特開2020-200731(P2020-200731A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-200731(P2020-200731A)
(43)【公開日】2020年12月17日
(54)【発明の名称】荷受ステージおよび揚重システム
(51)【国際特許分類】
   E04G 3/18 20060101AFI20201120BHJP
   E04G 21/16 20060101ALI20201120BHJP
   E04G 1/34 20060101ALI20201120BHJP
【FI】
   E04G3/18 A
   E04G21/16
   E04G1/34 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2019-110196(P2019-110196)
(22)【出願日】2019年6月13日
(71)【出願人】
【識別番号】000206211
【氏名又は名称】大成建設株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】391062377
【氏名又は名称】綜建産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100124084
【弁理士】
【氏名又は名称】黒岩 久人
(72)【発明者】
【氏名】赤名 淳平
(72)【発明者】
【氏名】岩瀧 恭介
(72)【発明者】
【氏名】清水 達広
【テーマコード(参考)】
2E174
【Fターム(参考)】
2E174CA03
2E174CA16
(57)【要約】
【課題】建物内の床開口部に資材を置いたり、この床開口部を通して揚重したりできる荷受ステージを提供すること。
【解決手段】荷受ステージ20は、建物10の床開口部11に設けられる。荷受ステージ20は、所定階の床開口部11に一端側で開閉可能に軸支されたステージ本体21と、所定階の直上階の躯体とステージ本体21の他端側とを連結するチェーンブロック22と、を備える。チェーンブロック22のチェーン24を巻き上げると、ステージ本体21が開いた状態となり、チェーン24を巻き出すと、ステージ本体21が閉じた状態となる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物の床開口部に設けられる荷受ステージであって、
所定階の床開口部に一端側で開閉可能に軸支されたステージ本体と、
当該所定階の直上階の躯体と前記ステージ本体の他端側とを連結するチェーンブロックと、を備え、
当該チェーンブロックのチェーンを巻き上げると、前記ステージ本体が開いた状態となり、前記チェーンを巻き出すと、前記ステージ本体が閉じた状態となることを特徴とする荷受ステージ。
【請求項2】
前記床開口部の周縁部には、貫通孔を有する支持片が設けられ、
前記ステージ本体の一端側には、貫通孔を有する回転片が設けられ、
前記支持片の貫通孔および前記回転片の貫通孔には、回転軸が挿通されることを特徴とする請求項1に記載の荷受ステージ。
【請求項3】
複数階を有する建物において、上下方向に並んで形成された各階の床開口部に設けられた請求項1または2に記載の荷受ステージを備える揚重システムであって、
最上階の前記ステージ本体の上方の躯体に設けられた揚重装置をさらに備えることを特徴とする揚重システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の床開口部に設けられる荷受ステージ、および、この荷受ステージを用いた揚重システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、建物内部の床開口部で工事や揚重作業を行うため、床開口部にステージを設けることが提案されている(特許文献1〜3参照)。
特許文献1には、昇降式ステージ足場が示されている。この昇降式ステージ足場は、複数層に積層された枠組足場と、枠組足場間に脱着自在に架け渡されたステージ足場と、ステージ足場を昇降させる昇降装置と、を備える。昇降式ステージ足場では、作業の進捗状況や作業の種類に応じて、ステージ足場を任意の高さに架け渡す。
【0003】
特許文献2には、荷取りステージが示されている。この荷取りステージは、建築物の開口より小さい本体と、本体に伸縮可能に取り付けられたスライド手段と、を備える。この荷取りステージでは、スライド手段を伸ばすと、本体が所定階の開口に係止し、所定階の荷取りステージとして使用可能であるが、スライド手段を縮めると、本体を揚重装置で吊り上げて他の階に盛り替え可能である。
【0004】
特許文献3には、建築作業用昇降ステージが示されている。建築作業用昇降ステージは、作業台と、作業台を昇降させるウインチあるいは滑車に掛け回したワイヤーと、を備える。作業台には、両横に向かって張り出し収納可能な伸縮支持梁が設けられている。この建築作業用昇降ステージは、伸縮支持梁を張り出すと、作業台が建物の梁に係止し、伸縮支持梁を収納すると、ウインチで作業台を撤去可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−174903号公報
【特許文献2】特開平11−159149号公報
【特許文献3】特開平6−129089号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、建物内の床開口部に資材を置いたり、この床開口部を通して揚重したりできる荷受ステージおよび揚重システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、建物の床開口部にステージ本体を設置するとともに、このステージ本体の直上階の躯体にチェーンブロックを設置し、そのチェーンブロックの下端にステージ本体を取り付けて、チェーンブロックでこのステージ本体を開閉することで、建物内に仮設エレベータを設置することなく、ステージ本体を開いた状態では、床開口部を通して資材の荷上げや荷下ろしが可能であり、ステージ本体を閉じて床開口部を塞いだ状態では、ステージ本体が作業床として利用できる点に着眼して、本発明に至った。
第1の発明の荷受ステージ(例えば、後述の荷受ステージ20)は、建物(例えば、後述の建物10)の床開口部(例えば、後述の床開口部11)に設けられる荷受ステージであって、所定階の床開口部に一端側で開閉可能に軸支されたステージ本体(例えば、後述のステージ本体21)と、当該所定階の直上階の躯体と前記ステージ本体の他端側とを連結するチェーンブロック(例えば、後述のチェーンブロック22)と、を備え、当該チェーンブロックのチェーン(例えば、後述のチェーン24)を巻き上げると、前記ステージ本体が開いた状態となり、前記チェーンを巻き出すと、前記ステージ本体が閉じた状態となることを特徴とする。
【0008】
この発明によれば、ステージ本体を一端側で開閉可能に軸支し、このステージ本体の他端側にチェーンブロックを接続した。よって、チェーンブロックのチェーンを巻き上げてステージ本体を開いた状態では、床開口部を通して資材を揚重でき、チェーンブロックのチェーンを巻き出してステージ本体で床開口部を塞いだ状態では、ステージ本体上に資材を置くことができる。よって、建物内の床開口部に仮設エレベータを設置することなく、資材等を揚重できる。
【0009】
第2の発明の荷受ステージは、前記床開口部の周縁部には、貫通孔(例えば、後述の貫通孔16)を有する支持片(例えば、後述の支持片15)が設けられ、前記ステージ本体の一端側には、貫通孔(例えば、後述の貫通孔45)を有する回転片(例えば、後述の回転片44)が設けられ、前記支持片の貫通孔および前記回転片の貫通孔には、回転軸(例えば、後述の回転軸17)が挿通されることを特徴とする。
【0010】
この発明によれば、床開口部の周縁部に支持片を設け、この支持片にステージ本体の回転片を回転軸で軸支したので、ステージ本体が容易に開閉可能となる。
【0011】
第3の発明の揚重システム(例えば、後述の揚重システム1)は、複数階を有する建物において、上下方向に並んで形成された各階の床開口部に設けられた上述の荷受ステージを備える揚重システムであって、最上階の前記ステージ本体の上方の躯体に設けられた揚重装置(例えば、後述のホイスト30)をさらに備えることを特徴とする。
【0012】
この発明によれば、最上階のステージ本体(床開口部)の上方に、資材を揚重可能な揚重装置を設けた。よって、床開口部に仮設エレベータを設置しなくても、ステージ本体を開いておくことで、揚重装置により床開口部を通して資材を揚重できる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、建物内の床開口部に資材を置いたり、この床開口部を通して揚重したりできる荷受ステージおよび揚重システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施形態に係る揚重システムの立面図である。
図2図1の揚重システムの荷受ステージの平面図である。
図3図1の荷受ステージの骨組みを示す平面図である。
図4図1の荷受ステージの立面図である。
図5図4の破線Aで囲まれた部分の拡大立面図および拡大水平断面図である。
図6図1の荷受ステージの動作を示す立面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明は、建物の各階の床開口部に設けられた荷受ステージと、最上階の荷受ステージの上方に設けられた揚重装置と、を備える揚重システムである。荷受ステージは、建物の床開口部に一端側で軸支されたステージ本体と、ステージ本体の他端側に接続されたチェーンブロックと、を含んで構成される。チェーンブロックを巻き上げてステージ本体を開いた状態では、床開口部を通して資材の荷上げや荷下ろしが可能であり、チェーンブロックを巻き出してステージ本体を閉じた状態では、ステージ本体を作業床として使用できる。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る揚重システム1の立面図である。
揚重システム1は、構築中の建物10に上下方向に並んで形成された各階の床開口部11を通して資材を揚重するものである。この揚重システム1は、構築中の建物10の各階の床開口部11に設けられる荷受ステージ20と、最上階の荷受ステージ20の上方の躯体に設けられた揚重装置としてのホイスト30と、を備える。
【0016】
図2は、荷受ステージ20の平面図である。図3は、荷受ステージ20の骨組みを示す平面図である。図4は、図2の荷受ステージ20の立面図である。
建物10は、複数の柱12、柱12同士の間に架設された大梁13、および、大梁13同士の間に架設された小梁14を備えている。床開口部11は、3つの大梁13および小梁14で囲まれた開口である。以下、大梁13のうち床開口部11の周縁部を構成するものを大梁13A、13B、13Cとする。
【0017】
荷受ステージ20は、床開口部11に一端側で開閉可能に軸支された3つのステージ本体21と、当階の直上階の小梁14とステージ本体21の他端側とを連結する3対のチェーンブロック22と、ステージ本体21と床開口部11との隙間を塞ぐ4つの隙間カバー23と、を備える。
隙間カバー23は、ステージ本体21同士の間、および、ステージ本体21と大梁13A、13Cとの間に架設されている。
【0018】
各ステージ本体21は、矩形状であり、大梁13Bと小梁14との間に架設されている。ステージ本体21は、H形鋼41を格子状に接合して構成された矩形状の骨組み40と、骨組み40の上に設けられた鋼板42と、骨組み40の下面に設けられて大梁13Bおよび小梁14に当接する当接部43と、を備える。
【0019】
図5(a)は、図4の破線Aで囲まれた部分の拡大立面図である。図5(b)は、図4の破線Aで囲まれた部分の拡大水平断面図である。
ステージ本体21の一端側(小梁14側)の角部には、それぞれ、貫通孔45を有する回転片44が設けられている。
床開口部11の周縁部の小梁14の上面には、ステージ本体21の回転片に対向して、貫通孔16を有する支持片15が一対ずつ設けられている。支持片15の貫通孔16および回転片44の貫通孔45には、回転軸17が挿通されており、これにより、ステージ本体21が小梁14に軸支されている。
【0020】
ステージ本体21の上面の四隅には、吊りピース46が設けられている。ステージ本体21の他端側(大梁13A側)の吊りピース46には、チェーンブロック22のチェーン24が連結されている。
チェーンブロック22のチェーン24を巻き出すと、ステージ本体21の他端側が下がって、ステージ本体21が閉じた状態となる。一方、チェーン24を巻き上げると、図6および図1中一点鎖線で示すように、ステージ本体21の他端側が上方に引っ張られて、ステージ本体21が開いた状態となる。
【0021】
また、小梁14の上フランジの下面には、ステージ受け18が設けられており、ステージ本体21が閉じた状態では、ステージ本体21の当接部43がステージ受け18の上面に当接するようになっている。
ホイスト30は、最上階のステージ本体21の直上階の梁躯体(大梁13)に設けられている。
【0022】
以上の揚重システムは、以下のようにして使用する。
初期状態として、図1図5に示すように、荷受ステージ20のステージ本体21が閉じて、隙間カバー23が取り付けられた状態とする。この状態では、荷受ステージ20上に資材を載置することが可能となっている。
この状態から、隙間カバー23を取り外し、チェーンブロック22のチェーン24を巻き上げると、ステージ本体21が開いた状態となる。この状態では、ホイスト30により、床開口部11を通して資材の揚重が可能となる。
【0023】
本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)ステージ本体21を一端側で開閉可能に軸支し、このステージ本体21の他端側にチェーンブロック22のチェーン24を接続した。よって、チェーンブロック22のチェーン24を巻き上げてステージ本体21を開いた状態では、床開口部11を通して資材を揚重でき、チェーンブロック22のチェーン24を巻き出してステージ本体21で床開口部11を塞いだ状態では、ステージ本体21上に資材を置くことができる。よって、建物内の床開口部に仮設エレベータを設置することなく、資材等を揚重できる。
【0024】
(2)床開口部11の周縁部の小梁14に支持片15を設け、この支持片15にステージ本体21の回転片44を軸支したので、ステージ本体21が容易に開閉可能となる。
(3)ステージ本体21の上方に、資材を揚重可能なホイスト30を設けた。よって、床開口部に仮設エレベータを設置しなくても、ステージ本体21を開いておくことで、ホイスト30により床開口部11を通して資材を揚重できる。
【0025】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0026】
1…揚重システム 10…建物 11…床開口部
12…柱 13、13A、13B、13C…大梁 14…小梁
15…支持片 16…貫通孔 17…回転軸 18…ステージ受け
20…荷受ステージ 21…ステージ本体 22…チェーンブロック
23…隙間カバー 24…チェーン 30…ホイスト(揚重装置)
40…骨組み 41…H形鋼 42…鋼板 43…当接部 44…回転片
45…貫通孔 46…吊りピース
図1
図2
図3
図4
図5
図6