特開2020-196085(P2020-196085A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日本精工株式会社の特許一覧
<>
  • 特開2020196085-非接触給電式回転モジュール 図000003
  • 特開2020196085-非接触給電式回転モジュール 図000004
  • 特開2020196085-非接触給電式回転モジュール 図000005
  • 特開2020196085-非接触給電式回転モジュール 図000006
  • 特開2020196085-非接触給電式回転モジュール 図000007
  • 特開2020196085-非接触給電式回転モジュール 図000008
  • 特開2020196085-非接触給電式回転モジュール 図000009
  • 特開2020196085-非接触給電式回転モジュール 図000010
  • 特開2020196085-非接触給電式回転モジュール 図000011
  • 特開2020196085-非接触給電式回転モジュール 図000012
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-196085(P2020-196085A)
(43)【公開日】2020年12月10日
(54)【発明の名称】非接触給電式回転モジュール
(51)【国際特許分類】
   B25J 19/00 20060101AFI20201113BHJP
   B25J 9/08 20060101ALI20201113BHJP
   H02J 50/10 20160101ALI20201113BHJP
【FI】
   B25J19/00 F
   B25J9/08
   H02J50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2019-103544(P2019-103544)
(22)【出願日】2019年6月3日
(71)【出願人】
【識別番号】000004204
【氏名又は名称】日本精工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109380
【弁理士】
【氏名又は名称】小西 恵
(74)【代理人】
【識別番号】100109036
【弁理士】
【氏名又は名称】永岡 重幸
(72)【発明者】
【氏名】大石 保徳
(72)【発明者】
【氏名】尾崎 学士
【テーマコード(参考)】
3C707
【Fターム(参考)】
3C707BS09
3C707CU09
3C707CX01
3C707CX03
3C707CY03
3C707CY04
3C707CY12
3C707GS11
3C707HS28
3C707HT21
(57)【要約】
【課題】アームの取り付けや追加等の作業を容易に行うことができる非接触給電式回転モジュールを提供すること。
【解決手段】ロボットに用いられる非接触給電式回転モジュールであって、前記ロボットの第1アームと、前記第1アームの中に設けられ、前記第1アームを回動させる第1アクチュエータと、前記第1アームの中または前記第1アクチュエータの出力軸に設けられ、第1供給要素から電力を非接触で受け取る受け取り要素と、前記電力を前記受け取り要素から前記第1アクチュエータに伝達するために、前記第1アームの中で、前記受け取り要素から前記第1アクチュエータに延びる第1ケーブルと、前記アームに繋がる他のアームに設けられた第2アクチュエータに電力を供給する第2供給要素に、前記電力を前記受け取り要素から伝達するために、前記第1アームの中で、前記受け取り要素から前記第2供給要素に延びる第2ケーブルと、を備える。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボットに用いられる非接触給電式回転モジュールであって、
前記ロボットの第1アームと、
前記第1アームの中に設けられ、前記第1アームを回動させる第1アクチュエータと、
前記第1アームの中または前記第1アクチュエータの出力軸に設けられ、第1供給要素から電力を非接触で受け取る受け取り要素と、
前記電力を前記受け取り要素から前記第1アクチュエータに伝達するために、前記第1アームの中で、前記受け取り要素から前記第1アクチュエータに延びる第1ケーブルと、
前記第1アームに繋がる他のアームに設けられた第2アクチュエータに電力を供給する第2供給要素に、前記電力を前記受け取り要素から伝達するために、前記第1アームの中で、前記受け取り要素から前記第2供給要素に延びる第2ケーブルと、
を備えることを特徴とする非接触給電式回転モジュール。
【請求項2】
前記受け取り要素は前記第1アクチュエータの出力軸に設けられ、前記第1供給要素は前記出力軸が取り付けられる構造体に設けられることを特徴とする請求項1に記載の非接触給電式回転モジュール。
【請求項3】
前記第2供給要素は、前記第1アームに取り付けられることを特徴とする請求項1または2に記載の非接触給電式回転モジュール。
【請求項4】
前記第1アクチュエータを貫通し、前記第1アクチュエータの中心軸に沿って設けられた中空軸を備え、前記第1ケーブルは前記中空軸を通った後に前記第1アクチュエータに接続されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の非接触給電式回転モジュール。
【請求項5】
前記中空軸は、前記受け取り要素に固定されていることを特徴とする請求項4に記載の非接触給電式回転モジュール。
【請求項6】
前記中空軸は、前記第1アームに固定され、前記第1アームと共に回動することを特徴とする請求項4に記載の非接触給電式回転モジュール。
【請求項7】
前記第1供給要素と前記受け取り要素は、所定間隔で、前記第1アームの中に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の非接触給電式回転モジュール。
【請求項8】
前記第1アクチュエータを貫通し、前記第1アクチュエータの中心軸に沿って設けられた中空軸を備え、前記第1供給要素には、前記中空軸を通って前記第1アクチュエータの出力軸の外に延びるケーブルが接続されていることを特徴とする請求項7に記載の非接触給電式回転モジュール。
【請求項9】
前記中空軸は、前記第1供給要素に固定されていることを特徴とする請求項7または8に記載の非接触給電式回転モジュール。
【請求項10】
前記中空軸は、前記第1アームに固定されておらず、前記第1アームと共に回動しないことを特徴とする請求項7から9のいずれか1項に記載の非接触給電式回転モジュール。
【請求項11】
前記受け取り要素は、前記第1アームに固定され、前記第1アームと共に回動することを特徴とする請求項7から10のいずれか1項に記載の非接触給電式回転モジュール。
【請求項12】
前記受け取り要素は前記第1アームの中に設けられ、前記第1供給要素は前記第1アームを挟んで、前記出力軸とは反対側に設けられることを特徴とする請求項1に記載の非接触給電式回転モジュール。
【請求項13】
前記第2供給要素は前記第1アームに取り付けられることを特徴とする請求項12に記載の非接触給電式回転モジュール。
【請求項14】
前記第1アームは、前記他のアームを取り付けるためのリンク部材を有することを特徴とする請求項12または13に記載の非接触給電式回転モジュール。
【請求項15】
前記第1アクチュエータと前記出力軸の間に、減速機構を備えることを特徴とする請求項1から14のいずれか1項に記載の非接触給電式回転モジュール。
【請求項16】
前記第1アクチュエータは、ダイレクトドライブモータであることを特徴とする請求項1から15のいずれか1項に記載の非接触給電式回転モジュール。
【請求項17】
請求項1から16のいずれか1項に記載の非接触給電式回転モジュールを備えるロボット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロボットに用いられる非接触給電式回転モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な多関節ロボットでは、関節を回転させるためのアクチュエータ(モータ)への給電やエンコーダの回転情報の通信は有線で行われているため、ロボットの内側や外側にケーブル配線を施す必要がある。また、ロボットの動きに合わせケーブルも動く必要がある。さらに、ロボットの関節にはケーブルが有るため、関節が無限回転することは不可能である。
これら課題に対し、ケーブルの途中に非接触給電ユニットを用いる技術が特許文献1に開示されている。特許文献1のロボットは、第1アームと第2アームを有する多関節ロボットである。特許文献1では、第1アームと第2アームの間に回転軸モジュールが設けられており、回転軸モジュールは、アクチュエータと、当該アクチュエータを取り付けるケースとを備えている。アクチュエータは、第1アームと一体的に動作する固定部材と、第2アームと一体的に回動する可動部材とを有する。アクチュエータを駆動するモータは、回転軸モジュールのケースに取り付けられている。アクチュエータへの給電や信号送信は線条体(ケーブル)を介して行われる。特許文献1には、当該ケーブルの途中に、電気を伝達するワイヤレス伝達部を設けた構成が開示されている。ワイヤレス伝達部は、アクチュエータの内部に位置している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017−159397号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されている構成では、2つのアームの間にアクチュエータが設けられている。つまり、アクチュエータは、アームの外部に設けられている。また、アクチュエータを駆動するモータも、アームの外部に設けられている。さらに、ケーブルの途中に設けられるワイヤレス伝達部も、アームの外部に設けられている。このように、特許文献1の構成では、アームの外部に種々の部品が配置されているので、アームの周囲の構造が複雑になり、アームを追加する際の作業が煩雑になる。
そこで、本発明は、アームの取り付けや追加等の作業を容易にできる構成を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明の一つの態様によるロボットに用いられる非接触給電式回転モジュールは、前記ロボットの第1アームと、前記第1アームの中に設けられ、前記第1アームを回動させる第1アクチュエータと、前記第1アームの中または前記第1アクチュエータの出力軸に設けられ、第1供給要素から電力を非接触で受け取る受け取り要素と、前記電力を前記受け取り要素から前記第1アクチュエータに伝達するために、前記第1アームの中で、前記受け取り要素から前記第1アクチュエータに延びる第1ケーブルと、前記第1アームに繋がる他のアームに設けられた第2アクチュエータに電力を供給する第2供給要素に、前記電力を前記受け取り要素から伝達するために、前記第1アームの中で、前記受け取り要素から前記第2供給要素に延びる第2ケーブルと、を備える。
【0006】
このような構成にすることで、アームの取り付けや追加等の作業を容易にできる。例えば、アームを基台に取り付ける場合、第1供給要素が基台に設けられていれば、第1アクチュエータの出力軸を基台に取り付けるだけでよい。第1供給要素と受け取り要素との間の電力伝達は、非接触で行われるので、第1供給要素を受け取り要素に繋ぐ配線は不要である。アームの中には、当該アームを回動させる第1アクチュエータと、第1アクチュエータへの電力供給ケーブルとが設けられているので、第1アクチュエータは、第1受け取り要素から電力を受け取ることができ、当該アームも回動させることができる。当該アームに他のアーム(第2アーム)を追加する場合は、第2供給要素が第1アームに設けられているならば、第2アームの第2アクチュエータの出力軸を第1アームに取り付けるだけでよい。
【0007】
また、前記非接触給電式回転モジュールにおいて、前記第1アクチュエータは、前記第1アクチュエータの中心軸に沿って設けられた中空軸を備え、前記第1ケーブルは前記中空軸を通った後に前記第1アクチュエータに電気的に接続されてもよい。このような構成にすることで、前記第1アクチュエータを前記受け取り要素の近傍に配置することができる。前記中空軸は、前記受け取り要素に固定されてもよい。
【0008】
また、前記非接触給電式回転モジュールは、前記第1アクチュエータと前記出力軸の間に、減速機構を備えてもよい。このような構成にすることで、前記第1アクチュエータの回動速度を所望の速度に減速することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一つの態様によれば、ロボットのアームの取り付けや追加等の作業を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は実施形態1による非接触給電式回転モジュールを備える多関節ロボットの概略外形図である。
図2図2図1のロボットの概略断面図である。
図3図3は非接触給電パッドの概略図である。
図4図4は実施形態1の変形例を示す概略図である。
図5図5は実施形態2による非接触給電式回転モジュールを備える多関節ロボットの概略外形図である。
図6図6図5のロボットの概略断面図である。
図7図7は実施形態2の第1変形例を示す概略図である。
図8図8は実施形態2の第2変形例を示す概略図である。
図9図9は実施形態3による非接触給電式回転モジュールを備える多関節ロボットの概略断面図である。
図10図10は実施形態3の変形例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
なお、本発明の範囲は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で変更及び修正等をすることが可能である。
【0012】
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1図3に基づいて説明する。
<ロボットの構成>
図1は、本発明の実施形態1によるロボット10の概略外形図である。ロボット10は、第1アーム12と第2アーム14とを有する。ロボット10は基台16に設けられている。基台16は、床17に設置される本体16aと、本体16aの左上から延出する支持部16bとを有する。ロボット10の第1アーム12が、基台16の支持部16bに取り付けられている。
ロボット10は、基台16と第1アーム12との間に第1関節部18を有している。第1関節部18はフランジ部18aを有している。フランジ部18aをボルト(図示せず)によって基台16の支持部16bに固定することにより、第1関節部18は基台16の支持部16bに固定される。第1関節部18は、第1アーム12と接続される位置にボス部18bを有している。符号J1は、第1アーム12の回転中心軸を示している。
【0013】
また、ロボット10は、第1アーム12と第2アーム14の間に第2関節部20を有している。第2関節部20はフランジ部20aを有している。フランジ部20aをボルト(図示せず)によって第1アーム12の表面に固定することにより、第2関節部20は第1アーム12に固定される。第2関節部20は、第2アーム12と接続される位置にボス部20bを有している。符号J2は第2アーム14の回転中心軸を示している。
第1アーム12は、第1関節部18を介して、基台16の支持部16bから水平に延びている。第1関節部18は中空円筒部材である。第2アーム14は、第2関節部20を介して、第1アーム12から上方向に延びている。第2関節部20も中空円筒部材である。本実施形態のロボット10は、2つのアーム12及び14を有する多関節ロボットである。
【0014】
ロボット10から隔てられた位置に、電源35及び制御装置36が設けられている。ロボット10には、電源35及び制御装置36から供給ケーブル37を介して、電力及び制御信号が供給される。ロボット10は、制御装置36から受信する制御信号に基づいて動作する。ロボット10から制御装置36に送信される信号(例えば、アクチュエータの回転速度等の検出信号)も、供給ケーブル37を通る。供給ケーブル37は、基台16の中を通って、第1関節部18の近傍まで延びる(図2)。尚、本明細書において、ケーブルという用語は、物理的に1本の線を意味するのではなく、電力及び信号を伝達するのに必要な数の線の集合体を意味する。
【0015】
<第1アーム>
図2は、図1のロボット10の概略断面図である。図2に示すように、第1アーム12の中に第1アクチュエータ22が設けられている。図2において、第1アクチュエータ22には符号ACTが付けられている。第1アクチュエータ22は、第1アーム12の左側に位置している。本実施形態では、第1関節部18が第1アクチュエータ22の出力軸として用いられる。第1アクチュエータ22は、例えば、ダイレクトドライブモータである。第1アクチュエータ22は、ロータ、ステータ及びコイル(図示せず)を有している。また、第1アクチュエータ22は、ロータ、ステータ及びコイルを収容する筐体を有している。
【0016】
第1アクチュエータ22の筐体は、第1アーム12に結合しており、第1アーム12と共に回転する。つまり、第1アクチュエータ22のロータが回転すると、基台16に対して第1アクチュエータ22の筐体が回転し、第1アーム12も回転する。第1アーム12の回転は、第1アクチュエータ22の出力軸である第1関節部18を中心とした回転である。図1では、第1アーム12の回転は、軸J1回りの回転として示されている。
【0017】
第1関節部18は断面コの字状の中空円筒部材である。第1関節部18の中には、一対の非接触給電パッドである第1授側パッド24と第1受側パッド26が設けられている。第1授側パッド24の半分は、基台16の支持部16bに埋設されている。第1受側パッド26は、所定間隔をおいて、第1授側パッド24の右に位置している。つまり、第1授側パッド24と第1受側パッド26は、非接触である。第1授側パッド24は、例えば、基台16に貼り付けられるか、ボルトにより固定される。ボルトにより固定される場合、第1授側パッド24の周囲に、複数のボルト孔が形成される。
【0018】
第1授側パッド24と第1受側パッド26の各々は、図3に示すように、円柱状のパッドであり、第1授側パッド24から第1受側パッド26へ非接触で電力や信号を伝達することができる。第1授側パッド24と第1受側パッド26の間の電力・信号伝達は、例えば、電磁誘導方式、電磁界共鳴方式または電波方式で行われる。本実施形態では、第1授側パッド24と第1受側パッド26をまとめて、第1非接触給電ユニット32と称する。
【0019】
図2に戻る。第1受側パッド26からは第1中空軸28aが延びて、第1アクチュエータ22を貫通している。第1中空軸28aは、第1アクチュエータ22の中心軸J1に沿って延びており、左端が第1受側パッド26に固定され、右端が第1アーム12に固定されている。また、第1アクチュエータ22の中には、第2中空軸28bが設けられている。第2中空軸28bは、第1中空軸28aと同一の中心軸を有する。第1中空軸28aは、第2中空軸28bの中を延びる。第2中空軸28bの左端は第1関節部18のボス部18bに挿入されている。第2中空軸28bは第1関節部18に固定されており、第1中空軸28aは、第2中空軸28bの中で回転可能である。第1受側パッド26は、第1中空軸28aを介して、第1アーム12と結合されており、第1アーム12と共に回転する。
【0020】
第1受側パッド26からは、右方向に第1ケーブル29が延びている。第1ケーブル29は、第1中空軸28aを通って第1アクチュエータ22の右端から出る。そして、第1ケーブル29は、第1分岐ケーブル29aと第2分岐ケーブル29bに分岐する。第1分岐ケーブル29aは第1アクチュエータ22に接続され、第2分岐ケーブル29bは第1アーム12に設けられている第2授側パッド44に接続されている。第1アーム12は、第2授側パッド44を取り付けるための窪み部33を有する。第2授側パッド44は第1アーム12に取り付けられている(第2授側パッド44の半分は、第1アーム12に埋設されている)が、第2アーム14に電力及び信号を送信するために設けられたパッドである。第2授側パッド44は、第1アーム12と結合しており、第1アーム12と共に回動する。第2授側パッド44は、例えば、第1アーム12に貼り付けられるか、ボルトにより固定される。ボルトにより固定される場合、第2授側パッド44の周囲に、複数のボルト孔が形成される。
尚、第1ケーブル29は途中から分岐せずに、初めから2本のケーブルに分けてもよい。あるいは、2本のケーブルを用いて、1本目のケーブルで第1受側パッド26と第1アクチュエータ22とを接続し、2本目のケーブルで第1アクチュエータ22と第2授側パッド44とを接続するように構成してもよい。
【0021】
図1で説明したように、電源35及び制御装置36からの電力及び信号は、供給ケーブル37を通ってロボット10に供給される。図2に示すように、供給ケーブル37は、基台16の本体16a及び支持部16bの中を通って、第1授側パッド24まで延びている。供給ケーブル37と第1授側パッド24との接続は、例えば、差し込み式のソケットで行われる。この場合、例えば、供給ケーブル37の先端に雄型のソケットが設けられ、第1授側パッド24に雌型のソケットが設けられる。
【0022】
よって、電源35及び制御装置36から供給されてくる電力及び信号は、供給ケーブル37を通って第1授側パッド24に伝達され、第1授側パッド24から非接触で第1受側パッド26に伝達される。その後、電力及び信号は、第1受側パッド26から第1ケーブル29及び第1分岐ケーブル29aを通って第1アクチュエータ22に伝達されると共に、第1ケーブル29及び第2分岐ケーブル29bを通って第2授側パッド44に伝達される。第1アクチュエータ22は、伝達された電力及び信号により回転駆動される。
基台16は、第1関節部(出力軸)18が取り付けられる構造体の一例である。
【0023】
<第2アーム>
第2関節部20の中に、第2の一対の非接触給電パッドである第2授側パッド44と第2受側パッド46が設けられている。第2受側パッド46は、所定間隔をおいて第2授側パッド44の上に位置している。また、第2アーム14の中に第2アクチュエータ42が設けられている。図2において、第2アクチュエータ42にも符号ACTが付けられている。
【0024】
第2アクチュエータ42は、第2アーム14の下側に位置している。本実施形態では、第2関節部20が第2アクチュエータ42の出力軸として用いられる。第2アクチュエータ42は、例えば、第1アクチュエータ22と同じモータである。第2アクチュエータ42の筐体は、第2アーム14に結合しており、第2アーム14と共に回転する。つまり、第2アクチュエータ42のロータが回転すると、第2アクチュエータ42の筐体が回転し、第2アーム14も回転する。第2アーム14の回転は、第2アクチュエータ22の出力軸である第2関節部20を中心とした回転である。図1では、第2アーム14の回転は、軸J2回りの回転として示されている。
第2アーム14用の第2授側パッド44と第2受側パッド46は、第1アーム12用の第1授側パッド24と第1受側パッド26と同じ形状及び機能を有する。本実施形態では、第2授側パッド44と第2受側パッド46をまとめて、第2非接触給電ユニット51と称する。
【0025】
第2受側パッド46からは第1中空軸48aが延びて、第2アクチュエータ42を貫通している。第1中空軸48aは、第2アクチュエータ42の中心軸J2に沿って延びている。また、第2アクチュエータ42の中には、第2中空軸48bが設けられている。第2中空軸48bは、第1中空軸48aと同一中心軸を有する。第1中空軸48aは、第2中空軸48bの中を延びる。第2中空軸48bの下端は第2関節部20のボス部20bに挿入されている。第2中空軸48bは第2関節部20に固定されており、第1中空軸48aは、第2中空軸48bの中で回転可能である。
【0026】
第2受側パッド46からは、第2ケーブル49が延びている。第2ケーブル49は、第1中空軸48aを通って第2アクチュエータ42の上端から出る。そして、第2ケーブル49は、第3分岐ケーブル49aと第4分岐ケーブル49bに分岐する。第3分岐ケーブル49aは第2アクチュエータ42に接続され、第4分岐ケーブル49bは第2アーム14の左側面に形成されている窪み部53に露出する。第2受側パッド46は、第1中空軸48aを介して第2アーム14と結合されており、第2アーム14と共に回転する。
尚、第2ケーブル49は途中から分岐せずに、初めから2本のケーブルに分けてもよい。あるいは、2本のケーブルを用いて、1本目のケーブルで第2受側パッド46と第2アクチュエータ42とを接続し、2本目のケーブルで第2アクチュエータ42と次の授側パッド(例えば後述の第3授側パッドS)とを接続するように構成してもよい。
【0027】
尚、図2において2点鎖線で示されているように、第3授側パッドSが第2アーム14に取り付けられてもよい。第3授側パッドSが第2アーム14に取り付けられる場合、第4分岐ケーブル49bが第3授側パッドSに接続される。
また、第3授側パッドSを設けないで、第2アーム14にエンドエフェクタを取り付けてもよい。
【0028】
図1及び図2に示すように、電源35及び制御装置36からの電力及び信号は、上述したように、第1アーム12を通った後、第2授側パッド44に到達する。当該電力及び信号は、第2授側パッド44から非接触で受側パッド46に伝達される。そして、電力及び信号は、第2受側パッド46から第2ケーブル49及び第3分岐ケーブル49aを通って第2アクチュエータ42に伝達される。第2アクチュエータ42は、伝達された電力及び信号により回転駆動される。第3授側パッドSまたはエンドエフェクタが第2アーム14に取り付けられる場合、当該電力及び信号は、第2ケーブル49及び第4分岐ケーブル49bを通って第3授側パッドSまたはエンドエフェクタに伝達される。
【0029】
<実施形態1の効果>
以上説明したように、本実施形態のロボット10によれば、第1アーム12を基台16に取り付ける際には、第1授側パッド24を基台16の支持部16bに固定し、第1関節部18のフランジ部18aを基台16の支持部16bに固定すればよい。また、第2アーム14を第1アーム12に取り付ける際には、第2授側パッド44を第1アーム12に固定し、第2関節部20のフランジ部20aを第1アーム12に固定すればよい。よって、第1アーム12の取り付け作業を容易に行うことができると共に、第2アーム14の追加作業(第1アーム12への取り付ける作業)を容易に行うことができる。
本実施形態では、第1授側パッド24、第1受側パッド26、第1関節部18、第1アーム12、第1アクチュエータ22、第1ケーブル29、第1分岐ケーブル29a、第2分岐ケーブル29b、第1中空軸28a及び第2中空軸28bをまとめて非接触給電式回転モジュールと称する。つまり、本実施形態によれば、多関節ロボットの関節及びその先のアームを容易に追加していくことが可能な非接触給電式回転モジュールが提供される。
【0030】
また、本実施形態では、関節部18、20に非接触給電ユニット32、51を用いることでアクチュエータ22、42への給電や通信を非接触で行うことができるようになり、ケーブルの断線の防止や関節部の無限回転を可能にしている。一般的な多関節ロボットではアクチュエータへの給電はケーブルを用いており、ロボットが可動する際、ケーブルが可動したり擦れたりすることで断線する虞がある。また、ケーブルがあるため関節部は無限回転することが不可能であり、ロボットの可動効率を低下させる一因となっている。本実施形態では関節部18、20のケーブル(有線)を非接触給電ユニット32、51に置き換え、非接触給電ユニット32と51の間のケーブル29、29a、29bは第1アーム12の内部に格納することで、ケーブル29、29a、29bは回動しない(捩じれない)。よって、第1アーム12及び第2アーム14は無限回転が可能となる。
【0031】
尚、第1授側パッド24と第1受側パッド26は、非接触で電力や信号を伝達する一対の要素の一例であり、パッド以外の要素を使用してもよい。例えば、第1授側パッド24と第1受側パッド26の代わりに、コイルを使用してもよい。第2授側パッド44と第2受側パッド46についても、同様に、パッド以外の要素に置換してもよい。
また、第1授側パッド24と第1受側パッド26は、非接触で電力のみを伝達する一対の要素として用いてもよいし、非接触で信号のみを伝達する一対の要素として用いてもよい。
【0032】
<変形例>
図4は実施形態1の変形例のロボット10Aを示す概略断面図である。以下、実施形態1(図2)との相違点を説明する。実施形態1と同様な要素には同じ参照番号を付けた。変形例では、アクチュエータとしてダイレクトドライブモータを使用してよいし、通常のステッピングモータを使用してもよい。また、ロボット10Aは、図1で示したように、供給ケーブル37を介して電源35及び制御装置36に接続されているとする。
図2の構造では、第1アクチュエータ22の中に2つの中空軸28a、28bが設けられていたが、図4の構造では、第1アクチュエータ22Aの中に中空軸が設けられていない。また、図2の構造では、第2アクチュエータ42の中に2つの中空軸48a、48bが設けられていたが、図4の構造では、第2アクチュエータ42Aの中に中空軸が設けられていない。
【0033】
図4の構造では、第1アクチュエータ22Aの軸22bと、第1関節部18の第2中空軸28bとの間に、第1減速機構54が設けられている。第1減速機構54は、ギア減速機構であり、第1ギア54a、第2ギア54b及び第3ギア54cを有する。また、図4の構造では、第2アクチュエータ42Aの軸42bと第2関節部20の第2中空軸48bとの間に、第2減速機構56が設けられている。第2減速機構56も、ギア減速機構であり、第1ギア56a、第2ギア56b及び第3ギア56cを有する。図4の第1アーム12Aの中には、第1減速機構54が設けられているので、第1アーム12Aの形状は、図2の第1アーム12とは異なっている。また、図4の第2アーム14Aの中には、第2減速機構56が設けられているので、第2アーム14Aの形状は、図2の第2アーム14とは異なっている。図4の第1アーム12Aの中における第1アクチュエータ22Aの配置は、図2とは異なっており、第2アーム14Aの中における第2アクチュエータ42Aの配置は、図2とは異なっている。
【0034】
図4に示すように、この変形例では、第1関節部18のボス部18bが第1アーム12Aの中に延びている。そして、第2中空軸28bがボス部18bの中に延びて、第1中空軸28aが第2中空軸28bの中に延びている。第1中空軸28aの左端には第1受側パッド26が取り付けられている。
第1アーム12の中において、第2中心軸28bの外周には第1ギア54aが設けられている。第1ギア54aは第2ギア54bに噛み合い、第2ギア54bは第3ギア54cに噛み合っている。第1アクチュエータ22Aの軸22bは第3ギア54cに結合されている。第2ギア54bは図示しない軸に支持されている。
第1受側パッド26は第1ケーブル29及び第1分岐ケーブル29aにより第1アクチュエータ22Aに接続されている。第2分岐ケーブル29bは、第2授側パッド44に接続されている。
【0035】
第2関節部20及び第2アーム14Aの構成は、第1関節部18及び第1アーム12Aと同様である。
第2関節部20のボス部20bが第2アーム14Aの中に延びている。そして、第2中空軸48bがボス部20bの中に延びて、第1中空軸48aが第2中空軸48bの中に延びている。第1中空軸48aの下端には第2受側パッド46が取り付けられている。
第2アーム14Aの中において、第2中空軸48bの外周には、第2減速機構56の第1ギア56aが設けられている。第1ギア56aは第2ギア56bに噛み合い、第2ギア56bは第3ギア56cに噛み合っている。第2アクチュエータ42Aの軸42bは第3ギア56cに結合されている。第2ギア56bは図示しない軸に支持されている。
第2受側パッド46は第1ケーブル49及び第3分岐ケーブル49aにより第2アクチュエータ42Aに接続されている。第4分岐ケーブル49bは、第3授側パッドSに接続される。
【0036】
図4に示すように、電源35及び制御装置36(図1参照)からの電力及び信号は、供給ケーブル37から第1授側パッド24に伝達される。その後、電力及び信号は、第1授側パッド24から非接触で第1受側パッド26に伝達される。そして、電力及び信号は、第1受側パッド26から第1ケーブル29及び第1分岐ケーブル29aを通って第1アクチュエータ22Aに伝達される。当該電力及び信号により駆動される第1アクチュエータ22Aの回転は、第1減速機構54により減速される。
第2分岐ケーブル29bを通って第2授側パッド44に伝達された電力及び信号は、非接触で受側パッド46に伝達される。そして、電力及び信号は、第2受側パッド46から第2ケーブル49及び第3分岐ケーブル49aを通って第2アクチュエータ42Aに伝達される。第2アクチュエータ42Aは、伝達された電力及び信号により回転駆動される。この際、第2減速機構56により、第2アクチュエータ42Aの回転は減速される。第4分岐ケーブル49bを通る電力及び信号は、第3授側パッドSに伝達される。
【0037】
上記した変形例によれば、実施形態1の効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
第1アーム12A内に第1減速機構54を設けたので、第1アクチュエータ22Aの位置を第1関節部18のボス部18bの中心軸からオフセットすることができる。この配置により、第1アクチュエータ22Aの中に、中空軸28a、28bを設ける必要がなくなる。また、第1アーム12A内に第1減速機構54を設けたので、第1アクチュエータ22Aの回転を減速することができる。
【0038】
また、第2アーム14A内に第2減速機構56を設けたので、第2アクチュエータ42Aの位置を第2関節部20のボス部20bの中心軸からオフセットすることができる。この配置により、第2アクチュエータ42Aの中に、中空軸48a、48bを設ける必要がなくなる。また、第2アーム14A内に第2減速機構56を設けたので、第2アクチュエータ42Aの回転を減速することができる。
尚、第1減速機構54及び第2減速機構56の各々は、プーリとベルトからなる減速機構に置換してもよい。
また、第1減速機構54及び第2減速機構56は、図2のように第1アクチュエータ22の中に中空軸28a、28bが延び、第2アクチュエータ42の中に中空軸48a、48bが延びる構成にも適用できる。
【0039】
<実施形態2>
図5は、本発明の実施形態2によるロボット110の概略断面図である。実施形態2では、参照番号を100番台で付けている。実施形態2で使用する第1アクチュエータ122及び第2アクチュエータ142は、実施形態1の第1アクチュエータ22及び第2アクチュエータ42と同じである。また、実施形態2の第1授側パッド124、第1受側パッド126、第2授側パッド144及び第2受側パッド146も、実施形態1の第1授側パッド24、第1受側パッド26、第2授側パッド44及び第2受側パッド46と同じである。実施形態2の基台116、電源135、制御装置136及び供給ケーブル137も、実施形態1の基台16、電源35、制御装置36及び供給ケーブル37と同じである。第1授側パッド124、第1受側パッド126、第2授側パッド144及び第2受側パッド146の取り付け方法も、実施形態1と同じである。
【0040】
図5に示すように、ロボット110は、第1アーム112と第2アーム114とを有する。第1アーム112と第2アーム114の外形はほぼ同一で、円筒形状である。ロボット110は基台116に設けられている。基台116は、床117に設置される本体116aと、本体116aの左上から延出する支持部116bとを有する。ロボット110の第1アーム112が、基台116の支持部116bに取り付けられている。
ロボット110は、基台116と第1アーム112との間に第1関節部118を有している。第1関節部118はフランジ部118aを有している。フランジ部118aをボルト(図示せず)によって基台116の支持部116bに固定することにより、第1関節部118は基台116の支持部116bに固定される。
【0041】
また、ロボット110は、第1アーム112と第2アーム114の間に第2関節部120を有している。第2関節部120はフランジ部120aを有している。フランジ部120aをボルト(図示せず)によって第1アーム112の表面に固定することにより、第2関節部120は第1アーム112に固定される。
第1アーム112は、第1関節部118を介して、基台116の支持部116bから水平に延びている。第1関節部118は中空円筒部材である。第2アーム114は、第2関節部120を介して、第1アーム112の右端部近傍から上方向に延びている。第2関節部120も中空円筒部材である。本実施形態のロボット110は、2つのアーム112及び114を有する多関節ロボットである。基台116の支持部116bの右側面には、第1コネクタ119が設けられている。
【0042】
ロボット110から隔てられた位置に、電源135及び制御装置136が設けられている。ロボット110には、電源135及び制御装置136から供給ケーブル137を介して、電力及び制御信号が供給される。ロボット110から制御装置136に送信される信号(例えば、アクチュエータの回転速度等の検出信号)も、供給ケーブル137を通る。供給ケーブル137は、基台116の中を通って、第1関節部118の近傍まで延びる(図6)。
【0043】
<第1アーム>
図6は、図5のロボット110の概略断面図である。図6に示すように、第1アーム112の中に第1アクチュエータ122が設けられている。第1アクチュエータ122は、第1アーム112の左側に位置している。本実施形態では、第1関節部118が第1アクチュエータ122の出力軸として用いられる。第1アクチュエータ122は例えば、ダイレクトドライブモータである。第1アクチュエータ122は、ロータ、ステータ及びコイル(図示せず)を有している。また、第1アクチュエータ122は、ロータ、ステータ及びコイルを収容する筐体を有している。第1アクチュエータ122の筐体は、第1アーム112に結合しており、第1アーム112と共に回転する。つまり、第1アクチュエータ122のロータが回転すると、基台116に対して第1アクチュエータ122の筐体が回転し、第1アーム112も回転する。第1アーム112の回転は、第1アクチュエータ122の出力軸である第1関節部118を中心とした回転である。図5では、第1アーム112の回転は、軸J1回りの回転として示されている。
【0044】
第1アーム112の中には、第1アクチュエータ122だけでなく、一対の非接触給電パッドである第1授側パッド124と第1受側パッド126も設けられている。第1授側パッド24は、第1アクチュエータ122の右に位置し、第1受側パッド126は第1授側パッド124の右に位置している。第1授側パッド124と第1受側パッド126は、所定間隔を有して設けられている。つまり、第1授側パッド124と第2受側パッド126は、非接触である。第1授側パッド124の上方において、第1アーム112の外周面112aには第2コネクタ127が設けられている。第1授側パッド124と第1受側パッド126をまとめて、第1非接触給電ユニット132と称する。
【0045】
第1アクチュエータ122の中心側には、第1アクチュエータ122をその中心軸に沿って貫通する中空軸128が設けられている。中空軸128の左端は、第1関節部118に挿入され、第1関節部118に固定されている。また、第1授側パッド124は、中空軸128の右端に固定されている。第1授側パッド124は、第1ケーブル129によって第1コネクタ119に接続されている。第1ケーブル129は、中空軸128の中を延びている。
第1受側パッド126と第1アクチュエータ122は、第2ケーブル130により接続されている。第2ケーブル130は、第1アーム112に埋設されている。第1受側パッド126は、第1アーム112と結合されており、第1アーム112と共に回転する。第1受側パッド126と第2コネクタ127は、第3ケーブル131により接続されている。第3ケーブル131は、第1アーム112に埋設されている。
【0046】
供給ケーブル137は、基台116の本体116a及び支持部116bを通って、第1コネクタ119まで延びている。よって、図5及び図6に示すように、電源135及び制御装置136から供給されてくる電力及び信号は、供給ケーブル137を通って第1コネクタ119に伝達され、第1コネクタ119から第1ケーブル129を通って第1授側パッド124に伝達される。その後、電力及び信号は、第1授側パッド124から非接触で第1受側パッド126に伝達される。そして、電力及び信号は、第1受側パッド126から第2ケーブル130を通って第1アクチュエータ122に伝達されると共に、第2ケーブル130から分岐した第3ケーブル131を通って第2コネクタ127に伝達される。第1アクチュエータ122は、伝達された電力及び信号により回転駆動される。
供給ケーブル137と第1アーム112との電気的な接続は、第1コネクタ119のみを用いて行われる。
尚、第2ケーブル130は途中から分岐せずに、初めから2本のケーブルに分けてもよい。例えば、1本目のケーブルで第1受側パッド126と第2コネクタ127とを接続し、2本目のケーブルで第1受側パッド126と第1アクチュエータ122とを接続するように構成してもよい。あるいは、1本目のケーブルで第1受側パッド126と第1アクチュエータ122とを接続し、2本目のケーブルで第1アクチュエータ122と第2コネクタ127とを接続するように構成してもよい。
【0047】
<第2アーム>
第2アーム114の中に第2アクチュエータ142が設けられている。第2アクチュエータ142は、第2アーム114の下側に位置している。本実施形態では、第2関節部120が第2アクチュエータ142の出力軸として用いられる。第2アクチュエータ142の筐体は、第2アーム114に結合しており、第2アーム114と共に回転する。つまり、第2アクチュエータ142のロータが回転すると、第2アクチュエータ142の筐体が回転し、第2アーム114も回転する。第2アーム114の回転は、第2アクチュエータ122の出力軸である第2関節部120を中心とした回転である。図5では、第2アーム114の回転は、軸J2回りの回転として示されている。
【0048】
第2アーム114の中には、第2アクチュエータ142だけでなく、一対の非接触給電パッドである第2授側パッド144と第2受側パッド146も設けられている。第2授側パッド144は、第2アクチュエータ142の上に位置し、第2受側パッド146は授側パッド144の上に位置している。第2授側パッド144と第2受側パッド146は、所定間隔を有して設けられている。つまり、第2授側パッド144と第2受側パッド146は、非接触である。第1アーム114の中に設けられている第2授側パッド144と第2受側パッド146は、第1アーム112の中に設けられている第1授側パッド124と第1受側パッド126と同じ形状及び機能を有する。第2授側パッド144と第2受側パッド146をまとめて、第2非接触給電ユニット151と称する。
第2アーム114の外周面114aには第3コネクタ147が設けられている。
【0049】
第2アクチュエータ142の中には、第2アクチュエータ142をその中心軸に沿って貫通する中空軸148が設けられている。中空軸148の下端は第2関節部120に挿入されている。中空軸148は第2関節部120に固定されている。また、第2授側パッド144は、中空軸28の上端に固定されている。第2授側パッド144は、第4ケーブル149によって第2コネクタ127に接続されている。第4ケーブル149は、中空軸148の中を延びている。
第2受側パッド146と第2アクチュエータ142は、第5ケーブル150により接続されている。第5ケーブル150は、第2アーム114に埋設されている。第2受側パッド146は、第2アーム114と結合されており、第2アーム114と共に回転する。
第2受側パッド146は、第6ケーブル153により第3コネクタ147に接続されている。
【0050】
図5及び図6に示すように、電源135及び制御装置136からの電力及び信号は、上述したように、第1アーム112を通った後、第2コネクタ127に到達する。当該電力及び信号は、第2コネクタ127から第4ケーブル149を通って第2授側パッド144に伝達され、第2授側パッド144から非接触で第2受側パッド146に伝達される。そして、電力及び信号は、第2受側パッド146から第5ケーブル150を通って第2アクチュエータ142に伝達される。第2アクチュエータ142は、伝達された電力及び信号により回転駆動される。
第1アーム112と第2アーム114の電気的な接続は、第2コネクタ127のみを用いて行われる。
【0051】
尚、図5及び図6では、2本のアーム112及び114を有するロボット110が示されているが、第2アーム114に第3アームを取り付けることもできる。第3アームが第2アーム114に取り付けられる場合、第3アームのケーブルが、第3コネクタ147に接続される。また、第3アームの代わりに、第2アーム114にエンドエフェクタを取り付けてもよい。第3アームまたはエンドエフェクタへの電力及び信号は、第2受側パッド146から、第5ケーブル150から分岐した第6ケーブル153を通って供給される。
尚、第5ケーブル150は途中から分岐せずに、初めから2本のケーブルに分けてもよい。例えば、1本目のケーブルで第2受側パッド146と第3コネクタ147とを接続し、2本目のケーブルで第2受側パッド146と第2アクチュエータ142とを接続するように構成してもよい。あるいは、1本目のケーブルで第2受側パッド146と第2アクチュエータ142とを接続し、2本目のケーブルで第2アクチュエータ142と第3コネクタ147とを接続するように構成してもよい。
【0052】
<実施形態2の効果>
以上説明したように、本実施形態のロボット110では、第1アーム112の中に第1アクチュエータ122、第1授側パッド124、第1受側パッド126、第2コネクタ127、第1ケーブル129、第2ケーブル130及び第3ケーブル131が設けられている。また、第2アーム114の中に第2アクチュエータ142、第2授側パッド144、第2受側パッド146、第3コネクタ147、第4ケーブル149、第5ケーブル150及び第6ケーブル153が設けられている。さらに、第1アーム112を基台116に取り付ける際には、第1ケーブル129を第1コネクタ119に接続し、第1関節部118のフランジ部118aを基台116の支持部116bに固定すればよい。また、第2アーム114を第1アーム112に取り付ける際には、第4ケーブル149を第2コネクタ127に接続し、第2関節部120のフランジ部120aを第1アーム112に固定すればよい。よって、第1アーム112の取り付け作業を容易に行うことができると共に、第2アーム114の追加作業(第1アーム112への取り付ける作業)を容易に行うことができる。
本実施形態では、第1授側パッド124、第1受側パッド126、第1関節部118、第1アーム112、第1アクチュエータ122、中空軸128、第1ケーブル129、第2ケーブル130、第3ケーブル131、及び第2コネクタ127をまとめて非接触給電式回転モジュールと称する。つまり、本実施形態によれば、多関節ロボットの関節及びその先のアームを容易に追加していくことが可能な非接触給電式回転モジュールが提供される。
【0053】
また、本実施形態では、アーム112、114内に非接触給電ユニット132、151を設けることでアクチュエータ122、142への給電や通信を非接触で行うことができる。その結果、ケーブルの断線の防止やアーム112、114の無限回転を可能にしている。本実施形態ではケーブル(有線)を非接触給電ユニット132、151に置き換え、授側パッド124、144に繋がるケーブル129、149は、ケーブル130、131、150、153と分離される(ケーブル130、131、150、153はアーム112、114の内部に格納されている)ので、ケーブル129、149は回動しない(捩じれない)。
【0054】
<第1変形例>
図7は実施形態2の第1変形例のロボット110Aを示す概略図である。以下、実施形態2との相違点を説明する。実施形態2と同様な要素には同じ参照番号を付けている。
図6に示した実施形態2では、第1アーム112と第2アーム114の外形はほぼ同一でとしたが、第1アーム112の形状は第2アーム114の形状とは異なってもよい。例えば、図7に示すように、第1アーム112は円筒形状の本体の外周面112aに、突出部152を有してもよい。突出部152は、第1アーム112の外周面112aにおいて、第1アーム112と第2関節部120の間に位置する。そして、第1コネクタ119が突出部152に設けられている。このような構造にすると、第1アーム112と第2アーム114の距離を大きくすることができる。また、第1コネクタ119を第1アーム112から離すことができるので、第2アーム114を第1アーム112に追加する際の作業スペースを確保することができる。
【0055】
<第2変形例>
図8は実施形態2の第2変形例のロボット110Bを示す概略図である。以下、実施形態2との相違点を説明する。実施形態2と同様な要素には同じ参照番号を付けている。第2変形例では、アクチュエータとしてダイレクトドライブモータを使用してよいし、通常のステッピングモータを使用してもよい。また、ロボット110Bは、図5で示したように、供給ケーブル137を介して電源135及び制御装置136に接続されているとする。
【0056】
図6の構造では、第1アクチュエータ122と第1関節部118は直結されていたが、図8の構造では、第1アクチュエータ122Aと第1関節部118の間に第1減速機構154が設けられている。第1減速機構154は、ギア減速機構であり、第1ギア154a、第2ギア154b及び第3ギア154cを有する。また、図6の構造では、第2アクチュエータ142と第2関節部120は直結されていたが、図8の構造では、第2アクチュエータ142Aと第2関節部120の間に第2減速機構156が設けられている。第2減速機構156も、ギア減速機構であり、第1ギア156a、第2ギア156b及び第3ギア156cを有する。
【0057】
さらに、図8の第1アーム112Aの中における第1アクチュエータ122A、第1授側パッド124及び第1受側パッド126の配置は、図6とは異なっており、第2アーム114Aの中における第2アクチュエータ142A、第2授側パッド144及び第2受側パッド146の配置は、図6とは異なっている。また、図8の第1アーム112Aは、基台16より上に延びている。図8の第1アーム112Aと第2アーム114Aは同じ構造を有している。図8の構造では、第1アクチュエータ122Aを貫通する中空軸128も設けられていない。第2アクチュエータ142Aを貫通する中空軸148も設けられていない。
【0058】
図8に示すように、第2変形例では、第1関節部118は、基台116の支持部116bの右側面から第1アーム112Aの中にまで延びている。第1アーム112Aの中において、第1関節部118の外周には第1ギア154aが設けられており、第1関節部118の右端には第1授側パッド124が取り付けられている。第1ギア154aは第2ギア154bに噛み合い、第2ギア154bは第3ギア154cに噛み合っている。第1授側パッド124の右には、所定間隔をおいて、第1受側パッド126が設けられている。第1受側パッド126は第2ケーブル130により第1アクチュエータ122Aに接続されている。第1アクチュエータ122Aの軸122bは第3ギア154cに結合されている。第2ギア154bは図示しない支持部材により支持されている。
【0059】
また、第1受側パッド126は、第3ケーブル131により第2コネクタ127に接続されている。第2変形例では、第1コネクタ119から延びる第1ケーブル129は、中空円筒部材である第1関節部118の中空部を通って第1授側パッド124に接続されている。第2コネクタ127は、第1アクチュエータ122Aの上方において、第1アーム112Aの外周面112aに設けられている。
【0060】
第2関節部120は、第1アーム112の外周面112aから第2アーム114の中にまで延びている。第2アーム114の中において、第2関節部120の外周には第1ギア156aが設けられており、第2関節部118の上端には第2授側パッド144が取り付けられている。第1ギア156aは第2ギア164bに噛み合い、第2ギア156bは第3ギア156cに噛み合っている。第2授側パッド144の上には、所定間隔をおいて、第2受側パッド146が設けられている。第2受側パッド146は第5ケーブル150により第2アクチュエータ142Aに接続されている。第2アクチュエータ142Aの軸142bは第3ギア164cに結合されている。第2ギア156bは図示しない支持部材により支持されている。第2変形例では、第2コネクタ127から延びる第4ケーブル149は、中空円筒部材である第2関節部118の中空部を通って第2授側パッド144に接続されている。
【0061】
電源135及び制御装置136(図5参照)からの電力及び信号は、供給ケーブル137を通って第1コネクタ119に伝達され、第1コネクタ119から第1ケーブル129を通って第1授側パッド124に伝達される。その後、電力及び信号は、第1授側パッド124から非接触で第1受側パッド126に伝達される。そして、電力及び信号は、第1受側パッド126から第2ケーブル130を通って第1アクチュエータ122Aに伝達されると共に、第2ケーブル130から分岐した第3ケーブル131を通って第2コネクタ127伝達される。第1アクチュエータ122Aは、伝達された電力及び信号により回転駆動される。この際、第1減速機構154により、第1アクチュエータ122Aの回転は減速される。
【0062】
第2コネクタ127に到達した電力及び信号は、第2コネクタ127から第4ケーブル149を通って第2授側パッド144に伝達され、第2授側パッド144から非接触で第2受側パッド146に伝達される。そして、電力及び信号は、第2受側パッド146から第5ケーブル150を通って第2アクチュエータ142Aに伝達される。第2アクチュエータ142Aは、伝達された電力及び信号により回転駆動される。この際、第2減速機構156により、第2アクチュエータ142Aの回転は減速される。
【0063】
第2変形例によれば、実施形態2の効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
第1アーム112A内に第1減速機構154を設けたので、第1アクチュエータ122Aの位置を第1関節部118の中心軸からオフセットすることができる。この配置により、第1アクチュエータ122Aの中に、中空軸128を設ける必要がなくなる。また、第1アーム112A内に第1減速機構154を設けたので、第1アクチュエータ122Aの回転を減速することができる。
また、第2アーム114A内に第2減速機構156を設けたので、第2アクチュエータ142Aの位置を第2関節部120の中心軸からオフセットすることができる。この配置により、第2アクチュエータ142Aの中に、中空軸148を設ける必要がなくなる。また、第2アーム114A内に第2減速機構156を設けたので、第2アクチュエータ142Aの回転を減速することができる。
尚、第1減速機構154及び第2減速機構156の各々は、プーリとベルトからなる減速機構に置換してもよい。
また、第1減速機構154及び第2減速機構156は、図6及び図7のように第1アクチュエータ122の中に中空軸128が延び、第2アクチュエータ142の中に中空軸148が延びる構成にも適用できる。
【0064】
<実施形態3>
図9は、本発明の実施形態3によるロボット210の概略断面図である。実施形態3では、参照番号を200番台で付けている。実施形態3で使用する第1アクチュエータ222及び第2アクチュエータ242は、実施形態1の第1アクチュエータ22及び第2アクチュエータ42と同じである。また、実施形態3の第1授側パッド224、第1受側パッド226、第2授側パッド244及び第2受側パッド246も、第1実施形態の第1授側パッド24、第1受側パッド26、第2授側パッド44及び第2受側パッド46と同じである。実施形態3の電源235及び制御装置236も、実施形態1の電源35及び制御装置36と同じである。第1授側パッド224、第1受側パッド226、第2授側パッド244及び第2受側パッド246の取り付け方法も、実施形態1と同じである。
【0065】
図9に示すように、ロボット210は、第1アーム212と第2アーム214を有する。第2アーム214は、L字状のリンク部材215により第1アーム212に接続されている。第1アーム212と第2アーム214の外形はほぼ同一で、円筒形状である。ロボット210は基台216に設けられている。リンク部材215は、第1アーム212に固定されており、第1アーム212と共に動く。
基台216は、床217に設置される本体216aと、本体216aの左上から延出する支持部216bと、本体216aの右側面から上方に延出する延出部216cとを有する。延出部216cは、第1アーム212の右側面に対向するように設けられている。
【0066】
ロボット210の第1アーム212が、基台216の支持部216bに取り付けられている。ロボット210は、基台216と第1アーム212との間に第1関節部218を有し、リンク部材215と第2アーム214の間に第2関節部220を有している。第1アーム212は、第1関節部218を介して、基台16の支持部216bの右に位置している。第1アーム212は、延出部216cと所定距離だけ隔てられている。第1関節部218は(中実)円筒部材である。L字状のリンク部材215は、第1アーム212の左上部から上方に延びる垂直部分215aと、垂直部分215aから水平に延びる水平部分215bとを有する。水平部分215bの右端に、第2関節部220が設けられている。第2関節部220は下方に延びている。
【0067】
第2アーム214は、第2関節部220の下端に位置している。また、第2アーム214は、リンク部材215の垂直部分215aの右に位置し、且つ、水平部分215bの下に位置している。本実施形態のロボット210は、2つのアーム212及び214を有する多関節ロボットである。第1関節部218はフランジ部218aを有している。フランジ部218aをボルトにより、基台216の支持部216bに固定することにより、第1関節部218を支持部216bに取り付けることができる。
基台216の延出部216cの左側面には、第1授側パッド224が設けられている。第1授側パッド224と対になる第1受側パッド226は、第1アーム212の右側面に設けられている。第1授側パッド224と第1受側パッド226をまとめて、第1非接触給電ユニット232と称する。
【0068】
<第1アーム>
図9に示すように、第1アーム212の中に第1アクチュエータ222が設けられている。第1アクチュエータ222は、第1アーム212の左下側に位置している。本実施形態では、第1関節部218が第1アクチュエータ222の出力軸として用いられる。第1アクチュエータ222の筐体は、第1アーム212に結合しており、第1アーム212と共に回転する。つまり、第1アクチュエータ222のロータが回転すると、基台216に対して第1アクチュエータ222の筐体が回転し、第1アーム212も回転する。第1アーム212の回転は、第1アクチュエータ222の出力軸である第1関節部218を中心とした回転である。
【0069】
第1アーム212の中には、第1アクチュエータ222の右に、第1受側パッド226が設けられている。第1受側パッド226は、第1授側パッド224と対向する位置に設けられる。第1アーム212と基台216の延出部216cは隔てられているので、第1授側パッド224と第1受側パッド226の間には、所定間隔が設けられる。
【0070】
第1受側パッド226からは第1ケーブル230が延びており、第1ケーブル230は第1分岐ケーブル230aと第2分岐ケーブル230bに分岐している。第1受側パッド226と第1アクチュエータ222は、第1ケーブル230と第1分岐ケーブル230aにより接続されている。第1ケーブル230、第1分岐ケーブル230a及び第2分岐ケーブル230bは、第1アーム212に埋設されている。第1受側パッド226は、第1アーム212と結合されており、第1アーム212と共に回転する。
【0071】
第1アーム212の上端には窪み部233が設けられている。窪み部233には、第2授側パッド244が取り付けられる。第2授側パッド244は第1アーム212に取り付けられているが、第2アーム214に電力及び信号を送信するために設けられたパッドである。第2授側パッド244は、第1アーム212と結合しており、第1アーム212と共に回動する。第2授側パッド244は、例えば、第1アーム12に貼り付けられるか、ボルトにより固定される。第1受側パッド226と第2授側パッド244は、第1ケーブル230及び第2分岐ケーブル230bにより接続されている。尚、第1ケーブル230は途中から分岐せずに、初めから2本のケーブルに分けてもよい。あるいは、2本のケーブルのケーブルを用いて、1本目のケーブルで第1受側パッド226と第1アクチュエータ222とを接続し、2本目のケーブルで第1アクチュエータ222と第2授側パッド244とを接続するように構成してもよい。
【0072】
本実施形態では、電源235及び制御装置236は、ロボット210の右側に位置している。電源235及び制御装置236からロボット210に繋がる供給ケーブル237は、基台216の本体216a及び延出部216cを通って、第1授側パッド224まで延びている。よって、電源235及び制御装置236から供給されてくる電力及び信号は、供給ケーブル237を通って第1授側パッド224に伝達される。その後、電力及び信号は、第1授側パッド224から非接触で第1受側パッド226に伝達される。そして、電力及び信号は、第1受側パッド226から第1ケーブル230及び第1分岐ケーブル230aを通って第1アクチュエータ222に伝達される。第1アクチュエータ222は、伝達された電力及び信号により回転駆動される。また、電力及び信号は、第1受側パッド226から第1ケーブル230及び第2分岐ケーブル230bを通って第2授側パッド244に伝達される。
【0073】
<第2アーム>
図9に示すように、第2アーム214の中に第2アクチュエータ242が設けられている。第2アクチュエータ242は、第2アーム214の上側に位置している。本実施形態では、第2関節部220が第2アクチュエータ242の出力軸として用いられる。第2アクチュエータ242の筐体は、第2アーム214に結合しており、第2アーム214と共に回転する。つまり、第2アクチュエータ242のロータが回転すると、第2アクチュエータ242の筐体が回転し、第2アーム214も回転する。第2アーム214の回転は、第2アクチュエータ222の出力軸である第2関節部220を中心とした回転である。
【0074】
第2アーム214の中には、第2アクチュエータ242だけでなく、第2受側パッド246も設けられている。第2授側パッド244と第2受側パッド246をまとめて、第2非接触給電ユニット251と称する。
第2受側パッド246は第2授側パッド244の上方に位置している。第2アーム214は、第1アーム212から隔てられており、第2受側パッド246は第2授側パッド244と対向するように位置している。第2授側パッド244と第2受側パッド246は、所定間隔を有して設けられており、第2授側パッド244と第2受側パッド246は、非接触である。
第2関節部220はフランジ部220aを有している。フランジ部220aをボルトにより、リンク部材215の水平部215bに固定することにより、第2関節部220をリンク部材215に取り付けることができる。つまり、フランジ部220aをボルトにより、リンク部材215の水平部215bに固定することにより、第2アーム214をリンク部材215に取り付けることができる。
【0075】
第2受側パッド246からは第2ケーブル249が延びており、第2ケーブル249は第3分岐ケーブル249aと第4分岐ケーブル249bに分岐している。第2受側パッド246と第2アクチュエータ242は、第2ケーブル249と第3分岐ケーブル249aにより接続されている。第2ケーブル249、第3分岐ケーブル249a及び第4分岐ケーブル249bは、第2アーム212に埋設されている。第2受側パッド246は、第2アーム214と結合されており、第2アーム214と共に回転する。
尚、第2ケーブル249は途中から分岐せずに、初めから2本のケーブルのケーブルに分けてもよい。あるいは、2本のケーブルを用いて、1本目のケーブルで第2受側パッド246と第2アクチュエータ242とを接続し、2本目のケーブルで第2アクチュエータ242と次の授側パッド(例えば後述の第3授側パッドS)とを接続するように構成してもよい。
【0076】
第2アーム214の右端には窪み部253が設けられている。窪み部253には、2点鎖線で示すように、第3授側パッドSを取り付けることができる。第3授側パッドSが取り付けられた場合、第3授側パッドSは、第2ケーブル249及び第4分岐ケーブル249bにより、第2受側パッド246に接続される。
【0077】
電源235及び制御装置236からの電力及び信号は、上述したように、第1アーム212を通って第2授側パッド244に伝達され、第2授側パッド244から非接触で第2受側パッド246に伝達される。そして、電力及び信号は、第2受側パッド246から第2ケーブル249及び第3分岐ケーブル249aを通って第2アクチュエータ242に伝達される。第2アクチュエータ242は、伝達された電力及び信号により回転駆動される。
【0078】
<実施形態3の効果>
以上説明したように、本実施形態の非接触給電モジュールを備えたロボット210によれば、第1アーム212を基台216に取り付ける際には、第1授側パッド224を基台216の延出部216cに固定し、第1関節部218のフランジ部218aを基台216の支持部216bに固定すればよい。また、第2アーム214を第1アーム212に取り付ける際には、第2授側パッド244を第1アーム212に固定し、第2関節部220のフランジ部220aをリンク部材215に固定すればよい。よって、第1アーム212の取り付け作業を容易に行うことができると共に、第2アーム214の追加作業(第1アーム212への取り付ける作業)を容易に行うことができる。
本実施形態では、第1授側パッド224、第1受側パッド226、第1関節部218、第1アーム212、第1アクチュエータ222、第1ケーブル230、第1分岐ケーブル230a及び第2分岐ケーブル230bをまとめて非接触給電式回転モジュールと称する。つまり、本実施形態によれば、多関節ロボットの関節及びその先のアームを容易に追加していくことが可能な非接触給電式回転モジュールが提供される。
【0079】
また、本実施形態では、非接触給電ユニット232、251を用いることでアクチュエータ222、242への給電や通信を非接触で行うことができるようになり、ケーブルの断線の防止や関節部の回転を可能にしている。本実施形態では関節部218、220にケーブル(有線)を設けていない。非接触給電ユニット132と151の間のケーブル230、230a、230bは第1アーム212の内部に格納することで、ケーブル230、230a、230bは回動しない(捩じれない)。
【0080】
<変形例>
図10は実施形態3の変形例のロボット210Aを示す概略断面図である。以下、実施形態3(図9)との相違点を説明する。実施形態3と同様な要素には同じ参照番号を付けた。変形例では、アクチュエータとしてダイレクトドライブモータを使用してよいし、通常のステッピングモータを使用してもよい。また、ロボット210Aは、図9で示したように、供給ケーブル237を介して電源235及び制御装置236に接続されているとする。
【0081】
図10の構造では、第1アクチュエータ222Aの軸222bと、第1関節部218との間に、第1減速機構254が設けられている。第1減速機構254は、ギア減速機構であり、第1ギア254a、第2ギア254b及び第3ギア254cを有する。また、図10の構造では、第2アクチュエータ242Aの軸242bと第2関節部220との間に、第2減速機構256が設けられている。第2減速機構256も、ギア減速機構であり、第1ギア256a、第2ギア256b及び第3ギア256cを有する。図10の第1アーム212Aの中には、第1減速機構254が設けられているので、第1アーム212Aの形状は、図9の第1アーム212とは異なっている。また、図10の第2アーム214Aの中には、第2減速機構256が設けられているので、第2アーム214Aの形状は、図9の第2アーム214とは異なっている。図10の第1アーム212Aの中における第1アクチュエータ222Aの配置と、第2アーム214Aの中における第2アクチュエータ242Aの配置は、図9とは異なっている。
【0082】
図10に示すように、この変形例では、第1関節部118が第1アーム112Aの中に延びている。そして、第1アーム212の中において、第1関節部118の右端に第1ギア254aが設けられている。第1ギア254aは第2ギア254bに噛み合い、第2ギア254bは第3ギア254cに噛み合っている。第2アクチュエータ222Aの軸222bは第3ギア254cに結合されている。第2ギア254bは図示しない軸に支持されている。
第1受側パッド226は第1ケーブル230及び第1分岐ケーブル230aにより第1アクチュエータ222Aに接続されている。第2分岐ケーブル230bは、第2授側パッド244に接続されている。
【0083】
第2関節部220及び第2アーム214Aの構成は、第1関節部218及び第1アーム212Aと同様である。
第2関節部220が第2アーム214Aの中に延びている。そして、第2アーム214Aの中において、第2関節部220の下端に、第2減速機構256の第1ギア256aが設けられている。第1ギア256aは第2ギア256bに噛み合い、第2ギア256bは第3ギア256cに噛み合っている。第2アクチュエータ242Aの軸242bは第3ギア256cに結合されている。第2ギア256bは図示しない軸に支持されている。
第2受側パッド246は第2ケーブル249及び第3分岐ケーブル249aにより第2アクチュエータ242Aに接続されている。第4分岐ケーブル249bは、第3授側パッドSに接続される。
【0084】
電源235及び制御装置236(図9参照)からの電力及び信号は、供給ケーブル237から第1授側パッド224に伝達される。その後、電力及び信号は、第1授側パッド224から非接触で第1受側パッド226に伝達される。そして、電力及び信号は、第1受側パッド226から第1ケーブル229及び第1分岐ケーブル229aを通って第1アクチュエータ222Aに伝達される。当該電力及び信号により駆動される第1アクチュエータ222Aの回転は、第1減速機構254により減速される。
第2分岐ケーブル229bを通って第2授側パッド244に伝達された電力及び信号は、非接触で第2受側パッド246に伝達される。そして、電力及び信号は、第2受側パッド246から第2ケーブル249及び第3分岐ケーブル249aを通って第2アクチュエータ242Aに伝達される。第2アクチュエータ242Aは、伝達された電力及び信号により回転駆動される。この際、第2減速機構256により、第2アクチュエータ242Aの回転は減速される。第4分岐ケーブル249bを通る電力及び信号は、第3授側パッドSに伝達される。
【0085】
上記した変形例によれば、実施形態3の効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
第1アーム212A内に第1減速機構254を設けたので、第1アクチュエータ222Aの位置を第1関節部218からオフセットすることができる。この配置により、第1アーム212を図10の上方向に長くすることができる。また、第1アーム212A内に第1減速機構254を設けたので、第1アクチュエータ222Aの回転を減速することができる。
【0086】
また、第2アーム214A内に第2減速機構256を設けたので、第2アクチュエータ242Aの位置を第2関節部220からオフセットすることができる。この配置により、第2アーム214を図10の右方向に長くすることができる。また、第2アーム214A内に第2減速機構256を設けたので、第2アクチュエータ242Aの回転を減速することができる。
尚、第1減速機構254及び第2減速機構256の各々は、プーリとベルトからなる減速機構に置換してもよい。
【符号の説明】
【0087】
10…ロボット
12…第1アーム
14…第2アーム
16…基台(構造体)
18…第1関節部
20…第2関節部
22…第1アクチュエータ
24…第1授側パッド(第1供給要素)
26…第1受側パッド(受け取り要素)
28a…中空軸
29、29a…第1ケーブル
29、29b…第2ケーブル
32…第1非接触給電ユニット
35…電源
37…供給ケーブル
42…第2アクチュエータ
44…第2授側パッド(第2供給要素)
46…第2受側パッド
54…第1減速機構
56…第2減速機構
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10