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特開2020-199255抗ウイルス及び他の効果を有するウエアラブル光線治療器
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-199255(P2020-199255A)
(43)【公開日】2020年12月17日
(54)【発明の名称】抗ウイルス及び他の効果を有するウエアラブル光線治療器
(51)【国際特許分類】
   A61N 5/06 20060101AFI20201120BHJP
   A61K 31/30 20060101ALI20201120BHJP
   A61K 38/06 20060101ALI20201120BHJP
   A61P 3/00 20060101ALI20201120BHJP
   A61P 31/12 20060101ALI20201120BHJP
【FI】
   A61N5/06 Z
   A61K31/30
   A61K38/06
   A61P3/00
   A61P31/12
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
【全頁数】54
(21)【出願番号】特願2020-98084(P2020-98084)
(22)【出願日】2020年6月5日
(31)【優先権主張番号】16/438,364
(32)【優先日】2019年6月11日
(33)【優先権主張国】US
(71)【出願人】
【識別番号】520199462
【氏名又は名称】ソールエトルーナ ホールディングス,インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】SOLETLUNA HOLDINGS, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100169904
【弁理士】
【氏名又は名称】村井 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100132698
【弁理士】
【氏名又は名称】川分 康博
(72)【発明者】
【氏名】デイヴィッド シュミット
【テーマコード(参考)】
4C082
4C084
4C206
【Fターム(参考)】
4C082PA06
4C082PC04
4C082PC08
4C082PC10
4C082PE08
4C082PJ11
4C082PJ12
4C082PL05
4C084AA02
4C084AA03
4C084BA01
4C084BA08
4C084BA15
4C084BA23
4C084CA59
4C084MA63
4C084NA14
4C084ZB221
4C084ZB222
4C084ZB331
4C084ZB332
4C206AA01
4C206AA02
4C206JB01
4C206KA15
4C206KA17
4C206MA01
4C206MA02
4C206MA04
4C206MA83
4C206NA14
4C206ZB22
4C206ZB33
(57)【要約】      (修正有)
【課題】抗ウイルス及び他の効果を有するウエアラブル光治療システムを提供する。
【解決手段】非経皮容器を介して、抗ウイルス効果、幹細胞の活性化、体力の向上、持久力の向上、痛みの軽減などのヒトの身体に対する有益な効果をもたらすウエアラブル光治療システムであって、被験者の体内に銅ペプチドGHK−Cuを放出又は増加する任意の光学的経皮容器を含む。非経皮器具は、体内に銅ペプチドGHK−Cuのレベルを増大するために、特定の波長の光を反射又は発光する。非経皮器具は、左旋性分子と身体との直接接触を妨げる1つ又は複数の材料を含むのに対し、エンクロージャは、身体に結合されて、左旋性分子が身体に進入するのを妨げる。抗ウイルス治療薬としてのグリシン酸銅など、銅の任意の生体利用可能な形態を含むか、又はそれと一緒に使用してもよく、抗炎症剤若しくは両方を含んでもよい。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
幹細胞の活性化、エネルギーの向上、抗酸化物質の増加、炎症の軽減、コラーゲン産生の増大、創傷治癒の改善、体力増進、持久力増強、痛みの軽減及び耐久力の向上からなる群から選択される、被験者に有益な効果をもたらすために、前記被験者の身体に適用されるように構成されたウエアラブル光治療システムであって、
前記器具は、有益な生物学的効果をもたらすように構成される非経皮容器を含み、
前記非経皮容器は、物質と、少なくとも1つの光治療層を含み、
前記物質は、少なくとも1つの左旋性有機分子若しくは少なくとも1つの左旋性無機分子、又は前記少なくとも1つの左旋性有機分子及び前記少なくとも1つの左旋性無機分子の両方を含有する少なくとも1つの左旋性分子を含み、
前記少なくとも1つの左旋性分子は、さらに、前記被験者の身体により発せられる赤外線と相互作用するように構成される、予め選択された材料を含み、
前記少なくとも1つの光治療層は、グリシル−L−ヒスチジル−リシン(GHK)若しくは銅結合ペプチドグリシル−L−ヒスチジル−リシン(GHK−Cu)若しくはアラニル−L−ヒスチジル−L−リシン(AHK)若しくは銅結合ペプチドアラニル−L−ヒスチジル−L−リシン(AHK−Cu)、又はそれらの任意の組合せを含み、
前記非経皮容器中の前記物質は、前記物質が前記被験者の身体により発せられる前記赤外線により刺激された後、前記少なくとも1つの光治療層を介して、前記被験者の身体に特定の波長の光を反射又は発光するように配置され、前記特定の波長の光は、前記被験者の身体における銅結合ペプチドグリシル−L−ヒスチジル−リシン(GHK−Cu)のレベルを高め、
前記非経皮容器は、さらに、前記少なくとも1つの左旋性分子を含有する基質と、前記基質と少なくとも1つの光治療層を封入するエンクロージャをさらに含み、
前記非経皮容器は、前記赤外線と、前記被験者の体内でGHK−Cuを増加させる前記特定の波長の光とを、通過させるように配置され、
前記非経皮容器は、前記被験者の身体に結合して、かつ、前記少なくとも1つの左旋性分子と前記被験者の身体との直後接触を妨げるように配置されている、
ウエアラブル光治療システム。
【請求項2】
前記非経皮容器は、さらに、
少なくとも1種のアミノ酸、
少なくとも1種のアミノ酸誘導体、
メタケイ酸ナトリウム、
グルコン酸亜鉛、
銅コロイド
の群から選択された1つ又は複数を含む、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
体力増進又は耐久力の向上という前記有益な効果をもたらすために、前記左旋性分子が、アミノ酸であり、ここで、前記アミノ酸は、L−アルギニン、L−カルニチン、アセチル−L−カルニチン、L−グルタミン、L−メチオニン、L−オルニチン、及びL−タウリンからなる群から選択される、
請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
体力増進又は耐久力の向上という前記有益な効果をもたらすために、前記左旋性分子が、L−カルニチン及びアセチル−L−カルニチンから選択されるアミノ酸である、
請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記エンクロージャが、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、プレキシガラス、ポリカーボネート、偏光フィルム、及び直鎖状低密度フィルムからなる群から選択されるプラスチックフィルムから作製される、
請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記エンクロージャが、前記被験者の身体との接着を可能にする1つ若しくは複数の接着部分をさらに含むか、又はそれと結合する、
請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記非経皮容器が、グリセリン、d−パントテン酸カルシウム、ソルビトール、プロピルパラベン、ソルビン酸カリウム、メチルパラベン、及び金コロイドからなる群から選択される添加剤をさらに含む、
請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記非経皮容器が、複数の層に構成されるパッチであり、前記層は、前記エンクロージャとしてのプラスチックフィルム又は偏光フィルム、支持体としてのポリエステル織物、水、L−カルニチン、グリセリン、d−パントテン酸カルシウム、ソルビトール、プロピルパラベン、ソルビン酸カリウム、及びメチルパラベンの1つ又は複数を含む、
請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記少なくとも1つの光線治療層が、第1光線治療層と第2光線治療層を含む、
請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記第1光線治療層及び前記第2光線治療層が、
互いに重ねられている、
直接又は間接的に結合している、または、
同心円状の環として重ねられている、
のうちの1つ又は複数に当てはまる、
請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記第1光線治療層及び前記第2光線治療層を介して、前記非経皮容器が、前記第1光線治療層及び前記第2光線治療層からの異なる波長の光を反射する、
請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記非経皮容器が、少なくとも1つのボール又はビーズをさらに含む、
請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記システムは経皮容器をさらに含み、
前記経皮容器は、前記非経皮容器に結合している、
請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
さらに、抗ウイルス効果をもたらすように設計され、前記システムが、前記被験者の身体に適用される生体利用可能な銅、グルコン酸銅、硫酸銅、炭酸銅、銅コロイド、グリシン酸銅、又はそれらの任意の組合せをさらに含む、
請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記被験者の身体に適用される抗炎症剤をさらに含む、
請求項1に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、概して、左旋性分子を含有する非経皮容器を含むウエアラブル光線治療器に関し、ここで、この容器は、特定の波長の光を反射又は発光して、神経、さらに一部の実施形態では、経穴(鍼のつぼ)も刺激する。限定としてではないが、より具体的には、1つ又は複数の実施形態において、ウエアラブル光線治療器は、GHKをはじめとするユーザの特定のペプチドを増加し、これは、トリペプチド−1及び/又はGHK−Cuとしても知られ、これはまた、銅ペプチドとしても知られる。限定としてではないが、より具体的には、1つ又は複数の実施形態において、ウエアラブル光線治療器は、一部の実施形態では、銅ペプチド増加の結果として、ヒト及び動物に有益な効果をもたらし、そうした効果として、抗ウイルス効果、幹細胞の活性化、エネルギーの向上、抗酸化物質の増加、炎症の軽減、痛みの管理、持久力の向上、コラーゲン産生の増大、創傷治癒の改善、及びその他の有益な健康効果、例えば、一部のケースでは、銅ペプチドに起因するもの、並びに光線による神経の刺激に、また一部の実施形態では、光線による経穴の刺激に関連する利益が挙げられる。実施形態は、あらゆる形態の生体利用可能な銅、例えば、抗ウイルス治療薬としてのグリシン酸銅を含むか、又はそれと一緒に使用してもよく、実施形態は、抗炎症剤、又は生体利用可能な銅と抗炎症剤の両方を含むか、又はそれと一緒に使用してもよい。少なくとも1つの実施形態を使用して、例えば、銅ペプチドの光誘起合成及び銅イオンの動員によって新型コロナウイルス(COVID−19)を治療することができる。
【背景技術】
【0002】
リング、ネックレス、ブレスレット、及びペンダントなどのジュエリーは、一般に、装飾の目的で使用されている。しかし、装飾以外の目的でそれ自体が関わるジュエリー市場の部門がある。装飾以外の目的で設計されるジュエリーの例として、銅ブレスレット及び磁気ジュエリーが挙げられる。
【0003】
銅ブレスレットは、痛みを軽減すると共に、ユーザの関節炎の症状の緩和を助ける機能を果たすと考えられている。これらの機能の動作モードは、銅ブレスレットからユーザの皮膚を通ってユーザの血流中に入る銅イオンの可動性として提示されてきた。銅イオンの可動性が、銅ブレスレットの動作モードであるならば、この動作モードが有効となるのに長時間を要するため、個体又はユーザは、痛みなどの軽減を直ちに得ることはできない。従って、銅ブレスレットに関する既存のシステムの欠点は、治療反応が、たとえあったとしても、比較的長い時間をかけて起こることである。既存のシステムの別の欠点は、銅ブレスレットが、限定的で、狭い使用範囲を有することである。
【0004】
様々なタイプの磁気ジュエリーが痛みを軽減し、循環を改善する機能を果たすと考えられている。磁気ジュエリーを用いて実施された臨床試験では、プラセボ効果以外に現れる効果があることが示された。ヒトの身体に対する磁気の効果は、部分的に、ヒトの血液が鉄を含むという事実に起因する。或る理論では、血液中の鉄は、血液を磁気が着用された身体の1部分に誘引されて、循環の改善をもたらす。しかし、磁気ジュエリーの有効性に疑問を呈する生物物理学者がいる。例えば、DNAが水素結合を含むことはよく知られている。磁石は、本来、極性を有するため、磁石から水素結合へのバックEMF(逆起電力)が可能となり得る。これは、水素を、正常の場合と反対に旋回させて、当該細胞のDNAを分解させる恐れがある。いずれの場合も、磁石をヒトに適用する場合の磁石の長期試験が必要である。磁気ジュエリーに関する既存のシステムの別の欠点は、治療反応が、もしあったとしても、使用領域に関して限定的で、狭いことである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第8,653,925号明細書
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】“Experimental Study of LiveWave,Inc.X−39 patches”,Summary and report,The Centre for Biofeld Sciences,Integrated Health,23 November 2018
【非特許文献2】“Metabolic Implications of the LiveWave X39 Patch”,to Connor et al.
【非特許文献3】Warnes et al.,2015
【非特許文献4】Manuel et al.,2015
【非特許文献5】Borkow et al.,2009
【非特許文献6】Fujimori et al.,2012
【非特許文献7】Hu Frisk et al.,2017
【非特許文献8】van Doremalen et al.,2020
【非特許文献9】Neyrolles et al.,2015
【非特許文献10】Schmidt et al.,2012
【非特許文献11】New England Journal of Medicine on March 17,2020(https://www.nejm.org/doi/10.1056/NEJMc2004973)
【非特許文献12】Aerosol and Surface Stability of SARS−CoV−2 as Compared with SARS−CoV−1(https://www.sciencedaily.com/releases/2015/11/151110102147.htm)
【非特許文献13】Using copper to prevent the spread of respiratory viruses
【非特許文献14】Mechanism of Copper−Mediated Inactivation of Herpes Simplex Virus(https://aac.asm.org/content/aac/41/4/812.full.pdf)
【非特許文献15】Sagripanti et al.,1997
【非特許文献16】Pickart & Margolina,2018
【非特許文献17】Pickart et al.,2015
【非特許文献18】Regenerative and Protective Actions of the GHK−Cu Peptide in the Light of the New Gene Data(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6073405/)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、治療効果を達成するために使用することができるジュエリーに関して、当該市場に存在する銅ブレスレット及び磁気ジュエリーに代わる代替品が求められる。こうした代替品には、既存の銅ブレスレット及び磁気ジュエリーの動作モードとは異なる動作モードが要求され得る。これに関して、受動的治療用ジュエリーのための代替動作モードの調査を検討する必要がある。
【0008】
加えて、鍼療法を支持する一連のエビデンスは、反証不可能な核心に到った。それによれば、ヒトの身体を通して流れる血液に加えて、ヒトの身体を通じて流れるエネルギー流も存在するという結論に達し得る。
【0009】
一例として、鍼療法では、施術者が、ヒトの体内のエネルギー流に対する「遮断」を検出する公知の技術を使用する。これらの遮断の位置を決定したら、遮断を和らげ、取り除く目的で、この経穴に針又は圧力を適用する。従って、既存のシステムの別の欠点は、特定の経穴の上に載せることができ、且つ、ヒトのエネルギー場と相互作用して、鍼療法と同様の動作モードで、しかも針又は物理的接触なしに、エネルギー流及び循環を促進することができる器具がないことである。
【0010】
ヒトの身体及び生物化学材料における様々な化学種は、ヒトの体内のエネルギー場との相互作用に関与している可能性があることから、これらも検討する必要があり得る。そのために、左旋性分子を考慮する必要があるだろう。概して、アミノ酸として知られる左旋性分子群は、タンパク質構造を構築するために身体に使用されている。より大きなタンパク質構造のための「ビルディングブロック」を形成するアミノ酸のこのプロセスは、一般に、単なる化学プロセスとして認識されており、既存のシステムには、新たなタンパク質構造の形成を助けるエネルギーの増進を生み出すその他のプロセスが全て欠如している。
【0011】
従って、既存のシステムの別の欠点は、エネルギー流を調節し、それによってヒトの体内に有益な応答をもたらすための器具及び方法がないことである。
【0012】
現在市販されている光線治療装置は、レーザ、ランプ及びLED製品などの品目を含む。これらの製品は、典型的に、極めて具体的な波長の光を生成するように設計されている。例えば、体内のエネルギー生成を刺激するため、及びコラーゲン産生を増大する、又は発毛を刺激するために660nmの光を生成する光線治療装置がある。さらに、これらの装置は、電源を必要とし、使い捨てではない。
【0013】
一般に、パッチが市販されているが、これらのほとんどは、皮膚を介して薬剤又はハーブを送達する経皮デバイスである。
【0014】
上記及びその他の欠点は、公知の技術分野においても存在し、これらの理由から、例えば、電源を必要とせず、しかも使い捨てデバイスとなるように構成することができ、上記の問題を解決し、且つ本明細書に記載されるような利益を生み出すウエアラブル光線治療器が求められる。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の実施形態は、上に既述した問題を解決する。1つ又は複数の実施形態では、本明細書に記載される新規の器具は、本明細書に提示する本発明の光線治療装置に関連する利益をもたらすために、銅ペプチドの産生をトリガーする、又は他のペプチドを増加する特定の波長の光を反射又は発光するように設計されている。生物学では、これは、フォトバイオモジュレーション(Photobiomodulation)として知られる。好適な例は、どうのようにして紫外線がビタミンDの産物をもたらすのかである。これは、どのようにして光が身体の生化学に変化を引き起こすかの一例である。本発明の1つ又は複数の実施形態では、非経皮パッチなどの器具は、1つ又は複数の様々なアミノ酸の代謝増大及び精神伝達物質増加をはじめとする利益をもたらし得る。少なくとも1つの実施形態では、従来の光線治療装置とは異なり、電源を必要とせず、しかも、治療が求められる身体のどこにでも適用することができる。実施形態は、使い捨て装置として構成されて、他の光線治療装置と比較して、費用有効的にすることができ、また、非経皮パッチとして構成することも可能であり、その場合、化学薬品が身体に浸透することはない。1つ又は複数の実施形態では、光によって皮膚の刺激が起こる。
【0016】
実施形態は、抗ウイルス治療薬若しくは抗炎症剤又はその両方としてのグリシン酸銅を含むか、又はそれと一緒に使用してもよい。少なくとも1つの実施形態を使用して、例えば、銅ペプチドの光誘起合成及び銅イオンの動員によって新型コロナウイルス(COVID−19)を治療することができる。この治療法の利益として、以下の事項が挙げられる:
・強力な抗ウイルス効果のために急速な血液化学の改変をもたらすこと
・有効性を支持する多数のエビデンス
・投与が簡単であること
・有毒な副作用のリスクが低いこと
・安価であること
・速やかな配分のために既に準備が整った大規模生産。
【0017】
本発明の実施形態は、強力な抗ウイルス効果を生み出すために、銅と結合するペプチドGHKの合成を光誘起するように構成された本明細書に記載の実施形態と組み合わせて、あらゆる形態の生体利用可能な銅の、一実施形態では経口投与され、他の実施形態では、経皮パッチを介して、又は注射での投与によりウイルスをターゲティングする。実施形態は、例えば、経口摂取されるか、又は経皮パッチにより投与されるか、又は非経皮パッチにより誘導されるいずれかの抗炎症薬と一緒に使用してもよい。
【0018】
一実施形態では、本発明は、ヒトの身体上に配置されると有益な効果をもたらす器具又はシステムを提供する。例えば、有益な効果は、1つ又は複数のアミノ酸の代謝の増大、精神伝達物質の増加、GHK及び/又はGHK−Cuの増加、幹細胞の活性化、ユーザのエネルギーの改善、体力増進、持久力増強、痛みの軽減、創傷治癒の改善、並びにその他の健康利益を含み得る。本発明の少なくとも1つの実施形態では、ヒトの身体上に配置したとき有益な効果をもたらすように、タンパク質構成アミノ酸、非タンパク質構成アミノ酸、L−アミノ酸、非標準アミノ酸、ヒト栄養及び非タンパク質機能のうち1つ又は複数を介して、身体の生化学に変化を生み出すことができる。
【0019】
一実施形態では、本発明は、ヒトの身体上に配置したとき有益な効果をもたらす器具を提供し、ここで、光線治療装置などの器具は、例えば、非経皮パッチを介して、有益な効果を生み出すための光線治療をヒトの体内に提供する。
【0020】
一実施形態では、本発明は、光線治療装置などの器具を提供し、これは、生体分子成分と、光線治療装置の複数の波長の光を反射又は発光する生体分子成分用の1つ又は複数の支持体、例えば、限定されないが、ポリエステル、コットンレイバーシート(cotton labor sheet)などを含む。
【0021】
一実施形態では、本発明は、特定の波長の光の反射に関連する生体分子成分を含む器具を提供し、ここで、生体分子成分は、例えば、限定されないが、アミノ酸(例えば、L−グルタミン)などの左旋性分子を含み得る。
【0022】
本発明の少なくとも1つの実施形態では、本システムは、経皮パッチを含み得る第1層と、非経皮パッチを含み得る第2層を含む。1つ又は複数の実施形態では、第1層は、第1層が、銅ペプチドGHK−Cuを被験者の体内に送達できるように、主として、銅ペプチドGHK−Cuと、経皮パッチの技術分野では公知の他の材料、例えば、接着剤から構成される。本発明の少なくとも1つの実施形態では、本システムは、第1層に結合した第2層を含み、ここで、第2層は、少なくとも1種の左旋性材料並びに/又はGHK及び/若しくはGHK−Cuの産生を増大させる体内の受容体の活性化が可能な波長の光を反射又は発光することができる材料、水、並びにグリセロールといった任意の必要な保存料を含有する。1つ又は複数の実施形態では、第2層は、被験者の身体に同時に適用される複数の左旋性材料容器を含んでもよい。
【0023】
少なくとも1つの実施形態として、第2層は、第1層の上に、即ち、ユーザの皮膚から離れて結合される。
【0024】
本発明の1つ又は複数の実施形態では、第1層は、第2層と並んで直接結合される。少なくとも1つの実施形態では、第1層は、第1層が、被験者の身体の第1の部分に付着し、第2層が、被験者の身体の第2の部分に付着するように、第2層と間接的に結合される。
【0025】
本発明の少なくとも1つの実施形態によれば、例えば同時に適用されるとき、第1層は、化学薬品及び栄養素を被験者の身体に送達することができるが、第2層は、そうした化学薬品及び栄養素を被験者の身体に送達しない。
【0026】
一実施形態では、本発明は、光線治療装置の複数の波長の光を反射又は発光する生体分子成分用の1つ又は複数の支持体、例えば、限定されないが、ポリエステル、コットンレイバーシートなどを含む器具を提供する。
【0027】
一実施形態では、本発明は、密封プラスチックエンクロージャを含む器具を提供し、ここで、密封プラスチックエンクロージャは、光線治療装置の複数の波長の光を反射又は発光する生体分子成分を封入し得る。
【0028】
一実施形態では、本発明は、光線治療装置の複数の波長の光を反射又は発光する生体分子成分を有する密封プラスチックエンクロージャを含む器具を提供し、ここで、この器具は、水及び保存料をさらに含んでもよい。
【0029】
一実施形態では、本発明は、器具の構成要素を保持するための1つ又は複数の物理的構造セットを提供する。一部の実施形態では、前記1つ又は複数の物理的構造セットは、光線治療装置の複数の波長の光を反射又は発光する生体分子成分、前記生体分子成分用の1つ又は複数の支持体、水及び保存料を保持することができる。
【0030】
一実施形態では、本発明は、ヒトの身体上に配置されると、有益な効果、例えば、幹細胞の活性化のためのGHK及び/又はGHK−Cuの増加をもたらす器具を提供し、ここで、この器具は、例えば、左旋性分子(例えば、L−グルタミン)、GHK及び/又はGHK−Cuを増加することができる波長の光を反射又は発光する1つ若しくは複数の材料、前記左旋性分子用の1つ若しくは複数の支持体(例えば、ポリエステル、綿織物シートなど)、前記左旋性分子と前記1つ若しくは複数の支持体を封入する密封エンクロージャ(例えば、プラスチックフィルムエンクロージャ)、水及び保存料を含む構成要素のうち1つ又は複数を含んでもよい。1つ又は複数の実施形態は、例えば、非経皮パッチとしてパッケージされる。
【0031】
1つ又は複数の実施形態として、アミノ酸などの左旋性分子群を身体内で使用して、筋肉組織などのタンパク質構造を構築することができる。本発明の少なくとも1つの実施形態は、左旋性(例えば、異性体であり、且つ光学キラリティを呈示するアミノ酸など)材料を含有する器具、例えば、L−アミノ酸(アミノ酸を通過する光は、左に曲がる)と、GHK及び/又はGHK−Cuを増加することができる波長の光を反射又は発光する1つ若しくは複数の材料を含む。従って、1つ又は複数の実施形態では、タンパク質を形成するためにアミノ酸が使用されるプロセス中に、分子レベルで、本明細書で論じられる利益をもたらす、GHK及び/若しくはGHK−Cu、又は他のペプチド及び生化学物質を増加することができる波長の光を反射又は発光する1つ若しくは複数の材料。
【0032】
少なくとも1つの実施形態として、左旋性材料を含有する器具は、こうした材料が、ヒトの身体により発せられる赤外線熱(光)と相互作用することができ、このようにパッチ内部の材料を刺激して、特定の波長の光を身体へと再度反射させ得る(光線治療)ため、特に事前に選択された材料を含む。1つ又は複数の実施形態では、1パケットの光子、例えば、1パケット若しくは少量の光で、ヒト受容体を刺激して、その受容体を活性化することができるため、フォトバイオモジュレーション効果をもたらすのに非常に少量のエネルギーしか必要としない。
【0033】
1つ又は複数の実施形態として、非経皮パッチは、第1の光線治療層及び第2の光線治療層として2つの光線治療層を含んでもよい。少なくとも1つの実施形態では、2つの光線治療層の一方の層が2つの光線治療層の他方の層の上に重ねられて、それと結合するように、第1の光線治療層と第2の光線治療層は、互いに重ねられて、結合している。1つ又は複数の実施形態では、第1の光線治療層と第2の光線治療層は、同心円状の環として重ねられて、結合している。1つ又は複数の実施形態では、例えば、第1の光線治療層と第2の光線治療層は、互いに隣接して配置し、直接又は間接的に結合してもよい。少なくとも1つの実施形態では、2つの光線治療層を介して、非経皮パッチは、第1の光線治療層及び第2の光線治療層の各層から様々な波長の光を反射することから、さらに別の有益な生物学的効果を生み出す。
【0034】
1つ又は複数の実施形態によれば、光線治療器は、1つ若しくは複数のパッチ又は層を介して、GHK−Cuの機能を補完する成分を被験者の身体に送達することができる。少なくとも1つの実施形態では、これらの成分は、銅、亜鉛、セレニウム、マグネシウム及びイオウなどのミネラルを含み得るが、その場合、こうした成分は、創傷治癒を助けることから、被験者の身体に利点をもたらす。
【0035】
一実施形態では、本発明は、限定されないが、皮膚パッチ、ブレスレット、ペンダント、サポートパッド、シャツ、ソックス、靴中底など、複数のウエアラブル物品の1つ又は複数の形態であり得る器具を提供する。
【0036】
一部の実施形態では、本発明は、ユーザの体力/持久力を向上させるための左旋性分子を有する非経皮パッチを提供する。
【0037】
一実施形態では、本発明は、ヒトの身体上又はヒトの体内に器具を配置するための方法を提供し、ここで、上記器具は、ヒトの身体上又はヒトの体内に器具を配置されると、有益な効果をもたらし、上記器具は、特定の波長の光の反射に関連する生体分子成分を含み、こうした生体分子成分は、例えば、限定されないが、アミノ酸(例えば、L−カルニチン)などの左旋性分子を含み得る。
【0038】
本発明の少なくとも1つの実施形態では、本方法は、被験者の身体に第1層を適用するステップ及び被験者の身体に第2層を適用するステップを含む。
【0039】
1つ又は複数の実施形態として、非経皮パッチは、少なくとも1つの球又はビーズを含んでもよい。少なくとも1つの実施形態では、少なくとも1つの球又はビーズはプラスチックであってもよいし、又はプラスチックを含んでもよい。1つ又は複数の実施形態では、少なくとも1つの球又はビーズは、非経皮パッチの底部、例えば、非経皮パッチの外表面で、当該非経皮パッチの下方に配置してもよい。少なくとも1つの実施形態では、少なくとも1つの球又はビーズは、非経皮パッチの下方に配置してもよく、その場合、少なくとも1つの球又はビーズは、ユーザの皮膚に直接又は間接的に接触する。1つ又は複数の実施形態では、少なくとも1つの球又はビーズは、非経皮パッチの層の間、例えば、非経皮パッチの第1層と第2層の間に配置してもよい。少なくとも1つの実施形態として、少なくとも1つの球又はビーズは、軽い圧力でユーザの皮膚を刺激し得る。本発明の1つ又は複数の実施形態によれば、少なくとも1つの球又はビーズは、ユーザの皮膚上の特定の地点を刺激して、ユーザの幹細胞の動員といった更なる有益な生物学的効果をもたらし得る。
【0040】
他の目的及び特徴は、本発明の実施形態を開示する添付の図面と関連して考慮される以下の詳細な説明から明らかになるであろう。しかし、図面が、例示の目的で設計されたに過ぎず、本発明の範囲を画定するものとして設計されていないことは理解すべきである。
【0041】
本発明の少なくとも1つの実施形態の上記及びその他の態様、特徴並びに利点は、以下の図面と関連して示される、以下のより具体的な説明からさらに明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0042】
図1】ヒトの身体における温度差を示し、この場合、器具は、ヒトの身体のどの部分に適用してもよい。
図2A】本発明の一実施形態に従い、生体分子成分を保持するための単層織物支持体を含む器具の一例を示す。
図2B】本発明の一実施形態に従い、生体分子成分を保持するための単層織物支持体を含む密封器具の一例を示す。
図3A】本発明の一実施形態に従い、生体分子成分を保持するための多層織物支持体を含む器具の一例を示す。
図3B】本発明の一実施形態に従い、生体分子成分を保持するための多層織物支持体を含む密封器具の一例を示す。
図4】本発明の一実施形態に従い、ヒトの体内に有益な効果をもたらし、且つ、非経皮器具を含み得る生体分子器具を含むパッチの一例を示す。
図5】本発明の一実施形態に従い、ヒトの体内に有益な効果をもたらし、且つ、非経皮器具を含み得る生体分子器具を含むブレスレットの一例を示す。
図6】本発明の一実施形態に従い、ヒトの体内に有益な効果をもたらし、且つ、非経皮器具を含み得る生体分子器具を含むリングの一例を示す。
図7】本発明の一実施形態に従い、ヒトの体内に有益な効果をもたらし、且つ、非経皮器具を含み得る生体分子器具を含む腕時計の一例を示す。
図8A】本発明の1つ又は複数の実施形態に従い、第1層と、第1層の上に結合された材料含有器具を備える第2層とを含むシステムを示す。
図8B】本発明の1つ又は複数の実施形態に従い、第1層と、並んで第1層に直接結合された材料含有器具を備える第2層とを含むシステムを示す。
図8C】本発明の1つ又は複数の実施形態に従い、第1層と、並んで第1層に間接的に結合された材料含有器具を備える第2層とを含むシステムを示す。
図8D】本発明の1つ又は複数の実施形態に従い、第1層と、同心円状のリングとして重ねられた材料含有器具を備える第2層とを含むシステムを示す。
図9A】フォトバイオモジュレーション効果を生み出す少なくとも1種の材料を含有する本発明の一実施形態に従い、ヒトの体内に有益な効果をもたらし、且つ、少なくとも1つの非経皮器具及び経皮器具を含み得るシステムを含むパッチの一例を示す。
図9B】本発明の1つの実施形態に従い、ヒトの体内に有益な効果をもたらし、且つ、少なくとも1つの非経皮器具及び経皮器具を含み得るシステムを含むブレスレットの一例を示す。
図9C】本発明の1つの実施形態に従い、ヒトの体内に有益な効果をもたらし、且つ、少なくとも1つの非経皮器具及び経皮器具を含み得るシステムを含むリングの一例を示す。
図9D】本発明の1つの実施形態に従い、ヒトの体内に有益な効果をもたらし、且つ、少なくとも1つの非経皮器具及び経皮器具を含み得るシステムを含む腕時計の一例を示す。
図10A】本発明の1つ又は複数の実施形態に従い、パッチの外表面で当該パッチの下方に配置される少なくとも1つの球又はビーズを備えるパッチを示す。
図10B】本発明の1つ又は複数の実施形態に従い、パッチの層の間に配置される少なくとも1つの球又はビーズを備えるパッチを示す。
図11】血液の解毒が間接的な抗炎症剤として作用することを可能にする、炎症経路の抑制を支持するグルタチオンの産生増大を示す。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下の説明は、本発明の少なくとも1つの実施形態を実施するために今回考慮された最良の様式のものである。この説明は、限定的な意味で解釈すべきではなく、本発明の一般的な原理を説明する目的で行われるに過ぎない。本発明の範囲は、特許請求の範囲に関して決定されるべきである。
【0044】
少なくとも1つの実施形態によれば、本発明は、ヒトの身体に配置されると、有益な効果をもたらす器具を提供し、この器具は、少なくとも、有益な効果を生み出すためにヒトの身体に光線治療を提供する。1つ又は複数の実施形態では、有益な効果は、例えば、体力増進、持久力増強、及び痛みの軽減を含み得る。本発明の少なくとも1つの実施形態は、光線治療装置用の複数の波長の光を反射又は発光する生体分子成分を有する密封プラスチックエンクロージャを含む器具を提供し、ここで、上記器具は、水及び保存料をさらに含んでもよい。
【0045】
少なくとも1つの実施形態によれば、本発明は、例えば、体力増進、持久力増強、及び痛みの軽減など、1つ又は複数の有益な効果を誘導するためのオーソモレキュラー有機化合物(例えば、天然に存在する有機化合物)及び又は非オーソモレキュラー有機化合物を含み得る器具を提供する。
【0046】
少なくとも1つの実施形態では、ヒトにおいて、電子流の増加は、多くの実証可能な利益を有し、その1つは、即時且つ測定可能な体力の増進である。1つ又は複数の実施形態として、これは、アナボリックステロイドなどの場合にあるような化学的に誘導された体力増進ではなく、むしろ、電子流の増加により既存の筋肉量がより効率的に使用される現象である。
【0047】
例えば、1つ又は複数の実施形態として、横紋骨格筋組織を調べると、この自発的神経供給群は、これらの神経が末梢脳髄神経器官(脳脊髄軸としての脳及び脊髄)の分枝であるため、意識的制御下にあることがわかる。少なくとも1つの実施形態では、筋肉線維はそれ自体が、刺激(神経インパルス)により神経線維中で起こる興奮性プロセスに基づいて運動を実施する収縮細胞から構成される組織である。現在、医学研究により、神経インパルスは、恐らく、電子化学的妨害の波の性質を持っていると考えられる。少なくとも1つの実施形態では、神経インパルスが特定の筋肉群を制御する効率は、収縮に使用される筋肉線維の数をその筋肉群に存在する線維の数で割ったものとして定義され得る。本発明の1つ又は複数の実施形態によれば、現在、ほとんどのヒトは、所与の神経インパルスに対して所与の群中の僅かな割合の筋肉線維しか収縮しない(神経インパルス収縮当たりの筋肉量使用の効率が低い)と考えられている。
【0048】
1つ又は複数の実施形態によれば、所与の神経インパルスに対してより多くの筋肉線維が収縮することができるように、電子化学神経インパルスの総パワーを増加することができる条件を誘導すれば、横紋筋線維の正味効率が上昇し(神経インパルスに対して1群中のより多くの筋肉線維が収縮される)、これにより、使用可能な体力を向上させることができる。このように、1つ又は複数の実施形態として、有益な効果、例えば、本発明の1つ又は複数の実施形態のウエアラブル器具を着用して数秒以内に体力及び持久力の即時及び実証可能な増大が存在する。
【0049】
例えば、少なくとも1つの実施形態として、理学療法では、自発的筋肉群を刺激下で強制的に収縮させる目的で電気信号を使用する。これらの装置は、電気又は電子筋肉刺激装置(EMS)として一般に知られており、筋肉群の刺激による収縮期及び弛緩期を誘発する。少なくとも1つの実施形態によれば、本発明は、記載した通りの動作モードに基づき、神経インパルスにより生成される電子化学的妨害の波の間に電子流の増加によって達成され得る収縮期中に使用される総筋肉量の正味効率の向上のための器具を提供する。
【0050】
この事象を理解するために、ヒトの体内の脂肪酸エネルギー源に関与する代謝プロセスを調べることができる。少なくとも1つの実施形態では、脂肪酸、水素原子の1つがカルボキシル基で置換された炭化水素も、カルボキシル基に結合したアルキル基から構成される一塩基脂肪酸として記載される。脂肪酸の代謝の役割は、1つには、脂肪酸がヒトの主要なエネルギー源の1つであり、β酸化を通して、エネルギーの基本単位に分解されることと説明することができよう。ここで興味深いのは、1つ又は複数の実施形態において、このプロセスが機能するには、脂肪酸が、β酸化のためにミトコンドリアに進入する必要があり、脂肪酸は、単独で内部ミトコンドリア膜を透過できないことである。ヒトの身体では、少なくとも1つの実施形態において、ミトコンドリア膜を介して細胞質ゾル(細胞の可溶性部分)から脂肪酸を輸送できない問題を解決するために、複数の研究者によって、脂肪酸酸化/代謝及びエネルギー生成の目的でミトコンドリア膜を介して細胞質ゾルから長鎖脂肪酸を輸送するのに様々な栄養素が不可欠であることが見出された。
【0051】
本発明の1つ又は複数の実施形態によれば、細胞代謝を受動的に改善する(特に、ミトコンドリア膜を介して脂肪酸を輸送させることにより、脂肪酸β酸化の速度を高める)という望ましい効果を達成するために、オーソモレキュラー有機構造を含む器具は、ヒトの身体と受動的に相互作用するように設計することができる。
【0052】
図1に示すように、ヒトの身体のどこにでも着用することができる本発明の少なくとも1つの実施形態によれば、器具100(図2B及び3Bに示す通り)は、少なくとも光線治療をヒトの身体に提供することにより、また、例えば、一部の実施形態では、銅ペプチド増加によって、有益な効果をもたらし、こうした効果として、幹細胞の活性化、エネルギーの向上、抗酸化物質の増加、炎症の軽減、痛みの管理、持久力の向上、コラーゲン産生の増大、創傷治癒の改善が挙げられる。
【0053】
少なくとも1つの実施形態によれば、本発明は、生体分子成分を含む器具100を提供し、これらの生体分子成分は、エネルギーの増進に関連する分子を含み得る。1つ又は複数の実施形態では、生体分子成分は、例えば、アミノ酸などの左旋性分子を含み得る。少なくとも1つの実施形態では、器具は、ユーザの体力を向上させるように、ヒトの体内でエネルギー(電子)の流れを促進するために使用され得る構造を含んでもよく、ここで、構造は、例えば、アミノ酸などの左旋性分子を含み得る。
【0054】
少なくとも1つの実施形態として、左旋性材料を含有する器具は、特に事前に選択された材料を含む。というのは、このような材料が、ヒトの身体により発せられる赤外線熱(光)と相互作用し、こうしてパッチ内部の材料を刺激することにより、特定の波長の光を身体へと再度反射させ得る(光線治療)からである。1つ又は複数の実施形態では、1パケットの光子、例えば、1パケットで、ヒト受容体を刺激することが可能であるため、フォトバイオモジュレーション効果をもたらすのに非常に少量のエネルギーしか必要としない。
【0055】
少なくとも1つの実施形態として、本発明の少なくとも1つの実施形態で使用するのに適した左旋性アミノ酸として、例えば、L−グルタミン、L−アルギニン、L−オルニチン、L−カルニチン、L−タウリン、L−トリプトファン、L−グリシンなどを挙げることができる。好ましくは、本発明の少なくとも1つの実施形態で使用されるアミノ酸は、オーソモレキュラーアミノ酸である。
【0056】
1つ又は複数の実施形態では、左旋性分子は、天然に存在するアミノ酸である。1つ又は複数の実施形態では、左旋性分子は、人工的に合成されたアミノ酸である。少なくとも1つの実施形態では、アミノ酸は、限定されないが、L−アラニン、L−アルギニン、L−アスパラギン、L−アスパラギン酸、L−カルニチン、アセチル−L−カルニチン、L−カルニチンL−酒石酸塩、L−カルニチンクエン酸マグネシウム、L−シトルリン、L−システイン、L−シスチン、L−GABA、L−グルタミン酸、L−グルタミン、グルタチオンペルオキシダーゼ、L−グリシン、L−ヒスチジン、ヒドロキシグルタミン酸、ヒドロキシプロリン、L−イソロイシン、L−ロイシン、ノルロイシン、L−リシン、L−メチオニン、L−オルニチン、L−バリン、L−フェニルアラニン、L−プロリン、L−セリン、L−タウリン、L−トレオニン、L−トリプトファン、L−チロシン、その他のカルニチンの形態などを挙げることができる。少なくとも1つの実施形態では、アミノ酸は、上記のアミノ酸の1つ又は複数と一緒にしてもよい。一部の実施形態では、左旋性分子は、合成L−糖(L−グルコース)又は当業者には周知の他の合成左旋性分子を含んでもよい。
【0057】
本発明の少なくとも1つの実施形態によれば、左旋性分子は、多様な方法で使用してもよい。一例では、左旋性分子を含有する生体分子成分は、液体の形態で使用してもよく、前記液体を支持体に噴霧又は同様に適用する。別の例では、左旋性分子を含有する生体分子成分は、粉末などの固体の形態で使用してもよく、前記粉末をラテックスゴム、シリコーンゴム、エポキシ、ワックスなどの結合剤と混合し、粉末状のアミノ酸及び結合剤を支持体に適用する。
【0058】
少なくとも1つの実施形態によれば、本発明は、複数の左旋性分子を含有する構造体を含み得る。1つ又は複数の実施形態では、2種以上の左旋性分子を1つの構造体に使用してもよい。一例では、1構造体において、L−グルタミンを単一の支持体に適用した後、L−アルギニンなどの第2のアミノ酸を第2の支持体に被覆することができ、処理した支持体はいずれも、本発明の少なくとも1つの実施形態の完成構造体の一部を形成する。1つ又は複数の実施形態では、L−グルタミン及びL−アルギニンの部分を一緒に混合した後、単一の支持体に液体又は粉末の形態で適用してもよい。別の例では、2種以上のLアミノ酸を同じ支持体に適用してもよい。
【0059】
本発明の少なくとも1つの実施形態は、左旋性分子のための1つ又は複数の添加剤を含んでもよい。添加剤の例として、限定されないが、グリセリン、d−パントテン酸カルシウム、ソルビトール、プロピルパラベン、ソルビン酸カリウム、メチルパラベン、銅コロイド及び/又は金コロイドなどを含んでもよい。
【0060】
本発明の1つ又は複数の実施形態は、密封エンクロージャを含む器具を提供し、ここで、密封エンクロージャは、例えば、ヒトの身体に光線治療を提供するための生体分子成分(例えば、左旋性分子)と、生体分子成分用の1つ又は複数の支持体とを封入することができる。密封エンクロージャは、例えば、限定されないが、ポリエステルフィルムシート(例えば、GBC、熱ラミネート用フィルムなどにより製造される)、プラスチックフィルム(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ABS、プレキシガラス、Lexan、PVCなど)といった材料から作製されたものでよい。少なくとも1つの実施形態では、ポリエステルフィルムシート及び/又はプラスチックフィルムは、本発明の器具の構成に使用してもよい。1つ又は複数の実施形態では、密封エンクロージャは、偏光フィルムから作製することもできる。他の実施形態では、密封エンクロージャは、直鎖状低密度フィルムから作製してもよい。
【0061】
本発明の少なくとも1つの実施形態によれば、密封エンクロージャは、本発明の生体分子成分(例えば、左旋性分子)と反応(即ち、化学的に、など)しないものであってよい。1つ又は複数の実施形態では、密封エンクロージャは、左旋性分子を液体状態で維持するように、予め定めた様式で密封することを可能にし得る。1つ又は複数の実施形態では、密封エンクロージャは、周囲環境条件から左旋性分子を保護するように、予め定めた様式で密閉することを可能にし得る。
【0062】
少なくとも1つの実施形態として、プラスチックフィルムを封止する方法の例として、例えば、感圧又は感温接着剤、超音波シールなどを挙げることができる。
【0063】
少なくとも1つの実施形態によれば、本発明は、容器、例えば、ヒトの身体に光線治療を提供するための生体分子成分(例えば、左旋性分子)と、生体分子成分用の1つ又は複数の支持体とを封入する密封プラスチックエンクロージャを含む器具を提供し、ここで、上記器具は、1つ又は複数の宝石用原石(例えば、ヒスイ、粉末状ヒスイなど)をさらに含む。
【0064】
1つ又は複数の実施形態では、ヒスイは、装飾の目的で、及び本発明の実施の目的で使用され得る。ヒスイ(又は他の宝石用原石)は、宝石用原石の形態、又は粉末状のどちらで本発明に組み込んでもよい。ヒスイを石の形態で組み込む場合には、本発明の少なくとも1つの実施形態の器具は、ジュエリーなどの装飾品として具体化することができる。ヒスイを粉末状で組み込む場合には、ヒスイ粉末を左旋性分子に添加することができる。ヒスイを本発明のデバイスの他の部分に添加して、実用的な器具を作製することもできる。
【0065】
1つ又は複数の実施形態によれば、本発明は、器具100の1つ又は複数の構成要素を保持するための1つ又は複数の物理的構造セットを提供する。1つ又は複数の実施形態では、1つ又は複数の物理的構造セットは、例えば、ヒトの身体に光線治療を提供するための生体分子成分、生体分子成分用の1つ又は複数の支持体、及び1つ又は複数の宝石用原石(例えば、ヒスイ、粉末状ヒスイなど)を保持し得る。
【0066】
少なくとも1つの実施形態によれば、器具100は、複数のウエアラブル物品、例えば、限定されないが、皮膚パッチ、ブレスレット、ペンダント、サポートパッド、シャツ、ソックス、靴中底などのうち1つ又は複数の中にあってもよい。
【0067】
少なくとも1つの実施形態によれば、本発明は、接着剤(例えば、医療グレード接着剤)を有するパッチを含んでもよい。1つ又は複数の実施形態では、本発明は、単一のパッチを含んでもよい。1つ又は複数の実施形態では、本発明は、複数のパッチを含んでもよい。一実施形態では、パッチは、プラスチックフィルム若しくは偏光フィルム、支持体としてのポリエステル織物、水、L−カルニチン、グリセリン、d−パントテン酸カルシウム、ソルビトール、プロピルパラベン、ソルビン酸カリウム、及びメチルパラベンから作製される層に構成してもよい。別の実施形態では、パッチは、エンクロージャとしてのプラスチックフィルム若しくは偏光フィルム、支持体としてのポリエステル織物から作製される層に構成してもよい。
【0068】
1つ又は複数の実施形態として、本発明の器具100は、ジュエリー品として具体化してもよく、その際、ジュエリーセットが本発明の器具100の動作を何ら妨害しなければ、既に市販されている、ほぼ全てのジュエリーセットに取り付けることができる。少なくとも1つの実施形態では、本発明の器具100は、セットを必要としないように、バンドエイドとして、又はパッチ(経皮若しくは非経皮)として具体化してもよい。少なくとも1つの実施形態では、本発明の器具100は、完全に密封し、これによって、左旋性分子が器具100のユーザと直接接触しないようにしてもよい。加えて、少なくとも1つの実施形態では、左旋性分子は、ユーザの身体に進入しないようにしてもよい。
【0069】
1つ又は複数の実施形態では、左旋性分子を有する本発明の器具100は、以下の明細事項に従って製造することができる:
【0070】
本発明の1つ又は複数の実施形態は、ヒトの身体の予め決定された位置に、又はヒトの体内に器具100を配置する方法を提供し、ここで、器具100は、ヒトの身体上又はヒトの体内に配置されると、有益な効果をもたらし、器具100は、少なくとも、有益な効果をもたらすために、ヒトの身体に光線治療を提供する。器具100は、例えば、パッチ、ブレスレット、ネックレス、アンクレットなどを含んでもよい。
【0071】
本発明の1つ又は複数の実施形態は、ヒトの身体に近接して器具100を配置する方法を提供する。一例では、器具100をペンダントに取り付けて、ヒトの身体に近接して配置させてもよい。別の例では、器具100は、「バンドエイド」形式又は「パッチ」形式で具体化してもよく、その場合、医療グレードの接着剤をデバイスに塗布して、デバイスをヒトへの使用に適したものにする。
【0072】
少なくとも1つの実施形態では、左旋性分子を有する器具100(例えば、皮膚パッチ)は、身体上の電気的に正の地点に配置してもよい。身体上の正及び負の地点は、計測されており、それらの位置は既知である。
【0073】
さらに、1つ又は複数の実施形態では、器具100(例えば、皮膚パッチ)は、既知の経穴に配置してもよい。例えば、1つ又は複数の実施形態では、左旋性分子を有する器具100(例えば、正の皮膚パッチ)は、YANG(正の)経穴に配置してもよい。
【0074】
図2Aに示す本発明の少なくとも1つの実施形態によれば、器具100は、例えば、光線治療をヒトの身体に提供することにより、また、例えば、一部の実施形態では、銅ペプチドの増加によって、幹細胞の活性化、エネルギーの向上、抗酸化物質の増加、炎症の軽減、痛みの管理、持久力の向上、コラーゲン産生の増大、創傷治癒の改善を含め、有益な効果(例えば、体力/持久力の向上、痛みの軽減など)をもたらすことができ、これは、生体分子成分を保持するための単層織物支持体110を含んでもよい。
【0075】
図2Bは、生体分子成分を保持する密封単層織物支持体を示す。
【0076】
図3Aに示す本発明の少なくとも1つの実施形態によれば、器具100は、例えば、光線治療をヒトの身体に提供することにより、有益な効果(例えば、体力/持久力の向上、痛みの軽減など)をもたらし、これは、生体分子成分を保持するための、含む(including)2層の織物支持体120を含んでもよい。器具100は、図示される通り、前述の開示に記載される原理に従って作製することができる。
【0077】
図3Bは、本発明の1つ又は複数の実施形態に従い、生体分子成分を保持する密封多層織物支持体を示す。
【0078】
図4に示す本発明の少なくとも1つの実施形態によれば、パッチ400は、例えば、光線治療をヒトの身体に提供することにより、ヒトの身体に有益な効果(例えば、体力/持久力の向上、痛みの軽減など)をもたらすための器具100を含んでもよい。1つ又は複数の実施形態では、パッチ400の1つ又は複数の部分は、パッチ400のヒト皮膚表面への接着を可能にする医療グレード接着剤を含有してもよい。
【0079】
図5に示す本発明の少なくとも1つの実施形態によれば、ブレスレット500は、例えば、光線治療をヒトの身体に提供することにより、ヒトの身体に有益な効果(例えば、体力/持久力の向上、痛みの軽減など)をもたらすための器具100を含んでもよい。1つ又は複数の実施形態では、ブレスレット500は、宝石用原石(図5には示していない)も含み得る。
【0080】
図6に示す本発明の少なくとも1つの実施形態によれば、リング600は、例えば、光線治療をヒトの身体に提供することにより、ヒトの身体に有益な効果(例えば、体力/持久力の向上、痛みの軽減など)をもたらすための器具100を含んでもよい。1つ又は複数の実施形態では、リング600は、宝石用原石610も含み得る。
【0081】
図7に示す本発明の少なくとも1つの実施形態によれば、腕時計700は、例えば、光線治療をヒトの身体に提供することにより、ヒトの身体に有益な効果(例えば、体力/持久力の向上、痛みの軽減など)をもたらすための器具100を含んでもよい。1つ又は複数の実施形態として、このシステムは、光線治療装置を含んでもよい。少なくとも1つの実施形態では、このシステムは、幹細胞の活性化、エネルギーの向上、抗酸化物質の増加、炎症の軽減、コラーゲン産生の増大、創傷治癒の改善、体力増進、持久力増強、痛みの軽減、及び耐久力の向上からなる群から選択される、被験者に有益な効果をもたらすために、被験者の身体に適用される。
【0082】
図8Aは、本発明の1つ又は複数の実施形態に従い、経皮パッチ及び非経皮パッチの1つ又は複数を含み得る第1層と、第1層の上に結合した少なくとも1つの左旋性材料含有器具の1つ又は複数を備える第2層とを含むシステムを示す。
【0083】
図8Aに示すように、本発明の少なくとも1つの実施形態は、パッチ802を備える第1層を含むシステム800を含む。少なくとも1つの実施形態では、パッチ802は、経皮パッチ及び非経皮パッチの1つ又は複数であり得る。1つ又は複数の実施形態では、パッチ802は、パッチ802が、銅ペプチドGHK−Cuを被験者の身体804に送達できるように、主として銅ペプチドGHK−Cuから構成される。本発明の少なくとも1つの実施形態では、システム800は、図2A、2B、3A、3B、4、5、6及び7に図示される通り、例えば、光線治療をヒトの身体に提供することにより、有益な効果をもたらす器具100などの第2層100を含む。
【0084】
本発明の1つ又は複数の実施形態では、第2層100は第1層802に結合され、ここで、第2層100は、被験者の身体804に適用された少なくとも1つの左旋性材料含有器具を含む。1つ又は複数の実施形態では、第2層は、被験者の身体に同時に適用された複数の左旋性材料含有器具を含んでもよい。少なくとも1つの実施形態では、器具及びその層は、1つ又は複数の有機及び無機分子を含んでもよい。1つ又は複数の実施形態では、少なくとも1種の左旋性材料含有器具は、少なくとも1種の左旋性有機分子若しくは少なくとも1種の左旋性無機分子、又は少なくとも1種の左旋性有機分子と少なくとも1種の左旋性無機分子の両方を含有する少なくとも1つの左旋性分子を含む。本発明の少なくとも1つの実施形態として、少なくとも1つの左旋性材料含有器具は、被験者の体内の銅ペプチドGHK−Cuのレベルを高める特定の波長の光を反射又は発光する。1つ又は複数の実施形態では、銅ペプチドGHK−Cuのレベル上昇は、被験者の体内の幹細胞を活性化させる。例えば、少なくとも1つの実施形態として、銅ペプチドは、幹細胞の増殖を増大させるシグナル伝達モデルとして作用し得る。このように、1つ又は複数の実施形態として、光線治療器を用いて、銅ペプチドのレベルを高める、又は増加させることにより、例えば、加齢による被験者の体内の銅ペプチドの減少を改善することができる。
【0085】
1つ又は複数の実施形態として、非経皮パッチは、第1の光線治療層及び第2の光線治療層として2つの光線治療層を含んでもよい。少なくとも1つの実施形態では、2つの光線治療層の一方の層が2つの光線治療層の他方の層の上に重ねられ、結合するように、第1の光線治療層と第2の光線治療層は互いに重ねられ、結合している。1つ又は複数の実施形態では、第1の光線治療層と第2の光線治療層は、同心円状の環として重ねられて、結合している。少なくとも1つの実施形態では、2つの光線治療層を介して、非経皮パッチは、第1の光線治療層及び第2の光線治療層の各層から様々な波長の光を反射することにより、さらに別の有益な生物学的効果をもたらす。
【0086】
1つ又は複数の実施形態によれば、光線治療器は、1つ若しくは複数のパッチ又は層を介して、GHK−Cuの機能を補完する成分を被験者の身体に送達することができる。少なくとも1つの実施形態では、これらの成分は、銅、亜鉛、セレニウム、マグネシウム及びイオウなどのミネラルを含み得るが、その場合、こうした成分は、創傷治癒を補助することから、被験者の身体に利点をもたらす。
【0087】
少なくとも1つの実施形態として、図8Aに示すように、第2層100は、パッチ802を含む第1層802の上に結合している。
【0088】
図8Bは、本発明の1つ又は複数の実施形態に従い、パッチを備える第1層802と、少なくとも1つの左旋性材料含有器具の1つ又は複数を備える第2層100を含むシステム800を示し、第2層100は、第1層802と並んで直接結合されている。本発明の少なくとも1つの実施形態では、パッチは、経皮パッチ及び非経皮パッチの1つ又は複数を含んでよい。例えば、非経皮の実施形態として有益ないくつかの成分は、これらが皮膚に進入しないようにこれらの成分を密封するように構成され得るのに対し、他の経皮成分は、そうした成分が皮膚中に進入するのを可能にするデバイスの部分に保持してもよい。図8Bに示すように、第1層802は、皮膚に進入するように設計されていない非経皮成分を用いて実装するのに対し、第2層100は、皮膚に進入するように設計された経皮成分を用いて実装するか、又はその逆、即ち、第1層802が経皮成分を有し、成分を皮膚に進入させるように設計するのに対し、第2層100は、非経皮成分を含有することも可能である。本発明のいずれの他の実施形態も、所望の用途に応じて、経皮部分を含有してもよい。
【0089】
図8Cは、本発明の1つ又は複数の実施形態に従い、パッチを備える第1層802と、少なくとも1つの左旋性材料含有器具の1つ又は複数を有する第2層100を含むシステム800を示し、第2層100は、第1層802と並んで間接的に結合されている。本発明の少なくとも1つの実施形態では、パッチは、経皮パッチ及び非経皮パッチの1つ又は複数を含んでもよい。
【0090】
図8Dは、本発明の1つ又は複数の実施形態に従い、同心円状の環として重ねられた、パッチを備える第1層802と、少なくとも1つの左旋性材料含有器具の1つ又は複数を備える第2層100を含むシステム800を示す。本発明の少なくとも1つの実施形態では、パッチは、経皮パッチ及び非経皮パッチの1つ又は複数を含んでよい。少なくとも1つの実施形態では、同心円状の環としての第1層802と第2層100の配置は、第1層が第2層の内部に篏合し得るか、又はその逆になるように、且つ、第1層と第2層が全周囲から等距離で共通の中心を有するように、変更してもよい。
【0091】
図8Cに示すように、本発明の1つ又は複数の実施形態では、第1層802は、第2層100と並んで結合されており、ここで、第1層802は、第1層802が被験者の身体804の第1の部分に接着し、第2層100が被験者の身体804の第2の部分に接着するように、第2層100から隔てられている。
【0092】
図9Aは、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、ヒトの体内に有益な効果をもたらすシステムを含むパッチの一例を示す。
【0093】
本発明の少なくとも1つの実施形態によれば、図9Aは、図4に示し、また前述した通りのパッチ400を示し、これは、例えば、光線治療をヒトの身体(例えば被験者の身体804など)に提供することにより、ヒトの身体に有益な効果(例えば、体力/持久力の向上、痛みの軽減など)をもたらすためのシステム800を含んでもよい。
【0094】
図9Bは、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、ヒトの体内に有益な効果をもたらすシステムを含むブレスレットの一例を示す。
【0095】
本発明の少なくとも1つの実施形態によれば、図9Bは、図5に示し、また前述した通りのブレスレット500を示し、これは、例えば、光線治療をヒトの身体(例えば被験者の身体804など)に提供することにより、ヒトの身体に有益な効果(例えば、体力/持久力の向上、痛みの軽減など)をもたらすためのシステム800を含んでもよい。
【0096】
図9Cは、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、ヒトの体内に有益な効果をもたらすシステムを含むリングの一例を示す。
【0097】
本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、図9Cは、図6に示し、また前述した通りのリング600を示し、これは、例えば、光線治療をヒトの身体(例えば被験者の身体804など)に提供することにより、ヒトの身体に有益な効果(例えば、体力/持久力の向上、痛みの軽減など)をもたらすためのシステム800を含んでもよい。
【0098】
図9Dは、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、ヒトの体内に有益な効果をもたらすシステムを含む腕時計の一例を示す。
【0099】
本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、図9Dは、図7に示し、また前述した通りの腕時計700を示し、これは、例えば、光線治療をヒトの身体(例えば被験者の身体804など)に提供することにより、ヒトの身体に有益な効果(例えば、体力/持久力の向上、痛みの軽減など)をもたらすためのシステム800を含んでもよい。
【0100】
本発明の少なくとも1つの実施形態によれば、第1層802は、化学薬品及び栄養素を被験者の身体804に送達することができ、第2層100は、例えば、同時に適用されると、そうした化学薬品及び栄養素を被験者の身体804に送達しないようにすることができる。
【0101】
図10Aは、本発明の1つ又は複数の実施形態に従い、パッチの外表面で、当該パッチの下方に配置された少なくとも1つの球又はビーズを備えるパッチ、例えば、非経皮パッチを示す。図10Bは、本発明の1つ又は複数の実施形態に従い、パッチの層の間に配置された少なくとも1つの球又はビーズを備えるパッチ、例えば、非経皮パッチを示す。図10A及び図10Bに示すように、非経皮パッチなどのパッチは、少なくとも1つの球又はビーズ1055を含んでもよい。少なくとも1つの実施形態では、少なくとも1つの球又はビーズ1055は、プラスチックであってもよいし、プラスチックを含んでもよい。1つ又は複数の実施形態では、少なくとも1つの球又はビーズ1055は、図10Aに示すように、非経皮パッチの底部、例えば、非経皮パッチの外表面で、当該非経皮パッチの下方に配置してもよい。例えば、1つ又は複数の実施形態では、少なくとも1つの球又はビーズ1055は、第1層802又は第2層100の外表面に配置してもよい。本発明の少なくとも1つの実施形態では、少なくとも1つの球又はビーズ1055は、非経皮パッチの下方に配置してもよく、この場合、少なくとも1つの球又はビーズは、ユーザの皮膚、例えばユーザの身体804と直接又は間接的に接触する。1つ又は複数の実施形態では、少なくとも1つの球又はビーズ1055は、非経皮パッチの層の間、例えば、非経皮パッチの第1層802と第2層100との間に配置してもよい。少なくとも1つの実施形態として、少なくとも1つの球又はビーズ1055は、軽い圧力でユーザの皮膚を刺激することができる。本発明の1つ又は複数の実施形態では、少なくとも1つの球又はビーズのそれぞれは、0.218インチ、0.187インチ、0.156インチ又は0.182インチの直径を含み得る。本発明の1つ又は複数の実施形態によれば、球又はビーズ1055は、ユーザの皮膚上の特定の地点を刺激して、ユーザの幹細胞を動員するなど、さらに別の有利な生物学的効果をもたらし得る。
【0102】
1つ又は複数の実施形態として、光線治療器は、銅ペプチドGHK−Cuが、被験者の体内の自然治癒プロセスを効果的に刺激できるように、特定の波長の光で皮膚を刺激して、銅ペプチドGHK−Cuを増加することができる。例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれる(非特許文献1)を参照されたい。
【0103】
40人の実験及び5人の対照ボランティア被験者と共に予備試験を実施し、バイオフィールドイメージング、エレクトロ・フォトニックイメージング及び生体電流介在スクリーニングなどの最先端の非侵襲性スクリーニング技術分野を用いて、6週間にわたるパッチ着用の前後に被験者を試験した。こうした装置を用いて、被験者の身体の物理、エネルギー及び情緒的側面から非侵襲的且つ効率的に広範囲のデータを抽出した。データの統計解析は、被験者のバイオフィールドの総エネルギーの高度に有意な増加(p<0.0001)、及び被験者の器官間のエネルギーの対称分布に有意な改善(p<0.05)を明らかにした。さらに、6週間のパッチ使用後の活力の有意な改善(p<0.05)も、被験者のバイオフィールドの好ましい変化を示した。
【0104】
年齢40〜65歳の45人の被験者がランダムに選択され、パッチの有効性の試験に参加したが、そのうち40人の被験者が実験群に、また5人の被験者が対照群として加わった。
【0105】
データ収集は3段階で実施し、被験者がパッチの適用を始める前日のベースラインで開始し、3週間後に第2セットのスキャンを取得し、ベースラインスキャン日から6週間後に最後のスキャンを実施した。パッチは、第7頸椎が隆起する頸背部の基部に配置した。被験者には、新しいパッチを6週間にわたって日中毎日12時間適用するように指示した。
【0106】
この予備試験は、パッチの使用から被験者バイオフィールドの統計的に有意な改善を実証する。統計解析は、人の総エネルギーの高度に有意な増加(p<0.0001)と、様々な器官にわたるエネルギーの対称分布に有意な改善(p<0.05)を明らかにした。以上から、パッチは、バイオフィールド及び身体の総エネルギー活力の増大、さらにまた自己治癒機構の増進に有効であると結論付けられる。
【0107】
本発明の少なくとも1つの実施形態によれば、非経皮パッチは、パッチ内の物質が実際に一切皮膚に浸透しないように封止される。1つ又は複数の実施形態では、これにより、パッチが適用されている期間全体を通してパッチによる光線流の一貫した促進が可能になる。パッチは、少なくとも1つの実施形態によれば、銅ペプチドGHK−Cuを刺激する。1つ又は複数の実施形態として、パッチは、背中に、例えばGV14、Du−14又はDaoなど、全てのYang経絡と督脈(governing vessel)の合流点に配置してもよい。少なくとも1つの実施形態では、下腹部の経穴、即ち、CV−6、Ren 6、又はQi Haiに配置してもよい。
【0108】
その全体が参照により本明細書に組み込まれる(非特許文献2)を参照されたい。
【0109】
この試験では、1週間にわたるパッチ適用による代謝への影響及び生理学的結果を詳しく調べる。測定値は、ベースライン、パッチ適用の24時間及び7日時点で取得した。この試験に参加する者として、年齢40〜65歳の男女から構成される15人の被験者の便宜的標本集団を選択した。この試験では、最初のベースライン読み取りを実施した後、パッチを適用した。参加者は、毎日12時間パッチを適用することが求められる。参加者は、夜にはパッチを外し、毎朝8amまでに新しいパッチを付けた。パッチを付けて少なくとも1時間後に更なるデータ測定値を取得した。パッチは計7日間適用された。パッチ適用時のデータ取得は、第1日、第2日、及び第7日に実施した。この試験は、パッチ使用による代謝への影響に重点を置き、参加者の半数はCV6経穴を使用し、残り半分はGV14経穴を使用した。
【0110】
アミノ酸及び神経伝達物質は、個体の健康及び幸福に重要な役割を果たす。個体のアミノ酸及び神経伝達物質生成が破壊されると、個体は長期にわたって身体の健康を維持することができない。この試験で実証された、いくつかの統計的に有意な変化は、強力な影響(光線治療製品の使用によりもたらされ得る)、並びに特定の非経皮パッチの適用により生じた明らかなプラスの変化を示している。得られた重要な結果は、グルタミン酸塩とヒスタミンが、パッチによりもたらされる明瞭な抗炎症傾向を示すことから、グルタミン酸塩とヒスタミンである。
【0111】
注目すべき、重要なことは、下の表1に示される、例えば、トランススルフレーション経路においてグルタチオンを形成するプロセスで使用されるアミノ酸であるグリシン及びグルタミン酸塩が、いずれも、有意なレベルで減少を示したことである。
【0112】
【表1】
【0113】
例えば、グルタチオンは、特有の様相で炎症経路の抑制を支持する体組織の一部である。例えば、これは、特に肝臓から作用して、血液を解毒する。従って、例えば、これは、抗炎症剤として直接作用するのではなく、身体から重金属を排除する。パッチ使用の結果、グルタチオンを生成する材料が減少したことは、より多くのグルタチオンが生成されていることを意味する。例えば、これによって血液中のグルタチオンの生体利用可能性が高くなり、身体がより有害な材料をより速く排除することを可能にする。
【0114】
図11は、パッチの使用によるグルタチオンの生成の増大を示し、これは、本発明の1つ又は複数の実施形態に従い、グルタチオンを生成する材料の減少によって改善された抗炎症応答をもたらす。1つ又は複数の実施形態として、グルタミン酸塩及びグリシンの双方がグルタチオンの生成を下降させる。少なくとも1つの実施形態では、グルタチオンは、抗炎症経路の重要な部分である。例えば、本発明の少なくとも1つの実施形態では、グリシンは、トランススルフレーション経路を介し、グルタミン酸塩と結合して、グルタチオンを生成する。本発明の1つ又は複数の実施形態では、上の表1に示すように、第1日から第2日にかけて、グリシンは有意なレベルで減少し、次に第2日から、グルタミン酸塩が有意なレベルで減少する。こうして、例えば、第1日〜第7日の間に、グルタチオンが、より高いレベルで生成されるため、図11に示すように、改善された抗炎症応答が生じ、炎症を軽減する。
【0115】
例えば、15人の被験者を試験したところ、表2に示すように、第7日から得られたサンプルは、15人の被験者のうち7人が、グルタチオンのレベル増加を有することを示している。
【0116】
【表2】
【0117】
また、この試験には代謝試験及び生理学試験も含まれた。代謝試験は、ベースライン/第1日、第2日及び第7日の10amに1回採尿することから構成された。唾液試験は、ベースライン/第1日、第2日及び第7日に、1日6本のスワブを採取することから構成された。試験参加者全員に対し、ベースライン、24時間及び7日に次の生理学試験を実施した:EKG、脈拍、呼吸、心拍数変動(HRV)、temp(電気抵抗温度)、血液量パルス、ガルバニック皮膚反応、及び2つのEMG(筋肉)リード(双方の肩領域に1つずつ)の6分間の記録。ベースライン試験時に、接着性パッチに対するあらゆるアレルギー反応について参加者を検査した。試験を受ける人にそれぞれ新しい接着性パッチを使用した。アンケートからのデータを標準アンサーシート上で収集し、スコアリングした。全てのアンケートパラメータを平均及び標準偏差に関して要約し、評価時点により階層化した。対応のあるt検定又はノンパラメトリックウィルコクソン符号順位検定を用いて、評価時点の間の変化を評価した。全ての生理学パラメータを平均及び標準偏差に関して要約し、6つの試験時期にわたって階層化した。パッチ投与前から投与後までの変化を、対応のあるt検定を用いて評価した。分布想定を確認するために、正規確率プロットを検証した。報告されたP値は全て、両側検定値であり、統計的有意を定義するために、p<0.05を使用した。全ての代謝パラメータを平均及び標準偏差に関して要約し、評価時点により階層化した。対応のあるt検定又はノンパラメトリックウィルコクソン符号順位検定を用いて、第1日(パッチ前)から第2日、第2日から第7日、及び第1日から第7日までの変化を評価した。8am、12pm、4pm、8pm及び12amにコルチゾールレベルを取得した。8am、8pm、及び12amにDHEASレベルを収集した。データ収集全期間のコルチゾール及びDHEASレベルの曲線下面積(AUC)を、台形公式を用いて計算した。AUCレベルを平均及び標準偏差に関して要約し、評価時点により階層化した。対応のあるt検定又はウィルコクソン符号順位検定を用いて、評価時点の間の変化を評価した。
【0118】
試験は、5人の男性と10人の女性を含み、平均年齢は61.9±9.3歳であった。試験の結果を以下の表にまとめる:
【0119】
【表3】
【0120】
上の表3からわかるように、実験は、5人の男性と10人の女性を含み、平均年齢は61.9±9.3歳であった。
【0121】
【表4】
【0122】
例えば、AIOS−VASは、個体の全体的ウェルネスを検査する。上に示される通り、例えば、試験の第2日までにはっきりとした変化が認められ、これは、第7日までに有意性まで増大したが、このことは、活力及びウェルネス感の明らかな全体的改善を示している。
【0123】
【表5】
【0124】
例えば、WAIS IIIは、標準記憶テストを含む知能検査である。例えば、記憶は、45歳超の人々にとって共通の課題である。上に示される通り、例えば、第7日までに短期記憶において明らかな改善が見られた。例えば、これは、人々のより大きな集団及びより長期の介入ほど有意になる可能性がある。上に示される通り、例えば、中期及び長期記憶でも、双方に改善が見られた。
【0125】
【表6】
【0126】
PSQIを使用して、睡眠を検査した。睡眠もまた、例えば、45歳を過ぎると共通の課題となる。上に示される通り、質問表は、最初の夜に急速な著しい変化を、また第7日までに有意な変化を示した。例えば、これは、睡眠が被験者の健康及び幸福に強く影響することから、特に重要である。
【0127】
【表7】
【0128】
例えば、アミノ酸及び神経伝達物質は、個体の健康及び幸福に重要な役割を果たす。例えば、個体のアミノ酸及び神経伝達物質の産生が破壊されると、個体は長期にわたって身体の健康を維持することができない。例えば、この試験で実証された統計的に有意な変化の数は、本発明の1つ又は複数の実施形態として、光線治療製品の使用により生み出され得る強力な影響、並びにこの特殊な非経皮パッチの適用によりもたらされる明らかなプラスの変化を示している。得られた重要な結果は、グルタミン酸塩とヒスタミンが、パッチによりもたらされる明瞭な抗炎症傾向を示すことから、グルタミン酸塩とヒスタミンである。
【0129】
注目すべき、重要なことは、トランススルフレーション経路においてグルタチオンを形成するプロセスで使用されるアミノ酸であるグリシン及びグルタミン酸塩が、いずれも、有意なレベルで減少を示したことである。例えば、グルタチオンは、特有の様相で炎症経路の抑制を支持する体組織の一部である。例えば、前述したように、これは、特に肝臓から作用して、血液を解毒する。パッチの使用の結果、グルタチオンを生成する材料が減少することは、より多くのグルタチオンが生成されていることを意味する。これによって血液中のグルタチオンの生体利用可能性が高くなり、身体がより有害な材料をより速やかに排除することを可能にする。これが、炎症の全体的な軽減を支持し、これは、データ結果で証明される。
【0130】
【表8】
【0131】
【表9】
【0132】
【表10】
【0133】
【表11】
【0134】
上に示される通り、血圧の低下及び筋弛緩の改善は、生物学データに存在する一貫した変化である。例えば、この試験は、重要なことに、60歳を超える集団におけるHRVに、より高い柔軟性を示す。
【0135】
上に示される通り、1つ又は複数の実施形態として、パッチは、血圧の改善をもたらし、アミノ酸産生に見られる代謝変化の影響を呈示する。得られた重要な結果は、少なくとも1つの実施形態によれば、グルタミン酸塩とヒスタミンが、パッチによりもたらされる明瞭な抗炎症傾向を示すことから、グルタミン酸塩とヒスタミンである。例えば、このような結果は、グリシン及びグルタミン酸塩を組み合わせて検査すればさらに確認され、その場合、両者は、トランススルフレーション経路を介して、グルタチオンを形成する代謝プロセスで使用される。両者は、有意なレベルで減少を示すことから、これは、重要なことに、これらが、グルタチオン生成の目的で使用されていることを示す。というのは、グルタチオンは、血液を解毒するために特有の様相で炎症経路の抑制を支持する体組織の一部であるからである。
【0136】
上に示される通り、1つ又は複数の実施形態として、パッチは、消化管系内の柔軟性が回復可能であり得ることを実証した。例えば、人は加齢と共に、全体組織で柔軟性が低くなることが多い。少なくとも1つの実施形態によれば、パッチは、腸の変化をトリガーする。
【0137】
上に示される通り、1つ又は複数の実施形態として、パッチは、変化はほとんどの種類のアミノ酸に見られ、単一種のアミノ酸に限定されないことを示した。例えば、変化は、単一のアミノ酸又はアミノ酸産生領域ではなく、必須、非必須、分岐鎖必須、芳香族及び非タンパク質構成アミノ酸を含んだ。
【0138】
上に示される通り、1つ又は複数の実施形態として、パッチは、1週間以内の短期記憶に有意な改善(0.08)を示した。
【0139】
上に示される通り、例えば、少なくとも1つの実施形態として、パッチは、血圧の改善、有意な代謝の改善、7日間にわたる17の統計的に有意なアミノ酸変化、抗炎症応答の有意な改善、睡眠レベルの改善、血圧の低下、短期記憶などの記憶の改善、及び報告される活力感の改善をもたらした。
【実施例】
【0140】
非経皮パッチに関して、以下の配合を使用して本発明の実施形態を作製し得る。
【0141】
実施例1
【0142】
【表12】
【0143】
本発明の少なくとも1つの実施形態によれば、少なくとも1ガロンの容積を有する清浄且つ乾燥した容器をスケールの上に置く。グリセリンを容器に分注し、4.5ポンドになるように計量する。次に、蒸留水を0.4ガロンの量で容器に添加する。続いて、外観検査により均質な混合物が得られるまで、内容物を1分間攪拌する。任意に、磁気攪拌機を用いてもよく、攪拌機は処理の全期間中残しておく。グリセリンと水を一緒に攪拌したら、L−リシンを4グラムまでスケールで計量して、添加し;これを1分間攪拌させる。次に、GHK−Cuを140mgの量で容器に添加し、これを1分間攪拌させる。グルコン酸亜鉛を1グラムの量まで計量し、これを1分間攪拌させる。続いて、銅コロイドを50mlの量で添加し、1分間攪拌する。続いて、この溶液をさらに10分間、又は均質な溶液が形成されて、溶液中に固形物がなくなるまで攪拌する。これにより、約1ガロンの溶液が調製される。次に、この容器を密閉してから、氷点より高い温度で作動する冷蔵ユニットに少なくとも24時間移す。その後、この溶液を分注し、パッチ又は本発明の1つ若しくは複数の他の実施形態中に配置することができる。
【0144】
実施例2
【0145】
【表13】
【0146】
本発明の少なくとも1つの実施形態によれば、少なくとも1ガロンの容積を有する清浄且つ乾燥した容器をスケールの上に置く。グリセリンを容器に分注し、4.5ポンドになるように計量する。次に、蒸留水を0.4ガロンの量で容器に添加する。続いて、外観検査により均質な混合物が得られるまで、内容物を1分間攪拌する。任意に、磁気攪拌機を用いてもよく、攪拌機は処理の全期間中残しておく。グリセリンと水を一緒に攪拌したら、L−グルタミンを4グラムまでスケールで計量して、添加し;これを1分間攪拌させる。次に、GHK−Cuを140mgの量で容器に添加し、これを1分間攪拌させる。グルコン酸亜鉛を1グラムの量まで計量し、これを1分間攪拌させる。続いて、銅コロイドを50mlの量で添加し、1分間攪拌する。続いて、この溶液をさらに10分間、又は均質な溶液が形成されて、溶液中に固形物がなくなるまで攪拌する。これにより、約1ガロンの溶液が調製される。次に、この容器を密閉してから、氷点より高い温度で作動する冷蔵ユニットに少なくとも24時間移す。その後、この溶液を分注し、パッチ又は本発明の他の実施形態中に配置することができる。
【0147】
実施例3
【0148】
【表14】
【0149】
本発明の少なくとも1つの実施形態によれば、少なくとも1ガロンの容積を有する清浄且つ乾燥した容器をスケールの上に置く。グリセリンを容器に分注し、4.5ポンドになるように計量する。次に、蒸留水を0.4ガロンの量で容器に添加する。続いて、外観検査により均質な混合物が得られるまで、内容物を1分間攪拌する。任意に、磁気攪拌機を用いてもよく、攪拌機は処理の全期間中残しておく。グリセリンと水を一緒に攪拌したら、L−アルギニンを4グラムまでスケールで計量して、添加し;これを1分間攪拌させる。次に、GHK−Cuを140mgの量で容器に添加し、これを1分間攪拌させる。グルコン酸亜鉛を1グラムの量まで計量し、これを1分間攪拌させる。続いて、銅コロイドを50mlの量で添加し、1分間攪拌する。続いて、この溶液をさらに10分間、又は均質な溶液が形成されて、溶液中に固形物がなくなるまで攪拌する。これにより、約1ガロンの溶液が調製される。次に、この容器を密閉してから、氷点より高い温度で作動する冷蔵ユニットに少なくとも24時間移す。その後、この溶液を分注し、パッチ又は本発明の他の実施形態中に配置することができる。
【0150】
実施例4
【0151】
【表15】
【0152】
本発明の少なくとも1つの実施形態によれば、少なくとも1ガロンの容積を有する清浄且つ乾燥した容器をスケールの上に置く。グリセリンを容器に分注し、4.5ポンドになるように計量する。次に、蒸留水を0.4ガロンの量で容器に添加する。続いて、外観検査により均質な混合物が得られるまで、内容物を1分間攪拌する。任意に、磁気攪拌機を用いてもよく、攪拌機は処理の全期間中残しておく。グリセリンと水を一緒に攪拌したら、L−グリシンを4グラムまでスケールで計量して、添加し;これを1分間攪拌させる。次に、GHK−Cuを140mgの量で容器に添加し、これを1分間攪拌させる。グルコン酸亜鉛を1グラムの量まで計量し、これを1分間攪拌させる。続いて、銅コロイドを50mlの量で添加し、1分間攪拌する。続いて、この溶液をさらに10分間、又は均質な溶液が形成されて、溶液中に固形物がなくなるまで攪拌する。これにより、約1ガロンの溶液が調製される。次に、この容器を密閉してから、氷点より高い温度で作動する冷蔵ユニットに少なくとも24時間移す。その後、この溶液を分注し、パッチ又は本発明の他の実施形態中に配置することができる。
【0153】
実施例5
【0154】
【表16】
【0155】
本発明の少なくとも1つの実施形態によれば、少なくとも1ガロンの容積を有する清浄且つ乾燥した容器をスケールの上に置く。グリセリンを容器に分注し、4.5ポンドになるように計量する。次に、蒸留水を0.4ガロンの量で容器に添加する。続いて、外観検査により均質な混合物が得られるまで、内容物を1分間攪拌する。任意に、磁気攪拌機を用いてもよく、攪拌機は処理の全期間中残しておく。グリセリンと水を一緒に攪拌したら、L−カルニチンを4グラムまでスケールで計量して、添加し;これを1分間攪拌させる。次に、GHK−Cuを140mgの量で容器に添加し、これを1分間攪拌させる。グルコン酸亜鉛を1グラムの量まで計量し、これを1分間攪拌させる。続いて、銅コロイドを50mlの量で添加し、1分間攪拌する。続いて、この溶液をさらに10分間、又は均質な溶液が形成されて、溶液中に固形物がなくなるまで攪拌する。これにより、約1ガロンの溶液が調製される。次に、この容器を密閉してから、氷点より高い温度で作動する冷蔵ユニットに少なくとも24時間移す。その後、この溶液を分注し、パッチ又は本発明の他の実施形態中に配置することができる。
【0156】
実施例6
【0157】
【表17】
【0158】
本発明の少なくとも1つの実施形態によれば、少なくとも1ガロンの容積を有する清浄且つ乾燥した容器をスケールの上に置く。グリセリンを容器に分注し、4.5ポンドになるように計量する。次に、蒸留水を0.4ガロンの量で容器に添加する。続いて、外観検査により均質な混合物が得られるまで、内容物を1分間攪拌する。任意に、磁気攪拌機を用いてもよく、攪拌機は処理の全期間中残しておく。グリセリンと水を一緒に攪拌したら、L−カルニチンを4グラムまでスケールで計量して、添加し;これを1分間攪拌させる。L−リシンを400mgの量まで計量して、添加し、1分間攪拌する。次に、GHK−Cuを150mgの量で容器に添加し、これを1分間攪拌させる。グルコン酸亜鉛を1グラムの量まで計量し、これを1分間攪拌させる。続いて、銅コロイドを50mlの量で添加し、1分間攪拌する。続いて、この溶液をさらに10分間、又は均質な溶液が形成されて、溶液中に固形物がなくなるまで攪拌する。これにより、約1ガロンの溶液が調製される。次に、この容器を密閉してから、氷点より高い温度で作動する冷蔵ユニットに少なくとも24時間移す。その後、この溶液を分注し、パッチ又は本発明の他の実施形態中に配置することができる。
【0159】
実施例7
【0160】
【表18】
【0161】
本発明の少なくとも1つの実施形態によれば、少なくとも1ガロンの容積を有する清浄且つ乾燥した容器をスケールの上に置く。グリセリンを容器に分注し、4.5ポンドになるように計量する。次に、蒸留水を0.4ガロンの量で容器に添加する。続いて、外観検査により均質な混合物が得られるまで、内容物を1分間攪拌する。任意に、磁気攪拌機を用いてもよく、攪拌機は処理の全期間中残しておく。グリセリンと水を一緒に攪拌したら、L−カルニチンを4グラムまでスケールで計量して、添加し;これを1分間攪拌させる。L−リシンを400mgの量まで計量して、添加し、1分間攪拌する。次に、GHK−Cuを150mgの量で容器に添加し、これを1分間攪拌させる。グルコン酸亜鉛を1グラムの量まで計量し、これを1分間攪拌させる。続いて、この溶液をさらに10分間、又は均質な溶液が形成されて、溶液中に固形物がなくなるまで攪拌する。これにより、約1ガロンの溶液が調製される。次に、この容器を密閉してから、氷点より高い温度で作動する冷蔵ユニットに少なくとも24時間移す。その後、この溶液を分注し、パッチ又は本発明の他の実施形態中に配置することができる。
【0162】
実施例8
【0163】
【表19】
【0164】
本発明の少なくとも1つの実施形態によれば、少なくとも1ガロンの容積を有する清浄且つ乾燥した容器をスケールの上に置く。グリセリンを容器に分注し、4.5ポンドになるように計量する。次に、蒸留水を0.4ガロンの量で容器に添加する。続いて、外観検査により均質な混合物が得られるまで、内容物を1分間攪拌する。任意に、磁気攪拌機を用いてもよく、攪拌機は処理の全期間中残しておく。グリセリンと水を一緒に攪拌したら、L−カルニチンを4グラムまでスケールで計量して、添加し;これを1分間攪拌させる。L−リシンを400mgの量まで計量して、添加し、1分間攪拌する。次に、GHK−Cuを150mgの量で容器に添加し、これを1分間攪拌させる。グルコン酸亜鉛を1グラムの量まで計量し、これを1分間攪拌させる。この時点で、必要に応じて溶液をpH調節して均衡させるために、リンゴ酸及びクエン酸を導入してもよい。次に、1グラムのソルビン酸カリウムを添加し、5分間攪拌させる。続いて、この溶液をさらに10分間、又は均質な溶液が形成されて、溶液中に固形物がなくなるまで攪拌する。これにより、約1ガロンの溶液が調製される。次に、この容器を密閉してから、氷点より高い温度で作動する冷蔵ユニットに少なくとも24時間移す。その後、この溶液を分注し、パッチ又は本発明の他の実施形態中に配置することができる。
【0165】
実施例9
【0166】
【表20】
【0167】
本発明の少なくとも1つの実施形態によれば、少なくとも1ガロンの容積を有する清浄且つ乾燥した容器をスケールの上に置く。グリセリンを容器に分注し、4.5ポンドになるように計量する。次に、蒸留水を0.4ガロンの量で容器に添加する。続いて、外観検査により均質な混合物が得られるまで、内容物を1分間攪拌する。任意に、磁気攪拌機を用いてもよく、攪拌機は処理の全期間中残しておく。グリセリンと水を一緒に攪拌したら、L−カルニチンを4グラムまでスケールで計量して、添加し;これを1分間攪拌させる。メタケイ酸ナトリウムを500mgまで計量して、容器に添加した後、1分間攪拌する。L−リシンを400mgの量まで計量して、添加し、1分間攪拌する。次に、GHK−Cuを150mgの量で容器に添加し、これを1分間攪拌させる。グルコン酸亜鉛を1グラムの量まで計量し、これを1分間攪拌させる。この時点で、必要に応じて溶液をpH調節して均衡させるために、リンゴ酸及びクエン酸を導入してもよい。次に、1グラムのソルビン酸カリウムを添加し、5分間攪拌させる。続いて、この溶液をさらに10分間、又は均質な溶液が形成されて、溶液中に固形物がなくなるまで攪拌する。これにより、約1ガロンの溶液が調製される。次に、この容器を密閉してから、氷点より高い温度で作動する冷蔵ユニットに少なくとも24時間移す。その後、この溶液を分注し、パッチ又は本発明の他の実施形態中に配置することができる。
【0168】
実施例10
【0169】
【表21】
【0170】
本発明の少なくとも1つの実施形態によれば、フルスペクトル光を、光からの出力が回折格子を通過し、新たに分離した光が1ガロンの蒸留水を含有する容器と接触するように配置して設置する。水を24時間処理した後、以下で使用する。
【0171】
少なくとも1ガロンの容積を有する清浄且つ乾燥した容器をスケールの上に置く。グリセリンを容器に分注し、4.5ポンドになるように計量する。次に、蒸留水を0.4ガロンの量で容器に添加する。続いて、外観検査により均質な混合物が得られるまで、内容物を1分間攪拌する。任意に、磁気攪拌機を用いてもよく、攪拌機は処理の全期間中残しておく。グリセリンと水を一緒に攪拌したら、L−カルニチンを4グラムまでスケールで計量して、添加し;これを1分間攪拌させる。L−リシンを400mgの量まで計量して、添加し、1分間攪拌する。次に、GHK−Cuを150mgの量で容器に添加し、これを1分間攪拌させる。グルコン酸亜鉛を1グラムの量まで計量し、これを1分間攪拌させる。この時点で、必要に応じて溶液をpH調節して均衡させるために、リンゴ酸及びクエン酸を導入してもよい。次に、1グラムのソルビン酸カリウムを添加し、5分間攪拌させる。続いて、この溶液をさらに10分間、又は均質な溶液が形成されて、溶液中に固形物がなくなるまで攪拌する。これにより、約1ガロンの溶液が調製される。次に、この容器を密閉してから、氷点より高い温度で作動する冷蔵ユニットに少なくとも24時間移す。その後、この溶液を分注し、パッチ又は本発明の他の実施形態中に配置することができる。
【0172】
実施例11
【0173】
【表22】
【0174】
Schmidtの「ダブルヘリックスコンダクター(Double Helix Conductor)」と題される(特許文献1)に記載されているようなダブルヘリックスコンダクターを固定して設置するが、これは、1ガロンの水を含有するガラス容器が、ダブルヘリックスコンダクターの中央開口部内部に篏合するサイズである。次に、本発明の教示に従って水を24時間処理した後、以下の工程に使用する。
【0175】
本発明の少なくとも1つの実施形態によれば、少なくとも1ガロンの容積を有する清浄且つ乾燥した容器をスケールの上に置く。グリセリンを容器に分注し、4.5ポンドになるように計量する。次に、蒸留水を0.4ガロンの量で容器に添加する。続いて、外観検査により均質な混合物が得られるまで、内容物を1分間攪拌する。任意に、磁気攪拌機を用いてもよく、攪拌機は処理の全期間中残しておく。グリセリンと水を一緒に攪拌したら、L−カルニチンを4グラムまでスケールで計量して、添加し;これを1分間攪拌させる。L−リシンを400mgの量まで計量して、添加し、1分間攪拌する。次に、GHK−Cuを150mgの量で容器に添加し、これを1分間攪拌させる。グルコン酸亜鉛を1グラムの量まで計量し、これを1分間攪拌させる。この時点で、必要に応じて溶液をpH調節して均衡させるために、リンゴ酸及びクエン酸を導入してもよい。次に、1グラムのソルビン酸カリウムを添加し、5分間攪拌させる。続いて、この溶液をさらに10分間、又は均質な溶液が形成されて、溶液中に固形物がなくなるまで攪拌する。これにより、約1ガロンの溶液が調製される。次に、この容器を密閉してから、氷点より高い温度で作動する冷蔵ユニットに少なくとも24時間移す。その後、この溶液を分注し、パッチ又は本発明の他の実施形態中に配置することができる。
【0176】
実施例12
【0177】
【表23】
【0178】
Schmidtの「ダブルヘリックスコンダクター(Double Helix Conductor)」と題される(特許文献1)に記載されているようなダブルヘリックスコンダクターを固定して設置するが、これは、1ガロンの水を含有するガラス容器が、ダブルヘリックスコンダクターの中央開口部内部に篏合するサイズである。次に、本発明の教示に従って水を24時間処理した後、以下の工程に使用する。
【0179】
本発明の少なくとも1つの実施形態によれば、少なくとも1ガロンの容積を有する清浄且つ乾燥した容器をスケールの上に置く。グリセリンを容器に分注し、4.5ポンドになるように計量する。次に、蒸留水を0.4ガロンの量で容器に添加する。続いて、外観検査により均質な混合物が得られるまで、内容物を1分間攪拌する。任意に、磁気攪拌機を用いてもよく、攪拌機は処理の全期間中残しておく。グリセリンと水を一緒に攪拌したら、L−グリシンを4グラムまでスケールで計量して、添加し;これを1分間攪拌させる。L−リシンを400mgの量まで計量して、添加し、1分間攪拌する。次に、GHK−Cuを150mgの量で容器に添加し、これを1分間攪拌させる。グルコン酸亜鉛を1グラムの量まで計量し、これを1分間攪拌させる。この時点で、必要に応じて溶液をpH調節して均衡させるために、リンゴ酸及びクエン酸を導入してもよい。次に、1グラムのソルビン酸カリウムを添加し、5分間攪拌させる。続いて、この溶液をさらに10分間、又は均質な溶液が形成されて、溶液中に固形物がなくなるまで攪拌する。これにより、約1ガロンの溶液が調製される。次に、この容器を密閉してから、氷点より高い温度で作動する冷蔵ユニットに少なくとも24時間移す。その後、この溶液を分注し、パッチ又は本発明の他の実施形態中に配置することができる。
【0180】
実施例13
【0181】
【表24】
【0182】
Schmidtの「ダブルヘリックスコンダクター(Double Helix Conductor)」と題される(特許文献1)に記載されているようなダブルヘリックスコンダクターを固定して設置するが、これは、1ガロンの水を含有するガラス容器が、ダブルヘリックスコンダクターの中央開口部内部に篏合するサイズである。次に、本発明の教示に従って水を24時間処理した後、以下の工程に使用する。
【0183】
本発明の少なくとも1つの実施形態によれば、下記の容器は、下記の水溶液が攪拌される際に渦を形成するように、リリーインペラー又はその他の攪拌羽根を用いて設置する。
【0184】
少なくとも1ガロンの容積を有する清浄且つ乾燥した容器をスケールの上に置く。グリセリンを容器に分注し、4.5ポンドになるように計量する。次に、蒸留水を0.4ガロンの量で容器に添加する。続いて、外観検査により均質な混合物が得られるまで、内容物を1分間攪拌する。任意に、磁気攪拌機を用いてもよく、攪拌機は処理の全期間中残しておく。グリセリンと水を一緒に攪拌したら、L−グリシンを4グラムまでスケールで計量して、添加し;これを1分間攪拌させる。L−リシンを400mgの量まで計量して、添加し、1分間攪拌する。次に、GHK−Cuを150mgの量で容器に添加し、これを1分間攪拌させる。グルコン酸亜鉛を1グラムの量まで計量し、これを1分間攪拌させる。この時点で、必要に応じて溶液をpH調節して均衡させるために、リンゴ酸及びクエン酸を導入してもよい。次に、1グラムのソルビン酸カリウムを添加し、5分間攪拌させる。続いて、この溶液をさらに10分間、又は均質な溶液が形成されて、溶液中に固形物がなくなるまで攪拌する。これにより、約1ガロンの溶液が調製される。次に、この容器を密閉してから、氷点より高い温度で作動する冷蔵ユニットに少なくとも24時間移す。その後、この溶液を分注し、パッチ又は本発明の他の実施形態中に配置することができる。
【0185】
実施例14
【0186】
【表25】
【0187】
Schmidtの「ダブルヘリックスコンダクター(Double Helix Conductor)」と題される(特許文献1)に記載されているようなダブルヘリックスコンダクターを固定して設置するが、これは、1ガロンの水を含有するガラス容器が、ダブルヘリックスコンダクターの中央開口部内部に篏合するサイズである。次に、本発明の教示に従って水を24時間処理した後、以下の工程に使用する。
【0188】
本発明の少なくとも1つの実施形態によれば、下記の容器は、下記の水溶液が攪拌される際に渦を形成するように、リリーインペラー又はその他の攪拌羽根を用いて設置する。
【0189】
少なくとも1ガロンの容積を有する清浄且つ乾燥した容器をスケールの上に置く。グリセリンを容器に分注し、4.5ポンドになるように計量する。次に、蒸留水を0.4ガロンの量で容器に添加する。続いて、外観検査により均質な混合物が得られるまで、内容物を1分間攪拌する。任意に、磁気攪拌機を用いてもよく、攪拌機は処理の全期間中残しておく。グリセリンと水を一緒に攪拌したら、L−カルニチンを4グラムまでスケールで計量して、添加し;これを1分間攪拌させる。L−リシンを400mgの量まで計量して、添加し、1分間攪拌する。次に、GHK−Cuを150mgの量で容器に添加し、これを1分間攪拌させる。グルコン酸亜鉛を1グラムの量まで計量し、これを1分間攪拌させる。この時点で、必要に応じて溶液をpH調節して均衡させるために、リンゴ酸及びクエン酸を導入してもよい。次に、1グラムのソルビン酸カリウムを添加し、5分間攪拌させる。続いて、この溶液をさらに10分間、又は均質な溶液が形成されて、溶液中に固形物がなくなるまで攪拌する。これにより、約1ガロンの溶液が調製される。次に、この容器を密閉してから、氷点より高い温度で作動する冷蔵ユニットに少なくとも24時間移す。その後、この溶液を分注し、パッチ又は本発明の他の実施形態中に配置することができる。
【0190】
実施例15
【0191】
【表26】
【0192】
Schmidtの「ダブルヘリックスコンダクター(Double Helix Conductor)」と題される(特許文献1)に記載されているようなダブルヘリックスコンダクターを固定して設置するが、これは、1ガロンの水を含有するガラス容器が、ダブルヘリックスコンダクターの中央開口部内部に篏合するサイズである。次に、本発明の教示に従って水を24時間処理した後、以下の工程に使用する。
【0193】
本発明の少なくとも1つの実施形態によれば、下記の容器は、下記の水溶液が攪拌される際に渦を形成するように、リリーインペラー又はその他の攪拌羽根を用いて設置する。
【0194】
少なくとも1ガロンの容積を有する清浄且つ乾燥した容器をスケールの上に置く。グリセリンを容器に分注し、4.5ポンドになるように計量する。次に、蒸留水を0.4ガロンの量で容器に添加する。続いて、外観検査により均質な混合物が得られるまで、内容物を1分間攪拌する。任意に、磁気攪拌機を用いてもよく、攪拌機は処理の全期間中残しておく。グリセリンと水を一緒に攪拌したら、L−カルニチンを4グラムまでスケールで計量して、添加し;これを1分間攪拌させる。次に、GHK−Cuを150mgの量で容器に添加し、これを1分間攪拌させる。グルコン酸亜鉛を1グラムの量まで計量し、これを1分間攪拌させる。この時点で、必要に応じて溶液をpH調節して均衡させるために、リンゴ酸及びクエン酸を導入してもよい。次に、1グラムのソルビン酸カリウムを添加し、5分間攪拌させる。続いて、この溶液をさらに10分間、又は均質な溶液が形成されて、溶液中に固形物がなくなるまで攪拌する。これにより、約1ガロンの溶液が調製される。次に、この容器を密閉してから、氷点より高い温度で作動する冷蔵ユニットに少なくとも24時間移す。その後、この溶液を分注し、パッチ又は本発明の他の実施形態中に配置することができる。
【0195】
実施例16
【0196】
【表27】
【0197】
Schmidtの「ダブルヘリックスコンダクター(Double Helix Conductor)」と題される(特許文献1)に記載されているようなダブルヘリックスコンダクターを固定して設置するが、これは、1ガロンの水を含有するガラス容器が、ダブルヘリックスコンダクターの中央開口部内部に篏合するサイズである。次に、本発明の教示に従って水を24時間処理した後、以下の工程に使用する。
【0198】
本発明の少なくとも1つの実施形態によれば、下記の容器は、下記の水溶液が攪拌される際に渦を形成するように、リリーインペラー又はその他の攪拌羽根を用いて設置する。
【0199】
少なくとも1ガロンの容積を有する清浄且つ乾燥した容器をスケールの上に置く。グリセリンを容器に分注し、4.5ポンドになるように計量する。次に、蒸留水を0.4ガロンの量で容器に添加する。続いて、外観検査により均質な混合物が得られるまで、内容物を1分間攪拌する。任意に、磁気攪拌機を用いてもよく、攪拌機は処理の全期間中残しておく。グリセリンと水を一緒に攪拌したら、L−カルニチンを4グラムまでスケールで計量して、添加し;これを1分間攪拌させる。次に、GHKを150mgの量で容器に添加し、これを1分間攪拌させる。グルコン酸亜鉛を1グラムの量まで計量し、これを1分間攪拌させる。銅コロイドを50mlまで計量してから、容器に添加し、1分間攪拌する。この時点で、必要に応じて溶液をpH調節して均衡させるために、リンゴ酸及びクエン酸を導入してもよい。次に、1グラムのソルビン酸カリウムを添加し、5分間攪拌させる。続いて、この溶液をさらに10分間、又は均質な溶液が形成されて、溶液中に固形物がなくなるまで攪拌する。これにより、約1ガロンの溶液が調製される。次に、この容器を密閉してから、氷点より高い温度で作動する冷蔵ユニットに少なくとも24時間移す。その後、この溶液を分注し、パッチ又は本発明の他の実施形態中に配置することができる。
【0200】
実施例17
【0201】
【表28】
【0202】
Schmidtの「ダブルヘリックスコンダクター(Double Helix Conductor)」と題される(特許文献1)に記載されているようなダブルヘリックスコンダクターを固定して設置するが、これは、1ガロンの水を含有するガラス容器が、ダブルヘリックスコンダクターの中央開口部内部に篏合するサイズである。次に、本発明の教示に従って水を24時間処理した後、以下の工程に使用する。
【0203】
本発明の少なくとも1つの実施形態によれば、下記の容器は、下記の水溶液が攪拌される際に渦を形成するように、リリーインペラー又はその他の攪拌羽根を用いて設置する。
【0204】
少なくとも1ガロンの容積を有する清浄且つ乾燥した容器をスケールの上に置く。グリセリンを容器に分注し、4.5ポンドになるように計量する。次に、蒸留水を0.4ガロンの量で容器に添加する。続いて、外観検査により均質な混合物が得られるまで、内容物を1分間攪拌する。任意に、磁気攪拌機を用いてもよく、攪拌機は処理の全期間中残しておく。グリセリンと水を一緒に攪拌したら、L−カルニチンを4グラムまでスケールで計量して、添加し;これを1分間攪拌させる。次に、AHK−Cuを150mgの量で容器に添加し、これを1分間攪拌させる。グルコン酸亜鉛を1グラムの量まで計量し、これを1分間攪拌させる。銅コロイドを50mlまで計量してから、容器に添加し、1分間攪拌する。この時点で、必要に応じて溶液をpH調節して均衡させるために、リンゴ酸及びクエン酸を導入してもよい。次に、1グラムのソルビン酸カリウムを添加し、5分間攪拌させる。続いて、この溶液をさらに10分間、又は均質な溶液が形成されて、溶液中に固形物がなくなるまで攪拌する。これにより、約1ガロンの溶液が調製される。次に、この容器を密閉してから、氷点より高い温度で作動する冷蔵ユニットに少なくとも24時間移す。その後、この溶液を分注し、パッチ又は本発明の他の実施形態中に配置することができる。
【0205】
実施例18
【0206】
【表29】
【0207】
Schmidtの「ダブルヘリックスコンダクター(Double Helix Conductor)」と題される(特許文献1)に記載されているようなダブルヘリックスコンダクターを固定して設置するが、これは、1ガロンの水を含有するガラス容器が、ダブルヘリックスコンダクターの中央開口部内部に篏合するサイズである。次に、本発明の教示に従って水を24時間処理した後、以下の工程に使用する。
【0208】
本発明の少なくとも1つの実施形態によれば、下記の容器は、下記の水溶液が攪拌される際に渦を形成するように、リリーインペラー又はその他の攪拌羽根を用いて設置する。
【0209】
少なくとも1ガロンの容積を有する清浄且つ乾燥した容器をスケールの上に置く。グリセリンを容器に分注し、4.5ポンドになるように計量する。次に、蒸留水を0.4ガロンの量で容器に添加する。続いて、外観検査により均質な混合物が得られるまで、内容物を1分間攪拌する。任意に、磁気攪拌機を用いてもよく、攪拌機は処理の全期間中残しておく。グリセリンと水を一緒に攪拌したら、L−カルニチンを4グラムまでスケールで計量して、添加し;これを1分間攪拌させる。次に、AHKを150mgの量で容器に添加し、これを1分間攪拌させる。グルコン酸亜鉛を1グラムの量まで計量し、これを1分間攪拌させる。銅コロイドを50mlまで計量してから、容器に添加し、1分間攪拌する。この時点で、必要に応じて溶液をpH調節して均衡させるために、リンゴ酸及びクエン酸を導入してもよい。次に、1グラムのソルビン酸カリウムを添加し、5分間攪拌させる。続いて、この溶液をさらに10分間、又は均質な溶液が形成されて、溶液中に固形物がなくなるまで攪拌する。これにより、約1ガロンの溶液が調製される。次に、この容器を密閉してから、氷点より高い温度で作動する冷蔵ユニットに少なくとも24時間移す。その後、この溶液を分注し、パッチ又は本発明の他の実施形態中に配置することができる。
【0210】
実施例19
【0211】
【表30】
【0212】
Schmidtの「ダブルヘリックスコンダクター(Double Helix Conductor)」と題される(特許文献1)に記載されているようなダブルヘリックスコンダクターを固定して設置するが、これは、1ガロンの水を含有するガラス容器が、ダブルヘリックスコンダクターの中央開口部内部に篏合するサイズである。次に、本発明の教示に従って水を24時間処理した後、以下の工程に使用する。
【0213】
本発明の少なくとも1つの実施形態によれば、下記の容器は、下記の水溶液が攪拌される際に渦を形成するように、リリーインペラー又はその他の攪拌羽根を用いて設置する。
【0214】
少なくとも1ガロンの容積を有する清浄且つ乾燥した容器をスケールの上に置く。グリセリンを容器に分注し、4.5ポンドになるように計量する。次に、蒸留水を0.4ガロンの量で容器に添加する。続いて、外観検査により均質な混合物が得られるまで、内容物を1分間攪拌する。任意に、磁気攪拌機を用いてもよく、攪拌機は処理の全期間中残しておく。グリセリンと水を一緒に攪拌したら、L−カルニチンを4グラムまでスケールで計量して、添加し;これを1分間攪拌させる。L−アラニンを400mgまで計量してから、添加し、1分間攪拌する。次に、AHK−Cuを150mgの量で容器に添加し、これを1分間攪拌させる。グルコン酸亜鉛を1グラムの量まで計量し、これを1分間攪拌させる。銅コロイドを50mlまで計量してから、容器に添加し、1分間攪拌する。この時点で、必要に応じて溶液をpH調節して均衡させるために、リンゴ酸及びクエン酸を導入してもよい。次に、1グラムのソルビン酸カリウムを添加し、5分間攪拌させる。続いて、この溶液をさらに10分間、又は均質な溶液が形成されて、溶液中に固形物がなくなるまで攪拌する。これにより、約1ガロンの溶液が調製される。次に、この容器を密閉してから、氷点より高い温度で作動する冷蔵ユニットに少なくとも24時間移す。その後、この溶液を分注し、パッチ又は本発明の他の実施形態中に配置することができる。
【0215】
抗ウイルス実施形態
実施形態は、抗ウイルス治療薬若しくは抗炎症剤又はその両方としてのグリシン酸銅を含むか、又はそれと一緒に使用してもよい。少なくとも1つの実施形態を使用して、例えば、銅ペプチドの光誘起合成及び銅イオンの動員によって新型コロナウイルス(COVID−19)を治療することができる。この治療法の利益は、以下の事項を含む:
・強力な抗ウイルス効果のために血液化学に急速な改変をもたらすこと
・有効性を支持する多数のエビデンス
・投与が簡単であること
・有毒な副作用のリスクが少ないこと
・安価であること
・速やかな配分のために既に準備が整った大規模生産。
【0216】
本発明の実施形態は、例えば、強力な抗ウイルス効果を生み出す目的で銅と結合するペプチドGHKの合成を光誘起するように設計された本明細書に記載の実施形態と組み合わせて、一実施形態では経口投与され、他の実施形態では、経皮パッチを介した(例えば、経皮パッチと組み合わせた(100でそのように備えられている場合)、若しくは個別の経皮パッチ102aを用いる実施形態において)、又は注射によるあらゆる形態の生体利用可能な銅、例えば、グリシン酸銅101、(又はグルコン酸銅、硫酸銅、炭酸銅、銅コロイド、若しくは生体利用可能な銅のいずれか他の形態)の投与と共に、本明細書に記載され、図1に示されるパッチ100の実施形態の使用によってウイルスをターゲティングする。実施形態は、例えば、経口摂取される102bか、又は経皮パッチ102aを介するいずれかの抗炎症薬を含んでもよく、ここで、抗炎症剤は、COX−2阻害剤若しくは任意のステロイド性抗炎症剤又はいずれかの他のタイプの抗炎症化合物を含み得る。
【0217】
銅は、表面のウイルスを不活性化する能力が証明されている(非特許文献3)が、銅は、皮膚及び結合組織の天然に存在する成分でもある。ヒトの身体では、銅イオンは、ヒトにおいて重要な代謝機能を有する特定のペプチドに結合する。
【0218】
銅イオンは、2つの異なるタイプのイオンを用いて、2つの異なる方法でウイルスを攻撃すると考えられる。第1に、Cu(II)は、キャプシドバリアを攻撃し(非特許文献4)、これは、ウイルスの受容体部位から始まり、その直後、個体に感染するその能力をウイルス死滅まで制限する(非特許文献4)。ノロウイルス(Norovirus)株の場合、ウイルス受容体部位を損傷させると、2分以内に感染力を減じることが証明されている(非特許文献4)。
【0219】
第2のイオンCu(I)は、ゲノムの後を追う(非特許文献3)。核酸の1つが、銅と共有結合を形成し、その過程で、当該ゲノムを細かく分割すると考えられる(非特許文献5)。これらのヌクレオチドは、3ヌクレオチド毎という高頻度で出現し得ると考えられる(非特許文献5)。これは、このゲノムが、時間の経過と共に次第に、より小さなセクションへと分割することを意味する(非特許文献3)。これは、15分以内に開始して、2時間で生存ウイルスを一切残さないことがわかっている(非特許文献4)。DNA損傷は、固体物だけではなく、銅のナノ粒子を用いても起こることが判明した(非特許文献6)。これは、他のウイルスが統合及び突然変異するために、ゲノム情報が利用可能でなくなることも意味する(非特許文献3)。
【0220】
銅は、飲料水の精製及び熱傷を初めとして、医療での長い使用の歴史がある(非特許文献5)。銅は、レジオネラ症の予防を目的とした病院での使用を含め、水の精製に使用され続けている(非特許文献5)。銅はまた、抗菌表面としての使用のためのEPA承認を有する(非特許文献5)。
【0221】
「銅は、以前から免疫応答の調節に関係があるとされてきた・・・(非特許文献7)」。HIV及びポリオをはじめとするいくつかの異なるウイルスを殺傷するその能力を実証する研究がある(非特許文献5)。CDCは、最近、様々な表面上のCOVID−19の寿命に関して2020年3月に完了した研究に関する情報を事前公開した(非特許文献8)。これには銅におけるCOVID−19の寿命が含まれており、4時間以内に完全に死滅した(非特許文献8)。
【0222】
2015年の研究から、「免疫系は、銅及び亜鉛と一緒にファゴソームを過剰ロードすることにより、結核菌(M.tuberculosis)への感染に応答する・・・(非特許文献9)」ことが判明した。また、細菌負荷自体を低減する以外に、銅は、その周囲に対して抗菌効果をもたらすこともわかっており、その1つは、試験され、21ヶ月にわたって不変のままであったことにも留意すべきである(非特許文献10)。「金属銅表面の抗菌活性のレベルは、試験工程全体を通して同等であった(非特許文献10)」。「最も予想外の結果は、制御室内での介入段階前と介入段階との間にMBが64%減少したことであった(非特許文献10)」。
【0223】
2020年3月17日に(非特許文献11)に発表された論文:
(非特許文献12)
において、
銅の上に、4時間後、生存SARS−CoV−2は測定されず、8時間後には生存SARS−CoV−1は測定されなかった。
【0224】
サウサンプトン大学(University of Southampton)からの別の研究では、銅がウイルスを固定する能力の評価により有意な結果が得られた:
(非特許文献13)
サウサンプトン大学(University of Southampton)からの新たな研究で、銅が、重症急性呼吸器症候群(SARS)及び中東呼吸器症候群(MERS)に関連する呼吸器ウイルスの拡大の予防を有効に補助することができる。
【0225】
上記の研究は、表面のウイルスを不活性化するための抗菌性銅の使用を提示するが、本発明の実施形態は、ヒトの体内に同じ効果を生み出そうとするものである。以下の研究は、それが可能であることを示している:
(非特許文献14)
この研究は、「Cu(II)及び還元剤、特にアスコルビン酸塩に対してHSVが示す感受性は、抗ウイルス治療薬の開発に有用となり得る(非特許文献15)」と結論付けた。
【0226】
本発明の実施形態は、天然の銅ペプチドであるGHK−Cuの光誘起増加をもたらす本発明の実施形態と一緒に、適切な有効量の補足銅(例えば、2mgのグリシン酸銅、1日2回)を使用することができる。
【0227】
GHKは、銅に対して非常に高い親和性を有する単純なペプチドである。GHK−Cuは、ヒトの体内に天然に存在するが、加齢と共に減少する(非特許文献16)。GHK−Cuは、ヒトに対するいくつかの重要な有益な効果、例えば、以下に挙げるものを有する:
・エネルギー代謝及び免疫機能の改善
・創傷治癒及び組織再生の改善
・DNA修復、抗酸化、及び抗炎症作用を有する
・睡眠回復のためのGABAの調節
・細胞の幹細胞性、間葉系幹細胞による栄養因子の分泌を増大する
・幹細胞の増殖増大のためのP63の発現増大。
【0228】
しかしながら、恐らくGHK−Cuの最も重要な特質は、遺伝子発現を調節し、数千の遺伝子をより若い状態にリセットする能力である((非特許文献17);(非特許文献16))。
【0229】
(非特許文献18)
GHK−Cuのこの特質の結果として、以前の研究で、免疫応答の向上、炎症マーカの低減、急性肺傷害からの肺組織の修復促進、並びに全般的創傷治癒が全て改善することが見出された。「マウスにGHK−Cuを使用すると、誘発した急性肺傷害(ALI)から肺組織を保護し、肺への炎症細胞の浸潤を抑制した。GHK−Cuはまた、NFκBのp65及びp38 MAPK(マイトジェン活性タンパク質キナーゼ)の活性化を阻止することにより、TNF−1及びIL−6産生を低減すると同時に、スーパーオキシドディスムターゼ(SOD)活性を増大した(非特許文献16)」。これらの要因の改善は、肺の炎症、破壊、及び臓器不全を引き起こすウイルス感染の事象において極めて有益となり得る。
【0230】
GHK−Cuを速やかに増加させるために、本発明の少なくとも1つの実施形態、即ち、患者の皮膚に適用されるウエアラブルナノテクノロジーデバイスを使用する。本発明の実施形態は、体熱で発電され、注射又は経口補給により銅ペプチドを供給するのではなく、特定の波長の光を皮膚の表面に反射して、GHK−Cuの生成を刺激する。この効果は、フォトバイオモジュレーションとして知られる。実施形態は検証され、皮膚への適用の最初の24時間以内にGHKが有意に増加することを証明した。血液サンプルは、Dr.Pickardのオリジナルの論文に従って処理した。血液中GHKの有意な増加が、24時間時点にp<0.0098のレベルで認められた。また、血液中GHK−Cuの有意な増加も、7日時点にp<0.0137のレベルで認められた。
【0231】
当業者には、以上の教示を考慮して、記載される実施例及び実施形態の多数の改変及び変形が可能であることは明らかであろう。開示される実施例及び実施形態は、説明の目的で提示されるに過ぎない。他の代替的実施形態は、本明細書に開示される特徴の一部又は全部を含み得る。従って、そうした改変及び代替的実施形態は、本発明の真の範囲内にあり得るものと同様に全て包含することが意図される。
【符号の説明】
【0232】
100 器具
110 単層織物支持体
120 2層の織物支持体
400 パッチ
500 ブレスレット
600 リング
610 宝石用原石
700 腕時計
800 システム
802 パッチ
804 被験者の身体
1055 球又はビーズ
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図8D
図9A
図9B
図9C
図9D
図10A
図10B
図11
【手続補正書】
【提出日】2020年9月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
幹細胞の活性化、エネルギーの向上、抗酸化物質の増加、炎症の軽減、コラーゲン産生の増大、創傷治癒の改善、体力増進、持久力増強、痛みの軽減及び耐久力の向上からなる群から選択される、被験者に有益な効果をもたらすために、前記被験者の身体に適用されるように構成されたウエアラブル光治療システムであって、
前記システムは、有益な生物学的効果をもたらすように構成される非経皮容器を含み、
前記非経皮容器は、物質と、少なくとも1つの光治療層を含み、
前記物質は、少なくとも1つの左旋性有機分子若しくは少なくとも1つの左旋性無機分子、又は前記少なくとも1つの左旋性有機分子及び前記少なくとも1つの左旋性無機分子の両方を含有する少なくとも1つの左旋性分子を含み、
前記少なくとも1つの左旋性分子は、さらに、前記被験者の身体により発せられる赤外線と相互作用するように構成される、予め選択された材料を含み、
前記少なくとも1つの光治療層は、グリシル−L−ヒスチジル−リシン(GHK)若しくは銅結合ペプチドグリシル−L−ヒスチジル−リシン(GHK−Cu)若しくはアラニル−L−ヒスチジル−L−リシン(AHK)若しくは銅結合ペプチドアラニル−L−ヒスチジル−L−リシン(AHK−Cu)、又はそれらの任意の組合せを含み、
前記非経皮容器中の前記物質は、前記物質が前記被験者の身体により発せられる前記赤外線により刺激された後、前記少なくとも1つの光治療層を介して、前記被験者の身体に特定の波長の光を反射又は発光するように配置され、前記特定の波長の光は、前記被験者の身体における銅結合ペプチドグリシル−L−ヒスチジル−リシン(GHK−Cu)のレベルを高め、
前記非経皮容器は、さらに、前記少なくとも1つの左旋性分子を含有する基質と、前記基質と少なくとも1つの光治療層を封入するエンクロージャをさらに含み、
前記非経皮容器は、前記赤外線と、前記被験者の体内でGHK−Cuを増加させる前記特定の波長の光とを、通過させるように配置され、
前記非経皮容器は、前記被験者の身体に結合して、かつ、前記少なくとも1つの左旋性分子と前記被験者の身体との直後接触を妨げるように配置されている、
ウエアラブル光治療システム。
【請求項2】
前記非経皮容器は、さらに、
少なくとも1種のアミノ酸、
少なくとも1種のアミノ酸誘導体、
メタケイ酸ナトリウム、
グルコン酸亜鉛、
銅コロイド
の群から選択された1つ又は複数を含む、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
体力増進又は耐久力の向上という前記有益な効果をもたらすために、前記左旋性分子が、アミノ酸であり、ここで、前記アミノ酸は、L−アルギニン、L−カルニチン、アセチル−L−カルニチン、L−グルタミン、L−メチオニン、L−オルニチン、及びL−タウリンからなる群から選択される、
請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
体力増進又は耐久力の向上という前記有益な効果をもたらすために、前記左旋性分子が、L−カルニチン及びアセチル−L−カルニチンから選択されるアミノ酸である、
請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記エンクロージャが、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、プレキシガラス、ポリカーボネート、偏光フィルム、及び直鎖状低密度フィルムからなる群から選択されるプラスチックフィルムから作製される、
請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記エンクロージャが、前記被験者の身体との接着を可能にする1つ若しくは複数の接着部分をさらに含むか、又はそれと結合する、
請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記非経皮容器が、グリセリン、d−パントテン酸カルシウム、ソルビトール、プロピルパラベン、ソルビン酸カリウム、メチルパラベン、及び金コロイドからなる群から選択される添加剤をさらに含む、
請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記非経皮容器が、複数の層に構成されるパッチであり、前記層は、前記エンクロージャとしてのプラスチックフィルム又は偏光フィルム、支持体としてのポリエステル織物、水、L−カルニチン、グリセリン、d−パントテン酸カルシウム、ソルビトール、プロピルパラベン、ソルビン酸カリウム、及びメチルパラベンの1つ又は複数を含む、
請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記少なくとも1つの光線治療層が、第1光線治療層と第2光線治療層を含む、
請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記第1光線治療層及び前記第2光線治療層が、
互いに重ねられている、
直接又は間接的に結合している、または、
同心円状の環として重ねられている、
のうちの1つ又は複数に当てはまる、
請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記第1光線治療層及び前記第2光線治療層を介して、前記非経皮容器が、前記第1光線治療層及び前記第2光線治療層からの異なる波長の光を反射する、
請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記非経皮容器が、少なくとも1つのボール又はビーズをさらに含む、
請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記システムは経皮容器をさらに含み、
前記経皮容器は、前記非経皮容器に結合している、
請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
さらに、抗ウイルス効果をもたらすように設計され、前記システムが、前記被験者の身体に適用される生体利用可能な銅、グルコン酸銅、硫酸銅、炭酸銅、銅コロイド、グリシン酸銅、又はそれらの任意の組合せをさらに含む、
請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記被験者の身体に適用される抗炎症剤をさらに含む、
請求項1に記載のシステム。
【外国語明細書】
2020199255000001.pdf