(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-200804(P2020-200804A)
(43)【公開日】2020年12月17日
(54)【発明の名称】ブレード装置
(51)【国際特許分類】
F03D 3/06 20060101AFI20201120BHJP
F03B 3/12 20060101ALI20201120BHJP
F03B 11/02 20060101ALI20201120BHJP
【FI】
F03D3/06 C
F03B3/12
F03B11/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2019-109195(P2019-109195)
(22)【出願日】2019年6月12日
(71)【出願人】
【識別番号】507225355
【氏名又は名称】張添明
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】張添明
【テーマコード(参考)】
3H072
3H178
【Fターム(参考)】
3H072AA06
3H072AA27
3H072BB31
3H072CC01
3H072CC31
3H178AA13
3H178AA40
3H178AA43
3H178AA56
3H178BB31
3H178CC01
3H178CC22
3H178DD12Z
3H178DD67X
(57)【要約】
【課題】発電機に用いられて発電効率の低下を防ぐブレード装置を提供する。
【解決手段】第1の連接部と第2の連接部はそれぞれ対応するように取り付けられる凸起柱状と凹溝状を呈し、衝突防止ユニットは、支持ユニットと旋回ユニットの間に設けられ、支持ユニットの外に設けられる複数の第1の磁石と、旋回ユニットの内側に設けられ且つ第1の磁石と対応すると共に互いに反発し合う第2の磁石とを備え、複数のブレードユニットは、それぞれ旋回ユニットと互いに間隔をあけた1個のブレードと、旋回ユニットとブレードの間を連接する1個の延伸ロッドとを備え、ブレードは流体に押されることにより筒部を回転させる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発電機に用いられるブレード装置であって、
前記ブレード装置は、支持ユニットと、旋回ユニットと、衝突防止ユニットと、ブレードユニットとを備え、
前記支持ユニットは、上下方向に延伸すると共に、前記上下方向の上側にトップ端部が形成され、前記トップ端部には第1の軸接構造が形成され、
前記旋回ユニットは、
前記支持ユニットの上方に、前記上下方向に沿って延伸する軸線を回転軸として前記支持ユニットに回転可能に取り付けられたトップカバーと、
前記トップカバーから下側へ延伸し、前記支持ユニットと間隔をあけて前記支持ユニットの外側を囲う筒部と、
前記トップカバーに形成される第2の軸接構造とを備え、
前記ブレードユニットは、
前記軸線と直交する放射線方向に沿って前記トップカバーから延伸する複数の延伸ロッドと、
各前記延伸ロッドの前記トップカバーから延伸する先端に取り付けられるブレードと、
を備え、
前記第1の軸接構造と前記第2の軸接構造は、
いずれか一方が、前記軸線が通過する箇所に凹部接触点が形成されると共に、回転可能空間を画成する収容凹部であり、
いずれか他方が、前記回転可能空間内に挿入され、前記凹部接触点に当接する凸起接触点を有する凸起柱であり、
前記衝突防止ユニットは、前記支持ユニットと前記旋回ユニットの間に設けられ、前記支持ユニットの外側に設けられる複数の第1の磁石と、前記旋回ユニットの内側に設けられ且つ前記第1の磁石と対応すると共に互いに反発し合う第2の磁石とを備える
ことを特徴とするブレード装置。
【請求項2】
前記トップ端部の端面には潤滑油を収容するスロットが凹設され、
前記トップ端部は前記スロットの底面側を画成するスロット底面を備え、
前記第1の軸接構造は前記スロット底面に設けられて前記スロット内に位置するものであり、
前記トップカバーは、前記支持ユニットの上方に間隔をあけるように位置するカバー部と、前記カバー部から下側へ突出するよう延伸して前記スロット内に挿入される凸ブロックとを備え、
前記第2の軸接構造は前記凸ブロックの底面に設けられて前記第1の軸接構造と回転可能に対応する、
ことを特徴とする請求項1に記載のブレード装置。
【請求項3】
前記トップ端部の端面には潤滑油を収容するスロットが凹設され、
前記トップ端部は、前記スロットの底縁を画成するスロット底面と、前記スロット底面から上向きに突出して軸心に位置する位置決め柱とを備え、
前記第1の軸接構造は前記位置決め柱の上側の面に設けられ且つ前記スロット内に位置し、
前記トップカバーは、前記支持ユニットの上側に間隔をあけるように位置するカバー部と、
前記カバー部から下へ突出するように前記スロット内に挿入される凸ブロックと、
前記凸ブロックの底面から上向きに前記位置決め柱を載置するように凹設された位置決めスロットと、
前記位置決めスロットの上側縁を画成する位置決めスロット面とを備え、
前記第2の軸接構造は、前記位置決めスロットに設けられると共に、前記第1の連接部に回転可能に対応する
ことを特徴とする請求項1に記載のブレード装置。
【請求項4】
前記第1の軸接構造は前記スロット底面に凹設される前記収容凹部であり、前記第2の軸接構造は前記凸ブロックから突出する前記凸起柱である
ことを特徴とする請求項2に記載のブレード装置。
【請求項5】
前記第2の軸接構造は前記凸ブロックの底面に凹設される前記収容凹部であり、
前記第1の軸接構造は前記スロット底面から突出する前記凸起柱である
ことを特徴とする請求項2に記載のブレード装置。
【請求項6】
前記第1の軸接構造は前記位置決め柱の上側の面に凹設される前記収容凹部であり、前記第2の軸接構造は前記位置決めスロット面から下側へ突出する前記凸起柱である
ことを特徴とする請求項3に記載のブレード装置。
【請求項7】
前記凸起柱は円錐状に形成され、
前記収容凹部が囲む前記回転可能空間は、体積が前記凸起柱より大きく且つ前記凸起柱と同軸の円錐状に形成されている
ことを特徴とする請求項4〜6のいずれか一項に記載のブレード装置。
【請求項8】
前記旋回ユニットは前記支持ユニットに対して旋回方向に沿って回転し、
前記複数のブレードはそれぞれ前記上下方向に延伸し、
各前記ブレードは、それぞれ前記上下方向に延伸する一対の第1の板部と、一対の第2の板部と、第3の板部を備え、
各前記第3の板部は、前記旋回方向の上流側に配置され、且つ前記支持ユニットの径方向と略並行となるように延伸し、
一対の前記第1の板部は、前記第3の板部の両端から下流側へ互いに平行に且つ前記支持ユニットの前記径方向及び前記上下方向のいずれもと略直交する方向へ延伸し、
一対の前記第2の板部は、一端が一対の前記第1の板部の下流側にそれぞれ接続され、他端側は互いに近づくように延伸することにより、前記旋回方向に一対の前記第2の板部によって前記上下方向へ延伸しつつ山形を呈する突起が形成される
ことを特徴とする請求項1に記載のブレード装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発電機に用いられるブレード装置に関し、特に、空気や水などの流体を利用して発電するブレード装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図1を参照して、従来の発電機に用いられるブレード装置を説明する。従来の発電機に用いられるブレード装置は、上下方向に延伸する支持部91と、この支持部91と同軸に回転するブレード部92を備える。ブレード部92は水や空気等の流体を受け、支持部91を軸として回転する。なお、ブレード部92がスムーズに回転するように、支持部91とブレード部92の連結部にはベアリング、ローラ等の補助具が用いられ、支持部91とブレード部92の間の摩擦を低減する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】台湾実用新案第M567810号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、連結部は、ブレード部92が回転するときに発生する摩擦を減少させることができるが、長期間の使用によって徐々に磨耗し、メンテナンスを怠ると、摩擦力が徐々に増加してしまい発電効率が低下してしまう場合がある。
本発明は、この問題に鑑みて、発電機に用いられ、発電効率の低下を防ぐブレード装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成すべく、本発明は、以下の構成を備える。
発電機に用いられるブレード装置であって、
前記ブレード装置は、支持ユニットと、旋回ユニットと、衝突防止ユニットと、ブレードユニットとを備え、
前記支持ユニットは、上下方向に延伸すると共に、前記上下方向の上側にトップ端部が形成され、前記トップ端部には第1の軸接構造が形成され、
前記旋回ユニットは、
前記支持ユニットの上方に、前記上下方向に沿って延伸する軸線を回転軸として前記支持ユニットに回転可能に取り付けられたトップカバーと、
前記トップカバーから下側へ延伸し、前記支持ユニットと間隔をあけて前記支持ユニットの外側を囲う筒部と、
前記トップカバーに形成される第2の軸接構造とを備え、
前記ブレードユニットは、
前記軸線と直交する放射線方向に沿って前記トップカバーから延伸する複数の延伸ロッドと、
各前記延伸ロッドの前記トップカバーから延伸する先端に取り付けられるブレードと、
を備え、
前記第1の軸接構造と前記第2の軸接構造は、
いずれか一方が、前記軸線が通過する箇所に凹部接触点が形成されると共に、回転可能空間を画成する収容凹部であり、
いずれか他方が、前記回転可能空間内に挿入され、前記凹部接触点に当接する凸起接触点を有する凸起柱であり、
前記衝突防止ユニットは、前記支持ユニットと前記旋回ユニットの間に設けられ、前記支持ユニットの外側に設けられる複数の第1の磁石と、前記旋回ユニットの内側に設けられ且つ前記第1の磁石と対応すると共に互いに反発し合う第2の磁石とを備える。
【発明の効果】
【0006】
第1の連接部と第2の連接部はそれぞれ対応するように取り付けられる凸起柱状と凹溝状を呈し、衝突防止ユニットは、支持ユニットと旋回ユニットの間に設けられ、支持ユニットの外に設けられる複数の第1の磁石と、旋回ユニットの内側に設けられ且つ第1の磁石と対応すると共に互いに反発し合う第2の磁石とを備え、複数のブレードユニットは、それぞれ旋回ユニットと互いに間隔をあけたブレードと、旋回ユニットとブレードの間を連接する延伸ロッドとを備え、ブレードは流体に押されることにより筒部を回転させるので、発電機に用いられ発電効率の低下を防ぐブレード装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】従来の発電機に用いられるブレード装置の斜視図である。
【
図2】本発明の第1の実施形態の発電機に用いられるブレード装置の斜視図である。
【
図3】本発明の第1の実施形態を説明する断面図であり、支持ユニットと旋回ユニットの組み合わせ方を説明するものである。
【
図4】本発明の発電機に用いられるブレード装置の第2の実施形態を説明する断面図である。
【
図5】本発明の発電機に用いられるブレード装置の第3の実施形態を説明する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図2、
図3を参照して本発明の発電機に用いられるブレード装置を説明する。ここで、
図2は、本発明の第1の実施形態の発電機に用いられるブレード装置の斜視図である。また、
図3は第1の実施形態の断面図であり、支持ユニットと旋回ユニットの組み合わせ方を説明するものである。
図2、
図3に示すように、本発明の発電機に用いられるブレード装置は支持ユニット1と、旋回ユニット2と、衝突防止ユニット3と、複数のブレードユニット4を備える。
【0009】
支持ユニット1は、
図2、
図3に示すように上下方向に延伸すると共に一端が地面に置かれる支持部11と、支持部11の他端(上方)に接続されるトップ端部12を備える。トップ端部12は、トップ端部12の上側の面から下側へ凹設され、支持ユニット1の軸心に位置する第1の連接部13(第1の軸接構造とも言う。)を備える。第1の連接部13は内径が下へ向かうに連れて徐々に窄まる略円錐鉢状の凹溝(凹溝状)である。
【0010】
旋回ユニット2は、支持ユニット1の外側から支持ユニット1を囲むように取り付けられ、支持ユニット1に対して
図2に記載した旋回方向5へ回転する。なお、
図2では時計回りに回転する。
【0011】
旋回ユニット2は、トップカバー21と筒部22を備える。トップカバー21は、支持部1の上方に回転可能に且つ同軸に連結されている。筒部22は、筒状に形成され、トップカバー21から下方に延びており、支持部1の外側を覆うように設けられている。
【0012】
トップカバー21は、トップ端部12と上下に間隔をあけたカバー部211と、第1の連接部13と回転可能に同軸上に連結された第2の連接部23(第2の軸接構造とも言う。)とを有する。ここで、第2の連接部23は、カバー部211から下向きに突出し且つ外径が徐々に窄まるような円錐状を呈し、第1の連接部13の円錐鉢状の空間に挿入されている。
【0013】
また、第1の軸接構造13と前記第2の軸接構造23の関係は以下の通りである。すなわち、第1の軸接構造13と第2の軸接構造23は、いずれか一方が、軸線が通過する箇所に凹部接触点が形成されると共に回転可能空間を画成する収容凹部であり、いずれか他方が回転可能空間内に挿入され、先端に凹部接触点に当接する凸起接触点を有する凸起柱である。
【0014】
なお、本願における凹部接触点及び凸起接触点は、厳密な意味で「点」である必要はなく、支持ユニット1に対して旋回ユニット2が回転可能であれば、ある程度の広さを有する面をも含む概念であるとする。
【0015】
筒部22は、支持ユニット1の外を取り囲む筒部本体221と、筒部本体221の上下方向Zにおける外側と連接し且つ互いに上下に間隔をあけて設けられブレードユニット4の組み立てに用いられる2組の組立部222を備える。
【0016】
衝突防止ユニット3は、支持ユニット1と旋回ユニット2との間に配置され、支持ユニット1の外周に接続された複数の第1の磁石31と、筒部22の内壁面に設けられると共に、第1の磁石31と隙間をあけ且つ第1の磁石31に対応するように配置された複数の第2の磁石32とを有する。第1の磁石31と第2の磁石32とは互いに対応するように配置されており、更に、互いに反発するように設けられるので、支持ユニット1の側壁と筒22とが接触しにくい。
【0017】
なお、
図4の実施形態では、支持ユニット1の側面に第1の磁石31が接続されると共に、トップ端部12のカバー部211に対向する位置にも第1の磁石31が接続されている。またこれに対応して、第2の磁石32はトップカバー21の内壁面にも設けられている。
【0018】
ブレードユニット4は、互いに所定の角度をあけて放射状に分布するように設けられる。ブレードユニット4は、旋回ユニット2と支持ユニット1の径方向(軸線と直交する放射線方向)に間隔をあけるように設けられたブレード41と、筒部22とブレード41の間を連接する棒状の延伸ロッドセット42を備える。なお、
図2の実施形態では、計6個のブレード41が設けられ、各ブレード41の間はそれぞれ60度ずつ等間隔に離れている。
【0019】
延伸ロッドセット42は、それぞれ一端が組立部222に取り付けられると共に、径方向に延伸することにより、他端側がブレード41に接続される延伸ロッド421を備える。
【0020】
各ブレード41は、上下方向Zに延伸する一対の第1の板部411と、一対の第2の板部412と、第3の板部413を備える。また、各ブレード41は、回転軸と直交する断面が五角形に形成される。
【0021】
図2に示すように、各第3の板部413は、旋回方向5の上流側に配置され、且つ支持ユニット1の径方向と略並行となるように延伸する。
【0022】
一対の第1の板部411は、第3の板部413の両端から下流側へ互いに平行に且つ支持ユニット1の径方向及び上下方向Zと略直交する方向へ延伸する。一対の第2の板部412は、一端が一対の第1の板部411の下流側にそれぞれ接続され、他端側は互いに近づくように延伸する。その結果、旋回方向5に2枚の第2の板部412によって上下方向へ延伸しつつ山形を呈する突起が形成される。
【0023】
なお、この実施形態においては旋回方向5が時計回りなので、仮に山形の突起の位置が時針の2時の位置にあり、対応する第3の板部413が時針の1時の位置にあるとすれば、山形の突起の方を下流側と言い、第3の板部413を上流側と言うものとする。
【0024】
風力発電を例にとると、第1の実施形態における動作時に、ブレード41は風力によって押し動かされて、旋回ユニット2を帯同して支持ユニット1に対して旋回し、旋回ユニット2と支持ユニット1は、第1の連接部13と第2の連接部23が、円錐状の突起と円錐鉢状の凹部の一部にのみ力がかかった状態で、互いに接触するので、接触面積が狭く両者の連接の摩擦を軽減できる。
【0025】
また、第1の磁石31と第2の磁石32とによって発生する反発力によって、旋回ユニット2の軸と支持ユニット1の軸が一致し、旋回ユニット2が左右に傾きにくくなり、旋回ユニット2を、更にスムーズに支持ユニット1に対して旋回させることができる。
【0026】
図3のブレードユニット4を例にとり説明する。左側に位置するブレード41の第3の板部413は第2の板部412と比べて風や水流を受け流す構造ではなく、旋回方向5に対して直交しており、且つ風等を受ける面積も広い。一方、
図3の右側にて示したブレード41の一対の第2の板部412は旋回方向5に突出しているので、風や水流による抵抗を減少させることができる。さらに、第1の板部411は径方向と直交する方向に延伸している。
【0027】
よって、第3の板部413で受けた水圧や風圧によってブレード41は旋回方向5へ旋回するが、その際、山形に突起した一対の第2の板部によって水や空気を受け流し、更に一対の第1の板部411の外側の側面を介して水や空気が流れるので、効率的に旋回ユニット2を旋回させることができる。
【0028】
次に、
図4を参照して本発明の第2の実施形態を説明する。
図4は、本発明の発電機に用いられるブレード装置の第2の実施形態を説明する断面図である。第1の実施形態と異なるところは、トップカバー21と支持ユニット1の構造である。
【0029】
トップ端部12の端面には、潤滑油6が入れられるスロット120が凹設されていて、該端面の一部がスロット120の底面側を画成するスロット底面121となっている。また、スロット底面121には第1の連接部13が形成され、この第1の連接部13はスロット底面121に凹設された円錐状の凹溝(つまり円錐鉢状)である。
【0030】
トップカバー21は支持ユニット1の上方に間隔をあけるように位置するカバー部211と、このカバー部211から底面側へ突出してスロット120内に入る凸ブロック212と、凸ブロック212から更に底面側へ突出し且つ円錐状に形成された第2の連接部23を備える。
【0031】
凸ブロック212はスロット120に挿入される。ただし、両者は第1の連接部13と第2の連接部23のコーン状の突起の先端の一部を除き、互いに接触しないので、潤滑油6を隙間に入れることができる。また、スロット120は潤滑油を収容できる他、凸ブロック212が収容されているので、旋回ユニット2が大きな外力を受けて傾いても傾斜する角度が制限され、筒部22が大幅に傾いて筒部22と支持ユニット1が衝突することを回避できる。
【0032】
次に、
図5を参照して本発明の第3の実施形態を説明する。
図5は、第3の実施形態の断面図である。本発明の第3の実施形態が第2の実施形態と異なる点は、スロット120と凸ブロック212の構造にある。
【0033】
トップ端部12の端面にはスロット120が凹設されている。また、トップ端部12は更にスロット底面121から上側に突出し且つ軸心に位置する位置決め柱122が設けられている。
【0034】
第1の連接部13は、位置決め柱122の上側の面から下側に向けて凹設される。凸ブロック212の底面には位置決め柱122を挿入するための位置決めスロット213が凹設される。また、凸ブロック212には、位置決めスロット213の上側の端縁を画成する位置決めスロット面214が形成される。第2の連接部23は、位置決めスロット面214から下向きに突出するように延伸し、第1の連接部13と回転可能に組み合わせられる。
【0035】
スロット120は、位置決め溝213と共に潤滑油6を収容可能に構成され、且つ、位置決め柱122と位置決めスロット213は、旋回ユニット2と支持ユニット1を更に傾かないように旋回させることができる。
【0036】
なお、上記の実施形態において、第1の連接部13と第2の連接部23の凸起柱と凹溝の構造は対応しており、旋回ユニット2を、支持ユニット1に対して旋回させる目的を達成し得る。また、両者は円錐形であることに限定されず、半円球状でも良く、第1の連接部13と第2の連接部23を同様に小さな面積で接触させて摩擦抵抗を少なくすることができれば、効率よく発電する効果を達成し得る。
【0037】
以上のことから、本発明の発電機に用いられるブレード装置は以下の効果を奏し得る。第1の連接部13と第2の連接部23が支持することにより、旋回ユニット2と支持ユニット1を連接し、衝突防止ユニット3が発生する反発力によって、筒部22が容易に傾斜できないようにして、支持ユニット1の摩擦を抑える。そして、旋回ユニット2をベアリングやその他の補助具に頼らずとも、支持ユニット1に対して更に円滑に相対的に旋回させることができるので、本発明による発電機に用いられるブレード装置は、より効率よく発電することができ、メンテナンスの頻度も減少でき、本発明の目的を達成し得る。
【0038】
以上、本発明について幾つかの実施例をもとに説明した。上記の実施例は例示であり、それらの各構成要素や各工程の組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者には理解されるところである。
【符号の説明】
【0039】
1 支持ユニット
11 支持部
12 トップ端部
120 スロット
121 スロット底面
122 位置決め柱
13 第1の連接部
2 旋回ユニット
21 トップカバー
211 カバー部
212 凸ブロック
213 位置決めスロット
214 位置決めスロット面
22 筒部
221 筒部本体
222 組立部
23 第2の連接部
3 衝突防止ユニット
31 第1の磁石
32 第2の磁石
4 ブレードユニット
41 ブレード
411 第1の板部
412 第2の板部
413 第3の板部
42 延伸ロッドセット
421 延伸ロッド
5 旋回方向
6 潤滑油