【課題】ストラットの折り畳み・組立作業を容易に行うことができるとともに、吊り能力を向上させることが可能なクレーンのストラット、クレーンのストラットの折り畳み方法、および、クレーンのストラットの組立方法を提供する。
【解決手段】フロントストラット2と連結部材4との連結が解除されて、連結部材4がリアストラット3から垂下される。その後、連結部材4のリアストラット3とは反対側の面がガイド部材5にガイドされることで、リアストラット3とフロントストラット2との間に連結部材4が挟まれながら、フロントストラット2の上にリアストラット3が載置される。
前記フロントストラットと前記連結部材との連結が解除された後に、前記リアストラットから垂下された前記連結部材の前記他端部が前記フロントストラットから離隔された状態で、前記他端部が前記ガイド部材よりも前記ブーム側に位置するまで前記リアストラットが起こされ、その後、前記リアストラットから垂下された前記連結部材の前記他端部が前記フロントストラットに近接された状態で、前記連結部材の前記面が前記ガイド部材に当接するまで前記リアストラットが倒されることを特徴とする請求項1に記載のクレーンのストラット。
前記ガイド部材は、前記連結部材の前記面に当接可能で、且つ、前記フロントストラットに対して回転自在なローラを有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のクレーンのストラット。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0013】
(タワークレーンの構成)
本実施形態のクレーンのストラット(ストラット)は、作業機械であるタワークレーンに設けられている。タワークレーン20の側面図である
図1に示すように、タワークレーン20は、クローラ式の下部走行体21に上部旋回体22が旋回可能に搭載された構成となっている。なお、タワークレーン20は、クローラ以外の移動手段(例えばホイール)を用いた移動式クレーンであってもよいし、移動手段を持たない固定式クレーンであってもよい。また、本発明の適用対象はタワークレーンに限定されず、例えば、ラッフィングクレーンに本発明を適用することも可能である。
【0014】
上部旋回体22は、旋回フレーム23と、タワー(ブーム)24と、ジブ25と、ガントリ26と、ストラット1と、下部スプレッダ28と、フック用ウインチ46と、ジブ起伏用ウインチ47と、ブーム起伏用ウインチ48と、カウンタウエイト29と、バックストップ30と、ジブバックストップ44と、を有している。
【0015】
旋回フレーム23は、旋回ベアリング(図示せず)を介して下部走行体21に取り付けられている。タワー24は、旋回フレーム23の前部に、旋回フレーム23に対して起伏可能に連結されている。タワー24の先端には、タワーキャップ24aが着脱可能に連結されている。タワーキャップ24aには、ブームガイライン39の一端が接続されている。
【0016】
ジブ25は、タワー24の腹面側(図中右側)においてタワーキャップ24aに回動可能に連結されている。ジブ25は、タワー24に対して起伏可能である。ジブ25の先端には、ジブポイントシーブ31が設けられている。このジブポイントシーブ31からは巻上ロープ32を介してフック33が吊り下げられている。巻上ロープ32は、タワーキャップ24aの背面側に連結された三角ガイド45に軸支されたシーブ、および、ジブポイントシーブ31に巻回されたうえで、フック33に巻回されている。
【0017】
ガントリ26は、旋回フレーム23の後部に取り付けられている。ストラット1は、側方からの平面視で三角形状であって、タワー24の背面側(図中左側)においてタワーキャップ24aに回動可能に連結されている。ストラット1は、フロントストラット2と、リアストラット3と、連結部材4とを有している。ストラット1の詳しい構成は後述する。フロントストラット2の先端とジブ25の先端とは、ジブガイライン34により連結されている。
【0018】
タワー24の下部背面側に取り付けたジブ起伏用下部スプレッダ35と、ストラットガイライン36の一端に連結したジブ起伏用上部スプレッダ37との間には、ジブ起伏ロープ38が掛け渡されている。ストラットガイライン36の他端は、リアストラット3の先端に接続されている。
【0019】
下部スプレッダ28は、ガントリ26の上端に取り付けられている。下部スプレッダ28と、ブームガイライン39の他端に連結した上部スプレッダ40との間には、ブーム起伏ロープ41が掛け渡されている。
【0020】
フック用ウインチ46、ジブ起伏用ウインチ47、および、ブーム起伏用ウインチ48は、旋回フレーム23の中央部にそれぞれ配置されている。フック用ウインチ46は、巻上ロープ32を巻き取り又は繰り出してフック33の巻き上げ又は巻き下げを行う。ジブ起伏用ウインチ47は、ジブ起伏ロープ38を巻き取り又は繰り出すことで、ストラット1を、タワー24の先端部との結合点を中心に起伏させる。その結果、ジブ25がタワー24との結合点を中心として起伏する。ブーム起伏用ウインチ48は、ブーム起伏ロープ41を巻き取り又は繰り出すことで、タワー24を、その支点であるブームフットピン42回りに起伏させる。
【0021】
カウンタウエイト29は、旋回フレーム23の後部に搭載されている。バックストップ30は、タワー24の下部背面側に取り付けられ、タワー24の背面から旋回フレーム23に向かって延びている。バックストップ30は、旋回フレーム23に固定されたバックストップ受け(図示せず)に受けられることで、タワー24の後側への回動を規制する。
【0022】
ジブバックストップ44は、ジブ25を構成する下部ジブ25aの背面側に取り付けられ、下部ジブ25aの背面からタワーキャップ24aに向かって延びている。ジブバックストップ44は、タワーキャップ24aに受けられることで、ジブ25の後側への回動を規制する。
【0023】
(ストラットの構成)
図1に示すように、ストラット1は、フロントストラット2と、リアストラット3と、連結部材4とを有している。フロントストラット2は、タワーキャップ24aに基端部(図中下部)が回動可能に連結されている。リアストラット3は、タワーキャップ24aに基端部(図中右部)が回動可能に連結されている。連結部材4は、リアストラット3の先端部に一端部(図中下部)が回動可能に連結され、フロントストラット2の先端部に他端部(図中上部)が連結ピンで着脱可能に連結されている。
【0024】
図1のA−A断面図である
図2に示すように、フロントストラット2は、左右一対の主柱11と、主柱11同士を連結する補強材12とを有している。フロントストラット2は、平面視で台形形状をなしている。補強材12は、フロントストラット2の長手方向に沿って複数設けられている。リアストラット3は、フロントストラット2と同様の構成である。連結部材4は、左右に一対設けられて、それぞれがフロントストラット2の主柱11の先端部とリアストラット3の主柱の先端部とを連結する。
【0025】
また、
図2に示すように、ストラット1は、ガイド部材5を有している。ガイド部材5は、フロントストラット2の中央よりもタワーキャップ24a寄りに設けられている。具体的には、一対のガイド部材5が、フロントストラット2の中央よりもタワーキャップ24a寄りの補強材12にそれぞれ設けられている。ガイド部材5同士の間隔は、連結部材4同士の間隔と同じである。
【0026】
ガイド部材5は、連結部材4のリアストラット3とは反対側の面(
図1の左側の面)をガイド可能である。以下、連結部材4のリアストラット3とは反対側の面を、外側面という。
図2においては、連結部材4の他端部の外側面がガイド部材5に当接した状態を図示している。
【0027】
図2をB方向から見た図である
図3にも示すように、ガイド部材5は、フロントストラット2に対して回転自在なローラ5aを有している。ローラ5aは、樹脂製またはゴム製である。このローラ5aは、連結部材4の外側面4aに当接可能である。
図3においては、連結部材4の他端部の外側面4aがローラ5aに当接した状態を図示している。
【0028】
(タワークレーンの分解方法)
次に、タワークレーン20の分解方法について、
図4〜
図12を参照しつつ説明する。この分解方法において、ストラット1の折り畳み方法を説明する。
図4〜
図6は、タワークレーン20の側面図である。
図7〜
図12は、
図6の要部Cを範囲とするストラット1の周囲の拡大図である。
【0029】
まず、
図4に示すように、ジブ25をタワー24の腹面に保持しながら、タワー24を地上に倒伏させる。タワー24の腹面へのジブ25の保持は、ジブ起伏ロープ38を繰り出すことにより行う。また、タワー24の地上への倒伏は、ブーム起伏ロープ41を繰り出すことにより行う。
【0030】
次に、
図5に示すようにジブバックストップ44を下部ジブ25a上に格納した後、下部ジブ25aを残して、ジブ25を取り外す。そして、下部ジブ25aのタワー24側の先端部に左右一対のガイドローラ49を取り付ける。
【0031】
次に、タワー24を起こし、図示しない補助ウインチ(例えばリービングウインチ)を用いて下部ジブ25aを略180度回動させる。その後、
図6に示すように、再度タワー24を倒伏させる。下部ジブ25aを回動させる際、ガイドローラ49が地面を転動する。タワー24の先端部はブーム置台61の上に載置される。
【0032】
その後、
図7に示すように、ジブ起伏ロープ38を繰り出して、下部ジブ25aの背面側(図中上側)に設けられたガイドローラ51上にストラット1を載せる。ガイドローラ51は、下部ジブ25aの背面側に取り付けられたブラケット50に設けられている。
【0033】
なお、
図7において、ガイケーブル接続用リンク52は、ジブガイライン34が接続されるものであって、フロントストラット2の先端部にピンで連結されて、フロントストラット2の先端部から垂下している。また、ガイケーブル接続用リンク53は、ストラットガイライン36が接続されるものであって、リアストラット3の先端部にピンで連結されている。
【0034】
次に、
図8に示すように、ブーム起伏ロープ41を巻き上げることで、タワー24を水平面に対して斜めに起こす。そして、ジブ起伏ロープ38を繰り出して、ストラット1の姿勢を連結部材4が垂直になる姿勢にする。このような姿勢にすることで、フロントストラット2と連結部材4との連結位置が最も低くなる。そして、連結部材4の他端部とフロントストラット2の先端部とを連結している連結ピンを取り外す。このとき、フロントストラット2と連結部材4との連結の解除を、フロントストラット2の先端部分の高さ位置において行うことができる。よって、ストラット1が下部ジブ25aの上に載った状態であっても、連結ピンの着脱を地上で行うことができる。
【0035】
その後、タワー24を斜めに起こした状態で、ジブ起伏ロープ38を巻き上げることで、リアストラット3の先端部から垂下された連結部材4の他端部がガイド部材5よりもタワー24側に位置するまで、リアストラット3を起こす。このとき、リアストラット3が反転しないように補助クレーンで補助する。なお、補助クレーンを用いてリアストラット3を起こしてもよい。タワー24を斜めに起こした状態にすることで、タワー24をほぼ水平に倒伏させた状態に比べて、リアストラット3を起こしたときにフロントストラット2とリアストラット3とがなす角が大きくなる。よって、リアストラット3の先端部から垂下された連結部材4の他端部をフロントストラット2から離隔させることができる。この状態でリアストラット3を起こすことで、フロントストラット2に邪魔されることなく、連結部材4の他端部をガイド部材5よりもタワー24側に位置させることができる。
【0036】
次に、
図9に示すように、ブーム起伏ロープ41を繰り出してタワー24をほぼ水平に倒伏させる。このとき、フロントストラット2の下部ジブ25a側の面がガイドローラ51に当接状態でガイドされることで、フロントストラット2の先端部が下部ジブ25aの先端部から突き出た状態になる。タワー24を倒伏させることで、タワー24を斜めに起こした状態に比べて、フロントストラット2とリアストラット3とのなす角が小さくなる。よって、リアストラット3から垂下された連結部材4の他端部をフロントストラット2に近接させることができる。これにより、連結部材4の他端部の外側面4aをガイド部材5のローラ5aに当接させることが可能となる。その後、ジブ起伏ロープ38を繰り出すことで、連結部材4の他端部の外側面4aがガイド部材5のローラ5aに当接するまで、リアストラット3を倒す。これにより、連結部材4の外側面4aを、ガイド部材5で好適にガイドすることができるようになる。
【0037】
次に、
図10に示すように、ジブ起伏ロープ38を繰り出してリアストラット3を倒していくと、連結部材4の外側面4aがガイド部材5のローラ5aにガイドされる。これにより、連結部材4を好適に倒伏させることができる。よって、フロントストラット2の上にリアストラット3を容易に載置することができる。
【0038】
ここで、
図2に示すように、ガイド部材5が、フロントストラット2の補強材12に設けられている。よって、ガイド部材5を支持するための部材をフロントストラット2に別途設ける必要がない。また、ガイド部材5を介して連結部材4を強固に支持することができる。
【0039】
また、
図3に示すように、ガイド部材5は、連結部材4の外側面4aに当接可能で、且つ、フロントストラット2に対して回転自在なローラ5aを有している。このローラ5aにより、連結部材4の外側面4aを好適にガイドすることができる。
【0040】
そして、
図11に示すように、リアストラット3をさらに倒していくと、リアストラット3の先端部がフロントストラット2の先端部に当接する。これにより、リアストラット3とフロントストラット2との間に連結部材4が挟まれながらリアストラット3がフロントストラット2の上に載置される。その後、フロントストラット2の先端部とリアストラット3の先端部とを、ガイケーブル接続用リンク52を介して連結し、保持ピンで固定する。
【0041】
次に、
図12に示すように、タワーキャップ24aと三角ガイド45とのタワー24側の連結を解除して、フロントストラット2の補強材12に設けられた受台(図示せず)の上に三角ガイド45を倒伏させて固定ピン(図示せず)で固定する。なお、受台はリアストラット3に設けられていてもよい。その後、タワーキャップ24aをタワー24から取り外す。そして、下部ジブ25aに設けられたブラケット50とフロントストラット2の先端部とを連結ピンで連結して、輸送姿勢にする。ここで、ブラケット50とフロントストラット2の先端部とを連結する連結ピンとして、先に連結部材4の他端部とフロントストラット2の先端部とを連結していた連結ピンを用いてよい。
【0042】
(タワークレーンの組立方法)
次に、タワークレーン20の組立方法について、
図4〜
図12を参照しつつ説明する。この組立方法において、ストラット1の組立方法を説明する。
【0043】
まず、
図12に示すように、下部ジブ25aに設けられたブラケット50とフロントストラット2の先端部との連結を解除する。そして、三角ガイド45を起立させて、タワーキャップ24aと三角ガイド45とを連結する。
【0044】
次に、
図11に示すように、タワーキャップ24aをタワー24に取り付ける。そして、フロントストラット2の先端部とリアストラット3の先端部との連結を解除する。
【0045】
次に、
図10に示すように、ジブ起伏ロープ38を巻き取ることで、連結部材4の外側面4aをガイド部材5のローラ5aでガイドしながら、フロントストラット2の上に載置されたリアストラット3を起こしていく。連結部材4の外側面4aをローラ5aでガイドすることで、連結部材4を好適に起立させることができる。よって、フロントストラット2の上からリアストラット3を容易に起立させることができる。
【0046】
次に、
図9に示すように、リアストラット3とフロントストラット2との間に挟まれていた連結部材4を、起こしたリアストラット3から垂下させる。
【0047】
次に、
図8に示すように、ブーム起伏ロープ41を巻き上げてタワー24を水平面に対して斜めに起こす。これにより、タワー24をほぼ水平に倒伏させた状態に比べて、フロントストラット2とリアストラット3とがなす角が大きくなる。これにより、リアストラット3の先端部から垂下された連結部材4の他端部をフロントストラット2から離隔させることができる。そして、ジブ起伏ロープ38を繰り出すことで、リアストラット3の先端部から垂下された連結部材4の他端部がフロントストラット2の先端部に位置するまで、リアストラット3を倒す。連結部材4の他端部をフロントストラット2から離隔させた状態で、リアストラット3を倒すことで、フロントストラット2に邪魔されることなく、連結部材4の他端部をフロントストラット2の先端部に位置させることができる。
【0048】
そして、フロントストラット2の先端部と連結部材4の他端部とを連結する。このとき、フロントストラット2と連結部材4との連結を、フロントストラット2の先端部分の高さ位置において行うことができる。よって、ストラット1が下部ジブ25aの上に載った状態であっても、連結ピンの着脱を地上で行うことができる。
【0049】
次に、
図6、
図7に示すように、ブーム起伏ロープ41を繰り出してタワー24を倒伏させる。その後、ブーム起伏ロープ41を巻き上げてタワー24を起こし、図示しない補助ウインチを用いて下部ジブ25aを略180度回動させる。その後、
図5に示すように、ブーム起伏ロープ41を繰り出して、タワー24を再度倒伏させる。そして、下部ジブ25aの先端部からガイドローラ49を取り外す。
【0050】
次に、
図4に示すように、ジブ25を取り付ける。
【0051】
(効果)
以上に述べたように、本実施形態に係るストラット1によれば、フロントストラット2と連結部材4との連結が解除されて、連結部材4がリアストラット3から垂下される。このとき、フロントストラット2と連結部材4との連結の解除を、フロントストラット2の先端部分の高さ位置において行うことができる。よって、ストラット1が下部ジブ25aの上に載った状態であっても、連結ピンの着脱を地上で行うことができる。そして、連結部材4の外側面4aがガイド部材5にガイドされることで、リアストラット3とフロントストラット2との間に連結部材4が挟まれながら、フロントストラット2の上にリアストラット3が載置される。このとき、連結部材4の外側面4aをガイド部材5でガイドすることで、連結部材4を好適に倒伏させることができる。よって、フロントストラット2の上にリアストラット3を容易に載置することができる。以上により、ストラット1の折り畳み作業を容易に行うことができる。また、連結部材4が分割されていないので、連結部材4が分割されている構成に比べて部品点数を削減することができる。これにより、吊り能力を向上させることができる。
【0052】
また、フロントストラット2と連結部材4との連結が解除された後に、リアストラット3から垂下された連結部材4の他端部がフロントストラット2から離隔された状態で、連結部材4の他端部がガイド部材5よりもタワー24側に位置するまでリアストラット3が起こされる。連結部材4の他端部をフロントストラット2から離隔させた状態で、リアストラット3を起こすことで、フロントストラット2に邪魔されることなく、連結部材4の他端部をガイド部材5よりもタワー24側に移動させることができる。その後、リアストラット3から垂下された連結部材4の他端部がフロントストラット2に近接された状態で、連結部材4の外側面4aがガイド部材5に当接するまでリアストラット3が倒される。連結部材4の他端部をフロントストラット2に近接させた状態で、リアストラット3を倒すことで、連結部材4の外側面4aを、ガイド部材5で好適にガイドすることができるようになる。
【0053】
また、ガイド部材5が、フロントストラット2の補強材12に設けられている。よって、ガイド部材5を支持するための部材をフロントストラット2に別途設ける必要がない。また、ガイド部材5を介して連結部材4を強固に支持することができる。
【0054】
また、ガイド部材5は、連結部材4の外側面4aに当接可能で、且つ、フロントストラット2に対して回転自在なローラ5aを有している。このローラ5aにより、連結部材4の外側面4aを好適にガイドすることができる。
【0055】
また、連結部材4の外側面4aがガイド部材5にガイドされながら、フロントストラット2の上に載置されたリアストラット3が起され、リアストラット3とフロントストラット2との間に挟まれていた連結部材4が、起こしたリアストラット3から垂下される。このとき、連結部材4の外側面4aをガイド部材5でガイドすることで、連結部材4を好適に起立させることができる。よって、フロントストラット2の上からリアストラット3を容易に起立させることができる。そして、フロントストラット2の先端部と連結部材4の他端部とが連結される。このとき、フロントストラット2と連結部材4との連結を、フロントストラット2の先端部分の高さ位置において行うことができる。よって、ストラット1が下部ジブ25aの上に載った状態であっても、連結ピンの着脱を地上で行うことができる。以上により、ストラット1の組立作業を容易に行うことができる。
【0056】
また、リアストラット3から垂下された連結部材4の他端部がフロントストラット2から離隔された状態で、連結部材4の他端部がフロントストラット2の先端部に位置するまでリアストラット3が倒される。連結部材4の他端部をフロントストラット2から離隔させた状態で、リアストラット3を倒すことで、フロントストラット2に邪魔されることなく、連結部材4の他端部をフロントストラット2の先端部に位置させることができる。
【0057】
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、具体的構成などは、適宜設計変更可能である。また、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0058】
例えば、上記の実施形態では、タワーキャップ24aと下部ジブ25aとストラット1とを一体にして組立・分解作業を行う施工方法について説明したが、下部ジブ25aを取り外した状態で組立・分解作業を行ったり、ストラット1のみで折り畳み・組立作業を行ったりする場合であっても、同様の作用効果を得ることができる。