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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-199676(P2020-199676A)
(43)【公開日】2020年12月17日
(54)【発明の名称】積層体
(51)【国際特許分類】
   B32B 27/18 20060101AFI20201120BHJP
   B32B 27/28 20060101ALI20201120BHJP
   C08K 5/20 20060101ALI20201120BHJP
   C08L 83/04 20060101ALI20201120BHJP
   C08L 23/08 20060101ALI20201120BHJP
   B65D 65/40 20060101ALN20201120BHJP
【FI】
   B32B27/18 Z
   B32B27/28
   C08K5/20
   C08L83/04
   C08L23/08
   B65D65/40 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2019-107683(P2019-107683)
(22)【出願日】2019年6月10日
(71)【出願人】
【識別番号】000005887
【氏名又は名称】三井化学株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103517
【弁理士】
【氏名又は名称】岡本 寛之
(74)【代理人】
【識別番号】100149607
【弁理士】
【氏名又は名称】宇田 新一
(72)【発明者】
【氏名】大村 一浩
(72)【発明者】
【氏名】楠本 征也
【テーマコード(参考)】
3E086
4F100
4J002
【Fターム(参考)】
3E086BA04
3E086BA13
3E086BA14
3E086BB51
3E086BB58
3E086BB61
3E086DA06
4F100AB10A
4F100AH03B
4F100AH03C
4F100AH03D
4F100AJ11B
4F100AJ11C
4F100AJ11D
4F100AK52C
4F100AK52D
4F100AK70B
4F100AK70C
4F100AK70D
4F100AT00A
4F100BA03
4F100BA04
4F100BA07
4F100BA10A
4F100CB03B
4F100CB03C
4F100CB03D
4F100GB15
4F100JA04B
4F100JA04C
4F100JA04D
4F100JK06
4F100JK16
4F100JL12B
4F100JL12C
4F100JL12D
4F100JM01B
4F100JM01C
4F100JM01D
4F100YY00B
4F100YY00C
4F100YY00D
4J002BB081
4J002CP032
4J002EP016
4J002FD202
4J002FD206
4J002GG02
(57)【要約】
【課題】2層以上のヒートシール層を順次積層できるとともに、巻き取り性およびヒートシール性に優れる積層体を提供すること。
【解決手段】積層体1は基材2と、基材2の一方面に配置される第1ヒートシール層3と、第1ヒートシール層3の一方面の一部に配置される第2ヒートシール層4とを備える。第1ヒートシール層3は、融点90℃未満のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体を含む第1樹脂成分および所定割合のワックスを含む。第2ヒートシール層4が、融点90℃以上のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体を含む第2樹脂成分、所定割合のワックスおよび所定割合のシロキサン系濡れ剤を含む。第1樹脂成分が、融点90℃未満のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材と、
前記基材の一方面に配置される第1ヒートシール層と、
前記第1ヒートシール層の一方面の一部に配置される第2ヒートシール層とを備え、
前記第1ヒートシール層が、第1樹脂成分およびワックスを含み、
前記第2ヒートシール層が、第2樹脂成分、前記ワックスおよびシロキサン系濡れ剤を含み、
前記第1樹脂成分が、融点90℃未満のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体を含み、
前記第2樹脂成分が、融点90℃以上のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体を含み、
前記第1ヒートシール層における前記ワックスの含有量は、前記第1ヒートシール層に対して、0.6質量%以上3質量%以下であり、
前記第2ヒートシール層における前記ワックスの含有量は、前記第2ヒートシール層に対して、0.2質量%以上0.7質量%以下であり、
前記第2ヒートシール層における前記シロキサン系濡れ剤の含有量は、前記第2ヒートシール層に対して、0.2質量%以上0.5質量%以下であることを特徴とする、積層体。
【請求項2】
前記第2ヒートシール層の一方面の一部に配置される第3ヒートシール層とを備え、
前記第3ヒートシール層が、第3樹脂成分、前記ワックスおよび前記シロキサン系濡れ剤を含み、
前記第3樹脂成分が、融点90℃未満のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体を含み、
前記第3ヒートシール層におけるワックスの含有量は、第3ヒートシール層に対して0.6質量%以上3質量%以下であり、
前記第3ヒートシール層における前記シロキサン系濡れ剤の含有量は、前記第3ヒートシール層に対して0.2質量%以上0.5質量%以下であることを特徴とする、請求項1に記載の積層体。
【請求項3】
前記ワックスが、脂肪酸ポリアミドワックスおよび低密度ポリエチレンワックスからなる群から選択される少なくとも1つであることを特徴とする、請求項1または2に記載の積層体。
【請求項4】
前記シロキサン系濡れ剤が、ポリエーテル変性シロキサンであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の積層体。
【請求項5】
前記第1ヒートシール層は、前記第1樹脂成分のエマルションから形成されており、
前記第2ヒートシール層は、前記第2樹脂成分のエマルションから形成されており、
下記式(1)で示される体積平均粒子径の差が、60以下であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の積層体。
体積平均粒子径の差=(第2樹脂成分の体積平均粒子径−第1樹脂成分の体積平均粒子径)/第2樹脂成分の体積平均粒子径×100 (1)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層体に関し、詳しくは、包装材料として用いられる積層体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、各種産業分野では、プラスチックフィルム、蒸着フィルム、金属箔、紙、不織布などの基材を、熱圧により貼り合わせる(すなわち、熱シールする)ことが、知られている。熱シールにおいては、通常、予め基材上にヒートシール層が形成され、それら基材同士や、基材とその他の被着体とが、ヒートシール層を介して貼り合わされる。
【0003】
このような熱シールに用いられる材料としては、エチレン・不飽和カルボン酸共重合体(A)およびアクリル重合体(B)を含む複合粒子(C)を含む樹脂成分と、樹脂成分を分散させる水とを含有する水分散体を、基材に塗工してなる積層体が、提案されている(例えば、下記特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2016/076130号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような積層体において、基材の一方面に、互いに異なる色を有する2層以上のヒートシール層を積層することによって、文字や模様を表わす場合がある。
【0006】
具体的には、基材の一方面の全面に、一のヒートシール層を積層し、次いで、一のヒートシール層の一方面の一部に、他のヒートシール層を積層する。そうすると、積層体の一方面において、一のヒートシール層および他のートシール層は、露出する。
【0007】
そして、一のヒートシール層および他のヒートシール層は、互いに異なる色を有するので、積層体の一方面に、2色の色彩による文字や模様を表わすことができる。
【0008】
一方、取り扱い性の観点から、このような積層体を、巻き取る場合がある。
【0009】
しかし、このような積層体は、ヒートシール層の粘着力によって、巻き取り性が低下するという不具合がある。
【0010】
巻き取り性を向上させるために、ヒートシール層にワックスを配合することも検討されるが、ワックスを配合しすぎると、ヒートシール層の一方面に、別のヒートシール層を順次積層しづらくなるという不具合がある。
【0011】
また、ワックスを配合しすぎると、ヒートシール性が低下するという不具合がある。
【0012】
本発明は、2層以上のヒートシール層を順次積層できるとともに、巻き取り性およびヒートシール性に優れる積層体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明[1]は、基材と、前記基材の一方面に配置される第1ヒートシール層と、前記第1ヒートシール層の一方面の一部に配置される第2ヒートシール層とを備え、前記第1ヒートシール層が、第1樹脂成分およびワックスを含み、前記第2ヒートシール層が、第2樹脂成分、前記ワックスおよびシロキサン系濡れ剤を含み、前記第1樹脂成分が、融点90℃未満のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体を含み、前記第2樹脂成分が、融点90℃以上のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体を含み、前記第1ヒートシール層における前記ワックスの含有量は、前記第1ヒートシール層に対して、0.6質量%以上3質量%以下であり、前記第2ヒートシール層における前記ワックスの含有量は、前記第2ヒートシール層に対して、0.2質量%以上0.7質量%以下であり、前記第2ヒートシール層における前記シロキサン系濡れ剤の含有量は、前記第2ヒートシール層に対して、0.2質量%以上0.5質量%以下である、積層体である。
【0014】
本発明[2]は、前記第2ヒートシール層の一方面の一部に配置される第3ヒートシール層とを備え、前記第3ヒートシール層が、第3樹脂成分、前記ワックスおよび前記シロキサン系濡れ剤を含み、前記第3樹脂成分が、融点90℃未満のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体を含み、前記第3ヒートシール層におけるワックスの含有量は、第3ヒートシール層に対して0.6質量%以上3質量%以下であり、前記第3ヒートシール層における前記シロキサン系濡れ剤の含有量は、前記第3ヒートシール層に対して0.2質量%以上0.5質量%以下である、上記[1]に記載の積層体を含んでいる。
【0015】
本発明[3]は、前記ワックスが、脂肪酸ポリアミドワックスおよび低密度ポリエチレンワックスからなる群から選択される少なくとも1つである、上記[1]または[2]に記載の積層体を含んでいる。
【0016】
本発明[4]は、前記シロキサン系濡れ剤が、ポリエーテル変性シロキサンであることを特徴とする、上記[1]〜[3]のいずれか一項に記載の積層体を含んでいる。
【0017】
本発明[5]は、前記第1ヒートシール層は、前記第1樹脂成分のエマルションから形成されており、前記第2ヒートシール層は、前記第2樹脂成分のエマルションから形成されており、下記式(1)で示される体積平均粒子径の差が、60以下であることを特徴とする、上記[1]〜[4]のいずれか一項に記載の積層体を含んでいる。
【0018】
体積平均粒子径の差=(第2樹脂成分の体積平均粒子径−第1樹脂成分の体積平均粒子径)/第2樹脂成分の体積平均粒子径×100 (1)
【発明の効果】
【0019】
本発明の積層体は、基材と、基材の一方面に配置される第1ヒートシール層と、第1ヒートシール層の一方面の一部に配置される第2ヒートシール層とを備える。
【0020】
そして、第1ヒートシール層が、融点90℃未満のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体を含む第1樹脂成分を含み、第2ヒートシール層が、融点90℃以上のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体を含む第2樹脂成分を含む。
【0021】
融点90℃未満のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体は、相対的に融点が低いため、結晶成分が少ない一方、融点90℃以上のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体は、相対的に融点が高いため、結晶成分が多くなる。
【0022】
そうすると、融点90℃未満のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体を含む第1ヒートシール層は、融点90℃以上のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体を含む第2ヒートシール層よりも透明になり(換言すれば、第2ヒートシール層は、第1ヒートシール層よりも白くなる。)、第1ヒートシール層と、第2ヒートシール層との間に色差が生じる。
【0023】
その結果、第2ヒートシール層を、第1ヒートシール層の一方面の一部に積層することによって、文字や模様を描くことができる。
【0024】
また、第1ヒートシール層および第2ヒートシール層は、所定割合のワックスを含む。
【0025】
これにより、巻き取り性を向上させるとともに、ワックスが所定割合に抑えられているため、ヒートシール性にも優れる。
【0026】
しかも、第2ヒートシール層は、融点90℃以上のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体を含むため、融点90℃未満のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体を含む第1ヒートシール層に比べて、粘着力が低くなる。そのため、第2ヒートシール層におけるワックスの含有量を、第1ヒートシール層におけるワックスの含有量よりも低くできる。そのため、より一層ヒートシール性に優れる。
【0027】
さらに、第2ヒートシール層は、所定割合のシロキサン系濡れ剤を含む。
【0028】
そのため、第1ヒートシール層が所定割合のワックスを含んでいても、第1ヒートシール層に対する密着性を向上させることができ、第1ヒートシール層に、第2ヒートシール層を積層させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1図1は、本発明の積層体の一実施形態の概略図を示す。
図2図2は、積層体の製造方法の一実施形態を示す概略図であって、図2Aは、基材を準備する工程を示し、図2Bは、基材の一方面に第1ヒートシール層を配置(積層)する工程、図2Cは、第1ヒートシール層の一方面の一部に、第2ヒートシール層を配置(積層)する工程を示す。
図3図3は、第2ヒートシール層の一方面の一部に、第3ヒートシール層を積層する積層体の概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明の一実施形態に係る積層体1は、図1に示すように、基材2と、基材2の一方面に配置される第1ヒートシール層3と、第1ヒートシール層3の一方面の一部に配置される第2ヒートシール層4とを備える。換言すれば、積層体1は、基材2と、第1ヒートシール層3と、第2ヒートシール層4とを順に備える。
【0031】
基材2は、面方向(厚み方向に直交する方向)に沿って延び、平坦な表面と裏面とを有する略平板形状を有する。
【0032】
基材2は、積層体1における支持体であって、例えば、セルロース、ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、ポリプロピレン、ポリアミド(ナイロン)、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチレン・ビニルアルコール共重合体、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル共重合体などのプラスチック材料からなるプラスチックフィルム、また、これらのプラスチックフィルム上に、アルミニウム、金、銀、銅、ニッケル、亜鉛、チタン、コバルト、インジウム、クロムなどの金属、例えば、酸化アルミニウム、酸化珪素の酸化物などを蒸着した蒸着フィルム、例えば、アルミニウム基板などの金属箔、例えば、紙、不織布などが挙げられる。
【0033】
基材2として、好ましくは、アルミニウム基板が挙げられる。
【0034】
基材2の厚みは、例えば、0.1mm以上であり、また、例えば、1mm以下である。
【0035】
第1ヒートシール層3は、面方向(厚み方向に直交する方向)に沿って延び、平坦な表面と裏面とを有する略平板形状を有する。
【0036】
第1ヒートシール層3は、基材2の一方面(具体的には、基材2の一方面の全面)に配置(積層)され、積層体1と被着体とをヒートシールするための接着層である。
【0037】
第1ヒートシール層3は、第1樹脂成分およびワックスを含む第1樹脂組成物(好ましくは、第1樹脂成分およびワックスからなる第1樹脂組成物)から形成されている。
【0038】
第1樹脂成分は、融点90℃未満のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体(以下、第1エチレン・不飽和カルボン酸共重合体とする。)を含み、好ましくは、第1エチレン・不飽和カルボン酸共重合体からなる。
【0039】
第1エチレン・不飽和カルボン酸共重合体は、エチレンおよび不飽和カルボン酸を含む第1モノマー成分を重合することにより得られる。
【0040】
不飽和カルボン酸は、少なくとも1つのエチレン性不飽和結合とカルボキシ基とを併有するモノマーであって、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などの一塩基酸、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などの二塩基酸などが挙げられ、好ましくは、アクリル酸が挙げられる。
【0041】
不飽和カルボン酸は、単独使用または2種類以上併用することができる。
【0042】
また、不飽和カルボン酸とともに、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのカルボン酸ビニルエステルなどのビニルエステル類を併用することもできる。
【0043】
第1モノマー成分における、エチレンおよび不飽和カルボン酸の配合割合は、後述する第1エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の融点が所定の割合になるように、適宜選択される。具体的には、エチレンの配合割合は、エチレンおよび不飽和カルボン酸の総量に対して、例えば、70質量%以上であり、また、例えば、90質量%以下であり、また、不飽和カルボン酸の配合割合は、エチレンおよび不飽和カルボン酸の総量に対して、例えば、10質量%以上であり、また、例えば、30質量%以下である。
【0044】
そして、第1モノマー成分の重合は、特に制限されず、公知の重合方法(溶液重合など)が採用される。
【0045】
これにより、第1エチレン・不飽和カルボン酸共重合体が得られる。第1エチレン・不飽和カルボン酸共重合体は、好ましくは、水に分散されたエマルション(具体的には、第1エチレン・不飽和カルボン酸共重合体のエマルション)として得られる。
【0046】
第1エチレン・不飽和カルボン酸共重合体が、水に分散されたエマルションとして得られる場合において、固形分濃度は、例えば、20質量%以上であり、また、例えば、50質量%以下である。
【0047】
得られた第1エチレン・不飽和カルボン酸共重合体のエマルションにおける第1エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の体積平均粒子径は、後述する第2エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の体積平均粒子径よりも小さく、例えば、0.1μm以上であり、また、例えば、0.5μm以下、好ましくは、0.4μm以下である。
【0048】
なお、体積平均粒子径は、粒度分析計により得られる。
【0049】
また、第1エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の融点は、後述する第2エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の融点よりも低く、具体的には、90℃未満、好ましくは、85℃以下、より好ましくは、80℃以下であり、また、例えば、70℃以上である。
【0050】
融点は、DSC(示差走査熱量測定法)の吸熱ピークにより求めることができる。
【0051】
また、このような第1エチレン・不飽和カルボン酸共重合体のエマルションとして、市販品を用いることもでき、具体的には、ケミパールS830(三井化学社製)などが挙げられる。
【0052】
第1エチレン・不飽和カルボン酸共重合体は、単独使用または2種類以上併用することができる。
【0053】
第1樹脂成分の含有量は、第1樹脂組成物(第1ヒートシール層3)(第1樹脂成分およびワックスの総量)に対して、例えば、97質量%以上であり、また、例えば、99質量%以下、好ましくは、98.5質量%以下、より好ましくは、98質量%以下、さらに好ましくは、97.5質量%以下である。
【0054】
ワックスは、積層体1の巻き取り性を向上させるために配合され、例えば、脂肪酸ポリアミドワックス、ポリオレフィン系ワックスなどが挙げられる。
【0055】
脂肪酸ポリアミドワックスとしては、例えば、オレイン酸アミド、ステアリン酸アミド、エルカ酸アミド、ベへニン酸アミド、パルミチン酸アミド、ミリスチル酸アミド、ラウリン酸アミド、カプリル酸アミド、カプロン酸アミド、ステアリルオレイルアミド、N−オレイルパルミトアミド、エチレンビスオレイン酸アミドなどの脂肪酸モノアミド、例えば、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミドなどのアルキレン脂肪酸ジアミドなどが挙げられ、好ましくは、脂肪酸モノアミド、より好ましくは、N−オレイルパルミトアミド、エチレンビスオレイン酸アミドが挙げられる。
【0056】
ポリオレフィン系ワックスとしては、例えば、低密度ポリエチレンワックスなどのポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなどが挙げられ、好ましくは、ポリエチレンワックス、より好ましくは、低密度ポリエチレンワックスが挙げられる。
【0057】
このようなワックスのうち、好ましくは、脂肪酸ポリアミドワックスおよび低密度ポリエチレンワックスからなる群から選択される少なくとも1つが選択される。
【0058】
ワックスが、脂肪酸ポリアミドワックスおよび低密度ポリエチレンワックスからなる群から選択される少なくとも1つであれば、積層体1の巻き取り性を向上させることができる。
【0059】
また、ワックスとして、より好ましくは、脂肪酸ポリアミドワックスが挙げられる。
【0060】
ワックスが、脂肪酸ポリアミドワックスであれば、積層体1の巻き取り性をより一層向上させることができる。
【0061】
ワックスは、単独使用または2種類以上併用することができる。
【0062】
第1樹脂組成物(第1ヒートシール層3)におけるワックスの含有量は、第1樹脂組成物(第1ヒートシール層3)(第1樹脂成分およびワックスの総量)に対して、0.6質量%以上、好ましくは、1質量%以上、より好ましくは、1.5質量%以上、さらに好ましくは、2質量%以上であり、また、3質量%以下である。
【0063】
上記のワックスの含有量が、上記下限以上であれば、巻き取り性に優れる。
【0064】
一方、上記のワックスの含有量が、上記下限未満であれば、第1ヒートシール層3の粘着力によって、巻き取り性が低下する。
【0065】
また、上記のワックスの含有量が、上記上限以下であれば、第1ヒートシール層3におけるワックスの含有量が低く抑えられているため、第1ヒートシール層3に対して、第2ヒートシール層4を配置(積層)させることができ、かつ、ヒートシール性に優れる。
【0066】
一方、上記のワックスの含有量が、上記上限を超過すれば、第1ヒートシール層3に対して、ヒートシール性が低下する。
【0067】
そして、第1樹脂組成物は、第1樹脂成分(具体的には、第1樹脂成分のエマルション)およびワックスを、上記した割合で混合および撹拌することにより、得られる。
【0068】
混合方法としては、特に制限されず、例えば、一括混合でもよく、逐次混合でもよい。
【0069】
また、撹拌条件として、撹拌温度は、例えば、20℃以上、好ましくは、80℃以上であり、また、例えば、200℃以下であり、また、撹拌時の圧力は、例えば、0.1MPa以上であり、また、例えば、0.8MPa以下であり、また、撹拌時間は、例えば、1時間以上であり、また、例えば、12時間以下である。
【0070】
これにより、第1樹脂組成物(具体的には、第1樹脂組成物のエマルション)が得られる。
【0071】
そして、第1ヒートシール層3は、後述するように、基材2の一方面に、第1樹脂組成物(具体的には、第1樹脂組成物のエマルション)を塗布することにより得られる。
【0072】
第1ヒートシール層3の厚みは、例えば、1μm以上、好ましくは、2μm以上、より好ましくは、4μm以上であり、また、例えば、30μm以下、好ましくは、10μm以下、より好ましくは、5μm以下である。
【0073】
第2ヒートシール層4は、面方向(厚み方向に直交する方向)に沿って延び、平坦な表面と裏面とを有する略平板形状を有する。
【0074】
第2ヒートシール層4は、第1ヒートシール層3の一方面の一部に配置(積層)されている。
【0075】
具体的には、第1ヒートシール層3に対する第2ヒートシール層4の被覆率が、例えば、50%以上、好ましくは、75%以上であり、また、例えば、99%以下となるように、第2ヒートシール層4は、第1ヒートシール層3の一方面の一部に配置(積層)されている。
【0076】
そして、第2ヒートシール層4は、上記の被覆率になるように、互いに間隔を隔てて複数(2つ)配置(積層)されている。
【0077】
第2ヒートシール層4は、積層体1と被着体とをヒートシールするための接着層である。
【0078】
第2ヒートシール層4は、第2樹脂成分、上記したワックスおよびシロキサン系濡れ剤を含む第2樹脂組成物(好ましくは、第2樹脂成分、上記したワックスおよびシロキサン系濡れ剤からなる第2樹脂組成物)から形成されている。
【0079】
第2樹脂成分は、融点90℃以上のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体(以下、第2エチレン・不飽和カルボン酸共重合体とする。)を含み、好ましくは、第2エチレン・不飽和カルボン酸共重合体からなる。
【0080】
第2エチレン・不飽和カルボン酸共重合体は、エチレンおよび不飽和カルボン酸を含む第2モノマー成分を重合することにより得られる。
【0081】
不飽和カルボン酸は、上記した不飽和カルボン酸が挙げられ、好ましくは、メタクリル酸が挙げられる。
【0082】
不飽和カルボン酸は、単独使用または2種類以上併用することができる。
【0083】
また、不飽和カルボン酸とともに、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのカルボン酸ビニルエステルなどのビニルエステル類を併用することもできる。
【0084】
第2モノマー成分における、エチレンおよび不飽和カルボン酸の配合割合は、後述する第2エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の融点が所定の割合になるように、適宜選択される。具体的には、エチレンの配合割合は、エチレンおよび不飽和カルボン酸の総量に対して、例えば、80質量%以上であり、また、例えば、90質量%以下であり、また、不飽和カルボン酸の配合割合は、エチレンおよび不飽和カルボン酸の総量に対して、例えば、10質量%以上であり、また、例えば、20質量%以下である。
【0085】
そして、第2モノマー成分の重合は、特に制限されず、公知の重合方法が採用される。
【0086】
これにより、第2エチレン・不飽和カルボン酸共重合体が得られる。第2エチレン・不飽和カルボン酸共重合体は、好ましくは、水に分散されたエマルション(具体的には、第2エチレン・不飽和カルボン酸共重合体のエマルション)として得られる。
【0087】
第2エチレン・不飽和カルボン酸共重合体が、水に分散されたエマルションとして得られる場合において、固形分濃度は、例えば、20質量%以上であり、また、例えば、50質量%以下である。
【0088】
得られた第2エチレン・不飽和カルボン酸共重合体のエマルションにおける第2エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の体積平均粒子径は、第1エチレン・不飽和カルボン酸共重合体のエマルションにおける第1エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の体積平均粒子径よりも大きく、例えば、0.6μm以上であり、また、例えば、1.0μm以下である。
【0089】
また、第1樹脂成分のエマルション(第1エチレン・不飽和カルボン酸共重合体のエマルション)における第1エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の体積平均粒子径、および、第2樹脂成分のエマルション(第2エチレン・不飽和カルボン酸共重合体のエマルション)における第2エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の体積平均粒子径について、下記式(1)で示される体積平均粒子径の差は、例えば、60以下であり、また、例えば、40以上である。
【0090】
体積平均粒子径の差=(第2樹脂成分の体積平均粒子径−第1樹脂成分の体積平均粒子径)/第2樹脂成分の体積平均粒子径×100 (1)
上記の体積平均粒子径の差が、上記範囲内であれば、第1ヒートシール層3および第2ヒートシール層4の間に、確実な色差が得られる。
【0091】
また、第2エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の融点は、上記した第1エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の融点よりも高く、具体的には、90℃以上、好ましくは、95℃以上であり、また、例えば、100℃以下である。
【0092】
第2エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の融点と第1エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の融点との差(第2エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の融点−第1エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の融点)は、例えば、10℃以上であり、また、例えば、20℃以下である。
【0093】
つまり、第1ヒートシール層3は、融点が90℃未満である第1エチレン・不飽和カルボン酸共重合体を含む一方、第2ヒートシール層4は、融点が90℃以上である第2エチレン・不飽和カルボン酸共重合体を含む。
【0094】
そして、第1エチレン・不飽和カルボン酸共重合体は、相対的に融点が低いため、結晶成分が少ない一方、第2エチレン・不飽和カルボン酸共重合体は、相対的に融点が高いため、結晶成分が多くなる。
【0095】
そうすると、第1エチレン・不飽和カルボン酸共重合体を含む第1ヒートシール層3は、第2エチレン・不飽和カルボン酸共重合体を含む第2ヒートシール層4よりも透明になり(換言すれば、第2ヒートシール層4は、第1ヒートシール層3よりも白くなる。)、第1ヒートシール層3と、第2ヒートシール層4との間に色差が生じる。
【0096】
これにより、詳しくは後述するが、第1ヒートシール層3の一方面の一部に第2ヒートシール層4を所定のパターンとして配置(積層)することにより、文字や模様を描くことができる。
【0097】
また、第2ヒートシール層4は、融点の高い第2エチレン・不飽和カルボン酸共重合体を含むため、融点の低い第1エチレン・不飽和カルボン酸共重合体を含む第1ヒートシール層3に比べて、粘着力が低くなる。そのため、後述する第2ヒートシール層4におけるワックスの含有量を、第1ヒートシール層3におけるワックスの含有量よりも低くできる。その結果、より一層ヒートシール性に優れる。
【0098】
なお、第1ヒートシール層3が、融点の高い第2エチレン・不飽和カルボン酸共重合体を含み、第2ヒートシール層4が、融点の低い第1エチレン・不飽和カルボン酸共重合体を含むと、文字や模様を鮮明に描くことができないという不具合がある。
【0099】
また、このような第2エチレン・不飽和カルボン酸共重合体のエマルションとして、市販品を用いることもでき、具体的には、ケミパールS420(三井化学社製)などが挙げられる。
【0100】
第2エチレン・不飽和カルボン酸共重合体は、単独使用または2種類以上併用することができる。
【0101】
第2樹脂成分の含有量は、第2樹脂組成物(第2ヒートシール層4)(第2樹脂成分、ワックスおよびシロキサン系濡れ剤の総量)に対して、例えば、98質量%以上であり、また、例えば、99.5質量%以下である。
【0102】
ワックスとしては、第1樹脂組成物に含まれる上記したワックスと同様のワックスが挙げられ、好ましくは、脂肪酸ポリアミドワックスおよび低密度ポリエチレンワックスからなる群から選択される少なくとも1つが選択される。
【0103】
ワックスが、脂肪酸ポリアミドワックスおよび低密度ポリエチレンワックスからなる群から選択される少なくとも1つであれば、積層体1の巻き取り性を向上させることができる。
【0104】
また、ワックスとして、より好ましくは、脂肪酸ポリアミドワックスが挙げられる。
【0105】
ワックスが、脂肪酸ポリアミドワックスであれば、積層体1の巻き取り性をより一層向上させることができる。
【0106】
また、ワックスとして、さらに好ましくは、N−オレイルパルミトアミドまたはエチレンビスオレイン酸アミドが挙げられる。
【0107】
第2樹脂組成物(第2ヒートシール層4)におけるワックスの含有量は、第2樹脂組成物(第2ヒートシール層4)(第2樹脂成分、ワックスおよびシロキサン系濡れ剤の総量)に対して、0.2質量%以上であり、また、0.7質量%以下である。
【0108】
上記のワックスの含有量が、上記下限以上であれば、巻き取り性に優れる。
【0109】
一方、上記のワックスの含有量が、上記下限未満であれば、第2ヒートシール層4の粘着力によって、巻き取り性が低下する。
【0110】
また、上記のワックスの含有量が、上記上限以下であれば、巻き取り性に優れつつ、ヒートシール性に優れる。
【0111】
一方、上記のワックスの含有量が、上記上限を超過すれば、ヒートシール性が低下する。
【0112】
シロキサン系濡れ剤は、第1ヒートシール層3に対する第2樹脂組成物(具体的には、第2樹脂組成物のエマルション)の塗布性を向上させるために配合される。
【0113】
第2ヒートシール層4が、シロキサン系濡れ剤を含むと、第1ヒートシール層3に対して第2樹脂組成物(具体的には、第2樹脂組成物のエマルション)を塗布する場合において、弾きを抑制し、塗布性に優れる。
【0114】
一方、第2ヒートシール層4が、シロキサン系濡れ剤を含まないか、または、シロキサン系濡れ剤以外の濡れ剤(例えば、アセチレングリコールなど)を含むと、第1ヒートシール層3に対して第2樹脂組成物(具体的には、第2樹脂組成物のエマルション)を塗布する場合において、弾きを抑制できず、塗布性が低下する。
【0115】
シロキサン系濡れ剤としては、例えば、ポリジメチルシロキサンなどのポリジメチルアルキルシロキサン、例えば、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンなどのポリエーテル変性シロキサン、例えば、ポリエステル変性ポリジメチルシロキサンなどポリエステル変性シロキサン、例えば、アラルキル変性ポリジメチルシロキサンなどのアラルキル変性シロキサンなどが挙げられ、好ましくは、第1ヒートシール層3に対する第2樹脂組成物(具体的には、第2樹脂組成物のエマルション)の塗布性を向上させる観点から、ポリエーテル変性シロキサンが挙げられる。
【0116】
シロキサン系濡れ剤は、単独使用または2種類以上併用することができる。
【0117】
シロキサン系濡れ剤の含有量は、第2樹脂組成物(第2ヒートシール層4)(第2樹脂成分、ワックスおよびシロキサン系濡れ剤の総量)に対して、0.2質量%以上であり、また、0.5質量%以下である。
【0118】
シロキサン系濡れ剤の含有量が、上記下限以上であれば、第1ヒートシール層3がワックスを、上記した所定の割合で含んでいても、第1ヒートシール層3に対する密着性を向上させることができ、第1ヒートシール層3に、第2ヒートシール層4を配置(積層)させることができる。
【0119】
一方、シロキサン系濡れ剤の含有量が、上記下限未満であれば、第1ヒートシール層3がワックスを、上記した所定の割合で含んでいると、第1ヒートシール層3に対する密着性を向上させることができず、第1ヒートシール層3に、第2ヒートシール層4を配置(積層)させることができない。
【0120】
また、シロキサン系濡れ剤の含有量が、上記上限以下であれば、第1ヒートシール層3がワックスを、上記した所定の割合で含んでいても、第1ヒートシール層3に対する密着性を向上させることができ、第1ヒートシール層3に、第2ヒートシール層4を配置(積層)させることができる。
【0121】
一方、シロキサン系濡れ剤の含有量が、上記上限を超過すれば、第1ヒートシール層3がワックスを、上記した所定の割合で含んでいると、第1ヒートシール層3に対する密着性を向上させることができない。
【0122】
そして、第2樹脂組成物は、第2樹脂成分(具体的には、第2樹脂成分のエマルション)、ワックスおよびシロキサン系濡れ剤を、上記した割合で混合および撹拌することにより、得られる。
【0123】
混合方法としては、特に制限されず、例えば、一括混合でもよく、逐次混合でもよい。
【0124】
また、撹拌条件として、撹拌温度は、例えば、20℃以上、好ましくは、80℃以上であり、また、例えば、200℃以下であり、また、撹拌時の圧力は、例えば、0.1MPa以上であり、また、例えば、0.8MPa以下であり、また、撹拌時間は、例えば、1時間以上であり、また、例えば、12時間以下である。
【0125】
これにより、第2樹脂組成物(具体的には、第2樹脂組成物のエマルション)が得られる。
【0126】
そして、第2ヒートシール層4は、後述するように、第1ヒートシール層3の一方面の一部に、第2樹脂組成物(具体的には、第2樹脂組成物のエマルション)を塗布することにより得られる。
【0127】
第2ヒートシール層4の厚みは、例えば、1μm以上、好ましくは、2μm以上、より好ましくは、4μm以上であり、また、例えば、30μm以下、好ましくは、10μm以下、より好ましくは、5μm以下である。
【0128】
以下、積層体1の製造方法について詳述する。
【0129】
積層体1を製造するには、まず、図2Aに示すように、基材2を準備する。
【0130】
次いで、図2Bに示すように、基材2の一方面に第1ヒートシール層3を配置(積層)する。
【0131】
基材2の一方面に第1ヒートシール層3を配置(積層)するには、基材2の一方面(表面)の全面に、第1樹脂組成物(具体的には、第1樹脂組成物のエマルション)を塗布し、乾燥させる。
【0132】
塗布方法として、バーコーダ法、カーテンコート法、ロールコート法、ブレードコート法などの公知のコート法が挙げられる。
【0133】
乾燥条件として、乾燥温度は、例えば、80℃以上、好ましくは、100℃以上、より好ましくは、120℃以上であり、また、例えば、150℃以下であり、また、乾燥時間は、例えば、10秒以上、好ましくは、30秒以上であり、また、例えば、360秒以下である。
【0134】
これにより、基材2の一方面に第1ヒートシール層3を配置(積層)する。
【0135】
次いで、図2Cに示すように、第1ヒートシール層3の一方面の一部に、第2ヒートシール層4を配置(積層)する。
【0136】
第1ヒートシール層3の一方面の一部に、第2ヒートシール層4を配置(積層)するには、第1ヒートシール層3の一方面(表面)の一部に、第2樹脂組成物(具体的には、第2樹脂組成物のエマルション)を塗布し、乾燥させる。
【0137】
塗布方法および塗布条件は、上記した第1樹脂組成物(具体的には、第1樹脂組成物のエマルション)を塗布の塗布方法および塗布条件と同様である。
【0138】
上記したように、第1ヒートシール層3と第2ヒートシール層4との間には、色差があるため、第2ヒートシール層4を第1ヒートシール層3の一方面(表面)の一部に所定のパターンとして配置(積層)することによって、文字や模様を描くことができる。
【0139】
これにより、第1ヒートシール層3の一方面の一部に、第2ヒートシール層4が配置(積層)された積層体1が得られる。
【0140】
そして、このような積層体1は、例えば、菓子、食品類、日用品、医薬品、紙類などの種々の産業製品の包装材料に好適に用いることができる。
【0141】
このような積層体1を包装材料として用いる場合には、積層体1における第1ヒートシール層3および第2ヒートシール層4と、被着体とを貼り合わせ、例えば、80℃以上、好ましくは、100℃以上、また、例えば、190℃以下、好ましくは、170℃以下で、例えば、1.5kg/cm以上3.5kg/cmの圧力で熱圧着させる。
【0142】
被着体としては、例えば、アルミニウム基板や各種プラスチックフィルムなどが挙げられる。
【0143】
上記した説明では、図1に示すように、第2ヒートシール層4は、上記の被覆率になるように、互いに間隔を隔てて2つ配置(積層)したが、上記の被覆率になるように、1つだけ配置(積層)することもできる。
【0144】
また、上記した説明では、積層体1は、基材2と、第1ヒートシール層3と、第2ヒートシール層4とを順に備えたが、さらに、図3に示すように、第2ヒートシール層4の一方面の一部に第3ヒートシール層5を配置(積層)することもできる。
【0145】
つまり、このような積層体1は、基材2と、基材2の一方面に配置される第1ヒートシール層3と、第1ヒートシール層3の一方面の一部に配置される第2ヒートシール層4と、第2ヒートシール層4の一方面の一部に配置される第3ヒートシール層5とを備える。換言すれば、このような積層体1は、基材2と、第1ヒートシール層3と、第2ヒートシール層4と、第3ヒートシール層5とを順に備える。
【0146】
第3ヒートシール層5は、面方向(厚み方向に直交する方向)に沿って延び、平坦な表面と裏面とを有する略平板形状を有する。
【0147】
第3ヒートシール層5は、第2ヒートシール層4の一方面の一部に配置(積層)されている。
【0148】
具体的には、第2ヒートシール層4に対する第3ヒートシール層5の被覆率が、例えば、50%以上、好ましくは、75%以上であり、また、例えば、99%以下となるように、第3ヒートシール層5は、第2ヒートシール層4の一方面の一部に配置(積層)されている。
【0149】
具体的には、第3ヒートシール層5は、複数(2つ)の第2ヒートシール層4の一部のそれぞれに、配置(積層)されている。
【0150】
第3ヒートシール層5は、積層体1と被着体とをヒートシールするための接着層である。
【0151】
第3ヒートシール層5は、第3樹脂成分、上記したワックスおよび上記したシロキサン系濡れ剤を含む第3樹脂組成物(好ましくは、第3樹脂成分、上記したワックスおよび上記したシロキサン系濡れ剤からなる第3樹脂組成物)から形成されている。
【0152】
第3樹脂成分は、上記の融点90℃未満のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体(以下、第3エチレン・不飽和カルボン酸共重合体とする。)を含み、好ましくは、第3エチレン・不飽和カルボン酸共重合体からなる。
【0153】
第3エチレン・不飽和カルボン酸共重合体は、エチレンおよび不飽和カルボン酸を含む第3モノマー成分を重合することにより得られる。
【0154】
不飽和カルボン酸は、上記した不飽和カルボン酸が挙げられ、好ましくは、アクリル酸が挙げられる。
【0155】
不飽和カルボン酸は、単独使用または2種類以上併用することができる。
【0156】
また、不飽和カルボン酸とともに、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのカルボン酸ビニルエステルなどのビニルエステル類を併用することもできる。
【0157】
第3モノマー成分における、エチレンおよび不飽和カルボン酸の配合割合は、後述する第3エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の融点が所定の割合になるように、適宜選択される。具体的には、エチレンの配合割合は、エチレンおよび不飽和カルボン酸の総量に対して、例えば、70質量%以上であり、また、例えば、90質量%以下であり、また、不飽和カルボン酸の配合割合は、エチレンおよび不飽和カルボン酸の総量に対して、例えば、10質量%以上であり、また、例えば、30質量%以下である。
【0158】
そして、第3モノマー成分の重合は、特に制限されず、公知の重合方法が採用される。
【0159】
これにより、第3エチレン・不飽和カルボン酸共重合体が得られる。第3エチレン・不飽和カルボン酸共重合体は、好ましくは、水に分散されたエマルション(具体的には、第3エチレン・不飽和カルボン酸共重合体のエマルション)として得られる。
【0160】
第3エチレン・不飽和カルボン酸共重合体が、水に分散されたエマルションとして得られる場合において、固形分濃度は、例えば、20質量%以上であり、また、例えば、50質量%以下である。
【0161】
得られた第3エチレン・不飽和カルボン酸共重合体のエマルションにおける第3エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の体積平均粒子径は、第2エチレン・不飽和カルボン酸共重合体のエマルションにおける第2エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の体積平均粒子径よりも小さく、例えば、0.1μm以上であり、また、例えば、0.5μm以下、好ましくは、0.4μm以下である。
【0162】
また、第3エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の融点は、第2エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の融点よりも低く、具体的には、90℃未満、好ましくは、85℃以下、より好ましくは、80℃以下であり、好ましくは、75℃以下であり、また、例えば、70℃以上である。
【0163】
第2エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の融点と第3エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の融点との差(第2エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の融点−第3エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の融点)は、例えば、10℃以上であり、また、例えば、20℃以下である。
【0164】
つまり、第3ヒートシール層5は、融点が90℃未満である第3エチレン・不飽和カルボン酸共重合体を含む一方、第2ヒートシール層4は、融点が90℃以上である第2エチレン・不飽和カルボン酸共重合体を含む。
【0165】
そして、第3エチレン・不飽和カルボン酸共重合体は、相対的に融点が低いため、結晶成分が少ない一方、第2エチレン・不飽和カルボン酸共重合体は、相対的に融点が高いため、結晶成分が多くなる。
【0166】
そうすると、第3エチレン・不飽和カルボン酸共重合体を含む第3ヒートシール層5は、第2エチレン・不飽和カルボン酸共重合体を含む第2ヒートシール層4よりも透明になり(換言すれば、第2ヒートシール層4は、第3ヒートシール層5よりも白くなる。)、第3ヒートシール層5と、第2ヒートシール層4との間に色差が生じる。
【0167】
これにより、第2ヒートシール層5の一方面の一部に第3ヒートシール層5を所定のパターンとして配置(積層)することにより、文字や模様を描くことができる。
【0168】
また、このような第3エチレン・不飽和カルボン酸共重合体のエマルションとして、市販品を用いることもでき、具体的には、ケミパールS830(三井化学社製)などが挙げられる。
【0169】
第3エチレン・不飽和カルボン酸共重合体は、単独使用または2種類以上併用することができる。
【0170】
第3樹脂成分の含有量は、第3樹脂組成物(第3ヒートシール層5)(第3樹脂成分とワックスとシロキサン系濡れ剤との総量)に対して、例えば、97質量%以上であり、また、例えば、99.5質量%以下、好ましくは、99質量%以下、より好ましくは、98.5質量%以下である。
【0171】
ワックスとしては、第1樹脂組成物に含まれる上記したワックスと同様のワックスが挙げられ、好ましくは、脂肪酸ポリアミドワックスおよび低密度ポリエチレンワックスからなる群から選択される少なくとも1つが選択される。
【0172】
ワックスが、脂肪酸ポリアミドワックスおよび低密度ポリエチレンワックスからなる群から選択される少なくとも1つであれば、積層体1の巻き取り性を向上させることができる。
【0173】
また、ワックスとして、より好ましくは、脂肪酸ポリアミドワックスが挙げられる。
【0174】
ワックスが、脂肪酸ポリアミドワックスであれば、積層体1の巻き取り性をより一層向上させることができる。
【0175】
また、ワックスとして、さらに好ましくは、N−オレイルパルミトアミドまたはエチレンビスオレイン酸アミドが挙げられる。
【0176】
第3ヒートシール層5におけるワックスの含有量は、第3樹脂組成物(第3ヒートシール層5)(第3樹脂成分、ワックスおよびシロキサン系濡れ剤の総量)に対して、例えば、0.6質量%以上、好ましくは、1質量%以上、より好ましくは、1.5質量%以上、さらに好ましくは、2質量%以上であり、また、3質量%以下である。
【0177】
上記のワックスの含有量が、上記下限以上であれば、巻き取り性に優れる。
【0178】
また、上記のワックスの含有量が、上記上限以下であれば、巻き取り性に優れつつ、ヒートシール性に優れる。
【0179】
シロキサン系濡れ剤としては、第2樹脂組成物に含まれる上記したシロキサン系濡れ剤と同様のシロキサン系濡れ剤が挙げられ、好ましくは、第2ヒートシール層4に対する第3樹脂組成物(具体的には、第3樹脂組成物のエマルション)の塗布性を向上させる観点から、ポリエーテル変性シロキサンが挙げられる。
【0180】
シロキサン系濡れ剤の含有量は、第3樹脂組成物(第3ヒートシール層5)(第3樹脂成分、ワックスおよびシロキサン系濡れ剤の総量)に対して、例えば、0.2質量%以上であり、また、例えば、0.5質量%以下である。
【0181】
シロキサン系濡れ剤の含有量が、上記下限以上または上記上限以下であれば、第2ヒートシール層4がワックスを、上記した所定の割合で含んでいても、第2ヒートシール層4に対する密着性を向上させることができ、第2ヒートシール層4に、第3ヒートシール層5を配置(積層)させることができる。
【0182】
そして、第3樹脂組成物は、第3樹脂成分(具体的には、第3樹脂成分のエマルション)、ワックスおよびシロキサン系濡れ剤を、上記した割合で混合および撹拌することにより、得られる。
【0183】
混合方法としては、特に制限されず、例えば、一括混合でもよく、逐次混合でもよい。
【0184】
また、撹拌条件として、撹拌温度は、例えば、20℃以上であり、また、例えば、60℃以下であり、また、撹拌時間は、例えば、0.2時間以上であり、また、例えば、1時間以下である。
【0185】
これにより、第3樹脂組成物(具体的には、第3樹脂組成物のエマルション)が得られる。
【0186】
そして、第2ヒートシール層4の一方面の一部に第3ヒートシール層5を配置(積層)するには、まず、上記したように、基材2に、第1ヒートシール層3、第2ヒートシール層4を順次積層する。
【0187】
次いで、第2ヒートシール層4の一方面の一部に、第3ヒートシール層5を配置(積層)する。
【0188】
第2ヒートシール層4の一方面の一部に、第3ヒートシール層5を配置(積層)するには、第2ヒートシール層4の一方面(表面)の一部に、第3樹脂組成物(具体的には、第3樹脂組成物のエマルション)を塗布し、乾燥させる。
【0189】
塗布方法および塗布条件は、上記した第1樹脂組成物(具体的には、第1樹脂組成物のエマルション)を塗布の塗布方法および塗布条件と同様である。
【0190】
これにより、第2ヒートシール層4の一方面の一部に、第3ヒートシール層5を配置(積層)する。そして、基材2と、第1ヒートシール層3と、第2ヒートシール層4と、第3ヒートシール層5とを順に備える積層体1が得られる。
【0191】
第3ヒートシール層5の厚みは、例えば、1μm以上、好ましくは、2μm以上、より好ましくは、4μm以上であり、また、例えば、30μm以下、好ましくは、10μm以下、より好ましくは、5μm以下である。
【0192】
積層体1が、さらに、第3ヒートシール層5を備えれば、2層目に印刷された文字や模様が3層目のヒートシール層によって保護される事で、外力によって消失しにくいという利点がある。
【0193】
また、上記した説明では、積層体1は、2つのヒートシール層(図1参照)、または、3つのヒートシール層(図3および図4参照)を備えたが、ヒートシール層の数は特に限定されず、積層体1は、さらに、ヒートシール層を備えることもできる。具体的には、積層体1は、4つ以上のヒートシール層を備えることもできる。
【0194】
このような場合には、第3ヒートシール層5の一方面の一部に配置される4層目のヒートシール層(第4ヒートシール層とする(図示せず)。)の処方は、第2樹脂組成物の処方と同様の処方となり、第4ヒートシール層の一方面の一部に配置される5層目のヒートシール層(第5ヒートシール層とする(図示せず)。)の処方は、第3樹脂組成物の処方と同様の処方となる。
【0195】
すなわち、2n+2(nは、1以上の整数)層目のヒートシール層の処方は、第2樹脂組成物の処方と同様の処方となり、2n+3(nは、1以上の整数)層目のヒートシール層の処方は、第3樹脂組成物の処方と同様の処方となる。
【実施例】
【0196】
以下の記載において用いられる配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなどの具体的数値は、上記の「発明を実施するための形態」において記載されている、それらに対応する配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなど該当記載の上限値(「以下」、「未満」として定義されている数値)または下限値(「以上」、「超過」として定義されている数値)に代替することができる。また、以下の記載において特に言及がない限り、「部」および「%」は質量基準である。
【0197】
1. 成分の詳細
各実施例および各比較例で用いた各成分を以下に記載する。
【0198】
S830:エチレン・アクリル酸共重合体のエマルション、体積平均粒子径0.3〜0.4μm、融点78℃、固形分濃度42%、三井化学製
S420:エチレン・メタクリル酸共重合体のエマルション、体積平均粒子径0.7μm、融点92℃、固形分濃度42%、三井化学製
LS460:ポリエーテル変性シロキサン、楠本化成社製
BYK307:ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、BYK社製
サーフィノール465:アセチレングリコール系、日信化学工業社製
2.第1樹脂組成物の調製
調製例1
S830(エチレン・アクリル酸共重合体のエマルション)と、N−オレイルパルミトアミドとを、表1の配合処方に従って混合し、温度100〜180℃、圧力0.2〜0.5MPaの条件下、3〜6時間攪拌し、その後、室温まで冷却することで、第1樹脂組成物のエマルションを得た。
【0199】
調製例2〜調製例7
配合処方を、表1の記載に従って変更した以外は、調製例1と同様に処理して、第1樹脂組成物のエマルションを得た。
【0200】
なお、表1中、「固形分」とは、第1樹脂成分(第1エチレン・不飽和カルボン酸共重合体)のみの質量%を示す。
3.第2樹脂組成物の調製
調製例8
S420(エチレン・メタクリル酸共重合体のエマルション)とN−オレイルパルミトアミドとを、表1の配合処方に従って混合し、温度100〜180℃、圧力0.2〜0.5MPaの条件下、3〜6時間攪拌し、室温まで冷却した。その後、濡れ剤(シロキサン系濡れ剤)として、LS460(ポリエーテル変性シロキサン)を添加し、室温で30分攪拌して、第2樹脂組成物のエマルションを得た。
【0201】
調製例9〜調製例17
配合処方を、表1の記載に従って変更した以外は、調製例8と同様に処理して、第2樹脂組成物のエマルションを得た。
【0202】
なお、表1中、「固形分」とは、第2樹脂成分(第2エチレン・不飽和カルボン酸共重合体)のみの質量%を示す。
4.積層体の製造
実施例1
調製例1の第1樹脂組成物のエマルションを、アルミニウム基板(UACJ製箔社製軟質Al、厚さ40μm)の一方面に、乾燥後の塗膜厚さが2〜4μmとなるようにバーコーターを用いて塗布した。その後、120℃で乾燥させ、第1ヒートシール層を形成した。
【0203】
次いで、調製例8の第2樹脂組成物のエマルションを、第1ヒートシール層の一方面の一部に、乾燥後の塗膜厚さが2〜4μmとなるようにバーコーターを用いて塗布した。具体的には、第1ヒートシール層の一方面の0%超過50%にマスクを配置し、マスクが配置されていない面に、第2樹脂組成物のエマルションを塗布した。その後、120℃で乾燥させ、第2ヒートシール層を形成した。
【0204】
これにより、積層体を得た。
【0205】
なお、第1ヒートシール層に対する第2ヒートシール層の被覆率は、75%であった。
【0206】
実施例2〜実施例8、比較例1〜比較例7
配合処方を、表1の記載に従って変更した以外は、実施例1と同様に処理して、積層体を得た。
5.評価
(摩擦性能)
各実施例および各比較例について、アルミニウム基板に、第1ヒートシール層を形成して得られた第2ヒートシール層を配置する前の積層体を2つ用意し、摩擦試験機(東洋精機社製)を用いて、速度100mm/minで、互いの第1ヒートシール層が接触するように、2つの積層体を摩擦させることで動摩擦係数を測定した。
【0207】
また、第2ヒートシール層を形成した後の積層体についても、同様に動摩擦係数を測定した。
【0208】
摩擦性能に関して次の基準で優劣を評価した。その結果を表1に示す。
○:動摩擦係数が0.3以下であった。
△:動摩擦係数が0.3を超過し、0.6以下であった。
×:動摩擦係数が、0.61以上であった。
【0209】
(第1ヒートシール層に対する第2樹脂組成物(具体的には、第2樹脂組成物のエマルション)の塗布性)
各実施例および各比較例について、第2樹脂組成物のエマルションの塗布時に、第2樹脂組成物のエマルションのはじきの有無を外観の確認によって判断した。
【0210】
塗布性に関して次の基準で優劣を評価した。その結果を表1に示す。
○:ハジキは観測されなかった。
△:ハジキの発生面積が1cm以下であった。
×:ハジキの発生面積が1cmを超過した。
【0211】
(ヒートシール強度)
各実施例および各比較例について、積層体を2つ用意し、互いの第2ヒートシール層が接触するように、2つの積層体を貼り合わせて、150℃、0.1秒、2kg/cm条件でヒートシールした。その後、T字モードでヒートシール強度を引っ張り強度測定機(島津製作所製オートグラフ)によって測定した。
【0212】
具体的には、100mm/minの条件で、一の積層体を、他の積層体から90°で剥離した。
【0213】
ヒートシール強度に関して次の基準で優劣を評価した。その結果を表1に示す。
○:ヒートシール強度が5.0N/15mm以上であった。
△:ヒートシール強度が2.5N/15mm以上5.0N/15mm未満であった。
×:ヒートシール強度が2.5N/15mm未満であった。
【0214】
【表1】
【符号の説明】
【0215】
1 積層体
2 基材
3 第1ヒートシール層
4 第2ヒートシール層
5 第3ヒートシール層
図1
図2
図3