【課題】建物の外観への影響や建物内からの眺望の妨げを最小限に抑えるとともに、室内の温度上昇の抑制に効果的で省エネルギー化を可能とした日射遮蔽装置および日射遮蔽方法を提案する。
【解決手段】建物1の屋上12から外方に張り出す上部支持体3と、上部支持体3の下方において、建物1の壁面11よりも外方に配置された下部支持体4と、上部支持体3と下部支持体4との間に並設された複数の縦材5と、縦材5同士の間において当該縦材5に沿って上下動する幕材6と、壁面11に設けられた複数の日射センサ7と、幕材6を巻き取るまたは送り出す幕材回収装置8と、幕材回収装置8を制御する制御手段9とを備える日射遮蔽装置2である。日射センサ7は、壁面11に照射される光の明るさを測定し、制御手段9は日射センサ7の測定結果に応じて幕材回収装置8による幕材6の回収または送り出しを制御する。
【背景技術】
【0002】
建物の外壁面は、日射を受けて著しく温度が上昇する場合がある。外壁面の温度が上昇すると、室内温度も上昇する。室内温度が上昇すると、居住者、室内に設置された設備機器、室内に保管された物等に影響を及ぼすおそれがある。そのため、夏季など室内温度が上昇する場合には、空調機により室内温度を下げる場合がある。ところが、空調による温度調節は、電力を消費するため、費用がかかるとともに、資源を消費してしまう。
そのため、建物の外壁面の温度上昇を抑制することを目的として、外壁に遮熱塗料を塗装するとともに、窓面に遮熱フィルムを貼着する場合がある。ところが、建物の外壁面に遮熱塗料を塗装した場合であっても、温度上昇の低減効果は小さく、節電効果は限定的であった。また、定期的に塗装を行う必要があるが、大規模な建物の外壁全面に対して塗装を行うためには、大規模な足場を形成する必要がある。そのため、遮熱塗料による遮熱方法は、メンテナンスや仮設工等に手間と費用がかかる。
特許文献1には、建物の外面に沿って配置された屋外用カーテンが開示されている。屋外用カーテンは、多段的に配装された柔軟性のある耐候性素材からなる。ところが、特許文献1の屋外用カーテンは、多段的に設置するため、着脱に手間がかかる。そのため、天候や時間帯にかかわらず、建物の外面が屋外用カーテンで覆われた状態となり、室内からの眺望が阻害されるとともに、建物の外観を損ねるおそれがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、建物の外観への影響や建物内からの眺望の妨げを最小限に抑えるとともに、室内の温度上昇の抑制に効果的で省エネルギー化を可能とした日射遮蔽装置および日射遮蔽方法を提案することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するために、本発明の日射遮蔽装置は、建物の屋上から外方に張り出す上部支持体と、前記上部支持体の下方において、前記建物の壁面よりも外方に配置された下部支持体と、前記上部支持体と前記下部支持体との間に並設された複数の縦材と、前記縦材同士の間において当該縦材に沿って上下動する幕材と、前記壁面に設けられた複数の日射センサと、前記幕材を巻き取るまたは送り出す幕材回収装置と、前記幕材回収装置を制御する制御手段とを備えている。前記幕材は、前記縦材にガイドされている。また、前記日射センサは、前記壁面に照射される光の明るさを測定する。さらに、前記制御手段は、前記日射センサの測定結果に応じて、前記幕材回収装置による前記幕材の回収または送り出しを制御する。
かかる日射遮蔽装置によれば、壁面(窓面も含む)に沿って設置された幕材により、壁面の温度上昇を効果的に抑制することができる。幕材は、日射センサの測定値に応じて上下動するため、時間帯や気候に応じて幕材の設置範囲が変動する。そのため、建物の外面が常に幕材により覆われることが防止されて、室内からの眺望や建物の外観への影響を最小限に抑えることができる。また、幕材の上下動は、制御手段により自動的に行われるため、幕材の設置範囲の調節に手間がかからない。
【0006】
前記日射センサは、前記建物の各階において、前記幕材の左右に設けるのが望ましい。このようにすれば、日射センサの計測結果に応じて、幕材の設置の要否を階毎に判断することができる。
このとき、前記制御手段は、前記日射センサの測定値が閾値以上の場合に当該日射センサが設けられた階を前記幕材で覆うように前記幕材回収装置を制御し、前記日射センサの測定値が閾値未満の場合は当該日射センサが設けられた階が前記幕材で覆われることがないように前記幕材回収装置を制御するようにすればよい。このようにすれば、天候や時間帯等に応じて、必要カ所のみに対して幕材を自動的に設置することができる。
【0007】
また、本発明の日射遮蔽方法は、建物の壁面に沿って幕材を吊り下げることにより前記壁面に照射される日光を遮蔽するものであって、前記壁面には前記幕材の吊り下げ範囲の左右に沿って複数段の日射センサが設けられており、左右の前記日射センサのうちの少なくとも一方の前記日射センサによる測定値が閾値以上の場合に、当該日射センサよりも上側の範囲を前記幕材により覆う。
かかる日射遮蔽方法によれば、日射センサの測定結果に応じて幕材により外壁面を覆う範囲を決定するため、外壁面の温度上昇を効率的に抑制することができるとともに、幕材により覆われていない範囲については、室内からの眺望や建物の外観が損なわれることを最小限に抑えることができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明の日射遮蔽装置および日射遮蔽方法によれば、壁面に設置された日射センサの計測結果に応じて幕材を壁面に沿って設置するため、日射によって壁面の温度上昇が懸念される範囲に対して幕材を設置し、それ以外の領域は壁面が露出した状態となる。そのため、建物の外観への影響や建物内からの眺望の妨げを最小限に抑えるとともに、室内の温度上昇の抑制に効果的で省エネルギー化が可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施形態では、
図1に示すように、建物1の外面(壁面)を幕材6で覆うことで、日射による壁面(窓面も含む)の温度上昇を抑制する場合を例示する。壁面の温度上昇を抑制することで、建物1内の温度上昇を抑制し、省エネルギー化を図ることができる。本実施形態では、日射遮蔽装置2を利用して、日射により壁面11の温度上昇が懸念される範囲を幕材6により覆う。幕材6によって覆う範囲は、天候や時間に応じて変化する。
本実施形態の日射遮蔽装置2は、
図2に示すように、上部支持体3と、下部支持体4と、縦材5と、幕材6と、日射センサ7(
図1参照)と、幕材回収装置8と、制御手段9とを備えている。本実施形態では、平面視直方体状の6階建ての建物1の南側の壁面11に対して日射遮蔽装置2を設置する場合について説明するが、建物1の形状や階数などは限定されるものではない。また、日射遮蔽装置2は、建物1の東側の壁面11や西側の壁面11に対しても設置することもできる。
【0011】
上部支持体3は、縦材5および幕材6の支持部材であって、
図2に示すように、建物1の屋上12に設けられた基部31と、基部31から建物1の外側に向けて延設された(外方に張り出す)横材32とを備えている。上部支持体3は、パイプ材(いわゆる単管パイプ)を組み合わせることにより形成されている。なお、上部支持体3を構成する材料は限定されるものではなく、例えば、H形鋼やL形鋼等の鋼材を使用してもよい。また、上部支持体3の構成は前記の構成に限定されるものではなく、建物1の壁面11から外方に張り出し、縦材5および幕材6の上端を固定できるように適宜形成すればよい。
基部31は、パイプ材を縦横に組み合わせることで直方体状(角柱状)を呈している。基部31には、幕材6を巻き付けるための幕材回収装置8が上載されている。
横材32は、建物1の屋上12からパラペット13の上方を超えて壁面11の外方に張り出している。横材32は、パラペット13の内側に配設された支柱33によって中間部が支持されている。なお、支柱33は、必要に応じて設置すればよく、横材32の長さや基部31の配置によっては省略してもよい。横材32には、幕材6を支持するための幕材ローラー34が回転可能に設けられている。なお、幕材ローラー34の配置や数は限定されるものではなく、適宜決定すればよい。
【0012】
下部支持体4は、縦材5の支持部材であって、
図2に示すように、横材32(上部支持体3)の下方において、建物1の壁面11よりも外方に配置されている。本実施形態の下部支持体4は、壁面11に固定された鉄骨フレームである。本実施形態の下部支持体4は、建物1の1階と2階との境界部に設けられているが、下部支持体4の設置個所は限定されるものではない。なお、下部支持体4の構成は限定されるものではなく、少なくとも縦材5の下端を固定できればよい。また、下部支持体4を構成する材料は限定されるものではなく、例えば、単管パイプを組み合わせることにより形成してもよい。また、下部支持体4は、必ずしも壁面11に固定されている必要はなく、例えば、地面や床面に載置されていてもよい。
【0013】
縦材5は、幕材6の支持部材であって、
図2に示すように、上部支持体3(横材32)と下部支持体4との間において、壁面11に沿って設けられている。縦材5は、壁面11から所定の間隔をあけた位置において、壁面11と平行に設けられている。縦材5は、ワイヤーロープからなる。本実施形態では、複数の縦材5が並設されている。縦材5の上端は上部支持体3に固定されていて、縦材5の下端は下部支持体4に固定されている。なお、縦材5を構成するワイヤーロープの仕様等は適宜決定すればよい。本実施形態では、
図3に示すように、二本一組の縦材(ワイヤーロープ)5,5が幕材6の幅と同等の間隔をあけて複数組並設されている。
【0014】
幕材6は、
図2に示すように、上部支持体3から吊り下げられている。幕材6は、間隔をあけて隣り合う縦材5同士の間に配置されており、幕材6の側縁は当該縦材5にガイドされている。すなわち、
図3に示すように、幕材6は、隣り合う二組の縦材5の間において、壁面11から所定の間隔をあけて、壁面11と平行に設けられている。本実施形態では、建物1の南側の壁面11全体を覆うように、複数の幕材6が並設されている(
図1参照)。
図2に示すように、幕材6の上端は、上部支持体3に設けられた幕材回収装置8に固定されている。
本実施形態の幕材6は、ポリエステル製のひもを組み合わせることにより形成されたネットからなる。なお、幕材6を構成するネットの網目の大きさは適宜決定すればよい。また、幕材6を構成する材料は限定されるものではないが、通気性を有しているのが望ましい。また、幕材6が設けられる壁面11が窓を有している場合には、建物1内から幕材6を通して外側を視認できる素材であるのが望ましい。
図3に示すように、幕材6の側縁(左右の縁)には、上下方向に所定の間隔で配設された複数のリング61が設けられている。リング61には、縦材5が挿通されている。リング61の内径は、幕材6を構成するひも(ネットの外縁を構成するひも)の外径と縦材5の外径との合計よりも大きい。すなわち、幕材6は、リング61を介して縦材5に係止されているとともに、縦材5に沿って上下動可能に構成されている。また、リング61を構成する材料は限定されるものではなく、例えば、金属や樹脂により構成すればよい。
【0015】
日射センサ7は、
図1に示すように、壁面11に沿って設けられていて、壁面11に照射される光の明るさを測定する。日射センサ7は、建物1の各階の境界部付近において、幕材6の左右に設けられている。すなわち、幕材6の左右側縁に沿って、複数の日射センサ7が上下に所定の間隔をあけて設けられている。日射センサ7には、指向性を有した自動車用の日射センサ7を使用するものとする。日射センサ7は、建物1の壁面11に対して垂直に設置する。なお、日射センサ7は、自動車用のものに限定されるものではない。本実施形態では、
図3に示すように、幕材6の側縁に配設された縦材5同士の間に設けられたセンサ取付材71に日射センサ7を固定する。センサ取付材71は、上部支持体3と下部支持体4との間に張設されたワイヤーロープからなる。日射センサ7は、センサ取付材71に所定の間隔をあけて固定されており、このセンサ取付材71を上部支持体3と下部支持体4との間に固定することで、日射センサ7が建物1の各階に設置される。また、センサ取付材71を縦材5同士の間に配設することで、日射センサ7が幕材6の陰に隠れることを防止する。
日射センサ7は、有線または無線により制御手段9に接続されていて、日射センサ7の測定結果が制御手段9に送信されるように構成されている。
【0016】
幕材回収装置8は、
図2に示すように、上部支持体3に上載されており、幕材6の上端が固定された幕用ドラム(横軸)に回転力を付与して、幕材6の巻き取り(回収)と送り出しを行う。本実施形態の幕材回収装置8は、電力により駆動するモーターを備えていて、モーターの動力により横軸に回転力を付与する。幕材回収装置8は、制御手段9から送信された信号に応じて、幕材6の回収と送り出し(上げ下ろし)を行う。
【0017】
制御手段9は、幕材回収装置8による幕材6の回収と送り出し(幕材6の上げ下ろし)を制御する。制御手段9は、日射センサ7の測定結果に応じて幕材回収装置8による幕材6の回収または送り出しを制御する。
制御手段9は、日射センサ7の測定値が閾値以上の場合に、当該日射センサ7が設けられた階(本実施形態では当該日射センサ7の上側)を幕材6で覆うように幕材回収装置8を制御する。一方、日射センサ7の測定値が閾値未満の場合は、当該日射センサ7が設けられた階(本実施形態では、一つ上の日射センサ7よりも下側の領域)が幕材6で覆われることがないように、幕材回収装置8を制御する。閾値は、建物1の地理的気候条件、近接する構造物との位置関係、季節等に応じて適宜決定する。
【0018】
以下、日射遮蔽装置2を使用した日射遮蔽方法について説明する。日射遮蔽方法は、建物1の壁面11に沿って幕材6を吊り下げることにより、壁面11に照射される日光を遮蔽する。日射遮蔽装置2は、幕材6の吊り下げ範囲の左右に沿って設けられた複数段の左右の日射センサ7のうちの少なくとも一方の日射センサ7による測定値が閾値以上の場合に、日射センサ7よりも上側の範囲を幕材6により覆う制御を実行する。
図4に示すように、制御手段9には、予め基本情報を入力しておく(S1)。基本情報には、建物1の所在地、建物1の規模(階数や幅等)、建物1の向き、照度閾値等がある。
【0019】
まず、制御手段9は、季節等に応じて、当日の日の出時刻および日の入時刻を算出する(S2)。
次に、制御手段9が現在時刻を入手する(S3)。現在時刻を入手したら、日の出時刻と現在時刻とを比較する(S4)。現在時刻が日の出時刻よりも小さい場合(日の出時刻前の場合)には、動作を一度中断し、所定時間後(本実施形態では5分後)に再度現在時刻を入手する(S10)。一方、現在時刻が日の出時刻よりも大きい場合(日の出時刻後の場合)には、日の入時刻と現在時刻とを比較する(S5)。そして、現在時刻が日の入時刻後の場合は終了し、現在時刻が日の入時刻前の場合は、壁面11に設置された複数の日射センサ7の照度情報(測定結果)を一斉に入手する(S6)。日射センサ7の測定結果を入手したら、測定値と閾値とを比較する(S7)。本実施形態では、閾値を5000ルクスとする。なお、閾値は、季節や建物1の配置等に応じて適宜決定すればよい。例えば、夏季昼間の直達日射の照度は10万ルクス以上で、曇天時においても天空光の影響により1万ルクスを超える場合があるため、照度の閾値を1万ルクスに設定してもよい。一方、春秋季では、照度は小さくなるため、夏季よりも小さい5000ルクスに閾値を設定し、さらに照度が小さくなる冬季は閾値を3000ルクスに設定してもよい。
対象となる範囲(対象領域)を囲む四隅の日射センサ7のうちの少なくとも一つ(例えば、下側の二つのうちの一方)の日射センサ7の測定値が閾値(本実施形態では5000ルクス)以上の場合は、当該対象領域を幕材6により覆う(S8)。一方、四隅の日射センサ7の測定値がいずれも閾値(5000ルクス)を下回った場合は、幕材6を巻き取ることで、対象領域の壁面11を露出させる(S9)。日射センサ7の測定結果に応じて幕材6の上げ下げが完了したら、作業を中断し、5分後に再度現在時刻を入手する(S10)。
【0020】
本実施形態の日射遮蔽装置2および日射遮蔽方法によれば、壁面11に沿って設置された幕材6により、外壁面の温度上昇を効果的に抑制することができる。幕材6は、日射センサ7の測定値に応じて上下動するため、時間帯や気候に応じて幕材6の設置範囲が変動する。例えば、
図5(a)に示すように、日の出時には、建物1の大部分が日陰Sとなり、東側の上角部のみに日光が照射されるため、当該角部において、閾値以上の照度が測定された日射センサ7の高さまで幕材6を下ろすものとする。時間の経過とともに、日陰Sの範囲が狭まり、日光の照射範囲が広がるため、
図5(b)および(c)に示すように、日光の照射に応じて幕材6により覆う範囲を広げていく。一方、午後になると、日が傾くことで、日陰Sの範囲が建物1の東側から増加し、照射範囲が減り始めるため、
図5(d)〜(f)に示すように、建物1の東側から幕材6を徐々に巻き上げる。
【0021】
このように、本実施形態の日射遮蔽方法によれば、時刻に応じて変化する照射範囲に対して幕材6を自動的に設置するため、建物1の外面が常に幕材6により覆われることが防止されて、室内からの眺望や建物1の外観への影響を最小限に抑えることができる。また、幕材6の上下動は、制御手段9により自動的に行われるため、幕材6の設置範囲の調節に手間がかからない。
また、日射センサ7を、建物1の各階において、幕材6の左右に設けているため、日射センサ7の計測結果に応じて、幕材6を設置する領域を、天候や時間帯等に応じて、階毎に適宜決定できる。
幕材6は、縦材5により側縁が支持されているため、風荷重等に対して安定している。また、幕材6の着脱が容易なため、幕材6が劣化した場合の交換も容易である。また、幕材回収装置8を利用しているため、長尺の幕材6の回収作業および送り出し作業を簡易に行うことができる。
日射センサ7は、センサ取付材71を介して壁面11に沿って設けられているため、着脱が容易である。すなわち、センサ取付材71を回収することで、日射センサ7を撤去することができる。例えば、日射センサ7に不具合が生じた場合には、不具合が生じた日射センサ7が取り付けられたセンサ取付材71を回収して、日射センサ7の交換または修理を行えばよいため、仮設足場等を組み立てて日射センサ7の交換や修理を行う場合に比べて作業性に優れている。
【0022】
以上、本発明に係る実施形態について説明したが、本発明は前述の実施形態に限られず、前記の各構成要素については本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
例えば、前記実施形態では、幕材6にリング61を介して縦材5に取り付けられている場合について説明したが、リング61は必要に応じて設置すればよい。例えば、ネット状の幕材6の網目に縦材5を通す場合や、幕材6に形成された鳩目等に縦材5を通す場合には、リング61は省略してもよい。また、幕材6は、側端部のみが縦材5によって支持されている必要はない。例えば、幕材6の中央部において、縦材5によって支持されていてもよい。また、幕材6を構成する材料は、ネットに限定されるものではない。例えば、幕材6として、太陽光発電シートを使用してもよい。また、幕材6の縦材5への取付方法は、縦材5および幕材6の構成に応じて適宜決定すればよい。
【0023】
縦材5を構成する材料はワイヤーロープに限定されるものではなく、例えば、ロープやレールであってもよい。また、センサ取付部材を構成する材料は、ワイヤーロープに限定されるものではなく、例えば、鋼材であってもよい。また、センサ取付部材は、必要に応じて設置すればよく、例えば、縦材5がレールにより構成されている場合には、日射センサ7をレールの表面に固定することでセンサ取付部材を省略してもよい。
日射センサ7の取付方法は限定されるものではなく、例えば、取付治具を介して壁面11に固定してもよい。また、日射センサ7の取付個所は、幕材6の左右に限定されるものではなく、例えば、幕材6の下端部に取り付けられていてもよい。また、日射遮蔽装置2に使用する日射センサ7は、指向性を有したものに限定されるものではない。
【0024】
前記実施形態では、5分毎の現在時刻と照度を入手するものとしたが、現在時刻および照度を入手する頻度は限定されるものではなく、例えば1分毎に入手してもよい。
前記実施形態では、四つの日射センサ7により囲まれた領域に対して、下側の二つのうちの一方の日射センサ7の照度の測定値が閾値以上になった場合に、当該領域を幕材6で覆うものとしたが、幕材6を下ろし基準は適宜決定すればよい。例えば、四つの日射センサ7のうちの下側の二つの日射センサ7の測定値が閾値以上になった場合、または、四つの日射センサ7の全ての測定値が閾値以上になった場合に幕材6により覆うようにしてもよい。
【0025】
また、幕材6の上げ下げの判定基準とする照度の閾値は、低層においては低くし、高層においては高くするなど、階層に応じて変化させてもよいし、近隣の構造物の陰になる領域など、壁面11の位置に応じて変化させてもよい。
前記実施形態では、幕用ドラムに巻き付けることで、幕材8を回収する場合について説明したが、幕材8の改修方法は限定されるものではない。例えば、幕材8を日射遮蔽装置2の上部において蛇腹状に折りたたむことで、幕材8を回収してもよい。
幕材8は、下端に錘を設置しておき、この錘の重量により下降させるものとしてもよいし、幕材の下端に取り付けたワイヤー等を介して下側に引っ張ることで下降させてもよい。幕材8を下側に引っ張る場合のワイヤーは、日射遮蔽装置2の下部(建物1の下部)から幕材8に引張力を付与してもよいし、日射遮蔽装置2の下部(建物1の下部)に設置された滑車を介して日射遮蔽装置2の上部(建物1の屋上12)から幕材8に引張力を付与してもよい。