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特開2020-201018空調システム、制御方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-201018(P2020-201018A)
(43)【公開日】2020年12月17日
(54)【発明の名称】空調システム、制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   F24F 11/76 20180101AFI20201120BHJP
   G01K 1/14 20060101ALI20201120BHJP
   F24F 11/62 20180101ALI20201120BHJP
   F24F 11/89 20180101ALI20201120BHJP
   F24F 110/10 20180101ALN20201120BHJP
【FI】
   F24F11/76
   G01K1/14 L
   F24F11/62
   F24F11/89
   F24F110:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2019-110270(P2019-110270)
(22)【出願日】2019年6月13日
(71)【出願人】
【識別番号】516299338
【氏名又は名称】三菱重工サーマルシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(74)【代理人】
【識別番号】100161702
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 宏之
(74)【代理人】
【識別番号】100189348
【弁理士】
【氏名又は名称】古都 智
(74)【代理人】
【識別番号】100196689
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 康一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100210572
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 太一
(72)【発明者】
【氏名】三枝 暁
(72)【発明者】
【氏名】高橋 和良
【テーマコード(参考)】
2F056
3L260
【Fターム(参考)】
2F056CL01
3L260BA38
3L260FA03
3L260GA02
3L260HA01
(57)【要約】
【課題】ユーザの体感に近い温度を検出する温度センサを選択して空調制御を実行する空調システムを提供する。
【解決手段】空調システムは、1台以上の無線リモコンと、1台以上の室内機とを備え、前記無線リモコンおよび前記室内機のうちの何れかが備える温度センサのうち、ユーザの感じる温度に近い温度を検出する温度センサを選択して、選択した前記温度センサが計測する温度と設定温度に基づいて空調制御を行う。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1台以上の無線リモコンと、1台以上の室内機と、を備え、
前記無線リモコンおよび前記室内機のうちの何れかが備える温度センサのうち、ユーザの感じる温度に近い温度を検出する温度センサを選択して、選択した前記温度センサが計測する温度と設定温度に基づいて空調制御を行う、
空調システム。
【請求項2】
操作頻度が最も高い前記無線リモコンが備える温度センサを選択する、
請求項1に記載の空調システム。
【請求項3】
最後に操作された前記無線リモコンが備える温度センサを選択する、
請求項1に記載の空調システム。
【請求項4】
温度センサを備える複数の前記無線リモコンを備える場合、各々の前記無線リモコンが備える前記温度センサが計測した温度に対し、各々の前記無線リモコンに対する操作頻度に応じた重み付けを付して算出した温度に基づいて空調制御を行う、
請求項1に記載の空調システム。
【請求項5】
操作された前記無線リモコンと最も近い位置に存在する前記室内機が備える温度センサを選択する、
請求項1に記載の空調システム。
【請求項6】
操作頻度が最も高い前記無線リモコンと最も近い位置に存在する前記室内機が備える温度センサを選択する、
請求項1に記載の空調システム。
【請求項7】
選択された前記無線リモコンが備える温度センサが計測する温度と、該無線リモコンと最も近い位置に存在する前記室内機が備える温度センサが計測する温度の加重平均を算出して、算出した温度に基づいて空調制御を行う、
請求項2から請求項3の何れか1項に記載の空調システム。
【請求項8】
1台以上の無線リモコンと、1台以上の室内機と、を備える空調システムの制御方法であって、
前記無線リモコンおよび前記室内機のうちの何れかが備える温度センサのうち、ユーザの感じる温度に近い温度を検出する温度センサを選択して、選択した前記温度センサが計測する温度と設定温度に基づいて空調制御を行う、
制御方法。
【請求項9】
1台以上の無線リモコンと、1台以上の室内機と、を備える空調システムのコンピュータを、
前記無線リモコンおよび前記室内機のうちの何れかが備える温度センサのうち、ユーザの感じる温度に近い温度を検出する温度センサを選択して、選択した前記温度センサが計測する温度と設定温度に基づいて空調制御を行う手段、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空調システム、制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
空調機の室内機や無線リモコンには、温度センサが設けられている。空調機は、ユーザが設定した設定温度と、室内機や無線リモコンに設けられた温度センサが計測した温度の差に基づいて、空調制御を行う。
例えば、特許文献1には、外気温との関係に応じて、リモコンの温度センサおよび室内機の温度センサのどちらを使用して空調制御を行うかを選択する処理が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−184877号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
空調機の空調制御には、ユーザの体感に近い温度を検出する温度センサを使用することが望ましい。
【0005】
そこでこの発明は、上述の課題を解決することのできる空調システム、制御方法及びプログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、空調システムは、1台以上の無線リモコンと、1台以上の室内機と、を備え、前記無線リモコンおよび前記室内機のうちの何れかが備える温度センサのうち、ユーザの感じる温度に近い温度を検出する温度センサを選択して、選択した前記温度センサが計測する温度と設定温度に基づいて空調制御を行う。
【0007】
本発明の一態様によれば、前記空調システムでは、操作頻度が最も高い前記無線リモコンが備える温度センサを選択する。
【0008】
本発明の一態様によれば、前記空調システムでは、最後に操作された前記無線リモコンが備える温度センサを選択する。
【0009】
本発明の一態様によれば、前記空調システムが、温度センサを備える複数の前記無線リモコンを備える場合、各々の前記無線リモコンが備える前記温度センサが計測した温度に対し、各々の前記無線リモコンに対する操作頻度に応じた重み付けを付して算出した温度に基づいて空調制御を行う。
【0010】
本発明の一態様によれば、前記空調システムでは、操作された前記無線リモコンと最も近い位置に存在する前記室内機が備える温度センサを選択する。
【0011】
本発明の一態様によれば、前記空調システムでは、操作頻度が最も高い前記無線リモコンと最も近い位置に存在する前記室内機が備える温度センサを選択する。
【0012】
本発明の一態様によれば、前記空調システムでは、選択された前記無線リモコンが備える温度センサが計測する温度と、該無線リモコンと最も近い位置に存在する前記室内機が備える温度センサが計測する温度の加重平均を算出して、算出した温度に基づいて空調制御を行う。
【0013】
本発明の一態様によれば、制御方法は、1台以上の無線リモコンと、1台以上の室内機と、を備える空調システムの制御方法であって、前記無線リモコンおよび前記室内機のうちの何れかが備える温度センサのうち、ユーザの感じる温度に近い温度を検出する温度センサを選択して、選択した前記温度センサが計測する温度と設定温度に基づいて空調制御を行う。
【0014】
本発明の一態様によれば、プログラムは、1台以上の無線リモコンと、1台以上の室内機と、を備える空調システムのコンピュータを、前記無線リモコンおよび前記室内機のうちの何れかが備える温度センサのうち、ユーザの感じる温度に近い温度を検出する温度センサを選択して、選択した前記温度センサが計測する温度と設定温度に基づいて空調制御を行う手段、として機能させる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ユーザの体感に近い温度に基づいて、空調制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の第一実施形態における空調システムの一例を示すブロック図である。
図2】本発明の第一実施形態における空調制御の一例を示す第1の図である。
図3】本発明の第一実施形態における空調制御の一例を示す第2の図である。
図4】本発明の第二実施形態における空調システムの一例を示すブロック図である。
図5】本発明の第二実施形態における空調制御の一例を示す図である。
図6】本発明の一実施形態における空調システムのハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
<第一実施形態>
以下、本発明の第一実施形態による空調システムについて図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態における空調システムの一例を示すブロック図である。
図示するように空調システムは、室内機20A、無線リモコン10A,10Bを備える。無線リモコン10A等は3台以上であってもよい。無線リモコン10A,10Bと室内機20Aとは対応付けられている。つまり、無線リモコン10A、10Bの何れからも室内機20Aに対して冷暖房運転の開始や終了、室内温度の設定などの操作が可能であるとする。
【0018】
また、室内機20Aと無線リモコン10Aは所定の周期で通信を行っている。例えば、無線リモコン10Aは、無線リモコン10Aが備える温度センサ14Aが計測した温度を所定の周期ごとに室内機20Aへ送信する。
同様に室内機20Aと無線リモコン10Bは所定の周期で通信を行っている。例えば、無線リモコン10Bは、温度センサ14Bが計測した温度を所定の周期ごとに室内機20Aへ送信する。
【0019】
(室内機の構成)
室内機20Aの機能構成について説明する。室内機20Aは、無線通信回路21Aと、制御マイコン22Aと、温度センサ23Aと、センサ入力回路24Aと、アクチュエータ出力回路25Aと、計時回路26Aと、空調制御通信回路27Aと、を備える。
【0020】
無線通信回路21Aは、無線リモコン10A,10Bと無線通信を行う。
制御マイコン22Aは、CPUなどを備えたコンピュータである。制御マイコン22Aは、室内機20Aの動作を制御する。例えば、制御マイコン22Aは、無線リモコン10A,10B、室内機20Aが備える温度センサのうち、ユーザの感じる温度に近い温度を検出する温度センサを選択して、選択した温度センサが計測する温度とユーザが設定した設定温度とに基づいて空調制御を行う。また、制御マイコン22Aは、室内機20Aが無線リモコン10A,10Bと所定の周期で通信を行うよう制御する。
【0021】
温度センサ23Aは、例えば、室内機20Aの吸込口に設けられた温度センサである。
センサ入力回路24Aは、温度センサ23Aや、不図示の湿度センサ、人感センサなどの室内機20Aが備える各種センサの計測値を取得する。センサ入力回路24Aは、各種センサが計測した電流や電圧等の計測値を温度、湿度などの物理量に変換して制御マイコン22Aへ出力する。
【0022】
アクチュエータ出力回路25Aは、ルーバやファンのモータなどの室内機20Aが備える各種アクチュエータを制御する。
計時回路26Aは、時間を計測する。
空調制御通信回路27Aは、不図示の室外機との間で制御信号を通信する。
【0023】
(リモコンの構成)
次に無線リモコン10Aの機能構成について説明する。無線リモコン10Aは、電源回路11Aと、充電池12Aと、制御マイコン13Aと、温度センサ14Aと、室温モニタ回路15Aと、無線通信回路16Aと、操作入力回路17Aと、表示制御回路18Aと、を備える。
【0024】
電源回路11Aは、充電池12Aから供給される電力を所定の電圧に変換して、制御マイコン13A等へ供給する。充電池12Aは、無線リモコン10Aの電源である。
【0025】
制御マイコン13Aは、CPUなどを備えたコンピュータである。制御マイコン13Aは、無線リモコン10Aの起動、停止、ユーザが入力した設定情報の送信など各種動作を制御する。例えば、ユーザが設定した設定温度や、温度センサ14Aが計測した室温を、無線通信回路16Aを介して、室内機20Aへ送信するよう制御する。
【0026】
温度センサ14Aは、無線リモコン10Aの周囲の室温を計測するために設けられている。温度センサ14Aは、例えば、サーミスタである。温度センサ14Aは、室温モニタ回路15Aと接続されている。室温モニタ回路15Aは、温度センサ14Aが計測した計測値を温度に変換して制御マイコン13Aへ出力する。
【0027】
無線通信回路16Aは、室内機20Aと無線通信を行う。
操作入力回路17Aは、無線リモコン10Aが備える不図示の操作ボタンに対するユーザの操作を受け付ける。
表示制御回路18Aは、無線リモコン10Aが備える不図示の表示部の表示制御を行う。
【0028】
同様に無線リモコン10Bは、電源回路11Bと、充電池12Bと、制御マイコン13Bと、温度センサ14Bと、室温モニタ回路15Bと、無線通信回路16Bと、操作入力回路17Bと、表示制御回路18Bと、を備える。各回路などの機能は、無線リモコン10Aと同様の為、説明は省略する。
【0029】
一般に室内機20Aは、例えば、室内機20Aに設けられた温度センサ23Aが計測する温度と、ユーザが無線リモコン10A等を用いて設定した室内の設定温度とに基づいて、不図示の室外機とともに室内温度が設定温度となるように空調制御を行う。しかし、温度センサ23Aが計測する温度と、室内の温度やユーザが存在する場所の温度に乖離があると、ユーザの快適性が損なわれる。そこで、本実施形態では、ユーザが体感する温度をよく反映していると考えられる温度センサを選択し、選択した温度センサが計測する温度が、設定温度に近づくように空調制御を行う。次に本実施形態による温度センサの選択および空調制御について図2図3を参照して説明する。
【0030】
(制御方法)
図2は、本発明の第一実施形態における空調制御の一例を示す第1の図である。
初期設定として、室内機20Aが備える温度センサ23Aが、空調制御に使用する温度センサとして選択されているとする。
まず、ユーザが、無線リモコン10A、又は、無線リモコン10Bを用いて冷房または暖房を指定して目標となる室温(設定温度)を設定する。ここでは、無線リモコン10Aが設定を受け付けたとする。無線リモコン10Aでは、操作入力回路17Aがユーザによる操作を受け付ける。次に制御マイコン13Aがユーザの操作に対応する設定情報の送信を無線通信回路16Aに指示する。無線通信回路16Aは、設定情報(例えば、冷房で設定温度28℃など)を室内機20Aに送信する。
【0031】
室内機20Aでは、無線通信回路21Aが設定情報を受信して、制御マイコン22Aに出力する。制御マイコン22Aは、設定情報を取得する(ステップS11)。次に制御マイコン22Aは、空調制御に用いる温度センサを選択する(ステップS12)。
【0032】
「選択方法01」
制御マイコン22Aは、ユーザが最後に設定操作に用いた無線リモコン10Aを、ユーザの近い位置に存在しているとみなし、無線リモコン10Aが備える温度センサ14Aを選択する。
【0033】
「選択方法02」
制御マイコン22Aは、操作頻度が高い無線リモコン10A等を選択する。例えば、制御マイコン22Aは、計時回路26Aを用いて、設定情報を受け付けた時刻を記憶しておく。そして、制御マイコン22Aは、過去の所定期間において、無線リモコン10Aから設定情報を取得した回数と、無線リモコン10Bから設定情報を取得した回数とを比較して多い方を選択する。設定情報を取得した回数は、その無線リモコン10A等がユーザによって使用された回数を示す。従って、ユーザに使用された回数が多い程、その無線リモコン10A等の近くにユーザが存在していることが多いと考えられる。制御マイコン22Aは、例えば、無線リモコン10Aから設定情報を取得した回数が多い(操作頻度が高い)場合、無線リモコン10Aの温度センサ14Aを選択する。
【0034】
次に制御マイコン22Aは、ステップS12で選択した温度センサを用いて空調制御を行う(ステップS13)。例えば、「選択方法01」で温度センサ14Aが選択された場合、制御マイコン22Aは、所定の周期で無線リモコン10Aから受信する温度センサ14Aによって計測された温度が、設定温度28℃となるように空調制御を行う。この場合、吸込口の温度センサ23Aが計測する温度や、無線リモコン10Bの温度センサ14Bが計測する温度は使用しない。また、「選択方法02」で無線リモコン10Bが選択された場合、制御マイコン22Aは、所定の周期で無線リモコン10Bから受信する温度センサ14Bによって計測された温度が、設定温度28℃となるように空調制御を行う。
これにより、例えば、室内機20Aの温度センサ23Aが計測する温度と温度センサ14Aや温度センサ14Bが計測する温度に乖離があるような場合、ユーザに近い場所の温度に基づいて空調制御を行うことができる。
【0035】
なお、ステップS12の処理で、例えば、温度センサ14Aを選択した場合、温度センサ14Aが計測する温度と温度センサ23Aが計測する温度との差が所定の閾値以上の場合のみ、空調制御に用いる温度センサを温度センサ23Aから温度センサ14Aに切り替えるようにしてもよい。
【0036】
次に温度センサ選択の他の方法について説明する。
図3は、本発明の第一実施形態における空調制御の一例を示す第2の図である。
図2と同様の処理については簡単に説明する。まず、ユーザが、無線リモコン10Aへ空調の設定情報を入力する。無線リモコン10Aは、入力された設定情報を室内機20Aに送信する。室内機20Aでは、無線通信回路21Aが設定内容を受信して、制御マイコン22Aに出力する。制御マイコン22Aは、設定情報を取得する(ステップS11)。次に制御マイコン22Aは、空調制御に用いる温度センサを複数、選択する(ステップS121)。
【0037】
「選択方法11」
制御マイコン22Aは、ユーザが設定操作に用いた無線リモコン10Aが、ユーザの近い位置に存在しているとみなし、無線リモコン10Aが備える温度センサ14Aと室内機20Aが備える温度センサ23Aとを選択する。
【0038】
「選択方法12」
制御マイコン22Aは、過去の所定期間において設定情報を受信した回数が最も多い無線リモコン10A等の温度センサと、室内機20Aが備える温度センサ23Aとを選択する。
【0039】
「選択方法13」
制御マイコン22Aは、過去の所定期間において設定情報を受信した回数が所定回数以上の無線リモコン10A等の温度センサを全て選択する。
【0040】
次に制御マイコン22Aは、ステップS121で選択した複数の温度センサを用いて参照用温度を算出する(ステップS122)。
例えば、「選択方法11」で無線リモコン10Aの温度センサ14Aと室内機20Aの温度センサ23Aが選択された場合、制御マイコン22Aは、例えば、次の式(1)によって選択した温度センサ14A,23Aが計測する温度の加重平均を算出する。但し、αは1以下の所定の定数である。
参照用温度=α×(温度センサ14Aが計測した温度)+(1-α)×(温度センサ23Aが計測した温度)・・・(1)
制御マイコン22Aは、算出した値を参照用温度として設定する。「選択方法12」の場合も同様である。
【0041】
「選択方法13」で温度センサ14Aと温度センサ14Bが選択された場合、制御マイコン22Aは、例えば、次の式(2)によって選択した温度センサ14A,14Bの加重平均を算出する。但し、β、γはそれぞれ無線リモコン10Aから所定期間内に設定情報を受信した回数、無線リモコン10Bから所定期間内に設定情報を受信した回数である。
参照用温度={β×(温度センサ14Aが計測した温度)+γ×(温度センサ14Bが計測した温度)}÷(β+γ)・・・(2)
制御マイコン22Aは、算出した値を参照用温度として設定する。
【0042】
次に制御マイコン22Aは、ステップS122で算出した参照用温度を用いて空調制御を行う(ステップS131)。具体的には、制御マイコン22Aは、参照用温度が、設定温度となるように空調制御を行う。
【0043】
「選択方法11」又は「選択方法12」のような制御により、温度センサ23Aが計測する温度をユーザに近い場所で測定した温度で補正した参照用温度に基づいて空調制御を行うことが可能となる。例えば、室内機20Aの温度センサ23Aが計測する温度とユーザが体感する温度に乖離があるような場合に、よりユーザが感じる温度に近い温度を基準として室温を調整することができるので、ユーザの快適性が向上する。
【0044】
また、「選択方法13」のような制御により、複数の無線リモコン10A等の操作頻度に応じて、操作頻度が高い無線リモコン10A等で計測された温度に重きを置いた参照用温度を設定することができる。操作頻度の高低は、ユーザが存在する時間や頻度を反映すると考えられるため、ユーザが存在する確率が高い場所の温度に重きを置いた空調制御により、ユーザの快適性の向上が期待できる。
【0045】
<第二実施形態>
以下、本発明の第二実施形態による空調制御について図4図5を参照して説明する。
図4は、本発明の第二実施形態における空調システムの一例を示すブロック図である。
図示するように空調システムは、室内機20A,20B、無線リモコン10A,10Bを備える。室内機20Bを備える点が第一実施形態の空調システムと異なる。室内機20Bの機能構成は、室内機20Aと同様の為、説明を省略する。なお、室内機20A等は、3台以上存在していてもよい。
【0046】
図4に例示する空調システムでは、無線リモコン10A,10Bと室内機20Aおよび室内機20Bとは対応付けられている。つまり、無線リモコン10A、10Bの何れからも室内機20Aおよび室内機20Bに対して冷暖房運転の開始や終了、室内温度の設定などの操作が可能であるとする。また、室内機20Aおよび室内機20Bの何れに対して設定情報が送信されても、室内機20Aおよび室内機20Bは同じ設定温度を目標として空調制御を行うとする。
【0047】
室内機20Aと無線リモコン10Aは所定の周期で通信を行っている。例えば、無線リモコン10Aは、無線リモコン10Aが備える温度センサ14Aが計測した温度を所定の周期ごとに室内機20Aへ送信する。同様に室内機20Aと無線リモコン10Bは所定の周期で通信を行っている。例えば、無線リモコン10Bは、温度センサ14Bが計測した温度を所定の周期ごとに室内機20Aへ送信する。また、室内機20Aと室内機20Bは所定の周期で通信する。室内機20Aは、温度センサ23Aが計測した温度を室内機20Bへ送信する。室内機20Bは、温度センサ23Bが計測した温度を室内機20Aへ送信する。
【0048】
また、室内機20Aおよび室内機20Bは、自分に近い位置に存在する無線リモコン10A等を把握できる。以下、無線リモコン10Aは、室内機20Bに比べて室内機20Aの近くに存在し、室内機20Aは、無線リモコン10Aが近い位置に存在することを認識しているとする。また、無線リモコン10Bは、室内機20Aに比べて室内機20Bの近くに存在し、室内機20Bは、無線リモコン10Bが近い位置に存在することを認識しているとする。
【0049】
例えば、制御マイコン22Aは、無線リモコン10A,10Bの各々から受信した信号の電波強度に基づいて、室内機20Aに近い無線リモコンが無線リモコン10Aであるか、無線リモコン10Bであるかを判断し、その判断結果に基づいて、無線リモコン10Aが近い位置に存在することを認識してもよい。
【0050】
図5は、本発明の第二実施形態における空調制御の一例を示す図である。
図2と同様の処理については簡単に説明する。まず、ユーザが、無線リモコン10Bへ空調の設定情報を入力する。無線リモコン10Bは、入力された設定情報を室内機20Aに送信する。室内機20Aでは、無線通信回路21Aが設定内容を受信して、制御マイコン22Aに出力する。制御マイコン22Aは、設定情報を取得する(ステップS21)。次に制御マイコン22Aは、所定の無線リモコン10A等に最も近い室内機の温度センサを選択する(ステップS22)。ここで、所定の無線リモコン10A等とは、第一実施形態の図2を参照して説明した「選択方法01」、「選択方法02」の何れかで決定することができる。「選択方法01」の方法によれば、制御マイコン22Aは、無線リモコン10Bを、所定の無線リモコンとして決定する。また、無線リモコン10Bの操作頻度が高いとすると「選択方法02」の方法によれば、制御マイコン22Aは、無線リモコン10Bを、所定の無線リモコンとして決定する。制御マイコン22Aは、決定した無線リモコン10Bに近い室内機20Bが備える温度センサ23Bを選択する。
【0051】
次に制御マイコン22Aは、ステップS22で選択した温度センサ23Bを用いて空調制御を行う(ステップS23)。具体的には、制御マイコン22Aは、温度センサ23Bが計測する温度が、設定温度となるように空調制御を行う。制御マイコン22Aは、温度センサ23Bを選択したことや、設定温度を室内機20Bへ送信する。室内機20Bでは、制御マイコン22Bが、温度センサ23Bが計測する温度が設定温度となるように空調制御を行う。
【0052】
図4に例示する空調システムでは、無線リモコン10A、10Bがそれぞれ、温度センサ14A,14Bを備えることとしたが、図5を参照して説明した処理であれば、無線リモコン10A等が温度センサを備えていなくても、ユーザにより近い位置の室内機20Bの温度センサ23Bを用いて空調制御を行うことができ、ユーザ快適性の向上が期待できる。
【0053】
また、図3を参照して説明した処理と同様に、図5のステップS22で、室内機20Bの温度センサ23Bを選択した後は、無線リモコン10Bの温度センサ14Bが計測する温度と、「選択方法01」又は「選択方法02」によって選択された温度センサ23Bが計測する温度との荷重平均を上記の式(1)によって算出し、算出した参照用温度が設定温度となるように空調制御を行ってもよい。
【0054】
図6は、本発明の一実施形態における空調システムのハードウェア構成の一例を示す図である。
コンピュータ900は、CPU901、主記憶装置902、補助記憶装置903、入出力インタフェース904、通信インタフェース905を備える。
上述の制御マイコン13A,13B、制御マイコン22A,22Bの各々は、コンピュータ900を備える。そして、上述した各機能は、プログラムの形式で補助記憶装置903に記憶されている。CPU901は、プログラムを補助記憶装置903から読み出して主記憶装置902に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU901は、プログラムに従って、記憶領域を主記憶装置902に確保する。また、CPU901は、プログラムに従って、処理中のデータを記憶する記憶領域を補助記憶装置903に確保する。
【0055】
制御マイコン13A,13B、制御マイコン22A,22Bの全部または一部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各機能部による処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、CD、DVD、USB等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ900に配信される場合、配信を受けたコンピュータ900が当該プログラムを主記憶装置902に展開し、上記処理を実行しても良い。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
【0056】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。また、この発明の技術範囲は上記の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
【符号の説明】
【0057】
10A、10B・・・無線リモコン
11A、11B・・・電源回路
12A、12B・・・充電池
13A、13B・・・制御マイコン
14A、14B・・・温度センサ
15A、15B・・・室温モニタ回路
16A、16B・・・無線通信回路
17A、17B・・・操作入力回路
18A、18B・・・表示制御回路
20A、20B・・・室内機
21A、21B・・・無線通信回路
22A、22B・・・制御マイコン
23A、23B・・・温度センサ
24A、24B・・・センサ入力回路
25A、25B・・・アクチュエータ出力回路
26A、26B・・・計時回路
27A、27B・・・空調制御通信回路
900・・・コンピュータ
901・・・CPU
902・・・主記憶装置
903・・・補助記憶装置
904・・・入出力インタフェース
905・・・通信インタフェース
図1
図2
図3
図4
図5
図6