特開2020-198332(P2020-198332A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-198332(P2020-198332A)
(43)【公開日】2020年12月10日
(54)【発明の名称】電子デバイス及び冷却器
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/467 20060101AFI20201113BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20201113BHJP
   G02B 27/02 20060101ALI20201113BHJP
【FI】
   H01L23/46 C
   H05K7/20 H
   G02B27/02 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2019-101999(P2019-101999)
(22)【出願日】2019年5月31日
(71)【出願人】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002918
【氏名又は名称】特許業務法人扶桑国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大塚 晃弘
(72)【発明者】
【氏名】神林 哲
【テーマコード(参考)】
2H199
5E322
5F136
【Fターム(参考)】
2H199CA04
2H199CA88
2H199CA89
5E322AA03
5E322AA11
5E322AB11
5E322BA05
5E322BB10
5E322FA04
5E322FA06
5F136CA11
5F136CA20
(57)【要約】
【課題】電子デバイスに設けられる電子部品の良好で効果的な冷却を実現する。
【解決手段】電子デバイス1は、ユーザ100に装着され、発熱する電子部品が格納される筐体13bを備える電子デバイス本体10と、筐体13bに接続されるダクト20と、ダクト20に接続されるマスク30とを含む。マスク30は、ユーザ100の口又は鼻の近傍に配置されて、ユーザ100の呼吸に伴う気流をダクト20の通気路22内に発生させる。通気路22内に発生する、ユーザ100の呼吸に伴って吸い込まれ又は吐き出される空気の流れにより、ダクト20の放熱効率が高められ、接続される筐体13b及びそれに格納される電子部品が効果的に冷却される。ファンが用いられないため、騒音や振動による不快感や毛髪の巻き込みが抑えられ、ユーザ100にとって良好な冷却が実現される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザに装着され、電子部品と、前記電子部品が格納される筐体とを備える電子デバイス本体と、
前記筐体に接続され、第1通気路を備えるダクトと、
前記ダクトに接続され、前記ユーザの口又は鼻の近傍に配置され、前記ユーザの呼吸に伴う気流を前記ダクトの前記第1通気路内に発生させるマスクと
を含むことを特徴とする電子デバイス。
【請求項2】
前記ユーザの呼吸に伴い、外部の空気が前記ダクトの前記第1通気路内を流れて前記マスクから前記ユーザに吸い込まれ、前記ユーザから吐き出される空気が前記マスクから前記ダクトの前記第1通気路内を流れて外部に排出されることを特徴とする請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項3】
前記マスクは、前記ユーザの口又は鼻の近傍に位置する通気口と、前記通気口から前記ダクトの前記第1通気路に連通する第2通気路とを備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子デバイス。
【請求項4】
前記マスク又は前記ダクトに設けられ、前記ユーザの呼吸に伴って前記ユーザに吸い込まれる空気の流れ又は前記ユーザから吐き出される空気の流れのいずれかで開くバルブを含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電子デバイス。
【請求項5】
前記マスク又は前記ダクトに設けられ、前記ユーザの呼吸に伴って前記ユーザに吸い込まれる空気中又は前記ユーザから吐き出される空気中の所定の成分を捕捉するフィルタを含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電子デバイス。
【請求項6】
前記ダクトの前記第1通気路内に設けられたフィンを含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の電子デバイス。
【請求項7】
前記マスク又は前記ダクトに設けられ、前記ユーザの呼吸に伴って前記ユーザに吸い込まれる空気及び前記ユーザから吐き出される空気を冷却する保冷体を含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の電子デバイス。
【請求項8】
ユーザに装着される電子デバイス本体の電子部品の格納に用いられる筐体と、
前記筐体に接続され、第1通気路を備えるダクトと、
前記ダクトに接続され、前記ユーザの口又は鼻の近傍に配置され、前記ユーザの呼吸に伴う気流を前記ダクトの前記第1通気路内に発生させるマスクと
を含むことを特徴とする冷却器。
【請求項9】
ユーザに装着され、電子部品と、前記電子部品が格納される筐体とを備える電子デバイス本体の、前記筐体に接続され、第1通気路を備えるダクトと、
前記ダクトに接続され、前記ユーザの口又は鼻の近傍に配置され、前記ユーザの呼吸に伴う気流を前記ダクトの前記第1通気路内に発生させるマスクと
を含むことを特徴とする冷却器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子デバイス及び冷却器に関する。
【背景技術】
【0002】
光学系や映像表示素子等を内蔵し、観察者の頭部に装着されて使用される、頭部装着型映像表示装置が知られている。このような頭部装着型映像表示装置に関し、その装置本体及びこれを頭部に支持固定する支持部に、通気口、通気路及びファンを設け、装置本体内部の熱を、ファンを回転させることによって外部に発散させる技術が知られている。
【0003】
また、発光ダイオード(Light Emitting Diode;LED)等の光源を内蔵し、ユーザの頭部に装着されて補助的な光を提供する、装着型ヘッドライトデバイスが知られている。このような装着型ヘッドライトデバイスに関し、その頭部装着部分に取り付けられる、LED光源を含む照明器具の熱気を、照明器具に繋がれたチューブを通して、ファン等の空気移動装置で生じさせたエアフローによって外部に放出する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9−34376号公報
【特許文献2】国際公開第2012/068116号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ユーザに装着されて使用される電子デバイスでは、それに設けられる電子部品の過熱による損傷や温度上昇によるユーザの火傷等の傷害を防ぐため、ファンを利用した冷却を行うことが考えられる。
【0006】
しかし、冷却にファンを利用する場合、ファンから生じる騒音や振動がユーザに不快感を与えたり、ファンによる毛髪の巻き込みが発生したりする懸念があり、ユーザにとって良好な冷却を行うことができない恐れがある。一方、ファンを利用しない自然空冷のみでは、電子部品の過熱による損傷や温度上昇によるユーザの火傷等を防ぐ効果的な冷却を行うことができない恐れがある。
【0007】
1つの側面では、本発明は、電子デバイスに設けられる電子部品の良好で効果的な冷却を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
1つの態様では、ユーザに装着され、電子部品と、前記電子部品が格納される筐体とを備える電子デバイス本体と、前記筐体に接続され、第1通気路を備えるダクトと、前記ダクトに接続され、前記ユーザの口又は鼻の近傍に配置され、前記ユーザの呼吸に伴う気流を前記ダクトの前記第1通気路内に発生させるマスクとを含む電子デバイスが提供される。
【0009】
また、1つの態様では、上記のような電子デバイスに用いられる冷却器が提供される。
【発明の効果】
【0010】
1つの側面では、電子デバイスに設けられる電子部品の良好で効果的な冷却を実現することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】第1の実施の形態に係る電子デバイスの一例について説明する図(その1)である。
図2】第1の実施の形態に係る電子デバイスの一例について説明する図(その2)である。
図3】第1の実施の形態に係る電子デバイスの一例について説明する図(その3)である。
図4】第1の実施の形態に係る電子デバイスの格納部及びそれに格納される電子部品の一例について説明する図(その1)である。
図5】第1の実施の形態に係る電子デバイスの格納部及びそれに格納される電子部品の一例について説明する図(その2)である。
図6】第1の実施の形態に係る電子デバイスの格納部及びそれに格納される電子部品の一例について説明する図(その3)である。
図7】第1の実施の形態に係る電子デバイスの冷却器の一例について説明する図(その1)である。
図8】第1の実施の形態に係る電子デバイスの冷却器の一例について説明する図(その2)である。
図9】第1の実施の形態に係る電子デバイスの冷却器の一例における気流について説明する図である。
図10】別の形態に係る電子デバイスの一例について説明する図(その1)である。
図11】別の形態に係る電子デバイスの一例について説明する図(その2)である。
図12】第1の実施の形態に係る冷却器の第1の変形例について説明する図である。
図13】第1の実施の形態に係る冷却器の第2の変形例について説明する図である。
図14】第1の実施の形態に係る冷却器の第3の変形例について説明する図である。
図15】第1の実施の形態に係る冷却器の第4の変形例について説明する図である。
図16】第1の実施の形態に係る冷却器の第5の変形例について説明する図である。
図17】第1の実施の形態に係る冷却器の第6の変形例について説明する図である。
図18】第1の実施の形態に係る冷却器の第7の変形例について説明する図である。
図19】第1の実施の形態に係るダクトの第1の変形例について説明する図である。
図20】第1の実施の形態に係るダクトの第2の変形例について説明する図である。
図21】第1の実施の形態に係るマスクの第1の変形例について説明する図である。
図22】第1の実施の形態に係るマスクの第2の変形例について説明する図である。
図23】第2の実施の形態に係る電子デバイスの一例について説明する図である。
図24】第3の実施の形態に係る電子デバイスの一例について説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[第1の実施の形態]
図1図3は第1の実施の形態に係る電子デバイスの一例について説明する図である。図1には、ユーザに装着された状態の電子デバイスの一例の要部斜視図を模式的に示している。図2(A)、図2(B)及び図2(C)にはそれぞれ、ユーザに装着された状態の電子デバイスの一例の要部正面図、要部右側面図及び要部平面図を模式的に示している。また、便宜上、図3(A)、図3(B)及び図3(C)にはそれぞれ、図2(A)、図2(B)及び図2(C)に示す電子デバイスの一部(後述の映像表示装置及びバンド)を取り除いた要部正面図、要部右側面図及び要部平面図を模式的に示している。
【0013】
図1に示す電子デバイス1は、電子デバイス本体10、ダクト20及びマスク30を備える。
電子デバイス本体10は、一例として、図1及び図2(A)〜図2(C)に示すように、電子デバイス1が装着されるユーザ100の頭部110(顔)における目111の辺りを覆うゴーグル型又は眼鏡型の映像表示装置11を備える。映像表示装置11には、伸縮性或いは長さ調節可能な非伸縮性のバンド12が取り付けられ、バンド12がユーザ100の頭部110に巻かれることで、映像表示装置11がユーザ100の頭部110に装着される。映像表示装置11は、映像を表示する映像表示素子、及び映像表示素子に表示される像を投影する光学系を備え、映像表示素子で表示する像を、光学系を介してユーザ100の眼に投影する。電子デバイス本体10は、ウェアラブル機器の1つであるヘッドマウントディスプレイ(Head Mounted Display;HMD)の一例である。
【0014】
電子デバイス本体10には、映像表示装置11の処理動作を制御する電子部品が搭載される。例えば、電子デバイス本体10には、電子部品として、プリント基板等の回路基板と、その上に実装されたLSI(Large Scale Integration)等の半導体装置とが搭載される。半導体装置は、動作に伴って発熱し得る電子部品の1つである。電子デバイス本体10は、このような発熱性の半導体装置等(発熱体又は発熱部品)を含む電子部品が格納される、図1並びに図2(A)〜図2(C)及び図3(A)〜図3(C)に示すような格納部13を備える。
【0015】
格納部13は、例えば、電子デバイス本体10が装着されるユーザ100の頭部110における側頭部の辺りに配置される。格納部13は、ユーザ100の頭部110に面する側に設けられるベース部材13aと、ベース部材13aを覆う箱型の筐体13bとを備える。格納部13は、バンド12上に取り付けられて、或いはバンド12の一部として、設けられる。
【0016】
ここで、格納部13に格納される電子部品で発生する熱が、電子デバイス本体10が装着されるユーザ100の頭部110に伝達されると、ユーザ100に不快感を与えたり、火傷等の傷害を発生させたりする恐れがある。頭部110への熱の伝達を抑えるため、映像表示装置11の頭部110側、バンド12、及び電子部品が格納される格納部13の頭部110側のベース部材13aには、樹脂、ゴム、布等の比較的熱伝導率の低い材料や、断熱材として利用される材料が用いられる。
【0017】
一方、格納部13の筐体13bには、格納される電子部品で発生する熱を伝達して外部へ放熱するため、比較的熱伝導率の高い材料が用いられる。例えば、筐体13bには、アルミニウム、銅、ステンレス等の金属材料が用いられる。このほか、筐体13bには、窒化アルミニウム等のセラミックス材料や、グラフェン等の炭素材料が用いられてもよい。或いは、筐体13bには、金属材料、セラミックス材料又は炭素材料と、樹脂材料とを混合した、複合材料が用いられてもよい。格納部13の筐体13bは、格納される電子部品から伝達される熱を外部へ放熱する放熱部材としての機能を有する。
【0018】
上記のような電子デバイス本体10に、図1並びに図2(A)〜図2(C)及び図3(A)〜図3(C)に示すようなダクト20が接続される。ダクト20は、管状の通気路(管路、内部空間)を形成する部材であって、ここでは一例として、略L字形状のダクト20を図示している。ダクト20の管状の通気路の一端側に設けられる通気口21は、電子デバイス1の外部に開放される。
【0019】
ダクト20は、電子デバイス本体10の、電子部品が格納される格納部13の筐体13bに接続される。例えば、ダクト20は、その側壁の一部が、箱型の筐体13bの側壁の一部に面するように、配置される。この場合、ダクト20は、熱伝導性の接着剤等の接合材料を用いて、又は、ネジ止め、嵌合、溶接等の手法を用いて、筐体13bに接続され、固定される。また、ダクト20は、後述のように、その側壁の一部が、箱型の筐体13bの側壁の一部となるように、筐体13bと一体化されたものであってもよい。即ち、この場合は、ダクト20及び筐体13bの互いの側壁が部分的に共用される。
【0020】
ダクト20には、比較的熱伝導率の高い材料が用いられる。例えば、ダクト20には、アルミニウム、銅、ステンレス等の金属材料が用いられる。このほか、ダクト20には、窒化アルミニウム等のセラミックス材料や、グラフェン等の炭素材料が用いられてもよい。或いは、ダクト20には、金属材料、セラミックス材料又は炭素材料と、樹脂材料とを混合した、複合材料が用いられてもよい。ダクト20は、格納部13の筐体13bと熱的に接続される。ダクト20は、格納部13の筐体13bと共に、格納される電子部品から伝達される熱を外部へ放熱する放熱部材としての機能を有する。
【0021】
上記のようなダクト20の、外部に開放される一端側の通気口21とは反対の他端側に、図1並びに図2(A)〜図2(C)及び図3(A)〜図3(C)に示すようなマスク30が接続される。マスク30は、接着剤等の接合材料を用いて、又は、ネジ止め、嵌合、溶接等の手法を用いて、ダクト20に接続され、固定される。マスク30は、それが接続されるダクト20から延び、端部が、電子デバイス本体10が装着されるユーザ100の頭部110における口112又は鼻113の辺りを覆うように配置される。
【0022】
マスク30は、電子デバイス1の装着時にユーザ100の口112又は鼻113の近傍に位置する通気口31と、通気口31からダクト20(その管状の通気路)に通じる通気路(内部空間)とを備える。ユーザ100の口112又は鼻113の近傍に位置するマスク30の通気口31と、外部に開放されるダクト20の通気口21とが、マスク30の通気路及びダクト20の通気路を介して連通する。ユーザ100の呼吸に伴い、吸い込まれる空気(吸気)若しくは吐き出される空気(呼気)、又は吸い込まれる空気及び吐き出される空気が、マスク30の通気口31の付近に集められる。
【0023】
電子デバイス1では、ユーザ100が息を吸うと、外部の空気が、ダクト20の通気口21に流れ込み、ダクト20の通気路、更にマスク30の通気路を流れて、マスク30の通気口31の付近に集められ、ユーザ100の口112又は鼻113から吸い込まれる。また、電子デバイス1では、ユーザ100が息を吐くと、ユーザ100から吐き出される空気が、マスク30の通気口31の付近に集められ、マスク30の通気路、更にダクト20の通気路を流れて、ダクト20の通気口21から外部に排出される。ユーザ100の呼吸に伴い、ダクト20から又はダクト20へ、空気がスムーズに流れるように、マスク30(その内部空間の通気路)の形状が設定される。
【0024】
電子デバイス1の装着時にユーザ100の口112又は鼻113の近傍に配置されるマスク30には、ユーザ100への熱の伝達を抑えるため、例えば、樹脂、ゴム、布等の比較的熱伝導率の低い材料や、断熱材として利用される材料が用いられる。このほか、マスク30には、後述のように、その一部(外面等)に、金属材料等の比較的熱伝導率の高い材料を用い、放熱の機能を持たせてもよい。この場合、マスク30の比較的熱伝導率の高い材料が用いられる部位と、ダクト20の同じく比較的熱伝導率の高い材料が用いられる部位とを接続することが、熱伝導効率の向上、放熱面積の増大の観点から好ましい。
【0025】
比較的熱伝導率の高い材料が用いられる筐体13bとそれに接続されるダクト20、及びダクト20に接続されてダクト20内にユーザ100の呼吸に伴う気流を発生させるマスク30は、格納部13内に格納される電子部品の冷却に用いられる。即ち、電子デバイス1において、筐体13bとそれに接続されたダクト20、及びダクト20に接続されたマスク30が、格納部13内に格納される電子部品の冷却器として機能する。或いは、電子デバイス1において、筐体13bに接続可能とされたダクト20、及びダクト20に接続されたマスク30が、格納部13内に格納される電子部品の冷却器として機能する。電子デバイス1の、筐体13b、ダクト20及びマスク30を含むもの、或いは、筐体13b、ダクト20及びマスク30のうち少なくともダクト20及びマスク30を含むものを、冷却器と称する。
【0026】
電子デバイス1の構成について、図4図8を参照して更に説明する。
図4図6は第1の実施の形態に係る電子デバイスの格納部及びそれに格納される電子部品の一例について説明する図である。図4には、格納部の筐体が取り外された状態の電子デバイス本体の一例の要部斜視図を模式的に示している。図5には、図4のP部拡大図を模式的に示している。図6(A)には、電子部品の一例の要部断面図を模式的に示し、図6(B)には、電子部品が格納部に格納された状態の一例の要部断面図を模式的に示している。
【0027】
電子デバイス本体10は、図4及び図5に示すように、映像表示装置11に取り付けられるバンド12に接続された格納部13を備える。格納部13は、箱型の筐体13bで覆われるように形成されたベース部材13aを備える。格納部13のベース部材13a上に、電子部品40として、例えば、回路基板41とその上に実装された半導体装置42とが搭載される。半導体装置42は、動作に伴い発熱する発熱体(発熱部品又は電子部品)の一例である。
【0028】
回路基板41には、例えば、エポキシ樹脂やガラスエポキシ樹脂等が用いられた絶縁層と、絶縁層の内部及び表面に銅等を用いて形成された導体パターン(配線、ビア等)とを含むプリント基板が用いられる。半導体装置42には、例えば、LSI等の半導体チップ(半導体素子)、又は、半導体チップがプリント基板やインターポーザ等の回路基板上に実装された半導体パッケージが用いられる。ここでは図示を省略するが、回路基板41上には、半導体装置42と同種又は異種の他の半導体装置や、チップコンデンサ等の他の電子部品が実装されてもよい。例えば、回路基板41上に実装された半導体装置42の上面に、図4及び図5に示すように、サーマルシートやサーマルグリース、或いは、導体粒子が樹脂中に分散された導体ペーストといった、熱界面材料(Thermal Interface Material;TIM)50が設けられる。
【0029】
格納部13に格納される電子部品40の一例を図6(A)に示す。図6(A)に示すように、回路基板41上に、半導体装置42が、半田等のバンプ43を用いて接合される。回路基板41と半導体装置42とは、バンプ43を通じて電気的に接続されると共に、バンプ43によって機械的に接続される。接合された回路基板41と半導体装置42との間隙には、アンダーフィル樹脂44が充填されてもよい。アンダーフィル樹脂44が充填されることで、回路基板41と半導体装置42との接合強度が高められる。例えば、回路基板41上に実装された半導体装置42の上面に、TIM50が設けられる。
【0030】
尚、TIM50は、必ずしも電子部品40の格納部13への格納前(電子部品40をベース部材13a上に設置する時、又は後述のように電子部品40上に筐体13bを被せる時)に予め半導体装置42の上面に設けられていることを要しない。
【0031】
電子部品40が格納部13に格納された状態の一例を図6(B)に示す。図6(B)に示すように、格納部13のベース部材13a上に、電子部品40、即ち、バンプ43を用いて半導体装置42が実装された回路基板41が、搭載される。電子部品40が搭載されたベース部材13a上に、その電子部品40を覆うように、上から箱型の筐体13bが被せられる。被せられる筐体13bの内面と、半導体装置42の上面とが、それらの間に介在されるTIM50によって熱的に接続される。
【0032】
例えば、TIM50は、筐体13bが被せられる前に予め、半導体装置42の上面に設けられ(図6(A))、筐体13bが被せられた時に、その筐体13bの内面がTIM50と接合されるようにすることができる。或いは、TIM50は、被せられる筐体13bの内面に予め設けられ、筐体13bが被せられた時に、その筐体13bの内面のTIM50が、半導体装置42の上面に接合されるようにすることもできる。これにより、筐体13bの内面と半導体装置42の上面とが、TIM50によって熱的に接続される。
【0033】
ベース部材13a上に被せられる筐体13bは、接着剤等の接合材料を用いて、又は、ネジ止め、嵌合、溶接等の手法を用いて、ベース部材13aに接続され、固定される。筐体13b内の半導体装置42からその動作に伴って発生する熱は、半導体装置42の上面に設けられたTIM50を通じて、筐体13bに伝達される。
【0034】
図7及び図8は第1の実施の形態に係る電子デバイスの冷却器の一例について説明する図である。図7には、冷却器の一例の要部斜視図を模式的に示している。図8(A)には、図7のVIIIa−VIIIa断面を含む要部斜視図を模式的に示し、図8(B)には、図7のVIIIb−VIIIb断面を含む要部斜視図を模式的に示している。
【0035】
ここでは、上記のような電子デバイス1が備える冷却器として、図7並びに図8(A)及び図8(B)に示すような、格納部13の筐体13b、筐体13bに接続されるダクト20、及びダクト20に接続されるマスク30を含むものを、冷却器2としている。
【0036】
発熱体(半導体装置42)の格納に用いられる格納部13の筐体13bに、図7及び図8(A)に示すように、ダクト20が接続される。ここでは一例として、箱型の筐体13bの側壁13baに、管状のダクト20の側壁20aが接合された形態を図示するが、後述のように、筐体13bとダクト20とは、一体化されたもの(部分的に互いの側壁が共用されるもの)であってもよい。ダクト20は、その一端側に設けられて外部に開放される通気口21と、通気口21から略L字状に延びる通気路22と、通気路22の一端側の通気口21とは反対の他端側に設けられる通気口23とを備える。ダクト20の通気口23に、マスク30が接続される。
【0037】
例えば、筐体13b及びそれに接続されるダクト20には、金属材料等、比較的熱伝導率の高い材料が用いられ、ダクト20に接続されるマスク30には、樹脂材料等、比較的熱伝導率の低い材料が用いられる。
【0038】
マスク30は、図7並びに図8(A)及び図8(B)に示すように、ユーザの口又は鼻の近傍に位置される一方側の通気口31と、通気口31から延びる通気路32と、通気路32の一方側の通気口31とは反対の他方側に設けられる通気口33とを備える。このような構成を有するマスク30は、ダクト20と同様に、管状の通気路(管路、内部空間)を形成する部材とも言える。マスク30の通気口33が、ダクト20の通気口23に接続される。ユーザの口又は鼻の近傍に位置されるマスク30の通気口31と、外部に開放されるダクト20の通気口21とが、マスク30の通気路32及び通気口33、並びにダクト20の通気口23及び通気路22を介して、連通する。これにより、マスク30の付近で行われるユーザの呼吸に伴い、吸い込まれる空気若しくは吐き出される空気、又は吸い込まれる空気及び吐き出される空気の気流が、ダクト20内に発生する。
【0039】
図9は第1の実施の形態に係る電子デバイスの冷却器の一例における気流について説明する図である。図9(A)及び図9(B)にはそれぞれ、冷却器の一例の要部斜視図を模式的に示している。図9(A)は、ユーザが息を吸う時に冷却器に発生する気流について説明する図であり、図9(B)は、ユーザが息を吐く時に冷却器に発生する気流について説明する図である。
【0040】
ここでは、上記のような電子デバイス1が備える冷却器として、図9(A)及び図9(B)に示すような、筐体13b、ダクト20及びマスク30を含む冷却器2を例にしている。
【0041】
比較的熱伝導率の高い材料が用いられた筐体13bには、それに熱的に接続される発熱体(半導体装置42)の熱が伝達される。筐体13bに伝達された熱は、筐体13bに熱的に接続されて筐体13bと同様に比較的熱伝導率の高い材料が用いられたダクト20に伝達される。ダクト20に伝達された熱は、ダクト20から外部に放熱される。筐体13bにダクト20が接続されることで、筐体13bにダクト20が接続されない場合に比べて、放熱面積が増大され、ダクト20、並びにこれに熱的に接続される筐体13b及び発熱体の放熱効率が高められる。
【0042】
ダクト20に接続されるマスク30は、上記のように、その通気口31が、ユーザの口又は鼻の近傍に位置される。
ユーザが息を吸うと、図9(A)に示すように、外部の空気が、ダクト20の通気口21に流れ込み、ダクト20の通気路22を流れて通気口23に至り、更にマスク30の通気口33から通気路32を流れて、マスク30の通気口31に至る。このように、マスク30の通気口31の付近でユーザが息を吸い込み、吸い込まれる空気の流れ60Aが発生すると、ダクト20の通気口21から外部の空気が取り込まれ、ダクト20の通気口21からマスク30の通気口31に向かう気流61Aが発生する。
【0043】
また、ユーザが息を吐くと、図9(B)に示すように、吐き出される空気が、マスク30の通気口31から通気路32を流れて通気口33に至り、更にダクト20の通気口23から通気路22を流れて、ダクト20の通気口21から外部に排出される。このように、マスク30の通気口31の付近でユーザが息を吐き出し、吐き出される空気の流れ60Bが発生すると、マスク30の通気口31からダクト20の通気口21に向かって流れて通気口21から外部へ排出される気流61Bが発生する。
【0044】
冷却器2のダクト20内には、ユーザが息を吸い込むことで気流61Aが発生し、また、ユーザが息を吐き出すことで気流61Bが発生する。ダクト20内に気流61A若しくは気流61B、又は気流61A及び気流61Bが発生することで、筐体13b内の発熱体から筐体13bを介して熱が伝達されるダクト20の放熱が促進され、ダクト20が冷却される。
【0045】
マスク30を用い、ダクト20内に気流61A、気流61Bを発生させることで、発生させない場合に比べて、即ち、筐体13bにダクト20を接続しただけの自然空冷の場合に比べて、よりいっそうダクト20の放熱効率が高められる。ダクト20の放熱効率が高められることで、これと熱的に接続される筐体13b、更にその筐体13bを介して熱的に接続される発熱体、即ち半導体装置42の放熱効率が高められる。これにより、半導体装置42の過熱、過熱による損傷や性能劣化が抑えられるほか、半導体装置42を格納する格納部13の温度上昇によるユーザの不快感や火傷等の傷害が抑えられ、ユーザにとって良好な冷却が行われる。
【0046】
冷却器2を備える電子デバイス1は、ユーザの呼吸を利用してダクト20内に気流61A、気流61Bを発生させ、ダクト20に熱的に接続される筐体13b内の発熱体を冷却するものであり、強制的に送風を行うファンは用いられない。そのため、冷却器2を備える電子デバイス1では、ファンから生じる騒音や振動がユーザに不快感を与えたり、ファンによる毛髪の巻き込みが発生したりすることが抑えられ、ユーザにとって良好な冷却が行われる。
【0047】
ここで、上記のような冷却器2を備える電子デバイス1について熱流体解析を行った結果について説明する。
比較のため、上記のような冷却器2を備える電子デバイス1(例えば図1)に加え、図10及び図11に示すような電子デバイスについても、併せて熱流体解析を行っている。図10及び図11は、別の形態に係る電子デバイスの一例について説明する図である。図10及び図11には、ユーザに装着された状態の電子デバイスの一例の要部斜視図を模式的に示している。
【0048】
図10に示す電子デバイス1aは、映像表示装置11、バンド12及び格納部13を備える。即ち、図10に示す電子デバイス1aは、電子デバイス本体10であって、上記図1に示したような冷却器2を備える電子デバイス1からダクト20及びマスク30を取り除いたものに相当する。
【0049】
図11に示す電子デバイス1bは、映像表示装置11、バンド12及び格納部13、並びに格納部13に接続されたダクト20を備える。即ち、図11に示す電子デバイス1bは、電子デバイス本体10とそれに接続されたダクト20とを備えるものであって、上記図1に示したような冷却器2を備える電子デバイス1からマスク30を取り除いたものに相当する。
【0050】
これらの電子デバイス1a,1b及び電子デバイス1について、格納部13の筐体13b内の発熱体(半導体装置42)の発熱量を1[W]、外部の環境温度を35[℃]、ユーザ100から吐き出される空気の温度を36[℃]、ユーザ100から吐き出される空気の流量を0.00017[m/s](流速0.85[m/s]に相当)とした条件で、熱流体解析を行った。結果を表1に示す。
【0051】
【表1】
【0052】
表1において、「ダクト無し」且つ「マスク無し」としたものが、図10に示した電子デバイス1aに相当する。「ダクト有り」且つ「マスク無し」としたものが、図11に示した電子デバイス1bに相当する。「ダクト有り」且つ「マスク有り」としたものが、図1に示した電子デバイス1に相当する。
【0053】
「ダクト無し」且つ「マスク無し」の電子デバイス1a(図10)の、筐体13b内の発熱体(半導体装置42)の温度を基準とすると、「ダクト有り」且つ「マスク無し」の電子デバイス1b(図11)の、筐体13b内の発熱体の温度は、基準に対して−17.8℃低下する。電子デバイス1bでは、発熱体が格納される格納部13の筐体13bにダクト20が接続されることで、電子デバイス1aのように筐体13bにダクト20が接続されない場合に比べて、放熱面積が増大される。電子デバイス1bでは、このようにダクト20によって放熱面積が増大されることで、発熱体からの放熱効率が高められ、発熱体の温度を低下させる効果が得られる。
【0054】
「ダクト無し」且つ「マスク無し」の電子デバイス1a(図10)の、筐体13b内の発熱体の温度を基準とすると、「ダクト有り」且つ「マスク有り」の電子デバイス1(図1)では、筐体13b内の発熱体の温度は、基準に対して−19.3℃低下する。電子デバイス1では、ダクト20に加え、それに接続されるマスク30が設けられることで、ユーザの呼吸に伴ってダクト20内に気流(図9の気流61A、気流61B)が発生する。電子デバイス1では、マスク30を通じてダクト20内に発生する気流により、電子デバイス1bのようにマスク30が設けられない場合に比べて、ダクト20の放熱効率が更に高められる。電子デバイス1では、このように気流によってダクト20の放熱効率が更に高められることで、発熱体からの放熱効率がよりいっそう高められ、発熱体の温度をよりいっそう低下させる効果が得られる。
【0055】
続いて、冷却器2の変形例について、図12図18を参照して説明する。
図12は第1の実施の形態に係る冷却器の第1の変形例について説明する図である。図12には、冷却器の一例の要部斜視図を模式的に示している。
【0056】
図12に示す冷却器2Aは、格納部13の箱型の筐体13bにおける天板13bbにダクト20の側壁20aが接続された構成を有する。冷却器2Aは、このような構成を有する点で、筐体13bの天板13bbの縁から立ち上がる側壁13baにダクト20の側壁20aが接続される上記冷却器2(図7等)と相違する。冷却器2Aにおいて、ダクト20の側壁20aは、筐体13bの天板13bbに、熱伝導性の接着剤等の接合材料を用いて、又は、ネジ止め、嵌合、溶接等の手法を用いて、接続される。
【0057】
冷却器2Aのように、ダクト20の側壁20aが筐体13bの天板13bbに接続される構成でも、冷却器2Aを備える電子デバイスを装着するユーザの呼吸に伴いマスク30を通じてダクト20内に発生する気流により、ダクト20の放熱効率が高められる。これにより、筐体13b内に格納される発熱体の放熱効率、冷却効率が高められる。
【0058】
冷却器2Aにおいて、ダクト20の側壁20aは、例えば、筐体13bの天板13bb上のうち、筐体13b内に格納される発熱体である半導体装置42及びその上面に設けられるTIM50(便宜上図12に点線で図示)と面する位置に接続することができる。このような位置に接続すると、他の位置に接続する場合に比べて、ダクト20と発熱体である半導体装置42との間の熱抵抗を低く抑え、半導体装置42の放熱効率を高めることができる。
【0059】
図13は第1の実施の形態に係る冷却器の第2の変形例について説明する図である。図13には、冷却器の一例の要部斜視図を模式的に示している。
図13に示す冷却器2Bは、格納部13の箱型の筐体13bにおける側壁13baに、ダクト20の通気口21に連通する開口13bc及び外部に連通する開口13bdが設けられた構成を有する。冷却器2Bは、このような構成を有する点で、筐体13bの側壁13baにダクト20の側壁20aが接続される上記冷却器2(図7等)と相違する。冷却器2Bにおいて、ダクト20の通気口21は、筐体13bの側壁13baに、熱伝導性の接着剤等の接合材料を用いて、又は、ネジ止め、嵌合、溶接等の手法を用いて、接続される。
【0060】
冷却器2Bでは、これを備える電子デバイスを装着するユーザが息を吸うと、外部の空気が、筐体13bの開口13bdからその内部に流れ込み、更に筐体13bの開口13bcからダクト20の通気口21に流れ込む。ダクト20の通気口21に流れ込んだ空気は、ダクト20内及びマスク30内を流れ、ユーザに吸い込まれる。また、冷却器2Bでは、これを備える電子デバイスを装着するユーザが息を吐くと、吐き出される空気が、マスク30内及びダクト20内を流れ、ダクト20の通気口21から筐体13bの開口13bcを通じてその内部に流れ込み、開口13bdから外部に排出される。
【0061】
このように冷却器2Bでは、ユーザの呼吸に伴い、ダクト20内のほか、筐体13b内にも気流が発生する。冷却器2Bによれば、ダクト20内に発生する気流により、ダクト20の放熱効率が高められる。更に、冷却器2Bによれば、筐体13b内に発生する気流により、筐体13bに熱的に接続されて外部の空気やユーザから吐き出される空気よりも高温となる発熱体(半導体装置42)の放熱効率が高められる。
【0062】
図14は第1の実施の形態に係る冷却器の第3の変形例について説明する図である。図14(A)には、冷却器の一例の要部平面図を模式的に示し、図14(B)には、図14(A)のXIV−XIV断面図を模式的に示している。
【0063】
図14(A)及び図14(B)に示す冷却器2Cは、筐体13bと、ダクト20の一部20aaを除く側壁20aとに、金属材料等の比較的熱伝導率の高い材料が用いられ、ダクト20の側壁20aの一部20aaに、樹脂等の比較的熱伝導率の低い材料が用いられる構成を有する。ダクト20の側壁20aの、比較的熱伝導率の低い材料が用いられる一部20aaは、冷却器2Cを備える電子デバイスを装着するユーザに面する部位とされる。
【0064】
このように冷却器2Cでは、ダクト20の側壁20aのうち、ユーザに面する一部20aaに、比較的熱伝導率の低い材料が用いられることで、筐体13bからダクト20に伝達される熱が、ダクト20からユーザ(その顔)に伝達されることが抑えられる。これにより、筐体13bから熱が伝達されるダクト20による、ユーザの不快感や火傷等の障害が抑えられる。
【0065】
図15は第1の実施の形態に係る冷却器の第4の変形例について説明する図である。図15(A)には、冷却器の一例の要部平面図を模式的に示し、図15(B)には、図15(A)のXV−XV断面図を模式的に示している。
【0066】
図15(A)及び図15(B)に示す冷却器2Dは、筐体13bとダクト20とが一体化された構成を有する。冷却器2Dでは、図15(A)及び図15(B)のQ部に示すように、筐体13bの側壁13baの一部と、ダクト20の側壁20aの一部とが、互いに共用されることで、筐体13bとダクト20とが一体化される。
【0067】
このように冷却器2Dでは、筐体13bとダクト20とが一体化されることで、それらの間の熱抵抗が低減され、筐体13bからダクト20への熱伝導効率が高められる。これにより、筐体13bに熱的に接続される発熱体(半導体装置42)の放熱効率が高められる。
【0068】
図16は第1の実施の形態に係る冷却器の第5の変形例について説明する図である。図16(A)及び図16(B)にはそれぞれ、冷却器の一例の要部断面図を模式的に示している。
【0069】
図16(A)に示す冷却器2Eは、ダクト20と接続されるマスク30の通気路32内に、ユーザに吸い込まれる空気を通過させる整流機構70Eが設けられた構成を有する。整流機構70Eは、バルブ71及びストッパ72を備える。バルブ71は、マスク30の通気路32内に吊り下げられ、上端側が軸支され、下端側が揺動可能とされる。ストッパ72は、バルブ71の下端側のマスク30の通気路32内に設けられ、バルブ71に対してダクト20側に位置するように設けられる。ストッパ72により、バルブ71のダクト20側への揺動が規制される。
【0070】
冷却器2Eでは、これを備える電子デバイスを装着するユーザが息を吸うと、ユーザの吸い込みによって生じる吸引力により、バルブ71が、図16(A)に点線で示すように、ストッパ72と反対の側に揺動し、バルブ71で閉じられていたマスク30の通気路32が開通する。そして、図16(A)に点線矢印の気流61Aで示すように、外部の空気が、通気口21からダクト20に流れ込み、その通気路22、及びバルブ71の揺動によって開通したマスク30の通気路32を通って、ユーザに吸い込まれる。
【0071】
一方、冷却器2Eでは、これを備える電子デバイスを装着するユーザが息を吐く時には、吐き出される空気により、バルブ71がダクト20側に押される。しかし、バルブ71は、ユーザの吐き出しによって押されても、図16(A)に実線で示すように、ストッパ72によってそれよりもダクト20側への揺動が規制される。これにより、マスク30の通気路32が閉じられる。
【0072】
このように、整流機構70Eが設けられる冷却器2Eでは、ユーザが息を吸う時には、ダクト20内に外部からの空気の流れが発生する一方、ユーザが息を吐く時には、吐き出される空気の流れがダクト20内に発生することが抑えられる。ユーザから吐き出される空気よりも外部の空気の方が低温であるような場合には、このような整流機構70Eを設けることで、ダクト20内に比較的低温の気流を発生させ、比較的高温の気流が発生することを抑えることができる。これにより、ダクト20の放熱効率が高められる。
【0073】
また、図16(B)に示す冷却器2Fは、ダクト20と接続されるマスク30の通気路32内に、ユーザから吐き出される空気を通過させる整流機構70Fが設けられた構成を有する。整流機構70Fは、バルブ71の下端側のマスク30の通気路32内に設けられるストッパ72が、バルブ71に対してダクト20側とは反対の側に位置するように設けられる点で、上記整流機構70Eと相違する。整流機構70Fでは、このストッパ72により、バルブ71のダクト20側とは反対の側への揺動が規制される。
【0074】
冷却器2Fでは、これを備える電子デバイスを装着するユーザが息を吐くと、吐き出される空気の流れにより、バルブ71が、図16(B)に点線で示すように、ストッパ72と反対の側に揺動し、バルブ71で閉じられていたマスク30の通気路32が開通する。そして、図16(B)に点線矢印の気流61Bで示すように、ユーザから吐き出される空気が、バルブ71の揺動によって開通したマスク30の通気路32を通って、ダクト20の通気路22に流れ込み、ダクト20の通気口21から外部に排出される。
【0075】
一方、冷却器2Fでは、これを備える電子デバイスを装着するユーザが息を吸う時には、その吸い込みによって生じる吸引力により、バルブ71がダクト20側とは反対の側に引っ張られる。しかし、バルブ71は、ユーザの吸い込みによって引っ張られても、図16(B)に実線で示すように、ストッパ72によってそれよりもダクト20側とは反対の側への揺動が規制される。これにより、マスク30の通気路32が閉じられる。
【0076】
このように、整流機構70Fが設けられる冷却器2Fでは、ユーザが息を吐く時には、吐き出される空気の流れがダクト20内に発生する一方、ユーザが息を吸う時には、ダクト20内に外部からの空気の流れが発生することが抑えられる。ユーザから吐き出される空気よりも外部の空気の方が高温であるような場合には、このような整流機構70Fを設けることで、ダクト20内に比較的低温の気流を発生させ、比較的高温の気流が発生することを抑えることができる。これにより、ダクト20の放熱効率が高められる。
【0077】
尚、ここでは、マスク30の通気路32内に整流機構70E、整流機構70Fを設ける例を示したが、整流機構70E、整流機構70Fを設ける位置は、この例に限定されるものではない。整流機構70E、整流機構70Fは、マスク30の通気路32内に限らず、ダクト20の通気路22内に設けられてもよい。
【0078】
図17は第1の実施の形態に係る冷却器の第6の変形例について説明する図である。図17(A)及び図17(B)にはそれぞれ、冷却器の一例の要部断面図を模式的に示している。
【0079】
図17(A)に示す冷却器2Gは、ダクト20と接続されるマスク30の通気路32内に、防塵フィルタ80Gが設けられた構成を有する。防塵フィルタ80Gは、ユーザに吸い込まれる空気及びユーザから吐き出される空気を通過させ、通過させる空気中に含まれ得る所定のサイズの粒子状物質81(成分)を捕集する機能を有する。冷却器2Gでは、例えば図17(A)に示すように、ユーザが息を吸う時に、外部からダクト20に流れ込む空気中に粒子状物質81が含まれる場合でも、粒子状物質81を防塵フィルタ80Gで捕集し、粒子状物質81がユーザに吸い込まれることを抑えることができる。
【0080】
また、図17(B)に示す冷却器2Hは、ダクト20と接続されるマスク30の通気路32内に、吸湿フィルタ80Hが設けられた構成を有する。吸湿フィルタ80Hは、ユーザに吸い込まれる空気及びユーザから吐き出される空気を通過させ、通過させる空気中に含まれ得る水分82(成分)を捕捉、即ち吸湿する機能を有する。冷却器2Hでは、例えば図17(B)に示すように、ユーザが息を吐く時に、吐き出される空気中に含まれる水分82を吸湿フィルタ80Hで吸湿し、マスク30の通気路32内及びダクト20の通気路22内に、凝縮した水が溜ることを抑えることができる。
【0081】
このほか、冷却器2Hでは、ダクト20を流れる空気を筐体13b内にも流すような構成(上記図13に示した冷却器2B)を採用する場合には、筐体13b内への水分82の浸入を抑え、筐体13b内に格納される部品(半導体装置42等)の水分による劣化を抑えることもできる。
【0082】
尚、ここでは、マスク30の通気路32内に防塵フィルタ80G及び吸湿フィルタ80Hを設ける例を示したが、防塵フィルタ80G及び吸湿フィルタ80Hを設ける位置は、この例に限定されるものではない。防塵フィルタ80G及び吸湿フィルタ80Hは、マスク30の通気路32内に限らず、ダクト20の通気路22内に設けられてもよい。
【0083】
また、マスク30の通気路32内やダクト20の通気路22内に設けるフィルタは、上記のような防塵や吸湿の用途のものには限定されず、例えば、有毒ガス(成分)を捕捉する防毒の用途のものであってもよい。
【0084】
図18は第1の実施の形態に係る冷却器の第7の変形例について説明する図である。図18には、冷却器の一例の要部斜視図を模式的に示している。
例えば、上記電子デバイス1は、冷却器として、格納部13の筐体13b、筐体13bに接続されるダクト20、及びダクト20に接続されるマスク30を含む冷却器2を備える。このほか、上記電子デバイス1は、冷却器として、筐体13b、ダクト20及びマスク30のうち、ダクト20及びマスク30のみを含むもの、即ち、この図18に示すような冷却器2aを備えることもできる。
【0085】
図18に示すような冷却器2aのダクト20が、上記電子デバイス本体10の格納部13の筐体13bに接続される。例えば、図18に示す冷却器2aのダクト20の側壁20aが、上記図7に示した冷却器2の例に従い、筐体13bの側壁13baに、熱伝導性の接着剤等の接合材料を用いて、又は、ネジ止め、嵌合、溶接等の手法を用いて、接続される。
【0086】
このほか、図18に示す冷却器2aは、上記図12に示した冷却器2Aの例に従い、ダクト20の側壁20aが、所定の手法を用いて、筐体13bの天板13bbに接続されてもよい。また、図18に示す冷却器2aは、上記図13に示した冷却器2Bの例に従い、ダクト20の通気口21が、所定の手法を用いて、筐体13bの側壁13baに設けられてその内部に通じる開口13bcに接続されてもよい。
【0087】
図18に示す冷却器2aは、そのダクト20が、予め筐体13bと接続又は一体化されない構成を有する。そのため、冷却器2aは、上記電子デバイス1のほか、各種電子デバイスの、発熱体が格納される格納部の筐体に接続することができ、各種電子デバイスの冷却器として採用することができる。
【0088】
尚、冷却器2aにおいて、上記図14(A)及び図14(B)に示した冷却器2Cの例に従い、ダクト20のユーザ側の側壁20a(上記のような側壁20aの一部20aa)を、樹脂等の比較的熱伝導率の低い材料を用いた構成とすることもできる。
【0089】
このほか、冷却器2aにおいて、上記図16(A)に示した冷却器2E、上記図16(B)に示した冷却器2Fの例に従い、マスク30の通気路32(又はダクト20の通気路22)内に、整流機構70E、整流機構70Fを設けることもできる。
【0090】
また、冷却器2aにおいて、上記図17(A)に示した冷却器2G、上記図17(B)に示した冷却器2Hの例に従い、マスク30の通気路32(又はダクト20の通気路22)内に、防塵フィルタ80G、吸湿フィルタ80H等を設けることもできる。
【0091】
上記のような冷却器2,2A,2B,2C,2D,2E,2F,2G,2H,2aにおけるダクト20及びマスク30の変形例について、図19図22を参照して更に説明する。
【0092】
図19は第1の実施の形態に係るダクトの第1の変形例について説明する図である。図19(A)には、ダクトの一例の要部平面図を模式的に示し、図19(B)には、図19(A)のXIX−XIX断面図を模式的に示している。
【0093】
上記冷却器2等において、ダクト20の通気路22内には、図19(A)及び図19(B)に示すような板状のフィン24が設けられてもよい。板状のフィン24は、例えば、ユーザの呼吸に伴いダクト20の通気口21から通気口23へ又は通気口23から通気口21へ流れる気流の方向に沿って通気路22内に延在されるように、ダクト20の側壁20aの内面に立設される。ここでは一例として、平行に並んで側壁20aの内面に立設された複数の板状のフィン24を図示している。板状のフィン24は、ダクト20内を流れる気流を大きく乱したり塞き止めたりしないように、その向き、厚さ、個数、隣接フィン24間のピッチ等が設定される。
【0094】
このようにダクト20の通気路22内に板状のフィン24が設けられることで、ダクト20の表面積、即ちその放熱面積が増大され、ユーザの呼吸に伴い通気路22内に発生する気流によるダクト20の放熱効率が高められる。
【0095】
尚、図19(A)及び図19(B)には、ダクト20の通気路22内に板状のフィン24を設ける例を示したが、ダクト20の外面に板状のフィン24を設け、それによってダクト20の放熱面積を増大させ、放熱効率を高めることもできる。
【0096】
図20は第1の実施の形態に係るダクトの第2の変形例について説明する図である。図20(A)には、ダクトの一例の要部平面図を模式的に示し、図20(B)には、図20(A)のXX−XX断面図を模式的に示している。
【0097】
上記冷却器2等において、ダクト20の通気路22内には、図20(A)及び図20(B)に示すようなピン状のフィン25が設けられてもよい。ここでは一例として、ダクト20の側壁20aの内面に立設された複数のピン状のフィン25を図示している。ピン状のフィン24は、ダクト20内を流れる気流を大きく乱したり塞き止めたりしないように、その太さ、個数、隣接フィン25間のピッチ等が設定される。
【0098】
このようにダクト20の通気路22内にピン状のフィン25が設けられることでも、ダクト20の放熱面積が増大され、ユーザの呼吸に伴い通気路22内に発生する気流によるダクト20の放熱効率が高められる。
【0099】
尚、図20(A)及び図20(B)には、ダクト20の通気路22内にピン状のフィン25を設ける例を示したが、ダクト20の外面にピン状のフィン25を設け、それによってダクト20の放熱面積を増大させ、放熱効率を高めることもできる。
【0100】
また、ダクト20の通気路22内には、上記のような板状のフィン24及びピン状のフィン25の両方を設けることもできる。また、板状のフィン24及びピン状のフィン25の両方を、ダクト20の外面に設けることもできる。
【0101】
図21は第1の実施の形態に係るマスクの第1の変形例について説明する図である。図21(A)には、マスクの一例の通気路に沿った切断面を含む要部斜視図を模式的に示し、図21(B)には、図21(A)のR部拡大図を模式的に示している。
【0102】
上記冷却器2等において、図21(A)に示すような通気口31及び通気口33並びにそれらの間の通気路32を備えるマスク30の外面(ユーザ側とは反対側の面)には、図21(B)に示すような被覆部34が設けられてもよい。この場合、マスク30の本体35には、樹脂等の比較的熱伝導率の低い材料が用いられ、本体35の外面を覆う被覆部34には、金属材料等の比較的熱伝導率の高い材料が用いられる。
【0103】
マスク30の本体35の外面に設けられる被覆部34は、マスク30と接続されるダクト20に熱的に接続される。上記のように発熱体が格納される格納部13の筐体13bからダクト20に伝達された熱は、ダクト20から放熱されるほか、これに熱的に接続されるマスク30の被覆部34に伝達され、被覆部34からも放熱される。マスク30に、比較的熱伝導率の高い材料が用いられた被覆部34が設けられることで、このようなマスク30を備える冷却器2等の放熱面積が増大され、放熱効率が高められる。
【0104】
尚、被覆部34は、必ずしもマスク30の外面の全体に設けられることを要しない。マスク30の外面の少なくとも一部に被覆部34が設けられることで、設けられない場合に比べて、放熱面積の増大、放熱効率の向上の効果を得ることができる。
【0105】
図22は第1の実施の形態に係るマスクの第2の変形例について説明する図である。図22(A)〜図22(C)にはそれぞれ、マスクの一例の要部斜視図を模式的に示している。
【0106】
上記冷却器2等において、マスク30には、図22(A)及び図22(B)に示すような開閉可能な蓋36と、その蓋36によって覆われる、図22(B)に示すような収容部37とが設けられてもよい。収容部37は、例えば、マスク30の内側の通気路32と、比較的薄い板や、比較的熱伝導率の高い板、或いはメッシュ構造を有する板等で仕切られる。
【0107】
このような構成を有するマスク30では、図22(B)に示すように蓋36が開けられた収容部37内に、図22(C)に示すように、保冷体90が収容され、蓋36が閉じられる。収容部37内に保冷体90が収容されることで、マスク30の内側の通気路32を流れる空気が冷却される。
【0108】
例えば、このマスク30では、ユーザが息を吸う時に外部からダクト20に流れ込み、ダクト20を通過する間にダクト20と熱交換されて昇温する空気が、収容部37内の保冷体90の作用によって冷却される。これにより、ダクト20の放熱に利用されて昇温する空気が、ユーザに吸い込まれることが抑えられる。また、このマスク30では、ユーザが息を吐く時に、吐き出される空気が収容部37内の保冷体90の作用によって冷却されて、或いは収容部37内の保冷体90の作用によって冷却された空気がユーザから吐き出される空気で押されて、ダクト20へと流れる。保冷体90の作用によって冷却される空気がダクト20内に流れることで、ダクト20の放熱効率が高められる。
【0109】
尚、ここでは、マスク30に保冷体90を収容する収容部37を設ける例を示したが、ダクト20にも同様に、保冷体90を収容する収容部を設け、保冷体90の作用によるダクト20の冷却、その通気路22内を流れる空気の冷却を行うこともできる。また、マスク30及びダクト20の両方に、保冷体90を収容する収容部を設けることもできる。
【0110】
以上述べた第1の実施の形態に係る電子デバイス1等において、マスク30には、ユーザに吸い込まれる空気やユーザから吐き出される空気を口又は鼻の付近に集める機能に加えて、マイクを取り付け、それを用いて集音する集音機能を持たせてもよい。この場合は更に、電子デバイス本体10にイヤホンや、音声情報の送受信機能を付加し、ユーザと他者との通信を可能にすることができる。
【0111】
また、以上述べた第1の実施の形態に係る電子デバイス1等において、マスク30を、ユーザの口及び鼻の付近に密着する形状とし、防塵フィルタや防毒フィルタを取り付け、それを通じてユーザが呼吸する空気を集める構成とすることもできる。即ち、マスク30を、防塵マスクや防毒マスクの形態とすることもできる。この場合、外部と連通するダクト20からマスク30に通じる通気路内には、上記図16(B)や上記図17(A)の例に従い、外部の空気の流入を抑える整流機構、外部の空気中に含まれる粒子状物質や有毒物質の流入を抑えるフィルタ等を設けることができる。
【0112】
[第2の実施の形態]
図23は第2の実施の形態に係る電子デバイスの一例について説明する図である。図23には、電子デバイスの一例の要部斜視図を模式的に示している。
【0113】
図23に示す電子デバイス1Aは、ヘルメット3に取り付けられた電子デバイス本体10A、ダクト20及びマスク30を備える。電子デバイス1Aは、ヘルメット型のHMDの一例である。
【0114】
電子デバイス本体10Aは、ヘルメット3に取り付けられた映像表示装置11Aと、ヘルメット3に取り付けられ、映像表示装置11Aの処理動作を制御する電子部品が格納される格納部13とを備える。このような電子デバイス本体10Aの格納部13の筐体13bに、ダクト20が接続され、そのダクト20に、マスク30が接続される。電子デバイス1Aにおいて、その格納部13の筐体13b、ダクト20及びマスク30にはそれぞれ、上記第1の実施の形態で述べたような構成(変形例を含む)を有するものを用いることができる。
【0115】
このように、上記第1の実施の形態で述べたような筐体13b、ダクト20及びマスク30を用いて、図23に示すようなヘルメット型のHMDを実現することもできる。
尚、上記第1の実施の形態で述べたのと同様に、この第2の実施の形態に係る電子デバイス1Aでも、マスク30には、マイクを用いる集音機能を持たせてもよく、更に、電子デバイス本体10Aにイヤホンや送受信機能を付加し、外部との通信を可能にしてもよい。また、この第2の実施の形態に係る電子デバイス1Aでも、マスク30は、防塵マスクや防毒マスクの形態としてもよく、通気路内には、外部の空気の流入を抑える整流機構、外部の空気中に含まれる粒子状物質や有毒物質の流入を抑えるフィルタを設けてもよい。
【0116】
[第3の実施の形態]
図24は第3の実施の形態に係る電子デバイスの一例について説明する図である。図24には、ユーザに装着された状態の電子デバイスの一例の要部正面図を模式的に示している。
【0117】
図24に示す電子デバイス1Bは、電子デバイス本体10B(電子デバイス本体の一部でもよい)、ダクト20及びマスク30を備える。電子デバイス1Bでは、ユーザ100の頭部110とは異なる部位、例えば、図24に示すように、ユーザ100の肩120や首130の付近に、電子デバイス本体10Bが装着される。
【0118】
電子デバイス本体10Bは、例えば、外部に向けて映像を表示するプロジェクタ等の表示装置、或いは外部の状況を撮像するカメラ等の撮像装置といった、所定の機能を有する装置11Bを備え、その処理動作を制御する電子部品が格納される格納部13を備える。このような電子デバイス本体10Bの格納部13の筐体13bに、ダクト20が接続され、そのダクト20に、マスク30が接続される。電子デバイス1Bにおいて、その格納部13の筐体13b、ダクト20及びマスク30にはそれぞれ、上記第1の実施の形態で述べたような構成(変形例を含む)を有するものを用いることができる。
【0119】
ここで、ダクト20の、外部と連通する通気口21とは反対の側の通気口23と、マスク30の、ユーザ100の口又は鼻の付近に位置される通気口31とは反対の側の通気口33とは、チューブ4で接続することができる。チューブ4には、樹脂製やゴム製等の比較的柔らかいチューブ、或いは金属製等の比較的硬いチューブが用いられる。
【0120】
電子デバイス1Bにおいて、ユーザ100が息を吸う時には、外部の空気が、通気口21からダクト20内に流れ込み、チューブ4を通ってマスク30へと流れ、ユーザ100に吸い込まれる。ユーザ100が息を吐く時には、吐き出される空気が、マスク30からチューブ4を通ってダクト20へと流れ、通気口21から外部に排出される。ユーザ100の呼吸に伴いダクト20内に発生する気流が利用され、ダクト20、並びにそれに熱的に接続される筐体13b及びその内部に格納される電子部品の冷却が行われる。
【0121】
電子デバイス1Bのように、筐体13b及びこれに接続されるダクト20が、ユーザ100の頭部110とは異なる部位に装着される場合でも、そのダクト20を、チューブ4を用いてマスク30と接続することで、呼吸を利用した冷却を実現することができる。マスク30からチューブ4を通じて、ユーザ100の呼吸に伴う気流をダクト20内に発生させることができれば、ダクト20が熱的に接続される筐体13bを備える電子デバイス本体10Bは、ユーザ100の様々な部位に装着することができる。
【0122】
尚、上記第1の実施の形態で述べたのと同様に、この第3の実施の形態に係る電子デバイス1Bでも、マスク30には、マイクを用いる集音機能を持たせてもよく、更に、電子デバイス本体10Aにイヤホンや送受信機能を付加し、外部との通信を可能にしてもよい。また、この第3の実施の形態に係る電子デバイス1Bでも、マスク30は、防塵マスクや防毒マスクの形態としてもよく、通気路内には、外部の空気の流入を抑える整流機構、外部の空気中に含まれる粒子状物質や有毒物質の流入を抑えるフィルタを設けてもよい。
【符号の説明】
【0123】
1,1a,1b,1A,1B 電子デバイス
2,2a,2A,2B,2C,2D,2E,2F,2G,2H 冷却器
3 ヘルメット
4 チューブ
10,10A,10B 電子デバイス本体
11,11A 映像表示装置
11B 装置
12 バンド
13 格納部
13a ベース部材
13b 筐体
13ba 側壁
13bb 天板
13bc,13bd 開口
20 ダクト
20a 側壁
20aa 一部
21,23,31,33 通気口
22,32 通気路
24,25 フィン
30 マスク
34 被覆部
35 本体
36 蓋
37 収容部
40 電子部品
41 回路基板
42 半導体装置
43 バンプ
44 アンダーフィル樹脂
50 TIM
60A 吸い込まれる空気の流れ
60B 吐き出される空気の流れ
61A,61B 気流
70E,70F 整流機構
71 バルブ
72 ストッパ
80G 防塵フィルタ
80H 吸湿フィルタ
81 粒子状物質
82 水分
90 保冷体
100 ユーザ
110 頭部
111 目
112 口
113 鼻
120 肩
130 首
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図15
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図19
図20
図21
図22
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図24