特開2020-195423(P2020-195423A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-195423(P2020-195423A)
(43)【公開日】2020年12月10日
(54)【発明の名称】口腔洗浄装置
(51)【国際特許分類】
   A46B 11/06 20060101AFI20201113BHJP
   A61C 17/00 20060101ALI20201113BHJP
   A46B 9/04 20060101ALI20201113BHJP
【FI】
   A46B11/06
   A61C17/00 Z
   A46B9/04
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2019-101743(P2019-101743)
(22)【出願日】2019年5月30日
(11)【特許番号】特許第6604678号(P6604678)
(45)【特許公報発行日】2019年11月13日
(71)【出願人】
【識別番号】519196737
【氏名又は名称】徳永 暁美
(74)【代理人】
【識別番号】100129001
【弁理士】
【氏名又は名称】林 崇朗
(72)【発明者】
【氏名】徳永 暁美
【テーマコード(参考)】
3B202
【Fターム(参考)】
3B202AA02
3B202AA07
3B202AB30
3B202BA01
3B202BB06
3B202CA09
3B202CA10
3B202EB11
3B202EB14
3B202FA09
3B202FB01
3B202GA03
(57)【要約】      (修正有)
【課題】給排水機能を備え、洗浄水の吸引漏れを抑制する歯ブラシを提供する。
【解決手段】歯ブラシは、複数の突起が設けられたヘッド部110と;ヘッド部から延びたネック部120と;ネック部から延びた把柄部とを備える。ヘッド部は、ヘッド部の内部から外部へと洗浄水を放出する放出口114と;放出口の周囲に配置され、ヘッド部の外部から内部へと洗浄水を吸引する複数の吸引口116と;複数の突起112の少なくとも一部を構成し、吸引口を取り囲むとともに先端および側方において開口する円筒状を成し、吸引口に繋がる吸引流路を形成する円筒突起112とを有する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
歯ブラシであって、
複数の突起が設けられたヘッド部と、
前記ヘッド部から延びたネック部と、
前記ネック部から延びた把柄部と
を備え、
前記ヘッド部は、
前記ヘッド部の内部から外部へと洗浄水を放出する放出口と、
前記放出口の周囲に配置され、前記ヘッド部の外部から内部へと洗浄水を吸引する複数の吸引口と、
前記複数の突起のうち少なくとも1つの突起を構成し、前記吸引口を取り囲むとともに先端および側方において開口する円筒状を成し、前記吸引口に繋がる吸引流路を形成する円筒突起と
を有する、歯ブラシ。
【請求項2】
請求項1に記載の歯ブラシであって、
前記円筒突起は、前記吸引口を取り囲む複数の突起片を有する、歯ブラシ。
【請求項3】
請求項1に記載の歯ブラシであって、
前記円筒突起は、前記吸引口の外周に沿って植え付けられた植毛によって構成されている、歯ブラシ。
【請求項4】
請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の歯ブラシであって、
前記複数の吸引口は、前記放出口を中心に同心円状に配置されている、歯ブラシ。
【請求項5】
請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の歯ブラシであって、
前記ヘッド部は、前記放出口において洗浄水を放出する力、ならびに、前記吸引口において洗浄水を吸引する力の少なくとも一方を用いて、前記複数の突起を振動可能に構成されている、歯ブラシ。
【請求項6】
口腔洗浄装置であって、
請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の歯ブラシと、
接続チューブを通じて前記歯ブラシとの間で洗浄水をやり取りする本体部と
を備え、
前記本体部は、
洗浄水を貯留するタンクと、
前記タンクに貯留されている洗浄水を、前記把柄部から前記ネック部を通じて前記ヘッド部の前記放出口へと送出する送出ポンプと、
前記ヘッド部の前記吸引口からの洗浄水を、前記ネック部を通じて前記把柄部から吸引する吸引ポンプと、
前記吸引ポンプによって吸引され前記タンクへと回収される洗浄水を濾過する濾過フィルタと
を含む、口腔洗浄装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、歯ブラシおよび口腔洗浄装置に関する技術を開示する。
【背景技術】
【0002】
口腔内を洗浄する機器として、洗浄水を放出するとともに洗浄水を吸引する給排水機能を備える歯ブラシが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。このような歯ブラシでは、洗浄水が口腔から溢れて流出しないように、洗浄水を適切に吸引できることが求められる。特に、給排水機能を備える歯ブラシが介護用品として利用される場合には、被介護者による洗浄水の誤飲を防止することが求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5227217号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
給排水機能を備える歯ブラシにおいて、洗浄水を吸引することについて十分な検討がなされていなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書に開示する技術は、以下の形態として実現できる。
【0006】
(1)本明細書に開示する一形態における歯ブラシは、複数の突起が設けられたヘッド部と;前記ヘッド部から延びたネック部と;前記ネック部から延びた把柄部とを備える。前記ヘッド部は、前記ヘッド部の内部から外部へと洗浄水を放出する放出口と;前記放出口の周囲に配置され、前記ヘッド部の外部から内部へと洗浄水を吸引する複数の吸引口と;前記複数の突起のうち少なくとも1つの突起を構成し、前記吸引口を取り囲むとともに先端および側方において開口する円筒状を成し、前記吸引口に繋がる吸引流路を形成する円筒突起とを有する。
この形態の歯ブラシによれば、吸引口から離れた位置に存在する洗浄水を、円筒突起によって形成される吸引流路を通じて吸引できる。したがって、吸引口から直接的に洗浄水を吸引する場合と比較して、洗浄水の吸引漏れを抑制できる。その結果、口腔からの洗浄水の流出や洗浄水の誤飲を抑制できる。
【0007】
(2)上記形態の歯ブラシにおいて、前記円筒突起は、前記吸引口を取り囲む複数の突起片を有していてもよい。この形態の歯ブラシによれば、歯を磨く機能を損なうことなく吸引流路を形成できる。
【0008】
(3)上記形態の歯ブラシにおいて、前記円筒突起は、前記吸引口の外周に沿って植え付けられた植毛によって構成されていてもよい。この形態の歯ブラシによれば、歯を磨く機能を損なうことなく吸引流路を形成できる。
【0009】
(4)上記形態の歯ブラシにおいて、前記複数の吸引口は、前記放出口を中心に同心円状に配置されていてもよい。この形態の歯ブラシによれば、内側の吸引口で吸引しきれない洗浄水を外側の吸引口で吸引できるため、洗浄水の吸引漏れをいっそう抑制できる。
【0010】
(5)上記形態の歯ブラシにおいて、前記ヘッド部は、前記放出口において洗浄水を放出する力、ならびに、前記吸引口において洗浄水を吸引する力の少なくとも一方を用いて、前記複数の突起を振動可能に構成されていてもよい。この形態の歯ブラシによれば、別途動力源を用いることなく、複数の突起の振動を利用して歯を磨く機能を実現できる。
【0011】
(6)本明細書に開示する一形態における歯磨きシステムは、上記形態の歯ブラシと;接続チューブを通じて前記歯ブラシとの間で洗浄水をやり取りする本体部とを備え、前記本体部は、洗浄水を貯留するタンクと;前記タンクに貯留されている洗浄水を、前記把柄部から前記ネック部を通じて前記ヘッド部の前記放出口へと送出する送出ポンプと;前記ヘッド部の前記吸引口からの洗浄水を、前記ネック部を通じて前記把柄部から吸引する吸引ポンプと;前記吸引ポンプによって吸引され前記タンクへと回収される洗浄水を濾過する濾過フィルタとを含む。この形態の口腔洗浄装置によれば、歯ブラシの軽量化を図ることができる。また、洗浄水を再利用できるため、タンクの容量を抑制できる。
【0012】
本明細書に開示する技術は、歯ブラシおよび口腔洗浄装置とは異なる種々の形態で実現できる。本明細書に開示する技術は、例えば、歯ブラシの部品、歯ブラシの製造方法、ならびに、歯磨き方法などの形態で実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】口腔洗浄装置の構成を示す説明図である。
図2】歯ブラシにおけるヘッド部の詳細構成を示す拡大図である。
図3】突起の詳細構成を示す説明図である。
図4】第2実施形態における突起の詳細構成を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
A.第1実施形態
図1は、口腔洗浄装置10の構成を示す説明図である。口腔洗浄装置10は、歯、歯茎および舌など口腔内の汚れの除去に用いられる口腔洗浄装置である。口腔洗浄装置10は、介護者が被介護者の口腔内を手入れする際に利用される。口腔洗浄装置10は、使用者が自身の口腔内を手入れする際にも利用可能である。口腔洗浄装置10は、動物の口腔内の手入れにも利用可能である。口腔洗浄装置10は、歯磨き110と、接続チューブ200と、洗浄水処理器300とを備える。
【0015】
口腔洗浄装置10の歯ブラシ100は、洗浄水を放出するとともに洗浄水を吸引する給排水機能を備える歯ブラシである。歯ブラシ100は、ヘッド部110と、ネック部120と、把柄部130とを備える。
【0016】
歯ブラシ100のヘッド部110は、複数の突起112が設けられている。複数の突起112は、口腔内の汚れ(例えば、歯垢、舌苔など)を摩擦によって除去可能に構成されている。
【0017】
歯ブラシ100のネック部120は、ヘッド部110から延びた棒状を成す。ネック部120は、ヘッド部110と把柄部130との間を繋ぐ部分である。ネック部120は、把柄部130より細い部分を有する。ネック部120は、口腔内の形状に合わせて湾曲していてもよい。
【0018】
把柄部130は、ネック部120から延びた棒状を成す。把柄部130は、口腔洗浄装置10の使用者が手で把持可能に構成されている。把柄部130には、操作スイッチ140が設けられている。操作スイッチ140は、ヘッド部110における給排水機能の稼働と停止とを切り替え可能に構成されている。操作スイッチ140は、接続チューブ200と一体的に構成された電気配線(図示しない)を通じて洗浄水処理器300に接続されている。他の実施形態では、操作スイッチ140は、洗浄水処理器300に設けられていてもよい。
【0019】
口腔洗浄装置10の接続チューブ200は、歯ブラシ100と洗浄水処理器300との間における洗浄水のやり取りを中継する配管である。接続チューブ200の内側には、洗浄水処理器300から歯ブラシ100へと供給される洗浄水を流す供給路と、歯ブラシ100から洗浄水処理器300へと回収される洗浄水を流す回収路とが形成されている。
【0020】
口腔洗浄装置10の洗浄水処理器300は、接続チューブ200を通じて歯ブラシ100との間で洗浄水をやり取りする。洗浄水処理器300は、使用者の体(例えば、腰や背中など)に装着可能に構成されている。他の実施形態では、洗浄水処理器300は、据え置き型であってもよい。洗浄水処理器300は、電源としてバッテリ305を内蔵する。他の実施形態では、洗浄水処理器300は、電源プラグを通じて電源供給を受け付けてもよい。
【0021】
洗浄水処理器300は、タンク310と、送出ポンプ320と、吸引ポンプ330と、濾過フィルタ340とを備える。タンク310は、洗浄水を貯留する。送出ポンプ320は、タンク310に貯留されている洗浄水を歯ブラシ100へと送出する。送出ポンプ320から送出された洗浄水は、接続チューブ200を介して、歯ブラシ100の把柄部130からネック部120を通じてヘッド部110へと供給される。吸引ポンプ330は、歯ブラシ100から洗浄水を吸引する。口腔内からヘッド部110に吸引された洗浄水は、ネック部120を通じて把柄部130から、接続チューブ200を介して洗浄水処理器300へと回収される。濾過フィルタ340は、吸引ポンプ330によって吸引されタンク310へと回収される洗浄水を濾過する。他の実施形態では、洗浄水処理器300は、洗浄水を再利用する構成ではなく、洗浄水を使い捨てる構成であってもよい。
【0022】
図2は、歯ブラシ100におけるヘッド部110の詳細構成を示す拡大図である。図2(a)は、図2(b)における断面F2a−F2aで切断したヘッド部110を示す部分拡大断面図である。図2(b)は、ヘッド部110を突起112が突出する側から見た部分拡大図である。
【0023】
歯ブラシ100のヘッド部110は、ヘッド基部110aと、洗浄部110bとを有する。ヘッド基部110aは、ネック部120に繋がるとともに、洗浄部110bを支持する。洗浄部110bは、複数の突起112が設けられている部位である。ヘッド部110は、更に、放出口114と、複数の吸引口116とを有する。
【0024】
ヘッド部110の放出口114は、ヘッド部110の内部から外部へと洗浄水W1を放出する。洗浄水W1は、洗浄水処理器300から送出された後、ヘッド部110およびネック部120の内部に設けられた供給流路210を通じて放出口114へと供給される。放出口114は、洗浄部110bの中央に配置されている。
【0025】
ヘッド部110の吸引口116は、ヘッド部110の外部から内部へと洗浄水W2を吸引する。吸引口116は、放出口114の周囲に配置されている。吸引口116は、洗浄部110bに形成されている。図2の例では、吸引口116は、放出口114を中心に2つの同心円状に配置されている。
【0026】
図3は、突起112の詳細構成を示す説明図である。図3(a)は、突起112の詳細構成を示す側面図である。図3(b)は、図3(a)の矢視F3bから見た突起112の詳細構成を示す正面図である。図3(c)は、図3(b)の断面F3c−F3cで切断した突起112の詳細構成を示す断面図である。
【0027】
ヘッド部110の突起112は、吸引口116を取り囲むとともに先端および側方において開口する円筒状を成す円筒突起である。本実施形態では、ヘッド部110における複数の突起112は、全て円筒突起である。他の実施形態では、ヘッド部110には、円筒突起とは別に、円筒突起とは異なる他の突起(例えば、突起片、植毛など)が設けられていてもよい。
【0028】
突起112は、吸引口116に繋がる吸引流路112fを形成する。突起112は、先端に開口112tを形成するとともに、側方に開口112sを形成する。突起112は、吸引口116を取り囲む複数の突起片112pを有する。1つの突起112は、4つの突起片112pを有し、これら4つの突起片112pの先端に1つの開口112tを形成するとともに、これら4つの突起片112pの各間に4つの開口112sを形成する。
【0029】
口腔内の洗浄水W2は、複数の突起112における開口112tおよび開口112sから吸引流路112fを経て吸引口116へと吸引される。吸引口116へと吸引された洗浄水W2は、ヘッド部110およびネック部120の内部に設けられた吸引流路220を通じて洗浄水処理器300へと回収される。
【0030】
以上説明した第1実施形態によれば、吸引口116から離れた位置に存在する洗浄水W2を、円筒突起である突起112によって形成される吸引流路112fを通じて吸引できる。したがって、吸引口116から直接的に洗浄水W2を吸引する場合と比較して、洗浄水W2の吸引漏れを抑制できる。その結果、口腔からの洗浄水の流出や洗浄水の誤飲を抑制できる。
【0031】
また、円筒突起である突起112は、吸引口116を取り囲む複数の突起片112pを有していているため、歯を磨く機能を損なうことなく吸引流路112fを形成できる。
【0032】
また、複数の吸引口116は、放出口114を中心に同心円状に配置されていているため、内側の吸引口116で吸引しきれない洗浄水W2を外側の吸引口116で吸引できるため、洗浄水W2の吸引漏れをいっそう抑制できる。
【0033】
B.第2実施形態
図4は、第2実施形態における突起113の詳細構成を示す説明図である。図4(a)は、突起113の詳細構成を示す側面図である。図4(b)は、図4(a)の矢視F4bから見た突起113の詳細構成を示す正面図である。図4(c)は、図4(b)の断面F4c−F4cで切断した突起113の詳細構成を示す断面図である。
【0034】
第2実施形態の口腔洗浄装置10は、図3の突起112に代えて図4の突起113が歯ブラシ100のヘッド部110に設けられている点を除き、第1実施形態と同様である。第2実施形態の突起113は、吸引口116の外周に沿って植え付けられた植毛によって構成された円筒突起である。本実施形態では、突起113は、吸引口116の外周に沿って植え付けられた複数の毛束113bによって構成されている。毛束113bは、複数の植毛をまとめた束である。
【0035】
突起113は、吸引口116に繋がる吸引流路113fを形成する。突起113は、先端に開口113tを形成するとともに、側方に開口113sを形成する。1つの突起113は、複数の毛束113bを有し、これら複数の毛束113bの先端に1つの開口113tを形成するとともに、これら複数の毛束113bの各間に複数の開口113sを形成する。
【0036】
口腔内の洗浄水W2は、複数の突起113における開口113tおよび開口113sから吸引流路113fを経て吸引口116へと吸引される。吸引口116へと吸引された洗浄水W2は、ヘッド部110およびネック部120の内部に設けられた吸引流路220を通じて洗浄水処理器300へと回収される。
【0037】
以上説明した第2実施形態によれば、吸引口116から離れた位置に存在する洗浄水W2を、円筒突起である突起113によって形成される吸引流路113fを通じて吸引できる。したがって、吸引口116から直接的に洗浄水W2を吸引する場合と比較して、洗浄水W2の吸引漏れを抑制できる。その結果、口腔からの洗浄水の流出や洗浄水の誤飲を抑制できる。
【0038】
また、円筒突起である突起113は、吸引口116の外周に沿って植え付けられた植毛である毛束113bによって構成されているため、歯を磨く機能を損なうことなく吸引流路113fを形成できる。
【0039】
C.その他の実施形態
本明細書に開示する技術は、上述した実施形態、実施例および変形例に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現できる。例えば、上述した実施形態、実施例および変形例における技術的特徴のうち、発明の概要の欄に記載した各形態における技術的特徴に対応するものは、上述の課題の一部または全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部または全部を達成するために、適宜、差し替えおよび組み合わせることができる。また、本明細書中に必須なものとして説明されていない技術的特徴については、適宜、削除できる。
【0040】
ヘッド部110は、放出口114において洗浄水W1を放出する力、ならびに、吸引口116において洗浄水W2を吸引する力の少なくとも一方を用いて、複数の突起を振動可能に構成されていてもよい。これによって、別途動力源を用いることなく、複数の突起の振動を利用して歯を磨く機能を実現できる。例えば、ヘッド基部110aに対して放出口114を中心に洗浄部110bを回転可能に構成した上で、放出口114において洗浄水W1を放出する力、ならびに、吸引口116において洗浄水W2を吸引する力の少なくとも一方を受け止める羽根(フィン)を洗浄部110bに形成することが考えられる。
【符号の説明】
【0041】
10…口腔洗浄装置
100…歯ブラシ
110…ヘッド部
110a…ヘッド基部
110b…洗浄部
112…突起
112f…吸引流路
112p…突起片
112s…開口
112t…開口
113…突起
113b…毛束
113f…吸引流路
113s…開口
113t…開口
114…放出口
116…吸引口
120…ネック部
130…把柄部
140…操作スイッチ
200…接続チューブ
210…供給流路
220…吸引流路
300…洗浄水処理器
305…バッテリ
310…タンク
320…送出ポンプ
330…吸引ポンプ
340…濾過フィルタ
W1…洗浄水
W2…洗浄水
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2019年9月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
口腔洗浄装置であって、
ブラシと、
接続チューブを通じて前記歯ブラシとの間で洗浄水をやり取りする本体部と
を備え、
前記歯ブラシは、
複数の突起が設けられたヘッド部と、
前記ヘッド部から延びたネック部と、
前記ネック部から延びた把柄部と
を備え、
前記ヘッド部は、
前記ヘッド部の内部から外部へと洗浄水を放出する放出口と、
前記放出口の周囲に配置され、前記ヘッド部の外部から内部へと洗浄水を吸引する複数の吸引口と、
前記複数の突起のうち少なくとも1つの突起を構成し、前記吸引口を取り囲むとともに先端および側方において開口する円筒状を成し、前記吸引口に繋がる吸引流路を形成する円筒突起と
を有し、
前記本体部は、
洗浄水を貯留するタンクと、
前記タンクに貯留されている洗浄水を、前記把柄部から前記ネック部を通じて前記ヘッド部の前記放出口へと送出する送出ポンプと、
前記ヘッド部の前記吸引口からの洗浄水を、前記ネック部を通じて前記把柄部から吸引する吸引ポンプと、
前記吸引ポンプによって吸引され前記タンクへと回収される洗浄水を濾過する濾過フィルタと
を含む、口腔洗浄装置。
【請求項2】
請求項1に記載の口腔洗浄装置であって、
前記円筒突起は、前記吸引口を取り囲む複数の突起片を有する、口腔洗浄装置
【請求項3】
請求項1に記載の口腔洗浄装置であって、
前記円筒突起は、前記吸引口の外周に沿って植え付けられた植毛によって構成されている、口腔洗浄装置
【請求項4】
請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の口腔洗浄装置であって、
前記複数の吸引口は、前記放出口を中心に同心円状に配置されている、口腔洗浄装置
【請求項5】
請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の口腔洗浄装置であって、
前記ヘッド部は、前記放出口において洗浄水を放出する力、ならびに、前記吸引口において洗浄水を吸引する力の少なくとも一方を用いて、前記複数の突起を振動可能に構成されている、口腔洗浄装置