【解決手段】情報端末120は、電子時計110との通信接続開始時に第1の通信間隔T0で時刻同期を行った後、第1の通信間隔T0よりも長い第2の通信間隔Tで電子時計110と通信接続する。時刻同期後、電子時計110の時刻を更新する際、変更後の時刻と、第2の通信間隔Tとに基づき、情報端末120の現在の時刻を時刻同期用の情報として電子時計110に送信する。電子時計110は、受信した時刻同期の情報に基づいて時刻を修正する。
前記情報端末は、前記時刻同期用の情報として、時刻変更量に通信タイミングの1/2の値を足した値を送信することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の時刻同期システム。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に図面を参照して、この発明にかかる時刻同期システムおよび電子時計の実施の形態を詳細に説明する。
【0015】
(実施の形態)
図1は、実施の形態にかかる電子時計および情報端末の一例を示す図である。時刻同期システムは、互いに無線通信により通信接続可能な電子時計110と、情報端末のアプリケーション(アプリ側)120とを含み構成される。そして、電子時計110は、情報端末120から時刻情報を受信し、現在時刻を情報端末120に時刻同期させる。
【0016】
図1に示すように、実施の形態にかかる電子時計110は、外装(電子時計ケース)である胴内に、文字板111と、指針112(時針112a、分針112bおよび秒針112c)と、小窓113と、を備える腕電子時計である。電子時計110の外装はベゼルと胴の二体物から構成されてもよい。
【0017】
指針112(時針112a、分針112bおよび秒針112c)は、文字板111に対する相対的な位置により時刻を表示する。また、例えば秒針112cは、後述のように時刻とは異なる情報の表示にも用いられてもよい。小窓113は、日付や曜日等を表示する表示窓である。
【0018】
ユーザに対し、時刻を知らせる表示部の機能は、指針112(時針112a、分針112bおよび秒針112c)に限らず、小窓113に時刻を文字表示させてもよい。
【0019】
また、電子時計110は、胴の側面に、電子時計110のユーザが種々の操作を行うための操作部として、リュウズ(竜頭)114およびプッシュボタン115が配置されている。リュウズ114は、ユーザによる引き出し操作が可能な操作部である。
図1に示す例では、リュウズ114は、引き出されていない状態(0段引き)と、1段引き出された状態(1段引き)と、2段引き出された状態(2段引き)と、に変位可能である。さらに、リュウズ114は、ユーザによる回転操作が可能であってもよい。
図1に示す例では、リュウズ114は3時側に配置されている。プッシュボタン115は、ユーザによる押下操作が可能な操作部である。
図1に示す例では、プッシュボタン115は4時側に配置されている。
【0020】
電子時計110の胴には、文字板111を覆うようにガラス等の透明材料により形成された風防が取り付けられている。また、電子時計110における風防の反対側には胴に裏蓋が取り付けられている。また、電子時計110は、太陽などの光エネルギーを動力源とする太陽電池電子時計であってもよい。例えば、文字板111の裏側には太陽電池が配置され、電子時計110の表側から入光した光により太陽電池において発電がなされる。そのため、文字板111はある程度光線を透過する材質で形成される。太陽電池によって発電された電力は二次電池に蓄積され、二次電池に蓄積された電力は電子時計110の電源として使用される。二次電池は、例えばリチウムイオン電池等により実現することができる。
【0021】
また、電子時計110は、情報端末120などの他端末(外部機器)との間でBluetooth等の無線通信が可能な通信インタフェースを備える。この通信インタフェースは、一例としては
図2に示す通信部213である。また、電子時計110は、情報端末120との間で無線通信を行うことにより、情報端末の周辺に情報端末120の存在を報知する報知動作を情報端末120に実行させる制御(例えば後述の端末サーチ)を行う。
【0022】
また、文字板111の周囲には、接続状態表記116、端末サーチ表記117、アラーム状態表記118およびフライトモード表記119などの表記がある。接続状態表記116は、電子時計110が情報端末120と接続しているか否かを秒針112cなどによりユーザに通知するための表記である。接続は、例えば無線により仮想的な通信回路を確立することである。例えば、電子時計110は、接続状態表記116の「ON」を秒針112cにより指すことにより、電子時計110が情報端末120と接続していることをユーザに通知する。また、電子時計110は、接続状態表記116の「OFF」を秒針112cにより指すことにより、電子時計110が情報端末120と接続していないことをユーザに通知する。
【0023】
端末サーチ表記117(「FIND」)は、電子時計110が情報端末120を鳴動させる端末サーチの実行を秒針112cなどによりユーザに通知するための表記である。例えば、電子時計110は、端末サーチを実行している間、端末サーチ表記117(「FIND」)を秒針112cにより指す。
【0024】
アラーム状態表記118は、電子時計110が、例えば所定時刻にユーザへの通知を行うアラームを設定しているか否かを秒針112cなどによりユーザに通知するための表記である。例えば、電子時計110は、アラーム状態表記118の「ON」を秒針112cにより指すことにより、電子時計110がアラームを設定していることをユーザに通知する。また、電子時計110は、アラーム状態表記118の「OFF」を秒針112cにより指すことにより、電子時計110がアラームを設定していないことをユーザに通知する。
【0025】
フライトモード表記119は、電子時計110が、例えば電子時計110の各無線通信機能をオフにするフライトモード(機内モード)を設定しているか否かを秒針112cなどによりユーザに通知するための表記である。例えば、電子時計110は、フライトモード表記119の「ON」を秒針112cにより指すことにより、電子時計110がフライトモードを設定していることをユーザに通知する。また、電子時計110は、フライトモード表記119の「OFF」を秒針112cにより指すことにより、電子時計110がフライトモードを設定していないことをユーザに通知する。
【0026】
ただし、接続状態表記116、端末サーチ表記117、アラーム状態表記118およびフライトモード表記119などの各表記は任意に変更可能である。
【0027】
情報端末120は、電子時計110との間で無線通信が可能な、スマートフォン、タブレット型端末、ノート型パーソナルコンピュータなどの携帯型の情報端末である。
図1に示す例では、情報端末120はスマートフォンである。例えば、情報端末120は、ディスプレイ121と、マイク122と、スピーカ123,124と、を備える。
【0028】
ディスプレイ121は、ユーザに対して画像を表示する。マイク122は、ユーザからの音声入力を受け付ける。スピーカ123,124は、ユーザに対して音声を出力する。例えば、スピーカ123は通話時に使用され、スピーカ124は、端末サーチにおける報知動作や着信時のユーザの呼び出しに使用される。
【0029】
電子時計110は、リュウズ114に対する所定の引き出し操作を受け付けると、情報端末120との間で無線通信を行って情報端末120を鳴動させ、ユーザが情報端末120の位置を確認しやすくする端末サーチ(例えばスマホサーチ)を実行する。情報端末120は、端末サーチにおいて、例えばスピーカ124から大音量の電子音を出力する。これにより、ユーザは、情報端末120からの電子音を頼りに、情報端末120の位置を容易に確認することができる。
【0030】
(電子時計と情報端末の通信接続操作)
電子時計110と情報端末120との通信接続は、情報端末120側に電子時計110との通信用のアプリケーションをインストールして起動させた後、情報端末120が電子時計110と通信接続設定されていない初期状態において、電子時計110とのペアリンク画面に従い電子時計110と通信接続を行う。ペアリングにより、電子時計110と情報端末120は、互いに通信接続の情報を保持し、ペアリング後は、例えば、電子時計110の操作により情報端末120との通信接続を切断、および接続操作することができる。
【0031】
電子時計110側では、プッシュボタン115の操作により、電子時計110を情報端末120と通信接続することができる。例えば、電子時計110が情報端末120と通信接続設定されていない初期状態において、リュウズ114が引き出されていない状態(0段引き)の位置で、プッシュボタン115を所定時間(例えば、4秒以上)押し続けることで、電子時計110を情報端末120にペアリングさせることができる。電子時計110は、情報端末120とのペアリングに成功すると、秒針112cが接続状態表記116の「ON」を一時的に指し、秒表示に戻る。
【0032】
また、ペアリング後、リュウズ114が引き出されていない状態(0段引き)の位置で、プッシュボタン115を所定時間(例えば、2秒以上)押し続けると、電子時計110は、情報端末120との通信接続を切断する。この際、秒針112cは接続状態表記116の「ON」を一時的に指した後、「0秒」位置を指したらプッシュボタン115を離す。通信の切断時、秒針112cは接続状態表記116の「OFF」を一時的に指す。
【0033】
また、通信切断後、再度、電子時計110を情報端末120に通信接続する際には、リュウズ114が引き出されていない状態(0段引き)の位置で、プッシュボタン115を所定時間(例えば、2秒以上)押し続けると、電子時計110は、情報端末120と通信接続する。この際、秒針112cは接続状態表記116の「OFF」を一時的に指した後、「0秒」位置を指したらプッシュボタン115を離す。通信接続時、秒針112cは接続状態表記116の「ON」を一時的に指す。
【0034】
図2は、実施の形態にかかる電子時計および情報端末の一例を示すブロック図である。
図2において、
図1に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。
図2に示すように、電子時計110は、指針211と、操作部212と、通信部213と、制御回路214と、を備える。
【0035】
指針211は、例えば
図1に示した時針112a、分針112bおよび秒針112cを含む。操作部212は、例えば
図1に示したリュウズ114およびプッシュボタン115を含む。通信部213は、情報端末120との間でBluetooth等の無線通信が可能な通信インタフェースである。
【0036】
制御回路214は、電子時計110の動作を制御する。制御回路214は、例えばCPU(Central Processing Unit:中央処理装置)やメモリを一つのLSI(Large Scale Integration:大規模集積回路)チップに集積したマイクロコンピュータ等により実現することができる。例えば、制御回路214は、表示制御部215と、接続制御部216と、を備える。
【0037】
表示制御部215は、指針211による時刻の表示や、指針211による電子時計110の各状態の表示等を制御する。指針211による電子時計110の各状態の表示は、例えば、上述の接続状態表記116、端末サーチ表記117、アラーム状態表記118およびフライトモード表記119を秒針112cにより指すことによる表示である。
【0038】
接続制御部216は、電子時計110と情報端末120との間の接続の制御を行う。例えば、接続制御部216は、通信部213による無線通信を制御する。通信部213は、例えば、Bluetoothにより、電子時計110と無線接続する。例えば、接続制御部216は、操作部212によってプッシュボタン115の操作が受け付けられると、上述した情報端末120との通信接続を行うように接続制御部216を制御する。また、接続制御部216は、電子時計110の接続状態をユーザへ表示する制御を行ってもよい。例えば、接続制御部216は、表示制御部215を介して指針211を制御することにより、電子時計110が情報端末120と接続しているか否かをユーザへ表示する。
【0039】
また、電子時計110は、電子音により確認音を鳴らすスピーカを備えてもよい。このスピーカは、例えば制御回路214により制御される。
【0040】
図2に示すように、情報端末120は、ディスプレイ221と、操作部222と、スピーカ223と、通信部224と、制御回路225と、を備える。ディスプレイ221は、情報端末120のユーザに対して情報を表示するユーザインタフェースであり、例えば
図1に示したディスプレイ121である。操作部222は、情報端末120のユーザからの操作を受け付けるユーザインタフェースである。ディスプレイ221および操作部222は、それぞれ別の装置により実現されてもよいし、タッチパネル式のディスプレイなどにより実現されてもよい。
【0041】
スピーカ223は、情報端末120のユーザに対して電子音を出力するユーザインタフェースであり、例えば
図1に示したスピーカ123,124を含む。通信部224は、電子時計110との間でBluetooth等の無線通信が可能な通信インタフェースである。
【0042】
制御回路225は、情報端末120の動作を制御する。制御回路225は、例えばCPUやメモリ等により実現することができる。例えば、制御回路225は、表示制御部226と、接続制御部227と、鳴動制御部228と、を備える。
【0043】
表示制御部226は、ディスプレイ221による各種の情報の表示を制御する。ディスプレイ221による情報の表示には、電子時計110との通信接続の操作や状態表示、時刻同期の状態表示等が含まれる。
【0044】
接続制御部227は、電子時計110と情報端末120との間のBluetooth等の接続の制御を行う。例えば、接続制御部227は、通信部224による無線通信を制御する。鳴動制御部228は、例えば端末サーチにおいてスピーカ223から電子音を出力させる制御を行う。
【0045】
図3は、実施の形態にかかる情報端末のハードウェア構成例を示す図である。
図2に示した情報端末120は、例えば、
図3に示すハードウェアで構成することができる。
【0046】
例えば、情報端末120は、CPU(Central Processing Unit)301、メモリ302、ネットワークインタフェース(I/F)303、記録媒体I/F304、記録媒体305、を含む。符号300は各部を接続するバスである。
【0047】
CPU301は、情報端末120の全体の制御を司る制御部として機能する演算処理装置である。メモリ302は、不揮発性メモリおよび揮発性メモリを含む。不揮発性メモリは、例えば、CPU301のプログラムを格納するROM(Read Only Memory)である。揮発性メモリは、例えば、CPU301のワークエリアとして使用されるDRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)等である。
【0048】
ネットワークI/F303は、Bluetooth、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネットなどのネットワーク310に対する通信インタフェースである。情報端末120は、ネットワークI/F303を介して、外部の端末等に通信接続する。実施の形態では、ネットワークI/F303は、例えば、Bluetoothモジュールを含み、電子時計110との間でBluetoothによる通信接続を行う。
【0049】
記録媒体I/F304は、CPU301が処理した情報を記録媒体305との間で読み書きするためのインタフェースである。記録媒体305は、メモリ302を補助する記録装置であり、SSD(Solid State Drive)、USB(Universal Serial Bus)フラッシュドライブ等を用いることができる。
【0050】
メモリ302または記録媒体305に記録された特定のプログラムをCPU301が実行することにより、
図2に示した情報端末120の各機能を実現する。
【0051】
図2において、電子時計110が情報端末120の時刻に時刻同期させる制御を行う制御回路225は、例えば
図3のCPU301により実現することができる。また、
図2の通信部224は、
図3のネットワークI/F303により実現することができる。また、
図2に示す電子時計110において、ユーザに対する通知を行う通知部は、例えば制御回路214および指針211、電子時計110のスピーカなどにより実現することができる。
【0052】
図3に示したハードウェア構成は、電子時計110においても同様であり、電子時計110と、情報端末120を含む全体の時刻同期システムの各装置は、汎用のハードウェア構成を用いて実現できる。
【0053】
図2において、情報端末120が電子時計110の時刻同期の制御を行う制御回路225は、例えば
図3のCPU301により実現することができる。また、
図2の通信部224は、
図3のネットワークI/F303により実現することができる。また、
図2に示す情報端末120において、ユーザに対する通知を行う通知部は、例えば制御回路225およびディスプレイ221、スピーカ223などにより実現することができる。
【0054】
(時刻同期の各種例)
以下、電子時計110の時刻(現在時刻)を情報端末120の時刻に同期させる各種例について説明する。以下の説明では、情報端末120が電子時計110との通信接続後において、1.実際の通信タイミングが分からない場合と、2.実際の通信タイミングが分かる場合がある。
【0055】
情報端末120において、時刻同期の情報(現在時刻等)を無線送信するBluetoothモジュール、すなわち
図2の通信部224(
図3のネットワークI/F303)は、BLEにより例えば、100msecカウンタを用いた所定周期(通信インターバルT、例えば2[秒(sec)])で電子時計110と通信を行う。
【0056】
ここで、時刻の計時は、
図2の制御回路225(
図3のCPU301上のアプリケーション)が実行している。制御回路225は、通信部224の通信インターバルT(2秒)自体を設定保持している。しかし、制御回路225は、通信部224と別モジュールであるため、どの時刻に通信部224が電子時計110と実際に次の通信を行うか(前回の通信を行ったか)を検知できない(分からない)場合と、検知できる(分かる)場合とがある。
【0057】
(1.実際の通信タイミングが分からない場合)
図4A,
図4Bは、実施の形態にかかる通信タイミングが分からない場合の時刻更新処理の概要を説明するタイミングチャートである。情報端末(アプリケーション側)120は、通信タイミングが分からない場合、時刻変更量と通信インターバルTとの関係に基づき、同期用の時刻情報の送信の有無と送信タイミングを求める。
【0058】
図4Aには、時刻変更量>通信インターバルTの場合の処理例を示す。時刻変更量は、情報端末(アプリケーション側)120内部で発生した時刻の変化の量であり、すなわちすでに時刻同期を行った電子時計110との間に新たに発生した時刻のずれ量である。通信開始時は、第1の通信間隔である短い通信インターバルT0(例えば、30msec)で基準時刻の時刻同期を行い、時刻同期後は、通信開始時の第1の通信間隔よりも長い第2の通信間隔である通信インターバルT(例えば、2sec)で通信を行っているとする。時刻同期後に長い通信インターバルTとすることで、電子時計110の消費電流を抑えることができる。
【0059】
そして、
図4Aに示す縦軸(時間軸)上の「19(秒)」の時期t1に、情報端末(アプリケーション側)120で時刻情報の更新が発生したとする。この際、時刻変更量が3秒であったとする。
【0060】
情報端末(アプリケーション側)120は、通信インターバルTが2秒であるため、時刻変更量>通信インターバルT、の関係を有することに基づき、次の通信インターバルTの時期t2「23秒」で、電子時計110に対し同期用の時刻情報「22秒」を送信する。これにより、電子時計110は、「20秒」のカウント時に受信した時刻情報「22秒」に基づき、現在時刻を「22秒」に更新する。
【0061】
図4Aの処理例では、情報端末(アプリケーション側)120が時期t2「23秒」のとき、電子時計110が「22秒」となり1秒遅延することになるが、少なくとも情報端末120が時刻情報を送信しないと3秒の遅れとなるため、時刻のずれをできるだけ抑えるために、同期用の時刻情報を送信することとする。
【0062】
図4Bには、時刻変更量<通信インターバルTの場合の処理例を示す。時刻同期後、長い通信インターバルT(例えば、2sec)で通信を行っているとする。縦軸(時間軸)上の「19(秒)」の時期t1に、情報端末(アプリケーション側)120で時刻情報の更新が発生したとする。この際、時刻変更量が1秒であったとする。
【0063】
情報端末(アプリケーション側)120は、通信インターバルTが2秒であるため、時刻変更量<通信インターバルT、の関係を有することに基づき、次の通信インターバルTの時期t2「21秒」で、電子時計110に対する同期用の時刻情報「20秒」の送信を行わない。これは、情報端末120側で時刻変更量<通信インターバルT、の関係では、同期用の時刻情報の正確性に欠け、送信しても正確な時刻同期が行えないと判断することに基づく。詳細は後述するが、例えば、時刻変更量が通信インターバルTの半分以上の場合に送信することとする。
【0064】
図5は、実施の形態にかかる通信タイミングが分からない場合の情報端末での時刻更新処理例を示すフローチャートである。主に情報端末(アプリケーション側)120の制御回路225(CPU301)が、時刻変更量と通信インターバルTの関係に基づき電子時計110の時刻更新の処理を行う処理例を示す。
【0065】
はじめに、情報端末120(アプリケーション側)は、電子時計(時計側)110との間で例えば、Bluetoothにより通信接続する。電子時計110側では、プッシュボタン115を操作し、情報端末120側では、例えばスマートフォンのアプリケーションの表示画面上で電子時計110との通信接続(初期状態では上記ペアリング)の操作を行うことで、電子時計110と情報端末120とを通信接続することができる。
【0066】
この後の接続済み状態(通信インターバルT)において(ステップS501)、情報端末120は、外部要因、またはユーザ操作による対向機(時計側)110の時刻変更の要因が生じると(ステップS502)、時刻変更を検知する(ステップS503)。そして、情報端末120は、時刻変更量を取得する(ステップS504)。
【0067】
時刻変更量は、以下の2つの方法で求めることができる。時刻変更量とは、最後に時刻同期を行った時刻からの時刻の変更量である。
1.単純に時刻同士の比較で求める。
この場合、最後に時刻同期を行った時刻との差分を求める。最後に時刻同期を行った後に時刻変更が発生した場合に、時刻の差分を求め、時刻の差分と通信インターバルとを比較する。求めた時刻の差分が通信インターバル未満の場合は、時刻同期を行わず、次の時刻変更が発生したら、再度、最後に時刻同期を行った時刻と次の時刻変更の時刻との差分を求め、時刻の差分と通信インターバルとを比較し、通信インターバル以上だったら、時刻同期を行う。
【0068】
2.時刻変更累積量を用いる。
この場合、最後に時刻同期を行った時刻との差分の累積量を求める。最後に時刻同期を行った後に時刻変更が発生した場合に、時刻の差分を求め、時刻の差分と通信インターバルとを比較する。求めた時刻の差分が通信インターバル未満の場合は、時刻同期を行わず、差分を記憶する。次の時刻変更が発生したら、前回の時刻変更との差分を求め、差分を累積する。累積量と通信インターバルとを比較し、通信インターバル以上だったら、時刻同期を行う。
【0069】
この後、情報端末120は、時刻変更量と通信インターバルTとに基づき、(時刻変更量>(通信インターバル/2))であるかを判断する(ステップS505)。そして、情報端末120は、(時刻変更量>(通信インターバル/2))であれば(ステップS505:Yes)、ステップS506の処理に移行する。一方、(時刻変更量>(通信インターバル/2))でなければ(ステップS505:No)、ステップS509の処理に移行する。この場合、通信インターバルT/2よりも時刻変更量が小さい場合、時刻同期の正確性がないため時刻同期の情報を電子時計110に送信しないこととなり、電子時計110での受信処理等、無駄な消費電流を抑制できる。
【0070】
ステップS506では、情報端末120は、電子時計110に対し、情報端末120の『現在時刻』で時刻同期を要求する(ステップS506)。この後、情報端末120は、通信部(Bluetoothモジュール)が次の通信タイミングに到達すると、時刻同期の情報を電子時計110に送信する(ステップS507)。
【0071】
電子時計110は、時刻同期の情報に基づき現在時刻を更新する(ステップS508)。この後、電子時計(時計側)110と、情報端末(アプリケーション側)120との通信の接続状態が継続されている間は(ステップS509)、上記処理により再度の時刻同期が可能である。
【0072】
なお、上記の情報端末120は、電子時計110に時刻同期の情報を送信する際、通信のタイミング(通信インターバル)の1/2の値を足して送信してもよい。
図6は、時刻同期の情報に通信タイミングの考慮が必要なことを示す説明図である。
図6(a)には、通信タイミングを考慮しない場合の例を示す。例えば、情報端末120が「12秒」のタイミングで時刻同期の情報の現在時刻が「15秒」に変更になった場合を示す。この場合、情報端末120が変更量の「3秒」をそのまま電子時計110に送信すると、通信間隔が2秒の場合、最大で2秒の遅れが生じる。
【0073】
このため、
図5に示した通信タイミングが分からない場合の処理において、情報端末120は、時刻同期の情報に通信タイミング(通信インターバル)の1/2の値を足して送信する。
図6(b)には、通信タイミングを考慮した場合の例を示す。例えば、情報端末120は、「12秒」のタイミングで「15秒」に時刻変更する場合、時刻変更量の「3秒」に通信インターバルの1/2の「+1秒」を足した「4秒」を送信する。これにより、通信のタイミングでは1秒ズレのデメリットが発生するが、電子時計110では全体的に誤差が±1秒の範囲に入るため、時刻修正の利点を得ることができ、電子時計110の誤差をできるだけ少なくした時刻修正を行うことができるようになる。
【0074】
(2.実際の通信タイミングが分かる場合)
図7は、実施の形態にかかる通信タイミングが分かる場合の情報端末で時刻更新処理の概要を説明するタイミングチャートである。情報端末(アプリケーション側)120で通信タイミングが分かる場合、時刻更新時には、時刻変更量と前回同期用の時刻情報を送信してからの経過時間に基づき、同期用の時刻情報の送信の有無と送信タイミングを求める。
【0075】
図7に示すように、通信開始時は短い通信インターバルT0(例えば、30msec)で基準時刻の時刻同期を行い、時刻同期後は通信開始時よりも長い通信インターバルT(例えば、2sec)で通信を行っているとする。この通信インターバルTの期間中、情報端末120は、100msecの周期t0で経過時間をカウントしているとする。そして、時期t1において、情報端末(アプリケーション側)120で時刻情報の更新が発生したとする。この際、の時刻情報は「2018(年)/8(月)/20(日)、11(時):15(分):38(秒:270(msec)」であったとする。
【0076】
この場合、情報端末120は、時刻変更量を演算する。そして、(時刻変更量>情報端末120が前回同期用の時刻情報を送信してからの経過時間の時刻単位(周期)t0)である場合には、同期用の時刻情報を送信すると判断する。そして、時刻情報を取得した時期t1から、次の通信までの期間T2(
図6の例では700msec)を積算した時刻情報「2018(年)/8(月)/20(日)、11(時):15(分):38(秒:970(msec)」を電子時計110に送信する(時期t2)。このように、同期用の時刻情報は、時刻に関する情報そのものを送信する。なお、時刻同期の精度が100msであることから、それ以下の桁を省略し、「2018(年)/8(月)/20(日)、11(時):15(分):38(秒:900(msec)」ないし「2018(年)/8(月)/20(日)、11(時):15(分):39(秒):000(msec)」のように、100msecの桁までの時刻同期を行ってもよい。
【0077】
一方、(時刻更新量<情報端末が前回同期用の時刻情報を送ってからの経過時間を数える時刻単位t0)の場合、経過時間カウントの周期t0より短い10msec桁の同期になるので、情報端末120は同期用の時刻情報の送信を行わない。
【0078】
図8は、実施の形態にかかる通信タイミングが分かる場合の情報端末での時刻更新処理例を示すフローチャートである。主に情報端末(アプリケーション側)120の制御回路225(CPU301)が、時刻変更量と次の通信タイミングの関係に基づき、電子時計110の時刻更新の処理を行う処理例を示す。
【0079】
はじめに、情報端末120(アプリケーション側)は、電子時計(時計側)110との間で例えば、Bluetoothにより通信接続する。この後の接続済み状態(通信インターバルT)において(ステップS801)、情報端末120は、外部要因、またはユーザ操作による対向機(時計側)110への時刻変更の要因が生じると(ステップS802)、この時刻変更を検知する(ステップS803)。そして、情報端末120は、時刻変更量を(時刻変更量=時刻変更後の時刻−時刻変更前の時刻)に基づき求める(ステップS804)。
【0080】
この後、情報端末120は、時刻変更量と通信タイミングの予測分解能とに基づき、(時刻変更量>(通信タイミング予測分解能/2))であるかを判断する(ステップS805)。上記例のように、通信タイミングの予測分解能が100msの場合、時刻変更量が50ms以上であれば時刻の情報を送信し、通信インターバルの予測分解能より細かい時刻変化を転送しないことで、時刻同期の精度の低下を防ぐ。
【0081】
そして、情報端末120は、(時刻変更量>(通信タイミング予測分解能/2))であれば(ステップS805:Yes)、ステップS806の処理に移行し、(時刻変更量>(通信タイミング予測分解能/2))でなければ(ステップS805:No)、ステップS811の処理に移行する。
【0082】
ステップS806では、情報端末120は、次の通信タイミングまでの残時間を予測する(ステップS806)。そして、情報端末120は、時刻同期の情報の転送時刻について、(転送時刻=現在時刻+残時間)で求める(ステップS807)。そして、情報端末120は、電子時計110に対し、情報端末120の『転送時刻』で時刻同期を要求する(ステップS808)。この後、情報端末120は、通信部(Bluetoothモジュール)が次の通信タイミングに到達すると、時刻同期の情報を電子時計110に送信する(ステップS809)。
【0083】
電子時計110は、時刻同期の情報に基づき現在時刻を更新する(ステップS810)。この後、電子時計(時計側)110と、情報端末(アプリケーション側)120は通信の接続状態が継続されている間は(ステップS811)、上記処理により再度の時刻同期が可能である。
【0084】
なお、情報端末120は、電子時計110に時刻同期の情報を送信する際、通信タイミングの予測分解能の1/2の値を足して送信してもよい。
図6(a)に示したように、情報端末120が時刻変更量をそのまま電子時計110に送信すると、通信間隔が2秒の場合、最大で2秒の遅れが生じる。これに対し、通信タイミングが分かっている場合、情報端末120の処理では、時刻変更量に50msecを足した「3.05秒」を電子時計110に送信する。情報端末120が「12秒」のタイミングで「15秒」に変更する場合、時刻変更量の3秒に「0.05秒」を足した「3.05秒」を送信する。これにより、電子時計110の誤差をできるだけ少なくした時刻修正を行うことができるようになる。
【0085】
(時計側での時刻同期の判断例)
上記説明では、主に情報端末120側が時刻同期にかかる判断処理を実施する例について説明したが、主に電子時計110側で時刻同期にかかる判断処理を実施することもできる。
【0086】
図9は、実施の形態にかかる通信タイミングが分からない場合の電子時計側での時刻更新処理例を示すフローチャートである。主に電子時計110の制御回路214(CPU301)が、時刻変更量と通信インターバルTと、の関係に基づき電子時計110の時刻の時刻更新の処理を行う処理例を示す。
図9の処理例は、(1.実際の通信タイミングが分からない場合)の情報端末120側での時刻更新処理(
図5参照)を、主に電子時計110側で実施する場合に相当する。
【0087】
はじめに、情報端末120(アプリケーション側)は、電子時計(時計側)110との間で例えば、Bluetoothにより通信接続する。この後の接続済み状態(通信インターバルT)において(ステップS901)、情報端末120は、外部要因、またはユーザ操作による対向機(時計側)110の時刻変更の要因が生じると(ステップS902)、情報端末120は、電子時計110に対し、情報端末120の『現在時刻』で時刻同期を要求する(ステップS903)。情報端末120は、通信部(Bluetoothモジュール)が次の通信タイミングに到達すると、時刻同期の情報を電子時計110に送信する(ステップS904)。
【0088】
電子時計110は、時刻同期の情報を受信すると、時刻変更量を(時刻変更量=受け取った時刻−電子時計の現在時刻)に基づき求める(ステップS905)。そして、電子時計110は、時刻変更量と通信インターバルTとに基づき、(時刻変更量>(通信インターバル/2))であるかを判断する(ステップS906)。
【0089】
そして、電子時計110は、(時刻変更量>(通信インターバル/2))であれば(ステップS906:Yes)、時刻変更量に基づき、現在時刻を更新し(ステップS907)、ステップS908の処理に移行する。一方、(時刻変更量>(通信インターバル/2))でなければ(ステップS906:No)、ステップS908の処理に移行する。
【0090】
ステップS908では、電子時計(時計側)110と、情報端末(アプリケーション側)120は通信の接続状態が継続されている間は(ステップS908)、上記処理により再度の時刻同期が可能である。
【0091】
図10は、実施の形態にかかる通信タイミングが分かる場合の電子時計側での時刻更新処理例を示すフローチャートである。主に電子時計110の制御回路214(CPU301)が時刻変更量と、次の通信タイミングとに基づき電子時計110の時刻の時刻更新の処理を行う処理例を示す。
図10の処理例は、(2.実際の通信タイミングが分かる場合)の情報端末120側での時刻更新処理(
図8参照)を、主に電子時計110側で実施する場合に相当する。
【0092】
はじめに、情報端末120(アプリケーション側)は、電子時計(時計側)110との間で例えば、Bluetoothにより通信接続する。この後の接続済み状態(通信インターバルT)において(ステップS1001)、情報端末120は、外部要因、またはユーザ操作による対向機(時計側)110への時刻変更の要因が生じると(ステップS1002)、次の通信タイミングまでの残時間を予測する(ステップS1003)。
【0093】
次に、情報端末120は、転送時刻について、(転送時刻=現在時刻+残時間)により求める(ステップS1004)。そして、情報端末120は、『転送時刻』で時刻同期を要求する(ステップS1005)。情報端末120は、通信部(Bluetoothモジュール)が次の通信タイミングに到達すると、時刻同期の情報を電子時計110に送信する(ステップS1006)。
【0094】
電子時計110は、時刻同期の情報を受信すると、時刻変更量を(時刻変更量=受け取った時刻−電子時計の現在時刻)に基づき求める(ステップS1007)。そして、電子時計110は、時刻変更量と通信タイミングの予測分解能とに基づき、(時刻変更量>(通信タイミング予測分解能/2))であるかを判断する(ステップS1008)。
【0095】
そして、電子時計110は、(時刻変更量>(通信タイミング予測分解能/2))であれば(ステップS1008:Yes)、時刻変更量に基づき、現在時刻を更新し(ステップS1009)、ステップS1010の処理に移行する。一方、(時刻変更量>(通信タイミング予測分解能/2))でなければ(ステップS1008:No)、ステップS1010の処理に移行する。
【0096】
ステップS1010では、電子時計(時計側)110と、情報端末(アプリケーション側)120は通信の接続状態が継続されている間は(ステップS1010)、上記処理により再度の時刻同期が可能である。
【0097】
(他の時刻同期例)
次に、上述した時刻同期の処理以外の他の時刻同期例について説明する。
【0098】
(0秒近辺の桁上げ防止)
図11は、実施の形態にかかる時刻更新処理時の桁上げ防止の処理例を示すフローチャートである。主に情報端末(アプリケーション側)120の制御回路225(CPU301)が、現在時刻が0秒近辺のとき電子時計110の桁上げを防ぐ処理例を示す。また、
図11に示す処理は、(1.実際の通信タイミングが分からない場合)の情報端末120側での時刻更新処理を、主に電子時計110の制御回路214(CPU301)が行う処理例を示す。
【0099】
例えば、情報端末120の現在時刻が0秒近辺の「15分59秒」で、このとき、電子時計110の現在時刻が「16分00秒」であったとする。この場合、情報端末120の現在時刻「59秒」の時刻同期用の情報を電子時計110に送信すると、電子時計110の現在時刻が「16分59秒」となり、約1分の時刻ずれ(進み)が発生してしまう。この桁上げを防ぐ処理について説明する。
【0100】
はじめに、情報端末120(アプリケーション側)は、電子時計(時計側)110との間で例えば、Bluetoothにより通信接続する。この後の接続済み状態(通信インターバルT)において(ステップS1101)、情報端末120は、外部要因、またはユーザ操作による対向機(時計側)110の時刻変更の要因が生じると(ステップS1102)、時刻変更を検知する(ステップS1103)。そして、情報端末120は、桁上げ回避の処理として、現在時刻の秒が0秒近辺の所定範囲「00秒〜58秒未満」であるかを判断する(ステップS1104)。この58秒未満とは、60秒−通信インターバル(2秒)=58秒に基づく。
【0101】
そして、情報端末120は、現在時刻の秒が「00秒〜58秒未満」でなければ処理を進めない(ステップS1104:Noのループ)。すなわち、現在時刻の秒が「58秒〜00秒までの2秒間」は時刻同期の情報を電子時計110に送信しない。
【0102】
また、現在時刻の秒が「00秒〜58秒未満」であれば(ステップS1104:Yes)、電子時計110へ転送する同期用の時刻情報(転送秒)を(転送秒=現在時刻の秒の桁+1)で求める(ステップS1105)。この際、小数点以下の時刻は切り捨てる。
【0103】
そして、情報端末120は、電子時計110に対し、情報端末120の『転送秒』の転送を要求する(ステップS1106)。この後、情報端末120は、通信部(Bluetoothモジュール)が次の通信タイミングに到達すると、時刻同期用の情報『転送秒』を電子時計110に送信する(ステップS1107)。
【0104】
電子時計110は、時刻同期の情報『転送秒』に基づき現在時刻の秒の桁を『転送秒』に差し替える(ステップS1108)。この後、電子時計(時計側)110と、情報端末(アプリケーション側)120は通信の接続状態が継続されている間は(ステップS1109)、上記処理により再度の『転送秒』の時刻同期が可能である。なお、同期用の時刻情報として、秒より上の桁を全て電子時計110に送信する場合は、上述した桁上げ回避の処理は不要である。
【0105】
また、上記処理で説明した桁上げタイミングを回避する処理(ステップS1104)は、上述した各処理(
図5〜
図10)にも適用することができる。
【0106】
(時刻更新時に時刻の差分を送信)
図12は、実施の形態にかかる時刻更新時に時刻の差分を送信する処理の説明図である。横軸は秒を示す。情報端末120および電子時計110がそれぞれ0,1,2,…を計時しているとする。ここで、情報端末120側が5秒の計時の際、時刻(秒)を7.5秒に更新するとする。この場合、情報端末120は、更新する7.5秒と、現在の秒である5秒との差分「2.5秒」を求め、電子時計110に送信する。電子時計110は送信された「2.5秒」を現在時刻に加算する。図示の例では、電子時計110は6秒の計時時に「2.5秒」を加算し、8.5秒に更新する。
【0107】
上記差分の時刻を送信する処理は、例えば、電子時計110が情報端末120よりも高精度に計時する構成であり、情報端末120側で計時にずれが生じた場合に差分のみ送信する構成に適用できる。
【0108】
図13は、実施の形態にかかる時刻更新時に時刻の差分を送信する処理例を示すフローチャートである。はじめに、情報端末120(アプリケーション側)は、電子時計(時計側)110との間で例えば、Bluetoothにより通信接続する。この後の接続済み状態(通信インターバルT)において(ステップS1301)、情報端末120は、外部要因、またはユーザ操作による対向機(時計側)110の時刻変更の要因が生じると(ステップS1302)、時刻変更を検知する(ステップS1303)。
【0109】
そして、情報端末120は、時刻変更量を(時刻変更量=時刻変更後の時刻−時刻変更前の時刻)に基づき求める(ステップS1304)。そして、情報端末120は、『時刻変更量』の転送を要求する(ステップS1305)。この後、情報端末120は、通信部(Bluetoothモジュール)が次の通信タイミングに到達すると、時刻同期の情報として『時刻変更量』を電子時計110に送信する(ステップS1306)。
【0110】
電子時計110は、現在時刻に『時刻変更量』を加算した時刻を現在時刻として更新する(ステップS1307)。この後、電子時計(時計側)110と、情報端末(アプリケーション側)120は通信の接続状態が継続されている間は(ステップS1308)、上記処理により再度の時刻同期が可能である。
【0111】
上述した各実施の形態では、電子時計110が腕電子時計である構成について説明したが、このような構成に限らない。例えば、電子時計110は、懐中電子時計、置き電子時計、掛け電子時計などの電子時計であってもよい。また、電子時計110が指針により時刻を表示するアナログ電子時計である構成について説明したが、このような構成に限らない。例えば、電子時計110は、ディスプレイにより時間を表示するデジタル電子時計、または音声によって時間を通知する音声電子時計などであってもよい。
【0112】
また、この発明にかかる携帯型電子機器の一例として電子時計110について説明したが、この発明にかかる携帯型電子機器は、電子時計に限らず、無線通信が可能である各種の携帯型の電子機器に適用することができる。例えば、この発明にかかる携帯型電子機器は、スマートフォンやタブレット端末などの情報端末であってもよいし、人間が身につけるウェアラブルコンピュータなどであってもよい。
【0113】
また、この発明にかかる携帯型電子機器によって報知動作を実行させる情報端末120がスマートフォンである構成について説明したが、情報端末120は、無線通信および報知動作が可能な各種の情報端末とすることができる。例えば、情報端末120は、腕電子時計などの電子時計であってもよいし、タブレット端末などであってもよいし、ウェアラブルコンピュータなどであってもよい。
【0114】
また、この発明にかかる携帯型電子機器と情報端末との間で実現される機能として報知動作について説明したが、この発明にかかる携帯型電子機器と情報端末との間で実現される機能はこれに限らず、例えば、情報端末に発生した電話着信を携帯型電子機器に通知するような場合についても同様に適用することができる。この他にも、時計のアラームをスマートフォンから設定する機能などにも適用できる。
【0115】
また、この発明にかかる携帯型電子機器と情報端末との間の無線通信にBluetoothのBLEにより所定周期を有して通信を行う構成について説明したが、この発明にかかる携帯型電子機器と情報端末との間の無線通信はこれに限らず、例えば、携帯型電子機器と情報端末の間で所定周期毎に通信を行う各種の無線通信についても同様に適用することができる。
【0116】
以上説明した実施の形態の時刻同期システムによれば、第1の通信間隔での時刻同期後は、第1の通信間隔よりも長い第2の通信間隔により電子時計の消費電流を抑えることができる。この時刻同期後の状態において、情報端末の制御部は、時刻変更量と第2の通信間隔とに基づき時刻同期の情報を電子時計に送信する。これにより、第2の通信間隔により電子時計の消費電流を抑えている期間中において、第2の通信間隔により比較的長い間隔でしか通信できない状況においても、情報端末側の時刻更新の処理により、電子時計の時刻をできるだけ情報端末の時刻に同期できるようになる。
【0117】
また、情報端末は、時刻変更量を、最後に時刻同期を行った時刻からの時刻変更量を累積した時刻変更累積量で求めてもよい。時刻変更累積量を用いることで、最後に時刻同期を行った時刻以降におけるどのようなタイミングでも時刻修正を行うことができる。例えば、第2の通信間隔による通信タイミングの1回目に限らず、2回目以降での時刻修正時においても時刻変更累積量を用いて時刻修正できるようになる。
【0118】
また、情報端末は、時刻変更量が送信部の第2の通信間隔の半分よりも大きいとき、時刻同期用の情報を送信してもよい。これにより、時刻変更量が第2の通信間隔の半分よりも小さい場合には、時刻同期の正確性がないため時刻同期の情報を電子時計に送信せず、電子時計で無駄な消費電流を消費しない。
【0119】
また、情報端末は、時刻同期用の情報として、時刻変更量に通信タイミングの1/2の値を足した値を送信してもよい。これにより、情報端末から電子時計への時刻同期の情報の通信タイミングが分かっている場合および分からない場合のいずれにおいても、電子時計の誤差をできるだけ少なくした時刻修正を行うことができるようになる。
【0120】
また、情報端末は、送信部が第2の通信間隔により実行する次の通信タイミングが分からない場合、時刻同期後、電子時計の時刻を更新する際、送信部による次の通信タイミングで、情報端末の現在の時刻を時刻同期の情報として電子時計に送信してもよい。この場合、電子時計は、受信した時刻同期用の情報の時刻と電子時計の現在時刻の差分による時刻変更量を求め、時刻変更量と第2の通信間隔とに基づき、表示部が表示する時刻を修正する。より具体的には、電子時計は、時刻変更量が送信部の第2の通信間隔の半分よりも大きいとき、時刻を修正する。これにより、第2の通信間隔により電子時計の消費電流を抑えている期間中において、第2の通信間隔により比較的長い間隔でしか通信できない状況でかつ、送信部が第2の通信間隔により実行する次の通信タイミングが分からない場合においても、電子時計側の時刻更新の処理により、電子時計の時刻をできるだけ情報端末の時刻に同期できるようになる。
【0121】
また、情報端末は、送信部が第2の通信間隔により実行する次の通信タイミングが分かる場合、時刻同期後、電子時計の時刻を更新する際、変更後の時刻と変更前の時刻の差分の時刻変更量と、送信部による前回の時刻同期以降の時刻変更量を累積した時刻変更累積量とを求め、時刻変更累積量と送信部の次の通信タイミングまでの残時間とに基づく転送時刻を求め、送信部による次の通信タイミングで、転送時刻を時刻同期用の情報として電子時計に送信すればよい。より具体的には、時刻変更累積量が送信部の通信タイミングの分解能の半分より大きいとき、時刻同期用の情報を送信する。これにより、電子時計は、受信した時刻同期の情報に基づいて表示部が表示する時刻を修正することができる。これにより、第2の通信間隔により電子時計の消費電流を抑えている期間中において、第2の通信間隔により比較的長い間隔でしか通信できない状況でかつ、送信部が第2の通信間隔により実行する次の通信タイミングが分かる場合に、情報端末側の時刻更新の処理により、電子時計の時刻をできるだけ情報端末の時刻に同期できるようになる。
【0122】
また、電子時計は、送信部が第2の通信間隔により実行する次の通信タイミングが分かる場合、情報端末側で時刻更新の処理を行ってもよい。この場合、電子時計は、時刻変更量が送信部の通信タイミングの分解能の半分より大きいとき、時刻を修正する。これにより、第2の通信間隔により電子時計の消費電流を抑えている期間中において、第2の通信間隔により比較的長い間隔でしか通信できない状況でかつ、送信部が第2の通信間隔により実行する次の通信タイミングが分かる場合、電子時計側の時刻更新の処理により、電子時計の時刻をできるだけ情報端末の時刻に同期できるようになる。
【0123】
また、情報端末は、現在の時刻が0秒前後の所定の秒数の場合、時刻同期用の情報を電子時計に送信しないこととしてもよい。これにより、時刻同期用の情報を0秒近辺で送信した際に不要な桁上げが生じることを防止できるようになる。
【0124】
また、実施の形態の電子時計によれば、情報端末との通信接続開始時に第1の通信間隔で時刻同期を行い、時刻同期後に第1の通信間隔よりも長い第2の通信間隔で電子時計と通信接続を行う通信部と、時刻同期後、電子時計の時刻の更新の際、通信部が受信した時刻同期用の情報が示す時刻と電子時計の現在時刻の差分による時刻変更量を求め、時刻変更量と、通信部の第2の通信間隔あるいは通信タイミングの分解能とに基づき、時刻修正の有無を判断し、表示部が表示する時刻を修正する制御部と、を有する。より具体的には、時刻変更量が通信部の第2の通信間隔の半分よりも大きいとき、あるいは、時刻変更量が通信部の第2の通信間隔の半分よりも大きいとき、時刻を修正する。これにより、第2の通信間隔により電子時計の消費電流を抑えている期間中において、第2の通信間隔により比較的長い間隔でしか通信できない状況であっても、電子時計の時刻をできるだけ情報端末の時刻に同期できるようになる。