特開2020-198361(P2020-198361A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-198361(P2020-198361A)
(43)【公開日】2020年12月10日
(54)【発明の名称】電磁ソレノイド装置
(51)【国際特許分類】
   H01F 7/121 20060101AFI20201113BHJP
   H01F 7/16 20060101ALI20201113BHJP
   H01F 7/127 20060101ALI20201113BHJP
   F16K 31/06 20060101ALI20201113BHJP
【FI】
   H01F7/16 F
   H01F7/16 R
   H01F7/16 Q
   F16K31/06 305D
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2019-103581(P2019-103581)
(22)【出願日】2019年6月3日
(71)【出願人】
【識別番号】000115854
【氏名又は名称】リンナイ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000305
【氏名又は名称】特許業務法人青莪
(72)【発明者】
【氏名】大稲 高裕
(72)【発明者】
【氏名】梅津 祥充
【テーマコード(参考)】
3H106
5E048
【Fターム(参考)】
3H106DA03
3H106DA13
3H106DA23
3H106DB02
3H106DB12
3H106DB23
3H106DB32
3H106DC02
3H106DC17
3H106DD05
3H106EE07
3H106EE16
3H106EE34
3H106EE35
3H106GA13
3H106JJ02
3H106JJ06
5E048AA08
5E048AB01
5E048AD02
(57)【要約】      (修正有)
【課題】可動鉄心に作用する推力のバラツキを防止でき、且つ、コストダウンを図ることもできるようにした電磁ソレノイド装置を提供する。
【解決手段】電磁ソレノイド装置4は、第1端板部431に、絞り加工でカラー46を一体に形成する。また、フレーム43を、連結板部433の両端に第1と第2の両端板部431、432を曲成した1部品で構成する。更に、ボビン42の一端のフランジ部421に、カラー46を収納可能な凹部422を形成して、フレーム43に対しボビン42を側方からスライドさせて組付けることができるようにする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電磁コイルと、電磁コイルを外周に巻回した筒状のボビンと、ボビンの軸方向一端に対向する第1端板部とボビンの軸方向他端に対向する第2端板部と第1と第2の両端板部を連結する連結板部とを有する磁性材料製のフレームと、ボビンに内挿される、軸方向一端が閉塞された非磁性材料製のガイドパイプと、ガイドパイプに軸方向他端の開放端から摺動自在に挿入される可動鉄心と、ボビンの内周のガイドパイプとの間の隙間に軸方向一端側から挿入される磁性材料製のカラーとを備え、第1端板部からカラーと可動鉄心と第2端板部と連結板部とを介して第1端板部に戻る磁路を通るように電磁コイルへの通電で発生する磁力線により、可動鉄心に軸方向他端側への推力が作用するようにした電磁ソレノイド装置において、
第1端板部に、絞り加工でカラーが一体に形成されることを特徴とする電磁ソレノイド装置。
【請求項2】
前記ボビンの周囲の周方向一箇所のみに位置するように前記連結板部が設けられ、前記フレームは、連結板部の一端と他端とに前記第1端板部と前記第2端板部とが曲成された側面視コ字状に形成され、ボビンの軸方向一端のフランジ部に、フランジ部の中央部からフランジ部の周方向一箇所の外周面に達する、カラーを収納可能な深さ及び幅の凹部が形成されることを特徴とする請求項1記載の電磁ソレノイド装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁比例弁等で使用する電磁ソレノイドに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の電磁ソレノイド装置として、電磁コイルと、電磁コイルを外周に巻回した筒状のボビンと、ボビンの軸方向一端に対向する第1端板部とボビンの軸方向他端に対向する第2端板部と第1と第2の両端板部を連結する連結板部とを有する磁性材料製のフレームと、ボビンに内挿される、軸方向一端が閉塞された非磁性材料製のガイドパイプと、ガイドパイプに軸方向他端の開放端から摺動自在に挿入される可動鉄心と、ボビンの内周のガイドパイプとの間の隙間に軸方向一端側から挿入される磁性材料製のカラーとを備え、第1端板部からカラーと可動鉄心と第2端板部と連結板部とを介して第1端板部に戻る磁路を通るように電磁コイルへの通電で発生する磁力線により、可動鉄心に軸方向他端側への推力が作用するようにしたものは知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
ここで、上記従来例のものでは、フレームの第1端板部とカラーとが別体である。そのため、部品点数が増して、コストアップの要因になっている。また、第1端板部とカラーとの当接具合のバラツキにより、電磁コイルへの通電電流値が同じでも、第1端板部からカラーと可動鉄心と第2端板部と連結板部とを介して第1端板部に戻る磁路を通る磁力線の強さ、即ち、可動鉄心に作用する推力にバラツキを生じてしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2017−89747号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、以上の点に鑑み、可動鉄心に作用する推力のバラツキを防止でき、且つ、コストダウンを図ることもできるようにした電磁ソレノイド装置を提供することをその課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は、電磁コイルと、電磁コイルを外周に巻回した筒状のボビンと、ボビンの軸方向一端に対向する第1端板部とボビンの軸方向他端に対向する第2端板部と第1と第2の両端板部を連結する連結板部とを有する磁性材料製のフレームと、ボビンに内挿される、軸方向一端が閉塞された非磁性材料製のガイドパイプと、ガイドパイプに軸方向他端の開放端から摺動自在に挿入される可動鉄心と、ボビンの内周のガイドパイプとの間の隙間に軸方向一端側から挿入される磁性材料製のカラーとを備え、第1端板部からカラーと可動鉄心と第2端板部と連結板部とを介して第1端板部に戻る磁路を通るように電磁コイルへの通電で発生する磁力線により、可動鉄心に軸方向他端側への推力が作用するようにした電磁ソレノイド装置において、第1端板部に、絞り加工でカラーが一体に形成されることを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、フレームの第1端板部にカラーが一体に形成されるため、上記磁路を通る磁力線の強さに、上記従来例の如く第1端板部とカラーとの当接具合のバラツキに起因したバラツキを生ずることがなく、可動鉄心に作用する推力のバラツキを防止できる。更に、第1端板部とカラーとが一体であるため、部品点数を削減して、コストダウンを図ることもできる。
【0008】
また、本発明においては、ボビンの周囲の周方向一箇所のみに位置するように連結板部が設けられ、フレームは、連結板部の一端と他端とに第1端板部と第2端板部とが曲成された側面視コ字状に形成され、ボビンの軸方向一端のフランジ部に、フランジ部の中央部からフランジ部の周方向一箇所の外周面に達する、カラーを収納可能な深さ及び幅の凹部が形成されることが望ましい。これによれば、フレームが1部品で構成されることになり、第1端板部とカラーとの一体化と相俟って部品点数を可及的に削減でき、更には、フレームの第1と第2の両端板部間に、カラーが凹部に収納されるように位置合わせした状態で、ボビンを連結板部の反対側からスライドさせて挿入するだけで、フレームとボビンとを組み付けることができて組立性も向上し、大幅なコストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態の電磁ソレノイド装置を具備する電磁比例弁の一例の切断側面図。
図2】実施形態の電磁ソレノイド装置の要部の分解状態の斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1に示す電磁比例弁は、バーナへのガス供給路に介設されるものであり、一次圧室11と、一次圧室11の下方に位置する二次圧室12と、一次圧室11と二次圧室12との間の弁座13とを有するケーシング1を備えている。一次圧室11は、その周囲一箇所に形成した入口11aを介してガス供給路の上流側部分に連通し、二次圧室12は、その周囲一箇所に形成した出口12aを介してガス供給路の下流側部分に連通している。また、弁座13には、一次圧室11と二次圧室12とを連通する弁孔13aが形成されている。二次圧室12の下面は、ケーシング1に取付けた蓋板14で閉塞されている。
【0011】
電磁比例弁は、更に、一次圧室11の上面を覆うダイヤフラム2と、ダイヤフラム2に連結した弁体3と、弁体3に開き側たる下方への押圧力を付与する本発明の実施形態の電磁ソレノイド装置4とを備えている。
【0012】
ダイヤフラム2の外周部は、ケーシング1の上面にダイヤフラム2を覆うようにして締結する樹脂製のダイヤフラムカバー21により一次圧室11の上面外周部に挟圧固定されている。そして、ダイヤフラム2とダイヤフラムカバー21との間に、大気開放される背圧室22が画成されるようにしている。また、ダイヤフラム2の上面には、当該上面に接する下端のフランジ部23aを有する筒状の弁体ホルダ23が設けられている。
【0013】
弁体3は、弁孔13aに挿通され、下方に向けて次第に外径を大きくした傘状の本体部31と、本体部31からのびてダイヤフラム2に連結される軸部32とを有している。軸部32の上端部には、ダイヤフラム2の下面に接する肩面から上方に突出する小径軸部32aが設けられている。そして、この小径軸部32aをダイヤフラム2の中心に形成した孔を通して弁体ホルダ23に嵌合固定することにより、弁体3をダイヤフラム2に連結している。また、弁体2は、蓋板14との間に介設したバネ33により閉じ側たる上方に付勢されている。
【0014】
電磁ソレノイド装置4は、電磁コイル41と、電磁コイル41を外周に巻回した筒状のボビン42と、ボビン42の軸方向一端たる上端に対向する第1端板部431とボビン42の軸方向他端たる下端に対向する第2端板部432と第1と第2の両端板部431,432を連結する連結板部433とを有する磁性材料製のフレーム43と、ボビン42に内挿される、軸方向一端たる上端が閉塞された非磁性材料製のガイドパイプ44と、ガイドパイプ44に軸方向他端たる下端の開放端から摺動自在に挿入される可動鉄心45と、ボビン42の内周のガイドパイプ44との間の隙間に軸方向一端たる上端側から挿入される磁性材料製のカラー46とを備えている。そして、第1端板部431からカラー46と可動鉄心45と第2端板部432と連結板部433を介して第1端板部431に戻る磁路が形成され、電磁コイル41への通電でこの磁路を通るように発生する磁力線により、可動鉄心45に軸方向他端側、即ち、下方への推力が作用するようにしている。
【0015】
フレーム43は、第2端板部432においてダイヤフラムカバー21の上面に締結されており、可動鉄心45の下端が弁体3の小径軸部32aの上端に当接する。そのため、弁体3に、可動鉄心45を介して電磁コイル41への通電電流値に応じた下方への押圧力が作用し、二次圧室12のガス圧が電磁コイル41への通電電流値に比例して変化する。尚、ガイドパイプ44内の上端部には、可動鉄心45を下方に付勢するバネ47が設けられている。ここで、バネ47の付勢力と弁体3を上方に付勢する上記バネ33の付勢力とは、弁体3及び可動鉄心45の自重とバネ47の付勢力との合計がバネ33の付勢力とバランスするように設定される。
【0016】
ところで、第1端板部431とカラー46とが別体であると、部品点数が増してコストアップの要因になると共に、第1端板部431とカラー46との当接具合のバラツキにより、電磁コイル41への通電電流値が同じでも、第1端板部431からカラー46と可動鉄心45と第2端板部432と連結板部433とを介して第1端板部431に戻る磁路を通る磁力線の強さ、即ち、可動鉄心45に作用する推力にバラツキを生じ、二次圧室12のガス圧の比例特性が狂ってしまう。
【0017】
そこで、本実施形態では、第1端板部431にカラー46を絞り加工で一体に形成している。これによれば、部品点数を削減してコストダウンを図ることができると共に、上記磁路を通る磁力線の強さに、上記の如き第1端板部431とカラー46との当接具合のバラツキに起因したバラツキを生ずることがなく、可動鉄心45に作用する推力のバラツキを防止して、二次圧室12のガス圧の比例特性の狂いを防止できる。
【0018】
ところで、第1端板部431と第2端板部432とのうちの一方の端板部を連結板部433の対応する端部に曲成し、当該一方の端板部との間にボビン42を挟むようにして他方の端板部をセットし、当該他方の端板部を連結板部433の対応する端部のカシメで連結板部433に固定することも可能である。然し、これでは、フレーム43が2部品で構成されることになり、更に、カシメ工程が必要で組立に手間がかかる。
【0019】
そこで、本実施形態では、ボビン42の周囲の周方向一箇所のみに位置するように連結板部433を設け、更に、フレーム43を、図2に明示する如く、連結板部433の一端と他端、即ち、上端と下端とに第1端板部431と第2端板部432とが曲成された側面視コ字状に形成している。また、ボビン42の軸方向一端たる上端のフランジ部421に、フランジ部421の中央部からフランジ部421の周方向一箇所の外周面に達する、カラー46を収納可能な深さ及び幅の凹部422を形成している。
【0020】
これによれば、フレーム43が1部品で構成されることになり、第1端板部431とカラー46との一体化と相俟って部品点数を可及的に削減できる。更に、フレーム43の第1と第2の両端板部431,432間に、カラー46が凹部422に収納されるように位置合わせした状態で、ボビン42を連結板部433の反対側から矢印の方向にスライドさせて挿入するだけで、フレーム43とボビン42とを組み付けることができる。そのため、カシメ工程が不要となって、組立性も向上し、部品点数の削減と相俟って大幅なコストダウンを図ることができる。
【0021】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、上記実施形態の電磁ソレノイド装置4は、電磁比例弁用のものであるが、他の用途の電磁ソレノイド装置にも同様に本発明を適用できる。
【符号の説明】
【0022】
4…電磁ソレノイド装置、41…電磁コイル、42…ボビン、421…フランジ部、422…凹部、43…フレーム、431…第1端板部、432…第2端板部、433…連結板部、44…ガイドパイプ、45…可動鉄心、46…カラー。
図1
図2