【解決手段】容器供給方法は、トレイ80を容器供給エリアRsに配置する工程と、供給コンベア21の放出端部22から複数の容器Cを放出してトレイ底部81上に複数の容器Cを水平方向に並べて載せる工程と、トレイ底部81に複数の容器Cが載せられているトレイ80を容器供給エリアRsから移動させる工程とを含む。放出端部22の少なくとも一部の高さ方向位置がトレイ底部81よりも低い状態で、1以上の容器Cが放出端部22からトレイ底部81に向けて放出される。放出端部22の全体の高さ方向位置がトレイ底部81よりも高い状態で、トレイ80は容器供給エリアRsから移動させられる。
前記放出端部から前記複数の容器が放出される工程において、前記放出端部及び前記トレイは、第1の水平方向に相対的に移動させられ、且つ、前記第1の水平方向と直角を成す第2の水平方向に相対的に移動させられる請求項1に記載の容器供給方法。
前記放出端部から前記複数の容器が放出される工程において、前記放出端部は前記第1の水平方向に移動させられ、前記トレイは前記第2の水平方向に移動させられる請求項2に記載の容器供給方法。
前記放出端部から前記複数の容器が放出される工程において、前記放出端部は前記第1の水平方向に往復移動させられ、前記トレイは前記第2の水平方向に沿った単一の向きにのみ移動させられ、前記トレイ底部上には前記第1の水平方向に関して2以上の容器が並べられ且つ前記第2の水平方向に関して2以上の容器が並べられる請求項3に記載の容器供給方法。
前記放出端部を支持する旋回体を、前記トレイ壁部よりも高い位置にある旋回軸線を中心に旋回させることによって、前記放出端部の少なくとも一部の高さ方向位置が前記トレイ壁部よりも低くされ、また前記放出端部の全体の高さ方向位置が前記トレイ壁部よりも高くされる請求項1〜5のいずれか一項に記載の容器供給方法。
前記複数の容器が移送される方向と直角を成す水平方向に関し、前記放出端部は前記複数の容器の各々よりも小さいサイズを有する請求項8〜11のいずれか一項に記載の容器供給装置。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。
【0024】
以下では、一例として、柔軟な袋(特に内容物が入れられて口部が封止されている袋)が容器として使われており、複数の袋をトレイ上に並べるための装置及び方法が説明される。ただし、以下に説明する装置及び方法を応用可能な容器の特性(例えば材料、形状及びサイズ等)は限定されず、各容器は、前段及び後段で行われる処理に応じた特性を適宜有することができる。したがって、例えば基本的に折り曲げることができない容器(合成樹脂製容器等)に対しても、以下に説明する装置及び方法を応用することが可能である。
【0025】
以下の説明において、特にことわりがない限り、「上」及び「下」の用語は重力が作用する鉛直方向を基準としており、下方向は鉛直方向と一致し、上方向は鉛直方向とは逆の方向である。また高さ方向は鉛直方向と平行な方向であり、水平方向は鉛直方向と直角を成す方向である。
【0026】
図1及び
図2は、容器供給ユニット11の側方図である。
図3は、容器供給エリアRsに配置されているトレイ80の平面図である。
図4は、容器供給装置10の制御構成を示す機能ブロック図である。
【0027】
容器供給装置10は、容器供給ユニット11(
図1及び
図2参照)、トレイ搬送ユニット12(
図3参照)及び制御部15(
図4参照)を備える。
【0028】
トレイ搬送ユニット12は、容器供給エリアRsを含む搬送路Tに沿ってトレイ80搬送する。
図3に示すトレイ搬送ユニット12は、トレイ80が載せられる2つの搬送ベルト28と、制御部15の制御下でこれらの搬送ベルト28を走行させるモータ等の駆動部(図示省略)とを有する。トレイ搬送ユニット12は、搬送ベルト28上に載せられているトレイ80を水平方向に任意の方式で搬送することができる。本実施形態のトレイ搬送ユニット12は、少なくとも容器供給エリアRsに位置するトレイ80を、第2の水平方向Dh2へ間欠的に移動させる。なお第2の水平方向Dh2は、容器供給ユニット11によって容器Cが搬送される方向(すなわち第1の水平方向Dh1)と直角を成す。
【0029】
トレイ搬送ユニット12は図示の例には限定されない。例えば2つの搬送ベルト28の代わりに、単一の幅広の搬送ベルト28が用いられてもよい。またトレイ搬送ユニット12は、搬送路Tに沿って並べられた複数の搬送ローラを、2つの搬送ベルト28の代わりに、具備していてもよい。複数の搬送ローラのうちの一部又は全部が制御部15の制御下で回転駆動されることによって、トレイ80を第2の水平方向Dh2に搬送してもよい。
【0030】
トレイ80は、2つの搬送ベルト28上において水平方向に延在するトレイ底部81と、当該トレイ底部81から高さ方向Dvに延在するトレイ壁部82と、を有する。トレイ底部81上には、容器供給ユニット11から供給される複数の容器Cが載せられる。本実施形態では、トレイ底部81上に、第1の水平方向Dh1に関して2以上の容器Cが規則的に並べられ、且つ、第2の水平方向Dh2に関して2以上の容器Cが規則的に並べられる。
図3に示す例では、第1の水平方向Dh1と概ね平行に5つの容器Cがトレイ底部81上に等間隔に並べられ、且つ、第2の水平方向Dh2と概ね平行に4以上の容器Cがトレイ底部81上に等間隔に並べられる。
【0031】
容器供給ユニット11は、容器供給エリアRsに配置されているトレイ80に複数の容器Cを供給する。容器供給ユニット11は、
図1及び
図2に示すように、供給コンベア21、水平移動機構16及び高さ移動機構17を含む。
【0032】
供給コンベア21は、複数の容器Cを放出端部22に向けて移送し、放出端部22から複数の容器Cを放出する。
【0033】
図示の供給コンベア21は、無端状の第1ベルト26と、第1ベルト26が掛け渡される複数のローラ(第1ローラ36、第3ローラ46及び第4ローラ48)及び第1プーリ35と、第1プーリ35と一体的に回転する第1駆動軸34と、制御部15の制御下で第1駆動軸34を駆動する第1駆動部33と、を含む。
【0034】
第1ベルト26は、第1駆動軸34から第1プーリ35を介して伝えられる動力に応じて、複数のローラ(第1ローラ36、第3ローラ46及び第4ローラ48)及び第1プーリ35によって定められる軌道上を走行する。複数の容器Cは、第1ベルト26(特に第1ベルト26のうち上方に向けられている部分)に載せられ、第1ベルト26の走行に応じて放出端部22に向けて移送される。
【0035】
放出端部22は、供給コンベア21のうち第1ベルト26からトレイ80(特にトレイ底部81)に向けて容器Cが放出される箇所を含む部分であり、高さ移動機構17によって高さ方向位置を変えることができる部分である。本実施形態の放出端部22は、第1ベルト26のうち第4ローラ48の近傍の部分を含む。放出端部22の第1ベルト26のうち上方に向けられている部分は、第4ローラ48に近づくにつれて徐々に高さ方向位置が低くなるような傾斜面を構成する。放出端部22の傾斜は、高さ移動機構17が有する旋回体(揺動レバー)23の傾斜に応じて可変である。
【0036】
地面30上に固定されている第1支持フレーム31には、複数の第1固定軸37が取り付けられている。これらの第1固定軸37は、それぞれ第1ローラ36を回転自在に支持する。第1支持フレーム31には、第1駆動部33及び第1駆動軸34が取り付けられている。第1駆動軸34は、第1支持フレーム31により回転自在に支持されており、第1駆動部33により駆動され、水平方向に延びる第1駆動軸34の中心軸線を中心に順方向のみ或いは順方向及び逆方向の両方に回転させられることができる。
【0037】
図示しない支持部によって水平方向へ移動自在に支持されている第2支持フレーム32には、複数の第3固定軸47が取り付けられている。これらの第3固定軸47は、それぞれ第3ローラ46を回転自在に支持する。第2支持フレーム32には、第3駆動部(旋回駆動部)24及び第3駆動軸45が取り付けられている。第3駆動軸45は、第2支持フレーム32により回転自在に支持されており、第3駆動部24により駆動され、水平方向に延びる第3駆動軸45の中心軸線(すなわち旋回軸線Ap)を中心に回転させられる。旋回体23の一方の端部は第3駆動軸45に固定されている。旋回体23は、第3駆動軸45の回転に応じて、旋回軸線Apを中心に回転する。旋回体23の他方の端部には第4固定軸49が固定されている。第4固定軸49は、第1ベルト26が掛け渡されている第4ローラ48を回転自在に支持する。
【0038】
第1支持フレーム31には、第2駆動部39、第2駆動軸40及び第2固定軸43が取り付けられている。第2駆動部39は、制御部15の制御下で第2駆動軸40を順方向及び逆方向の両方に回転させることができる。第2駆動軸40は、第1支持フレーム31により回転自在に支持されており、第2プーリ41が固定されている。第2プーリ41は、第2駆動軸40の回転に応じて、第2駆動軸40と一体的に回転する。第2固定軸43は第1支持フレーム31に固定されており、第2ローラ42を回転自在に支持する。第2プーリ41及び第2ローラ42には第2ベルト27が掛け渡されている。第2ベルト27には連結部50が固定され、連結部50には第2支持フレーム32が固定され、第2ベルト27及び第2支持フレーム32は連結部50を介してお互いに連結されている。
【0039】
第2ベルト27は、第2プーリ41を介して第2駆動軸40から伝えられる動力に応じて走行する。第2ベルト27の走行に応じて連結部50の水平方向の位置が変わり、連結部50の水平方向移動に応じて第2支持フレーム32の水平方向の位置が変わる。すなわち第2支持フレーム32は、連結部50の移動量と同じだけ、連結部50とともに水平方向に移動させられる。したがって第2支持フレーム32に取り付けられている要素も、第2ベルト27の走行に応じて、水平方向の位置が変動する。例えば、第3駆動部24、第3駆動軸45、旋回体23及び第4ローラ48も、第2ベルト27の走行に応じて、水平方向の位置が変動する。したがって供給コンベア21の放出端部22も、第2ベルト27の走行に応じて(すなわち連結部50の水平方向の位置に応じて)、水平方向の位置が変動する。
【0040】
このように図示の例において、放出端部22を水平方向に移動させる水平移動機構16は、第2駆動部39、第2駆動軸40、第2プーリ41、第2ベルト27、第2ローラ42及び第2固定軸43を含む。
【0041】
高さ移動機構17は、放出端部22を高さ方向Dvに移動させる。本実施形態の高さ移動機構17は、第3駆動部24、第3駆動軸45、旋回体23、第4ローラ48及び第4固定軸49を含む。旋回体23は、第4ローラ48及び第4固定軸49を介して放出端部22(特に第1ベルト26)を支持する。第3駆動部24は、制御部15の制御下で、容器供給エリアRsに配置されるトレイ80のトレイ壁部82よりも高い位置にある旋回軸線Apを中心に、旋回体23を回転させる。
【0042】
制御部15(
図4参照)は容器供給ユニット11及びトレイ搬送ユニット12を制御して、トレイ80上に複数の容器Cを並べて配置する。
【0043】
制御部15は、搬送路Tにおけるトレイ80の位置情報に基づいて高さ移動機構17を制御し、放出端部22の少なくとも一部の高さ方向位置がトレイ壁部82(特に頂部)よりも低くなるような位置、及び、放出端部22の全体の高さ方向位置がトレイ壁部82よりも高くなるような位置に、放出端部22を移動させる。
【0044】
本実施形態の制御部15は、放出端部22の少なくとも一部の高さ方向位置がトレイ壁部82(特に頂部)よりも低い状態で複数の容器Cのうちの1以上の容器Cが放出端部22からトレイ底部81に向けて放出されるように、容器供給ユニット11及びトレイ搬送ユニット12を制御する。また本実施形態の制御部15は、放出端部22の全体の高さ方向位置がトレイ壁部82よりも高い状態でトレイ80が容器供給エリアRsから移動させられるように、容器供給ユニット11及びトレイ搬送ユニット12を制御する。
【0045】
高さ移動機構17は、制御部15の制御下で、供給コンベア21がトレイ壁部82を横切るようにしてトレイ80の外側及びトレイ底部81の上方にわたって延在している状態で、放出端部22の少なくとも一部の高さ方向位置がトレイ壁部82(特に頂部)よりも低くなるような位置、及び、放出端部22の全体の高さ方向位置がトレイ壁部82よりも高くなるような位置に、放出端部22を移動させることができる。
【0046】
本実施形態の容器供給装置10は、
図4に示すように、トレイ位置情報提供部51、水平位置情報提供部52、高さ位置情報提供部53及び容器位置情報提供部54を備える。
【0047】
トレイ位置情報提供部51は、搬送路Tにおけるトレイ80の位置情報を制御部15に提供する。トレイ位置情報提供部51の具体的な構成は限定されず、搬送路Tにおけるトレイ80の位置を直接的又は間接的に取得可能なデバイスによって、トレイ位置情報提供部51を構成することが可能である。
図1〜
図3に示す容器供給装置10においてトレイ位置情報提供部51は、搬送路Tにおけるトレイ80の位置を検知可能なトレイ検知センサ51a(
図3参照)を含む。トレイ検知センサ51aは、例えば光学式センサによって構成可能であり、搬送路Tのうちの特定位置におけるトレイ80の有無を検知して、検知結果を制御部15に送信する。制御部15は、トレイ検知センサ51aからの検知信号に応じて、搬送路Tにおけるトレイ80の位置や容器供給エリアRsにおけるトレイの有無を認識することができる。
【0048】
水平位置情報提供部52は、供給コンベア21(特に放出端部22)の水平方向(特に第1の水平方向Dh1)に関する位置の情報を制御部15に提供する。水平位置情報提供部52は、供給コンベア21(特に放出端部22)の水平方向(特に第1の水平方向Dh1)に関する位置の情報を直接的又は間接的に取得可能なデバイスによって構成されることが可能である。
図1〜
図3に示す容器供給装置10では、エンコーダ等の位置検出器を具備するサーボモータにより第2駆動部39が構成されており、第2駆動部39(特に位置検出器)が水平位置情報提供部52として機能する。
【0049】
高さ位置情報提供部53は、供給コンベア21(特に放出端部22)の高さ方向Dvに関する位置の情報を制御部15に提供する。高さ位置情報提供部53は、供給コンベア21(特に放出端部22)の高さ方向Dvに関する位置の情報を直接的又は間接的に取得可能なデバイスによって構成されることが可能である。
図1〜
図3に示す容器供給装置10では、エンコーダ等の位置検出器を具備するサーボモータにより第3駆動部24が構成されており、第3駆動部24(特に位置検出器)が高さ位置情報提供部53として機能する。
【0050】
容器位置情報提供部54は、供給コンベア21における各容器Cの位置情報を制御部15に提供する。容器位置情報提供部54の具体的な構成は限定されず、供給コンベア21における各容器Cの位置を直接的又は間接的に取得可能なデバイスによって容器位置情報提供部54を構成することが可能である。
図1〜
図3に示す容器供給装置10では、第1ベルト26上における各容器Cの位置を検知可能な容器位置検知センサ54a(
図1及び
図2参照)によって、容器位置情報提供部54が構成されている。容器位置検知センサ54aは、例えば光学式センサによって構成可能であり、各容器Cの移送路のうちの特定位置における各容器Cの有無を検知して、検知結果を制御部15に送信する。制御部15は、容器位置検知センサ54aからの検知信号に応じて、供給コンベア21における各容器Cの位置や隣接する容器Cの間隔を認識することができる。
【0051】
次に、上述の容器供給装置10によって実施される容器供給方法の一例について説明する。
【0052】
本例の容器供給方法は、トレイ80を前段から搬送して容器供給エリアRsに配置する工程と、供給コンベア21の放出端部22から複数の容器Cを放出してトレイ底部81上に当該複数の容器Cを水平方向に並べて載せる工程と、トレイ底部81に複数の容器Cが載せられているトレイ80を容器供給エリアRsから移動させて後段に向けて搬送する工程と、を含む。
【0053】
特に、供給コンベア21の放出端部22は、高さ移動機構17によって以下のように高さ方向Dvへ移動させられる。すなわち、供給コンベア21が容器供給エリアRsに配置されているトレイ壁部82を横切るようにしてトレイ80の外側及びトレイ底部81の上方にわたって延在し、且つ、放出端部22の少なくとも一部の高さ方向位置がトレイ壁部82(特に頂部)よりも低い状態で、複数の容器Cのうちの1以上の容器Cが放出端部22からトレイ底部81に向けて放出される。また放出端部22の全体の高さ方向位置がトレイ壁部82よりも高い状態で、トレイ80は容器供給エリアRsに配置される。また放出端部22の全体の高さ方向位置がトレイ壁部82よりも高い状態で、トレイ80は容器供給エリアRsから移動させられる。
【0054】
これにより、トレイ壁部82の高さが大きくても、複数の容器Cを、損傷を防ぎつつ安定的に整列された状態で、トレイ80に載せることができる。
【0055】
本例の容器供給方法は、更に以下のようにして、複数の容器Cをトレイ80上に載せる。
【0056】
放出端部22から複数の容器Cが放出される工程において、放出端部22は第1の水平方向Dh1に移動させられ、トレイ80は第2の水平方向Dh2に移動させられる。これにより、トレイ80上において複数の容器Cを、第1の水平方向Dh1に並べて載せることができるとともに第2の水平方向Dh2に並べて載せることができる。
【0057】
特に、放出端部22から複数の容器Cが放出される工程において、放出端部22は第1の水平方向Dh1に往復移動させられ、トレイ80は第2の水平方向Dh2に沿った単一の向きにのみ移動させられる。より具体的には、第1の水平方向Dh1と平行に2以上の容器Cをトレイ底部81上に並べる工程と、トレイ80と放出端部22との間の相対位置を第2の水平方向Dh2と平行にずらす工程とが繰り返される。
【0058】
本例では、第1の水平方向Dh1と平行な一方向に放出端部22を継続的又は間欠的に移動させつつ放出端部22から2以上の容器Cを順次放出することによって、2以上の容器Cが第1の水平方向Dh1と平行にトレイ底部81上に並べられる。またトレイ80を第2の水平方向Dh2に間欠的に移動させることによって、トレイ80と放出端部22との間の相対位置が第2の水平方向Dh2と平行にずらされる。これによりトレイ底部81上に、第1の水平方向Dh1に関して2以上の容器Cを並べて載せることができ且つ第2の水平方向Dh2に関して2以上の容器Cを並べて載せることができる。
【0059】
図5〜
図10は、供給コンベア21の放出端部22からトレイ底部81上に複数の容器Cを載せる工程の一例を示す容器供給ユニット11の作動図である。なお
図5〜
図10において、第1支持フレーム31、第2支持フレーム32、トレイ検知センサ51a及び容器位置検知センサ54aの図示は省略されている。
【0060】
トレイ搬送ユニット12によって新たな空のトレイ80を容器供給エリアRsに移動させる際、供給コンベア21の放出端部22は初期高さ位置Pv0に配置されている(
図5参照)。初期高さ位置Pv0に配置されている放出端部22は、全体的に、トレイ80のトレイ壁部82よりも高い。したがって新たな空のトレイ80は放出端部22の下方を通過し、トレイ壁部82と衝突することなく容器供給エリアRsに配置される。
【0061】
制御部15は、例えば、トレイ位置情報提供部51から提供されるトレイ80の位置情報に基づいて第3駆動部24を制御し、放出端部22を初期高さ位置Pv0に配置する。すなわち制御部15の制御下で第3駆動部24が第3駆動軸45を駆動し、旋回体23を旋回させて、第4ローラ48を初期高さ位置Pv0に対応する位置に配置する。
【0062】
容器供給エリアRsにトレイ80が配置された後、放出端部22は、第1の水平方向Dh1に関しては供給開始位置Ph1に配置され、高さ方向Dvに関しては第1高さ位置Pv1に配置される(
図6参照)。放出端部22が第1高さ位置Pv1に配置されている間、放出端部22の少なくとも一部(特に先端部)の高さ方向位置は、トレイ壁部82(特に頂部)よりも低く且つトレイ底部81上に載せられた容器Cよりも高い。特に、第1ベルト26のうち、容器Cが第1ベルト26からトレイ底部81に向けて放出される際に当該容器Cが離れる部分の高さ方向位置が、トレイ壁部82(特に頂部)よりも低いことが好ましく、場合によってはトレイ底部81上に載せられた容器Cよりも高いことが好ましい。これにより、放出端部22の先端部(特に放出端部22からトレイ底部81向けて容器Cを放出する際に、容器Cが第1ベルト26から離れる位置)がトレイ底部81に近づけられ、放出端部22からトレイ底部81までの容器Cの落下距離を低減することができる。
【0063】
放出端部22を供給開始位置Ph1に配置するため、制御部15の制御下で第2駆動部39が第2駆動軸40を駆動し、第2ベルト27を走行させて、連結部50を供給開始位置Ph1に対応する位置に配置する。また放出端部22を第1高さ位置Pv1に配置するため、制御部15の制御下で第3駆動部24が第3駆動軸45を駆動し、旋回体23を揺動させて、第4ローラ48を第1高さ位置Pv1に対応する位置に配置する。放出端部22を供給開始位置Ph1に配置するための第2駆動軸40の駆動と、放出端部22を第1高さ位置Pv1に配置するための第3駆動軸45の駆動とは、同時的に行われてもよいし、一方の駆動が完了した後に他方の駆動が開始されてもよい。特に、放出端部22を供給開始位置Ph1に配置するための第2駆動軸40の駆動は、放出端部22を初期高さ位置Pv0に配置するための第3駆動軸45の駆動(
図5参照)よりも前又は後に、或いは放出端部22を初期高さ位置Pv0に配置するための第3駆動軸45の駆動と同時的に行われてもよい。
【0064】
制御部15は、例えば、トレイ位置情報提供部51から提供されるトレイ80の位置情報に基づいて第3駆動部24を制御し、放出端部22を初期高さ第1高さ位置Pv1に配置する。また制御部15は、例えば、トレイ位置情報提供部51、水平位置情報提供部52及び/又は高さ位置情報提供部53から提供される情報に基づいて第2駆動部39を制御し、放出端部22を供給開始位置Ph1に配置する。
【0065】
放出端部22は、第1高さ位置Pv1を維持しつつ、第1の水平方向Dh1に関して供給開始位置Ph1から供給終了位置Ph2に向けて移動させられる(
図6〜9参照)。すなわち放出端部22の少なくとも一部の高さ方向位置がトレイ壁部82(特に頂部)よりも低く且つトレイ底部81上に載せられた容器Cよりも高い状態で、放出端部22は供給開始位置Ph1から供給終了位置Ph2に向かって第1の水平方向Dh1に相対的に移動させられる。
【0066】
ただし、放出端部22がトレイ壁部82に衝突することを回避するため、放出端部22の傾斜姿勢が必要に応じて変えられる。本例では、
図6〜
図8に示す状態では、第1高さ位置Pv1に配置された放出端部22とトレイ壁部82との間に十分なスペースが存在し、放出端部22がトレイ壁部82に衝突する虞はない。一方、
図9に示すように、放出端部22がトレイ壁部82に近づいて放出端部22がトレイ壁部82に衝突する虞がある場合には、放出端部22の傾斜姿勢が調整され、放出端部22とトレイ壁部82との間の衝突が回避される。
図9に示す放出端部22(例えば第1ベルト26のうち第4ローラ48に支持されている部分)は、第1の水平方向Dh1に関して供給終了位置Ph2に配置されている状態で、高さ方向Dvに関し、第1高さ位置Pv1よりも高い位置である第2高さ位置Pv2に配置される。
【0067】
放出端部22の第1の水平方向Dh1への移動に応じて、第1支持フレーム31に固定的に設けられている各第1ローラ36と第2支持フレーム32に固定的に設けられている各第3ローラ46との間の相対距離も変わる。したがって放出端部22の第1の水平方向Dh1への移動に応じて、第1ローラ36及び第3ローラ46(特に図示の「第1テンション調整ローラ36a」及び「第2テンション調整ローラ46a」)により支持されている第1ベルト26の部分の長さも変わる。これにより、放出端部22の第1の水平方向Dh1の位置にかかわらず第1ベルト26のテンションは適切に保たれる。
【0068】
放出端部22が供給開始位置Ph1に配置されている間、放出端部22が供給開始位置Ph1から供給終了位置Ph2に向かって相対的に移動させられている間、及び放出端部22が供給終了位置Ph2に配置されている間の少なくともいずれかにおいて、2以上の容器Cが放出端部22からトレイ底部81に向けて放出されてトレイ底部81上に第1の水平方向Dh1に関して並べられる。本例では、放出端部22から容器Cが放出されている間(すなわち放出端部22が供給開始位置Ph1から供給終了位置Ph2に移動している間)、トレイ搬送ユニット12はトレイ80を容器供給エリアRsにおいて停止させている。これにより、放出端部22の移動方向(すなわち第1の水平方向Dh1)と平行な方向に、2以上の容器Cをトレイ底部81に並べることができる。
【0069】
放出端部22からの容器Cの放出方法は限定されない。例えば、第1ベルト26を走行させることによって、放出端部22から容器Cが放出されてもよい。また放出端部22及び旋回体23を供給終了位置Ph2に向けて第1の水平方向Dh1へ移動させることによって、放出端部22から容器Cが放出されてもよい。また放出端部22及び旋回体23を第1の水平方向Dh1へ移動させつつ第1ベルト26を走行させることによって、放出端部22から容器Cが放出されてもよい。ここで第1ベルト26の走行は、制御部15の制御下で第1駆動部33が第1駆動軸34を駆動することによって行われる。放出端部22から容器Cを放出するために第1ベルト26を走行させる場合、第1駆動部33は、制御部15の制御下で第2駆動部39の駆動状態(すなわち第2ベルト27の走行位置、連結部50、第2支持フレーム32及び放出端部22の第1の水平方向Dh1に関する位置)に応じて、第1駆動軸34を駆動する。これにより2以上の容器Cをトレイ底部81の所望位置に所望間隔で第1の水平方向Dh1に並べることができる。第2支持フレーム32の水平方向移動は、制御部15の制御下で第2駆動部39が第2駆動軸40を駆動することによって行われる。
【0070】
制御部15は、例えば、水平位置情報提供部52及び高さ位置情報提供部53から提供される情報に基づいて第1駆動部33を制御し、放出端部22を供給開始位置Ph1から供給終了位置Ph2に移動させる。また制御部15は、例えば水平位置情報提供部52及び高さ位置情報提供部53から提供される情報に基づいて第3駆動部24を制御し、放出端部22を第1高さ位置Pv1及び第2高さ位置Pv2に配置させる。
【0071】
2以上の容器Cをトレイ底部81上に第1の水平方向Dh1へ並べる上述の一連の処理を、トレイ80を第2の水平方向Dh2にずらしながら繰り返し行うことによって、複数の容器Cを第1の水平方向Dh1及び第2の水平方向Dh2に並べることができる。すなわち第1の水平方向Dh1に延びる第1の行を構成する2以上の容器Cがトレイ底部81上に載せられた後、トレイ80は第2の水平方向Dh2へ1行分ずらされ、その後、第1の水平方向Dh1に延びる第2の行を構成する2以上の容器Cがトレイ底部81上に載せられる。
【0072】
第1の行を構成する2以上の容器Cをトレイ底部81上に載せた直後において放出端部22は供給終了位置Ph2に配置されている。一方、第2の行を構成する2以上の容器Cをトレイ底部81上に載せ始める際には、放出端部22は供給開始位置Ph1に配置されている。したがって放出端部22は、第1の行を構成する2以上の容器Cを放出した後に、供給終了位置Ph2から供給開始位置Ph1に移動させられる。この供給終了位置Ph2から供給開始位置Ph1への放出端部22の移動は、任意のタイミングで行うことが可能である。トレイ80が第2の水平方向Dh2にずらされる前、トレイ80が第2の水平方向Dh2にずらされている間、或いはトレイ80が第2の水平方向Dh2にずらされた後に、放出端部22を供給終了位置Ph2から供給開始位置Ph1に移動させることができる。このように放出端部22は、第1の行に対応する位置から第2の行に対応する位置へのトレイ80の移動の前、当該移動の最中、或いは当該移動の後に、供給終了位置Ph2から供給開始位置Ph1に移動させられることができる。なお放出端部22を供給終了位置Ph2から供給開始位置Ph1に移動させる間、放出端部22の第1ベルト26(特に傾斜面)上には容器Cが載せられていてもよいし、載せられていなくてもよい。
【0073】
制御部15は、例えば、トレイ位置情報提供部51及び水平位置情報提供部52から提供される情報に基づいてトレイ搬送ユニット12を制御し、トレイ80を第2の水平方向Dh2にずらす。
【0074】
そしてトレイ80上に所望数の容器Cが載せられた後、供給コンベア21の放出端部22は初期高さ位置Pv0に再び配置される(
図10参照)。そして放出端部22が初期高さ位置Pv0に配置されている状態で、制御部15の制御下でトレイ搬送ユニット12の搬送ベルト28が走行させられ、トレイ80は容器供給エリアRsから後段に向けて移動させられる。そして放出端部22が初期高さ位置Pv0に配置されている状態で、制御部15の制御下でトレイ搬送ユニット12の搬送ベルト28が走行させられ、新たなトレイ80が容器供給エリアRsに配置される(
図5参照)。
【0075】
制御部15は、例えば、トレイ位置情報提供部51、水平位置情報提供部52及び/又は高さ位置情報提供部53から提供される情報に基づいて第3駆動部24を制御し、放出端部22を初期高さ位置Pv0に配置する。また制御部15は、例えば、トレイ位置情報提供部51及び高さ位置情報提供部53から提供される情報に基づいてトレイ搬送ユニット12を制御し、トレイ80を容器供給エリアRsから後段に向けて移動させたり、新たなトレイ80を容器供給エリアRsに配置したりする。
【0076】
上述の一連の処理を繰り返し行うことで、複数のトレイの各々に所望数の容器Cを整列した状態で載せることができ、所望数の容器Cが載せられた複数のトレイを順次後段に送ることができる。
【0077】
以上説明したように本実施形態の容器供給装置10及び容器供給方法によれば、放出端部22の高さ方向Dvの位置を適宜変えることができる。そのため供給コンベア21がトレイ壁部82を横切るようにしてトレイ80の外側及びトレイ底部81の上方にわたって延在していても、放出端部22の先端部を、トレイ底部81の上方において、トレイ壁部82(特に頂部)よりも低い位置に配置することができる。これによりトレイ壁部82の高さが大きくても、損傷を防ぎつつ安定的に整列された状態で、複数の容器Cをトレイ80に載せることができる。
【0078】
また放出端部22を支持する旋回体23を、トレイ壁部82よりも高い位置にある旋回軸線Apを中心に旋回させることによって、放出端部22の少なくとも一部の高さ方向位置をトレイ壁部82(特に頂部)よりも低くしたり、また放出端部22の全体の高さ方向位置をトレイ壁部82よりも高くしたりすることができる。このような旋回構造を利用することによって、供給コンベア21がトレイ壁部82を横切るように延在している状態で、放出端部22の高さ方向位置を簡単且つ迅速に変えることができる。
【0079】
また第1高さ位置Pv1に配置されている放出端部22の一部の高さ方向位置がトレイ壁部82(特に頂部)よりも低く且つトレイ底部81上に載せられた容器Cよりも高い状態で、放出端部22は第1の水平方向Dh1に移動させられる。これにより、放出端部22がトレイ底部81上の容器Cと衝突することを防ぐことができる。特に、本実施形態のように第1ベルト26の幅(第2の水平方向Dh2の長さ)が各容器Cよりも大きく、第1ベルト26が、第1ベルト26に載せられている各容器Cよりも第2の水平方向Dh2に突出している場合であっても、放出端部22はトレイ底部81上の容器Cと衝突することなく移動することができる。したがって例えば、放出端部22の第2の水平方向Dh2の端縁部(特に
図3の下側端縁部)がトレイ底部81上の容器Cの一部を覆うような位置に第1ベルト26を配置しつつ、第1ベルト26から容器Cをトレイ底部81向けて放出することもできる。この場合、第2の水平方向Dh2に関するトレイ底部81上の容器C間の間隔を小さくすることができ、トレイ底部81上に多数の容器Cを載せることが可能である。
【0080】
また放出端部22から複数の容器Cが放出される工程は、第1高さ位置Pv1に配置されている放出端部22から1以上の容器Cを放出するプロセスと、第2高さ位置Pv2に配置され且つトレイ壁部82の真上に一部が配置されている放出端部22から1以上の容器Cを放出するプロセスと、を含む。このように本実施形態によれば、放出端部22は、2以上の高さ方向位置からトレイ底部81向けて容器Cを放出することができる。これにより、放出端部22とトレイ壁部82との間の位置関係及び/又は放出端部22とトレイ底部81上の容器Cとの間の位置関係に応じて、最適な高さ方向位置に配置された放出端部22からトレイ底部81に向けて容器Cを放出することができる。
【0081】
[第1変形例]
上述の実施形態において第1ベルト26は、第2の水平方向Dh2に関して各容器Cよりも大きな幅を有しており、第1ベルト26に載せられている各容器Cは、第1ベルト26から突出しない。しかしながら第1ベルト26の幅(特に第2の水平方向Dh2に関する幅)は限定されず、第1ベルト26に載せられている各容器Cは、第1ベルト26から突出していてもよい。
【0082】
例えば、トレイ底部81上に載せられる複数の容器Cのうちの2以上の容器Cが、第2の水平方向Dh2に並べられ、第2の水平方向Dh2に並べられる2以上の容器Cが、第2の水平方向Dh2に関する一方側から他方側(すなわち
図3の下側から上側)に向けて順次、トレイ底部81上に載せられる場合、各容器Cは、放出端部22において、第2の水平方向Dh2に関する一方側(すなわち
図3の下側)において放出端部22から突出してもよい。また第1ベルト26によって複数の容器Cが移送される方向(すなわち第1の水平方向Dh1)と直角を成す水平方向(すなわち第2の水平方向Dh2)に関し、放出端部22は複数の容器Cの各々よりも小さいサイズを有していてもよい。
【0083】
図11は、第1変形例に係る第1ベルト26及び各容器Cの配置の一例を示す上面図である。
図11に示すように、第2の水平方向Dh2に関し、各容器Cよりも小さいサイズを有する単一の第1ベルト26が用いられてもよく、各容器Cは、第2の水平方向Dh2に関して第1ベルト26から突出するように第1ベルト26に載せられてもよい。
【0084】
図12は、第1変形例に係る第1ベルト26及び各容器Cの配置の他の例を示す上面図である。
図12に示すように、複数の第1ベルト26を用いる場合にも、各容器Cは、第2の水平方向Dh2に関して第1ベルト26から突出するように第1ベルト26に載せられてもよい。
【0085】
図13は、第1変形例に係る第1ベルト26及び各容器Cの配置の他の例を示す上面図である。
図13に示すように、第1ベルト26に載せられる各容器Cは、第2の水平方向Dh2のうちの一方側のみ(
図13の下側のみ)に関して第1ベルト26から突出していてもよい。この場合、各容器Cは、第2の水平方向Dh2に関し、第1ベルト26よりも大きいサイズを有していてもよいし、第1ベルト26と同じサイズを有していてもよいし、第1ベルト26よりも小さいサイズを有していてもよい。
【0086】
本例によれば、第1高さ位置Pv1に配置されている放出端部22の少なくとも一部(特に先端部)を、トレイ底部81上に載せられた容器C(特に頂部)と同じ高さ方向位置に配置することが可能であり、またトレイ底部81上に載せられた容器C(特に頂部)よりも低い高さ方向位置に配置することが可能である。したがって、放出端部22の少なくとも一部の高さ方向位置がトレイ壁部82(特に頂部)よりも低く且つトレイ底部81上に載せられた容器C(特に頂部)よりも低い状態で、放出端部22は供給開始位置Ph1から供給終了位置Ph2に向かって第1の水平方向Dh1に移動させられることも可能である。
【0087】
[他の変形例]
上述の実施形態では、供給コンベア21の放出端部22が第1の水平方向Dh1に移動させられ、トレイ80が第2の水平方向Dh2に移動させられることによって、放出端部22とトレイ80との間の相対位置が変えられているが、放出端部22とトレイ80との間の相対位置を変えるための作動形態は限定されない。例えば、供給コンベア21の放出端部22が第2の水平方向Dh2に移動させられてもよい。またトレイ80が第1の水平方向Dh1に移動させられてもよい。放出端部22から複数の容器Cが放出される工程において、放出端部22及びトレイ80を、第1の水平方向Dh1に関して相対的に移動させることができ且つ第2の水平方向Dh2に関して相対的に移動させることができるように、放出端部22及び/又はトレイ80を第1の水平方向Dh1及び/又は第2の水平方向Dh2に移動可能に構成することが可能である。
【0088】
また上述の実施形態では、トレイ底部81上に並べられた容器C同士はお互いに接触せず重なりあっていないが、トレイ底部81上に並べられた容器C同士はお互いに接触していてもよいし、部分的に重ねられていてもよい。例えば、容器Cが製品袋(内容物が入れられた袋)の場合、隣り合う製品袋のサイドシール部(典型的には、製品袋の頂部(例えば口部)と底部との間で延在する製品袋の側縁部)同士が重ねられてもよい。
【0089】
第2の水平方向Dh2に隣り合う容器C同士を重ねつつトレイ底部81上に複数の容器Cを並べる場合、第2の水平方向Dh2に関する放出端部22及びトレイ80の相対移動距離(例えばトレイ搬送ユニット12によるトレイ80の間欠移動距離)は、容器Cの第2の水平方向Dh2のサイズよりも小さく設定されてもよい。また第1の水平方向Dh1に隣り合う容器C同士を重ねつつトレイ底部81上に複数の容器Cを並べる場合、第1の水平方向Dh1に関する放出端部22及びトレイ80の相対移動距離(例えば水平移動機構16による放出端部22の間欠移動距離)は、容器Cの第1の水平方向Dh1のサイズよりも小さく設定されてもよい。
【0090】
また上述の実施形態では、供給コンベア21の放出端部22からは一度に1つの容器Cが放出されてトレイ80に供給されるが、放出端部22から一度に2以上の容器Cを放出してトレイ80に供給してもよい。図示は省略するが、第1ベルト26上において第2の水平方向Dh2に2以上の容器Cが並ぶように配置され、第1ベルト26から2以上の容器Cが同時的に放出され、トレイ底部81上に2以上の容器Cが同時的に配置されてもよい。この場合、放出端部22とトレイ80との間の第2の水平方向Dh2に関する相対移動距離は、トレイ底部81上に一度に載せられる容器Cの数(すなわちトレイ底部81上に一度に載せられる2以上の容器Cのトレイ底部81における配置領域)に応じて適宜決められる。
【0091】
また第1ベルト26上において、第2の水平方向Dh2に関してずれた位置に複数の容器Cが載せられていてもよい。この場合、第1ベルト26上において第2の水平方向Dh2に関してずれた位置に載せられる複数の容器Cは、必ずしも第2の水平方向Dh2とは平行に並べられていなくてもよい。
【0092】
また第2の水平方向Dh2に関してトレイ底部81上に並べられるべき容器Cの数が、第1ベルト26上において第2の水平方向Dh2に並べられる容器Cの数と同じ場合、放出端部22から複数の容器Cが放出される工程において、放出端部22及びトレイ80を第2の水平方向Dh2に関して相対的に移動させなくてもよい。
【0093】
また
図3に示す例では、トレイ壁部82と平行な2方向(
図3の上下方向及び左右方向)に、トレイ底部81上の複数の容器Cが規則的に並べられているが、トレイ底部81上の複数の容器Cの並び方向は限定されない。
【0094】
また放出端部22の移動方向(第1の水平方向Dh1)とトレイ80の移動方向(第2の水平方向Dh2)とがお互いに直角を成していなくてもよい。
【0095】
また
図9に示す例では、放出端部22がトレイ壁部82に衝突することを避けるために、放出端部22(例えば第1ベルト26のうち第4ローラ48に掛け渡されている部分)は第1高さ位置Pv1よりも高い第2高さ位置Pv2に配置され、放出端部22の傾斜角度がより緩やかにされている。しかしながら、放出端部22を第1高さ位置Pv1よりも低い第2高さ位置Pv2に配置して、放出端部22の傾斜角度をよりきつくすることによって、放出端部22がトレイ壁部82に衝突することを回避してもよい。すなわち、放出端部22における第1ベルト26の先端部(例えば第4ローラ48と接触する部分)がトレイ80の内側(すなわちトレイ底部81と高さ方向Dvに対向する位置)に配置されている状態で、放出端部22の第1ベルト26のうち上方に向けられている部分の傾斜をよりきつくすることで、放出端部22がトレイ壁部82に衝突することを回避してもよい。
【0096】
またトレイ底部81上に複数の容器Cを載せる際に、放出端部22を蛇行させてもよい。上述の実施形態では、トレイ80と放出端部22との間の第2の水平方向Dh2に関する相対位置にかかわらず、第1の水平方向Dh1に関する一方側(
図3の左側)が供給開始位置Ph1に設定され、第1の水平方向Dh1に関する他方側(
図3の右側)が供給終了位置Ph2に設定されている。しかしながら、トレイ80と放出端部22との間の第2の水平方向Dh2に関する相対位置に応じて、供給開始位置Ph1及び供給終了位置Ph2を、第1の水平方向Dh1に関する一方側と他方側との間で入れ替えてもよい。例えば、第1の水平方向Dh1に延びる第1の行を構成する2以上の容器Cをトレイ底部81上に載せる場合には、第1の水平方向Dh1に関する一方側から他方側に向けて(例えば
図3の左側から右側に向けて)2以上の容器Cを順次トレイ底部81に載せる。一方、第1の行と第2の水平方向Dh2に隣り合い且つ第1の水平方向Dh1に延びる第2の行を構成する2以上の容器Cをトレイ底部81上に載せる場合には、第1の行とは逆向きに(すなわち第1の水平方向Dh1に関する他方側から一方側に向けて(例えば
図3の右側から左側に向けて))2以上の容器Cを順次トレイ底部81に載せてもよい。
【0097】
本発明の態様は、上述した個々の実施形態に限定されるものではなく、当業者が想到しうる種々の変形も含むものであり、本発明の効果も上述した内容に限定されない。すなわち、特許請求の範囲に規定された内容及びその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更及び部分的削除が可能である。