【解決手段】一態様では、方法およびプログラムは、第1の照射経路に沿って第1のエネルギー密度値でビルド材料を照射することによって第1の走査領域内に少なくとも部分的に凝固した部分を形成するステップを含む。第1の走査領域に対して間隔を置いて配置された第2の走査領域内に第2の少なくとも部分的に凝固した部分が形成され、第1の走査領域内の凝固部分は、第2の照射経路に沿って第2のエネルギー密度値でビルド材料を照射することによって形成される。第1の走査領域と第2の走査領域との間のスペースは、第1のエネルギー密度値および第2のエネルギー密度値よりも小さい第3のエネルギー密度値でビルド材料を照射することによって、少なくとも部分的に凝固される。
付加製造時に第1の走査領域(801)内に少なくとも部分的に凝固した凝固部分を形成するステップであって、前記第1の走査領域(801)内の前記凝固部分は、第1の照射経路に沿って第1のエネルギー密度値でエネルギービームをビルド材料に対して照射することによって形成される、ステップと、
前記付加製造時に前記第1の走査領域(801)に対して間隔を置いて配置された第2の走査領域(803)内に少なくとも部分的に凝固した凝固部分を形成するステップであって、前記第2の走査領域(803)内の前記凝固部分は、第2の照射経路に沿って第2のエネルギー密度値で前記エネルギービームをビルド材料に対して照射することによって形成され、前記第1の走査領域(801)と前記第2の走査領域(803)との間のスペース(802)は、前記第1のエネルギー密度値および前記第2のエネルギー密度値よりも小さい第3のエネルギー密度値でビルド材料を照射することによって、少なくとも部分的に凝固される、ステップと
を含み、
前記第1の走査領域(801)と、前記第2の走査領域(803)と、前記第1の走査領域(801)と前記第2の走査領域(803)との間の前記スペース(802)とは、同じ照射源(402)で照射される、構成要素を形成するための方法。
前記第1の走査領域(801)内の前記凝固部分は、ビルドユニット(400)が前記構成要素に対して第1の位置にあるときに形成され、前記第2の走査領域(803)内の前記凝固部分は、前記ビルドユニット(400)が前記第1の位置とは異なる第2の位置にあるときに形成される、請求項1に記載の構成要素を形成するための方法。
前記エネルギー密度値が、電子ビーム出力、レーザの出力、走査速度、および走査間隔のうちの少なくとも1つを変化させることによって変更される、請求項1または2に記載の構成要素を形成するための方法。
前記エネルギー密度値が、少なくともレーザの出力を変化させることによって変更され、前記レーザの出力は、焦点制御機構を用いて前記レーザの焦点を制御することによって調整される、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の構成要素を形成するための方法。
前記エネルギー密度値が、少なくともレーザの出力を変化させることによって変更され、前記レーザの出力は、前記レーザのワット数を制御することによって調整される、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の構成要素を形成するための方法。
前記エネルギー密度値が、少なくとも走査速度を変化させることによって変更され、前記走査速度は、ガルバノメータスキャナを制御することによって調整される、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の構成要素を形成するための方法。
前記第1の照射経路が、第1の角度で形成された一連の凝固ラインを含み、前記第2の照射経路が、第2の角度で形成された一連の凝固ラインを含み、前記第1の走査領域と前記第2の走査領域との間の前記スペースは、前記第1の角度および前記第2の角度とは異なる角度で形成された第3の一連の凝固ラインを形成することによって、少なくとも部分的に凝固される、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の構成要素を形成するための方法。
前記スペース(802)は、前記第1のエネルギー密度値および前記第2のエネルギー密度値とは異なる第3のエネルギー密度値でビルド材料を照射することによって、少なくとも部分的に凝固されることで、前記スペース(802)に前記第1の走査領域(801)と前記第2の走査領域(803)とは異なる熱特性を持たせる、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の構成要素を形成するための方法。
前記第1の走査領域(801)と前記第2の走査領域(803)とは、前記第1の走査領域(801)と前記第2の走査領域(803)の各々に対応して可動するビルドプラットフォーム(310)の上に位置し、前記第1の走査領域(801)内の凝固部分は、前記ビルドプラットフォーム(310)がビルドユニット(302、400)に対して第1の位置にあるときに形成され、前記第2の走査領域(803)内の凝固部分は、前記ビルドプラットフォーム(310)がビルドユニット(302、400)に対して第2の位置にあるときに形成される、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の構成要素を形成するための方法。
【背景技術】
【0002】
付加製造(AM)技術は、電子ビーム自由造形、レーザ金属堆積(LMD)、レーザワイヤメタル堆積(LMD−w)、ガス金属アーク溶接、レーザ直接積層法(LENS)、レーザ焼結(SLS)、ダイレクトメタルレーザ焼結(DMLS)、電子ビーム溶解(EBM)、粉末供給型の指向性エネルギー堆積(DED)、および三次元印刷(3DP)を例として含むことができる。AMプロセスは、サブトラクティブ製造方法とは対照的に、一般にネットまたはニアネットシェイプ(NNS)物体を作製するために1つまたは複数の材料の堆積を伴う。「付加製造」は業界標準用語(ASTM F2792)であるが、AMは、自由造形、3D印刷、急速プロトタイピング/ツーリングなどを含む、様々な名前により知られる様々な製造およびプロトタイピング技術を包含する。AM技術は、多種多様な材料から複雑な構成要素を製造することができる。一般に、自立物体は、コンピュータ支援設計(CAD)モデルから製造され得る。例として、特定のタイプのAMプロセスは、粉末材料および/またはワイヤストックを焼結または溶解させるために、エネルギービーム、例えば電子ビームまたはレーザビームなどの電磁放射線を使用し、材料が互いに結合された立体的な三次元物体を作成する。
【0003】
選択的レーザ焼結、直接レーザ焼結、選択的レーザ溶解、および直接レーザ溶解は、レーザビームを使用して微細粉末を焼結または溶解することによって三次元(3D)物体を製造することを示すために使用される、共通の業界用語である。例えば、米国特許第4,863,538号明細書および米国特許第5,460,758号明細書には、従来のレーザ焼結技術が記載されている。より具体的には、焼結は、粉末材料の融点を下回る温度で粉末の粒子を溶融させること(凝集すること)を伴い、一方、溶解は、固体の均質な塊を形成するために粉末の粒子を十分に溶解することを伴う。レーザ焼結またはレーザ溶解に関連する物理的プロセスは、粉末材料への熱伝達、およびその後の粉末材料の焼結または溶解を含む。電子ビーム溶解(EBM)は、集束電子ビームを用いて粉末を溶解させる。これらのプロセスは、粉末の層を連続的に溶解して金属粉末中に物体を構築することを含む。
【0004】
その例が上記および本開示の全体にわたって論じられているAM技術は、レーザまたはエネルギー源を使用して粉末に熱を発生させて材料を少なくとも部分的に溶解させることを特徴とし得る。したがって、微粉中に短時間で高濃度の熱が発生する。構成要素の堆積中の粉末内の高い温度勾配は、完成構成要素の微細構造に大きな影響を及ぼし得る。急速な加熱および凝固は、高い熱応力を引き起こし、凝固した材料全体に局所的な非平衡相を引き起こすことがある。さらに、完成したAM構成要素中の粒子の向きは、材料中の熱伝導の方向によって制御され得るので、AM装置および技術におけるレーザの走査ストラテジは、AMにより構築された構成要素の微細構造を制御する重要な方法になる。AM装置における走査ストラテジの制御は、材料の欠陥のない構成要素を開発するためにさらに重要であり、欠陥の例には、溶融した気孔の欠如および/または沸騰した気孔(porosity)が含まれ得る。
【0005】
図1は、直接金属レーザ焼結(DMLS)または直接金属レーザ溶解(DMLM)の例示的な従来のシステム110の断面図を示す概略図である。装置110は、粉末材料(図示せず)を焼結または溶解することによって、レーザ120などの光源によって生成されたエネルギービーム136を使用して、層状(例えば、説明のために誇張された層L1、L2、およびL3)で、例えば部分122のような物体を構築する。エネルギービームによって溶解される粉末は、リザーバ126によって供給され、方向134に移動するリコータアーム116を使用してビルドプレート114上に均一に分散し、レベル118に粉末を維持して、粉末レベル118の上方に延びる余分な粉末材料を廃棄物容器128に除去する。エネルギービーム136は、ガルボスキャナ132の制御下で構築されている物体の断面層(例えば、層L1)を焼結または溶解する。ビルドプレート114は下げられ、別の粉末層(例えば、層L2)がビルドプレートおよび構築中の物体上に分散され、次いでレーザ120によって引き続き粉末の溶解/焼結が行われる。このプロセスは、部分122が溶解/焼結された粉末材料から完全に構築されるまで繰り返される。レーザ120を、プロセッサおよびメモリを含むコンピュータシステムによって制御することができる。コンピュータシステムは、層ごとに走査パターンを決定し、走査パターンに従って粉末材料に照射するようにレーザ120を制御することができる。部分122の製造が完了した後、様々な後処理手順を部分122に適用することができる。後処理手順には、例えば、吹き付けまたは真空引き、機械加工、サンディングまたはメディアブラストによる過剰な粉末の除去が含まれる。さらに、従来の後処理は、例えば、機械加工によって、ビルドプラットフォーム/基板から部分122を除去することを含むことができる。他の後処理手順には、ストレス解放プロセスが含まれる。さらに、部分122を仕上げるために熱的および化学的後処理手順を使用することができる。
【0006】
上述のAMプロセスは、制御プログラムを実行するコンピュータによって制御される。例えば、装置110は、ファームウェア、オペレーティングシステム、または装置110とオペレータとの間のインタフェースを提供する他のソフトウェアを実行するプロセッサ(例えば、マイクロプロセッサ)を含む。コンピュータは、形成される物体の三次元モデルを入力として受け取る。例えば、三次元モデルは、コンピュータ支援設計(CAD)プログラムを使用して生成される。コンピュータはモデルを解析し、モデル内の各物体のツールパスを提案する。オペレータは、出力、速度、および間隔などの走査パターンの様々なパラメータを定義または調整することができるが、一般にはツールパスを直接プログラムしない。当業者であれば、上述の制御プログラムが上述のAMプロセスのいずれにも適用可能であることを十分に理解されよう。さらに、上述のコンピュータ制御は、任意の後処理またはハイブリッド処理で使用される任意のサブトラクティブ製造または任意の前処理技術もしくは後処理技術に適用可能であり得る。
【0007】
上記の付加製造技術は、他の金属材料または合金の中でもステンレス鋼、アルミニウム、チタン、Inconel625、Inconel718、Inconel188、コバルトクロムから構成要素を形成するために使用され得る。例えば、上記の合金は、商品名がHaynes188(登録商標)、Haynes625(登録商標)、Super Alloy Inconel625(商標)、Chronin(登録商標)625、Altemp(登録商標)625、Nickelvac(登録商標)625、Nicrofer(登録商標)6020、Inconel188、および上記の技術を用いて構成要素の形成に魅力的な材料特性を有する他の材料を含んでもよい。
【0008】
上記の例では、レーザおよび/またはエネルギー源は、一般に、パターンに基づいて粉末層内に一連の凝固ライン(以下、相互変換可能にハッチライン、凝固ライン、およびラスタラインと呼ばれる)を形成するように制御される。構築時間を短縮して、凝固した材料の材料特性を改善または制御し、完成した材料の応力を低減するために、および/またはレーザ、ガルバノメータスキャナおよび/または電子ビームの摩耗を低減するために、パターンが選択され得る。過去には、例えば、チェス盤パターンおよび/またはストライプパターンを含む様々な走査ストラテジが企図されている。
【0009】
AMにより構築された構成要素の材料内の応力を制御する1つの試みは、AMビルドプロセス中の層ごとにストライプ領域の境界を形成する凝固ラインに対して垂直に延びる複数の隣接する平行ベクトルを凝固ラインとして含むストライプ領域の回転を含む。ストライプによって境界付けられかつストライプに垂直な平行の凝固ラインは、AMによるビルド層ごとに回転される。AM装置における走査ストラテジの制御の一例は、Dimterらの「Method and Device for Manufacturing a
Three−dimensional Object」と題する米国特許第8,034,279号明細書に開示されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0010】
図2および
図3は、上述の回転ストライプストラテジを示している。レーザで粉末の表面を走査して、一連の凝固ライン213A,213Bを形成する。一連の凝固ラインは構築の層を形成し、各ストライプ領域の境界を形成する凝固ライン213Aおよび213Bに垂直なストライプ211A,212Aおよび211B,212Bの形態の凝固ラインによって境界付けられる。凝固ライン213Aおよび213Bによって境界付けられたストライプ領域は、構築される層のより大きな表面の一部を形成する。部品を形成する際に、部品断面のバルクは、多数のストライプ領域(横方向の凝固ラインを含む2つの凝固したストライプ間の領域)に分割される。ストライプの向きは、
図2および
図3に示すように、AMビルドプロセスの間に形成される層ごとに回転される。第1の層は、ストライプ領域内に、凝固したストライプ211Aに対して実質的に垂直に形成されかつ凝固したストライプ211Aによって境界付けられる一連の平行な凝固ライン213Aを形成することができる。第1の層の上に形成された次の層において、ストライプ211Bは
図3に示すように回転される。前の層に対して回転された凝固したストライプ211Bおよび212Bのセットを介して凝固ライン213Aおよび213Bのストライプ境界を作成することによって、ストライプ211Bに垂直に形成されかつストライプ211Bによって境界付けられる凝固ライン213Bもまた前の層の凝固ライン213Aに対して回転される。
【0011】
上述の回転ストライプストラテジを使用して、各層に分散をさらに作り出す必要がある。開示された様々な実施形態を用いることにより、エネルギー源の不必要なジャンプを防止し、レーザの不必要なオン/オフ移行を防止し、および/または層内の発熱の制御および/または効率を改善することによって、構築効率をさらに高めることができる。さらに、部分の微細構造を、ストライプ領域およびストライプ領域内の凝固ラインのパターンを制御することによって変更することができる。
【0012】
ただし、上述のストラテジを採用したAM装置では、さらに、ストライプ領域間で、および/または上記ストライプおよび凝固ライン方式を用いておよび/または一連の凝固ラインが使用される場合に形成された2つの領域間の境界で、エネルギー密度を制御する必要がある。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本明細書に記載された態様は、上に概説された例示的な態様に関連して記載されているが、既知であろうと現在予想外であろうと、様々な代替、修正、変形、改良、および/または実質的な均等物が、少なくとも当業者には明らかとされよう。したがって、上記の例示的な態様は、例示的なものであり、限定するものではない。本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、様々な変更を行うことができる。したがって、本開示は、すべての既知のまたは後に開発された代替、修正、変形、改良、および/または実質的な均等物を包含するように意図されている。
【0023】
粉末を少なくとも部分的に溶解することによって部品を形成するために上記のAM技術のいずれかを使用する場合、ラスタ走査方式で粉末材料を横切るレーザの走査を用いて、ハッチ走査(以下、相互交換可能にハッチ走査、ラスタ、走査ライン、または凝固ラインと呼ばれる)を作り出す。AMによる構築中に、上述の凝固ラインを使用して、部品断面のバルクを形成する。輪郭走査は、さらに、部品断面のエッジのアウトラインを描くために使用されてもよい。ラスタ走査プロセスの間、エネルギー源またはレーザは、AMにより構築された固体部分が所望される領域において、オンにされ、出力が増大され、および/またはフォーカスされ、その層内の物体の断面の溶解形成が望ましくない場合には、オフにされ、デフォーカスされ、パルス化され、および/または出力が低下される。ラスタ走査プロセスの間に、例えば、構築すべき物体の単一の溶解し溶融した断面を形成するために、少なくとも部分的な粉末の溶解および凝固の形成が隣接する凝固ラインに沿って繰り返され、輪郭走査は、部品の個別の境界またはエッジを作成する。粉末床を使用するAM装置の例では、構築される物体の1つの断面の溶解形成が完了すると、装置は完成した断面表面を追加の粉末層で被覆する。この処理は、物体が完成するまで繰り返される。
【0024】
上記の理由から、レーザおよび/またはエネルギー源は、少なくとも、構築時間を短縮し、粉末内の発熱を制御し、および/または構築の効率を高め、凝固した材料の材料特性を改善および/または制御し、完成した材料の応力を低減し、レーザおよび/またはガルバノメータスキャナの摩耗を減らすために、パターンを用いて粉末層内に一連の凝固ラインを形成するように制御される。
【0025】
図4および
図5に示されるように、AMにより構築された構成要素は、複数の層215,216,217を含む。上述のストラテジの一例が示され、例えば、第1の層217は、凝固ラインとして形成されたストライプ257および277によって境界付けられたいくつかのストライプ領域にソフトウェアによって分割されてもよい。ストライプ257および277は、個々に形成された平行な隣接するベクトルまたは凝固ライン267の境界を形成することができる。部品の表面は、構築される表面を覆う複数のストライプを含む。
図5に示すように、各ストライプ領域は、層217内の凝固したストライプ257および277によって境界付けられ、一連の平行な凝固ライン267の境界を形成する。平行な凝固ライン267は、凝固したストライプ境界257および277に対して垂直である。ストライプは層217の第1の角度で向けられ、垂直な凝固ライン267はストライプ257および277に対して実質的に垂直に形成される。第2の層216上の凝固したストライプ256および257によって境界付けられたストライプ領域は、前の層217上の凝固したストライプ境界257および277に対して傾斜している。したがって、凝固したストライプ256および276に対して垂直に延びる凝固ライン266もまた、前の層217上の凝固ライン267に対して傾斜している。構築が進むにつれて、第3の層215上のストライプ265および275を有する次の層が、層217上のストライプ257および277に対して、および層216上のストライプ256および276に対して傾斜している。
【0026】
本発明に従って使用することができる走査ストラテジに関する追加の詳細は、参照により本明細書に組み込まれる、代理人整理番号037216.00070で2017年3月7日に出願された「Triangle Hatch Pattern for Additive Manufacturing」と題する米国特許出願第15/451,108号明細書、代理人整理番号037216.00078で2017年3月6日に出願された「Leg Elimination Strategy for Hatch Pattern」と題する米国特許出願第15/451043号明細書、および代理人整理番号037216.00077で2017年3月15日に出願された「Constantly Varying Hatch for Additive Manufacturing」と題する米国特許出願第15/459,941号明細書を参照されたい。
【0027】
図6は、本発明による大規模AM装置の一実施形態の一例を示している。この装置は、位置決めシステム(図示せず)を備え、ビルドユニット400は、照射放射方向付け装置401、層状のガス流ゾーン403、および構築される物体415の下のビルドプレート(図示せず)を含む。最大ビルド領域は、従来のシステムの場合のように、粉末床の代わりに位置決めシステム(図示せず)によって画定され、特定の構築のためのビルド領域を、物体とともに動的に構築され得るビルドエンベロープ414に制限することができる。一般に、本発明で使用される位置決めシステムは、ガントリシステム、デルタロボット、ケーブルロボット、ロボットアームなどの任意の多次元位置決めシステムであってもよい。照射放射方向付け装置401は、第2の位置決めシステム(図示せず)によってビルドユニット400の内部で独立して移動することができる。ビルドユニットの外部の大気環境、すなわち「構築環境」または「格納ゾーン(containment zone)」は、酸素含有量が典型的な周囲空気に対して減少し、環境が減圧状態になるように制御され得る。いくつかの実施形態では、使用されるリコータは選択的リコータである。選択的リコータ411の一実施形態を
図6に示す。
【0028】
また、レーザ源の場合には、照射放射方向付け装置によって方向付けられるレーザ照射を含む光子を発生させる照射源が存在してもよい。照射源がレーザ源である場合、照射放射方向付け装置は、例えば、ガルボスキャナであってもよく、レーザ源は、構築環境の外部に配置されてもよい。このような状況下では、レーザ照射は、任意の適切な手段、例えば光ファイバケーブルによって照射放射方向付け装置に搬送され得る。照射源が電子源である場合、電子源は、照射放射方向付け装置によって方向付けられる電子ビームを含む電子を発生させる。照射源が電子源である場合、照射放射方向付け装置は、例えば、偏向コイルであってもよい。本発明の一実施形態による大規模な付加製造装置が動作しているとき、照射放射方向付け装置がレーザビームを方向付ける場合、一般に、実質的に層状のガス流ゾーンを提供するガス流装置404を含むことが好適である。レーザの代わりに、またはレーザと組み合わせて、電子ビームを使用することもできる。電子ビームはよく知られている照射源である。例えば、Larssonの「Arrangement and Method for Producing a Three−Dimensional
Product」と題する米国特許第7,713,454号明細書は、電子ビームシステムについて論じており、参照により本明細書に組み込まれる。
【0029】
ガス流装置404は、ガス流ゾーン403およびリコータ405にガス流を提供することができる加圧された出口部分(図示せず)および真空入口部分(図示せず)にガスを供給することができる。ガス流ゾーン403の上には、不活性環境419を含むことができるエンクロージャ418がある。リコータ405は、バックプレート407およびフロントプレート408を含むホッパ406を含むことができる。リコータ405はまた、少なくとも1つの作動要素409と、少なくとも1つのゲートプレート410と、リコータブレード411と、アクチュエータ412と、リコータアーム413とを有する。リコータは、マウンティングプレート420に取り付けられている。
図6はまた、例えば、付加製造またはMig/Tig溶接によって構築され得るビルドエンベロープ414、形成される物体415、および物体415を形成するために使用されるホッパ406に含まれる粉末416を示している。この特定の例では、アクチュエータ412は作動要素409を作動させて、ゲートプレート410をフロントプレート408から引き離す。一実施形態では、アクチュエータ412は、例えば、空気圧アクチュエータであってもよく、作動要素409は、双方向バルブであってもよい。一実施形態では、アクチュエータ412は、例えば、ボイスコイルであってもよく、作動要素409は、ばねであってもよい。フロントプレート408とバックプレート407との間には、対応するゲートプレートが作動要素によって粉末ゲートから引き離されたときに粉末を流すことを可能にするホッパギャップ417がある。粉末416、バックプレート407、フロントプレート408、およびゲートプレート410は、すべて同じ材料であってもよい。あるいは、バックプレート407、フロントプレート408、およびゲートプレート410は、すべて同じ材料であってもよく、その材料は、例えば、コバルトクロムなどの任意の所望の材料に適合する材料であってもよい。本発明の一実施形態のこの特定の例では、ガス流ゾーン403内のガス流はx方向に流れるが、ビルドユニットに対して任意の所望の方向にも流れることができる。リコータブレード411は、x方向の幅を有する。θ
2がおおよそ0のときの照射放射ビームの方向は、この図ではz方向を規定する。ガス流ゾーン403内のガス流は実質的に層状であってもよい。照射放射方向付け装置401は、第2の位置決めシステム(図示せず)によって独立して移動可能であってもよい。この図は、ゲートプレート410が閉位置にあることを示している。
【0030】
さらに、上述の選択的な粉末リコート機構504は、単一の粉末ディスペンサのみを含むが、粉末リコート機構は、複数の異なる材料粉末を含む複数の区画を含むことも可能であることに留意されたい。同様に、上述の装置は、複数のリコータ機構を含んでもよい。
【0031】
ゲートプレート410が開位置にあるとき、ホッパ内の粉末が堆積して新たな粉末層521を作り、これはリコータブレード511によって平滑にされて実質的に均一な粉末層を作る。本発明のいくつかの実施形態では、実質的に均一な粉末層は、ビルドユニットが移動すると同時に照射されて、ビルドユニットが連続的に動作することを可能にし、物体をより速く製造することができる。
【0032】
図7は、ビルドプラットフォームの遠い側に描かれたビルドユニット302の詳細を含む製造装置300の側面図を示している。可動のビルドユニット302は、照射ビーム方向付け機構506と、ガス流ゾーン538の方向にガス流を供給するガス入口およびガス出口(図示せず)を有するガス流機構532と、粉末リコート機構504とを含む。この例では、流れ方向は実質的にX方向に沿っている。ガス流ゾーン538の上には、不活性環境542を含むエンクロージャ540が存在してもよい。リコータプレート544上に取り付けされた粉末リコート機構504は、バックプレート546とフロントプレート548とを含む粉末ディスペンサ512を有する。粉末リコート機構504はまた、少なくとも1つの作動要素552と、少なくとも1つのゲートプレート516と、リコータブレード550と、アクチュエータ518と、リコータアーム508とを含む。この実施形態では、アクチュエータ518は、
図7に示すように、作動要素552を作動させてゲートプレート516をフロントプレート548から引き離す。また、フロントプレート548とゲートプレート516との間に、ゲートプレート516が作動要素552によってフロントプレート548から引き離されたときに粉末を回転ビルドプラットフォーム310上に流すことを可能にするギャップ564がある。回転ビルドプラットフォーム310は、モータ316によって回転可能に制御されてもよい。
【0033】
図7は、開位置にゲートプレート516を有するビルドユニット302を示している。粉末ディスペンサ512内の粉末515を堆積させて、新たな粉末554の層を作り、これをリコータブレード510によって回転ビルドプラットフォーム310の上面(すなわち、ビルド面または加工面)の一部に平滑化して、照射ビーム558によってプリントされた物体330の一部である溶融層に照射される実質的に均一な粉末層556を形成する。いくつかの実施形態では、ビルドユニット302が移動しているのと同時に実質的に均一な粉末層556を照射することができ、これによりビルドユニット302の連続的な動作が可能となり、したがって、プリントされたまたは成長した物体330のより時間効率的な生産が可能になる。回転ビルドプラットフォーム310上に構築される物体330は、外側ビルド壁324および内側ビルド壁326によって拘束された粉末床314内に示されている。本発明の一実施形態のこの特定の例では、ガス流ゾーン532内のガス流はx方向に流れるが、ビルドユニットに対して任意の所望の方向にも流れることができる。
【0034】
上記の選択的な粉末リコート機構504は、単一の粉末ディスペンサを含むだけであるが、粉末リコート機構は、複数の異なる材料粉末を含む複数の区画を含むことも可能であることに留意されたい。また、1つのリコータ装置を示したが、本発明は、複数のリコータ装置を有する装置に適用することも可能である。
【0035】
本発明に従って使用することができる単一ユニットおよび/または複数ユニットのためのビルドユニットおよび位置決め機構に関する追加の詳細は、参照により本明細に組み込まれる、代理人整理番号037216.00103で2017年5月31日に出願された「Additive Manufacturing Using a Mobile Build Volume」と題する米国特許出願第15/610,177号明細書、代理人整理番号037216.00102で2017年5月31日に出願された「Apparatus and Method for Continuous Additive Manufacturing」と題する米国特許出願第15/609,965号明細書、代理人整理番号037216.00108で2017年5月31日に出願された「Method for Real−Time Simultaneous Additive and Subtractive Manufacturing With a Dynamically Grown Build Wall」と題する米国特許出願第15/610,113号明細書、代理人整理番号037216.00109で2017年5月31日に出願された「Method for Real−Time Simultaneous and Calibrated Additive and Subtractive Manufacturing」と題する米国特許出願第15/610,214号明細書、代理人整理番号037216.00110で2017年5月31日に出願された「Apparatus and Method for Real−Time Simultaneous Additive and Subtractive Manufacturing with Mechanism to Recover Unused Raw Material」と題する米国特許出願第15/609,747号明細書、代理人整理番号037216.00061で2017年1月13日に出願された「Additive Manufacturing Using a Dynamically Grown Build Envelope」と題する米国特許出願第15/406,444号明細書、代理人整理番号037216.00059で2017年1月13日に出願された「Additive Manufacturing Using a Mobile
Build Volume」と題する米国特許出願第15/406,467号明細書、代理人整理番号037216.00060で2017年1月13日に出願された「Additive Manufacturing Using a Mobile Scan Area」と題する米国特許出願第15/406,454号明細書、代理人整理番号037216.00062で2017年1月13日に出願された「Additive Manufacturing Using a Selective Recoater」と題する米国特許出願第15/406,461号明細書、代理人整理番号037216.00071で2017年1月13日に出願された「Large Scale Additive Machine」と題する米国特許出願第15/406,471号明細書を参照されたい。
【0036】
上述したように、ビルド材料(例えば粉末)を選択的に提供し、ビルド材料を走査領域内で少なくとも部分的に溶解または焼結させるために(例えば、
図6および
図7に示すような)ビルドユニットが使用される。AM装置を使用して製造される構成要素のサイズが大きくなると、構成要素の一部は、ビルドユニットが別の走査ゾーンに移動することを必要とすることがある。さらに、ビルド部分は、単一のより大きな少なくとも部分的に凝固したAMビルド層を形成するために2つ以上の走査ゾーンを接続することを必要とすることがある。例えば、
図8A〜
図8Bに示すように、第1の走査ゾーン801は、第2の走査ゾーン803の近くにあってもよい。例えば、第1の走査ゾーンは、ビルドユニット(例えば、
図6および
図7に示すビルドユニット302および/または400)の第1の位置の走査可能領域の一部を表すことができ、および/またはビルドユニット302に対して
図7に示すビルドプラットフォーム310の第1の位置を表すことができる。例えば、第2の走査ゾーン803は、ビルドユニット(例えば、
図6および
図7に示すビルドユニット302および/または400)の第2の位置の走査可能領域の一部を表すことができ、および/またはビルドユニット302に対して
図7に示すビルドプラットフォーム310の第2の位置を表すことができる。走査ゾーン801および/または802内にビルド材料を少なくとも部分的に凝固させることによってAMによるビルド層を形成するとき、第1の走査領域801と第2の走査領域803との間のスペース802に過剰な発熱が生じることがある。
【0037】
走査可能領域は、照射源がビルドユニットの特定の位置でビルド材料を少なくとも部分的に溶融させることができる表面領域を表すことができる。例えば、
図6を参照すると、走査可能領域は、照射源402が動作可能である(例えば、ビルド材料を溶融および/または焼結することができる)粉末の表面領域416Bおよび/または溶融領域415を含むことができ、ビルドユニット400はビルド面415および/または416Bに対して単一の向きにある。言い換えれば、領域801および803は、ビルドユニットおよび/またはプラットフォームが単一の静止した向きにある間に、全走査可能領域の少なくとも一部である表面を表すことができる。
【0038】
図8A〜
図8Bに示すように、走査領域801および/または803の各々は、所望の各AMビルド層をビルドユニット位置およびラスタ走査領域に分割するソフトウェアによって選択され得る。各走査領域801および/または803は、ストライプ810および/または820によって境界付けられ得る凝固ライン811および/または803を含み得る。上述したように、各ストライプは別個の凝固ラインであってもよいし、単に凝固ライン811および/または813の各々の境界を示してもよい。ストライプ810および/または820が境界である場合、照射源は、各凝固ライン811および/または813を形成するためにビルド材料に沿った経路をたどることができ、ストライプ810および/または820でデフォーカスされ、パルス化され、出力が低下され、および/またはオフにされ得る。
【0039】
上述したように、走査ゾーン801および/または802内にビルド材料を少なくとも部分的に凝固させることによってAMによるビルド層を形成するとき、第1の走査領域801と第2の走査領域803との間のスペース802の様々な領域において、過剰な発熱および/または温度の低下が生じることがある。スペース802内の過剰な発熱を補償するために、プロセスパラメータを調整して、構築される層が所望の特性を有することを保証することができる。例えば、凝固ライン812は、凝固ライン811および813とは異なるプロセスパラメータで形成され、スペース802内の過剰な発熱を補償することができる。
【0040】
AMビルドプロセス中に制御され得るプロセスパラメータの1つは、ビルド材料に与えられるエネルギーである。例えば、レーザを使用する場合、ビルド材料に与えられるレーザエネルギーは、レーザ出力、走査速度、および走査間隔から導出される。レーザ出力は、レーザへのワット数入力とは対照的に、ビルド部分(例えば、ビルド材料および構築される構成要素)に向けられたエネルギーである。したがって、レーザ出力は、レーザの焦点、レーザのパルス、および/またはレーザのワット数を含むことができる。走査速度は、レーザが構築プロファイルを横切って移動する速度である。走査速度は、例えば、ガルバノメータスキャナがレーザを向ける速度によって決定されてもよい。走査間隔は、ビルド材料に形成された各凝固ライン間の間隔である。上記のプロセスパラメータのいずれかを制御して、ビルド材料に特定のエネルギーを与えることができる。したがって、限定されるものではないが、上記の値のいずれかまたは組合せを制御することにより、エネルギー密度を制御することができる。
【0041】
ビルドプロセス中に過度のエネルギー密度が生じると、完成した構成要素の反り、寸法の不正確さ、および/または沸騰した気孔をもたらす可能性がある。エネルギー密度が低すぎると、完成した構成要素が不適切に結合する可能性がある。したがって、構築中、エネルギー密度は、推定または検出されたエネルギー密度の増強および/またはビルド領域内のエネルギー密度の低下に基づいて絶えず制御され得る。上記の変数のいずれかは、一貫した構築を確実にするためおよび/または完成した層および/または複数の完成した層の冶金特性を制御するために領域内で変更され得る。
【0042】
例えば、
図8A〜
図8Bを参照すると、走査領域801および/または803の各々は、所望の各AMビルド層をビルドユニット位置およびラスタ走査領域に分割するソフトウェアによって選択され得る。各走査領域801および/または803は、ストライプ810および/または820によって境界付けられ得る凝固ライン811および/または803を含み得、凝固ライン811は、第1のエネルギー密度で粉末を照射することによって形成され得る。上述したように、各ストライプは別個の凝固ラインであってもよいし、単に凝固ライン811および/または813の各々の境界を示してもよい。ストライプ810および/または820が境界である場合、照射源は、各凝固ライン811および/または813を形成するためにビルド材料に沿った経路をたどることができ、ストライプ810および/または820でデフォーカスされ、パルス化され、出力が低下され、および/またはオフにされ得る。第2の走査領域803は、第2のエネルギー密度で凝固ライン813を形成するために照射され得る。第1のエネルギー密度および第2のエネルギー密度は、決定された層内の発熱および/または完成した構成要素および/または層の所望の冶金学的特性に応じて、同じであっても異なっていてもよい。走査領域801と走査領域803は、走査領域801と走査領域803との間にスペース802が存在するように形成され得る。残留発熱がスペース802に存在する可能性があるため、凝固ライン812を上述の第1のエネルギー密度値および/または第2のエネルギー密度値と同じエネルギー密度値で形成すると、領域内のビルド材料の過熱をもたらす可能性がある。したがって、部分802におけるエネルギー密度は、第1のエネルギー密度および第2のエネルギー密度と比較して変更(例えば、低下)され得る。上述したように、エネルギー密度は、いくつかの方法で部分802において変更され得る。例えば、部分802内のエネルギー密度を低下させるために、部分802を照射して、凝固ライン811および813よりも各凝固ライン間により大きい間隔を有する凝固ライン812を形成してもよい。別の例として、凝固ライン812は、部分802内のエネルギー密度を低下させるために凝固ライン811および813よりも速い速度で形成されてもよい。エネルギー密度はまた、部分802の照射源をデフォーカスおよび/またはパルス化することによって、および/または部分802を走査するときに照射源のワット数を減少させることによっても低減され得る。上記の例は、部分802内のエネルギー密度を制御するために排他的にまたは組み合わせて使用することができることに留意されたい。
【0043】
1つの実施例を
図9に示す。
図9は、ビルド領域900内のビルドユニット移動の上面図を示している。ビルド領域900は、粉末床であってもよく、および/またはビルドユニットによって粉末が供給される領域であってもよい。ビルドユニットは、最初に902Aによって表される第1の位置および/または向きに配置されてもよい。アウトライン902Aは、走査可能な領域および/またはビルドユニットのアウトラインを表すことができ、明瞭化のために簡略化されていることに留意されたい。さらに、部分902Aは、走査可能領域またはビルドユニットとして交換可能に言及されてもよく、走査ゾーン901Aに関してより大きいまたはより小さい領域を含んでもよいことに留意されたい。上述したように、走査ゾーン901Aは、照射源がビルドユニットの特定の位置、例えば位置902Aでビルド材料を少なくとも部分的に溶融させることができる表面領域を表すことができる走査可能領域902Aの一部であってもよい。例えば、
図6を参照すると、走査可能領域は、照射源402が動作可能である(例えば、ビルド材料を溶融および/または焼結することができる)粉末の表面領域416Bおよび/または溶融領域415を含むことができ、ビルドユニット400はビルド面415および/または416Bに対して単一の向きにある。言い換えれば、領域901Aおよび901Bは、ビルドユニットおよび/またはプラットフォームが単一の静止した向きにある間に、全走査可能領域の少なくとも一部である表面を表すことができる。
【0044】
図9に示すように、第1の走査ゾーン901Aは、第2の走査ゾーン901Bの近くにあってもよい。例えば、第1の走査ゾーンは、ビルドユニット(例えば、
図6および
図7に示すビルドユニット302および/または400)の第1の位置の走査可能領域902Aの一部を表すことができ、および/またはビルドユニット302に対して
図7に示すビルドプラットフォーム310の第1の位置を表すことができる。例えば、第2の走査ゾーン901Bは、ビルドユニット(例えば、
図6および
図7に示すビルドユニット302および/または400)の第2の位置の走査可能領域902Aの一部を表すことができ、および/またはビルドユニット302に対して
図7に示すビルドプラットフォーム310の第2の位置を表すことができる。第1の走査ゾーンは、各ストライプ906Aの間に一連の凝固ライン908Aを形成するために照射され得る。ただし、この例は限定されるものではなく、例えば、第1の走査ゾーン901Aは、上述の組み込まれたラスタ走査方式のいずれかを使用して形成されてもよいことに留意されたい。同様に、第2の走査ゾーン902Bは、ストライプ906Aによって境界付けられた一連の凝固ライン908Bに沿って粉末を照射することによって形成され得る。
図9には示されていないが、ストライプおよび/または凝固ライン方式は、第1の走査ゾーン901Aおよび第2の走査ゾーン901Bを形成するときに変更され得る。さらに、第3の走査可能領域902C内の第3の走査ゾーン901Cは、ストライプ906Cによって境界付けられた一連の凝固ラインに沿ってビルド材料を照射することによって、少なくとも部分的に凝固され得る。上述したように、第1の走査ゾーン901Aおよび第2の走査ゾーン901Bおよび第3の走査ゾーン901Cを形成するときに、ストライプおよび/または凝固ライン方式を変更することができ、凝固ラインおよび/またはストライプ方式の任意の組合せを使用することができる。さらに、矢印909および910はビルドユニットの例示的な移動を示しているが、第1、第2、および第3の走査ゾーンは任意の順序で凝固されてもよいことに留意されたい。走査ゾーン901A、901B、および/または901Cにビルド材料を少なくとも部分的に凝固させることによってAMによるビルド層を形成するとき、第1の走査領域901Aと、第2の走査領域901Bと、第3の走査領域901Cとの間のスペース903Aおよび/または903Bに過剰な発熱が生じることがある。したがって、走査領域901A〜901Cを接続するとき、上述のプロセスパラメータのいずれかを変更することができる。
【0045】
例えば、部分903Aおよび/または903B内のエネルギー密度を減少させるために、部分903Aおよび/または903Bを照射して、凝固ライン908A〜908Bよりも各凝固ラインの間隔が大きい凝固ライン(図示せず)を形成することができる。別の例として、部分903Aおよび/または903B内の凝固ラインは、部分903Aおよび/または903B内のエネルギー密度を低下させるために凝固ライン908A〜908Bよりも速い速度で形成されてもよい。エネルギー密度はまた、部分903Aおよび/または903Bの照射源をデフォーカスおよび/またはパルス化することによって、および/または部分903Aおよび/または903Bを走査するときの照射源のワット数を減少させることによって低下することができる。上記の例は、部分903Aおよび/または903B内のエネルギー密度を制御するために、排他的にまたは組み合わせて使用することができることに留意されたい。さらに、部分903Aおよび/または903Bは、隣接する走査ゾーンの形成の前または後のいずれかに照射されてもよい。例えば、AM装置は、走査ゾーン901A内のビルド材料を少なくとも部分的に凝固させるために凝固ライン908Aを形成するように構成され得、その後、ビルドユニットを移動させて走査ゾーン901B内のビルド材料を少なくとも部分的に凝固させることができ、走査ゾーン901B内の凝固ライン908Aが形成された後、ビルドユニットは、固定されたまま、修正されたプロセスパラメータで部分903Aに凝固ラインを形成して、領域903Aのエネルギー密度を調整することができる。さらなる例として、部分903Aが少なくとも部分的に凝固した後、ビルドユニットは第3の走査ゾーン901Cに移動して凝固ライン908Cを形成することができ、その後、ビルドユニットは同じ位置に留まり、走査ゾーン901Bと901Cとの間の領域903Bを少なくとも部分的に凝固させることができる。上述のシナリオでは、走査ゾーン906Bは、部分903Aの少なくとも部分的な凝固の間に冷却するための時間がより長くてもよいため、部分903Bを形成する間に適用されるプロセスパラメータ調整は、903Aの形成中と異なる場合があり、したがって、部分903Aよりも部分903Bを形成するときに、より大きなエネルギー密度が必要とされ得る。
【0046】
別の例として、走査ゾーン911A、911B、および911Cは、ビルドユニットの3つの別個の位置に形成されてもよい。上記のシナリオと同様に、各走査可能領域912A〜912Cの重なりのために、部分913Aおよび/または903Bは構築によって形成され得、一方で、ビルドユニットは、部分903Aおよび/または903Bを境界とする任意の単一または複数の走査ゾーンが形成された後も静止したままである。ビルドユニットを走査ゾーン901A〜901Cおよび/または911A〜911Cの各々の間の中間位置に移動させることによって、部分903A〜903Bおよび/または913A〜913Bを形成することも可能であることにさらに留意されたい。
【0047】
なお、
図9は、簡略化のために可能な限られた数の位置を示しており、上述の例の各々では、ビルドユニットがビルド領域900内の任意の位置にさらに進んで領域を少なくとも部分的に凝固させることができ、同じ発明原理を適用することができる。当業者であれば、上述の走査ゾーンを所望の順序で凝固させることができ、例は限定的ではないことをさらに理解されよう。さらに、当業者であれば、形成される各層にわたる様々な可能なAM構築シナリオに本発明を適用できることをさらに理解されよう。
【0048】
1つの実施例を
図10に示す。
図10は、矢印1001によって示される方向に沿って回転可能であり得る、可動のビルド領域1000内のビルドユニット移動の上面図を表している。ビルド領域1000は、粉末床であってもよく、および/またはビルドユニットによって粉末が供給される領域であってもよい。ビルドユニットは、最初に1012Aによって表される第1の位置および/または向きに配置されてもよい。アウトライン1012Aは、走査可能な領域および/またはビルドユニットのアウトラインを表すことができ、明瞭化のために簡略化されていることに留意されたい。さらに、部分1012Aは、走査可能領域またはビルドユニットとして交換可能に言及されてもよく、走査ゾーン1012Aに関してより大きいまたはより小さい領域を含んでもよいことに留意されたい。上述したように、走査ゾーン1012Aは、照射源がビルドユニットの特定の位置、例えば位置1012Aでビルド材料を少なくとも部分的に溶融させることができる表面領域を表すことができる走査可能領域1012Aの一部であってもよい。例えば、
図7を参照すると、走査可能領域は、照射源558が動作可能である(例えば、ビルド材料を溶融および/または焼結することができる)粉末の表面領域330および/または溶融領域330を含むことができ、ビルドユニット302はビルド面415に対して単一の向きにある。言い換えれば、領域1018Aおよび1018Bは、ビルドユニットおよび/またはプラットフォーム1000が単一の静止した向きにある間に、全走査可能領域1012Aおよび1012Bの少なくとも一部である表面を表すことができる。
【0049】
図10に示すように、第1の走査ゾーン1011Aは、第2の走査ゾーン1011Bの近くにあってもよい。第1の走査ゾーンは、例えば、ビルドユニットの第1の位置における走査可能領域1012Aの一部を表してもよく、および/またはビルドユニットに対するビルドプラットフォーム1000の第1の位置を表してもよい。第2の走査ゾーン1011Bは、ビルドユニットおよび/またはプラットフォーム1000の第2の位置における走査可能領域1012Bの一部を表すことができる。第1の走査ゾーンは照射されて、走査ゾーン1011Aの全面にわたって形成され得る、および/または、単一のおよび/または複数のストライプ1006Aによって境界付けられ得る一連の凝固ライン1018Aを形成してもよい。ただし、この例は限定されるものではなく、例えば、第1の走査ゾーン1012Aは、上述の組み込まれたラスタ走査方式のいずれかを使用して形成されてもよいことに留意されたい。同様に、第2の走査ゾーン1012Bは、一連の凝固ライン1018Bに沿って粉末を照射することによって形成されてもよい。
図10には示されていないが、ストライプおよび/または凝固ライン方式は、第1の走査ゾーン1012Aおよび第2の走査ゾーン1012Bを形成するときに変更されてもよい。矢印1019および1009は、ビルドプラットフォーム1000の半径方向におけるビルドユニットの例示的な移動を示しているが、第1および第2の走査ゾーンは、任意の順序で凝固されてもよいことに留意されたい。走査ゾーン1011Aおよび1011B内のビルド材料を少なくとも部分的に凝固させることによってAMによるビルド層を形成するとき、第1の走査ゾーンと第2の走査ゾーンとの間のスペース1013に過剰な発熱が生じることがある。したがって、走査領域1011A〜1011Bを接続するときに、上述のプロセスパラメータのいずれかを変更することができる。
【0050】
例えば、部分1013内のエネルギー密度を低下させるために、部分1013を照射して、凝固ライン1018A〜1018Bよりも各凝固ラインの間隔が大きい凝固ライン(図示せず)を形成してもよい。別の例として、部分1013内の凝固ラインは、部分1013内のエネルギー密度を低下させるために凝固ライン1018A〜1018Bよりも速い速度で形成されてもよい。エネルギー密度はまた、部分1013の照射源をデフォーカスおよび/またはパルス化することによって、および/または部分1013を走査するときに照射源のワット数を減少させることによっても低減され得る。上記の例は、部分1013内のエネルギー密度を制御するために、排他的にまたは組み合わせて使用できることに留意されたい。さらに、部分1013は、隣接する走査ゾーンの形成の前または後のいずれかに照射されてもよい。例えば、AM装置は、走査ゾーン1011A内のビルド材料を少なくとも部分的に凝固させるために凝固ライン1018Aを形成するように構成され得、その後、ビルドユニットを半径方向1019に移動させて走査ゾーン1011B内のビルド材料を少なくとも部分的に凝固させることができ、走査ゾーン1011Bの凝固ライン1018Aが形成された後、ビルドユニットは、固定されたまま、修正されたプロセスパラメータで部分1013に凝固ラインを形成して、領域1013のエネルギー密度を調整することができる。
【0051】
別の例として、走査ゾーン1001Aおよび1001Bは、ビルドユニットの2つの別個の位置に形成されてもよい。上記のシナリオと同様に、各走査可能領域1002A〜1002Bの重なりのために、部分1003は構築によって形成され得、一方で、ビルドユニットは、部分1003を境界とする任意の単一または複数の走査ゾーンが形成された後も静止したままである。ビルドユニットを走査ゾーン1011A〜1011Bおよび/または1001A〜1001Bの各々の中間位置に移動させることによって、部分1013および/または1003を形成することも可能であることにさらに留意されたい。
【0052】
なお、
図10は、簡略化のために可能な限られた数の位置を示しており、上述の例の各々では、ビルドユニットがビルド領域1000内の任意の位置にさらに進んで領域を少なくとも部分的に凝固させることができ、同じ発明原理を適用することができる。さらに、ビルドユニットが移動している間に、またはビルドユニットが静止している間に、ビルドプラットフォーム1000を移動してビルドユニットの下に新しい走査ゾーンを移動させることができることに留意されたい。当業者であれば、上述の走査ゾーンを所望の順序で凝固させることができ、例は限定的ではないことをさらに理解されよう。さらに、当業者であれば、形成される各層にわたる様々な可能なAM構築シナリオに本発明を適用できることをさらに理解されよう。
【0053】
本明細書においては、本発明を好ましい実施形態を含めて開示するとともに、あらゆる装置またはシステムの製作および使用ならびにあらゆる関連の方法の実行を含む本発明の実施を当業者にとって可能にするために、いくつかの実施例を使用している。本発明の特許可能な範囲は、特許請求の範囲によって定義され、当業者が想到する他の実施例を含むことができる。そのような他の実施例は、特許請求の範囲の文言から相違しない構造要素を有しており、あるいは特許請求の範囲の文言から実質的に相違しない同等な構造要素を含むならば、特許請求の範囲の技術的範囲に包含される。当業者であれば、上述の種々の実施形態からの態様ならびに各々のそのような態様についての他の公知の同等物を混ぜ合わせて適合させることで、本出願の原理に従ったさらなる実施形態および技術を構築することができる。
[実施態様1]
第1の走査領域(801)内に少なくとも部分的に凝固した部分を形成するステップであって、前記第1の走査領域(801)内の前記凝固部分は、第1の照射経路に沿って第1のエネルギー密度値でビルド材料を照射することによって形成される、ステップと、
前記第1の走査領域(801)に対して間隔を置いて配置された第2の走査領域(803)内に少なくとも部分的に凝固した部分を形成するステップであって、前記第1の走査領域(801)内の前記凝固部分は、第2の照射経路に沿って第2のエネルギー密度値でビルド材料を照射することによって形成され、前記第1の走査領域(801)と前記第2の走査領域(803)との間の前記スペース(802)は、前記第1のエネルギー密度値および前記第2のエネルギー密度値とは異なる第3のエネルギー密度値でビルド材料を照射することによって、少なくとも部分的に凝固される、ステップと
を含む、構成要素を形成するための方法。[実施態様2]
前記第3のエネルギー密度値が、前記第1のエネルギー密度値および前記第2のエネルギー密度値よりも小さい、実施態様1に記載の構成要素を形成するための方法。
[実施態様3]
前記第1の走査領域(801)内の前記凝固部分は、前記ビルドユニット(400)が前記構成要素に対して第1の位置にあるときに形成され、前記第2の走査領域(803)内の前記凝固部分は、前記ビルドユニット(400)が前記第1の位置とは異なる第2の位置にあるときに形成される、実施態様1に記載の構成要素を形成するための方法。
[実施態様4]
前記第1および第2の走査領域(801、803)が、可動のビルドプラットフォーム(310)上に位置し、前記第1の走査領域(801)内の前記凝固部分は、前記可動のビルドプラットフォーム(310)がビルドユニット(302,400)に対して第1の位置にあるときに形成され、前記第2の走査領域(803)内の前記凝固部分は、前記可動のビルドプラットフォーム(310)が前記ビルドユニット(302,400)に対して第2の位置にあるときに形成される、実施態様1に記載の構成要素を形成するための方法。
[実施態様5]
前記エネルギー密度値が、電子ビーム出力、レーザ出力、走査速度、および走査間隔のうちの少なくとも1つを変化させることによって変更される、実施態様1に記載の構成要素を形成するための方法。
[実施態様6]
前記エネルギー密度値が、少なくともレーザ出力を変化させることによって変更され、前記レーザ出力は、焦点制御機構を用いて前記レーザの焦点を制御することによって調整される、実施態様1に記載の構成要素を形成するための方法。
[実施態様7]
前記レーザ出力が、前記レーザが合焦している表面領域を制御することによって調整される、実施態様6に記載の構成要素を形成するための方法。
[実施態様8]
前記焦点制御装置が、少なくとも1つのレンズを含む、実施態様6に記載の構成要素を形成するための方法。
[実施態様9]
前記エネルギー密度値が、少なくともレーザ出力を変化させることによって変更され、前記レーザ出力は、前記レーザのワット数を制御することによって調整される、実施態様1に記載の構成要素を形成するための方法。
[実施態様10]
前記エネルギー密度値が、少なくとも走査速度を変化させることによって変更され、前記走査速度は、ガルバノメータスキャナを制御することによって調整される、実施態様1に記載の構成要素を形成するための方法。
[実施態様11]
前記第1の照射経路が、第1の角度で形成された一連の凝固ラインを含み、前記第2の照射経路が、第2の角度で形成された一連の凝固ラインを含み、前記第1の走査領域と前記第2の走査領域との間の前記スペースは、前記第1の角度および前記第2の角度とは異なる角度で形成された第3の一連の凝固ラインを形成することによって、少なくとも部分的に凝固される、実施態様1に記載の構成要素を形成するための方法。
[実施態様12]
コンピュータに付加製造方法を実行させるように構成されたプログラムを格納する非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記製造方法は、
第1の走査領域(801)内に少なくとも部分的に凝固した部分を形成するステップであって、前記第1の走査領域(801)内の前記凝固部分は、第1の照射経路に沿って第1のエネルギー密度値でビルド材料を照射することによって形成される、ステップと、 前記第1の走査領域(801)に対して間隔を置いて配置された第2の走査領域(803)内に少なくとも部分的に凝固した部分を形成するステップであって、前記第1の走査領域(801)内の前記凝固部分は、第2の照射経路に沿って第2のエネルギー密度値でビルド材料を照射することによって形成され、前記第1の走査領域(801)と前記第2の走査領域(803)との間の前記スペース(802)は、前記第1のエネルギー密度値および前記第2のエネルギー密度値より小さい第3のエネルギー密度値でビルド材料を照射することによって、少なくとも部分的に凝固される、ステップと
を含む、プログラムを格納する非一時的コンピュータ可読媒体。
[実施態様13]
前記第3のエネルギー密度値が、前記第1のエネルギー密度値および前記第2のエネルギー密度値よりも小さい、実施態様12に記載のプログラムを格納する非一時的コンピュータ可読媒体。
[実施態様14]
前記第1の走査領域(801)内の前記凝固部分は、ビルドユニット(400)が前記構成要素に対して第1の位置にあるときに形成され、前記第2の走査領域(803)内の前記凝固部分は、前記ビルドユニット(400)が前記第1の位置とは異なる第2の位置にあるときに形成される、実施態様12に記載のプログラムを格納する非一時的コンピュータ可読媒体。
[実施態様15]
前記第1および第2の走査領域(801、803)が、可動のビルドプラットフォーム(310)上に位置し、前記第1の走査領域(801)内の前記凝固部分は、前記可動のビルドプラットフォーム(310)がビルドユニット(302,400)に対して第1の位置にあるときに形成され、前記第2の走査領域(803)内の前記凝固部分は、前記可動のビルドプラットフォーム(310)が前記ビルドユニット(302,400)に対して第2の位置にあるときに形成される、実施態様12に記載のプログラムを格納する非一時的コンピュータ可読媒体。
[実施態様16]
前記エネルギー密度値が、電子ビーム出力、レーザ出力、走査速度、および走査間隔のうちの少なくとも1つを変化させることによって変更される、実施態様12に記載のプログラムを格納する非一時的コンピュータ可読媒体。
[実施態様17]
前記エネルギー密度値が、少なくともレーザ出力を変化させることによって変更され、前記レーザ出力は、焦点制御機構を用いて前記レーザの焦点を制御することによって調整される、実施態様12に記載のプログラムを格納する非一時的コンピュータ可読媒体。
[実施態様18]
前記焦点制御装置が、少なくとも1つのレンズを含む、実施態様17に記載のプログラムを格納する非一時的コンピュータ可読媒体。
[実施態様19]
前記エネルギー密度値が、少なくともレーザ出力を変化させることによって変更され、前記レーザ出力は、前記レーザのワット数を制御することによって調整される、実施態様12に記載のプログラムを格納する非一時的コンピュータ可読媒体。
[実施態様20]
前記エネルギー密度値が、少なくとも走査速度を変化させることによって変更され、前記走査速度は、ガルバノメータスキャナを制御することによって調整される、実施態様12に記載のプログラムを格納する非一時的コンピュータ可読媒体。
[実施態様21]
前記第1の照射経路が、第1の角度で形成された一連の凝固ラインを含み、前記第2の照射経路が、第2の角度で形成された一連の凝固ラインを含み、前記第1の走査領域(801)と前記第2の走査領域(803)との間の前記スペース(802)は、前記第1の角度および前記第2の角度とは異なる角度で形成された第3の一連の凝固ラインを形成することによって、少なくとも部分的に凝固される、実施態様12に記載のプログラムを格納する非一時的コンピュータ可読媒体。
【0054】
(付記)
以上の開示から、以下の付記が提案される。
<実施態様1>
第1の走査領域(801)内に少なくとも部分的に凝固した部分を形成するステップであって、前記第1の走査領域(801)内の前記凝固部分は、第1の照射経路に沿って第1のエネルギー密度値でビルド材料を照射することによって形成される、ステップと、
前記第1の走査領域(801)に対して間隔を置いて配置された第2の走査領域(803)内に少なくとも部分的に凝固した部分を形成するステップであって、前記第1の走査領域(801)内の前記凝固部分は、第2の照射経路に沿って第2のエネルギー密度値でビルド材料を照射することによって形成され、前記第1の走査領域(801)と前記第2の走査領域(803)との間の前記スペース(802)は、前記第1のエネルギー密度値および前記第2のエネルギー密度値とは異なる第3のエネルギー密度値でビルド材料を照射することによって、少なくとも部分的に凝固される、ステップと
を含む、構成要素を形成するための方法。
<実施態様2>
前記第3のエネルギー密度値が、前記第1のエネルギー密度値および前記第2のエネルギー密度値よりも小さい、実施態様1の構成要素を形成するための方法。
<実施態様3>
前記第1の走査領域(801)内の前記凝固部分は、前記ビルドユニット(400)が前記構成要素に対して第1の位置にあるときに形成され、前記第2の走査領域(803)内の前記凝固部分は、前記ビルドユニット(400)が前記第1の位置とは異なる第2の位置にあるときに形成される、実施態様1乃至2のいずれか一の構成要素を形成するための方法。
<実施態様4>
前記第1および第2の走査領域(801、803)が、可動のビルドプラットフォーム(310)上に位置し、前記第1の走査領域(801)内の前記凝固部分は、前記可動のビルドプラットフォーム(310)がビルドユニット(302,400)に対して第1の位置にあるときに形成され、前記第2の走査領域(803)内の前記凝固部分は、前記可動のビルドプラットフォーム(310)が前記ビルドユニット(302,400)に対して第2の位置にあるときに形成される、実施態様1乃至3のいずれか一の構成要素を形成するための方法。
<実施態様5>
前記エネルギー密度値が、電子ビーム出力、レーザ出力、走査速度、および走査間隔のうちの少なくとも1つを変化させることによって変更される、実施態様1乃至4のいずれか一の構成要素を形成するための方法。
<実施態様6>
前記エネルギー密度値が、少なくともレーザ出力を変化させることによって変更され、前記レーザ出力は、焦点制御機構を用いて前記レーザの焦点を制御することによって調整される、実施態様1乃至5のいずれか一の構成要素を形成するための方法。
<実施態様7>
前記レーザ出力が、前記レーザが合焦している表面領域を制御することによって調整される、実施態様6の構成要素を形成するための方法。
<実施態様8>
前記焦点制御装置が、少なくとも1つのレンズを含む、実施態様6の構成要素を形成するための方法。
<実施態様9>
前記エネルギー密度値が、少なくともレーザ出力を変化させることによって変更され、前記レーザ出力は、前記レーザのワット数を制御することによって調整される、実施態様1乃至8のいずれか一の構成要素を形成するための方法。
<実施態様10>
前記エネルギー密度値が、少なくとも走査速度を変化させることによって変更され、前記走査速度は、ガルバノメータスキャナを制御することによって調整される、実施態様1乃至9のいずれか一の構成要素を形成するための方法。
<実施態様11>
前記第1の照射経路が、第1の角度で形成された一連の凝固ラインを含み、前記第2の照射経路が、第2の角度で形成された一連の凝固ラインを含み、前記第1の走査領域と前記第2の走査領域との間の前記スペースは、前記第1の角度および前記第2の角度とは異なる角度で形成された第3の一連の凝固ラインを形成することによって、少なくとも部分的に凝固される、実施態様1乃至10のいずれか一の構成要素を形成するための方法。
<実施態様12>
実施態様1乃至11のいずれか1の方法を実行するように付加製造装置に指示する命令を格納する非一時的コンピュータ可読媒体。