【解決手段】ナビゲーション装置は、複数のジャンル(分類)を指定するジャンル指定部30と、指定された複数のジャンルのそれぞれに属する複数の選択候補施設を検索する施設検索部32と、検索された各ジャンル毎の複数の選択候補施設の中から1つずつ抽出して一組の施設を決定する動作を、組合せを変えた複数の組合せについて行う経由地組合せ設定部36と、複数の組合せのそれぞれについて各組合せに含まれる複数の施設を通る場合の距離を算出する組合せ距離算出部38と、組合せ距離算出部38による算出結果に基づいて1つの組合せを選択する最適組合せ選択部40とを備えている。
前記組合せ距離算出手段は、各組に含まれる複数の前記施設を、出発地と目的地との間の経由地とした場合に、前記出発地から前記目的地までの距離を算出することを特徴とする請求項1または2に記載のナビゲーション装置。
前記組合せ距離算出手段は、前記出発地、前記経由地、前記目的地のそれぞれの間の直線距離を合計することにより、前記出発地から前記目的地までの距離を算出することを特徴とする請求項3に記載のナビゲーション装置。
前記組合せ距離算出手段は、前記出発地、前記経由地、前記目的地のそれぞれの間の道路に沿った距離を合計することにより、前記出発地から前記目的地までの距離を算出することを特徴とする請求項3に記載のナビゲーション装置。
前記組合せ選択手段は、前記組合せ距離算出手段によって算出された距離が最短となる前記組を選択することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のナビゲーション装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述した特許文献1に開示されたナビゲーション装置では、旧目的地や経由地としての施設の巡回順序の変更は可能であるが、それぞれの施設は固定されているため、最短の新たな走行経路を設定することに限界がある。例えば、旧目的地として分類Aのいずれかの施設が選択され、経由地として分類Bのいずれかの施設が選択されている場合を考えると、新目的地との位置関係からすると、分類Aや分類Bに属する他の施設を経由した方が新目的地までのコスト(経路探索する際の各リンクや各ノードなどのコストの合計)が小さくなる場合もあるが、上述した特許文献1に開示されたナビゲーション装置では、施設の変更までは考慮されていないため、必ずしも最適(コスト最小)な走行経路を設定することができない。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、複数の分類のそれぞれに属する複数の施設を通る最適な走行経路を設定することができるナビゲーション装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明のナビゲーション装置は、複数の分類を指定する分類指定手段と、分類指定手段によって指定された複数の分類のそれぞれに属する複数の選択候補施設を検索する施設検索手段と、施設検索手段によって検索された各分類毎の複数の選択候補施設の中から1つずつ抽出して一組の施設を決定する動作を、組合せを変えた複数組について行う組合せ設定手段と、複数組のそれぞれについて、各組に含まれる複数の施設を通る場合の距離を算出する組合せ距離算出手段と、組合せ距離算出手段による算出結果に基づいて1つの組を選択する組合せ選択手段とを備えている。
【0007】
複数の分類のそれぞれに属する施設の任意の組合せについて各組の施設を通る場合の距離が算出され、この算出結果に基づいて1つの組が選択されるため、分類に属する施設を固定する場合よりも、複数の分類のそれぞれに属する複数の施設を通る最適な走行経路を設定することが可能となる。
【0008】
また、上述した組合せ設定手段は、通る順番を考慮して組を決定することが望ましい。同じ複数の施設を通る場合であっても通る順番によって走行経路全体の距離に差が生じるため、通る順番が異なる場合には別の組として距離の算出を行うことにより、さらに最適な走行経路の設定が可能となる。
【0009】
また、上述した組合せ距離算出手段は、各組に含まれる複数の施設を、出発地と目的地との間の経由地とした場合に、出発地から目的地までの距離を算出することが望ましい。これにより、複数の分類のそれぞれに属する複数の施設を経由して出発地から目的地まで走行する際の最適な走行経路を設定することが可能となる。
【0010】
また、上述した組合せ距離算出手段は、出発地、経由地、目的地のそれぞれの間の直線距離を合計することにより、出発地から目的地までの距離を算出することが望ましい。これにより、少ない処理負担によって距離を算出することが可能となる。
【0011】
また、上述した組合せ距離算出手段は、出発地、経由地、目的地のそれぞれの間の道路に沿った距離を合計することにより、出発地から目的地までの距離を算出することが望ましい。特に、上述した道路に沿った距離を経路探索処理によって算出する経路探索手段をさらに備えることが望ましい。これにより、正確に出発地から目的地までの距離を算出することができ、さらに最適な走行経路を設定することが可能となる。
【0012】
また、上述した組合せ選択手段は、組合せ距離算出手段によって算出された距離が最短となる組を選択することが望ましい。これにより、距離の算出結果から最適な走行経路を自動的に設定することができる。
【0013】
また、上述した組合せ距離算出手段によって算出された距離を、所定の順番で複数の組について表示する算出結果表示手段と、利用者によって操作され、算出結果表示手段による表示内容に含まれる複数の組のいずれかを指定する操作手段とをさらに備え、組合せ選択手段は、操作手段によって指定された1つの組を選択することが望ましい。これにより、距離の算出結果を利用者が確認して利用者が所望する最適な走行経路を設定することができる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を適用した一実施形態のナビゲーション装置について、図面を参照しながら説明する。
【0016】
図1は、一実施形態のナビゲーション装置の構成を示す図である。
図1に示すナビゲーション装置は、ナビゲーションコントローラ1、地図データ記憶装置3、操作部4、車両位置検出部5、表示装置6、オーディオ部7を含んで構成されている。このナビゲーション装置は、車両に搭載されている。
【0017】
ナビゲーションコントローラ1は、CPU、ROM、RAM等を用いて所定の動作プログラムを実行することにより、自車位置周辺の地図画像表示動作や施設検索動作、経路探索・誘導動作などの各種機能を実現する。ナビゲーションコントローラ1の詳細構成については後述する。
【0018】
地図データ記憶装置3は、地図表示、施設検索、経路探索、経路誘導などに必要な地図データが格納されている記憶媒体およびその読み取り装置である。この地図データ記憶装置3には、経度および緯度で適当な大きさに区切られた矩形形状の図葉を単位とした地図データが格納されている。各図葉の地図データは、図葉番号を指定することにより特定され、読み出すことが可能となる。地図データ記憶装置3は、ハードディスク装置や半導体メモリによって、あるいは、DVDとその読み取り装置によって実現される。また、地図データ記憶装置3を通信装置に置き換えて、外部の地図配信サーバ(図示せず)から地図データを取得するようにしてもよい。
【0019】
操作部4は、利用者の指示(操作)を受け付けるためのものであり、各種の操作ボタンや操作つまみ類を備えている。また、操作部4は、表示装置6の画面に取り付けられたタッチパネルを含んでおり、画面上の一部を直接利用者が指等で指し示すことにより、操作指示を行うことができるようになっている。車両位置検出部5は、例えば、GPS受信機、方位センサ、距離センサなどを備えており、所定のタイミングで車両位置(経度、緯度)の検出を行い、検出結果を出力する。
【0020】
表示装置6は、例えばLCD(液晶表示装置)によって構成されており、ナビゲーションコントローラ1から出力される映像信号に基づいて自車位置周辺の地図画像や、目的地までの走行経路や分岐地点における拡大案内画像などを表示する。オーディオ部7は、ナビゲーションコントローラ1から入力される音声信号に基づいて生成した案内音声などを車室内に出力する。
【0021】
次に、ナビゲーションコントローラ1の詳細構成について説明する。
図1に示すナビゲーションコントローラ1は、地図バッファ10、地図読出制御部12、地図描画部14、車両位置計算部20、経路探索処理部22、経路誘導処理部24、ジャンル指定部30、施設検索部32、目的地・経由地設定部34、経由地組合せ設定部36、組合せ距離算出部38、最適組合せ選択部40、入力処理部50、表示処理部60を含んで構成されている。
【0022】
地図バッファ10は、地図データ記憶装置3から読み出された地図データを一時的に格納する。地図読出制御部12は、車両位置計算部20により算出される車両位置や利用者が操作部4を操作して指定した位置に応じて、所定範囲の地図データの読み出し要求を地図データ記憶装置3に出力する。地図描画部14は、地図バッファ10に格納された地図データに基づいて、表示装置6に地図画像を表示するために必要な描画処理を行って地図画像描画データを作成する。
【0023】
車両位置計算部20は、車両位置検出部5から出力される検出データに基づいて自車位置を計算するとともに、計算した自車位置が地図データの道路上にない場合には、自車位置を修正するマップマッチング処理を行う。
【0024】
経路探索処理部22は、経路探索処理を行って、出発地と目的地との間を所定の探索条件にしたがって結ぶ走行経路(誘導経路)を探索する。また、1あるいは複数の経由地が設定されている場合には、これらの経由地を経由する経路が設定される。
【0025】
経路誘導処理部24は、経路探索処理部22によって得られた走行経路に沿って、表示や音声によって自車両の走行を案内する経路誘導処理を行う。
【0026】
ジャンル指定部30は、使用者の指示に応じて、検索対象となる施設のジャンル(分類)を指定する。例えば、飲食店、スーパーマーケット、コンビニエンスストア等が属する複数のジャンルが選択肢として含まれるジャンル選択画面の中からいずれかの選択肢を選択することにより、ジャンルの指定が行われる。
【0027】
施設検索部32は、ジャンル指定部30によって指定されたジャンルに含まれる複数の施設を選択候補施設として検索する。なお、施設名や電話番号などを指定して施設を検索するようにしてもよい。
【0028】
目的地・経由地設定部34は、経路探索処理部22によって行われる経路探索処理に必要な目的地を設定する。例えば、施設検索部32による検索によって抽出された施設を目的地として設定する場合や、利用者が操作部4を操作して直接指定した地図画像上の地点を目的地として設定する場合などが考えられる。
【0029】
経由地組合せ設定部36は、複数のジャンルが指定されたときに、これら複数のジャンルのそれぞれに対応する複数の選択候補施設の中から1つずつ抽出して一組の施設を決定する動作を、組合せを変えた複数組について行う。
【0030】
組合せ距離算出部38は、経由地組合せ設定部36によって決定された複数組のそれぞれについて、各組に含まれる複数の施設を通る場合の距離を算出する。
【0031】
最適組合せ選択部40は、組合せ距離算出部38による算出結果に基づいて1つの組を選択する。
【0032】
入力処理部50は、操作部4から入力される各種の操作指示に対応する動作を行うための命令をナビゲーションコントローラ1内の各部に向けて出力する。
【0033】
表示処理部60は、地図描画部14によって作成される地図画像描画データが入力されており、この描画データに基づいて所定範囲の地図画像を表示装置6の画面に表示する。
【0034】
上述したジャンル指定部30が分類指定手段に、施設検索部32が施設検索手段に、経由地組合せ設定部36が組合せ設定手段に、組合せ距離算出部38が組合せ距離算出手段に、最適組合せ選択部40が組合せ選択手段に、経路探索処理部22が経路探索手段に、それぞれ対応する。
【0035】
本実施形態のナビゲーション装置はこのような構成を有しており、次に、その動作を説明する。
【0036】
例えば、あるジャンルaに属する一の施設A1を経由して目的地までの走行経路が経路探索処理によって設定され、この走行経路に沿って走行中であって、経由地である施設A1に到達する前に、別のジャンルbを指定して経由地を追加するものとする。ジャンルの例としては、例えばジャンルaにはガソリンスタンド、ジャンルbにはコンビニエンスストアが属するものとする。
【0037】
図2は、経路誘導動作中に異なるジャンルの経由地を追加して新しい走行経路を設定する場合の動作手順を示す流れ図である。
【0038】
ジャンル指定部30は、ジャンルの追加が指示されたか否かを判定する(ステップ100)。本実施形態の場合には、経由地追加が指示されてジャンルの選択画面が表示されるまで否定判断が行われ、この判定が繰り返される。また、ジャンルの選択画面が表示されるとステップ100の判定において肯定判断が行われる。次に、ジャンル指定部30は、この選択画面に含まれるいずれかのジャンルを、利用者の指示に応じて選択する(ステップ102)。
【0039】
次に、施設検索部32は、選択されたジャンル(ジャンルb)に属する施設Bを検索する(ステップ104)。例えば、自車位置を中心として所定数(n個)の施設B1〜Bnが検索される。また、施設検索部32は、既に経由地として設定されている施設A1が属するジャンルaについても同様に、自車位置を中心として所定数(m個)の施設A1〜Amを検索する(ステップ106)。なお、これらの施設検索は、どちらのジャンルについて先に行ってもよいし、同時に行うようにしてもよい。また、検索により得られる各ジャンルに属する施設の数は、あらかじめ決められた所定数としてもよいが、数を固定せずに、自車位置周辺の所定範囲内に位置する条件を満たす施設を検索によって絞り込むようにしてもよい。
【0040】
次に、経由地組合せ設定部36は、ジャンルaに属する各施設とジャンルbに属する各施設を一つずつ抽出して組み合わせる動作を全ての組合せについて行って、ジャンルが異なる2種類の施設の組合せからなる複数の組を決定する(ステップ108)。
【0041】
図3は、施設の検索結果と施設の組合せの一例を示す図である。
図3において、Gは現在の自車位置を、Pは目的地を、Rは走行中の走行経路をそれぞれ示している。経由地としてジャンルbの施設が追加される前は、ジャンルaの施設A1が走行経路Rに沿った経由地として設定されている。このような状況で、ジャンルaの施設検索の結果、ジャンルaに属する4つの施設A1、A2、A3、A4が検索され、ジャンルbの施設検索の結果、ジャンルbに属する2つの施設B1、B2が検索されたものとする。
【0042】
図3に示した例では、経由地組合せ設定部36は、ジャンルaに属する1つの施設とジャンルbに属する1つの施設の組合せとして、以下に示す8組の組合せを決定する。
【0043】
(組合せ1)施設A1と施設B1
(組合せ2)施設A1と施設B2
(組合せ3)施設A2と施設B1
(組合せ4)施設A2と施設B2
(組合せ5)施設A3と施設B1
(組合せ6)施設A3と施設B2
(組合せ7)施設A4と施設B1
(組合せ8)施設A4と施設B2
次に、組合せ距離算出部38は、各組合せを経由した場合の自車位置から目的地までの直線距離を算出する(ステップ110)。
【0044】
図4は、
図3に示した例に対応する各組合せ毎の距離の算出結果を示す図である。施設の組合せが同じであっても、どちらの施設を先に経由するかによって自車位置から目的地までの距離が異なってくるため、経由する施設の順番を含めた全ての組合せについて、自車位置から目的地までの直線距離が算出される。
【0045】
図5は、
図4に示す施設A1と施設B2の組合せについて施設A1を先に経由する場合の距離算出の説明図である。組合せ距離算出部38は、自車位置Gから施設A1までの直線距離L11と、施設A1から施設B2までの直線距離L12と、施設B2から目的地Pまでの直線距離L13を算出した後、これらの合計距離を算出する。
図4に示す例では、これらの合計距離が36kmとなっている。
【0046】
図6は、
図4に示す施設A1と施設B2の組合せについて施設B2を先に経由する場合の距離算出の説明図である。組合せ距離算出部38は、自車位置Gから施設B2までの直線距離L21と、施設B2から施設A1までの直線距離L22と、施設A1から目的地Pまでの直線距離L23を算出した後、これらの合計距離を算出する。
図4に示す例では、これらの合計距離が28kmとなっている。このようにして、すべての組合せについて自車位置から目的地までの直線距離が算出される。
【0047】
次に、最適組合せ選択部40は、組合せ距離算出部38によって算出された距離が最小となる組合せの施設を選択する(ステップ112)。
図4に示した例では、施設B2を先に経由する場合の、施設A2と施設B2の組合せが距離最小の組合せとして選択される。
【0048】
経路探索処理部22は、選択された組合せに対応する施設B2と施設A2をこの順番で経由する現在の自車位置から目的地までの最適な走行経路を経路探索処理によって算出する(ステップ114)。また、経路誘導処理部24は、新たに探索された走行経路に沿って自車の走行を案内する経路誘導動作を開始する(ステップ116)。
【0049】
このように、本実施形態のナビゲーション装置では、複数のジャンルのそれぞれに属する施設の任意の組合せについて各組(組合せ)の施設を通る場合の距離が算出され、この算出結果に基づいて1つの組が選択されるため、各ジャンルに属する施設を固定する場合よりも、複数のジャンルのそれぞれに属する複数の施設を通る最適な走行経路を設定することが可能となる。
【0050】
また、施設の組合せは、通る順番を考慮して決定されている。同じ複数の施設を通る場合であっても通る順番によって走行経路全体の距離に差が生じるため、通る順番が異なる場合には別の組として距離の算出を行うことにより、さらに最適な走行経路の設定が可能となる。
【0051】
また、各組合せに含まれる複数の施設を、出発地と目的地との間の経由地とした場合に、出発地から目的地までの距離が算出されるため、複数のジャンルのそれぞれに属する複数の施設を経由して出発地から目的地まで走行する際の最適な走行経路を設定することが可能となる。
【0052】
また、出発地、経由地(複数の施設)、目的地のそれぞれの間の直線距離を合計することにより、出発地から目的地までの距離を算出することにより、少ない処理負担によって距離を算出することが可能となる。
【0053】
距離の算出結果から距離が最短となる組合せを選択することにより、最適な走行経路を自動的に設定することができる。
【0054】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能である。例えば、上述した実施形態では、組合せ距離算出部38は、各組合せを経由した場合の自車位置から目的地までの直線距離を算出するようにしたが、自車位置から各組合せの施設を経由して目的地までの道路に沿った距離を算出するようにしてもよい。この場合に、自車位置から施設までの走行経路、施設間の走行経路、施設から目的地までの走行経路のそれぞれは、経路探索処理部22による経路探索処理によって設定することが望ましい。これにより、正確に出発地から目的地までの距離を算出することができ、さらに最適な走行経路を設定することが可能となる。
【0055】
また、上述した実施形態では、組合せ距離算出部38によって各組合せの距離の中から最小のものを最適組合せ選択部40によって選択したが、各組合せの距離の算出結果に基づいて複数の組合せを抽出して利用者に提示し、利用者にその中から一つを選ばせるようにしてもよい。
【0056】
図7は、各組合せの距離の算出結果に基づいて複数の組合せを利用者に提示して選択させるナビゲーション装置の変形例を示す図である。
図7に示したナビゲーション装置は、
図1に示したナビゲーション装置に対して、ナビゲーションコントローラ1をナビゲーションコントローラ1Aに置き換えた点が異なっている。このナビゲーションコントローラ1Aは、ナビゲーションコントローラ1に対して選択候補描画部42が追加されている。
【0057】
選択候補描画部42は、組合せ距離算出部38によって算出された各組合せの距離に基づいて、推奨する複数の組合せを提示する推奨リストを描画するとともに、各組合せに対応する複数の施設と自車位置、目的地との関係がわかる簡易地図画像を描画する。
【0058】
図8は、推奨リストの一例を示す図である。この推奨リストには、算出された距離が短い順に複数のルート案が含まれており、距離が最小のルート案には、利用者がわかりやすいように「推奨」の表示が付加されている。なお、
図8では、ルート案として「B2→A2→自宅」と記載されているが、実際には「BBBストア(所在地)店→AAAガソリンスタンド(所在地)店→自宅」のように、利用者にとって各施設を他の施設と識別可能な情報が含まれる。また、
図8に含まれる「距離」は、自車位置から各施設を経由して目的地までの各直線距離の合計である。
【0059】
図9は、簡易地図画像の一例を示す図である。
図9に示す地図画像には、ジャンルaの各施設A1〜A4と、ジャンルbの各施設B1、B2が含まれており、
図8に示した各ルート案毎に自車位置、各施設、目的地が所定色の直線(
図8に示した各ルートの情報は所定の色で示されており、これらの色に各直線の色を合わせている)で結ばれており、経由する順番がわかるようになっている。
【0060】
このような内容を有する推奨リストと簡易地図画像が表示処理部60によって表示装置6の1画面に分割表示される。利用者は、操作部4を操作して推奨リストに含まれる複数のルート案の中から一つを指定することができる。最適組合せ選択部40は、利用者によって指定された推奨ルートに含まれる施設の組合せを最適な組合せとして選択する。これにより、利用者が距離の算出結果を確認して、所望する最適な走行経路を設定することができる。上述した選択候補描画部42、表示処理部60、表示装置6が算出結果表示手段に、操作部4、入力処理部50が操作手段に対応する。
【0061】
ところで、上述した
図8に示した推奨リストでは、自車位置から目的地までの直線距離が短い順番に複数のルート案を示したが、直線距離の代わりに、自車位置から各組合せの施設を経由して目的地までの道路に沿った距離を経路探索処理によって算出した結果が短い順に複数のルート案を示すようにしてもよい。また、経路探索処理を行うことにより、自車位置から各組合せの施設を経由して目的地までの所要時間を算出することができるため、道路に沿った距離の合計値とともにこの所要時間を推奨リストに含めたり(
図10)、所要時間が短い順にルート案の表示位置を入れ替えるようにしてもよい。また、経路探索処理を行った場合には、
図9に示したように自車位置、各施設、目的地を所定色の直線で結ぶのではなく、これらの間を走行経路に沿った所定色の線で結ぶようにしてもよい(
図11)。
【0062】
また、上述した実施形態では、車両に搭載されたナビゲーション装置について説明したが、スマートフォン等の携帯端末装置やパーソナルコンピュータにおいて経路探索を行う場合についても本発明を適用することができる。