波があるかどうか判断する(S6)。S6において、周囲の障害物31から反射波を送受信アンテナ8〜13で受信した場合、信号処理部14〜19は、障害物31までの距離を計算する(S7)。すなわち、信号処理部14〜19は、障害物31から反射波を受信すると、ミリ波を送信してから反射波を受信するまでの時間を計算し、障害物31までの距離を計算する。さらに、信号処理部14〜19は、制御部21に計算した障害物31との距離(検出結果)を出力する(S8)。本実施の形態では、例えば障害物31との距離を2cmとしたが、60GHzのレーダ波は数mまでの検出範囲を持つため、無線LANルータ30の周囲の数mの状況を検出できる。
【0045】
一方、S6において、反射波を受信しない場合、信号処理部14〜19は、一定時間待機する(S9)。信号処理部14〜19は、ミリ波送信から一定時間経過しても反射波を受信しない場合、制御部21に障害物31が無いという情報(検出結果)を制御部21に出力する(S8)。
【0046】
続いて、制御部21は、全ての方位(6方位)の検出(測定)が完了したかどうか判断し(S9)、全ての方位の検出が完了するまで待機する(S11)。制御部21は、全ての信号処理部14〜19から検出結果が出力されるまで、すなわち、障害物31との距離の情報(反射波があり、距離はどの程度かを示す情報)、または障害物31が無いという情報(反射波を受信しないという情報)が出力されるまで待機する。全ての信号処理部14〜19の検出結果がそろうと、制御部21は、全ての方位の検出結果をまとめて距離情報としてCPU1に出力する(S10)。
【0047】
続いて、CPU1は、距離情報が重複するかどうか判断する(S12)。CPU1は、制御部21から受け取った距離情報が前回受け取った距離情報と同じ場合、受け取った距離情報を破棄する(S13)。また、CPU1は、受け取った距離情報が前回受け取った距離情報と異なる場合、受け取った距離情報をメモリ部20に蓄積する(S14)。すなわち、
図7で説明したように、CPU1は、受け取った6方位の障害物31に対する距離情報に日時を付与し、メモリアドレスを指定してメモリ部20に書き込み命令を出力し、距離情報を保存する。
【0048】
次に、本実施の形態にかかる監視システム60の動作について説明する。
図9及び
図10は、利用者33が保守担当者41に連絡した際に、保守担当者41が監視サーバ40により無線LANルータ30の設置環境を取得するまでの動作を示している。
【0049】
図9及び
図10に示すように、まず、無線LANルータ30を利用する利用者33から保守担当者41に無線LANルータ30の故障を連絡する(S21)。例えば、無線LANルータ30の無線通信が接続する場所によって不安定になったり、接続できない等の現象が発生する。そうすると、利用者33は、無線LANルータ30の調子が悪く、故障しているのではないかと判断し、保守担当者41へインターネット網50や電話網等を介して無線LANルータ30の故障を連絡する。
【0050】
続いて、監視サーバ40から無線LANルータ30にログインする(S22)。すなわち、保守担当者41は、監視サーバ40を操作し、無線LANルータ30の故障を調べる。監視サーバ40は、保守担当者41の操作に応じて、インターネット網50を介して無線LANルータ30にアクセスし、無線LANルータ30にログインする。例えば、無線LANルータ30のメモリ部20には、保守用のログインIDとパスワードが設定されており、監視サーバ40からログインIDとパスワードを入力すると、LANポート22を介してそれらを受信したCPU1が保守モードによるログインを許可する。
【0051】
続いて、監視サーバ40から無線LANルータ30に測定情報を要求する(S23)。監視サーバ40は、無線LANルータ30へのログインが完了すると、インターネット網50を介して、無線LANルータ30のメモリ部20に保存された測定情報の取得を要求する。
【0052】
続いて、CPU1がメモリ部20から測定情報を読み込む(S24)。すなわち、無線LANルータ30は、保守モードでログインし測定情報を要求されると、LANポート22を介して要求を受信したCPU1は、メモリ部20に対して周囲の障害物31との距離が蓄積されている各メモリアドレスの全ての距離情報を読み込むよう命令し、メモリ部20は指定されたメモリアドレスから蓄積されている距離情報を読み込んで出力する。
【0053】
続いて、CPU1からLANポート22に測定情報を出力し(S25)、無線LANルータ30から監視サーバ40へ測定情報を送信する(S26)。すなわち、CPU1は、メモリ部20から読み込んだ全ての距離情報を測定情報としてLANポート22へ出力し、LANポート22は、入力された測定情報を監視サーバ40へ送信する。保守担当者41は、監視サーバ40が取得した測定情報により、無線LANルータ30の周囲の障害物31の状況を把握し、無線LANルータ30の動作不良が周囲の障害物31との距離によるものかどうかを判断する。なお、監視サーバ40が、障害物31との距離から自動的に無線LANルータ30の動作不良の原因を判断してもよい。その後、保守担当者41は、障害物31が動作不良の原因であること等を利用者33に連絡する。
【0054】
以上のように、本実施の形態では、無線LANルータが周囲の障害物との距離を測定し、監視サーバが外部から測定結果を取得することができるため、無線LANルータの動作不良が発生した場合に、動作不良が周囲の物体によるものかどうかを判断することが可能となる。
【0055】
すなわち、本実施の形態では、無線LANルータに設置された6つのレーダを使用して、一定時間ごとに周りの障害物との距離を測定するため、周りの障害物との距離や測定した時間が、メモリに蓄積され読み出すことができる。利用者の周辺の障害物などの環境を常に情報として蓄えておくことができるため、利用者が故障時や無線の不調を感じた時に利用者が返却する前に、製造元(保守担当者)が確認することで原因の解明のために必要な情報を取り出すことができる。周りの障害物により無線LANルータの無線機能が使えなくなることや、障害物との距離が推奨される距離よりも近距離にあることが原因で、熱が装置にこもり正常に動作しない場合、製造元に利用者が返却する前に、メモリから周囲の障害物の情報を保守側が読み取ることで環境を改善し誤返却を防止することができる。
【0056】
また、本実施の形態では、無線LANルータの周囲の障害物との距離を測定するために、60GHz帯域のミリ波を使用している。このため、5GHz帯や2.4GHz帯を使用した通信に干渉することがなく、波長が短いため距離分解能が高いことから周りの環境を詳細に測定することができ、さらに、免許を取得する必要がない。
【0057】
<実施の形態3>
次に、実施の形態3にかかる無線LANルータ30について説明する。本実施の形態では、無線LANルータ30が、実施の形態2の構成に加えて、さらに温度センサを備える。
【0058】
図11は、本実施の形態にかかる無線LANルータ30の構成を示す構成図である。
図11の例では、
図6で説明した実施の形態1にかかる無線LANルータ30の構成に加えて、温度センサ23及び温度センサ制御部24を備えている。
【0059】
温度センサ23は、無線LANルータ30の内部に備えられ、無線LANルータ30内の温度を測定(検出)し、測定結果を温度センサ制御部24へ出力する。温度センサ制御部24は、CPU1の指示にしたがって、温度センサ23に対して温度の測定を制御する。温度センサ制御部24は、温度センサ23が測定した温度の測定結果を温度情報としてCPU1に出力する。
【0060】
図12は、本実施の形態にかかる無線LANルータ30が、温度センサ23から装置内温度を取得し、メモリ部20に蓄積するまでの動作を示している。
図12に示すように、無線LANルータ30が起動した後(S31)、CPU1は温度センサ制御部24に対して温度の測定を指示する(S32)。例えば、CPU1は、一定時間ごとに温度を測定するように指示する。
【0061】
温度センサ23は、温度センサ制御部24の制御にしたがって温度を測定し(S33)、測定した温度の測定結果を温度センサ制御部24に出力する(S34)。なお、温度センサ23は、温度センサ制御部24の要求にかかわらず、常に温度を測定してもよい。
【0062】
温度センサ制御部24は、測定された温度が前回測定した温度と差があるかどうか判断する(S35)。前回測定された温度と今回測定された温度が同じか、もしくは、その差が小さい(例えば1度以下)場合、温度センサ制御部24は、測定結果の温度を破棄する(S36)。かかる場合、温度センサ制御部24は、温度情報が前回と同じであるという情報をCPU1に出力してもよい。
【0063】
一方、前回測定された温度と今回測定された温度に差がある、もしくは、ある程度の差がある(例えば1度より大きい)場合、温度センサ制御部24はCPU1に測定結果を出力する(S37)。CPU1は、取得した測定結果の温度情報に時刻情報を付与し、温度情報を保存するメモリ部20のメモリアドレスとして、距離情報を保存するアドレスとは違うアドレスを指定して、メモリ部20に蓄積する(S38)。
【0064】
図13は、本実施の形態にかかる無線LANルータ30のメモリ部20に保存される測定情報の例を示している。例えば、
図5のように無線LANルータ30から2cmの位置に障害物31がある場合の測定情報の例である。
【0065】
図13に示すように、本実施の形態にかかる測定情報d0は、距離情報d1と温度情報d2を含んでいる。例えば、メモリアドレスaddr1〜addr3に各日時に測定された距離情報d1が格納され、メモリアドレスaddr1000〜addr1003に各日時に測定された温度情報d2が格納されている。
【0066】
保守担当者は、監視サーバ40により、ネットワークを介して無線LANルータ30に保存された距離情報d1及び温度情報d2を取得し、取得した距離情報及び温度情報に基づいて、無線LANルータ30の動作不良が周囲の物体との距離によるものかどうかを判断することが可能となる。
【0067】
図13に示す例では、メモリアドレスaddr1003に保存された温度情報d2から、装置内温度が通常より高くなっていることが分かる。また、メモリアドレスaddr3に保存された距離情報d1から、無線LANルータ30の右側面に障害物が存在していることが分かる。かかる場合、保守担当者は、障害物によって放熱が妨げられることにより、動作不良が発生していると判断することができる。したがって、無線LANルータ30を障害物から離して放熱させることにより、動作不良が解消される可能性がある。一方、周囲に障害物がないにも関わらず、温度が上昇している場合は、無線LANルータ30の連続使用により、温度が上昇している可能性が考えられる。
【0068】
このように、本実施の形態では、実施の形態2の構成に加えて無線LANルータ内に温度センサを設置して装置内の温度情報をメモリ部に蓄積するため、距離情報に加えて温度情報を取得することができる。無線LANルータの周囲の障害物との距離の情報と温度の情報を組み合わせることで、さらに詳細に動作不良の原因を把握することができる。例えば、障害物が原因で無線LANルータが発熱を起こしているのかを解析することができる。
【0069】
<実施の形態4>
次に、実施の形態4にかかる無線LANルータ30について説明する。本実施の形態では、無線LANルータ30が、実施の形態2の構成に加えて、さらに測定した距離を表示するディスプレイを備える。
【0070】
図14は、本実施の形態にかかる無線LANルータ30の構成を示す構成図である。
図14の例では、
図6で説明した実施の形態1にかかる無線LANルータ30の構成に加えて、ディスプレイ制御部25及びディスプレイ26を備えている。なお、実施の形態3と同様に、温度センサ及び温度センサ制御部を備え、測定した温度をディスプレイ26に表示してもよい。
【0071】
CPU1は、最新の距離情報をメモリ部20から読み込み、ディスプレイ制御部25に出力する。CPU1は、距離情報に付加された時刻情報を削除しても良い。ディスプレイ制御部25は、最新の距離情報をディスプレイ26に表示する。
【0072】
図15は、本実施の形態にかかる無線LANルータ30の概略外観図であり、
図16は、無線LANルータ30のディスプレイ26の表示例を示している。
図15に示すように、無線LANルータ30は、実施の形態2と同様に、6つの外面にそれぞれ送受信アンテナ8〜13を備えており、さらに、一つの外面にディスプレイ26を備えている。この例では、無線LANルータ30の左側面にディスプレイ26を備えているが、その他、無線LANルータ30の上面や右側面、前面、後面のいずれかにディスプレイ26を備えてもよいし、複数の面にディスプレイ26を備えてもよい。
【0073】
図16に示すように、ディスプレイ26には、無線LANルータ30の6面に対応する距離情報を表示し、さらに現在時刻が表示される。また、ディスプレイ26は、測定された時刻を表示してもよい。
【0074】
図17は、本実施の形態にかかる無線LANルータ30が、距離情報をメモリ部20保存し、最新の距離情報をディスプレイ26に表示するまでの動作を示している。
図17に示すように、制御部21から距離情報が出力されると、CPU1は、メモリ部20に測定された距離情報を保存する(S41)。
【0075】
その後、CPU1は、メモリ部20に保存した最新の距離情報を読み込むよう要求し(S42)、メモリ部20は、CPU1の要求にしたがい、最新の距離情報をCPU1に出力する(S43)。CPU1は、読み込んだ距離情報から時刻の情報を削除し、その距離情報をディスプレイ制御部25に出力する(S44)。
【0076】
ディスプレイ制御部25は、既にディスプレイ26に表示しているかどうか確認し(S45)、ディスプレイ26に距離情報が表示されていない場合、CPU1から受け取った距離情報をディスプレイ26に表示する(S47)。既にディスプレイ26に距離情報が表示されている場合、現在の表示内容を削除(消去)した後(S46)、CPU1から受け取った最新の距離情報をディスプレイ26に表示する(S47)。これにより、ディスプレイ26に現在の周囲の障害物の距離が表示される。
【0077】
また、ディスプレイ制御部25は、距離情報が事前に設定された製造元が推奨している距離を超えているかどうか判断し、推奨距離を超えている場合、ディスプレイ26に数字の部分を赤くする等により強調表示する。例として、距離5cm以内に障害物を置いてはいけない場合、距離5cm以内に障害物がある場合に数字の部分を赤く表示する。
【0078】
このように、本実施の形態では、実施の形態2の構成に加えて無線LANルータにディスプレイを備え、ディスプレイに周囲の障害物との距離を表示する。これにより、無線LANルータ30の近くにおいても測定情報を取得することができ、特に、利用者が測定情報をすぐに確認することができる。
【0079】
<実施の形態5>
次に、実施の形態5にかかる無線LANルータ30について説明する。本実施の形態では、無線LANルータ30が、実施の形態2の構成に加えて、さらに振動センサを備える。
【0080】
図18は、本実施の形態にかかる無線LANルータ30の構成を示す構成図である。
図18の例では、
図6で説明した実施の形態1にかかる無線LANルータ30の構成に加えて、振動センサ27を備えている。なお、実施の形態3と同様に、温度センサ及び温度センサ制御部を備えてもよいし、実施の形態4と同様に、ディスプレイ及びディスプレイ制御部を備えてもよい。
【0081】
振動センサ27は、無線LANルータ30に対して衝撃が加わった場合、振動の大きさを測定する。振動センサ27は、振動の大きさを振動情報としてCPU1に出力する。CPU1は、測定された振動情報に現在の時刻を付加して、メモリ部20に保存する。CPU1は、保存するメモリ部20のアドレスを指定する。振動情報は、距離情報を保存するメモリアドレスとは異なるメモリアドレスに保存する。
【0082】
図19は、本実施の形態にかかる無線LANルータ30が起動され、振動センサ27の測定結果をメモリ部20に蓄積するまでの動作を示している。
図19に示すように、無線LANルータ30の起動後(S51)、無線LANルータ30に衝撃が発生する(S52)。そうすると、振動センサ27は振動を検出し、検出した振動の大きさを測定する(S53)。振動センサ27は、CPU1に振動の測定結果を出力する(S54)。なお、振動センサ27は、測定した振動の大きさが、所定値を超えた場合にのみ、測定結果をCPU1に出力してもよい。CPU1は、振動センサ27から受け取った測定結果(振動情報)に現在の時刻を付与し、メモリアドレスを指定して、メモリ部20に蓄積する(S55)。
【0083】
図20は、本実施の形態にかかる無線LANルータ30の使用状況の例を示し、
図21は、
図20の状況においてメモリ部20に保存された測定情報の例を示している。
【0084】
図20は、無線LANルータ30が転倒し、その衝撃によって無線LANルータ30が起動しなくなった場合を示している。実施の形態2と同様に、利用者33は、無線LANルータ30が起動しないなどの動作不良に関して、保守担当者41に問い合わせを行い(S101)、監視サーバ40が無線LANルータ30から距離情報及び振動情報を含む測定情報を取得し(S102)、保守担当者41は、測定情報に基づいた分析結果を利用者33に連絡する(S103)。例えば、保守担当者41は、無線LANルータ30が転倒しており、内部の部品が外れた可能性があることを伝える。
【0085】
図21に示すように、本実施の形態にかかる測定情報d0は、距離情報d1と振動情報d3を含んでいる。例えば、メモリアドレスaddr1〜addr3に各日時に測定された距離情報d1が格納され、メモリアドレスaddr2000に測定された振動情報d3が格納されている。
【0086】
この測定情報d0により、メモリアドレスaddr2000に振動情報d3が記録されていることから、無線LANルータ30に対して過去に衝撃が加わっていることが分かる。また、メモリアドレスaddr2の距離情報d1は、衝撃発生と同じ時刻において、無線LANルータ30の下面に障害物がなく、左側面に障害物があったことを示している。したがって、保守担当者は、無線LANルータ30の転倒により衝撃が発生し、動作不良が発生したと判断することができる。かかる場合には、衝撃によって無線LANルータ30内部の部品で、半田付けがとれたケース等が想定される。保守担当者は、無線LANルータ30の交換が必要であると判断し、迅速に対応を行うことが可能となる。
【0087】
このように、本実施の形態では、実施の形態2の構成に加えて無線LANルータに振動センサ設置することで、無線LANルータにどの程度の衝撃があったのか情報をメモリ部に蓄積することができる。保守担当者は、振動情報及び距離情報を取得することができるため、外部から衝撃が加わった場合にも、無線LANルータの故障原因を判断することが可能となる。例えば、無線LANルータを利用者が歩行の際、誤って蹴ってしまい無線LANルータが倒れた場合、衝撃の大きさと床と接する面を測定することで、無線LANルータに衝撃が加わり転倒したことがわかる。利用者が無線LANルータの不具合を感じて保守担当者に相談した場合、メモリ部の測定情報から転倒したかどうかを判断することができ、転倒している場合は無線LANルータの返却を促せる。また、無線LANルータが転倒したという情報を入手しなかった場合、不具合に関するその他の原因を探すことができる。このように利用者が、不具合が起きたと感じた場合の無線LANルータの取り扱いを決める手助けとなる。
【0088】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【0089】
上述の実施形態における各構成は、ハードウェア又はソフトウェア、もしくはその両方によって構成され、1つのハードウェア又はソフトウェアから構成してもよいし、複数のハードウェア又はソフトウェアから構成してもよい。各装置の機能(処理)を、CPUやメモリ等を有するコンピュータにより実現してもよい。例えば、記憶装置に実施形態における監視方法を行うためのプログラムを格納し、各機能を、記憶装置に格納されたプログラムをCPUで実行することにより実現してもよい。
【0090】
これらのプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0091】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
他の無線通信機器と無線通信を行う無線通信手段と、
前記他の無線通信機器との間における物体との距離を測定する測定手段と、
前記測定された結果に関する測定情報を出力する出力手段と、
を備える無線通信機器。
(付記2)
前記測定手段は、レーダ波によって前記物体との距離を測定する、
付記1に記載の無線通信機器。
(付記3)
前記レーダ波の帯域は、前記無線通信で使用する帯域とは異なる、
付記2に記載の無線通信機器。
(付記4)
前記レーダ波を送受信するアンテナを、前記無線通信機器の外面のうち前記物体と対向する面に備える、
付記2又は3に記載の無線通信機器。
(付記5)
前記アンテナを、前記無線通信機器の全ての外面に備える、
付記4に記載の無線通信機器。
(付記6)
前記測定手段は、前記無線通信機器の周囲の温度をさらに測定する、
付記1から5のいずれかに記載の無線通信機器。
(付記7)
前記測定手段は、前記無線通信機器に加えられた振動をさらに測定する、
付記1から6のいずれかに記載の無線通信機器。
(付記8)
前記出力手段は、前記測定情報を監視サーバ、または、表示装置に出力する、
付記1から7のいずれかに記載の無線通信機器。
(付記9)
無線通信機器と前記無線通信機器を監視する監視サーバとを備えた監視システムであって、
前記無線通信機器は、
他の無線通信機器と無線通信を行う無線通信手段と、
前記他の無線通信機器との間における物体との距離を測定する測定手段と、
前記測定された結果に関する測定情報を前記監視サーバへ出力する出力手段と、
を備える、監視システム。
(付記10)
前記測定手段は、レーダ波によって前記物体との距離を測定する、
付記9に記載の監視システム。
(付記11)
他の無線通信機器と無線通信を行い、
前記他の無線通信機器との間における物体との距離を測定し、
前記測定された結果に関する測定情報を出力する、
無線通信機器の監視方法。
(付記12)
前記距離の測定では、レーダ波によって前記物体との距離を測定する、
付記11に記載の無線通信機器の監視方法。