【解決手段】熱交換器は、ハウジングに配設する通水配管と、ハウジングの周壁外側に露出する通水配管の外周に取り付けられる温度センサと、温度センサを取り付ける温度センサ取付補助部材5とを備える。温度センサ取付補助部材5は、温度センサの取付面を有する基部50と、基部50に所定の間隙をもって対向して延設され、通水配管(例えば連絡管)を径方向から挟持する一対の挟持板片51と、少なくとも一方の挟持板片51の両端に設けられ、対向する挟持板片51側へ突出する一対の突起52と、一対の突起52において対向するように設けられ、棒状固形ロウ材10を挿通して架設状態に保持する保持孔53とを有する。
ハウジングに配設する通水配管と、ハウジングの周壁外側に露出する通水配管の外周に取り付けられる温度センサと、温度センサを取り付ける温度センサ取付補助部材とを備える熱交換器であって、
前記温度センサ取付補助部材は、
温度センサの取付面を有する基部と、
基部に所定の間隙をもって対向して延設され、通水配管を径方向から挟持する一対の挟持板片と、
少なくとも一方の挟持板片の両端に設けられ、対向する挟持板片側へ突出する一対の突起と、
一対の突起において対向するように設けられ、棒状の固形ロウ材を挿通して架設状態に保持する保持孔とを有する熱交換器。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の熱交換器では、温度センサ取付補助部材と通水配管とのロウ付けの際に、棒状の固形ロウ材を使用する場合、接合孔に棒状の固形ロウ材を圧入保持するものであるため、把持性が悪いと棒状固形ロウ材が落下してロウ付けが行われないという問題があった。また、ペースト状のロウ材を使用する場合、ロウ材をペースト状にするためのバインダー成分が炉中で蒸発することで炉内の雰囲気を悪くし、ロウ付けの不廻りにつながり、また炉内の汚れの原因となるという問題があった。
【0005】
本発明は、以上の事情に鑑みてなされたものであり、通水配管と温度センサ取付補助部材とのロウ付けの際に、棒状の固形ロウ材を安定して保持することが可能な温度センサ取付補助部材を備える熱交換器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る熱交換器は、
ハウジングに配設する通水配管と、ハウジングの周壁外側に露出する通水配管の外周に取り付けられる温度センサと、温度センサを取り付ける温度センサ取付補助部材とを備える熱交換器であって、
前記温度センサ取付補助部材は、
温度センサの取付面を有する基部と、
基部に所定の間隙をもって対向して延設され、通水配管を径方向から挟持する一対の挟持板片と、
少なくとも一方の挟持板片の両端に設けられ、対向する挟持板片側へ突出する一対の突起と、
一対の突起において対向するように設けられ、棒状の固形ロウ材を挿通して架設状態に保持する保持孔とを有するものである。
【0007】
上記構成より、一対の突起に設けられた各保持孔に棒状の固形ロウ材が固定されるため、棒状の固形ロウ材の安定した位置決めが可能となる。一対の挟持板片に通水配管を挟持すると、挟持板片の両端に設けられた一対の突起は、通水配管の外周面に当接又は近接する。一対の突起に設けられた各保持孔は、この通水配管の外周面の位置に配置されるから、保持孔間に架設状態に保持された棒状の固形ロウ材は、通水配管の外周面と当接して安定して保持される。従って、棒状の固形ロウ材が安定して保持されて落下するおそれがないから、通水配管と温度センサ取付補助部材とのロウ付けが確実に行われる。また、ペースト状のロウ材を使う必要がなくなり、ペースト状のロウ材に含むバインダー成分によるロウ付けの不廻りを危惧することがなく、また炉内の汚れを生じさせることもない。
【0008】
前記保持孔は、一側から他側に向かうに従って孔径が小さくなる長孔状に形成されていることが好ましい。これにより、保持孔の孔径が大きいところから小さいところへ棒状の固形ロウ材をスライドさせて固定することが可能なため、棒状の固形ロウ材のセット性が向上する。
【0009】
前記挟持板片の内面に、対向する挟持板片側へ突出するロウ材流出防止凸が前記基部と間隙をもって前記基部と平行に設けられていることが好ましい。通水配管と温度センサ取付補助部材の基部とは非接触又は極僅かに接触する程度であり、基部付近はロウ付けする必要性の乏しい位置である。従って、ロウ材流出防止凸により、溶融したロウ材が通水配管と温度センサ取付補助部材をロウ付けするために不要な基部側方向へ流出しないように堰き止めることができ、ロウ付けの不廻りを減少することができる。
【0010】
前記挟持板片の内面に、溝状又は切り込みにより形成されたロウ材呼び込み凹が前記ロウ材流出防止凸の位置又は前記ロウ材流出防止凸の近傍位置から前記基部より離れる方向に延設されていることが好ましい。上述のとおり、基部付近はロウ付けする必要性の乏しい位置であるが、基部付近以外は、通水配管と温度センサ取付補助部材の挟持板片とが広い範囲で接触し、ロウ付けする必要のある位置である。従って、ロウ材呼び込み凹により、通水配管と温度センサ取付補助部材をロウ付けするために必要な挟持板片の先端側方向へ溶融したロウ材を流れ易くすることができ、ロウ付けの不廻りを減少することができる。
【0011】
前記一対の挟持板片に、通水配管を径方向から弾性的に挟持する一対の通水配管差込確認用爪片が設けられていることが好ましい。これにより、作業者は、温度センサ取付補助部材を通水配管に差し込む際に一対の通水配管差込確認用爪片が通水配管の外周面形状に応じて弾性変形することによりその感触や音などで正常な位置までの差込みを容易に確認することができ、不完全な差込みが発生しないようにすることができる。また、温度センサ取付補助部材が通水配管に対して正常な位置まで差込まれると、通水配管と棒状の固形ロウ材と温度センサ取付補助部材との接触が確保されるため、ロウ付けの不廻りを減少することができる。
【0012】
前記一対の挟持板片に、前記通水配管差込確認用爪片の基端部両端を切り欠いたロウ廻り確認用切欠が設けられていることが好ましい。これにより、ロウ廻り確認用切欠を通して挟持板片の外側からロウ廻りの有無が確認できるため、温度センサ取付補助部材の内部を覗き込んで確認する必要がなく、ロウ廻りの確認が容易に行なえる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明の実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
図1、
図2に示すように、実施形態の熱交換器3は、風呂給湯器1に組み込まれており、ガスバーナ2から放出された燃焼排ガス中の顕熱を回収して給水配管11から供給される水を熱交換加熱する給湯熱交換部3Aと、燃焼排ガス中の顕熱を回収して風呂戻り配管13から供給される浴槽V2の風呂水を熱交換加熱する風呂熱交換部3Bとを備えている。
【0015】
熱交換器3の外郭を構成するハウジング30は、上下に開放する略矩形箱状に形成されており、ハウジング30の下端301には、ガスバーナ2を収容する略矩形箱状の燃焼室20が連結されている。燃焼室20の下部には、燃焼室20内へガスバーナ2の燃焼用空気を送り込むファンユニット4が接続されている。ハウジング30の上端302には、ガスバーナ2からハウジング30内に送り込まれた燃焼排ガスを風呂給湯器1の外部へ導く排気フード31が連結されている。
【0016】
ガスバーナ2は、熱交換器3の給湯熱交換部3Aへ燃焼排ガスを供給する給湯側燃焼部2Aと、熱交換器3の風呂熱交換部3Bへ燃焼排ガスを供給する風呂側燃焼部2Bとを有する。風呂給湯器1は、給湯側燃焼部2A及び風呂側燃焼部2Bの燃焼を個別に制御可能な制御部(図示せず)を備えている。
【0017】
ハウジング30内には、前壁303及び後壁304と略平行に複数積層された薄肉板状の吸熱フィン32と、吸熱フィン32に対して直交する向きで貫設される複数の直管状の吸熱管33とが収容されている。給湯熱交換部3A及び風呂熱交換部3Bは、これら吸熱フィン32及び吸熱管33によって各別に独立して構成されている。
【0018】
給湯熱交換部3Aにおける隣り合う二つの吸熱管33の管端相互は、前壁303側及び後壁304側において、半円弧状に曲成された連絡管34により直列的に連結されており、これら吸熱管33及び連絡管34によって蛇行する一本の給湯熱交換管路33Aが構成されている。給湯熱交換管路33Aの始端となる吸熱管33の後壁304側の管端には、略コ字状の入水側接続管35が後壁304の外側へ向かって延設されており、この入水側接続管35の開放端に給水配管11が接続される。給湯熱交換管路33Aの終端となる吸熱管33の前壁303側の管端には、略コ字状の出湯側接続管36が前壁303の外側へ向かって延設されており、この出湯側接続管36の開放端に、カランやシャワーやなどの湯水栓V1へ繋がる出湯配管12が接続される。この給湯熱交換部3Aにおいて、吸熱管33及び連絡管34で構成する給湯熱交換管路33A、入水側接続管35、出湯側接続管36は、熱交換器3における通水配管を構成する。
【0019】
湯水栓V1が開かれると、給水配管11から給湯熱交換管路33Aへ水が供給される。制御部は、給水配管11における通水を検知してファンユニット4を作動させると共にガスバーナ2の給湯側燃焼部2Aにて燃焼を開始させる制御構成を有しており、湯水栓V1の開栓により給湯熱交換管路33Aへ供給された水は、給湯側燃焼部2Aから放出された燃焼排ガスによって加熱され、出湯配管12を通じて湯水栓V1へ供給される。
【0020】
風呂熱交換部3Bも給湯熱交換部3Aと同様、隣り合う二つの吸熱管33の管端相互が前壁303及び後壁304側において連絡管34により直列的に接続されており、これら吸熱管33及び連絡管34によって蛇行する一本の風呂熱交換管路33Bが構成されている。風呂熱交換管路33Bの始端となる吸熱管33の後壁304側の管端には、略コ字状の入水側接続管35が後壁304の外側へ向かって延設されており、この入水側接続管35の管端に風呂戻り配管13が接続される。風呂熱交換管路33Bの終端となる吸熱管33の前壁303側の管端には、略コ字状の出湯側接続管36が前壁303の外側へ向かって延設されており、この出湯側接続管36の管端に、浴槽V2へ繋がる風呂往き配管14が接続される。この風呂熱交換部3Bにおいて、吸熱管33及び連絡管34で構成する風呂熱交換管路33B、入水側接続管35、出湯側接続管36は、熱交換器3における通水配管を構成する。
【0021】
風呂戻り配管13に設けられた循環ポンプ15が作動されると、風呂戻り配管13から風呂熱交換管路33Bへ浴槽V2の風呂水が供給される。制御部は、風呂戻り配管13の通水を検知してファンユニット4を作動させると共にガスバーナ2の風呂側燃焼部2Bにて燃焼を開始させる制御構成を有しており、循環ポンプ15の作動により風呂熱交換管路33Bへ供給された風呂水は、風呂側燃焼部2Bから放出された燃焼排ガスによって加熱され、風呂往き配管14を通じて再び浴槽V2へ帰還する。
【0022】
図2に示すように、連絡管34は、前壁303及び後壁304の外側に露出した状態で設けられており、そのうち前壁303側においてU字状の連絡管34の特定の一つに、出湯温度の異常上昇や吸熱管33の過熱を検知するための温度センサ16が熱伝導性の高い金属板で形成され温度センサ取付補助部材5を介して取り付けられる。温度センサ16は、給湯熱交換部3A及び風呂熱交換部3Bのそれぞれに設けられる。
【0023】
次に、温度センサ取付補助部材5について説明する。
図3〜
図6に示すように、温度センサ取付補助部材5は、温度センサ16の取付面を有する基部50と、通水配管である連絡管34を挟持する一対の挟持板片51とを有する。温度センサ取付補助部材5は、略長方形状の基部50の対向する二つの長辺部に、それぞれ略長方形状の挟持板片51が略平行に折り曲げ形成された略コ字形の部材である。
【0024】
基部50は、その対角線上の隅部に二つのねじ孔501が設けられている(
図4参照)。また、基部50の対向する二つの短辺部は、略三角形状に切り欠かれ、この切り欠き502の端面には、温度センサ位置決め用の一対の突片503が基部50の外面側へ突出するように折り曲げ形成されている(
図4参照)。温度センサ16は、温度センサ取付補助部材5を連絡管34にロウ付け固定した後、基部50の外面に対して一対の突片503で位置決め状態とし二つのねじ孔501を用いてねじ止めされて取り付けられる。
【0025】
一対の挟持板片51は、連絡管34の外径と略同一の間隔をもって設けられており、連絡管34を径方向から挟持した状態で支持固定する(
図5参照)。各挟持板片51の両端には、対向する挟持板片51側へ向かって突出する一対の突起52が折り曲げ形成されている(
図3参照)。この一対の突起52により、温度センサ取付補助部材5を連絡管34に組付ける際に、連絡管34の外周面が当接して位置決めを行うことができる。
【0026】
一対の突起52には、棒状の固形ロウ材10を挿通して架設状態に保持する保持孔53が対向するように設けられている(
図3参照)。保持孔53は、挟持板片51の内面に達するように形成されるとともに、基部50側に向かうに従って孔径が小さくなる長孔状に形成されている(
図5参照)。この長孔状の保持孔53は、挟持板片51の最も先端寄りの位置が最大径部53aとなり、挟持板片51の最も基部50寄りの位置が最小径部53bとなる。最小径部53bは、棒状の固形ロウ材10の外径と略同径又は小径に設定され、棒状の固形ロウ材10が嵌まり込んで固定される。これにより、棒状固形ロウ材10を一対の保持孔53の最小径部53bに架設状態に固定することで、棒状固形ロウ材10の安定した位置決めが可能となる。従って、棒状固形ロウ材10が落下してロウ付けが行われなくなるという事態も生じさせず、ペースト状のロウ材を使う必要性もなくなる。また、この長孔状の保持孔53によれば、棒状固形ロウ材10を一対の保持孔53の最大径部53a側から挿通し架設状態としてから最小径部53b側へスライドさせることで、棒状固形ロウ材10を保持孔53に固定することができ、棒状固形ロウ材10のセット性に優れる。
【0027】
一対の挟持板片51の内面には、対向する挟持板片51側へ突出するロウ材流出防止凸54が設けられている(
図3、
図5参照)。ロウ材流出防止凸54は、保持孔53の最小径部53bの位置よりも基部50寄りの位置に設けられ、且つ基部50と一定の間隔をもって基部50と平行に設けられている。このロウ材流出防止凸54により、保持孔53の最小径部53bに固定された棒状固形ロウ材10が溶融すると、溶融したロウ材が基部50側方向へ流出しないように堰き止めることができる。連絡管34と基部50との間は非接触状態であり、挟持板片51の基部50付近はロウ付けする必要性が乏しいため、溶融したロウ材を基部50側方向へ流出させないようにすることでロウ付けの不廻りを減少することができる。
【0028】
一対の挟持板片51の内面には、溝状のロウ材呼び込み凹55がロウ材流出防止凸54の形成位置から挟持板片51の先端まで直線状に延びるように設けられている。ロウ材呼び込み凹55は、所定の間隔をあけて2本設けられ、挟持板片51の左右端寄り位置にそれぞれ設けられている(
図3参照)。これらロウ材呼び込み凹55により、保持孔53の最小径部53bに固定された棒状固形ロウ材10が溶融すると、溶融したロウ材がロウ材呼び込み凹55を伝って挟持板片51の先端側方向へ流れ易くすることができる。挟持板片51の先端側部分は、連絡管34と広い範囲で接触し、ロウ付けの必要な位置であるため、溶融したロウ材を挟持板片51の先端側方向へ流れ易くすることでロウ付けの不廻りを減少することができる。また、ロウ材呼び込み凹55により溶融したロウ材が表面張力で保持されるので、加熱路内における温度センサ取付補助部材5の向きが多少傾いていても溶融したロウ材を挟持板片51の先端側方向へ流れ易くすることができる。
【0029】
挟持板片51の先端側部分は、中間部分を略円弧状に切り欠いて左右両側部に略三角形ツノ状の延長片58が形成され、且つ中央部に略四角形状の通水配管差込確認用爪片56が形成されている(
図3参照)。各延長片58は、連絡管34の延設方向に沿って延びるように形成され、各延長片58の内面には、前記ロウ材呼び込み凹55を有している。従って、ロウ材呼び込み凹55を伝って流れて来た溶融ロウ材を連絡管34の延設方向にも十分に廻り込ませることができ、ロウ付けを良好に且つ確実に行うことができる。
【0030】
通水配管差込確認用爪片56は、対向する挟持板片51側へ向かって凸となる凸部56aを有する略V字状に折り曲げ形成されており(
図5参照)、一対の挟持板片51にそれぞれ設けられて対をなしている。この一対の通水配管差込確認用爪片56は、互いの凸部56aの間の距離が連絡管34の外径よりも小さく設定され、連絡管34を径方向から弾性的に挟持するクリップのような機能を発揮する。すなわち、一対の挟持板片51を連絡管34に差し込むと、一対の通水配管差込確認用爪片56は、まずは連絡管34の外周面が凸部56aと当接して押し広げられて弾性変形し、次いで連絡管34の最大径である直径部分を超えると弾性復帰して連絡管34の屈曲部分を挟み込む。この際、作業者の手にカチッとした感触や音が得られ、一対の挟持板片51間に連絡管34が正常な差込位置まで差し込まれたことを容易に確認でき、連絡管34に対し温度センサ取付補助部材5が不完全な組み付け状態となることを防止することができる。また、温度センサ取付補助部材5が連絡管34に正常な差込位置まで差し込まれると、保持孔53に保持する棒状固形ロウ材10が連絡管34の外周面と挟持板片51の内面との間に挟まれるようになり(
図5参照)、連絡管34と棒状固形ロウ材10と温度センサ取付補助部材5との接触が確保される。従って、ロウ付けの不廻りを減少することができる。
【0031】
挟持板片51には、通水配管差込確認用爪片56の基端側の両端を切り欠いたロウ廻り確認用切欠57が設けられている(
図3、
図6参照)。各ロウ廻り確認用切欠57は、温度センサ取付補助部材5を連絡管34に組み付けた状態において、挟持板片51に連絡管34の外周面の頂部が当接する位置付近まで切り欠くように形成されている。従って、ロウ付け完了後に、ロウ廻り確認用切欠57の部分でロウ材の廻り込みの有無が確認できるため、温度センサ取付補助部材5の内部を覗き込んで確認する必要がなく、挟持板片51の外側から見ることでロウ廻りの確認が容易に行なえる。
【0032】
以上の実施形態では、温度センサ取付補助部材5を連絡管34に組み付ける際、一対の挟持板片51のそれぞれにおいて、棒状固形ロウ材10を保持孔53の最大径部53aから挿通して保持孔53の最小径部53bへスライドさせることにより、予め棒状固形ロウ材10を一対の保持孔53に架設状態に保持固定する。これにより、棒状固形ロウ材10の安定した位置決めが可能となる。
【0033】
次いで、棒状固形ロウ材10を固定した温度センサ取付補助部材5を連絡管34に差し込み、一対の挟持板片51によって連絡管34を径方向から挟持させて仮止め固定する。この差込みの際、作業者は、一対の通水配管差込確認用爪片56によってカチッとした感触や音が得られるまで温度センサ取付補助部材5を連絡管34に差し込む。この差込み完了状態では、挟持板片51の両端に設けられた一対の突起52は、連絡管34の外周面に当接又は近接し、一対の突起52に設けられた各保持孔53は、この連絡管34の外周面の位置に配置される。従って、保持孔53間に架設状態に固定した棒状の固形ロウ材10は、連絡管34の外周面と当接して安定して保持される。よって、棒状の固形ロウ材10は、温度センサ取付補助部材5に安定して保持されて落下するおそれがない。この温度センサ取付補助部材5の組み付け状態では、連絡管34と棒状固形ロウ材10と温度センサ取付補助部材5との接触が確保される。また、棒状固形ロウ材10は、挟持板片51のロウ材流出防止凸54に対して挟持板片51の先端側に配置される。
【0034】
そして、この温度センサ取付補助部材5の組み付け状態で熱交換器3を加熱炉内に収容して加熱処理を行うことにより、棒状固形ロウ材10が溶融し、この溶融したロウ材は、ロウ材流出防止凸54によりロウ付けが不要な挟持板片51の基部50側方向へ流れないように堰き止められ、ロウ付けが必要な挟持板片51の先端側方向へ流される。また、溶融したロウ材は、ロウ材流出防止凸54から挟持板片51の先端まで延びるロウ材呼び込み凹55を伝うように流れ、表面張力等の作用で連絡管34の外周面と挟持板片51の内面との間に廻り込む。挟持板片51の先端側は、連絡管34の両側の延設方向に沿って延長片58が延設されており、これら延長片58にはロウ材呼び込み凹55が形成されているので、溶融したロウ材は、連絡管34と挟持板片51とが広い範囲で接触してロウ付けが必要な部位に対して多くが流れ込む。従って、溶融したロウ材は、連絡管34と一対の挟持板片51との接触部分の全体へ均一に廻り込んでロウ付けを確実に行うことができ、ロウ付けの不廻りを大幅に減少することができる。
【0035】
ロウ付け完了後は、ロウ廻り確認用切欠57を通して挟持板片51の外側からロウ材の廻り込みを容易に確認できるから、ロウ付け不良の有無を容易に確認することができる。
【0036】
以上のように、本実施形態によれば、棒状の固形ロウ材10を用いて連絡管34と温度センサ取付補助部材5とのロウ付けが確実に行われるから、ペースト状のロウ材を使う必要がなくなり、ペースト状のロウ材に含むバインダー成分によるロウ付けの不廻りを危惧することもないし、また、炉内の汚れも生じないようにすることができる。
【0037】
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内で様々な変更を施すことが可能である。
【0038】
例えば、温度センサ取付補助部材5は、後壁304側の連絡管34に取り付けるようにしてもよいし、また、入水側接続管35や出湯側接続管36の曲げ部に取り付けるようにしてもよい。
【0039】
突起52に設ける保持孔53は、実施形態(
図5)では孔径が基部50側に向かうに従って小径となるように形成するが、
図7に示すように、保持孔53xは、一対の挟持板片51の対向方向に延びる長孔形状とし、孔径が突起52の先端側から基端側に向かうに従って小径となるように形成したものでもよい。この保持孔53xは、突起52の先端側(対向する挟持板片51側)の位置が最大径部53aとなり、突起52の基端側(挟持板片51の内面に至った側)の位置が最小径部53bとなる。この保持孔53xに棒状固形ロウ材10をセットするには、棒状固形ロウ材10を最大径部53aから最小径部53bへと一対の挟持板片51の対向方向にスライドさせることで、棒状固形ロウ材10が保持孔53xの最小径部53bに架設状態に固定される。
なお、保持孔53(53x)において、その長孔形状の延びる方向は、
図5に示す横方向や
図7に示す縦方向に限らず、斜め方向等でもよく、要は、突起52の一側から他側に向かうに従って孔径が小さくなる形状とすることができる。
また、保持孔53は、同径の連続した長孔としてもよいし、また、棒状固形ロウ材10の断面形状に沿った孔形状としてもよい。
【0040】
ロウ材流出防止凸54は、実施形態では挟持板片51の両端付近には設けられていないが、挟持板片51の両端に達するまで設けるようにしてもよい。また、ロウ材流出防止凸54は、プレス加工により凸となるように形成することができる。
【0041】
ロウ材呼び込み凹55は、実施形態では2本設けるが、1本でもよいし、また、3本以上の複数本設けるようにしてもよい。ロウ材呼び込み凹55は、実施形態ではロウ材流出防止凸54の形成位置から設けるが、ロウ材流出防止凸54の近傍位置から挟持板片51の先端まで延びるように設けてもよい。ロウ材呼び込み凹55は、実施形態ではロウ材流出防止凸54と直角方向にまっすぐ延びるように形成するが、多少傾いて挟持板片51の先端まで延びるように形成してもよい。また、ロウ材呼び込み凹55は、挟持板片51の先端まで延ばさず、先端付近まで延びるものでもよい。また、ロウ材呼び込み凹55は、挟持板片51を貫通する切り込みで形成してもよい。
【0042】
挟持板片51の先端側部分は、実施形態では略円弧状に切り欠いて略三角形ツノ状の延長片58を形成するが、このような略円弧状の切り欠きを形成せずに単に切り込んで略長方形状の延長片を形成するようにしてもよい。
【0043】
また、本発明は、風呂熱交換部を有しない給湯用の熱交換器にも適用でき、また、潜熱回収型の熱源機などに組み込まれる熱交換器にも適用できる。