特開2020-199067(P2020-199067A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-199067(P2020-199067A)
(43)【公開日】2020年12月17日
(54)【発明の名称】遊技情報管理システム
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20201120BHJP
【FI】
   A63F7/02 330
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2019-107900(P2019-107900)
(22)【出願日】2019年6月10日
(71)【出願人】
【識別番号】000108937
【氏名又は名称】ダイコク電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】特許業務法人 サトー国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】川原 雅輝
(72)【発明者】
【氏名】生田 和俊
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088CA01
2C088CA35
(57)【要約】
【課題】遊技者による遊技情報の閲覧状況に基づいて、遊技場側が各遊技機の稼動を予測することができる遊技情報管理システムを提供する。
【解決手段】遊技情報管理システムでは、各機種が遊技者からどの程度支持されているのかを客観的に把握することができるので、各機種の稼動予測がし易くなるとともに、設置台数の増減や出玉率の調整を検討する際に役立てることができる。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技場に設置された複数機種の遊技機に関する遊技情報を収集して記憶するサーバ装置と、
公衆通信回線を介して前記サーバ装置へアクセスし、前記遊技情報を閲覧することが可能な遊技者端末と、
前記遊技者端末による前記遊技情報の閲覧状況を管理する遊技場端末と、を備えた遊技情報管理システムにおいて、
前記遊技者端末が前記サーバ装置へアクセスしたときに、少なくとも閲覧した遊技機の機種の識別情報を含むアクセス履歴を当該遊技者端末の識別情報と対応付けて記録する記録手段と、
前記アクセス履歴に基づいて、特定機種の遊技機の遊技情報を閲覧した遊技者端末の数を機種閲覧数として算出する機種閲覧数算出手段と、
前記アクセス履歴に基づいて、前記機種閲覧数のうち当該特定機種の遊技機の遊技情報のみを閲覧した遊技者端末の数を機種単独閲覧数として算出する機種単独閲覧数算出手段と、
前記機種閲覧数に対する前記機種単独閲覧数の割合を示す機種支持率を算出する機種支持率算出手段と、
前記機種支持率を出力する出力手段と、を備えたことを特徴とする遊技情報管理システム。
【請求項2】
前記アクセス履歴に基づいて、前記複数機種のうち何れかの機種の遊技情報を閲覧した遊技者端末の数を総機種閲覧数として算出する総機種閲覧数算出手段と、
前記総機種閲覧数に対する前記機種単独閲覧数の割合を示す第2機種支持率を算出する第2機種支持率算出手段と、を備え、
前記出力手段は、前記第2機種支持率を出力することを特徴とする請求項1に記載した遊技情報管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技情報管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば特許文献1に記載されているように、遊技場に設置された遊技機の各種情報をウェブサイト上で遊技者に提供するサービスが供されている。遊技者はそのようなサービスを利用することによって、遊技場へ出向くことなく各遊技機の稼動状況を確認することが可能となる。また遊技場側はウェブサイトへの遊技者のアクセス状況に基づいて、設置されている各遊技機が遊技者からどの程度注目されているのかを客観的に把握することが可能となり、翌日以降の稼動率をある程度予測することができるという利点がある。ただし、多くの遊技者は1種類だけでなく複数種類の遊技機の情報を閲覧するので、単純に各遊技機の閲覧数だけを見ても実際の稼動状況を予測するのは難しいという事情がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014−76211号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたもので、その目的は、遊技者による遊技情報の閲覧状況に基づいて、遊技場側が各遊技機の稼動を予測することができる遊技情報管理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本実施形態の遊技情報管理システムにおいて、各機種が遊技者からどの程度支持されているのかを客観的に把握することができるので、各機種の稼動予測がし易くなるとともに、設置台数の増減や出玉率の調整を検討する際に役立てることができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本発明の一実施形態を示す全体構成図
図2】携帯端末で表示されるホール選択画面
図3】携帯端末で表示される機種選択画面
図4】携帯端末で表示される機種別データ画面
図5】携帯端末で表示される指定台詳細データ画面
図6】サーバで作成される機種分析データサンプルを示す説明図
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1にA店、B店、C店として例示する3つの遊技場A,B,Cでは、共通の遊技情報管理システムが構築されていることから、以下では、遊技場Aの構成を中心に説明する。
【0008】
図1に示すように、遊技場A内には、パチンコ機やスロットマシンといった遊技機1が複数設置されており、複数の遊技機1各々に対応する位置に貸出装置2及び遊技情報表示装置3が付設されている。2台の遊技機1、2台の貸出装置2及び2台の遊技情報表示装置3は、1台の中継装置4に接続されている。中継装置4は、LAN5を介して管理装置6に接続されており、遊技機1、貸出装置2及び遊技情報表示装置3と管理装置6との間の通信を中継する。
【0009】
管理装置6は、例えば管理室に設置されており、遊技機側(遊技機1、貸出装置2等)から出力された遊技信号を中継装置4を介して受信する。LAN5には景品交換処理を行うPOS等の機器(図示略)が管理装置6と通信可能に接続されている。なお、図1では省略しているが、数百台にわたる複数種類の遊技機1が管理装置6の管理対象となる。また、上記した遊技機1がパチンコ機の場合、その遊技価値(遊技媒体)は玉(パチンコ玉)であり、遊技機1がスロットマシンの場合、遊技価値はメダルである。
【0010】
図1左側に示すパチンコ機は、盤面7に玉を発射する発射装置を構成する操作ハンドル8、上部受皿9、下部受皿10を有すると共に、盤面7に、液晶表示部11、始動口12、大入賞口13を有する。遊技者が操作ハンドル8を操作すると、玉が盤面7に発射され、その玉が始動口12に入賞すると、その入賞に応じた玉数の玉を払出したり大当たり抽選を行ったりする。大当たり抽選では、液晶表示部11において所謂特別図柄(特図)による図柄変動を実行し、停止表示された図柄が大当たり図柄の場合に大当たり状態が発生する。大当たり状態が発生すると、例えば15ラウンド分だけ大入賞口13を開放する。
【0011】
図1右側に示すスロットマシンは、表示窓15、スタートレバー16、ストップボタン17、液晶部18、メダル投入口19及びBETボタン20等を有する。遊技者は、表示窓15を通じて内部に設けられたリールに描かれた図柄を視認可能となっている。遊技者によってメダル投入口19からメダルを投入、或いは、BETボタン20を操作することで、クレジットメダルが所定枚数ベットされる。その状態でスタートレバー16が操作されると、内部抽選を実行するとともに図柄の変動を開始させ、ストップボタン17を操作することによって所謂引込制御によりリールの変動を停止する。
【0012】
スロットマシンでは、周知のように小役、リプレイ役のほか、ボーナス役(BB役及びRB役)等が設定されている。そして、上記の内部抽選時に、何れかの役に内部当選した状態で遊技者によりストップボタン17が操作されたとき、予め設定されている有効ライン上にその内部当選役に対応する図柄が停止表示されると、入賞が発生する。そして、入賞が発生した場合には、対応する枚数のメダルの払出、或いはボーナス状態(大当たり状態)等への移行が行われる。
【0013】
上記の遊技機1からは、遊技の実行に応じて次に示す遊技信号が出力される。
・遊技媒体消費信号:遊技で消費された遊技媒体の数を示す。
・遊技媒体付与信号:入賞により付与された遊技媒体の数を示す。
・大当たり抽選信号:遊技中に実行された大当たり抽選等の数を示す。
・大当たり信号:大当たり状態の発生中に出力され、大当たり状態であることを示す。
なお、遊技機1からは、これらの遊技信号に限らず、機種によって様々な信号が出力される。
【0014】
図1に示すように、貸出装置2としては、パチンコ機用の貸出装置と、スロットマシン用の貸出装置とがある。貸出装置2は、紙幣(千円)を投入する投入口21を備えると共に、図示しないCPU、ROM、RAM、I/Oを有する制御部、各種信号を送受信する送受信部等を備える。パチンコ機用の貸出装置2は、パチンコ機の左側に配置され、紙幣の投入口21への投入に応じて玉を貸出すと共に、その投入金額を示す売上情報を管理装置6に送信する。スロットマシン用の貸出装置2は、スロットマシンの右側に配置され、紙幣の投入口21への投入に応じてメダルを貸出すと共に、その投入金額を示す売上情報を管理装置6に送信する。
【0015】
遊技情報表示装置3は、遊技機1の種類に対応した遊技データ(遊技情報)を表示可能であり、遊技機1で発生した大当たりの回数、遊技機1で実行された図柄変動たるゲームの回数(スタート回数)等、各種遊技情報を表示する。
【0016】
管理装置6の制御部(図示略)は、CPU、ROMやRAMといった記録部を有するマイクロコンピュータを主体に構成されている。制御部には、モニタ6a及びキーボード6b(図1参照)が接続されるとともに、各種信号を送受信する送受信部や、プリンタ(何れも図示略)が接続されている。
管理装置6の制御部(以下、適宜「管理装置6」と略す)は、上記した遊技場A内の全ての機器の稼動状況を管理する。また、管理装置6は、上記した各種の遊技信号或いは各遊技機1の遊技情報を収集するとともに、遊技者ID等の識別情報に基づいて各遊技者の遊技情報を管理する。
【0017】
管理装置6は、図1に示すインターネット100(公衆通信回線)に接続可能となっており、センターに設置されているデータ管理サーバ30とインターネット100等を介して通信可能である。遊技場B、Cでも遊技場Aの同等の構成が実現されており、遊技場B、Cの管理装置6(図示略)についても、遊技場Aの管理装置6と同様、データ管理サーバ30とインターネット100等を介して通信可能とされている。
【0018】
データ管理サーバ30(以下「サーバ30」と略す)は、例えば遊技場A〜C外で情報提供会社により運営されている。サーバ30は、インターネット100を利用して各遊技場A〜Cの管理装置6から各遊技機1の稼動状況に関する遊技情報を受信し、その遊技場IDや機種IDと対応付けて蓄積することで、各遊技機1の遊技情報の閲覧サービスサイトを提供する。
【0019】
なお、機種IDは、機種単位で設定される遊技機1の機種の識別情報であり、遊技場IDは、遊技場単位で設定される遊技場A〜C固有の識別情報である。また、サーバ30は、遊技場A〜Cに設置された複数機種の遊技機1に関する遊技情報を収集して記憶するサーバ装置である。
【0020】
詳しくは以下で説明するように、図1に示す携帯端末31(遊技者端末)がサーバ30へアクセスしたときに、サーバ30は記録手段として、少なくとも閲覧した遊技機1の機種IDを含むアクセスログを当該遊技者端末IDと対応付けて記録する。ここで、遊技者端末IDとは、携帯端末31固有の識別情報であり、アクセスログとは、サーバ30への通信記録(アクセス履歴)である。なお、本実施形態の記載中における「記録」について、例えば「記録手段」を「記憶手段」と称する等、「記憶」と意味を同じくするものとして把握することができる。
【0021】
携帯端末31は、遊技者が所持するスマートフォンであり、インターネット100へ接続可能な端末装置である。携帯端末31は、その前面にタッチパネルを有する表示部31aを備えており、表示部31aにてタッチ操作を含む各種の操作を行うことが可能である。また、携帯端末31は、インターネット100を介してサーバ30へアクセスし、係るサイト(ウェブサイト)上で前記遊技情報を閲覧することが可能である。
【0022】
なお、サーバ30のサイトにアクセスして遊技情報を閲覧するためには、会員登録してアカウントを取得し、月額利用料(例えば300円)を支払う必要がある。係るアカウントは、サーバ30にログインするためのアカウント情報であり、遊技者端末IDと一対一で関連付けて記録されるものとする。このため、アカウントは、遊技者端末IDとともに各遊技者の携帯端末31を一意に識別可能な識別情報として把握される。
【0023】
さて、遊技者が何れかの遊技場A〜Cに設置されている遊技機1の遊技情報を確認したい場合、会員登録を済ませた携帯端末31からサーバ30のサイトにアクセスしてログインする。これにより、遊技者は、携帯端末31の表示部31aで所望の遊技場A〜Cに設置されている所望の遊技機1の遊技情報を閲覧することが可能となる。
【0024】
ここで、図2は、携帯端末31の表示部31aに表示される画面32であって、図示しない「メニュー」画面にて「地域選択」を行い、その「地域選択」画面で所望の地域(都道府県市区)を選択したときに表示される「ホール選択」画面32を示している。
【0025】
「ホール選択」画面32は、選択地域の遊技場を一覧表示するもので、タイトル32a、選択地域32b、「ホール」ボタン32c、次頁ボタン32d、前画面戻るボタン32eが表示される。「ホール」ボタン32cは、各遊技場A,B,C,…のホール名「AAA,BBB,CCC,…」を表すボタン群からなる。次頁ボタン32dがタッチ操作されると、「次の5件」として当該選択地域における他のホール名を表す画面に遷移し(図示略)、前画面戻るボタン32eがタッチ操作されると、前記「地域選択」画面に戻る。
また、「ホール」ボタン32cのうち何れかのホール名のボタンがタッチ操作により選択されると、「ホール選択」画面32から図3の「機種選択」画面33に遷移する。
【0026】
図3の「機種選択」画面33は、選択されたホール名の遊技場に設置されている機種を一覧表示するもので、タイトル33a、ホール名33b、「機種」ボタン33c、次頁ボタン33d、前画面戻るボタン33eが表示される。「機種」ボタン33cは、各機種の機種名を表すボタン群からなる。次頁ボタン33dがタッチ操作されると、「次の10件」として当該遊技場に設置されている他の機種名を表す画面に遷移し(図示略)、前画面戻るボタン33eがタッチ操作されると、「ホール選択」画面32に戻る。
【0027】
また、「機種」ボタン33cのうち何れかの機種名のボタンがタッチ操作により選択されると、「機種選択」画面33から図4の「機種別データ」画面34に遷移する。なお、「機種」ボタン33cは、図3に示すパチンコ機の機種「パチンコA〜」の他、スロットマシンの機種(図示略)も選択可能に表示させることができるものとする。
【0028】
図4の「機種別データ」画面34は、選択された機種に該当する(所属する)遊技機1を一覧表示するもので、タイトル34a、機種34b、「台番」ボタン34cに対応した所定の遊技情報34d、前画面戻るボタン34eが表示される。当該遊技場において機種34bに所属する全ての遊技機1が表示されない場合は、次頁ボタン(図示略)も表示される。次頁ボタンがタッチ操作されると、当該機種34bに所属する他の「台番」をその遊技機1の遊技情報34dとともに表す画面(図示略)に遷移する。前画面戻るボタン34eがタッチ操作されると、「機種選択」画面33に戻る。
「台番」ボタン34cは、当該機種34bに所属する遊技機1毎の識別情報を表すボタン群からなり、そのボタン群のうち何れかの「台番」ボタン34cがタッチ操作されると、図5の「指定台詳細データ」画面35に遷移する。
【0029】
図5の「指定台詳細データ」画面35は、選択された台番の詳細データを表示するもので、タイトル35a、ホール名及び日付35b、機種名及び台番35c、当該台番の遊技機1に対応した遊技情報35d、差玉グラフ35eが表示される。
また、「指定台詳細データ」画面35には、前画面戻るボタン35fが表示される。よって、前画面戻るボタン35fのタッチ操作により「機種選択」画面33に戻り、「台番」ボタン34cを選択し直して、各台番の遊技情報35dや差玉グラフ35eを「指定台詳細データ」画面35に表示させることができる。
以上のようにして、遊技者は、所望の遊技場に設置されている所望の機種に所属する所望の遊技機1の詳細情報を、自身の携帯端末31で確認することができる。
【0030】
上記の如く携帯端末31からアクセスされたサーバ30は、そのアクセスしたアカウント(遊技者端末ID)毎に、アクセス日時、選択地域、選択ホール、選択機種をアクセスログとして記録する。即ち、図2の「ホール選択」画面32を表示するためにアクセスされた日時をアクセス日時として記録し、同画面32の選択された地域32bを選択地域として記録し、同画面32の「ホール」ボタン32cで選択されたホール名の遊技場IDを選択ホールとして記録し、図3の「機種選択」画面33のボタン33cで選択された機種の機種IDを選択機種として記録する。こうしたアクセスログは、アクセスした携帯端末31の遊技者端末IDと対応付けて記録される。
【0031】
そして、サーバ30は、所定期間におけるアクセスログに基づいて、各遊技場向けの機種分析データを作成する。ここで、図6は、係る機種分析データのサンプルであって、遊技場A向けに作成されたサンプルの一例を示すものである。
【0032】
図6に示すように、機種分析データサンプルは、遊技場Aの「所在地」及び「ホール名」と、機種分析の対象期間(前記所定期間)の「日付」と、同図の(1)〜(5)で示す機種分析データと、を含む。即ち、サーバ30は、アクセスログに含まれる前記選択地域や選択ホールから、その「所在地」及び「ホール名」の遊技場Aを特定し、当該遊技場Aの機種分析データ(1)〜(5)を、日毎、曜日毎、週毎、月毎などの適宜の所定期間(同図の例では日毎に対応する「日付」)で区切って作成する。以下では、情報提供先の遊技場Aを自店とし、(1)〜(5)で示す機種分析データについて、図6を参照しながら説明する。
【0033】
(1)総閲覧数:自店に設置されている遊技機1の遊技情報を閲覧しているアカウントの総数、つまりは当該遊技情報を閲覧している遊技者端末ID(携帯端末31)の総数を把握することができる。この総閲覧数は、総機種閲覧数算出手段としてのサーバ30により、アクセスログに基づいて、複数機種の遊技機1のうち何れかの機種の遊技機1の遊技情報を閲覧した携帯端末31の数を総機種閲覧数として算出することで求められる。
具体的には、図6に例示する総閲覧数「775人」は、自店における遊技機1のうち何れかの機種の遊技情報を閲覧したと判定される携帯端末31の数を集計した値である。
【0034】
(2)機種閲覧数:(1)の総閲覧数のうち、機種毎に当該遊技情報を閲覧しているアカウント数を把握することができる。この機種閲覧数は、機種閲覧数算出手段としてのサーバ30により、アクセスログに基づいて、特定機種の遊技機1の遊技情報を閲覧した携帯端末31の数を算出することで求められる。
具体的には、図6最下欄の「パチンコZ」の機種閲覧数「81人」は、その機種IDにより特定される特定機種「パチンコZ」の遊技情報を閲覧した携帯端末31の数を集計した値である。
【0035】
(3)機種単独閲覧数:(2)の機種閲覧数のうち、当該機種のみを閲覧したアカウント数を把握することができる。この機種単独閲覧数は、機種単独閲覧数算出手段としてのサーバ30により、アクセスログに基づいて、機種閲覧数のうち当該特定機種の遊技機1の遊技情報のみを閲覧した携帯端末31の数を算出することで求められる。
具体的には、図6の「パチンコZ」の機種単独閲覧数「36人」は、当該特定機種「パチンコZ」の遊技情報を閲覧した携帯端末31が、その余の機種「パチンコA〜Y」の遊技情報を閲覧したか否かを判定することにより、当該特定機種のみを閲覧した携帯端末31を特定した上で、その数を集計した値である。
【0036】
(4)機種閲覧率:(2)の機種閲覧数を(1)の総閲覧数で除することにより求められる。この機種閲覧率は、サーバ30により、総閲覧数に対する機種閲覧数の割合を示すものとして算出される。
具体的には、「パチンコZ」の機種閲覧率「10.5%」は、機種閲覧数(81人)/総閲覧数(775人)で算出される。
【0037】
(5)機種単独閲覧率:(3)の機種単独閲覧数を(2)の機種閲覧数で除することにより求められる。この機種単独閲覧率は、サーバ30(機種支持率算出手段)により、機種閲覧数に対する機種単独閲覧数の割合を示す機種支持率として算出される。
具体的には、「パチンコZ」の機種単独閲覧率「44.4%」は、機種単独閲覧数(36人)/機種閲覧数(81人)で算出される。
【0038】
なお、図示は省略するが、上記(1)の総閲覧数に対する(3)の機種単独閲覧数の割合を示す第2機種単独閲覧率を算出し、(1)〜(5)の機種分析データと併せて作成するようにしてもよい。つまり、この第2機種単独閲覧率は、サーバ30(第2機種支持率算出手段)により、(3)の機種単独閲覧数を(1)の総閲覧数で除した、第2機種支持率として求められる。このように、第2機種単独閲覧率は、これを求める際の分母を総閲覧数とする点で、(5)の機種単独閲覧率と異なる。それ故、第2機種単独閲覧率は、機種単独閲覧率と同様、各機種が遊技者からどの程度支持されているのかを客観的に把握するための指標となる。
【0039】
サーバ30は、上記(1)〜(5)の機種分析データを作成し、管理装置6からの要求に応じて管理装置6に配信する。
これにより、管理装置6は、サーバ30から配信された機種単独閲覧率を含む機種分析データを管理者の操作に応じてモニタ6a等の出力手段に出力することができ、又、係る機種分析データにより携帯端末31による遊技情報の閲覧状況を管理することができる。
【0040】
この場合、管理者は例えば、図6の機種分析データから、自店の遊技機1に関して、携帯端末31で特定機種「パチンコA」を閲覧している遊技者が「57人」、そのうち当該パチンコAの特定機種のみを閲覧している遊技者が「18人」のとき、そのパチンコAの機種支持率が「31.6%」となる等、夫々の機種「パチンコA〜Z」についての機種支持率を把握することができる。
【0041】
以上説明したように、本実施形態のサーバ30は出力手段として機種単独閲覧率を含む機種分析データを管理装置6へ出力(送信)し、或いは管理装置6において機種分析データをモニタ6a等の出力手段で表示出力する。これにより、各遊技場A〜Cの管理者は、自店の各機種が遊技者からどの程度支持されているのかを、機種単独閲覧率つまり機種支持率という客観的な数値で把握することができるので、各機種の稼動予測がし易くなるとともに、設置台数の増減や出玉率の調整を検討する際に役立てることができる。
また、機種単独閲覧率に替えて、或いは機種単独閲覧率と併せて第2機種単独閲覧率を出力するように構成した場合でも、上記と同様の効果を奏する。
【0042】
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、次のように変形または拡張したり、各変形例を上記実施形態と組み合せたり、各変形例を組み合わせるようにしても良い。
【0043】
第2機種単独閲覧率は第2機種支持率、機種単独閲覧率は機種支持率(第1機種支持率)というができる。こうした機種支持率の出力手段や出力形式は本例に限定されず、様々な形式で出力することができる。例えば、全ての機種をランキング形式で並べて出力してもよい。或は、数値だけでなくグラフ形式で出力することもできる。また、そのような機種支持率を遊技者に公開してもよい。
【0044】
遊技者に提供する遊技情報の種類は本例に限定されず、様々な種類の遊技情報を作成し、提供することができる。
サーバ30が各種の分析データを作成するようにしたが、アクセスログをサーバ30から管理装置6へ送信し、管理装置6が分析データを作成するようにしてもよい。
【0045】
遊技場端末は、管理装置6に限らず、スマートフォンやタブレットなどの携帯可能な端末でもよい。遊技者端末は、スマートフォンに限らず、インターネット100へ接続可能な端末装置であればよい。
遊技場外に設けたサーバ30は情報提供会社が運営することを前提としたが、遊技場自身が運営してもよい。
【0046】
遊技者に対する遊技情報の閲覧サービスの提供を有償サービスとしたが、無償サービスとし、誰でも自由に利用できるようにしてもよい。
携帯端末固有のアカウントを取得しなくても閲覧サービスを利用可能にしてもよい。
【0047】
アカウント登録されていない遊技者端末であっても閲覧サービス以外のサービスを利用した際の閲覧履歴を示すクッキー(Cookie)により遊技者端末を識別することが可能である。
【符号の説明】
【0048】
図面中、1は遊技機、6は管理装置(遊技場端末、出力手段)、30はサーバ(サーバ装置、記録手段、機種閲覧数算出手段、機種単独閲覧数算出手段、機種支持率算出手段、出力手段、総機種閲覧数算出手段、第2機種支持率算出手段)、31は携帯端末(遊技者端末)である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6