特開2020-199795(P2020-199795A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 本田技研工業株式会社の特許一覧
<>
  • 特開2020199795-車両及び駆動ユニット 図000003
  • 特開2020199795-車両及び駆動ユニット 図000004
  • 特開2020199795-車両及び駆動ユニット 図000005
  • 特開2020199795-車両及び駆動ユニット 図000006
  • 特開2020199795-車両及び駆動ユニット 図000007
  • 特開2020199795-車両及び駆動ユニット 図000008
  • 特開2020199795-車両及び駆動ユニット 図000009
  • 特開2020199795-車両及び駆動ユニット 図000010
  • 特開2020199795-車両及び駆動ユニット 図000011
  • 特開2020199795-車両及び駆動ユニット 図000012
  • 特開2020199795-車両及び駆動ユニット 図000013
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-199795(P2020-199795A)
(43)【公開日】2020年12月17日
(54)【発明の名称】車両及び駆動ユニット
(51)【国際特許分類】
   B60K 1/00 20060101AFI20201120BHJP
【FI】
   B60K1/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2019-106189(P2019-106189)
(22)【出願日】2019年6月6日
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002505
【氏名又は名称】特許業務法人航栄特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小長光 博之
(72)【発明者】
【氏名】西尾 仁志
(72)【発明者】
【氏名】村上 友厚
【テーマコード(参考)】
3D235
【Fターム(参考)】
3D235AA01
3D235BB06
3D235BB12
3D235BB20
3D235CC12
3D235CC13
3D235DD12
3D235DD17
3D235FF43
3D235HH02
3D235HH61
(57)【要約】
【課題】車体組立て時などにユニット側接続部を保護することができる車両、及び駆動ユニットを提供する。
【解決手段】車両1は、ユニットルーム20と、ユニットルーム20に配置される電動機制御装置25と、を備える。電動機制御装置25は、電動機制御装置25の上面25aに配置され、ケーブル側接続部51が接続されるユニット側接続部26と、ユニット側接続部26を車幅方向から挟むように配置される一対のリブ27、28と、を備える。一対のリブ27、28は、車幅方向において、車幅方向において対向する前端部27a、28a間の距離Lf及び車幅方向において対向する後端部27b、28b間の距離Lrが、それぞれ車幅方向において対向する中央部27c、28c間の距離Lmよりも短くなるように構成されている。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に設けられるユニットルームと、
該ユニットルームに配置される駆動ユニットと、を備える車両であって、
前記駆動ユニットは、
前記駆動ユニットの上面に配置され、ケーブル側接続部が接続されるユニット側接続部と、
前記ユニット側接続部を車幅方向から挟むように配置される一対のリブと、を備え、
前記一対のリブは、
それぞれ前端部と、後端部と、前後方向において前記前端部と前記後端部の中間に位置する中央部と、を備え、
前記車幅方向において対向する前記前端部間の距離及び前記車幅方向において対向する前記後端部間の距離が、前記車幅方向において対向する前記中央部間の距離よりも短くなるように構成されている、車両。
【請求項2】
請求項1に記載の車両であって、
前記ユニット側接続部は、前記前後方向の長さよりも前記車幅方向の長さが長く、
前記一対のリブの前記前端部間の距離は、前記ユニット側接続部の前記車幅方向の長さと同じ、若しくは前記ユニット側接続部の前記車幅方向の長さよりも長くなるように構成されている、車両。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の車両であって、
前記ユニットルームは、前記車両の前方に設けられ、
前記ユニット側接続部は、前記前後方向において前記駆動ユニットの中央部よりも前方に配置され、
前記一対のリブの高さは、前記ユニット側接続部の高さと同じ、若しくは前記ユニット側接続部の高さよりも高くなるように構成されている、車両。
【請求項4】
請求項3に記載の車両であって、
前記一対のリブ及び前記ユニット側接続部が形成された接続部配置領域においては、前記一対のリブの前記前端部側で高さが最も低くなるように下方に傾斜又は湾曲し、
前記接続部配置領域のさらに前方には、下方に傾斜又は湾曲する前下がり面が設けられている、車両。
【請求項5】
請求項3又は4に記載の車両であって、
前記一対のリブ及び前記ユニット側接続部が形成された接続部配置領域には、少なくとも前記一対のリブの前記後端部間に、前記駆動ユニットの前記上面よりも高くなる段差部が設けられている、車両。
【請求項6】
請求項3〜5のいずれか1項に記載の車両であって、
前記駆動ユニットの前記上面に、前記ユニット側接続部を覆うカバーが設けられ、
前記一対のリブには、前記ユニット側接続部を挟んで両側に前記カバーを固定する固定部が設けられている、車両。
【請求項7】
請求項6に記載の車両であって、
前記カバーの内面は、前記ユニット側接続部から延伸するケーブルに接触し、前記ケーブルの延伸方向を変化させる、車両。
【請求項8】
請求項6又は7に記載の車両であって、
前記カバーは、
前記カバーの上面である天井部と、
該天井部の外縁から下方に延び、前記一対のリブよりも外側に位置するカバー側壁部と、
前記天井部から下方に延び、前記一対のリブよりも内側に位置する補強リブと、を備え、
前記補強リブの下端部及び前記カバー側壁部の下端部は、前記一対のリブの上端部よりも下方に位置する、車両。
【請求項9】
請求項8に記載の車両であって、
前記カバー側壁部と前記駆動ユニットの前記上面との距離は、後側よりも前側の方が大きい、車両。
【請求項10】
車両に設けられるユニットルームと、
該ユニットルームに配置される駆動ユニットと、を備える車両であって、
前記駆動ユニットは、
前記駆動ユニットの側面に配置され、ケーブル側接続部が接続されるユニット側接続部と、
前記ユニット側接続部を車幅方向から挟むように配置される一対のリブと、を備え、
前記一対のリブは、
それぞれ下端部と、上端部と、上下方向において前記下端部と前記上端部の中間に位置する中央部と、を備え、
前記車幅方向において対向する前記下端部間の距離及び前記車幅方向において対向する前記上端部間の距離が、前記車幅方向において対向する前記中央部間の距離よりも短くなるように構成されている、車両。
【請求項11】
車両を駆動する駆動ユニットであって、
前記駆動ユニットは、
前記駆動ユニットの上面に配置され、ケーブル側接続部が接続されるユニット側接続部と、
前記ユニット側接続部を車幅方向から挟むように配置される一対のリブと、を備え、
前記一対のリブは、
それぞれ前端部と、後端部と、前後方向において前記前端部と前記後端部の中間に位置する中央部と、を備え、
前記車幅方向において対向する前記前端部間の距離及び前記車幅方向において対向する前記後端部間の距離が、前記車幅方向において対向する前記中央部間の距離よりも短くなるように構成されている、駆動ユニット。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケーブルが接続される駆動ユニットを備える車両、及び駆動ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、電力制御装置の筺体の上面後方に設けられた電圧コネクタを車両衝突時に保護するため、車両前方から見て電圧コネクタのそれぞれの側方に位置するように一対の突起を配置することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018−114898号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載の構成は、車両衝突時に駆動ユニットの接続部を保護するものであって、ケーブル側接続部をユニット側接続部へ接続する前の車体組立て時などにおけるユニット側接続部の保護については考慮されていない。このため、作業者がユニット側接続部に手を付いたり工具が触れたりして、ユニット側接続部、及びユニット側接続部が形成される基盤が破損してしまうおそれがある。
【0005】
本発明は、車体組立て時などにユニット側接続部を保護することができる車両、及び駆動ユニットを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、
車両に設けられるユニットルームと、
該ユニットルームに配置される駆動ユニットと、を備える車両であって、
前記駆動ユニットは、
前記駆動ユニットの上面に配置され、ケーブル側接続部が接続されるユニット側接続部と、
前記ユニット側接続部を車幅方向から挟むように配置される一対のリブと、を備え、
前記一対のリブは、
それぞれ前端部と、後端部と、前後方向において前記前端部と前記後端部の中間に位置する中央部と、を備え、
前記車幅方向において対向する前端部間の距離及び前記車幅方向において対向する後端部間の距離が、前記車幅方向において対向する中央部間の距離よりも短くなるように構成されているものである。
【0007】
本発明は、
車両に設けられるユニットルームと、
該ユニットルームに配置される駆動ユニットと、を備える車両であって、
前記駆動ユニットは、
前記駆動ユニットの側面に配置され、ケーブル側接続部が接続されるユニット側接続部と、
前記ユニット側接続部を車幅方向から挟むように配置される一対のリブと、を備え、
前記一対のリブは、
それぞれ下端部と、上端部と、上下方向において前記下端部と前記上端部の中間に位置する中央部と、を備え、
前記車幅方向において対向する前記下端部間の距離及び前記車幅方向において対向する前記上端部間の距離が、前記車幅方向において対向する前記中央部間の距離よりも短くなるように構成されているものである。
【0008】
本発明は、
車両を駆動する駆動ユニットであって、
前記駆動ユニットは、
前記駆動ユニットの上面に配置され、ケーブル側接続部が接続されるユニット側接続部と、
前記ユニット側接続部を車幅方向から挟むように配置される一対のリブと、を備え、
前記一対のリブは、
それぞれ前端部と、後端部と、前後方向において前記前端部と前記後端部の中間に位置する中央部と、を備え、
前記車幅方向において対向する前記前端部間の距離及び前記車幅方向において対向する前記後端部間の距離が、前記車幅方向において対向する前記中央部間の距離よりも短くなるように構成されている。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ユニット側接続部を車幅方向から挟むように配置される一対のリブにより、ケーブル側接続部をユニット側接続部へ接続する前の車体組立て時などに、作業者がユニット側接続部に手を付いたり工具が触れたりして、ユニット側接続部、及びユニット側接続部が形成される電動機制御装置内部の基盤が破損してしまうことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態の車両の全体構造を示す概略側面図である。
図2図1の車両のエンジンルーム内の構成を示す概略平面図である。
図3図2のA−A線の断面斜視図である。
図4図2のB−B線の断面図である。
図5】ユニット側接続部にケーブルが接続されている状態を示す電動機制御装置の上部の斜視図である。
図6】ユニット側接続部にケーブルが接続されていない状態を示す電動機制御装置の上部の斜視図である。
図7】ユニット側接続部とその周辺の構造を示す平面図である。
図8図2のC−C線の断面図である。
図9A】変形例におけるユニット側接続部及び一対のリブの配置を示す側面図である。
図9B】変形例におけるユニット側接続部及び一対のリブの配置を示す平面図である。
図9C】変形例におけるユニット側接続部及び一対のリブの配置を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明に係る車両及び駆動ユニットの一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとし、以下の説明において、前後、左右、上下は、車両の操縦者から見た方向に従い記載し、また、図面に車両の前方をFr、後方をRr、左側をL、右側をR、上方をU、下方をD、として示す。
【0012】
図1に示すように、本実施形態の車両1は、ダッシュパネル2により車室10とその前方のユニットルーム20とに区画形成されている。車室10には、前部座席11及び後部座席12が設けられている。後部座席12の後方におけるフロアパネル3の下方には、バッテリ30が設けられている。
【0013】
図2に示すように、ユニットルーム20には、エンジン21、変速機23、電動機制御装置25、等が収容されている。電動機制御装置25の電力入力部60には、車両後部のバッテリ30から延びる高電圧ケーブル40が接続されている。電動機制御装置25は、例えばインバータ、コンバータである。
【0014】
図3図7に示すように、電動機制御装置25の上面には、ユニットルーム20内に配索されたケーブル50のケーブル側接続部51が接続されるユニット側接続部26と、ユニット側接続部26を車幅方向から挟むように配置される円弧状の一対のリブ27、28と、が設けられている。
【0015】
図7に示すように、一対のリブ27、28は、それぞれ前端部27a、28aと、後端部27b、28bと、前後方向において前端部27a、28aと後端部27b、28bの中間に位置する中央部27c、28cと、を備える。一対のリブ27、28は、前端部27a、28a間及び後端部27b、28b間にそれぞれ隙間が設けられ、車幅方向で対向する前端部27a、28a間の距離Lf及び車幅方向で対向する後端部27b、28b間の距離Lrが、車幅方向で対向する中央部27c、28c間の距離Lmよりも短くなるように構成されている。言い換えると、一対のリブ27、28は、それぞれ略円弧形状を有し、ユニット側接続部26を挟んで車幅方向に対向するように配置される。一対のリブ27、28の中央部27c、28cとユニット側接続部26との間にも、所定の隙間が設けられている。
【0016】
上記構成によれば、ユニット側接続部26を車幅方向から挟むように配置される一対のリブ27、28により、ケーブル側接続部51をユニット側接続部26へ接続する前の車体組立て時などに、作業者がユニット側接続部26に手を付いたり工具が触れたりして、ユニット側接続部26及びユニット側接続部26が形成される電動機制御装置25内部の基盤が破損してしまうことを防止できる。また、一対のリブ27、28の前端部27a、28a間、及び後端部27b、28b間に隙間を設けることにより、ケーブル側接続部51を差し込む際にケーブル側接続部51とリブ27、28との干渉を抑制できるとともに、雨水や、メンテナンス時の冷却水、オイル等の液体がユニット側接続部26の周囲に溜まることを防止し、ユニット側接続部26の劣化や液体が介在することによる電気的なショートなどの不具合を防止できる。さらに、一対のリブ27、28は、前端部27a、28a間の距離Lf及び後端部27b、28b間の距離Lrがそれぞれ中央部27c、28c間の距離Lmよりも短くなるように、円弧形状に形成されているのでリブ27、28の剛性が高くなり、荷重が作用しても適切にケーブル側接続部51を保護することができる。
【0017】
また、ユニット側接続部26は、前後方向の長さDよりも車幅方向の長さWが長くなっており、一対のリブ27、28の前端部27a、28a間の距離Lfは、ユニット側接続部26の車幅方向の長さWと同じ、若しくはユニット側接続部26の車幅方向の長さWよりも長くなるように構成されている。このように、一対のリブ27、28の前端部27a、28a間の距離Lfがユニット側接続部26の車幅方向の長さWと同じ、若しくはそれよりも長く構成されているため、一対のリブ27、28の中央部27c、28c間の距離Lmはユニット側接続部26の車幅方向の長さWよりも当然長くなる。したがって、作業者がケーブル側接続部51を長手方向に支持しながら接続作業をしてもリブ27、28と指との接触を回避できる。
【0018】
図2に示すように、ユニット側接続部26は、車両1の前後方向において電動機制御装置25の中央部よりも前方に配置されており、図8に示すように、一対のリブ27、28の高さHpは、ユニット側接続部26の高さHcと同じ、若しくはユニット側接続部26の高さよりも高くなるように構成されている。この構成によれば、ユニット側接続部26の位置が電動機制御装置25の中央部よりも前方にあることで、車体組立て時における作業性が良い反面、ユニット側接続部26に作業者が手を付きやすくなる。しかし、ユニット側接続部26の両側に一対のリブ27、28が配置されていることで作業性とユニット側接続部26の保護とを両立できる。また、一対のリブ27、28の高さHpがユニット側接続部26の高さHcと同じ、若しくはそれより高くなるように構成されているため、ユニット側接続部26の破損を効果的に防止できる。
【0019】
図4図7に示すように、一対のリブ27、28及びユニット側接続部26が形成された接続部配置領域29においては、一対のリブ27、28の前端部27a、28a側で高さが最も低くなるように下方に傾斜又は湾曲しており、接続部配置領域29のさらに前方には、下方に湾曲して傾斜する前下がり面29aが設けられている。また、接続部配置領域29には、電動機制御装置25の上面25aよりも高くなる段差部29bが設けられている。なお、この段差部29bは、少なくとも一対のリブ27、28の後端部27b、28b間に設けられていればよく、本実施形態のように接続部配置領域29を囲むように全周に亘って設けられていてもよい。
【0020】
上記構成によれば、接続部配置領域29においては、一対のリブ27、28の前端部27a、28a側で高さが最も低くなるように下方に傾斜又は湾曲し、接続部配置領域29のさらに前方には前下がり面29aが設けられているので、液体が接続部配置領域29に溜まることを防止できる。また、接続部配置領域29には、少なくとも一対のリブ27、28の後端部27b、28b間に、電動機制御装置25の上面よりも高くなる段差部29bが設けられているので、液体が一対のリブの後端部27b、28b間の隙間から接続部配置領域29に浸入するのを防止できる。
【0021】
図2図4に示すように、電動機制御装置25の上面25aには、ユニット側接続部26を覆うカバー55が設けられている。図5図8に示すように、一対のリブ27、28には、ユニット側接続部26を挟んで両側にカバー55を固定する固定部27d、28dが設けられている。この構成によれば、ケーブル側接続部51をユニット側接続部26に接続した後、図3及び図4に示すように、一対のリブ27、28にカバー55を固定することにより、衝突時や飛び石などの外力によって両接続部26、51が損傷することを防止できる。また、カバー55が撓んでもカバー55の下に配置されるリブ27、28によってユニット側接続部26の近傍の剛性が保たれるため、ユニット側接続部26に過大な荷重が作用するのを抑制できる。また、カバー55を固定する固定部27d、28dを一対のリブ27、28に設けるため、固定部27d、28dの剛性を確保しやすく、剛性が必要な固定部27d、28dを新たに設ける必要がない。
【0022】
図3及び図4に示すように、カバー55の内面55aは、ユニット側接続部26から延伸するケーブル50に接触し、ケーブル50の延伸方向を変化させている。この構成によれば、ケーブル50を固定するホルダ、クリップ等を別途必要としないので、部品点数を増やさずにケーブル50の延伸方向を変化させることができ、衝突時などにホルダ、クリップ等などのエッジによる損傷を防止できる。また、ホルダ、クリップ等でケーブル50を固定する場合に比べて、ユニット側接続部26から最短距離で延伸方向を変化させることが可能であるためケーブル50の長さを短くできる。
【0023】
図3に示すように、カバー55は、カバー55の上面である天井部56と、天井部56の外縁から下方に延び、一対のリブ27、28よりも外側に位置するカバー側壁部57と、天井部56から下方に延び、一対のリブ27、28よりも内側に位置する補強リブ58と、を備える。補強リブ58の下端部58a及びカバー側壁部57の下端部57aは、一対のリブ27、28の上端部27e、28eよりも下方に位置する。このように、カバー側壁部57よりも内側に補強リブ58を設けることでカバー55の剛性を向上できる。特にカバー55を樹脂で成型する場合は、熱による変形や振動による放射音を防止できる。また、一対のリブ27、28があることで、カバー55を組付ける時に位置合わせが容易となる。さらに、補強リブ58の下端部58a及びカバー側壁部57の下端部57aが、一対のリブ27、28の上端部27e、28eよりも下方に位置することでラビリンス構造を構成できる。これにより、水や雪、飛び石が入りにくくなり、ユニット側接続部26の耐久性を向上できる。
【0024】
図4に示すように、カバー側壁部57と電動機制御装置25の上面25aとの距離は、後側よりも前側の方が大きい。言い換えると、前側のカバー側壁部57と電動機制御装置25の上面25aとの距離Hfは、後側のカバー側壁部57と電動機制御装置25の上面25aとの距離Hrよりも大きい。この構成により、カバー55の後方からは液体が入りにくく、前方から液体が抜けやすくなるため、カバー55の内部に液体が溜まることを抑制し、ユニット側接続部26の劣化を防止できる。
【0025】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
【0026】
例えば、上記実施形態では、ユニット側接続部26が電動機制御装置25の上面25aに配置されているが、図9A図9Cに例示する変形例のように、ユニット側接続部26は、電動機制御装置25の前面25bに配置されてもよい。この場合、一対のリブ27、28は、ユニット側接続部26を車幅方向から挟むように前面25bに配置され、それぞれ下端部27f、28fと、上端部27g、28gと、上下方向において下端部7f、28fと上端部27g、28gの中間に位置する中央部27h、28hと、を備える。一対のリブ27、28は、車幅方向で対向する下端部27f、28f間の距離Ld及び車幅方向で対向する上端部27g、28g間の距離Luが、車幅方向で対向する中央部27h、28h間の距離Lmよりも短くなるように構成される。
【0027】
上記変形例によれば、ユニット側接続部26を車幅方向から挟むように配置される一対のリブ27、28により、ケーブル側接続部51をユニット側接続部26へ接続する前の車体組立て時などに、作業者がユニット側接続部26に手を付いたり工具が触れたりして、ユニット側接続部26及びユニット側接続部26が形成される電動機制御装置25内部の基盤が破損してしまうことを防止できる。また、一対のリブ27、28に隙間を設けることにより、ケーブル側接続部51を差し込む際にケーブル側接続部51とリブ27、28との干渉を抑制できるとともに、雨水や、メンテナンス時の冷却水、オイル等の液体がユニット側接続部26の周囲に溜まることを防止し、ユニット側接続部26の劣化や液体が介在することによる電気的なショートなどの不具合を防止できる。さらに、一対のリブ27、28は、下端部27f、28f間の距離Ld及び上端部27g、28g間の距離Luがそれぞれ中央部27h、28h間の距離よりも短くなるように、円弧形状にすることでリブ27、28の剛性が高くなり、荷重が作用しても適切にケーブル側接続部51を保護することができる。
【0028】
また、上記実施形態では、車室10の前方に配置されたユニットルーム20に電動機制御装置25が設けられていたが、車室10の後方にユニットルーム20が配置され、このユニットルーム20に電動機制御装置25が設けられてもよい。この場合、ユニット側接続部26が電動機制御装置25の中央部よりも後方に配置されていることが好ましく、接続部配置領域29では一対のリブ27、28の後端部27b、28b側で高さが最も低くなるように下方に傾斜又は湾曲し、接続部配置領域のさらに後方には後下がり面が設けられていることが好ましい。さらに、少なくとも一対のリブ27、28の前端部27a、28a間に、電動機制御装置25の上面よりも高くなる段差部29bが設けられていることが好ましい。
【0029】
また、上記実施形態では、一対のリブ27、28が円弧形状に形成されているが、一対のリブ27、28の形状を例えば略U字形状にしてもよい。この場合も、一対のリブ27、28の剛性が高くなるので、荷重が作用しても適切にユニット側接続部26及びユニット側接続部26が形成される基盤を保護することができる。
【0030】
また、上記実施形態では、接続部配置領域29の前下がり面29aが湾曲して傾斜しているが、湾曲せず直線的に傾斜していてもよい。
【0031】
また、上記実施形態では、駆動ユニットの例として電動機制御装置を示したが、駆動ユニットは、ケーブルが接続されるその他の車載機器であってもよい。
【0032】
本明細書には少なくとも以下の事項が記載されている。なお、括弧内には、上記した実施形態において対応する構成要素等を示しているが、これに限定されるものではない。
【0033】
(1)車両(車両1)に設けられるユニットルーム(ユニットルーム20)と、
該ユニットルームに配置される駆動ユニット(電動機制御装置25)と、を備える車両であって、
前記駆動ユニットは、
前記駆動ユニットの上面(上面25a)に配置され、ケーブル側接続部(ケーブル側接続部51)が接続されるユニット側接続部(ユニット側接続部26)と、
前記ユニット側接続部を車幅方向から挟むように配置される一対のリブ(リブ27、28)と、を備え、
前記一対のリブは、
それぞれ前端部(前端部27a、28a)と、後端部(後端部27b、28b)と、前後方向において前記前端部と前記後端部の中間に位置する中央部(中央部27c、28c)と、を備え、
前記車幅方向において対向する前記前端部間の距離(距離Lf)及び前記車幅方向において対向する前記後端部間の距離(距離Lr)が、前記車幅方向において対向する前記中央部間の距離(距離Lm)よりも短くなるように構成されている、車両。
【0034】
(1)によれば、ユニット側接続部を車幅方向から挟むように配置される一対のリブにより、ケーブル側接続部をユニット側接続部へ接続する前の車体組立て時などに、作業者がユニット側接続部に手を付いたり工具が触れたりして、ユニット側接続部及びユニット側接続部が形成される基盤が破損してしまうことを防止して、ケーブル側接続部、及びユニット側接続部が形成される基盤を保護することができる。
また、一対のリブは、前端部間の距離及び後端部間の距離が中央部間の距離よりも短くなるように、円弧形状、又は略U字形状にすることでリブの剛性が高くなり、荷重が作用しても適切にケーブル側接続部を保護することができる。
さらに、一対のリブの前端部及び後端部に隙間を設けることにより、雨水や、メンテナンス時の冷却水、オイル等の液体がユニット側接続部の周囲に溜まることを防止し、ユニット側接続部の劣化を防止できる。
【0035】
(2) (1)に記載の車両であって、
前記ユニット側接続部は、前記前後方向の長さ(長さD)よりも前記車幅方向の長さ(長さW)が長く、
前記一対のリブの前記前端部間の距離は、前記ユニット側接続部の前記車幅方向の長さと同じ、若しくは前記ユニット側接続部の前記車幅方向の長さよりも長くなるように構成されている、車両。
【0036】
(2)によれば、一対のリブの前端部間の距離がユニット側接続部の車幅方向の長さと同じ、若しくはユニット側接続部の車幅方向の長さよりも長くなるように構成されているため、一対のリブの中央部間の距離はユニット側接続部の車幅方向の長さよりも当然長くなる。したがって、作業者がケーブル側接続を長手方向に支持しながら接続作業をしてもリブと指との接触を回避できる。
【0037】
(3) (1)又は(2)に記載の車両であって、
前記ユニットルームは、前記車両の前方に設けられ、
前記ユニット側接続部は、前記前後方向において前記駆動ユニットの中央部よりも前方に配置され、
前記一対のリブの高さ(高さHp)は、前記ユニット側接続部の高さ(高さHc)と同じ、若しくは前記ユニット側接続部の高さよりも高くなるように構成されている、車両。
【0038】
(3)によれば、ユニット側接続部の位置が前方にあることで、車体組立て時における作業性が良いものの作業者が手を付きやすいため、一対のリブを配置することで作業性とユニット側接続部の保護を両立できる。また、一対のリブの高さがユニット側接続部と同じ、若しくはユニット側接続部の高さよりも高くなるように構成されているため、ユニット側接続部の破損を防止できる。
【0039】
(4) (3)に記載の車両であって、
前記一対のリブ及び前記ユニット側接続部が形成された接続部配置領域(接続部配置領域29)においては、前記一対のリブの前記前端部側で高さが最も低くなるように下方に傾斜又は湾曲し、
前記接続部配置領域のさらに前方には、下方に傾斜又は湾曲する前下がり面(前下がり面29a)が設けられている、車両。
【0040】
(4)によれば、接続部配置領域においては、一対のリブの前端部側で高さが最も低くなるように下方に傾斜又は湾曲し、接続部配置領域のさらに前方には前下がり面が設けられているので、液体が接続部配置領域に溜まることを防止できる。
【0041】
(5) (3)又は(4)に記載の車両であって、
前記一対のリブ及び前記ユニット側接続部が形成された接続部配置領域(接続部配置領域29)には、少なくとも前記一対のリブの前記後端部間に、前記駆動ユニットの前記上面よりも高くなる段差部(段差部29b)が設けられている、車両。
【0042】
(5)によれば、接続部配置領域には、少なくとも一対のリブの後端部間に、駆動ユニットの上面よりも高くなる段差部が設けられているので、液体が一対のリブの後端部間の隙間から接続部配置領域に浸入するのを防止できる。
【0043】
(6) (3)〜(5)のいずれかに記載の車両であって、
前記駆動ユニットの前記上面に、前記ユニット側接続部を覆うカバー(カバー55)が設けられ、
前記一対のリブには、前記ユニット側接続部を挟んで両側に前記カバーを固定する固定部(固定部27d、28d)が設けられている、車両。
【0044】
(6)によれば、ケーブル側接続部をユニット側接続部に接続した後、衝突時や飛び石などの外力によって両接続部が損傷することを防止できる。このとき、カバーがたわんでもカバーの下に配置されるリブによってユニット側接続部の近傍の剛性が保たれるため、ユニット側接続部に過大な荷重が作用するのを抑制できる。また、カバーを固定する固定部を一対のリブに設けるため、固定部の剛性を確保しやすく、剛性が必要な固定部を新たに設けることがない。
【0045】
(7) (6)に記載の車両であって、
前記カバーの内面(内面55a)は、前記ユニット側接続部から延伸するケーブルに接触し、前記ケーブルの延伸方向を変化させる、車両。
【0046】
(7)によれば、ケーブルを固定するホルダ、クリップ等を別途必要としないので、部品点数を増やさずにケーブルの延伸方向を変化させることができ、衝突時などにホルダ、クリップ等などのエッジによる損傷を防止できる。また、ホルダ、クリップ等でケーブルを固定する場合に比べて、ユニット側接続部から最短距離で延伸方向を変化させることが可能であるためケーブルの長さを短くできる。
【0047】
(8) (6)又は(7)に記載の車両であって、
前記カバーは、
前記カバーの上面である天井部(天井部56)と、
該天井部の外縁から下方に延び、前記一対のリブよりも外側に位置するカバー側壁部(カバー側壁部57)と、
前記天井部から下方に延び、前記一対のリブよりも内側に位置する補強リブ(補強リブ58)と、を備え、
前記補強リブの下端部(下端部58a)及び前記カバー側壁部の下端部(下端部57a)は、前記一対のリブの上端部(上端部27e、28e)よりも下方に位置する、車両。
【0048】
(8)によれば、カバー側壁部よりも内側に補強リブを設けることでカバーの剛性を向上できる。特にカバー樹脂で成型する場合は、熱による変形や振動による放射音を防止できる。また、一対のリブがあることで、カバーを組付ける時に位置合わせが容易となる。さらに、補強リブの下端部及びカバー側壁部の下端部は、一対のリブの上端部よりも下方に位置することでラビリンス構造を構成でき、水や雪、飛び石が入りにくくなるため、ユニット側接続部の耐久性を向上できる。
【0049】
(9) (8)に記載の車両であって、
前記カバー側壁部と前記駆動ユニットの前記上面との距離は、後側よりも前側の方が大きい、車両。
【0050】
(9)によれば、カバー側壁部と駆動ユニットの上面との距離は、後側よりも前側の方が大きいので、後方からは液体が入りにくく、前方から抜けやすい形状となる。これにより、カバーの内部に液体が溜まることを抑制でき、ユニット側接続部の劣化を防止できる。
【0051】
(10) 車両(車両1)に設けられるユニットルーム(ユニットルーム20)と、
該ユニットルームに配置される駆動ユニット(電動機制御装置25)と、を備える車両であって、
前記駆動ユニットは、
前記駆動ユニットの側面(前面25b)に配置され、ケーブル側接続部(ケーブル側接続部51)が接続されるユニット側接続部(ユニット側接続部26)と、
前記ユニット側接続部を車幅方向から挟むように配置される一対のリブ(リブ27、28)と、を備え、
前記一対のリブは、
それぞれ下端部(下端部27f、28f)と、上端部(上端部27g、28g)と、上下方向において前記下端部と前記上端部の中間に位置する中央部(中央部27h、28h)と、を備え、
前記車幅方向において対向する前記下端部間の距離(距離Ld)及び前記車幅方向において対向する前記上端部間の距離(距離Lu)が、前記車幅方向において対向する前記中央部間の距離(距離Lm)よりも短くなるように構成されている、車両。
【0052】
(10)によれば、ユニット側接続部を車幅方向から挟むように配置される一対のリブにより、ケーブル側接続部をユニット側接続部へ接続する前の車体組立て時などに、作業者がユニット側接続部に手を付いたり工具が触れたりして、ユニット側接続部及びユニット側接続部が形成される基盤が破損してしまうことを防止できる。
また、一対のリブは、前端部間の距離及び後端部間の距離が中央部間の距離よりも短くなるように、円弧形状、又は略U字形状にすることでリブの剛性が高くなり、荷重が作用しても適切にケーブル側接続部を保護することができる。
さらに、一対のリブの前端部及び後端部に隙間を設けることにより、雨水や、メンテナンス時の冷却水、オイル等の液体がユニット側接続部の周囲に溜まることを防止し、ユニット側接続部の劣化を防止できる。
【0053】
(11) 車両(車両1)を駆動する駆動ユニット(電動機制御装置25)であって、
前記駆動ユニットは、
前記駆動ユニットの上面(上面25a)に配置され、ケーブル側接続部(ケーブル側接続部51)が接続されるユニット側接続部(ユニット側接続部26)と、
前記ユニット側接続部を車幅方向から挟むように配置される一対のリブ(リブ27、28)と、を備え、
前記一対のリブは、
それぞれ前端部(前端部27a、28a)と、後端部(後端部27b、28b)と、前後方向において前記前端部と前記後端部の中間に位置する中央部(中央部27c、28c)と、を備え、
前記車幅方向において対向する前記前端部間の距離(距離Lf)及び前記車幅方向において対向する前記後端部間の距離(距離Lr)が、前記車幅方向において対向する前記中央部間の距離(距離Lm)よりも短くなるように構成されている、駆動ユニット。
【0054】
(11)によれば、ユニット側接続部を車幅方向から挟むように配置される一対のリブにより、ケーブル側接続部をユニット側接続部へ接続する前の車体組立て時などに、作業者がユニット側接続部に手を付いたり工具が触れたりして、ユニット側接続部及びユニット側接続部が形成される基盤が破損してしまうことを防止して、ケーブル側接続部、及びユニット側接続部が形成される基盤を保護することができる。
また、一対のリブは、前端部間の距離及び後端部間の距離が中央部間の距離よりも短くなるように、円弧形状、又は略U字形状にすることでリブの剛性が高くなり、荷重が作用しても適切にケーブル側接続部を保護することができる。
さらに、一対のリブの前端部及び後端部に隙間を設けることにより、雨水や、メンテナンス時の冷却水、オイル等の液体がユニット側接続部の周囲に溜まることを防止し、ユニット側接続部の劣化を防止できる。
【符号の説明】
【0055】
1 車両
20 ユニットルーム
25 電動機制御装置(駆動ユニット)
25a 上面
25b 前面(側面)
26 ユニット側接続部
27 リブ
27a 前端部
27b 後端部
27c 中央部
27d 固定部
27e 上端部
27f 下端部
27g 上端部
27h 中央部
28 リブ
28a 前端部
28b 後端部
28c 中央部
28e 上端部
28d 固定部
28f 下端部
28g 上端部
28h 中央部
29 接続部配置領域
29b 段差部
50 ケーブル
51 ケーブル側接続部
55 カバー
55a 内面
56 天井部
57 カバー側壁部
57a 下端部
58 補強リブ
58a 下端部
D ユニット側接続部の前後方向の長さ
W ユニット側接続部の車幅方向の長さ
Hc ユニット側接続部の高さ
Hp 一対のリブの高さ
Lf 前端部間の距離
Lm 中央部間の距離
Lr 後端部間の距離
Ld 下端部間の距離
Lu 上端部間の距離
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図9C